JP2001122588A - 上部旋回式建設機械の油圧駆動制御装置 - Google Patents

上部旋回式建設機械の油圧駆動制御装置

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JP2001122588A
JP2001122588A JP30101999A JP30101999A JP2001122588A JP 2001122588 A JP2001122588 A JP 2001122588A JP 30101999 A JP30101999 A JP 30101999A JP 30101999 A JP30101999 A JP 30101999A JP 2001122588 A JP2001122588 A JP 2001122588A
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reducing valve
weight
suspended load
pilot
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Takatoshi Oki
孝利 大木
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Hitachi Construction Machinery Co Ltd
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Hitachi Construction Machinery Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】上部旋回式建設機械の油圧駆動制御装置におい
て、油圧ポンプが固定容量型、可変容量型のいずれであ
るかに係わらず適用でき、かつクレーン作業で吊り荷の
重量に応じた適切な旋回速度が得られるようにする。 【解決手段】作業モード選択スイッチ20、ブーム及び
アームの角度を検出する角度センサ21a,21b、バ
ケットシリンダ5bのロッド側の圧力を検出する圧力セ
ンサ22からの信号をコントローラ23に入力し、コン
トローラ23は演算処理結果に応じた制御信号をパイロ
ットポンプライン8に設けられた電磁比例式減圧弁19
に出力し、スイッチ20がオフの時は減圧弁19で減圧
を行わず、スイッチ20がオンの時は測定した吊り荷の
位置と重量に応じて減圧弁19を作動させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は上部旋回式建設機械
の油圧駆動制御装置に係わり、特に上部旋回体に多関節
フロント作業機を支持し、この多関節フロント作業機の
先端部分に吊り具を設けてなる油圧ショベル等の上部旋
回式建設機械に設けられ、クレーン作業に適した操作特
性を供し得る上部旋回式建設機械の油圧駆動制御装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】上部旋回体に多関節フロント作業機を支
持してなる油圧ショベル等の上部旋回式建設機械の油圧
駆動制御装置において、操作特性を変更できるものとし
て従来公知のものに、特開平9−286592公報に記
載の旋回制御装置や、特開平7−248004公報に記
載の作業機用油圧回路装置がある。
【0003】特開平9−286592公報に記載の旋回
制御装置では、作業状態を検出して油圧ポンプの流量特
性を変更し、油圧ポンプの吐出流量を制御することで、
方向制御弁の流量特性を変更している。作業状態として
は吊り荷の位置(作業半径)や吊り荷の重量を挙げてい
る。
【0004】特開平7−248004公報に記載の作業
機用油圧回路装置では、リモコン弁(パイロットバル
ブ)の元圧(一次圧)を生成するパイロット油路にモー
ド切換弁を配置し、このモード切換弁とリモコン弁との
間に、減圧弁を経由する油路をパイロット油路に並列に
設け、このモード切換弁を切り換え、パイロット油路か
減圧弁を経由する油路かを選択することによってリモコ
ン弁の元圧を変化させ、通常操作モードと微操作モード
とを切り換え可能としており、これにより微操作モード
における作業機の下げ作動時に、操作レバーの操作量に
応じた作業機の下げ速度が容易に得られるようにしてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来技
術においては、次に述べるような問題がある。
【0006】上部旋回式建設機械、例えば油圧ショベル
で行う作業の1つとしてクレーン作業がある。クレーン
作業は、油圧ショベルの多関節フロント作業機の先端で
荷を吊り上げ、旋回体を旋回させ吊り荷を移動する作業
である。このようなクレーン作業を行う場合、高速な旋
回能力を持つ油圧ショベルでは微速操作が難しく、荷ぶ
れを起こし易いという問題があった。また、重量物は軽
量物と比較して荷ぶれによる危険が大きいので、より低
速で旋回する必要がある。従って、作業効率と安全性を
考え併せると、油圧ショベルで行うクレーン作業では、 クレーン作業モードを設定し、通常作業時よりも微速
操作性を上げる; クレーン作業モードでは、吊り荷が軽いときは重いと
きよりも高速で旋回できるよにする; という機能が要求される。
【0007】一方、クレーン作業では、旋回中心から吊
り荷までの距離が短い場合と長い場合で旋回時の吊り荷
の速度を比較すると、同じ角速度の時は距離が長い場合
の方が短い場合よりも速度が大きいので、より低速で旋
回しなければ荷ぶれを起こしやすい。従って、吊り荷と
旋回中心との距離(吊り荷の位置)が短いときは長いと
きよりも高速で旋回できるようにすることが望ましい。
しかし、クレーン作業で吊り荷と旋回中心との距離を変
化させる操作と旋回操作を複合して行う場合は、吊り荷
と旋回中心の距離に応じて旋回速度を変えると、旋回中
に旋回のレバー操作量を一定にしても旋回速度が変わっ
てしまうため、旋回速度を一定にするためには絶えず旋
回の操作レバーを操作して旋回速度を調節しなければな
らなくなり、かえって煩わしい場合がある。このため、 クレーン作業モードでは、吊り荷と旋回中心との距離
(吊り荷の位置)が短いときは長いときよりも高速で旋
回できるようにする; 上記の機能を使うかどうか選択できるようにする; という機能も要求される。
【0008】上記特開平9−286592公報に記載の
従来技術は、吊り荷の位置や重量に応じて油圧ポンプの
流量特性を変更し、上記〜の機能(以下適宜クレー
ン機能という)を実現している。しかし、この従来技術
は油圧ポンプの流量特性を変更するものであるため、油
圧回路が可変容量型の油圧ポンプを使用するものに限ら
れた発明であり、油圧回路が固定容量型の油圧ポンプを
使用するものである場合、その発明を適用できず、クレ
ーン機能を付加することができない。
【0009】上記特開平7−248004公報に記載の
従来技術は、モード切換弁により減圧弁を経由する油路
を選択し、リモコン弁(パイロットバルブ)の元圧(一
次圧)を下げることによってリモコン弁のレバーストロ
ーク−パイロット圧特性を変化させ、微操作モードを可
能としている。しかし、この従来技術は微操作モードに
おける作業機の下げ作動時に、操作レバーの操作量に応
じた作業機の下げ速度が容易に得られるようにするもの
であり、上記〜の機能は与えられていない。このた
め、この従来技術で微操作モードをクレーン作業モード
として使用した場合、微操作モードでは吊り荷の位置や
重さが変わっても旋回速度は変わらないので、吊り荷が
重い場合は荷ぶれが起きて危険であったり、吊り荷の位
置が遠い場合は旋回速度が速すぎて荷ぶれを起こした
り、吊り荷の位置が近い場合は必要以上に緩慢な旋回速
度になってしまったりするという不具合がある。
【0010】本発明の第1の目的は、油圧ポンプが固定
容量型、可変容量型のいずれであるかに係わらず適用で
き、かつクレーン作業で吊り荷の重量に応じた適切な旋
回速度が得られる上部旋回式建設機械の油圧駆動制御装
置を提供することである。
【0011】本発明の第2の目的は、油圧ポンプが固定
容量型、可変容量型のいずれであるかに係わらず適用で
き、かつクレーン作業で吊り荷の重量や吊り荷の位置に
応じた適切な旋回速度が得られる上部旋回式建設機械の
油圧駆動制御装置を提供することである。
【0012】本発明の第3の目的は、油圧ポンプが固定
容量型、可変容量型のいずれであるかに係わらず適用で
き、かつクレーン作業で吊り荷の重量や吊り荷の位置に
応じた適切な旋回速度が得られ、かつクレーン作業で吊
り荷と旋回中心との距離を変化させる操作と旋回操作を
複合して行う場合は、吊り荷と旋回中心の距離が変化し
ても旋回速度を変えないようにできる上部旋回式建設機
械の油圧駆動制御装置を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】(1)上記第1及び第2
の目的を達成するために、本発明は、旋回モータによっ
て駆動される上部旋回体に多関節フロント作業機を上下
方向に回動可能に支持し、前記多関節フロント作業機の
先端部分に吊り具を設けた上部旋回式建設機械に備えら
れ、前記旋回モータを含む複数のアクチュエータと、こ
れら複数のアクチュエータに供給される圧油の方向と流
量を制御する複数の方向制御弁と、前記複数のアクチュ
エータに対してそれぞれ設けられ、前記複数の方向制御
弁を操作レバーの操作方向と操作量に応じてそれぞれ切
り換え操作する複数の操作手段とを備え、前記複数の操
作手段は、パイロットポンプの圧力に基づき前記操作レ
バーの操作方向と操作量に応じて前記方向制御を動作せ
しめるパイロット圧を発生するパイロット弁をそれぞれ
有する上部旋回式建設機械の油圧駆動制御装置におい
て、前記パイロットポンプと前記パイロット弁を接続す
るパイロット供給油路上に設けられた減圧弁と、前記多
関節フロント作業機による吊り荷の位置を測定する位置
測定手段と、前記多関節フロント作業機による吊り荷の
重量を測定する重量測定手段と、モード切換スイッチ
と、前記モード切換スイッチがオフの時は前記減圧弁で
減圧を行わず、前記モード切換スイッチがオンの時は前
記位置測定手段により測定した吊り荷の位置と前記重量
測定手段により測定した重量に応じて前記減圧弁を作動
せしめる減圧弁制御手段とを備えるものとする。
【0014】このように減圧弁と位置測定手段と重量測
定手段と減圧弁制御手段を設け、モード切換スイッチが
オンの時、吊り荷の位置と重量に応じて減圧弁を作動せ
しめることにより、吊り荷の重量が重くなるほど旋回速
度が小さくなるので、吊り荷が荷ぶれを起こすという危
険が避けられると同時に、吊り荷の位置によらず、常に
最適な旋回速度が得られ、クレーン作業での操作性と安
全性を向上できる。
【0015】また、パイロットポンプとパイロット弁を
接続するパイロット供給油路上に設けた減圧弁を作動す
ることで上記のクレーン機能を得るので、油圧ポンプが
固定容量型、可変容量型のいずれであっても本発明を適
用し、クレーン機能を得ることができる。
【0016】(2)また、上記第3の目的を達成するた
めに、本発明は、上記(1)の油圧駆動制御装置におい
て、前記モード切換スイッチはオフ位置と、重量制御位
置と、モーメント制御位置の3位置を有し、前記減圧弁
制御手段は、前記モード切換スイッチがオフ位置の時は
前記減圧弁で減圧を行わず、重量制御位置の時は前記重
量測定手段により測定した吊り荷の重量に応じて前記減
圧弁を作動せしめ、モーメント制御位置の時は前記位置
測定手段により測定した吊り荷の位置と前記重量測定手
段により測定した重量に応じて前記減圧弁を作動せしめ
るものとする。
【0017】これにより、モード切換スイッチをモーメ
ント制御位置にした時は、上記(1)で述べたように吊
り荷の位置と重量に応じて減圧弁を作動せしめ、クレー
ン作業で吊り荷の重量や吊り荷の位置に応じた適切な旋
回速度が得られると共に、モード切換スイッチを重量制
御位置に切り換えると、吊り荷の重量のみに応じて減圧
弁を作動せしめるため、クレーン作業で吊り荷と旋回中
心との距離を変化させる操作と旋回操作を複合して行う
場合は、吊り荷と旋回中心の距離が変化しても旋回速度
を変えないようにでき、作業形態に応じて最適なクレー
ン作業モードを選択することができる。
【0018】(3)また、上記第1の目的を達成するた
め、本発明は、旋回モータによって駆動される上部旋回
体に多関節フロント作業機を上下方向に回動可能に支持
し、前記多関節フロント作業機の先端部分に吊り具を設
けた上部旋回式建設機械に備えられ、前記旋回モータを
含む複数のアクチュエータと、これら複数のアクチュエ
ータに供給される圧油の方向と流量を制御する複数の方
向制御弁と、前記複数のアクチュエータに対してそれぞ
れ設けられ、前記複数の方向制御弁を操作レバーの操作
方向と操作量に応じてそれぞれ切り換え操作する複数の
操作手段とを備え、前記複数の操作手段は、パイロット
ポンプの圧力に基づき前記操作レバーの操作方向と操作
量に応じて前記方向制御を動作せしめるパイロット圧を
発生するパイロット弁をそれぞれ有する上部旋回式建設
機械の油圧駆動制御装置において、前記パイロットポン
プと前記パイロット弁を接続するパイロット供給油路上
に設けられた減圧弁と、前記多関節フロント作業機によ
る吊り荷の重量を測定する重量測定手段と、モード切換
スイッチと、前記モード切換スイッチがオフの時は前記
減圧弁で減圧を行わず、前記モード切換スイッチがオン
の時は前記重量測定手段により測定した重量に応じて前
記減圧弁を作動せしめる減圧弁制御手段とを備えるもの
とする。
【0019】これにより吊り荷の重量が重くなるほど旋
回速度が小さくなるので、吊り荷が荷ぶれを起こすとい
う危険が避けられ、クレーン作業での操作性と安全性を
向上できる。
【0020】また、吊り荷と旋回中心との距離を変化さ
せる操作と旋回操作を複合して行うことが多いような場
合でも、当該距離によって旋回速度は変わらないので旋
回中煩雑なレバー操作量の調整を行う必要もない。
【0021】更に、上記(1)で述べたように、パイロ
ットポンプとパイロット弁を接続するパイロット供給油
路上に設けた減圧弁を作動することで上記のクレーン機
能を得るので、油圧ポンプが固定容量型、可変容量型の
いずれであっても本発明を適用し、クレーン機能を得る
ことができる。
【0022】(4)更に、上記第1及び第2の目的を達
成するために、本発明は、旋回モータによって駆動され
る上部旋回体に多関節フロント作業機を上下方向に回動
可能に支持し、前記多関節フロント作業機の先端部分に
吊り具を設けた上部旋回式建設機械に備えられ、前記旋
回モータを含む複数のアクチュエータと、これら複数の
アクチュエータに供給される圧油の方向と流量を制御す
る複数の方向制御弁と、前記複数のアクチュエータに対
してそれぞれ設けられ、前記複数の方向制御弁を操作レ
バーの操作方向と操作量に応じてそれぞれ切り換え操作
する複数の操作手段とを備え、前記複数の操作手段は、
前記操作レバーの操作方向と操作量を検出しそれに応じ
た電気的な検出信号を生成する操作検出手段をそれぞれ
有し、前記検出信号に応じてそれぞれの減圧弁を駆動し
前記方向制御弁の対応するものを動作させる上部旋回式
建設機械の油圧駆動制御装置において、前記多関節フロ
ント作業機による吊り荷の位置を測定する位置測定手段
と、前記多関節フロント作業機による吊り荷の重量を測
定する重量測定手段と、モード切換スイッチと、前記旋
回モータに係わる減圧弁に対し、前記モード切換スイッ
チがオフの時は前記検出信号に応じて大きくなる制御信
号を生成し、前記モード切換スイッチがオンになると、
前記検出信号に応じて大きくなると共に、前記位置測定
手段により測定した吊り荷の位置と前記重量測定手段に
より測定した重量に応じて小さくなる制御信号を生成す
る減圧弁制御手段とを備えるものとする。
【0023】このように位置測定手段と重量測定手段と
減圧弁制御手段を設け、モード切換スイッチがオンの
時、吊り荷の位置と重量に応じて小さくなる制御信号を
生成し、この制御信号で旋回モータに係わる減圧弁を作
動せしめることにより、吊り荷の重量が重くなるほど旋
回速度が小さくなるので、吊り荷が荷ぶれを起こすとい
う危険が避けられると同時に、吊り荷の位置によらず、
常に最適な旋回速度が得られ、クレーン作業での操作性
と安全性を向上できる。
【0024】また、方向制御弁を動作させる減圧弁を作
動することで上記のクレーン機能を得るので、油圧ポン
プが固定容量型、可変容量型のいずれであっても本発明
を適用し、クレーン機能を得ることができる。
【0025】更に、制御信号は検出信号に応じて大きく
なると共に、吊り荷の位置と重量に応じて小さくなるの
で、操作レバーの全操作域で吊り荷の位置と重量に応じ
て小さくなり、良好なメータリング特性が得られ、クレ
ーン作業の操作性を更に向上できる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面を
用いて説明する。
【0027】図1〜図5は、本発明の第1の実施形態に
よる油圧駆動制御装置を示すものであり、本実施形態の
油圧駆動制御装置は油圧ショベルに搭載されるものとし
て示されている。
【0028】図1において、110は油圧ショベルであ
り、油圧ショベル110は下部走行体100、上部旋回
体101、多関節フロント作業機102を有し、上部旋
回体101は下部走行体100上を旋回可能である。多
関節フロント作業機102は上部旋回体101に支持さ
れ、ブーム103、アーム104、バケット105を上
下方向に回動可能に連結して構成されている。アーム1
04の先端とバケット105の基端の回動連結ピン10
6にはクレーン作業用のフック107が取り付けられて
いる。
【0029】また、図1において、1は原動機であり、
この原動機1はメインの油圧ポンプ(以下メインポンプ
という)2とパイロットポンプ7を回転駆動する。メイ
ンポンプ2から吐出された圧油はポンプライン3及び複
数の方向制御弁4a,4b,4cを介して複数のアクチ
ュエータ5a,5b,5cに供給され、これらを駆動す
る。本実施形態において、アクチュエータ5aは上部旋
回体101を旋回駆動する旋回モータであり、アクチュ
エータ5bはバケット105を前後方向に回動駆動する
バケットシリンダであり、アクチュエータ5cはブーム
103を上下方向に回動駆動するブームシリンダであ
る。
【0030】方向制御弁4a,4b,4cはポンプライ
ン3に接続されタンク14に至るセンタバイパスライン
15に接続され、かつ逆流を防ぐための逆止弁16a,
16b,16cを設けたフィーダライン3a,3b,3
c、タンクライン6a,6b,6c、アクチュエータ5
a,5b,5cの給排ライン11a,11b,11c及
び12a,12b,12cにそれぞれ接続されたオープ
ンセンタ型の切換弁である。フィーダライン3aはポン
プライン3に直接接続され、フィーダライン3b,3c
はパラレルライン3dを介してポンプライン3に接続さ
れ、タンクライン6a,6b,6cは共通のタンクライ
ン6を介してタンク14に接続されている。
【0031】また、方向制御弁4a,4b,4cは切換
位置A,B,Cを有し、切換位置Aではセンタバイパス
ライン15に介在するセンターバイパス絞りを開き、フ
ィーダライン3a,3b,3cと給排ライン11a,1
1b,11c及び12a,12b,12cとの間に介在
するメータイン絞り部及びタンクライン6a,6b,6
cと給排ライン11a,11b,11c及び12a,1
2b,12cとの間に介在するメータアウト絞り部を閉
じ、切換位置Bではセンターバイパス絞り部を閉じ、フ
ィーダライン3a,3b,3cと給排ライン11a,1
1b,11cとの間に介在するメータイン絞り部及びタ
ンクライン6a,6b,6cと給排ライン12a,12
b,12cとの間に介在するメータアウト絞り部を開
き、切換位置Cではセンタバイパス絞り部を閉じ、フィ
ーダライン3a,3b,3cと給排ライン12a,12
b,12cとの間に介在するメータイン絞り部及びタン
クライン6a,6b,6cと給排ライン11a,11
b,11cの間に介在するメータアウト絞り部を開き、
切換位置B,Cに応じてアクチュエータ5a,5b,5
cに供給される圧油の方向(アクチュエータの駆動方
向)を制御する。また、切換位置AとBの間及び切換位
置AとCの間でその切換量(操作量)に応じてセンター
バイパス絞り部、メータイン絞り部、メータアウト絞り
部の開度を設定し、アクチュエータ5a,5b,5cに
供給される圧油の流量(アクチュエータの駆動速度)を
制御する。
【0032】更に、方向制御弁4a,4b,4cは、パ
イロット駆動部30a,31a;30b,31b;30
c,31cを有するパイロット駆動式であり、これらパ
イロット駆動部にパイロット圧の作用していない中立時
には切換位置Aに位置し、パイロット駆動部30a,3
0b,30cにパイロット圧a1,b1,c1が作用す
ると切換位置B側へ、パイロット駆動部31a,31
b,31cにパイロット圧a2,b2,c2が作用する
と切換位置C側へと、それぞれパイロット圧のレベルに
応じた位置に切り換え操作される。
【0033】パイロットポンプ7の吐出ラインには、パ
イロットポンプ7の吐出圧を一定に保つパイロットリリ
ーフ弁13を備えたパイロット圧力供給ライン8が接続
され、パイロット圧力供給ライン8にはパイロットバル
ブ9a,9b,9cが接続されている。パイロットバル
ブ9a,9b,9cは、それぞれ、旋回モータ5a、バ
ケットシリンダ5b、ブームシリンダ5c用の操作レバ
ー装置17a,17b,17cの一部を構成するもので
あり、操作レバー装置17a,17b,17cは油圧シ
ョベルを運転するオペレータにより操作される操作レバ
ー18a,18b,18cをそれぞれ備えている。各パ
イロットバルブ9a,9b,9cからパイロットライン
a1,a2,b1,b2,c1,c2が引き出されてお
り、これらパイロットラインa1,a2,b1,b2,
c1,c2は、方向制御弁4a,4b,4cのパイロッ
ト駆動部30a,31a;30b,31b;30c,3
1cにそれぞれ接続されている。
【0034】パイロットバルブ9a,9b,9cはそれ
ぞれ1対の減圧弁を内蔵しており、操作レバー18a,
18b,18cを操作すると、その操作方向に応じた側
の減圧弁が作動し、パイロット圧力供給ライン8の圧力
を元圧(一次圧)として操作量に応じたレベルのパイロ
ット圧を操作方向に応じた側のパイロットラインa1又
はa2,b1又はb2,c1又はc2に発生し、これら
パイロット圧を方向制御弁4a,4b,4cのパイロッ
ト駆動部30a又は31a,30b又は31b,30c
又は31cに導くことにより方向制御弁4a,4b,4
cを操作レバー18a,18b,18cの操作方向と操
作量に応じてそれぞれ切り換え操作する。
【0035】そして、パイロット圧力供給ライン8のパ
イロットバルブ9a,9b,9cより上流側の位置に電
磁比例式減圧弁19が設置され、この電磁比例式減圧弁
19の作動時は、パイロットポンプ7の吐出圧を減圧し
た圧力をパイロットバルブ9a,9b,9cに供給す
る。
【0036】旋回モータ5a用の操作レバー装置17a
の操作レバー18aのグリップ頂部には、オペレータの
指で操作される作業モード選択スイッチ20が設けら
れ、ブーム103及びアーム104の回動支点には車体
(下部走行体100及び上部旋回体101)に対するブ
ーム及びアームの角度を検出する角度センサ21a,2
1bが設けられ、バケットシリンダ5bにはそのロッド
側の圧力を検出する圧力センサ22が設けられ、これら
作業モード選択スイッチ20、角度センサ21a,21
b、圧力センサ22からの信号はコントローラ23に入
力される。コントローラ23はそれらの信号を基に所定
の演算処理を行い、演算処理結果に応じて電磁比例式減
圧弁19に制御信号(電気信号)を出力する。
【0037】作業モード選択スイッチ20は、例えば、
通常作業モードでは操作されずOFF位置にあり、クレ
ーン作業モードでは操作されてON位置に押され、電気
信号を出力するスイッチである。
【0038】コントローラ23の処理機能を図2〜図5
により説明する。
【0039】図2はコントローラ23の処理機能をブロ
ック線図で示したものであり、コントローラ23は、重
量演算部51、吊り荷位置演算部52、モーメント演算
部53、出力演算部54の各機能を有している。
【0040】重量演算部51は、圧力センサ22からの
圧力信号P1より吊り荷の重量mを演算する。吊り荷位
置演算部52は、角度センサ21a,21bからの角度
信号θ1,θ2よりブーム103の根本から吊り荷まで
の距離r(吊り荷の位置)を計算する。モーメント演算
部53は、重量演算部51からの吊り荷の重量mと吊り
荷位置演算部52からの距離rとから吊り荷の旋回中心
に対するモーメントIを演算する。出力演算部54は、
作業モード選択スイッチ20からの信号xに応じてモー
メント演算部53からのモーメントIを入力として、図
3に示すような予め設定したテーブルを用いて出力値を
演算し、電磁比例式減圧弁19に制御信号Icを出力す
る。
【0041】吊り荷位置演算部52における角度信号θ
1,θ2から吊り荷の位置を計算する方法を図4を用い
て説明する。
【0042】図4において、ブーム角度センサ21aよ
り車体に対するブーム103の角度θ1が、アーム角度
センサ21bよりブーム103に対するアーム104の
角度θ2が検出される。ブーム103の根本(ブームの
回動支点)から先端(アームの回動支点)までの距離を
1、アーム104の根本(アームの回動支点)から先
端(バケット105の回動支点)までの距離をr2とす
ると、これらの距離r1,r2はフロント作業機102の姿
勢によらず一定値である。このとき、図4に示されるよ
うに、ブーム103の根本から先端までの水平距離はr
1cosθ1、アーム104の根本から先端までの水平距
離はr2cos(θ1−θ2)と表すことができる。した
がって、ブーム103の根本からアーム104の先端ま
での水平距離rは、 r=r1cosθ1+r2cos(θ1−θ2) …(1) と表すことができる。吊り荷の位置は、アーム先端近傍
なので、アーム先端位置と近似させれば、上記(1)式
により吊り荷の位置が計算できる。吊り荷位置演算部5
2ではこの計算を行う。
【0043】図5はコントローラ23の処理機能をフロ
ーチャートで示したものである。以下、このフローチャ
ートによりコントローラ23の処理機能を説明しつつ本
実施形態の動作を説明する。
【0044】コントローラ23には作業モード選択スイ
ッチ20、角度センサ21a,21b、圧力センサ22
からの各信号x,θ1,θ2,P1が読み込まれる(ス
テップ111)。
【0045】オペレータが作業モード選択スイッチ20
をOFF位置にし、通常作業モードを選択すると、コン
トローラ23は作業モード選択スイッチ20からの信号
xを基に作業モード選択スイッチ20が通常作業モード
を選択していると判定し(ステップ112)、出力演算
部54により電磁比例式減圧弁19への出力値を0(減
圧無し)とする処理を行い(ステップ113)、電磁比
例式減圧弁19に制御信号Icとして電流0を出力する
(ステップ119)。
【0046】これにより電磁比例式減圧弁19は全開に
保持され、パイロットポンプ2の吐出圧を減圧すること
なくパイロットバルブ9a,9b,9cに供給し、オペ
レータは操作レバー装置17a,17b,17cの操作
レバー18a,18b,18cを操作することで通常通
りの作業を行うことができる。
【0047】オペレータが作業モード選択スイッチ20
をON位置にし、クレーン作業モードを選択した場合
は、コントローラ23はその信号xを基にクレーン作業
モードを選択していると判定し(ステップ112)、重
量演算部51により圧力センサ20からの圧力信号P1
を基に吊り荷の重量mを演算し(ステップ114)、吊
り荷位置演算部52により角度センサ21a,21bか
らの角度θ1,θ2から旋回中心と吊り荷との距離rを
演算する(ステップ115)。そして、モーメント演算
部53により吊り荷重量mと距離rから吊り荷の旋回中
心まわりのモーメント■を演算し(ステップ116)、
出力演算手段54により図3に示したテーブルを用いて
そのモーメントIを電磁比例式減圧弁19への出力値に
変換し(ステップ118)、それに応じた制御信号Ic
を電磁比例式減圧弁19に出力する(ステップ11
9)。
【0048】これにより吊り荷が旋回中心から遠いほ
ど、また、吊り荷が重いほど、それに応じて電磁比例式
減圧弁19が作動してパイロットバルブ9a,9b,9
cのパイロット一次圧が低く抑えられるため、オペレー
タが旋回用の操作レバー18aを操作したとき、操作レ
バー装置9aで生成されるパイロット圧の最高圧が低く
抑えられ、適切な旋回速度が得られ緩やかな旋回動作と
なる。
【0049】以上のように本実施形態によれば、作業者
が任意に通常作業モードとクレーン作業モードを選択可
能になり、通常作業モードでは高速な動作が、またクレ
ーン作業モードでは吊り荷の位置や重量に応じた適切な
旋回速度で緩やかな動作が可能となり、クレーン作業で
の操作性と安全性を向上できる。
【0050】また、パイロット圧力供給ライン8に電磁
比例式減圧弁19を介在させ、パイロット一次圧を減圧
することでクレーン機能を得るので、油圧ポンプが固定
容量型、可変容量型のいずれであっても適用でき(後述
の第3の実施形態参照)、かつ既存の油圧回路に対して
も容易にクレーン機能を付加することができる。
【0051】本発明の第2の実施形態を図6により説明
する。図中、図1に示す部材と同等のものには同じ符号
を付している。
【0052】図6において、本実施形態では、電磁比例
式減圧弁19はパイロット圧力供給ライン8のパイロッ
トバルブ9cより下流側でパイロットバルブ9a,9b
の上流側に配置されている。
【0053】これにより本実施形態では、オペレータが
作業モード選択スイッチ20をON位置にし、クレーン
作業モードを選択した場合でも、ブーム用の操作レバー
装置17cの操作レバー18cを操作したときは、その
パイロット一次圧は減圧されず、通常通りの速度でブー
ムを操作することができ、作業効率を向上できる。
【0054】本発明の第3の実施形態を図7により説明
する。図中、図1に示す部材と同等のものには同じ符号
を付している。
【0055】図7において、本実施形態ではメインポン
プとして油圧ポンプ2a,2bの2つのポンプを有し、
メインポンプ2aは固定容量型であり、メインポンプ2
bは可変容量型であり、これらで別々の油圧回路を構成
している。即ち、メインポンプ2aのポンプライン3a
に接続されセンタバイパスライン15aに方向制御弁4
aが接続され、メインポンプ2bのポンプライン3bに
接続されセンタバイパスライン15bに方向制御弁4
b,4cが接続され、メインポンプ2aから吐出された
圧油はポンプライン3a及び方向制御弁4aを介して旋
回モータ5aに供給され、これを駆動し、メインポンプ
2bから吐出された圧油はポンプライン3b、パラレル
ライン3e、方向制御弁4b,4cを介してアクチュエ
ータ5b,5cに供給され、これらを駆動する。
【0056】また、パイロット圧力供給ライン8には第
1の実施形態と同様に電磁比例式減圧弁19を介在さ
せ、クレーン機能を得る構成となっている。
【0057】このようにパイロット圧力供給ライン8に
電磁比例式減圧弁19を介在させ、パイロット一次圧を
減圧することでクレーン機能を得るので、旋回側の油圧
ポンプ2aが固定容量型であっても容易にクレーン機能
を付加することができる。
【0058】本発明の第4の実施形態を図8〜図11に
より説明する。図中、図1、図2、図5に示す部材ある
いは機能と同等のものには同じ符号を付している。
【0059】図8において、本実施形態では第1の実施
形態であった角度センサ21a,21bが取り除かれて
おり、コントローラ23Aには作業モード選択スイッチ
20、圧力センサ22からの信号が入力されている。
【0060】コントローラ23Aの処理機能を図9にブ
ロック線図で、図10にフローチャートで示す。コント
ローラ23は、重量演算部51、出力演算部54Aの各
機能を有し、オペレータが作業モード選択スイッチ20
をON位置にし、クレーン作業モードを選択した場合
は、重量演算部51により圧力センサ20からの圧力信
号P1を基に吊り荷の重量mを演算し(ステップ11
4)、出力演算手段54Aにより図11に示すテーブル
を用いてその重量mを電磁比例式減圧弁19への出力値
に変換し(ステップ118A)、それに応じた制御信号
Icを電磁比例式減圧弁19に出力する(ステップ11
9)。
【0061】本実施形態によれば、吊り荷が重いほど、
パイロット一次圧が低く抑えられ、旋回用の操作レバー
18aを操作したときに同じレバー操作量でも緩やかな
旋回動作が得られる。また、荷と旋回中心との距離を変
化させる操作と旋回操作を複合して行うことが多いよう
な場合でも、当該距離によって旋回速度は変わらないの
で旋回中煩雑なレバー操作量の調整を行う必要もない。
【0062】本発明の第5の実施形態を図12〜図14
により説明する。図中、図1、図2、図5に示す部材あ
るいは機能と同等のものには同じ符号を付している。
【0063】図12において、本実施形態では、旋回モ
ータ5a用の操作レバー36aのグリップ頂部に、オペ
レータの指で操作される作業モード選択スイッチ20B
が設けられ、この作業モード選択スイッチ20Bからの
信号がコントローラ23Bに入力される。作業モード選
択スイッチ20BはA,B,Cの3つのモード選択位置
を有し、位置Aでは通常作業モードが選択され、位置B
ではモーメントベースのクレーン作業モード1が洗濯さ
れ、位置Cでは重量ベースのクレーン作業モード2が選
択される。
【0064】コントローラ23Bの処理機能を図13に
ブロック線図で、図14にフローチャートで示す。コン
トローラ23Bは、重量演算部51、吊り荷位置演算部
52、モーメント演算部53、出力演算部54Bの各機
能を有し、オペレータが作業モード選択スイッチ20を
位置Bにし、クレーン作業モード1を選択した場合は、
スイッチ20からの信号xによりクレーン作業モード1
を選択していると判定し(ステップ112B)、重量演
算部51により圧力センサ20からの圧力信号P1を基
に吊り荷の重量mを演算し(ステップ114)、吊り荷
位置演算部52により角度センサ21a,21bからの
角度θ1,θ2から旋回中心と吊り荷との距離rを演算
し(ステップ115)、モーメント演算部53により吊
り荷重量mと距離rから吊り荷の旋回中心まわりのモー
メントIを演算し(ステップ116)、出力演算手段5
4BによりそのモーメントIを電磁比例式減圧弁19へ
の出力値に変換し(ステップ118B)、それに応じた
制御信号Icを電磁比例式減圧弁19に出力する(ステ
ップ119)。また、オペレータが作業モード選択スイ
ッチ20を位置Cにし、クレーン作業モード2を選択し
た場合は、スイッチ20からの信号xによりクレーン作
業モード2を選択していると判定し(ステップ112
B)、重量演算部51により圧力センサ20からの圧力
信号P1を基に吊り荷の重量mを演算し(ステップ11
4B)、出力演算手段54Bによりその重量mを電磁比
例式減圧弁19への出力値に変換し(ステップ118
B)、それに応じた制御信号Icを電磁比例式減圧弁1
9に出力する(ステップ119)。
【0065】従って、本実施形態によれば、クレーン作
業で吊り荷の重量や吊り荷の位置に応じた適切な旋回速
度が得られると共に、クレーン作業で吊り荷と旋回中心
との距離を変化させる操作と旋回操作を複合して行う場
合は、吊り荷と旋回中心の距離が変化しても旋回速度を
変えないようにでき、作業形態に応じて最適なクレーン
作業モードを任意に選択することが可能である。
【0066】本発明の第6の実施形態を図15〜図18
により説明する。図中、図1、図2、図5に示す部材あ
るいは機能と同等のものには同じ符号を付している。
【0067】図15において、本実施形態では、操作レ
バー装置37a,37b、37cは電気レバー方式であ
り、操作レバー18a,18b,18cの操作量と操作
方向を検出しそれに応じた電気信号を発生するレバー角
検出器25a,25b,25cを備えている。また、パ
イロット圧供給ライン8には電磁比例式減圧弁24a〜
24fの一次側が接続され、減圧弁24a〜24fの二
次側からパイロットラインa1,a2,b1,b2,c
1,c2が引き出され、これらパイロットラインa1,
a2,b1,b2,c1,c2が方向制御弁4a,4
b,4cのパイロット駆動部30a,31a;30b,
31b;30c,31cにそれぞれ接続されている。
【0068】作業モード選択スイッチ20、角度センサ
21a,21b、圧力センサ22とレバー角検出器25
a,25b,25cからの信号はコントローラ23Cに
入力され、コントローラ23Cはそれらの信号を基に所
定の演算処理を行い、演算処理結果に応じて電磁比例式
減圧弁24a〜24fに制御信号(電気信号)を出力す
る。
【0069】コントローラ23Cの処理機能を図16に
ブロック線図で、図17にフローチャートで示す。
【0070】図16において、コントローラ23Cは、
重量演算部51、吊り荷位置演算部52、モーメント演
算部53、出力演算部54C,60,61の各機能を有
している。
【0071】図17において、コントローラ23Cには
作業モード選択スイッチ20、角度センサ21a,21
b、圧力センサ22、レバー角検出器25a,25b,
25cからの各信号x,θ1,θ2,P1,δ1,δ
2,δ3が読み込まれる(ステップ111C)。
【0072】オペレータが通常作業モードを選択する
と、コントローラ23Cは作業モード選択スイッチ20
からの信号xにより通常作業モードを選択していると判
定し(ステップ112)、出力演算部54Cにより図1
8に示すレバー角δ1と出力値との関係の傾きkをk=
kmaxと設定し(ステップ120)、k=kmaxのレバー
角δ1と出力値との関係からレバー角検出器25aから
の信号δ1に対応する出力値を演算し(ステップ118
C)、δ1がプラスであれば電磁比例式減圧弁24aに
制御信号Icとしてその出力値に応じた電流を出力し、
δ1がマイナスであれば電磁比例式減圧弁24bに制御
信号Icとしてその出力値に応じた電流を出力する(ス
テップ119C)。また、出力演算部60,61では、
同様にk=kmaxのレバー角δ2,δ3と出力値との関
係からレバー角検出器25b,25cからの各信号δ
2,δ3に対応する出力値を演算し(ステップ118
C)、同様に電磁比例式減圧弁24c又は24d及び2
4e又は24fに制御信号Icとしてその出力値に応じ
た電流を出力する(ステップ119C)。
【0073】これにより電磁比例式減圧弁24a又は2
4b,24c又は24d及び24e又は24fにはレバ
ー角検出器25a,25b,25cからの信号δ1,δ
2,δ3に応じた制御信号が与えられ、各電磁比例弁は
その制御信号に応じたパイロット圧を出力し、オペレー
タは操作レバー装置17a,17b,17cの操作レバ
ー18a,18b,18cを操作することで通常通りの
作業を行うことができる。
【0074】オペレータがクレーン作業モードを選択し
た場合は、スイッチ20からの信号xによりクレーン作
業モードを選択していると判定し(ステップ112)、
重量演算部51により圧力センサ20からの圧力信号P
1を基に吊り荷の重量mを演算し(ステップ114)、
吊り荷位置演算部52により角度センサ21a,21b
からの角度θ1,θ2から旋回中心と吊り荷との距離r
を演算し(ステップ115)、モーメント演算部53に
より吊り荷重量mと距離rから吊り荷の旋回中心まわり
のモーメント■を演算し(ステップ116)、出力演算
手段54Cによりk=a×(Imax−I)(a:定数)
の式から図18に示すレバー角δ1と出力値との関係の
傾きkを求め(ステップ121)、その係数kのレバー
角δ1と出力値との関係からレバー角検出器25aから
の信号δ1に対応する出力値を演算し(ステップ118
C)、δ1がプラスであれば電磁比例式減圧弁24aに
制御信号Icとしてその出力値に応じた電流を出力し、
δ1がマイナスであれば電磁比例式減圧弁24bに制御
信号Icとしてその出力値に応じた電流を出力する(ス
テップ119C)。また、出力演算部60,61では、
この場合も、図18に示すのと同様なk=kmaxのレバ
ー角δ2,δ3と出力値との関係からレバー角検出器2
5b,25cからの各信号δ2,δ3に対応する出力値
を演算し(ステップ118C)、同様に電磁比例式減圧
弁24c又は24d及び24e又は24fに制御信号I
cとしてその出力値に応じた電流を出力する(ステップ
119C)。
【0075】これにより吊り荷が旋回中心から遠いほ
ど、また、吊り荷が重いほど、それに応じて電磁比例式
減圧弁24a又は24bが作動し傾きkに応じたパイロ
ット圧が生成されるため、オペレータが旋回用の操作レ
バー18aを操作したとき、操作レバー装置9aで生成
されるパイロット圧が低く抑えられ、適切な旋回速度が
得られ緩やかな旋回動作となる。
【0076】従って、本実施形態によれば、第1の実施
形態と同様、クレーン作業で吊り荷の重量や吊り荷の位
置に応じた適切な旋回速度が得られ、クレーン作業での
操作性と安全性を向上でき、かつ油圧ポンプが固定容量
型、可変容量型のいずれであっても適用できると共に、
電磁比例式減圧弁24a又は24bから出力するパイロ
ット圧自体を傾きkに応じて補正するので、操作レバー
18aの全操作域でk/kmaxの比でk=kmaxの時に比
べパイロット圧が低くなり、良好なメータリング特性が
得られ、クレーン作業の操作性を更に向上できる。
【0077】
【発明の効果】本発明によれば、作業者が任意に通常作
業モードとクレーン作業モードを選択可能になり、通常
作業モードでは高速な動作が、またクレーン作業モード
では吊り荷の位置や重量に応じた適切な旋回速度で緩や
かな動作が可能となり、クレーン作業での操作性と安全
性を向上できる。
【0078】また、パイロットポンプとパイロット弁を
接続するパイロット供給油路上に設けた減圧弁を作動す
ることで上記のクレーン機能を得るので、油圧ポンプが
固定容量型、可変容量型のいずれであっても本発明を適
用し、クレーン機能を得ることができる。
【0079】また、本発明によれば、モード切換スイッ
チをモーメント制御位置にした時は、クレーン作業で吊
り荷の重量や吊り荷の位置に応じた適切な旋回速度が得
られ、モード切換スイッチを重量制御位置に切り換える
と、クレーン作業で吊り荷と旋回中心との距離を変化さ
せる操作と旋回操作を複合して行う場合、吊り荷と旋回
中心の距離が変化しても旋回速度を変えないようにで
き、作業形態に応じて最適なクレーン作業モードを選択
することができる。
【0080】また、本発明によれば、吊り荷と旋回中心
との距離を変化させる操作と旋回操作を複合して行うこ
とが多いような場合でも、当該距離によって旋回速度は
変わらないので旋回中煩雑なレバー操作量の調整を行う
必要もない。
【0081】更に、本発明によれば、操作レバーの全操
作域で吊り荷の位置と重量に応じて小さくなり、良好な
メータリング特性が得られ、クレーン作業の操作性を更
に向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態による油圧駆動制御装
置の全体構成を示す図である。
【図2】図1に示したコントローラの処理機能を示すブ
ロック線図である。
【図3】図2に示した出力演算部で用いる演算テーブル
のモーメントと出力値の関係を示す図である。
【図4】図2に示した吊り荷位置演算部の演算方法を説
明する図である。
【図5】図1に示したコントローラの処理機能を示すフ
ローチャートである。
【図6】本発明の第2の実施形態による油圧駆動制御装
置の全体構成を示す図である。
【図7】本発明の第3実施例による油圧駆動制御装置の
全体構成を示す図である。
【図8】本発明の第4実施例による油圧駆動制御装置の
全体構成を示す図である。
【図9】図8に示したコントローラの処理機能を示すブ
ロック線図である。
【図10】図8に示したコントローラの処理機能を示す
フローチャートである。
【図11】図9に示した出力演算部で用いる演算テーブ
ルのモーメントと出力値の関係を示す図である。
【図12】本発明の第5実施例による油圧駆動制御装置
の全体構成を示す図である。
【図13】図12に示したコントローラの処理機能を示
すブロック線図である。
【図14】図12に示したコントローラの処理機能を示
すフローチャートである。
【図15】本発明の第6実施例による油圧駆動制御装置
の全体構成を示す図である。
【図16】図15に示したコントローラの処理機能を示
すブロック線図である。
【図17】図15に示したコントローラの処理機能を示
すフローチャートである。
【図18】図16に示した出力演算部で用いるテーブル
のレバー角と出力値の関係を示す図である。
【符号の説明】
1 原動機 2 油圧ポンプ 2a 油圧ポンプ(固定容量型) 2b 油圧ポンプ(可変容量型) 3 ポンプライン 4a〜4c 方向制御弁 5a 旋回モータ 5b バケットシリンダ 5c ブームシリンダ 6 共通のタンクライン 6a〜6c タンクライン 7 パイロットポンプ 8 パイロット圧力供給ライン 9a〜9c パイロットバルブ 14 タンク 15 センターバイパスライン 17a,17b,17c 操作レバー装置 18a,18b,18c 操作レバー 19 電磁比例式減圧弁 20,20B 作業モード選択スイッチ 21a ブーム角度センサ 21b アーム角度センサ 22 圧力センサ 23,23A,23B,23C コントローラ 30a,31a;30b,31b;30c,31c パ
イロット駆動部 51 重量演算部 52 吊り荷位置演算部 53 モーメント演算部 54,54A,54B,54C 出力演算部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】旋回モータによって駆動される上部旋回体
    に多関節フロント作業機を上下方向に回動可能に支持
    し、前記多関節フロント作業機の先端部分に吊り具を設
    けた上部旋回式建設機械に備えられ、 前記旋回モータを含む複数のアクチュエータと、これら
    複数のアクチュエータに供給される圧油の方向と流量を
    制御する複数の方向制御弁と、前記複数のアクチュエー
    タに対してそれぞれ設けられ、前記複数の方向制御弁を
    操作レバーの操作方向と操作量に応じてそれぞれ切り換
    え操作する複数の操作手段とを備え、前記複数の操作手
    段は、パイロットポンプの圧力に基づき前記操作レバー
    の操作方向と操作量に応じて前記方向制御を動作せしめ
    るパイロット圧を発生するパイロット弁をそれぞれ有す
    る上部旋回式建設機械の油圧駆動制御装置において、 前記パイロットポンプと前記パイロット弁を接続するパ
    イロット供給油路上に設けられた減圧弁と、 前記多関節フロント作業機による吊り荷の位置を測定す
    る位置測定手段と、 前記多関節フロント作業機による吊り荷の重量を測定す
    る重量測定手段と、 モード切換スイッチと、 前記モード切換スイッチがオフの時は前記減圧弁で減圧
    を行わず、前記モード切換スイッチがオンの時は前記位
    置測定手段により測定した吊り荷の位置と前記重量測定
    手段により測定した重量に応じて前記減圧弁を作動せし
    める減圧弁制御手段とを備えることを特徴とする油圧駆
    動制御装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の上部旋回式建設機械の油圧
    駆動制御装置において、前記モード切換スイッチはオフ
    位置と、重量制御位置と、モーメント制御位置の3位置
    を有し、前記減圧弁制御手段は、前記モード切換スイッ
    チがオフ位置の時は前記減圧弁で減圧を行わず、重量制
    御位置の時は前記重量測定手段により測定した吊り荷の
    重量に応じて前記減圧弁を作動せしめ、モーメント制御
    位置の時は前記位置測定手段により測定した吊り荷の位
    置と前記重量測定手段により測定した重量に応じて前記
    減圧弁を作動せしめることを特徴とする油圧駆動制御装
    置。
  3. 【請求項3】旋回モータによって駆動される上部旋回体
    に多関節フロント作業機を上下方向に回動可能に支持
    し、前記多関節フロント作業機の先端部分に吊り具を設
    けた上部旋回式建設機械に備えられ、 前記旋回モータを含む複数のアクチュエータと、これら
    複数のアクチュエータに供給される圧油の方向と流量を
    制御する複数の方向制御弁と、前記複数のアクチュエー
    タに対してそれぞれ設けられ、前記複数の方向制御弁を
    操作レバーの操作方向と操作量に応じてそれぞれ切り換
    え操作する複数の操作手段とを備え、前記複数の操作手
    段は、パイロットポンプの圧力に基づき前記操作レバー
    の操作方向と操作量に応じて前記方向制御を動作せしめ
    るパイロット圧を発生するパイロット弁をそれぞれ有す
    る上部旋回式建設機械の油圧駆動制御装置において、 前記パイロットポンプと前記パイロット弁を接続するパ
    イロット供給油路上に設けられた減圧弁と、 前記多関節フロント作業機による吊り荷の重量を測定す
    る重量測定手段と、 モード切換スイッチと、 前記モード切換スイッチがオフの時は前記減圧弁で減圧
    を行わず、前記モード切換スイッチがオンの時は前記重
    量測定手段により測定した重量に応じて前記減圧弁を作
    動せしめる減圧弁制御手段とを備えることを特徴とする
    油圧駆動制御装置。
  4. 【請求項4】旋回モータによって駆動される上部旋回体
    に多関節フロント作業機を上下方向に回動可能に支持
    し、前記多関節フロント作業機の先端部分に吊り具を設
    けた上部旋回式建設機械に備えられ、 前記旋回モータを含む複数のアクチュエータと、これら
    複数のアクチュエータに供給される圧油の方向と流量を
    制御する複数の方向制御弁と、前記複数のアクチュエー
    タに対してそれぞれ設けられ、前記複数の方向制御弁を
    操作レバーの操作方向と操作量に応じてそれぞれ切り換
    え操作する複数の操作手段とを備え、前記複数の操作手
    段は、前記操作レバーの操作方向と操作量を検出しそれ
    に応じた電気的な検出信号を生成する操作検出手段をそ
    れぞれ有し、前記検出信号に応じてそれぞれの減圧弁を
    駆動し前記方向制御弁の対応するものを動作させる上部
    旋回式建設機械の油圧駆動制御装置において、 前記多関節フロント作業機による吊り荷の位置を測定す
    る位置測定手段と、 前記多関節フロント作業機による吊り荷の重量を測定す
    る重量測定手段と、 モード切換スイッチと、 前記旋回モータに係わる減圧弁に対し、前記モード切換
    スイッチがオフの時は前記検出信号に応じて大きくなる
    制御信号を生成し、前記モード切換スイッチがオンにな
    ると、前記検出信号に応じて大きくなると共に、前記位
    置測定手段により測定した吊り荷の位置と前記重量測定
    手段により測定した重量に応じて小さくなる制御信号を
    生成する減圧弁制御手段とを備えることを特徴とする油
    圧駆動制御装置。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006290561A (ja) * 2005-04-12 2006-10-26 Shin Caterpillar Mitsubishi Ltd クレーン作業制御装置
JP2010037036A (ja) * 2008-08-04 2010-02-18 Tokyu Construction Co Ltd 作業機械
JP2010169265A (ja) * 2009-01-21 2010-08-05 Manitowoc Crane Companies Llc 液圧式熱収縮補償装置及び方法
CN101839003A (zh) * 2009-03-18 2010-09-22 陈炯 多功能吊挖机
CN106120916A (zh) * 2016-07-16 2016-11-16 谭琛 液压挖掘机智能挖掘系统

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