JPH0978632A - 油圧ショベルの干渉防止装置 - Google Patents

油圧ショベルの干渉防止装置

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JPH0978632A
JPH0978632A JP7231590A JP23159095A JPH0978632A JP H0978632 A JPH0978632 A JP H0978632A JP 7231590 A JP7231590 A JP 7231590A JP 23159095 A JP23159095 A JP 23159095A JP H0978632 A JPH0978632 A JP H0978632A
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且良 那須
Koji Nishimura
孝治 西村
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毅 山口
Osamichi Yamada
修道 山田
Toshiyuki Ishizaka
俊之 石坂
Shinji Tatewaki
信二 帯刀
Takashi Matsuda
隆 松田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 作業機の位置に対応して出力される電流信号
の出力値を煩雑な手間を要せずに、容易に調整できる油
圧ショベルの干渉防止装置を提供する。 【構成】 演算装置11が、作業機9と運転室2との位
置関係に応じてあらかじめ定められる減速領域および停
止領域をデータマップとして記憶し、各領域に対応する
電流信号の基準値とを記憶する記憶部15と、作業機9
の相対的位置が前記領域に位置するか否か判定して電流
信号を駆動制御部18へ出力する比較演算部16と、外
部の入力装置33から入力される電流信号の補正値を記
憶するシリアルROMとを有し、前記補正値に基づき前
記電流信号の基準値を増減する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、油圧ショベルの作業機
が運転室に近づいたときに、作業機の動作を自動的に減
速、停止させて両者の衝突を回避する油圧ショベルの干
渉防止装置に係り、特に、小旋回油圧ショベル等の建設
機械に用いて好適な油圧ショベルの干渉防止装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】例えば特開平5−272155号公報に
開示されているように、ブームとアームおよびオフセッ
トなどの作業機の相対的角度を角度検出器により検出
し、これらの角度検出値に基づいてバケットの位置をマ
イコン等により演算して、この演算結果をあらかじめ設
定された減速領域および停止領域と比較し、この比較結
果に基づいて作業機の動作を自動的に制御することによ
り、バケットと運転席との干渉を防止する油圧ショベル
の干渉防止装置が提案されている。
【0003】この従来の干渉防止装置では、前記減速領
域および停止領域の位置データと各領域にそれぞれ対応
する電流信号の電流値データがマイコン等のメモリにあ
らかじめ記憶されているので、各領域ごとに異なる電流
信号を電磁比例減圧弁に出力し、この電磁比例減圧弁の
開閉度合いによって方向切換弁へのパイロット圧を減圧
することにより、作業機の動作を制御するようになって
いる。
【0004】このような従来の干渉防止装置では、通
常、前記マイコンの基板上に減速領域に対する電流信号
の出力値を調整するトリマーが設けられており、例えば
製造工程の誤差に伴って前記方向切換弁の圧力・流量特
性のばらつきが生じて作業機の速度が極端に遅くなった
場合は、工場からの出荷時などに前記トリマーより前記
電流信号の出力値を当初の基準値より大きくし、これに
よって、所望の作業機の速度特性を得るようになってい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来の油圧ショベルの干渉防止装置では、工場からの出荷
時などにトリマー調整により各領域に対応する電流信号
の出力値を全て変更した場合、トリマーの再調整を行な
って電流信号の出力値を当初の基準値に戻すことが困難
であるため、マイコンの互換性がなくなるという問題が
あった。また、前記トリマーは当該干渉防止装置のマイ
コンケースに内蔵されているため、前記トリマー調整を
行なう際に煩雑な手間を要し、多くの時間と工数がかか
るという問題もあった。
【0006】また、減速領域および停止領域にそれぞれ
対応する電流信号の出力値を個別に調整できず、減速領
域の指示位置および停止領域の指示位置も個別に調整で
きないため、作業機の仕様変更などに関する顧客の要望
を満たすことが困難であった。したがって、例えば油圧
ショベルの機種によってバケットの幅や形状が変わった
場合は、バケットと運転室との距離が変化して干渉する
可能性があるため、スイッチ切換信号をマイコンに入力
して演算式を変更し、バケットを運転室に対して一定の
位置で停止させるという煩雑な作業が必要であった。さ
らに、アームなどを特殊仕様のものと交換した場合も、
作業機の停止位置が変わり運転室に干渉する不具合が発
生するため、特殊仕様に応じてマイコンプログラムのソ
フトを専用化する必要があった。
【0007】本発明は、このような従来技術の実情に鑑
みてなされたもので、その第1の目的は、演算手段から
制御手段に制御信号として出力される電流信号の出力値
を煩雑な手間を要せずに、容易に補正することのできる
油圧ショベルの干渉防止装置を提供することにある。ま
た、その第2の目的は、作業機の相対的位置を演算手段
で判定する際に用いる各領域の指示位置を煩雑な手間を
要せずに、容易に補正することのできる油圧ショベルの
干渉防止装置を提供することにある。また、その第3の
目的は、電流信号の出力値や各領域の指示位置を補正す
る作業者を特定の人のみに限定できる油圧ショベルの干
渉防止装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記した第1の目的を達
成するために、本発明は、上下方向の回動が可能なブー
ムおよびアームと、前記ブームおよび前記アームのいず
れか一方を水平面内で作動させる作動手段を有する作業
機を本体上の運転室側方に設け、前記ブームの回動量お
よび前記作動手段による水平面内での作動量をそれぞれ
検出する角度検出器と、この角度検出器から出力される
検出値に基づいて前記作業機と前記運転室との位置関係
を演算する演算手段と、この演算手段の演算結果に応じ
て前記作業機の動作を制御する制御手段とを備え、前記
作業機と前記運転室との干渉を防止する油圧ショベルの
干渉防止装置において、前記演算手段が、前記作業機と
前記運転室との位置関係に応じてあらかじめ定められる
減速領域および停止領域をデータマップとして記憶する
とともに、これら減速領域および停止領域にそれぞれ対
応する電流信号の基準値を記憶する基準データ記憶部
と、前記データマップと前記演算手段の演算結果を照合
することにより前記作業機の相対的位置が前記減速領域
あるいは停止領域に位置するか否か判定し、この判定結
果に応じて前記電流信号を出力する比較演算部と、外部
の入力装置から入力される前記電流信号の補正値を記憶
する補正データ記憶部とを備え、前記電流信号の補正値
に基づき前記電流信号の基準値を増減して出力し、この
電流信号の出力値に基づいて前記作業機の動作を制御す
ることを特徴としている。
【0009】また、上記した第2の目的を達成するため
に、本発明は、前記基準データ記憶部が、前記減速領域
および前記停止領域のそれぞれの境界を指示する指示位
置の各基準値を記憶するとともに、前記補正データ記憶
部が、前記外部の入力装置から入力される前記指示位置
の各補正値を記憶し、前記指示位置の各補正値に基づい
て前記指示位置の各基準値をそれぞれ増減することを特
徴としている。
【0010】また、上記した第3の目的を達成するため
に、本発明は、前記外部の入力装置を介して所定のパス
ワードが入力された場合のみ、前記比較演算部が前記電
流信号および前記指示位置の補正処理を行なうようにし
たことを特徴とする。
【0011】
【作用】演算手段が基準データ記憶部と比較演算部およ
び補正データ記憶部を備えたものにあっては、外部の入
力装置を介して比較演算部に電流信号の補正値を入力す
ると、この電流信号の補正値が補正データ記憶部に記憶
される。次いで、前記比較演算部により、作業機の相対
的位置が作業機と運転室との位置関係に応じてあらかじ
め定められる減速領域あるいは停止領域に位置するか否
か判定し、この判定結果に応じて電流信号を出力する
際、前記補正データ記憶部に記憶される電流信号の補正
値に基づいて電流信号の基準値が増減されて制御手段に
出力される。これによって、演算手段から制御手段に制
御信号として出力される電流信号の出力値を煩雑な手間
を要せずに、容易に補正することができる。
【0012】また、前記基準データ記憶部が、減速領域
および停止領域の境界を指示する指示位置の各基準値を
記憶し、前記補正データ記憶部が前記指示位置の各補正
値を記憶するようにしたものにあっては、外部の入力部
を介して比較演算部に前記領域の指示位置の各補正値を
入力すると、この指示位置の各補正値が補正データ記憶
部に記憶され、前記比較演算部により前記指示位置の各
補正値に基づいて前記指示位置の各基準値がそれぞれ増
減される。これによって、作業機の相対的位置を演算手
段で判定する際に用いる各領域の指示位置を煩雑な手間
を要せずに、容易に補正することができる。
【0013】また、前記外部の入力装置を介して所定の
パスワードが入力された場合のみ、前記比較演算部が前
記電流信号および前記指示位置の補正処理を行なうよう
にしたものでは、前記パスワードを知らない人は前記補
正処理を行なえないため、前記電流信号の出力値や各領
域の指示位置を補正する作業者を特定の人のみに限定す
ることができる。
【0014】
【実施例】以下、本発明の実施例を図に基づいて説明す
る。
【0015】図1は本発明の一実施例に係る油圧ショベ
ルの干渉防止装置のブロック図、図2は油圧駆動回路の
要部を示す回路図、図3は図1の干渉防止装置に備えら
れる比較演算部のブロック図、図4は図1の干渉防止装
置に記憶されたブーム制御用データマップの説明図、図
5は図1の干渉防止装置に記憶されたスイング制御用デ
ータマップの説明図、図6は該油圧ショベルの平面図、
図7はブームが最上げ位置に到達した状態の側面図、図
8はブームが減速開始指示位置に到達した状態の側面
図、図9はブームが停止指示位置に到達した状態の側面
図、図10は演算装置の全般的な処理内容を示すフロー
チャート、図11はブーム制御用データマップに基づく
ブーム上げ動作の制御処理のフローチャート、図12は
スイング制御用データマップに基づく右スイング動作の
制御処理のフローチャート、図13は比較演算部による
補正処理のフローチャートである。
【0016】(油圧ショベルの構成)図6,図7に示す
ブームスイング式油圧ショベルにおいて、1は運転室2
を有する本体、3はこの本体1の前記運転室2の側方に
左右方向へスイング可能に設けられるスイングポスト、
4はスイングポスト3を駆動するスイングシリンダ、5
はスイングポスト3に垂直方向へ回動可能に連結された
ブーム、6はブーム5を駆動するブームシリンダ、7は
ブーム5に対して回動可能に連結されるアーム、8はア
ーム7に対して回動可能に連結されるバケット、9はこ
れらブーム5、アーム7、およびバケット8により構成
される作業機である。
【0017】このようなブームスイング式油圧ショベル
にあっては、最小旋回半径を小さくするためブーム5の
上げ角度が極めて大きく設定されており、図6に示すよ
うに、ブーム5をスイング中心に戻した中立状態でブー
ム5の上げ動作を行なうと、ブーム5は運転室2と干渉
することなく、図7に示す最上げ位置(例えばブーム5
の基準位置を垂直線より44度後傾させた位置)まで上
昇する。同様に、前記中立状態から左側(図6の反時計
方向)へスイングした左スイング状態でも、ブーム5は
運転室2と干渉することなく上昇する。しかしながら、
例えばブーム5を右側(図6の時計方向)にスイングし
た右スイング状態でブーム上げ動作を所定角度以上行な
うと、ブーム5の背面部が運転室2と干渉する。また、
ブーム5を運転室2付近まで上げた状態で右スイング動
作を所定角度以上行なうと、ブーム5の側面部が運転室
2と干渉する。
【0018】(干渉防止装置10の構成)図1におい
て、10は本実施例に係わる干渉防止装置、11はこの
干渉防止装置10に備えられるコントローラの演算装
置、12,13は角度検出器としてのスイング角セン
サ,ブーム角センサであり、これらセンサ12,13に
よって検出されたスイング角度信号θ1,ブーム角度信
号θ2はコントローラに内蔵された演算装置11に入力
される。この演算装置11は、角度信号θ1,θ2に基
づいてブーム5の基準位置の角度を算出する角度演算部
14と、図4に示すブーム制御用データマップおよび図
5に示すスイング制御用データマップなどを記憶する基
準データ記憶部15と、角度演算部14で算出されたブ
ーム角度が基準データ記憶部15に記憶されるデータマ
ップ内にあるか否かを判断し、その結果に応じて所定の
電流信号を出力する比較演算部16と、この比較演算部
16からの電流信号の出力値に基づいて油圧駆動回路1
7へ所定の制御信号を出力する駆動制御部18とを備え
ている。なお、前記角度演算部14と基準データ記憶部
15および比較演算部16により、スイング角度信号θ
1,ブーム角度信号θ2に基づいてブーム5と運転室2
との位置関係を演算する演算手段が構成され、前記駆動
制御部18により、前記演算手段の演算結果に応じてブ
ーム5の上げ動作および右スイング動作を制御する制御
手段が構成されている。
【0019】(スイング角センサ12とブーム角センサ
13の検出動作)前記スイング角センサ12は、ブーム
5をスイング中心に戻した中立位置(図5参照)を基準
として、この中立位置からスイングしたブーム5の相対
的角度を検出する。また、前記ブーム角センサ13は、
ブーム5の最上げ位置(図7参照)を基準として、この
最上げ位置に対するブーム5の相対的角度を検出する。
【0020】(ブーム制御用データマップの構成) 図
4において、ブーム制御用データマップの横軸方向にブ
ーム角度を設定し、縦軸方向にスイング角度を設定して
ある。このブーム制御用データマップは、ブーム5の上
げ動作を非常停止させる危険領域EB1と、ブーム5の
上げ動作を停止させる停止領域EB2と、ブーム5の上
げ動作をそれぞれ減速させる減速領域EB3,EB4,
EB5と、ブーム5の上げ動作を許可する通常領域EB
6とに区分されている。前記危険領域EB1は5つの座
標点P1,P2,P3,P4,P5で囲まれ、この危険
領域EB1の境界を指示する指示位置が座標点P1,P
2,P3,P4を結ぶ線上にあり、これら座標点P1,
P2,P3,P4は、ブーム5の背面部が運転室2のル
ーフ外形と干渉する位置に基づいて設定されている。前
記停止領域EB2は7つの座標点P1,P2,P3,P
4,P6,P7,P8で囲まれ、この停止領域EB2の
境界を指示する指示位置が座標点P6,P7,P8を結
ぶ線上にある。前記減速領域EB3は4つの座標点P
8,P9,P10,P11で囲まれ、この減速領域EB
3の境界を指示する指示位置が座標点P10,P11を
結ぶ線上にある。前記減速領域EB4は4つの座標点P
6,P7,P12,P13で囲まれ、この減速領域EB
4の境界を指示する指示位置が座標点P7,P12,P
13を結ぶ線上にある。前記減速領域EB5は4つの座
標点P10,P11,P14,P15で囲まれ、この減
速領域EB5の境界を指示する指示位置が座標点P1
4,P15を結ぶ線上にあり、その他の白抜き部分が前
記通常領域EB6である。また、前記基準データ記憶部
15には、ブーム5と運転室2との位置関係に応じてあ
らかじめ定められる前記領域EB1〜EB6がブーム制
御用データマップとして記憶されるとともに、これら領
域EB1〜EB6にそれぞれ対応する電流信号の基準値
が記憶されている。このため、通常領域EB6では最大
レベル(例えば1400mA)の電流信号が出力され、
危険領域EB1および停止領域EB2では最小レベル
(例えば0mA)の電流信号が出力され、減速領域EB
3〜EB5ではそれぞれ中間レベルの第1の電流信号,
第2の電流信号,第3の電流信号が出力される。
【0021】(スイング制御用データマップの構成)図
5において、図4のブーム制御用データマップと同様
に、スイング制御用データマップの横軸方向にブーム角
度を設定し、縦軸方向にスイング角度を設定してある。
このスイング制御用データマップは、ブーム5の右スイ
ング動作を非常停止させる危険領域ES1と、ブーム5
の右スイング動作を停止させる停止領域ES2と、ブー
ム5の右スイング動作をそれぞれ減速させる減速領域E
S3,ES4と、ブーム5の右スイング動作を許可する
通常領域ES5とに区分されている。前記危険領域ES
1は、前記危険領域EB1と同様に5つの座標点P2
1,P22,P23,P24,P25で囲まれ、この危
険領域ES1の境界を指示する指示位置が座標点P2
1,P22,P23,P24を結ぶ線上にあり、これら
座標点P21,P22,P23,P24は、ブーム5の
背面部が運転室2のルーフ外形と干渉する位置に基づい
て設定されている。前記停止領域ES2は7つの座標点
P21,P22,P23,P24,P26,P27,P
28で囲まれ、この停止領域ES2の境界を指示する指
示位置が座標点P26,P27,P28を結ぶ線上にあ
る。前記減速領域ES3は4つの座標点P27,P2
8,P29,P30で囲まれ、この停止領域ES3の境
界を指示する指示位置が座標点P29,P30,P27
を結ぶ線上にある。前記減速領域ES4は4つの座標点
P29,P30,P31,P32で囲まれており、その
他の白抜き部分が前記通常領域ES5である。また、前
記基準データ記憶部15には、ブーム5と運転室2との
位置関係に応じてあらかじめ定められる前記領域ES1
〜ES5がデータマップとして記憶されるとともに、こ
れら領域ES1〜ES5にそれぞれ対応する電流信号の
基準値が記憶されている。このため、通常領域ES5で
は最大レベル(例えば1400mA)の電流信号が出力
され、危険領域ES1および停止領域ES2では最小レ
ベル(例えば0mA)の電流信号が出力され、減速領域
ES3,ES4ではそれぞれ中間レベルの第4の電流信
号,第5の電流信号が出力される。
【0022】(油圧駆動回路17の全体構成)前記油圧
駆動回路17は、図1に示すように、前記駆動制御部1
8からの制御信号の他に、運転室2内に配置したブーム
5などを操作するための操作手段、例えば操作レバー1
9からの指示信号を入力し、これらの信号に基づいて各
シリンダ4,6などへの作動油の供給量が制御される。
また図2に示すように、前記油圧駆動回路17は、図示
しないエンジンによって駆動される油圧ポンプ20とパ
イロットポンプ21、油圧ポンプ20からブームシリン
ダ6に供給される作動油の流れを制御するブーム用方向
切換弁22、前記ブームシリンダ6を操作するブーム用
パイロット弁23等を備えており、他のスイングシリン
ダ4、アームシリンダ、バケットシリンダや走行モータ
等の他のアクチュエータについては図示省略してある。
前記パイロット弁23は前記パイロットポンプ21に連
通する左側の室と右側の室とを有しており、パイロット
ポンプ21から吐出される圧油は、前記操作レバー19
からの指示信号に応じてこれら左または右側の室に供給
される。
【0023】(ブーム用油圧回路の構成)前記ブーム用
方向切換弁22は左右両側にパイロット室を有してお
り、このブーム用方向切換弁22の左側のパイロット室
と前記ブーム用パイロット弁23の左側の室とはブーム
上げパイロット管路24によって接続され、ブーム用方
向切換弁22の右側のパイロット室とブーム用パイロッ
ト弁23の右側の室とはブーム下げパイロット管路25
によって接続されている。
【0024】前記ブーム上げパイロット管路24には電
磁比例減圧弁26が介設されており、この電磁比例減圧
弁26はタンクに接続されるポートを有し、前記演算装
置11の駆動制御部18から出力される制御信号の電流
値に比例して動作される。通常は最大レベル(例えば1
400mA)の電流信号に応じてブーム上げパイロット
管路24を全開し、制御信号として最小レベル(例えば
0mA)の電流信号を入力した場合、ブーム上げパイロ
ット管路24の圧油を遮断してタンクに戻し、制御信号
として電流値が中間レベルの第1の電流信号,第2の電
流信号,第3の電流信号を入力した場合、各電流信号に
応じてブーム上げパイロット管路24の圧油を絞ってパ
イロット圧を減圧する。一方、前記パイロットポンプ2
1からの圧油を導くパイロット圧供給管路27には、非
常停止用電磁切換弁28が介設されており、この電磁切
換弁28はタンクに接続されるポートを有しており、こ
の電磁切換弁28も前記演算装置11の駆動制御部18
から出力される非常停止信号によって切換えられ、非常
停止信号を入力した場合に、パイロット圧供給管路27
の圧油を遮断してタンクに戻す。
【0025】(ブーム動作の説明)ブーム5と運転室2
との接触のおそれがなく、ブーム5が図4のブーム制御
用データマップの通常領域EB6に位置している場合、
ブーム用電磁比例減圧弁26と非常停止用電磁切換弁2
8は全て図2に示す位置にある。この状態で、例えばブ
ーム用の操作レバー19が図2の左側に倒されると、パ
イロットポンプ21から吐出される圧油は、パイロット
圧供給管路27,電磁切換弁28を経た後、パイロット
弁23の左側の室からブーム上げパイロット管路24、
電磁比例減圧弁26を経て方向切換弁22の左側のパイ
ロット室に供給され、方向切換弁22は作動を開始す
る。そして、この方向切換弁22が中立位置から左側の
位置に切換えられると、油圧ポンプ20の圧油は方向切
換弁22を経てブームシリンダ6のボトム側に供給さ
れ、ブームシリンダ6が伸長してブーム5が上昇する。
これとは反対に、ブーム用の操作レバー19が図2の右
側に倒されると、パイロットポンプ21から吐出される
圧油はパイロット弁23の右側の室からブーム下げパイ
ロット管路25を経て方向切換弁22の右側のパイロッ
ト室に供給され、方向切換弁22は作動を開始する。そ
して、この方向切換弁22が中立位置から右側の位置に
切換えられると、油圧ポンプ20の圧油はブーム用方向
切換弁22を経てブームシリンダ6のロッド側に供給さ
れ、ブームシリンダ6が伸縮してブーム5が下降する。
【0026】(スイング用油圧回路の構成)また、前記
油圧駆動回路17は、油圧ポンプ20からスイングシリ
ンダ4に供給される作動油の流れを制御する図示しない
スイング用方向切換弁、前記スイングシリンダ4を操作
するスイング用パイロット弁を備えており、これらスイ
ング用方向切換弁およびスイング用パイロット弁は、左
スイングパイロット管路と右スイングパイロット管路と
によって接続され、この右スイングパイロット管路には
スイング用電磁比例減圧弁が介設されている。このスイ
ング用電磁比例減圧弁も、前記演算装置11の駆動制御
部18から出力される電流信号の出力値に比例して動作
される。通常は最大レベル(例えば1400mA)の電
流信号に応じて右スイングパイロット管路を全開し、制
御信号として最小レベル(例えば0mA)の電流信号を
入力した場合、右スイングパイロット管路の圧油を遮断
してタンクに戻し、制御信号として電流値が中間レベル
の第4の電流信号,第5の電流信号を入力した場合、各
電流信号に応じて右スイングパイロット管路の圧油を絞
ってパイロット圧を減圧する。
【0027】(スイング動作の説明)ブーム5と運転室
2との接触のおそれがなく、ブーム5が図5のスイング
制御用データマップの通常領域ES5に位置している場
合、図示しないスイング用電磁比例減圧弁と非常停止用
電磁切換弁28は全開位置にある。この状態で、例えば
スイング用の操作レバー19の操作に応じて右スイング
動作および左スイング動作の両方が可能である。
【0028】(比較演算部16の構成)前記比較演算部
16は、図3に示すように、ROM31およびRAM3
2を有するCPU30と、このCPU30に接続され、
例えばハンディターミナルと称される外部の入力装置3
3から入力される電流信号の補正値と、減速領域EB3
〜EB5,ES3,ES4の指示位置の各補正値および
停止領域EB2,ES2の指示位置の各補正値とを記憶
する補正データ記憶部、例えばシリアルROM34とを
有している。なお、前記CPU30によって、外部の入
力装置33から入力される電流補正コマンドに応じて一
括補正モードと個別補正モードとを切換えるモード切換
手段とが構成されている。また、これら比較演算部16
および入力装置33は所定の通信規約に基づいて通信を
行なうことにより、入力装置33から比較演算部16へ
ケーブルを介して前記補正コマンドや補正データが入力
される。
【0029】(演算装置11による全般的な処理内容の
説明)次に、本実施例の制御動作を主に図10〜図12
に示すフローチャートを用いて説明する。
【0030】演算装置11は、最初に図10の手順S1
に示すように、スイング角センサ12およびブーム角セ
ンサ13からの相対角度信号θ1,θ2を角度演算部1
4に入力し、次いで、手順S2において相対角度信号θ
1,θ2からブーム5の基準位置の角度を演算した後、
手順S3において比較演算部16は角度演算部14で算
出されたブーム5基準位置の角度と基準データ記憶部1
5に記憶されるブーム制御用データマップとを比較する
ことにより、ブーム5基準位置が領域EB1〜EB6の
いずれかにあるかを判断し、手順S4において各領域E
B1〜EB6に対応するブーム制御用電流信号を駆動制
御部18に出力する。次いで、手順S5に移行して比較
演算部16は角度演算部14で算出されたブーム5基準
位置の角度と基準データ記憶部15に記憶されるスイン
グ制御用データマップとを比較することにより、ブーム
5基準位置が領域ES1〜ES5のいずれかにあるかを
判断し、手順S6において各領域ES1〜ES5に対応
するスイング制御用電流信号を駆動制御部18に出力す
る。
【0031】(ブーム制御処理の説明)次に、ブーム制
御用データマップとの比較処理およびブーム制御信号の
出力処理について図11を用いて詳しく説明する。
【0032】図11の手順S11においてブーム5基準
位置の角度がブーム制御用データマップの減速領域EB
5にあるか否かを判断し、その判断結果がNOのとき、
すなわち、ブーム5基準位置が減速領域EB5内に侵入
していない場合は、手順S12に移行してブーム5基準
位置の角度が減速領域EB4にあるか否かを判断する。
その判断結果がNOのとき、すなわち、ブーム5基準位
置が減速領域EB4内にも侵入していない場合は、手順
S13に移行してブーム5基準位置の角度が減速領域E
B3にあるか否かを判断する。その判断結果がNOのと
き、すなわち、ブーム5基準位置が減速領域EB3内に
も侵入していない場合は、手順S14に移行してブーム
5基準位置の角度が停止領域EB2にあるか否かを判断
する。その判断結果がNOのとき、すなわち、ブーム5
基準位置が停止領域EB2内にも侵入していない場合
は、手順S15に移行してブーム5基準位置の角度が危
険領域EB1にあるか否かを判断する。その判断結果が
NOのとき、すなわち、ブーム5基準位置が危険領域E
B1内にも侵入していない場合は、手順S16に移行し
てブーム5基準位置が通常領域EB6にあると判断し、
通常処理が行われる。この場合、駆動制御部18はブー
ム用電磁比例減圧弁26に制御信号として最大レベル
(1400mA)の電流信号を出力するため、図2に示
すように、ブーム上げパイロット管路24が全開して、
ブームシリンダ6は対応する操作レバー19の操作量に
応じた通常の動作が行われる。
【0033】また、手順S11での判断結果がYESの
とき、すなわちブーム5基準位置の角度がブーム制御用
データマップの減速領域EB5にあるときには、手順S
17に移行して減速処理が行なわれる。この場合、駆動
制御部18はブーム用電磁比例減圧弁26に制御信号と
して中間レベルの第1の電流信号を出力し、手順S18
においてブーム上げパイロット管路24を前記第1の電
流信号に応じて半開状態にする。これによって、ブーム
上げパイロット管路24の圧油を絞ってパイロット圧を
減圧し、ブームシリンダ6の上げ動作は減速される。
【0034】また、手順S12での判断結果がYESの
とき、すなわちブーム5基準位置の角度が減速領域EB
4にあるときには、手順S19に移行して他の減速処理
が行なわれる。この場合、駆動制御部18はブーム用電
磁比例減圧弁26に制御信号として中間レベルの第2の
電流信号を出力し、手順S20においてブーム上げパイ
ロット管路24を前記第2の電流信号に応じて半開状態
にする。これによって、ブーム上げパイロット管路24
の圧油をさらに絞ってパイロット圧を減圧し、ブームシ
リンダ6の上げ動作は減速される。
【0035】また、手順S13での判断結果がYESの
とき、すなわちブーム5基準位置の角度が減速領域EB
3にあるときには、手順S21に移行して他の減速処理
が行なわれる。この場合、駆動制御部18はブーム用電
磁比例減圧弁26に制御信号として中間レベルの第3の
電流信号を出力し、手順S22においてブーム上げパイ
ロット管路24を前記第3の電流信号に応じて半開状態
にする。これによって、ブーム上げパイロット管路24
の圧油を絞ってパイロット圧を減圧し、ブームシリンダ
6の上げ動作は減速される。
【0036】また、手順S14での判断結果がYESの
とき、すなわちブーム5基準位置の角度が停止領域EB
2にあるときには、手順S23に移行して停止処理が行
なわれる。この場合、駆動制御部18は電流出力を停止
し、手順S24においてブーム上げパイロット管路24
を全閉する。したがって、ブームシリンダ6の上げ動作
は停止する。
【0037】また、手順S15での判断結果がYESの
とき、すなわち各センサ12,13や電磁比例減圧弁2
6等の不良が原因でブーム5基準位置が危険領域EB1
内に侵入したときには、手順S25に移行して非常停止
処理が行なわれる。この場合、駆動制御部18はパイロ
ット圧供給管路27の電磁切換弁28に非常停止信号を
出力し、手順S26において非常停止用電磁切換弁28
を全閉することにより、パイロット圧供給管路27の圧
油を遮断してタンクに戻す。したがって、操作レバー1
9を操作してもパイロット用の圧油が供給されないた
め、ブーム5等は自動停止し、ブーム5の上げ動作など
は禁止される。そして、図示しないブザーを鳴らしたり
ランプを点灯する等の警報を発して、オペレータに何ら
かの異常があったことを知らせる。
【0038】上記した動作によって、ブーム5を右スイ
ングした状態で上昇させ、図8に示すように、ブーム5
の先端ピン5aが第1の仮想線L1で示す減速開始指示
位置に到達したとき、ブーム5の上げ動作の減速が開始
される。さらに、ブーム5が減速した状態で上昇した
後、図9に示すようにブーム5の先端ピン5aが第2の
仮想線L2で示す停止指示位置に到達したとき、ブーム
5の上げ動作が自動的に停止される。そして万一、各セ
ンサ12,13やブーム用電磁比例減圧弁26等の不良
が原因でブーム5が上昇し続けることにより、ブーム5
の先端ピン5aが第3の仮想線L3で示す危険領域侵入
開始位置に到達したとき、ブーム5が非常停止されるの
で、第4の仮想線L4で示す最上げ位置まで上昇するこ
とはない。
【0039】(スイング制御処理の説明)次に、スイン
グ制御用データマップとの比較処理およびスイング制御
信号の出力処理について図12を用いて詳しく説明す
る。
【0040】図12の手順S31において、ブーム5基
準位置の角度がスイング制御用データマップの減速領域
ES4にあるか否かを判断し、その判断結果がNOのと
き、すなわち、ブーム5基準位置が減速領域ES4内に
侵入していない場合は、手順S32に移行してブーム5
基準位置の角度が減速領域ES3にあるか否かを判断す
る。その判断結果がNOのとき、すなわち、ブーム5基
準位置が減速領域ES3内にも侵入していない場合は、
手順S33に移行してブーム5基準位置の角度が停止領
域ES2にあるか否かを判断する。その判断結果がNO
のとき、すなわち、ブーム5基準位置が停止領域ES2
内にも侵入していない場合は、手順S34に移行してブ
ーム5基準位置の角度が危険領域ES1にあるか否かを
判断する。その判断結果がNOのとき、すなわち、ブー
ム5基準位置が危険領域ES1内にも侵入していない場
合は、手順S35に移行してブーム5基準位置が通常領
域ES5にあると判断し、通常処理が行われる。この場
合、駆動制御部18はスイング用電磁比例減圧弁に制御
信号として最大レベル(1400mA)の電流信号を出
力して右スイングパイロット管路を全開する。したがっ
て、スイングシリンダ4は対応する操作レバー19の操
作量に応じた通常の動作が行われる。
【0041】また、手順S31での判断結果がYESの
とき、すなわちブーム5基準位置の角度がスイング制御
用データマップの減速領域ES4にあるときには、手順
S36に移行して減速処理が行なわれる。この場合、駆
動制御部18はスイング用電磁比例減圧弁に制御信号と
して中間レベルの第4の電流信号を出力し、手順S37
において右スイングパイロット管路を前記第4の電流信
号に応じて半開状態にする。これによって、右スイング
パイロット管路の圧油を絞ってパイロット圧を減圧し、
スイングシリンダ4の右スイング動作は減速される。
【0042】また、手順S32での判断結果がYESの
とき、すなわちブーム5基準位置の角度が減速領域ES
3にあるときには、手順S38に移行して減速処理が行
なわれる。この場合、駆動制御部18はスイング用電磁
比例減圧弁に制御信号として中間レベルの第5の電流信
号を出力し、手順S39において右スイングパイロット
管路を前記第5の電流信号に応じて半開状態にする。こ
れによって、右スイングパイロット管路の圧油を絞って
パイロット圧を減圧し、スイングシリンダ4の右スイン
グ動作は減速される。
【0043】また、手順S33での判断結果がYESの
とき、すなわちブーム5基準位置の角度が停止領域ES
2にあるときには、手順S40に移行して停止処理が行
なわれる。この場合、駆動制御部18は電流出力を停止
し、手順S41において右スイングパイロット管路を全
閉する。したがって、スイングシリンダ4の右スイング
動作は停止する。
【0044】また、手順S34での判断結果がYESの
とき、すなわち各センサ12,13やスイング用電磁比
例減圧弁等の不良が原因でブーム5基準位置が危険領域
ES1内に侵入したときには、手順S42に移行して非
常停止信号を出力し、手順S43において図11の手順
S26と同様に非常停止処理が行なわれる。この場合、
操作レバー19を操作してもパイロット用の圧油が供給
されないためブーム5等は自動停止し、ブーム5の右ス
イング動作などは禁止される。
【0045】したがって、ブーム5が所定角度を越えて
上昇した状態で、ブーム5を運転室2側に近づく方向に
右スイング操作され、右スイング角度が所定値を越える
と、ブーム5の右スイング動作が減速、停止される。そ
して万一、各センサ12,13やスイング用電磁比例減
圧弁等の不良が原因で右スイングし続けることにより、
ブーム5が運転室2に接近したとき、ブーム5が非常停
止される。
【0046】(一括補正処理の説明)次に、本実施例の
補正処理を図13に示すフローチャートを用いて説明す
る。
【0047】比較演算部16のCPU30は、電源をO
Nした後、最初に図13の手順S51に示すように、外
部の入力装置33を介して補正項目を選択することによ
り、例えば図4のブーム制御用データマップの一括補正
モードを設定すると、CPU30はスタンバイ状態とな
る。次いで、手順S52において外部の入力装置33に
電流信号の補正値、換言すると電流信号の増減値を入力
し、手順S53において外部の入力装置33から前記電
流信号の補正値をCPU30に送信すると、CPU30
で受信された旨の信号が外部の入力装置33に送り返さ
れ、前記電流信号の補正値に基づいてCPU30の記憶
データが書き換えられる。次いで、手順S54において
外部の入力装置33に所定のパスワードを入力し、正し
いパスワードであればCPU30からエコーバックがあ
るので、手順S55において前記パスワードを外部の入
力装置33からCPU30に送信し、前記手順S53で
前記書き換えた補正データをシリアルROM34に記憶
する。これによって、ブーム制御用データマップ上の領
域EB1〜EB6に対応する電流信号の出力値を一括補
正できる。同様に、手順S51で図5のスイング制御用
データマップの一括補正モードを設定すると、スイング
制御用データマップ上の領域ES1〜ES5に対応する
電流信号の出力値を一括補正できる。
【0048】(個別補正処理の説明)また、手順S51
でブーム制御用データマップの個別補正モードを設定す
ると、各領域EB1〜EB6に対応する電流信号の出力
値をそれぞれ個別に補正可能であり、この状態で外部の
入力装置33から入力した補正データをシリアルROM
34により記憶する。同様に、手順S51でスイング制
御用データマップの個別補正モードを設定すると、各領
域ES1〜ES5に対応する電流信号の出力値をそれぞ
れ個別に補正可能である。さらに、手順S51でブーム
制御用データマップの危険領域EB1の境界を指示する
指示位置の補正モードを設定すると、危険領域EB1の
指示位置を補正可能であり、停止領域EB2の境界を指
示する指示位置の補正モードを設定すると、停止領域E
B2の指示位置を補正可能であり、減速領域EB3〜E
B5のそれぞれの境界を指示する指示位置の補正モード
を設定すると、減速領域EB3〜EB5のそれぞれの指
示位置を補正可能である。同様に、スイング制御用デー
タマップの危険領域ES1の境界を指示する指示位置の
補正モードを設定すると、危険領域ES1の指示位置を
補正可能であり、停止領域ES2の境界を指示する指示
位置の補正モードを設定すると、停止領域ES2の指示
位置を補正可能であり、減速領域ES3〜ES4のそれ
ぞれの境界を指示する指示位置の補正モードを設定する
と、減速領域ES3〜ES4のそれぞれの指示位置を補
正可能である。
【0049】このよう構成した実施例にあっては、ブー
ム制御用データマップの各領域EB1〜EB6およびス
イング制御用データマップの各領域ES1〜ES5のそ
れぞれに対応する電流信号の出力値を、煩雑な手間を要
せずに容易に補正することができる。特に、その際の一
括補正によって、前記電流信号の出力値が一括して全て
変更されるが、基準データ記憶部15に電流信号の基準
値が記憶されているため、当初の基準値が狂ってしまう
ことがなくて済み、したがって、演算装置11はマイコ
ンとしての互換性を確保することができる。また、外部
の入力装置33を介して補正データを入力するので、こ
の補正作業が迅速である。
【0050】さらに、前記電流信号の出力値を個別補正
できるとともに、ブーム制御用データマップの危険領域
EB1,停止領域EB2、減速領域EB3〜EB5の各
指示位置や、スイング制御用データマップの危険領域E
S1,停止領域ES2,減速領域ES3〜ES4の各指
示位置を補正できるため、作業機9の仕様変更などに関
する動作顧客の要望を満たすことができる。また、前記
電流信号の出力値や各領域の指示位置の補正作業を行な
うのに所定のパスワード入力が必要なので、前記補正を
行なう作業者を特定の人のみに限定できる。
【0051】なお、本実施例ではブームスイング式油圧
ショベルに干渉防止装置を備えた場合を例示したが、他
の油圧ショベル、例えばオフセット式油圧ショベル等に
備える場合も同様の効果がある。
【0052】また、本実施例では、ブーム5の上げ動作
と右スイング動作とをそれぞれ単独で行なう場合を説明
したが、これらのブーム5の上げ動作と右スイング動作
を複合的に行なう場合も同様であり、さらに、ブーム5
の上げ動作と右スイング動作のいずれか一方と他の動作
を複合的に行なう場合も同様である。
【0053】また、本実施例では、ブーム制御用データ
マップ上の領域EB1〜EB6に対応する電流信号の出
力値を一括補正する場合を例示したが、前記領域EB1
〜EB6のうちの一部、例えば減速領域EB3〜EB5
に対応する電流信号の出力値を一括補正するようにして
もよい。同様に、スイング制御用データマップ上の領域
ES1〜ES5のうちの一部、例えば減速領域ES3、
ES4に対応する電流信号の出力値を一括補正するよう
にしてもよい。
【0054】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ブーム制御用データマップの各領域およびスイング制御
用データマップの各領域に対応する電流信号の出力値
を、煩雑な手間を要せずに容易に補正することができ
る。したがって、例えば製造工程の誤差に伴って方向切
換弁の圧力・流量特性のばらつきが生じて作業機の速度
が極端に遅くなった場合、工場からの出荷時などに外部
から入力操作で前記電流信号の出力値を一括して全て補
正することにより所望の作業機の速度特性を得ることが
でき、この補正作業が迅速かつ簡単である。また、前記
電流信号の出力値を全て補正した後、基準データ記憶部
に電流信号の基準値が記憶されているため、この当初の
基準値に前記電流信号の出力値を戻すことが容易であ
り、したがって、演算装置はマイコンとしての互換性を
確保することができる。
【0055】また、前記電流信号の出力値をそれぞれ個
別に補正できるとともに、各領域の指示位置を補正でき
るため、作業機の仕様変更などに関する顧客の要望を満
たすことができる。
【0056】さらに、前記電流信号の出力値や各領域の
指示位置の補正作業を行なうのに所定のパスワード入力
を必要とするため、作業者を特定の人のみに限定し、誤
操作やいたずらにより前記電流信号の出力値や各領域の
指示位置が書き換えられることを防止でき、したがっ
て、信頼性の高い干渉防止装置が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る油圧ショベルの干渉防
止装置のブロック図である。
【図2】油圧駆動回路の要部を示す回路図である。
【図3】該干渉防止装置に備えられる比較演算部のブロ
ック図である。
【図4】図1の干渉防止装置に記憶されたブーム制御用
データマップの説明図である。
【図5】図1の干渉防止装置に記憶されたスイング制御
用データマップの説明図である。
【図6】該油圧ショベルの平面図である。
【図7】ブームが最上げ位置に到達した状態の側面図で
ある。
【図8】ブームが減速開始指示位置に到達した状態の側
面図である。
【図9】ブームが停止指示位置に到達した状態の側面図
である。
【図10】演算装置の全般的な処理内容を示すフローチ
ャートである。
【図11】ブーム制御用データマップに基づくブーム上
げ動作の制御処理のフローチャートである。
【図12】スイング制御用データマップに基づく右スイ
ング動作の制御処理のフローチャートである。
【図13】比較演算部による補正処理のフローチャート
である。
【符号の説明】
1 本体 2 運転室 4 スイングシリンダ 5 ブーム 6 ブームシリンダ 7 アーム 8 バケット 9 作業機 10 干渉防止装置 11 演算装置(演算手段) 12 スイング角センサ(角度検出器) 13 ブーム角センサ(角度検出器) 14 角度演算部 15 基準データ記憶部 16 比較演算部 17 油圧駆動回路 18 駆動制御部(制御手段) 19 操作レバー 26 ブーム用電磁比例減圧弁 28 非常停止用電磁切換弁 30 CPU 33 入力装置 34 シリアルROM(補正データ記憶部)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山口 毅 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機株 式会社土浦工場内 (72)発明者 山田 修道 富山県富山市不二越本町一丁目1番1号 株式会社不二越内 (72)発明者 石坂 俊之 富山県富山市不二越本町一丁目1番1号 株式会社不二越内 (72)発明者 帯刀 信二 富山県富山市不二越本町一丁目1番1号 株式会社不二越内 (72)発明者 松田 隆 富山県富山市不二越本町一丁目1番1号 株式会社不二越内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上下方向の回動が可能なブームおよびア
    ームと、前記ブームおよび前記アームのいずれか一方を
    水平面内で作動させる作動手段を有する作業機を本体上
    の運転室側方に設け、前記ブームの回動量および前記作
    動手段による水平面内での作動量をそれぞれ検出する角
    度検出器と、この角度検出器から出力される検出値に基
    づいて前記作業機と前記運転室との位置関係を演算する
    演算手段と、この演算手段の演算結果に応じて前記作業
    機の動作を制御する制御手段とを備え、前記作業機と前
    記運転室との干渉を防止する油圧ショベルの干渉防止装
    置において、 前記演算手段が、前記作業機と前記運転室との位置関係
    に応じてあらかじめ定められる減速領域および停止領域
    をデータマップとして記憶するとともに、これら減速領
    域および停止領域にそれぞれ対応する電流信号の基準値
    を記憶する基準データ記憶部と、前記データマップと前
    記演算手段の演算結果を照合することにより前記作業機
    の相対的位置が前記減速領域あるいは停止領域に位置す
    るか否か判定し、この判定結果に応じて前記電流信号を
    出力する比較演算部と、外部の入力装置から入力される
    前記電流信号の補正値を記憶する補正データ記憶部とを
    備え、前記電流信号の補正値に基づき前記電流信号の基
    準値を増減して出力し、この電流信号の出力値に応じて
    前記作業機の動作を制御するようにしたことを特徴とす
    る油圧ショベルの干渉防止装置。
  2. 【請求項2】 請求項1の記載において、前記比較演算
    部が、前記外部の入力装置から入力される補正コマンド
    に応じて一括補正モードと個別補正モードとに切換える
    モード切換手段を備え、前記一括補正モードで前記電流
    信号の補正値に基づいて前記電流信号の基準値を一括補
    正し、前記個別補正モードで前記電流信号の補正値に基
    づいて前記電流信号の基準値を個別に補正することを特
    徴とする油圧ショベルの干渉防止装置。
  3. 【請求項3】 請求項1の記載において、前記基準デー
    タ記憶部が、前記減速領域および前記停止領域のそれぞ
    れの境界を指示する指示位置の各基準値を記憶するとと
    もに、前記補正データ記憶部が、前記外部の入力装置か
    ら入力される前記指示位置の各補正値を記憶し、前記指
    示位置の各補正値に基づいて前記指示位置の各基準値を
    それぞれ増減することを特徴とする油圧ショベルの干渉
    防止装置。
  4. 【請求項4】 請求項1の記載において、前記比較演算
    部が、前記外部の入力装置を介して所定のパスワードが
    入力された場合のみ、前記電流信号および前記指示位置
    の補正処理を行なうようにしたことを特徴とする油圧シ
    ョベルの干渉防止装置。
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