JP3074251B2 - ブームスイング式油圧ショベル - Google Patents

ブームスイング式油圧ショベル

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JP3074251B2
JP3074251B2 JP07231598A JP23159895A JP3074251B2 JP 3074251 B2 JP3074251 B2 JP 3074251B2 JP 07231598 A JP07231598 A JP 07231598A JP 23159895 A JP23159895 A JP 23159895A JP 3074251 B2 JP3074251 B2 JP 3074251B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、左右方向へスイング可
能なブームを備えたブームスイング式油圧ショベルに係
り、特に、超小旋回油圧ショベルとして用いるのに好適
なブームスイング式油圧ショベルに関する。
【0002】
【従来の技術】例えば特開平5−272155号公報に
開示されているように、ブーム、アームおよびオフセッ
トの各角度を角度検出器により検出し、これらの角度検
出値に基づいてバケットの位置をマイコン等により演算
して、この演算値をあらかじめ設定された減速領域およ
び停止領域と比較し、作業機の動作を自動的に減速、停
止させることにより、バケットと運転席との干渉を防止
する油圧ショベルの干渉防止装置が提案されている。
【0003】また、この種の油圧ショベルの干渉防止装
置において、停止領域の内側に危険領域をあらかじめ設
定しておき、この危険領域にバケットが侵入した場合、
操作用パイロットバルブに供給されるパイロット圧を遮
断するように構成したものも実用化されている。
【0004】さらに、例えば実開平4−56149号公
報に記載されているように、上部旋回体にブームをスイ
ングポストを介して装着し、スイングシリンダの操作に
より作業機を左右方向に揺動させるようにしたブームス
イング式油圧ショベルが提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来の油圧ショベルの干渉防止装置では、ブーム、アーム
およびオフセットの各角度をそれぞれ検出する3つの角
度検出器が必要であり、これら3つの角度検出器の検出
値に基づいてバケットの位置を演算しなければならない
ため、コストアップの要因となっていた。
【0006】また、ブームスイング式油圧ショベルにお
いてはブームを左右方向にスイングさせるとブームと運
転室との相対的位置関係が変化するが、これらブームと
運転室との相対的位置を検出する検出手段を備えていな
いため、ブームを右スイングした状態で最小旋回半径の
姿勢を取るためブーム上げ動作を行なうときに、ブーム
の背面部が運転室と干渉する懸念があった。
【0007】本発明は、このような従来技術の実情に鑑
みてなされたもので、その目的は、スイング可能なブー
ムと運転室との干渉を適正にかつ低コストで防止できる
ブームスイング式油圧ショベルを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、運転室を有する本体と、この本体の前記
運転室の側方に左右方向へスイング可能にかつ上下方向
へ回動可能に連結されたブームと、このブームに対して
回動可能に連結されたアームと、このアームに対して回
動可能に連結されたバケットと、これらブーム、アーム
およびバケットで構成される作業機を駆動するアクチュ
エータとを備えたブームスイング式油圧ショベルにおい
て、前記ブームの上げ角度およびスイング角度をそれぞ
れ検出する角度検出器と、この角度検出器から出力され
る検出値に基づいて前記ブームと前記運転室との位置関
係を演算する演算手段と、この演算手段の演算結果に応
じて、前記ブームの上げ動作およびスイング動作を制御
する制御手段とを備え、前記ブームと前記運転室との干
渉を防止するようにしたことを特徴とする。
【0009】
【作用】ブームの上げ角度およびスイング角度を角度検
出器によりそれぞれ検出し、この角度検出器から出力さ
れる検出値に基づいて演算手段によりブームと運転室と
の位置関係を演算し、この演算手段の演算結果に応じ
て、制御手段によりブームの上げ動作およびスイング動
作をそれぞれ制御する。例えば、ブームの背面側が運転
室側にスイングした状態でブームが上げ動作され、その
上げ角度が所定値を越えると、ブームの上げ動作が制御
される。また、ブームが所定角度を越えて上昇した状態
で、ブームの背面側が運転室側に近づく方向に右スイン
グ動作され、そのスイング角度が所定値を越えると、ブ
ームのスイング動作が制御される。したがって、スイン
グ可能なブームと運転室との干渉を適正に防止できる。
また、ブーム上げ角度用およびスイング角度用の角度検
出器2つのみで済むため、演算処理が簡単になり、コス
トを低減することもできる。
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例を図に基づいて説明す
る。図1は本発明の一実施例に係るブームスイング式油
圧ショベルに備えられる干渉防止装置のブロック図、図
2は油圧駆動回路の要部を示す回路図、図3は演算装置
に記憶されたブーム制御用データマップの説明図、図4
は演算装置に記憶されたスイング制御用データマップの
説明図、図5は該ブームスイング式油圧ショベルの平面
図、図6はブームが最上げ位置に到達した状態の側面
図、図7はブームが減速開始指示位置に到達した状態を
説明する側面図、図8はブームが停止指示位置に到達し
た状態を説明する側面図、図9は演算装置の全般的な処
理内容を示すフローチャート、図10はブーム制御用デ
ータマップに基づくブーム上げ動作の制御処理内容を示
すフローチャート、図11はスイング制御用データマッ
プに基づく右スイング動作の制御処理内容を示すフロー
チャート、図12はブーム制御用データマップの各領域
におけるブーム上げ動作を説明する図、図13はスイン
グ制御用データマップの各領域における右スイング動作
を説明する図である。
【0011】(ブームスイング式油圧ショベルの構成)
図5,図6に示すように、本実施例に係るブームスイン
グ式油圧ショベルにおいて、1は運転室2を有する本
体、3はこの本体1の前記運転室2の側方に左右方向へ
スイング可能に設けられるスイングポスト、4はスイン
グポスト3を駆動するスイングシリンダ、5はスイング
ポスト3に対して上下方向へ回動可能に連結されたブー
ム、6はブーム5を駆動するブームシリンダ、7はブー
ム5に対して回動可能に連結されるアーム、8はアーム
7に対して回動可能に連結されるバケット、9はこれら
ブーム5,アーム7およびバケット8により構成される
作業機である。
【0012】このようなブームスイング式油圧ショベル
にあっては、最小旋回半径を小さくするためブーム5の
上げ角度が極めて大きく設定されており、図5に示すよ
うに、ブーム5をスイング中心に戻した中立状態でブー
ム5の上げ動作を行なうと、ブーム5は運転室2と干渉
することなく、図6に示す最上げ位置(例えばブーム5
の基準位置5aを垂直線より44度後傾させた位置)ま
で上昇する。同様に、前記中立状態から左側(図5の反
時計方向)へスイングした左スイング状態でも、ブーム
5は運転室2と干渉することなく上昇する。しかしなが
ら、例えばブーム5を右側(図5の時計方向)にスイン
グした右スイング状態でブーム上げ動作を所定角度以上
行なうと、ブーム5の背面部が運転室2と干渉する。ま
た、ブーム5を運転室2付近まで上げた状態で右スイン
グ動作を所定角度以上行なうと、ブーム5の側面部が運
転室2と干渉する。
【0013】(干渉防止装置10の構成)図1におい
て、10は干渉防止装置、11はコントローラの演算装
置、12,13はそれぞれ角度検出器としてのスイング
角センサ,ブーム角センサであり、これらセンサ12,
13によって検出されたスイング角度信号θ1,ブーム
角度信号θ2はコントローラに内蔵された演算装置11
に入力される。この演算装置11は、角度信号θ1,θ
2に基づいてブーム5の基準位置5aの角度を算出する
角度演算部14と、図3に示すブーム制御用データマッ
プと図4に示すスイング制御用データマップとをあらか
じめ記憶する領域記憶部15と、角度演算部14で算出
されたブーム角度が領域記憶部15に記憶される前記デ
ータマップ内にあるか否かを判断し、その判断結果に応
じて所定の制御信号を出力する比較演算部16と、この
比較演算部16からの制御信号に基づいて油圧駆動回路
17へ所定の制御信号を出力する駆動制御部18とを備
えている。なお、前記角度演算部14,領域記憶部15
および比較演算部16により、スイング角度信号θ1,
ブーム角度信号θ2に基づいてブーム5と運転室2との
位置関係を演算する演算手段が構成され、前記駆動制御
部18により、前記演算手段の演算結果に応じてブーム
5の上げ動作およびスイング動作を制御する制御手段が
構成されている。
【0014】(スイング角センサ12とブーム角センサ
13の検出動作)前記スイング角センサ12は、ブーム
5をスイング中心に戻した中立位置(図5参照)を基準
として、この中立位置からスイングしたブーム5の相対
的角度を検出する。また、前記ブーム角センサ13は、
ブーム5の最上げ位置(図6参照)を基準として、この
最上げ位置に対するブーム5の相対的角度を検出する。
【0015】(ブーム制御用データマップの構成)図3
において、ブーム制御用データマップの横軸方向にブー
ム角度を設定し、縦軸方向にスイング角度を設定してあ
る。このブーム制御用データマップは、ブーム5の上げ
動作を非常停止させる危険領域EB1と、ブーム5の上
げ動作を停止させる停止領域EB2と、ブーム5の上げ
動作を減速させる減速領域EB3,EB4と、ブーム5
の上げ動作を許可する通常領域EB5とに区分されてい
る。前記危険領域EB1は5つの座標点P1,P2,P
3,P4,P5で囲まれており、この危険領域EB1
は、ブーム5の背面部が運転室2のルーフ外形と干渉す
る位置に基づいて設定されている。前記停止領域EB2
は7つの座標点P1,P2,P3,P4,P6,P7,
P8で囲まれ、前記減速領域EB3は4つの座標点P
6,P7,P9,P10で囲まれ、前記他の減速領域E
B4も4つの座標点P9,P10,P11,P12で囲
まれており、その他の白抜き部分が前記通常領域EB5
である。また、前記領域記憶部15には、ブーム5と運
転室2との位置関係に応じてあらかじめ定められる前記
領域EB1〜EB5がブーム制御用データマップとして
記憶されるとともに、これら領域EB1〜EB5にそれ
ぞれ対応する電流信号の基準値が記憶されている。この
ため、通常領域EB5では最大レベル(例えば1400
mA)の電流信号が出力され、危険領域EB1および停
止領域EB2では最小レベル(例えば0mA)の電流信
号が出力され、減速領域EB3,EB4ではそれぞれ中
間レベル(例えば860mA,1000mA)の電流信
号が出力される。
【0016】(スイング制御用データマップの構成)図
4において、図3のブーム制御用データマップと同様
に、スイング制御用データマップの横軸方向にブーム角
度を設定し、縦軸方向にスイング角度を設定してある。
このスイング制御用データマップは、ブーム5のスイン
グ動作を非常停止させる危険領域ES1と、ブーム5の
スイング動作を停止させる停止領域ES2と、ブーム5
のスイング動作を減速させる減速領域ES3と、ブーム
5のスイング動作を許可する通常領域ES4とに区分さ
れている。前記危険領域ES1は5つの座標点P13,
P14,P15,P16,P17で囲まれており、この
危険領域ES1は前記危険領域EB1と同様に、ブーム
5の背面部が運転室2のルーフ外形と干渉する位置に基
づいて設定されている。前記停止領域ES2は7つの座
標点P13,P14,P15,P16,P18,P1
9,P20で囲まれており、前記減速領域ES3は4つ
の座標点P19,P20,P21,P22で囲まれてお
り、その他の白抜き部分が前記通常領域ES4である。
また、前記領域記憶部15には、ブーム5と運転室2と
の位置関係に応じてあらかじめ定められる前記領域ES
1〜ES4がデータマップとして記憶されるとともに、
これら領域ES1〜ES4にそれぞれ対応する電流信号
の基準値が記憶されている。このため、通常領域ES4
では最大レベル(例えば1400mA)の電流信号が出
力され、危険領域ES1および停止領域ES2では最小
レベル(例えば0mA)の電流信号が出力され、減速領
域ES3ではそれぞれ中間レベル(例えば880mA)
の電流信号が出力される。
【0017】(油圧駆動回路17の全体構成)前記油圧
駆動回路17は、前記駆動制御部18からの制御信号の
他に、運転室2内に配置したブーム5などを操作するた
めの操作手段、例えば操作レバー19からの指示信号を
入力し、これらの信号に基づいて各シリンダ4,6など
への作動油の供給量が制御される。また、図2に示すよ
うに、前記油圧駆動回路17は、図示しないエンジンに
よって駆動される油圧ポンプ20とパイロットポンプ2
1、油圧ポンプ20からブームシリンダ6に供給される
作動油の流れを制御するブーム用方向切換弁22、前記
ブームシリンダ6を操作するブーム用パイロット弁23
等を備えており、他のスイングシリンダ4,アームシリ
ンダ,バケットシリンダや走行モータ等の他のアクチュ
エータについては図示省略してある。前記パイロット弁
23は前記パイロットポンプ21に連通する左側の室と
右側の室とを有しており、パイロットポンプ21から吐
出される圧油は、前記操作レバー19からの指示信号に
応じてこれら左または右側の室に供給される。
【0018】(ブーム用油圧回路の構成)前記ブーム用
方向切換弁22は左右両側にパイロット室を有してお
り、このブーム用方向切換弁22の左側のパイロット室
と前記ブーム用パイロット弁23の左側の室とはブーム
上げパイロット管路24によって接続され、ブーム用方
向切換弁22の右側のパイロット室とブーム用パイロッ
ト弁23の右側の室とはブーム下げパイロット管路25
によって接続されている。
【0019】前記ブーム上げパイロット管路24には電
磁比例減圧弁26が介設されており、この電磁比例減圧
弁26はタンクに接続されるポートを有し、前記演算装
置11の駆動制御部18から出力される制御信号の電流
値に比例して動作される。通常は最大レベル(例えば1
400mA)の電流信号に応じてブーム上げパイロット
管路24を全開し、制御信号として最小レベル(例えば
0mA)の電流信号を入力した場合、ブーム上げパイロ
ット管路24の圧油を遮断してタンクに戻し、制御信号
として電流値が中間レベル(例えば860mA,100
0mA)の電流信号を入力した場合、それぞれブーム上
げパイロット管路24の圧油を絞ってパイロット圧を減
圧する。一方、前記パイロットポンプ21からの圧油を
導くパイロット圧供給管路27には非常停止用電磁切換
弁28が介設されており、この電磁切換弁28はタンク
に接続されるポートを有しており、この電磁切換弁28
も前記演算装置11の駆動制御部18から出力される非
常停止信号によって切換えられ、非常停止信号を入力し
た場合にのみ、パイロット圧供給管路27の圧油を遮断
してタンクに戻す。
【0020】(ブーム動作の説明)ブーム5と運転室2
との接触のおそれがなく、ブーム5が図3のブーム制御
用データマップの通常領域EB5に位置している場合、
ブーム用電磁比例減圧弁26と非常停止用電磁切換弁2
8は全て図2に示す位置にある。この状態で、例えばブ
ーム5用の操作レバー19が図2の左側に倒されると、
パイロットポンプ21から吐出される圧油は、パイロッ
ト圧供給管路27,電磁切換弁28を経た後、パイロッ
ト弁23の左側の室からブーム上げパイロット管路2
4,電磁比例減圧弁26を経て方向切換弁22の左側の
パイロット室に供給され、方向切換弁22は作動を開始
する。そして、この方向切換弁22が中立位置から左側
の位置に切換えられると、油圧ポンプ20の圧油は方向
切換弁22を経てブームシリンダ6のボトム側に供給さ
れ、ブームシリンダ6が伸長してブーム5が上昇する。
これとは反対に、ブーム用の操作レバー19が図2の右
側に倒されると、パイロットポンプ21から吐出される
圧油はパイロット弁23の右側の室からブーム下げパイ
ロット管路25を経て方向切換弁22の右側のパイロッ
ト室に供給され、方向切換弁22は作動を開始する。そ
して、この方向切換弁22が中立位置から右側の位置に
切換えられると、油圧ポンプ20の圧油はブーム用方向
切換弁22を経てブームシリンダ6のロッド側に供給さ
れ、ブームシリンダ6が伸縮してブーム5が下降する。
【0021】(スイング用油圧回路の構成)また、前記
油圧駆動回路17は、油圧ポンプ20からスイングシリ
ンダ4に供給される作動油の流れを制御する図示しない
スイング用方向切換弁、前記スイングシリンダ4を操作
するスイング用パイロット弁を備えており、これらスイ
ング用方向切換弁およびスイング用パイロット弁は、左
スイングパイロット管路と右スイングパイロット管路と
によって接続され、この右スイングパイロット管路に
は、スイング用電磁比例減圧弁が介設されている。この
スイング用電磁比例減圧弁も、前記演算装置11の駆動
制御部18から出力される制御信号の電流値に比例して
動作される。通常は最大レベル(例えば1400mA)
の電流信号に応じて右スイングパイロット管路を全開
し、制御信号として最小レベル(例えば0mA)の電流
信号を入力した場合、右スイングパイロット管路の圧油
を遮断してタンクに戻し、制御信号として電流値が中間
レベル(例えば880mA)の電流信号を入力した場
合、右スイングパイロット管路の圧油を絞ってパイロッ
ト圧を減圧する。
【0022】(スイング動作の説明)ブーム5と運転室
2との接触のおそれがなく、ブーム5が図4のスイング
制御用データマップの通常領域ES4に位置している場
合、図示しないスイング用電磁比例減圧弁と非常停止用
電磁切換弁28は全開位置にある。この状態で、例えば
スイング用の操作レバーの操作に応じて右スイング動作
および左スイング動作の両方が可能である (演算装置11による全般的な処理内容の説明)次に、
本実施例の動作を主に図9〜図11に示すフローチャー
トを用いて説明する。演算装置11は、最初に図9の手
順S1に示すように、スイング角センサ12およびブー
ム角センサ13からの相対角度信号θ1,θ2を角度演
算部14に入力し、次いで、手順S2において相対角度
信号θ1,θ2からブーム5の基準位置5aの角度を演
算した後、手順S3において比較演算部16は角度演算
部14で算出されたブーム5基準位置5aの角度と領域
記憶部15に記憶されるブーム制御用マップとを比較す
ることにより、ブーム5基準位置5aが領域EB1〜E
B5のいずれかにあるかを判断し、手順S4において各
領域EB1〜EB5に対応するブーム制御信号を駆動制
御部18に出力する。次いで、手順S5に移行して比較
演算部16は角度演算部14で算出されたブーム5基準
位置5aの角度と領域記憶部15に記憶されるスイング
制御用マップとを比較することにより、ブーム5基準位
置5aが領域ES1〜ES4のいずれかにあるかを判断
し、手順S6において各領域ES1〜ES4に対応する
スイング制御信号を駆動制御部18に出力する。
【0023】(ブーム制御処理の説明)次に、ブーム制
御用マップとの比較処理およびブーム制御信号の出力処
理について図10を用いて詳しく説明する。図10の手
順S11において、ブーム5基準位置5aの角度がブー
ム制御用マップの減速領域EB4にあるか否かを判断
し、その判断結果がNOのとき、すなわち、ブーム5基
準位置5aが減速領域EB4内に侵入していない場合
は、手順S12に移行してブーム5基準位置5aの角度
が減速領域EB3にあるか否かを判断する。その判断結
果がNOのとき、すなわち、ブーム5基準位置5aが減
速領域EB3内にも侵入していない場合は、手順S13
に移行してブーム5基準位置5aの角度が停止領域EB
2にあるか否かを判断する。その判断結果がNOのと
き、すなわち、ブーム5基準位置5aが停止領域EB2
内にも侵入していない場合は、手順S14に移行してブ
ーム5基準位置5aの角度が危険領域EB1にあるか否
かを判断する。その判断結果がNOのとき、すなわち、
ブーム5基準位置5aが危険領域EB1内にも侵入して
いない場合は、手順S15に移行してブーム5基準位置
5aが通常領域EB5にあると判断し、通常処理が行わ
れる。この場合、駆動制御部18はブーム用電磁比例減
圧弁26に制御信号として最大レベル(1400mA)
の電流信号を出力するため、図2に示すように、ブーム
上げパイロット管路24が全開して、ブームシリンダ6
は対応する操作レバー19の操作量に応じた通常の動作
が行われる。
【0024】また、手順S11での判断結果がYESの
とき、すなわちブーム5基準位置5aの角度がブーム制
御用マップの減速領域EB4にあるときには、手順S1
6に移行して減速処理が行なわれる。この場合、駆動制
御部18はブーム用電磁比例減圧弁26に制御信号とし
て中間レベル(1000mA)の電流信号を出力し、手
順S17においてブーム上げパイロット管路24を少し
閉じる。これによって、ブーム上げパイロット管路24
の圧油を絞ってパイロット圧を減圧し、ブームシリンダ
6の上げ動作は少し減速される。
【0025】また、手順S12での判断結果がYESの
とき、すなわちブーム5基準位置の角度が減速領域EB
3にあるときには手順S18に移行し、他の減速処理が
行なわれる。この場合、駆動制御部18はブーム用電磁
比例減圧弁26に制御信号としてさらに少ないレベル
(860mA)の電流を出力し、手順S19においてブ
ーム上げパイロット管路24をさらに閉じる。これによ
って、ブーム上げパイロット管路24の圧油をさらに絞
ってパイロット圧を減圧し、ブームシリンダ6の上げ動
作はより減速される。
【0026】また、手順S13での判断結果がYESの
とき、すなわちブーム5基準位置の角度が停止領域EB
2にあるときには手順S20に移行し、停止処理が行な
われる。この場合、駆動制御部18は電流出力を停止
し、手順S21においてブーム上げパイロット管路24
を全閉する。したがって、ブームシリンダ6の上げ動作
は停止する。
【0027】また、手順S14での判断結果がYESの
とき、すなわち各センサ12,13や電磁比例減圧弁2
6等の不良が原因でブーム5基準位置が危険領域EB1
内に侵入したときには手順S23に移行し、非常停止処
理が行なわれる。この場合、駆動制御部18はパイロッ
ト圧供給管路27の電磁切換弁28に非常停止信号を出
力し、手順S24において非常停止用電磁切換弁28を
全閉することにより、パイロット圧供給管路27の圧油
を遮断してタンクに戻す。したがって、操作レバー19
を操作してもパイロット用の圧油が供給されないため、
ブーム5等は自動停止し、ブーム5の上げ動作などは禁
止される。そして、図示しないブザーを鳴らしたりラン
プを点灯する等の警報を発して、オペレータに何らかの
異常があったことを知らせる。
【0028】上記した動作によって、ブーム5を右スイ
ングした状態で上昇させ、図7に示すように、ブーム5
の先端ピン5aが第1の仮想線L1で示す減速開始指示
位置に到達したとき、ブーム5の上げ動作の減速が開始
される。さらに、ブーム5が減速した状態で上昇した
後、図8に示すようにブーム5の先端ピン5aが第2の
仮想線L2で示す停止指示位置に到達したとき、ブーム
5の上げ動作が自動的に停止される。そして万一、各セ
ンサ12,13やブーム用電磁比例減圧弁26等の不良
が原因でブーム5が上昇し続けることにより、ブーム5
の先端ピン5aが第3の仮想線L3で示す危険領域侵入
開始位置に到達したとき、ブーム5が非常停止されるの
で、第4の仮想線L4で示す最上げ位置まで上昇するこ
とはない。
【0029】(スイング制御処理の説明)次に、スイン
グ制御用マップとの比較処理およびスイング制御信号の
出力処理について図11を用いて詳しく説明する。
【0030】図11の手順S31において、ブーム5基
準位置5aの角度がスイング制御用マップの減速領域E
S3にあるか否かを判断し、その判断結果がNOのと
き、すなわち、ブーム5基準位置5aが減速領域ES3
内に侵入していない場合は、手順S32に移行してブー
ム5基準位置5aの角度が停止領域ES2にあるか否か
を判断する。その判断結果がNOのとき、すなわち、ブ
ーム5基準位置5aが停止領域ES2内にも侵入してい
ない場合は、手順S33に移行してブーム5基準位置5
aの角度が危険領域ES1にあるか否かを判断する。そ
の判断結果がNOのとき、すなわち、ブーム5基準位置
5aが危険領域ES1内にも侵入していない場合は、手
順S35に移行してブーム5基準位置5aが通常領域E
S4にあると判断し、通常処理が行われる。この場合、
駆動制御部18はスイング用電磁比例減圧弁に制御信号
として最大レベル(1400mA)の電流を出力して右
スイングパイロット管路を全開する。したがって、スイ
ングシリンダ4は対応する操作レバー19の操作量に応
じた通常の動作が行われる。
【0031】また、手順S31での判断結果がYESの
とき、すなわちブーム5基準位置5aの角度がスイング
制御用マップの減速領域ES3にあるときには、手順S
35に移行して減速処理が行なわれる。この場合、駆動
制御部18はスイング用電磁比例減圧弁に制御信号とし
て中間レベル(880mA)の電流を出力し、手順S3
6において右スイングパイロット管路を半開状態にす
る。これによって、右スイングパイロット管路の圧油を
絞ってパイロット圧を減圧し、スイングシリンダ4の右
スイング動作は減速される。
【0032】また、手順S32での判断結果がYESの
とき、すなわちブーム5基準位置5aの角度が停止領域
ES2にあるときには手順S37に移行し、停止処理が
行なわれる。この場合、駆動制御部18は電流出力を停
止し、手順S38において右スイングパイロット管路を
全閉する。したがって、スイングシリンダ4の右スイン
グ動作は停止する。
【0033】また、手順S33での判断結果がYESの
とき、すなわち各センサ12,13やスイング用電磁比
例減圧弁等の不良が原因でブーム5基準位置5aが危険
領域ES1内に侵入したときには手順S39に移行し、
図10の手順S24と同様に非常停止処理が行なわれ
る。この場合、操作レバー19を操作してもパイロット
用の圧油が供給されないためブーム5等は自動停止し、
ブーム5の右スイング動作などは禁止される。
【0034】したがって、ブーム5が所定角度を越えて
上昇した状態で、ブーム5を運転室2側に近づく方向に
スイング操作され、右スイング角度が所定値を越える
と、ブーム5の右スイング動作が減速、停止される。そ
して万一、各センサ12,13やスイング用電磁比例減
圧弁等の不良が原因で右スイングし続けることにより、
ブーム5が運転室2に異常に接近したとき、ブーム5が
非常停止される。
【0035】このよう構成した実施例にあっては、図1
2に示すように各領域EB1〜EB5ごとにブーム5の
上げ動作を制御するとともに、図13に示すように各領
域ES1〜ES4ごとにブーム5の右スイング動作を制
御するため、スイング可能なブーム5と運転室2との干
渉を適正に防止することができる。また、スイング角セ
ンサ12およびブーム角センサ13の2つのみの角度検
出器で済むため、演算処理が簡単になり、コストを低減
できる。
【0036】なお、本実施例では、ブーム5の上げ動作
および右スイング動作をそれぞれ単独で行なう場合を説
明したが、これらのブーム5の上げ動作と右スイング動
作を複合的に行なう場合も同様であり、また、ブーム5
の上げ動作と右スイング動作のいずれか一方と他の動作
を複合的に行なう場合も同様である。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ブームが運転室側にスイングした状態でブーム上げ動作
によりブーム上げ角度が所定値を越えると、ブームの上
げ動作が制御されるとともに、ブームが上昇した状態で
運転室側に近づく方向へのスイング動作によりスイング
角度が所定値を越えると、ブームのスイング動作が制御
される。したがって、スイング可能なブームと運転室と
の干渉を適正に防止することができる。また、スイング
角度用およびブーム角度用の2つのみの角度検出器で済
むため、コストを低減することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るブームスイング式油圧
ショベルに備えられる干渉防止装置のブロック図であ
る。
【図2】油圧駆動回路の要部を示す回路図である。
【図3】演算装置に記憶されたブーム制御用データマッ
プの説明図である。
【図4】演算装置に記憶されたスイング制御用データマ
ップの説明図である。
【図5】該ブームスイング式油圧ショベルの平面図であ
る。
【図6】ブームが最上げ位置に到達した状態の側面図で
ある。
【図7】ブームが減速開始指示位置に到達した状態の側
面図である。
【図8】ブームが停止指示位置に到達した状態の側面図
である。
【図9】演算装置の全般的な処理内容を示すフローチャ
ートである。
【図10】ブーム制御用データマップに基づくブーム制
御処理を示すフローチャートである。
【図11】スイング制御用データマップに基づく右スイ
ング動作の制御処理内容を示すフローチャートである。
【図12】ブーム制御用データマップの各領域における
ブーム上げ動作を説明する図である。
【図13】スイング制御用データマップの各領域におけ
る右スイング動作を説明する図である。
【符号の説明】
1 本体 2 運転室 4 スイングシリンダ 5 ブーム 6 ブームシリンダ 7 アーム 8 バケット 9 作業機 10 干渉防止装置 11 演算装置(演算手段) 12 スイング角センサ(角度検出器) 13 ブーム角センサ(角度検出器) 14 角度演算部 15 領域記憶部 16 比較演算部 17 油圧駆動回路 18 駆動制御部(制御手段) 19 操作レバー 26 ブーム用電磁比例減圧弁 28 非常停止用電磁切換弁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−221628(JP,A) 特開 昭63−217021(JP,A) 特開 平5−272154(JP,A) 特開 平7−197492(JP,A) 特開 平1−178621(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E02F 3/43 E02F 9/20 E02F 9/22 E02F 9/24

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 運転室を有する本体と、この本体の前記
    運転室の側方に左右方向へスイング可能にかつ上下方向
    へ回動可能に連結されたブームと、このブームに対して
    回動可能に連結されたアームと、このアームに対して回
    動可能に連結されたバケットと、これらブーム、アーム
    およびバケットで構成される作業機を駆動するアクチュ
    エータとを備えたブームスイング式油圧ショベルにおい
    て、 前記ブームの上げ角度およびスイング角度をそれぞれ検
    出する角度検出器と、この角度検出器から出力される検
    出値に基づいて前記ブームと前記運転室との位置関係を
    演算する演算手段と、この演算手段の演算結果に応じ
    て、前記ブームの上げ動作およびスイング動作を制御す
    る制御手段とを備え、前記ブームと前記運転室との干渉
    を防止するようにしたことを特徴とするブームスイング
    式油圧ショベル。
  2. 【請求項2】 請求項1の記載において、前記ブームの
    上げ角度とスイング角度との相互関係に応じてあらかじ
    め定められる減速領域および停止領域をデータマップと
    して前記演算手段に記憶し、このデータマップと前記演
    算手段の演算結果を照合することにより前記ブームの運
    転室に対する位置が前記減速領域あるいは停止領域に位
    置するか否かを判定するとともに、前記ブームが前記減
    速領域内に侵入した場合、前記ブームの上げ動作および
    スイング動作の両方または片方を減速し、前記ブームが
    前記停止領域内に侵入した場合、前記ブームの上げ動作
    およびスイング動作の両方または片方を停止することを
    特徴とするブームスイング式油圧ショベル。
  3. 【請求項3】 請求項2の記載において、前記データマ
    ップに、前記ブームの上げ角度とスイング角度との相互
    関係に応じてあらかじめ定められる危険領域を設け、前
    記ブームの相対的位置が前記危険領域に位置するか否か
    を判定し、この判定結果に応じて前記ブーム動作および
    前記スイング動作の少なくともいずれか一方の動作を非
    常停止することを特徴とするブームスイング式油圧ショ
    ベル。
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