JPH0979916A - 温度検知回路 - Google Patents

温度検知回路

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JPH0979916A
JPH0979916A JP23543695A JP23543695A JPH0979916A JP H0979916 A JPH0979916 A JP H0979916A JP 23543695 A JP23543695 A JP 23543695A JP 23543695 A JP23543695 A JP 23543695A JP H0979916 A JPH0979916 A JP H0979916A
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JP
Japan
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input
load
comparator
operational amplifier
transistor
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JP23543695A
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English (en)
Inventor
Toshiro Karaki
俊郎 唐木
Noriyuki Abe
憲幸 阿部
Toshiaki Shinohara
俊朗 篠原
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Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 温度検知回路内部の演算増幅器や比較器の入
力オフセット電圧の影響を受けずに正確に温度を検知す
る。 【解決手段】 オペアンプ1とコンパレータ2とを有
し、半導体基板上に形成される温度検知回路において、
オペアンプ1を構成する差動入力対および負荷対とコン
パレータ2を構成する差動入力対および負荷対とを直近
に配置することで、オペアンプ1の入力オフセット電圧
Vosaとコンパレータ2の入力オフセット電圧Voscとの
大きさを互いに等しくし、かつ各入力オフセット電圧の
正負符号を逆にする。そして、温度検知回路内の抵抗の
抵抗値を調整し、オペアンプ1の入力オフセット電圧に
よる検知温度の変化分と、コンパレータ2の入力オフセ
ット電圧による検知温度の変化分とを互いに相殺する。
以上により、製造誤差等により入力オフセット電圧の電
圧値が変動しても、検知温度はその影響を受けなくな
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】半導体基板上に演算増幅器や
比較器等の半導体素子を形成して温度検知を行う温度検
知回路に関する。
【0002】
【従来の技術】図7はバンドギャップレファレンス回路
(以下、BGR回路と呼ぶ)を用いた従来の温度検知回
路の回路図である。図示のように、従来の温度検知回路
は、オペアンプ1、抵抗R1〜R3、およびNPNトラ
ンジスタ(以下、単にトランジスタと呼ぶ)Tr1,T
r2で構成されるBGR回路部10と、BGR回路部1
0の出力を分圧する抵抗R4,R5と、コンパレータ2
とを備える。トランジスタTr1,Tr2はそれぞれダ
イオードとして作用するように、ベース端子とコレクタ
端子が接続されている。図7の温度検知回路は、MOS
プロセスあるいはバイポーラプロセスにより半導体基板
上に形成され、その際、トランジスタTr2のエミッタ
面積はトランジスタTr1に比べてA(Aは正の実数で
例えば10)倍に設定される。
【0003】図8は図7のp,q,r点の温度による電
圧変化を示す図であり、以下この図に基づいて図7の動
作を説明する。図7のp点電圧はBGR回路部10の出
力電圧Vrefを示しており、半導体基板温度に対する依
存性はない。q点電圧はBGR出力Vrefを抵抗分割し
た電圧aVref(分圧比a=R5/(R4+R5))を
示しており、p点電圧と同様に半導体基板温度に対する
依存性はない。一方、r点電圧はトランジスタTr2の
ベース・エミッタ間電圧Vfを示しており、通常は−2
[[mV]/℃]程度の温度依存性を有する。このた
め、抵抗R4,R5の抵抗値を適切に設定することで、
分圧された電圧aVrefとベース・エミッタ間電圧Vfと
をある温度で一致させることができる。また、両電圧a
Vref,Vfをコンパレータ2に入力して比較すれば、両
電圧が一致したときの温度(以下、この温度を検知温度
Txと呼ぶ)を検出できる。すなわち、コンパレータ2
の出力がローレベルからハイレベルに変化したときの温
度が検知温度Txとなる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図7の
回路構成の温度検知回路を半導体基板上に形成する場
合、製造誤差によって検知温度Txがばらつくおそれが
ある。この場合の製造誤差としては、抵抗の絶対値精
度、抵抗比の精度、ベース・エミッタ間電圧の絶対値精
度や比精度、オペアンプ1の入力オフセット電圧Vosa
やコンパレータ2の入力オフセット電圧Voscのばらつ
き等が考えられ、これらの中で特に入力オフセット電圧
Vosa,Voscのばらつきによる影響が大きい。
【0005】以下、入力オフセット電圧Vosa,Voscの
ばらつきによる検知温度Txの変動について検討する。
オペアンプ1の入力オフセット電圧Vosaが±Vaの範囲
内でばらつく場合には、分圧された電圧aVrefは±a
Vaの範囲内でばらつく。このため、分圧電圧aVrefと
エミッタ・ベース間電圧Vfとが一致する温度(検知温
度)Txもばらつく。図8では、入力オフセット電圧Vo
saのばらつきに起因する検知温度Txのばらつき範囲を
σaとしている。
【0006】一方、コンパレータ2の入力オフセット電
圧Voscが±Vcの範囲内でばらつく場合も検知温度Tx
はばらつき、図8ではコンパレータ2の入力オフセット
電圧Voscのばらつきに起因する検知温度のばらつき範
囲をσcとしている。したがって、入力オフセット電圧
VosaおよびVoscの双方を考慮に入れた検知温度Txの
ばらつきは、σaとσcを加えたσxとなる。
【0007】次に、入力オフセット電圧VosaおよびVo
scの発生原因について説明する。図9はPチャネル型の
MOSトランジスタを用いて構成したオペアンプ1の内
部回路図である。図9に示すように、オペアンプ1は差
動入力対を構成するPMOSトランジスタM1,M2
と、差動入力対の負荷対を構成するNMOSトランジス
タM3,M4と、定電流源として作用するPMOSトラ
ンジスタM5〜M7と、出力バッファとして作用するN
MOSトランジスタM8と、コンデンサC1と、抵抗R
6とで構成される。なお、コンパレータ2は、位相補償
用コンデンサC1を除けばオペアンプ1と同一の回路で
構成することができる。
【0008】入力オフセット電圧は、特性にペア性が要
求される差動入力対M1,M2あるいは負荷対M3,M
4のアンバランスによって生じる。具体的には、半導体
基板上の不純物濃度や酸化膜厚のばらつき等により差動
入力対や負荷対の閾値電圧差が変化し、この閾値電圧差
の変化により入力オフセット電圧が発生する。
【0009】上述した温度検知回路の入力オフセット電
圧の変動はMOSトランジスタに特有の問題ではなく、
図10に示すように温度検知回路をバイポーラトランジ
スタで構成した場合にも問題になり、この場合にはトラ
ンジスタのベース・エミッタ間電圧のばらつきによって
入力オフセット電圧が変動する。
【0010】図11は図7に示す従来の温度検知回路の
パターン配置図である。図11のパターン配置図では、
オペアンプ1の差動入力対11と負荷対12とを並べて
配置し、同様にコンパレータ2の差動入力対21と負荷
対22とを並べて配置しているだけであり、配置の際に
入力オフセット電圧の影響を何ら考慮にしていない。こ
のため、図11のようにパターン配置すると、入力オフ
セット電圧を起因とする検知温度のばらつきはワースト
ケースで考える必要があり、図8にσxで示した範囲内
で検知温度Txがばらつく可能性がある。
【0011】本発明の目的は、温度検知回路内部の演算
増幅器や比較器の入力オフセット電圧の影響を受けずに
正確に温度を検知できる温度検知回路を提供することに
ある。
【0012】
【課題を解決するための手段】一実施の形態を示す図
1,2,5,6に対応づけて本発明を説明すると、本発
明は、演算増幅器1と、該演算増幅器1の出力またはそ
の分圧電圧を一方の入力端に入力するとともに、他方の
入力端に温度に依存した電圧を入力して両入力電圧を比
較する比較器2とを半導体基板上に形成し、該比較器2
の出力に基づいて温度検知を行う温度検知回路に適用さ
れ、正入力側である第1のトランジスタM11および負
入力側である第2のトランジスタM12から構成される
差動入力対11と、第1のトランジスタM11の負荷で
ある第1の負荷M13および第2のトランジスタM12
の負荷である第2の負荷M14から構成される負荷対1
2とを演算増幅器1に備え、正入力側である第3のトラ
ンジスタM21および負入力側である第4のトランジス
タM22から構成される差動入力対21と、第3のトラ
ンジスタM21の負荷である第3の負荷M23および第
4のトランジスタM22の負荷である第4の負荷M24
から構成される負荷対22とを比較器2に備え、演算増
幅器の入力オフセット電圧の影響による検知温度の変化
分と比較器の入力オフセット電圧の影響による検知温度
の変化分とが互いに相殺されるように、演算増幅器1の
差動入力対11および負荷対12と、比較器2の差動入
力対21および負荷対22とを半導体基板上に配置する
ことにより、上記目的は達成される。請求項2に記載の
発明は、請求項1に記載の温度検知回路において、半導
体基板上の電気的特性がリニアに変化すると近似できる
程度の矩形領域の4つの頂点付近に第1〜第4のトラン
ジスタM11,M12,M21,M22をそれぞれ配置
し、かつ第1および第2のトランジスタM11,M12
の各形成領域を結ぶ方向と第3および第4のトランジス
タM21,M22の各形成領域を結ぶ方向とを平行に
し、半導体基板上の電気的特性がリニアに変化すると近
似できる程度の矩形領域の4つの頂点付近に第1〜第4
の負荷M13,M14,M23,M24をそれぞれ配置
し、かつ第1および第2の負荷M13,M14の各形成
領域を結ぶ方向と第3および第4の負荷M23,M24
の各形成領域を結ぶ方向とを平行にするものである。請
求項3に記載の発明は、請求項2に記載の温度検知回路
において、第1〜第5の抵抗R1〜R5と、ダイオード
またはダイオード接続されたトランジスタをn(nは1
以上の整数)段直列接続して構成される第1のダイオー
ド部Tr1と、第1のダイオード部Tr1のA(Aは正
の実数)倍のPN接合面積を有する第2のダイオード部
Tr2とを備え、演算増幅器1の出力端子に第1、第2
および第3の抵抗R1,R2,R4を接続し、演算増幅
器1の一方の入力端子に第2の抵抗R2および第4の抵
抗R3を接続し、演算増幅器1の他方の入力端子に第1
の抵抗R1および第1のダイオード部Tr1の一端を接
続し、比較器2の一方の入力端子に第3の抵抗R4およ
び第5の抵抗R5を接続し、比較器2の他方の入力端子
に第4の抵抗R3および第2のダイオード部Tr2を接
続し、第2の抵抗をR2とし、第3の抵抗をR4とし、
第4の抵抗をR3とし、第5の抵抗をR5としたとき
に、(9)式の関係が成り立つように第2〜第5の抵抗
R2〜R5の抵抗値を設定するものである。請求項4に
記載の発明は、請求項3に記載の温度検知回路におい
て、ダイオードまたはダイオード接続されたトランジス
タをm(mは2以上の整数)段直列接続して第2のダイ
オード部Tr2を構成し、比較器2の他方の入力端子に
m段目以外のダイオードまたはダイオード接続されたト
ランジスタを接続するものである。請求項5に記載の発
明は、請求項2または3に記載の温度検知回路におい
て、演算増幅器1の(+)入力端子に第1の抵抗R1およ
び第1のダイオード部Tr1の一端を接続し、演算増幅
器1の(-)入力端子に第2および第4の抵抗R2,R3
を接続し、比較器2の(+)入力端子に第3および第5の
抵抗R4,R5を接続し、比較器2の(-)入力端子に第
4の抵抗R3および第2のダイオード部Tr2を接続
し、第1〜第4のトランジスタM11,M12,M2
1,M22を第1のトランジスタM11を基準として時
計回りまたは反時計回り方向に第2、第3および第4の
トランジスタM12、M21、M22の順に配置し、か
つ第1〜第4の負荷M13,M14,M23,M24を
第1の負荷M13を基準として時計回りまたは反時計回
りに第2、第3および第4の負荷M13、M23、M2
4の順に配置するものである。請求項6に記載の発明
は、請求項2または3に記載の温度検知回路において、
演算増幅器1の(+)入力端子に第1の抵抗R1および第
1のダイオード部Tr1の一端を接続し、演算増幅器1
の(-)入力端子に第2および第4の抵抗R2,R3を接
続し、比較器2の(+)入力端子に第4の抵抗R3および
第2のダイオード部Tr2を接続し、比較器2の(-)入
力端子に第3および第5の抵抗R4,R5を接続し、第
1〜第4のトランジスタM11,M12,M21,M2
2を第1のトランジスタM11を基準として時計回りま
たは反時計回り方向に第2、第4および第3のトランジ
スタM12,M22,M21の順に配置し、かつ第1〜
第4の負荷M13,M14,M23,M24を第1の負
荷M13を基準として時計回りまたは反時計回りに第
2、第4および第3の負荷M13,M24,M23の順
に配置するものである。
【0013】請求項1に記載の発明では、正入力側であ
る第1のトランジスタM11および負入力側である第2
のトランジスタM12から構成される差動入力対11
と、第1のトランジスタM11の負荷である第1の負荷
M13および第2のトランジスタM12の負荷である第
2の負荷M14から構成される負荷対12とにより、演
算増幅器1を構成する。また、正入力側である第3のト
ランジスタM21および負入力側である第4のトランジ
スタM22から構成される差動入力対21と、第3のト
ランジスタM21の負荷である第3の負荷M23および
第4のトランジスタM22の負荷である第4の負荷M2
4から構成される負荷対22とにより、比較器2を構成
する。そして、演算増幅器の入力オフセット電圧の影響
による検知温度の変化分と前記比較器の入力オフセット
電圧の影響による検知温度の変化分とが互いに相殺され
るように、演算増幅器1の差動入力対11および負荷対
12と、比較器2の差動入力対11および負荷対12と
を半導体基板上に配置する。請求項2に記載の発明で
は、半導体基板上の電気的特性がリニアに変化すると近
似できる程度の矩形領域の4つの頂点付近に第1〜第4
のトランジスタM11,M12,M21,M22を配置
し、第1および第2のトランジスタM11,M12の各
形成領域を結ぶ方向と第3および第4のトランジスタM
21,M22の各形成領域を結ぶ方向とを平行にし、か
つ半導体基板上の電気的特性がリニアに変化すると近似
できる程度の矩形領域の4つの頂点付近に第1〜第4の
負荷M13,M14,M23,M24を配置し、かつ第
1および第2の負荷M13,M14の各形成領域を結ぶ
方向と第3および第4の負荷の各形成領域を結ぶ方向と
を平行にする。請求項3に記載の発明では、演算増幅器
1の出力端子に第1、第2および第3の抵抗R1,R
2,R4を接続し、演算増幅器1の一方の入力端子に第
2の抵抗R2および第4の抵抗R4を接続し、演算増幅
器1の他方の入力端子に第1の抵抗R1および第1のダ
イオード部Tr1の一端を接続し、比較器2の一方の入
力端子に第3の抵抗R4および第5の抵抗R5を接続
し、比較器2の他方の入力端子に第4の抵抗R3および
第2のダイオード部Tr2を接続する。そして、演算増
幅器1の入力オフセット電圧による検知温度の変化分と
比較器2の入力オフセット電圧による検知温度の変化分
とが互いに相殺されるように、第2〜第5の抵抗R2〜
R5の抵抗値を定める。請求項4に記載の発明では、第
2のダイオード部Tr2を構成するダイオードまたはダ
イオード接続されたトランジスタのうちm段目以外のダ
イオードまたはダイオード接続されたトランジスタを比
較器2の他方の入力端子に接続することで、第2のダイ
オード部Tr2のPN接合面積の削減を図る。請求項5
に記載の発明では、演算増幅器1の(+)入力端子に第1
の抵抗R1および第1のダイオード部Tr1の一端を接
続し、演算増幅器1の(-)入力端子に第2および第4の
抵抗R2,R3を接続し、比較器2の(+)入力端子に第
3および第5の抵抗R4,R5を接続し、比較器2の
(-)入力端子に第4の抵抗R3および第2のダイオード
部Tr2の一端を接続する。そして、第1のトランジス
タM11を基準として時計回りまたは反時計回り方向に
第2、第3および第4のトランジスタM12,M21,
M22の順に配置し、かつ第1の負荷M13を基準とし
て時計回りまたは反時計回りに第2、第3および第4の
負荷M13,M23,M24の順に配置することで、演
算増幅器1の入力オフセット電圧と比較器2の入力オフ
セット電圧との大きさを等しく、かつ符号を逆にする。
請求項6に記載の発明では、演算増幅器1の(+)入力端
子に第1の抵抗R1および第1のダイオード部Tr1の
一端を接続し、演算増幅器1の(-)入力端子に第2およ
び第4の抵抗R2,R3を接続し、比較器2の(+)入力
端子に第4の抵抗R3および第2のダイオード部Tr2
の一端を接続し、比較器2の(-)入力端子に第3および
第5の抵抗R4,R5を接続する。そして、第1のトラ
ンジスタM11を基準として時計回りまたは反時計回り
方向に第2、第4および第3のトランジスタM12,M
22,M21の順に配置し、かつ第1の負荷M13を基
準として時計回りまたは反時計回りに第2、第4および
第3の負荷M13,M24,M23の順に配置すること
で、演算増幅器1の入力オフセット電圧と比較器2の入
力オフセット電圧との大きさを等しく、かつ符号も等し
くする。
【0014】なお、本発明の構成を説明する上記課題を
解決するための手段と作用の項では、本発明を分かり易
くするために一実施の形態の図を用いたが、これにより
本発明が一実施の形態に限定されるものではない。
【0015】
【発明の実施の形態】
−第1の実施の形態− 図1は温度検知回路の第1の実施の形態のパターン配置
図、図2は温度検知回路の詳細回路図である。本実施の
形態の温度検知回路は図7と同様に構成され、オペアン
プ1とコンパレータ2はそれぞれ固有の入力オフセット
電圧Vosa,Voscを有するものとする。図2では、オペ
アンプ1とコンパレータ2の各(-)端子にそれぞれ電圧
源3,4を仮想的に接続することで、オペアンプ1が−
b[mV]の入力オフセット電圧Vosaを、コンパレー
タ2が+b[mV]の入力オフセット電圧Voscをそれ
ぞれ有すると仮定する。
【0016】図2の温度検知回路は、図1に示すように
半導体基板上の領域50に配置され、その内部の領域5
1に温度検知回路が配置される。また、領域51内部の
領域100にはオペアンプ1内部の差動入力対11とコ
ンパレータ2内部の差動入力対21とが配置され、領域
110にはオペアンプ1内部の負荷対12とコンパレー
タ2内部の負荷対22とが配置される。差動入力対11
を構成するトランジスタM11,M12と、差動入力対
21を構成するトランジスタM21,M22とは矩形領
域の4つの頂点付近に配置され、かつトランジスタM1
1およびM21と、トランジスタM12およびM22と
はそれぞれ矩形領域の対角線方向に配置される。また、
各トランジスタM11,M12,M21,M22が配置
される矩形領域は、半導体基板上の電気的特性がリニア
に変化すると近似できる程度の面積とされる。
【0017】同様に、負荷対12を構成するトランジス
タM13,M14と、負荷対22を構成するトランジス
タM23,M24とは矩形領域の4つの頂点付近に配置
され、かつトランジスタM13およびM23と、トラン
ジスタM14およびM24とはそれぞれ矩形領域の対角
線方向に配置される。各トランジスタM13,M14,
M23,M24が配置される矩形領域は、半導体基板上
の電気的特性がリニアに変化すると近似できる程度の面
積とされる。
【0018】次に、図1のようにパターン配置された温
度検知回路の作用を説明する。図1の温度検知回路内部
のBGR回路部10の出力Vrefは入力オフセット電圧
を考慮に入れると(1)式のようになる。なお、(1)
式は、「CMOS Analog Circuit Design (著者:PHILLIP
E.ALLEN)」に記載されているPNPトランジスタを用い
た回路の式を図2のNPNトランジスタを用いた回路に
置き換えたものである。
【数2】
【0019】検知温度の対象となる温度域が例えば15
0〜250℃の場合、(1)式中のB部のR1×I1
(図2のP点電圧)は(2)式のようになる。
【数3】 R1×I1=Vref−(Vf0+αTx) …(2) Vref=1.2V Vf0=0.7V(0℃におけるVf) α=2[mV]/℃
【0020】図1,2に示す温度検知回路をMOSトラ
ンジスタで構成した場合、(1)式中の入力オフセット
電圧Vosaは製造ばらつきによる変動を考慮に入れても
最大10[mV]程度であり、150〜250℃の温度
域内では(R1×I1)の値に対して約2桁小さい。ま
た、バイポーラプロセスで回路を形成すると、(R1×
I1)に対する入力オフセット電圧Vosaの割合はさら
に小さくなる。
【0021】また、(1)式中のB部は、対数関数ln
の係数であるため、入力オフセット電圧Vosaがエミッ
タ・ベース間電圧Vrefに与える影響はほとんど無視で
きるほど小さい。このため、以下では、B部内の入力オ
フセット電圧Vosaを省略した(3)式をBGR回路部
10の出力とする。
【数4】
【0022】一方、本出願人が先に出願した特願平7-71
781号で説明したように、半導体ウエハ上の不純物濃度
や酸化膜厚は2次元的に緩やかに変化し、その変化の度
合いはオペアンプ等の差動入力対や負荷対を構成する各
トランジスタのサイズに比べてはるかに小さいため、各
トランジスタの配置方向や配置間隔を変えることで、オ
ペアンプ1やコンパレータ2の入力オフセット電圧の絶
対値および正負符号を制御することができる。
【0023】そこで、第1の実施の形態では、図1のよ
うに、オペアンプ1とコンパレータ2の各差動入力対を
矩形状に配置し、かつオペアンプ1とコンパレータ2の
各負荷対を矩形状に配置することで、オペアンプ1の入
力オフセット電圧Vosaとコンパレータ2の入力オフセ
ット電圧Voscとの絶対値を等しく、かつ正負符号を逆
にする。以下の説明では、便宜上、オペアンプ1の入力
オフセット電圧Vosaを−b[mV]、コンパレータ2
の入力オフセット電圧Voscを+b[mV]とする。
【0024】図3は図1,2に示す温度検知回路の各部
電圧が温度によりどのように変化するかを示す図であ
る。温度検知回路による検知温度Txは、オペアンプ1
の入力オフセット電圧Vosaとコンパレータ2の入力オ
フセット電圧Voscとにより変動する。以下では、オペ
アンプ1の入力オフセット電圧Vosaによる検知温度Tx
の変化分Txaと、コンパレータ2の入力オフセット電圧
Voscによる検知温度Txの変化分Txcとを分けて考察す
る。
【0025】検知温度Txの変化分Txaについて。 オペアンプ1の入力オフセット電圧Vosaがb[mV]
だけ低下すると、BGR回路部10の出力(オペアンプ
1の出力)Vrefは全温度領域において低下し、その低
下分Xは(4)式で表される。また、この低下分Xによ
るコンパレータ2の(+)端子の電圧aVrefの低下分は
(5)式で表される。
【数5】
【0026】このように、オペアンプ1の出力Vrefが
その入力オフセット電圧VosaによりXだけ低下する
と、コンパレータ2の(+)端子の電圧aVrefは電圧aX
だけ低下し、電圧aVrefとBGR回路部10の出力Vf
との交点の温度は上昇する。その温度変化分TxaはBG
R回路部10の出力Vfの温度特性の傾きをαとする
と、(6)式のように、(5)式を|α|で割った値に
なる。
【数6】
【0027】検知温度Txの変化分Txcについて。 第1の実施の形態では、コンパレータ2の(-)端子に図
2の向きの電圧源4を仮想的に接続することで、入力オ
フセット電圧Voscを表現している。この電圧源4によ
り、コンパレータ2の(-)端子の電圧Vfは低下するた
め、電圧aVrefと電圧Vfとの交点の温度が低下し、コ
ンパレータ2の出力は入力オフセット電圧Voscがゼロ
の場合よりも低い温度で反転する。この温度の低下分T
xcは(7)式に示すように入力オフセット電圧Vosc
(=b[mV])をαで割った値となる。
【数7】Txc=b÷|α| …(7)
【0028】上記に示したように、オペアンプ1の
入力オフセット電圧Vosaによる検知温度の変化分Txa
と、コンパレータ2の入力オフセット電圧Voscによる
検知温度Txの変化分Txcとは正負の符号が互いに逆で
あるため、両変化分の絶対値が等しければ、両入力オフ
セット電圧Vosa,Voscによる検知温度の変化分Txa,
Txcを打ち消すことができる。すなわち、(8)式の関
係が成り立てば、オペアンプ1の入力オフセット電圧V
osaによる検知温度Txの変化分Txaと、コンパレータ2
の入力オフセット電圧Voscによる検知温度Txの変化分
Txcとを互いに相殺できる。
【数8】|Txa|=|Txc| …(8)
【0029】(6),(7)式に基づいて(8)式を置
き換えると、(9)式のようになる。
【数9】
【0030】このように、第1の実施の形態では、温度
検知回路内部のオペアンプ1とコンパレータ2を図1の
ように配置することで、オペアンプ1の入力オフセット
電圧Vosaとコンパレータ2の入力オフセット電圧Vosc
との大きさを互いに等しくし、かつ各入力オフセット電
圧Vosa,Voscの正負符号を逆にする。そして、(9)
式の関係を満たすように抵抗R2〜R5の抵抗値を調整
することで、オペアンプ1の入力オフセット電圧Vosa
による検知温度Txの変化分Txaと、コンパレータ2の
入力オフセット電圧Voscによる検知温度Txの変化分T
xcとを互いに相殺する。以上により、製造誤差等により
入力オフセット電圧Vosa,Voscの電圧値が変動して
も、検知温度はその影響を受けなくなる。
【0031】上記第1の実施の形態では、オペアンプ1
の入力オフセット電圧Vosaを−b[mV]、コンパレ
ータ2の入力オフセット電圧Voscを+b[mV]とし
たが、各入力オフセット電圧Vosa,Voscの正負符号を
逆にしてもよい。
【0032】−第2の実施の形態− 第2の実施の形態は、温度検知回路内部のNPNトラン
ジスタを複数段(例えば3段)直列に接続したものであ
る。図4は第2の実施の形態の温度検知回路の回路図で
ある。図示のように、オペアンプ1の(+)端子とコンパ
レータ2の(-)端子にはそれぞれ、ダイオード接続され
たNPNトランジスタTr1,Tr2が3段直列に接続
されており、このような接続により、BGR回路部10
の出力Vrefを(10)式に示すように、第1の実施の
形態に比べて約3倍の電圧レベルにすることができる。
【数10】
【0033】この第2の実施の形態においても、第1の
実施の形態と同様に図1のようにパターン配置すること
で、オペアンプ1の入力オフセット電圧Vosaとコンパ
レータ2の入力オフセット電圧Voscとの絶対値を等し
くし、かつ正負符号を逆にすることができる。
【0034】第2の実施の形態のオペアンプ1の入力オ
フセット電圧Vosaによる検知温度Txの変化分Txaは
(11)式で表される。
【数11】
【0035】同様に、第2の実施の形態のコンパレータ
2の入力オフセット電圧Voscによる検知温度Txの変化
分Txcは(12)式で表される。
【数12】Txc=b÷(3・|α|) …(12)
【0036】したがって、第2の実施の形態において
も、(11)式の変化分Txaと(12)式の変化分Txc
とが等しくなるように抵抗の抵抗値を調整すれば各変化
分を相殺でき、第1の実施の形態と同様に、検知温度T
xのばらつきをなくすことができる。また、第2の実施
の形態においては、(1)式の(R1×I1)の値が第
1の実施の形態の3倍になるため、(R1×I1)≧V
osaの関係がより成り立ち、(3)式における近似の誤
差は第1の実施の形態よりも少なくなる。なお、NPN
トランジスタTr1,Tr2の段数は図4のように3段
に限定されず、段数の上限は温度検知回路に供給される
電源電圧により決定される。
【0037】次に、第1および第2の実施の形態におけ
る回路定数の設定方法について説明する。図1,4の温
度検知回路の回路定数を設定する場合、まず初めに検知
温度Txを定める。図1の回路では、検知温度Txが大き
いほど分圧電圧aVrefを大きくしており、検知温度Tx
が定まれば、抵抗R4,R5の分圧比a(=R5/(R
4+R5))が定まる。また、分圧比aと抵抗R2,R
3との間には(9)式の関係があるため、分圧比aが定
まれば抵抗比R2/R3が定まる。
【0038】一方、BGR回路では通常、回路全体とし
て温度依存性を持たないように各回路定数を決定する。
(13)式は、オペアンプ1に入力オフセット電圧Vos
aがないとした場合の第1の実施の形態のBGR回路部
10の出力Vrefを表す式である。
【数13】
【0039】(13)式のd部は負の温度特性(通常は
−2[mV/℃])を持つため、それを打ち消すために
は、(13)式のe部に正の温度特性を持たせる必要が
ある。すなわち、電圧Vfの温度依存性の傾きをαとす
ると、(14)式を満たすように各定数を設定する必要
がある。
【数14】
【0040】(14)式中のR2/R3は前述したよう
に、分圧比a(=R5/(R4+R5))と(9)式と
によって定まるため、(13)式中のf部すなわちA・
(R2/R1)を調整することで、(14)式の関係を
満たすことができる。
【0041】このように、第1および第2の実施の形態
では、分圧比a→抵抗比R2/R3→A・(R2/R
1)の順に回路定数が設定される。なお、検知温度Tx
と分圧比aとの間には(15)式の関係がある。
【数15】
【0042】ここで、検知温度TxとA・(R2/R
1)との関係を(9),(14),(15)式から求め
ると(16)式のようになる。
【数16】
【0043】(16)式より検知温度Txが200〜3
00℃の場合のA・(R2/R1)を計算した結果を表
1に示す。ちなみに、表1の関係は第2の実施の形態に
おいても成り立つ。
【表1】
【0044】−第3の実施の形態− 第3の実施の形態は第2の実施の形態の変形例であり、
NPNトランジスタのエミッタ面積の削減を図ったもの
である。図5は第3の実施の形態の温度検知回路の回路
図である。図示のように、NPNトランジスタTr2は
複数段(例えば3段)直列に接続されており、そのうち
の1段目のコレクタ端子およびベース端子にコンパレー
タ2の(-)端子が接続されている。この他の点では、図
4に示す第2の実施の形態の回路と共通する。第3の実
施の形態におけるオペアンプ1の入力オフセット電圧V
osaによる検知温度Txの変化分Txaは(17)式で表さ
れる。
【数17】
【0045】また、コンパレータ2の入力オフセット電
圧Voscによる検知温度Txの変化分Txcは(18)式で
表される。
【数18】Txc=b÷|α| …(18)
【0046】したがって、第3の実施の形態において
も、オペアンプ1とコンパレータ2とを図1のようにパ
ターン配置し、かつ(17)式の変化分Txaと(18)
式の変化分Txcとが等しくなるように、すなわち(9)
式を満たすように回路定数を設定すれば、入力オフセッ
ト電圧Vosa,Voscによる検知温度Txの各変化分Tx
a,Txcを相殺できる。
【0047】なお、第3の実施の形態における検知温度
Txと分圧比aとの関係は第1および第2の実施の形態
と同様に(19)式のようになる。
【数19】
【0048】(19)式のVref’はNPNトランジス
タTr1,Tr2が3段分直列に接続された場合のBG
R回路部10の出力を示しており、Vref’=3Vrefの
関係がある。このため、(19)式は(20)式のよう
に置き換えられ、また、A・(R2/R1)とTxとの
関係は(21)式のようになる。
【数20】
【0049】第1および第2の実施の形態における(1
6)式に比べて(21)式は分母の電圧Vrefに「3」
が掛けられており、第3の実施の形態は第1および第2
の実施の形態よりも、A・(R2/R1)を小さくでき
ることがわかる。
【0050】表2は、検知温度とA・(R2/R1)と
の関係を、第1および第2の実施の形態と第3の実施の
形態とで比較したものである。表2に示すように、第3
の実施の形態では、同一検知温度でのA・(R2/R
1)を第1および第2の実施の形態に比べて大幅に小さ
くできる。
【表2】
【0051】このように、第3の実施の形態では、入力
オフセット電圧Vosa,Voscの影響を受けることなく検
知温度Txを測定できるとともに、第1および第2の実
施の形態に比べてチップ面積を小さくできる。
【0052】上述した第1〜第3の実施の形態におい
て、コンパレータ2の(+)端子と(-)端子の接続を逆に
し、かつ図6に示すように、トランジスタM11および
M21と、トランジスタM12およびM22とを矩形領
域の対向する辺方向に配置すれば、第1〜第3の実施の
形態と同様に、入力オフセット電圧Vosa,Voscによる
検知温度Txの各変化分Txa,Txcを相殺できる。
【0053】以上の各実施の形態において、オペアンプ
1が演算増幅器に、コンパレータ2が比較器に、NPN
トランジスタTr1が第1のダイオード部に、NPNト
ランジスタTr2が第2のダイオード部に、抵抗R1が
第1の抵抗に、抵抗R2が第2の抵抗に、抵抗R3が第
4の抵抗に、抵抗R4が第3の抵抗に、抵抗R5が第5
の抵抗に、それぞれ対応する。
【0054】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、演算増幅器の差動入力対および負荷対と、比較器
の差動入力対および負荷対とを、演算増幅器の入力オフ
セット電圧の影響による検知温度の変化分と前記比較器
の入力オフセット電圧の影響による検知温度の変化分と
が互いに相殺されるように配置するため、精度よく温度
を検知できる。請求項2,5,6に記載の発明によれ
ば、第1〜第4のトランジスタおよび第1〜第4の負荷
をそれぞれ近接して配置するため、各トランジスタおよ
び各負荷の電気的特性の変化をリニアにすることができ
る。また、第1〜第4のトランジスタを矩形領域の4つ
の頂点付近にそれぞれ配置して第1および第2のトラン
ジスタの各形成領域を結ぶ方向と第3および第4のトラ
ンジスタの各形成領域を結ぶ方向とを平行にし、かつ第
1〜第4の負荷を矩形領域の4つの頂点付近にそれぞれ
配置して第1および第2の負荷の各形成領域を結ぶ方向
と第3および第4の負荷の各形成領域を結ぶ方向とを平
行にするため、演算増幅器の入力オフセット電圧と比較
器の入力オフセット電圧との大きさを等しくすることが
できる。請求項3に記載の発明によれば、(9)式の関
係を満たすように第2〜第5の抵抗の抵抗値を定めるた
め、オペアンプの入力オフセット電圧による検知温度の
変化分と、コンパレータの入力オフセット電圧による検
知温度の変化分とを互いに相殺させることができる。請
求項4に記載の発明によれば、第2のダイオード部を構
成するダイオード群のうち、m段目以外のダイオードま
たはダイオード接続されたトランジスタを比較器の他方
の入力端子に接続するため、第2のダイオード部のPN
接合面積を小さくできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態のパターン配置図。
【図2】第1の実施の形態の温度検知回路の回路図。
【図3】温度検知回路の各部電圧が温度によりどのよう
に変化するかを示す図。
【図4】第2の実施の形態の温度検知回路の回路図。
【図5】第3の実施の形態の温度検知回路の回路図。
【図6】第3の実施の形態のパターン配置図。
【図7】BGR回路を用いた従来の温度検知回路の回路
図。
【図8】図7のp,q,r点の温度による電圧変化を示
す図。
【図9】pチャネル型のMOSトランジスタを用いて構
成したオペアンプの内部回路図。
【図10】バイポーラトランジスタを用いて構成したオ
ペアンプの内部回路図。
【図11】従来の温度検知回路のパターン配置図。
【符号の説明】
1 オペアンプ 2 コンパレータ2 3,4 電圧源 11,21 差動入力対 12,22 負荷対 M11〜M14,M21〜M24 トランジスタ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 演算増幅器と、該演算増幅器の出力また
    はその分圧電圧を一方の入力端に入力するとともに、他
    方の入力端に温度に依存した電圧を入力して両入力電圧
    を比較する比較器とを半導体基板上に形成し、該比較器
    の出力に基づいて温度検知を行う温度検知回路におい
    て、 前記演算増幅器は、正入力側である第1のトランジスタ
    および負入力側である第2のトランジスタから構成され
    る差動入力対と、前記第1のトランジスタの負荷である
    第1の負荷および前記第2のトランジスタの負荷である
    第2の負荷から構成される負荷対とを有し、 前記比較器は、正入力側である第3のトランジスタおよ
    び負入力側である第4のトランジスタから構成される差
    動入力対と、前記第3のトランジスタの負荷である第3
    の負荷および前記第4のトランジスタの負荷である第4
    の負荷から構成される負荷対とを有し、 前記演算増幅器の入力オフセット電圧の影響による検知
    温度の変化分と前記比較器の入力オフセット電圧の影響
    による検知温度の変化分とが互いに相殺されるように、
    前記演算増幅器の前記差動入力対および前記負荷対と、
    前記比較器の前記差動入力対および前記負荷対とを半導
    体基板上に配置することを特徴とする温度検知回路。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の温度検知回路におい
    て、 前記第1〜第4のトランジスタは、半導体基板上の電気
    的特性がリニアに変化すると近似できる程度の矩形領域
    の4つの頂点付近にそれぞれ配置され、かつ前記第1お
    よび第2のトランジスタの各形成領域を結ぶ方向と前記
    第3および第4のトランジスタの各形成領域を結ぶ方向
    とを平行にし、 前記第1〜第4の負荷は、半導体基板上の電気的特性が
    リニアに変化すると近似できる程度の矩形領域の4つの
    頂点付近にそれぞれ配置され、かつ前記第1および第2
    の負荷の各形成領域を結ぶ方向と前記第3および第4の
    負荷の各形成領域を結ぶ方向とを平行にすることを特徴
    とする温度検知回路。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の温度検知回路におい
    て、 第1〜第5の抵抗と、 ダイオードまたはダイオード接続されたトランジスタを
    n(nは1以上の整数)段直列接続して構成される第1
    のダイオード部と、 前記第1のダイオード部のA(Aは正の実数)倍のPN
    接合面積を有する第2のダイオード部とを備え、 前記演算増幅器の出力端子には第1、第2および第3の
    抵抗が接続され、 前記演算増幅器の一方の入力端子には前記第2の抵抗お
    よび第4の抵抗が接続され、 前記演算増幅器の他方の入力端子には前記第1の抵抗お
    よび前記第1のダイオード部の一端が接続され、 前記比較器の一方の入力端子には前記第3の抵抗および
    第5の抵抗が接続され、 前記比較器の他方の入力端子には前記第4の抵抗および
    前記第2のダイオード部が接続され、 前記第2の抵抗をR2とし、前記第3の抵抗をR4と
    し、前記第4の抵抗をR3とし、前記第5の抵抗をR5
    としたときに、 【数1】 の関係が成り立つように前記第2〜第5の抵抗の抵抗値
    を設定することを特徴とする温度検知回路。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の温度検知回路におい
    て、 前記第2のダイオード部はダイオードまたはダイオード
    接続されたトランジスタをm(mは2以上の整数)段直
    列接続して構成され、 前記比較器の前記他方の入力端子にはm段目以外のダイ
    オードまたはダイオード接続されたトランジスタが接続
    されることを特徴とする温度検知回路。
  5. 【請求項5】 請求項2または3に記載の温度検知回路
    において、 前記演算増幅器の(+)入力端子には前記第1の抵抗およ
    び前記第1のダイオード部の一端が接続され、 前記演算増幅器の(-)入力端子には前記第2および第4
    の抵抗が接続され、 前記比較器の(+)入力端子には前記第3および第5の抵
    抗が接続され、 前記比較器の(-)入力端子には前記第4の抵抗および前
    記第2のダイオード部が接続され、 前記第1〜第4のトランジスタが前記第1のトランジス
    タを基準として時計回りまたは反時計回り方向に前記第
    2、第3および第4のトランジスタの順に配置され、か
    つ前記第1〜第4の負荷が前記第1の負荷を基準として
    時計回りまたは反時計回りに前記第2、第3および第4
    の負荷の順に配置されることを特徴とする温度検知回
    路。
  6. 【請求項6】 請求項2または3に記載の温度検知回路
    において、 前記演算増幅器の(+)入力端子には前記第1の抵抗およ
    び前記第1のダイオード部の一端が接続され、 前記演算増幅器の(-)入力端子には前記第2および第4
    の抵抗が接続され、 前記比較器の(+)入力端子には前記第4の抵抗および前
    記第2のダイオード部が接続され、 前記比較器の(-)入力端子には前記第3および第5の抵
    抗が接続され、 前記第1〜第4のトランジスタが前記第1のトランジス
    タを基準として時計回りまたは反時計回り方向に前記第
    2、第4および第3のトランジスタの順に配置され、か
    つ前記第1〜第4の負荷が前記第1の負荷を基準として
    時計回りまたは反時計回りに前記第2、第4および第3
    の負荷の順に配置されることを特徴とする温度検知回
    路。
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