JPH0978475A - ポリエステル系繊維布帛及びその製造方法 - Google Patents
ポリエステル系繊維布帛及びその製造方法Info
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- JPH0978475A JPH0978475A JP8089929A JP8992996A JPH0978475A JP H0978475 A JPH0978475 A JP H0978475A JP 8089929 A JP8089929 A JP 8089929A JP 8992996 A JP8992996 A JP 8992996A JP H0978475 A JPH0978475 A JP H0978475A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 柔軟性とドライ感、ぬめり感及び毛羽を有
し、型際のシャープな柄部を有し、強力低下のないポリ
エステル系繊維布帛を提供し、また、かかる布帛を工程
上問題なく得る。 【解決手段】 布帛表面にアルカリ減量速度大のポリエ
ステル繊維の表面から突出した直径0.05〜5μm、
長さ5μm以上のフィブリル化した毛羽を有するポリエ
ステル系繊維布帛、及び、これを(イ)有機スルホン酸
金属塩またはさらにポリエチレンとの混合物を含有する
ポリエステル繊維(A1)または(A2)を含んで構成さ
れた布帛に多価アルコールエチレンオキシド付加物含有
の減量促進糊を柄状に印捺する工程、(ロ)100℃以
上の温度で熱処理する工程、(ハ)アルカリ処理して柄
部の繊維(A1)または(A2)にフィブリル化した毛羽
を形成させるか、またはさらに柄部の繊維(A1)また
は(A2)を除去すると共に非柄部の繊維(A1)または
(A2)にフィブリル化した毛羽を形成させる工程にて
製造する。
し、型際のシャープな柄部を有し、強力低下のないポリ
エステル系繊維布帛を提供し、また、かかる布帛を工程
上問題なく得る。 【解決手段】 布帛表面にアルカリ減量速度大のポリエ
ステル繊維の表面から突出した直径0.05〜5μm、
長さ5μm以上のフィブリル化した毛羽を有するポリエ
ステル系繊維布帛、及び、これを(イ)有機スルホン酸
金属塩またはさらにポリエチレンとの混合物を含有する
ポリエステル繊維(A1)または(A2)を含んで構成さ
れた布帛に多価アルコールエチレンオキシド付加物含有
の減量促進糊を柄状に印捺する工程、(ロ)100℃以
上の温度で熱処理する工程、(ハ)アルカリ処理して柄
部の繊維(A1)または(A2)にフィブリル化した毛羽
を形成させるか、またはさらに柄部の繊維(A1)また
は(A2)を除去すると共に非柄部の繊維(A1)または
(A2)にフィブリル化した毛羽を形成させる工程にて
製造する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、布帛表面に少なく
ともフィブリル化による毛羽を有するポリエステル系繊
維布帛及びその製造方法に関する。
ともフィブリル化による毛羽を有するポリエステル系繊
維布帛及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリエステル系繊維布帛の加工技術とし
ては、種々の技術が知られ、また実用化もされており、
例えば、絹様の布帛を得る加工技術により、膨らみ感、
ドレープ性、反発性等の点では絹布帛に近似のものが得
られている。しかしながら、ドライ感、不透明感等の点
では未だ満足されるものを得るには至っていない。
ては、種々の技術が知られ、また実用化もされており、
例えば、絹様の布帛を得る加工技術により、膨らみ感、
ドレープ性、反発性等の点では絹布帛に近似のものが得
られている。しかしながら、ドライ感、不透明感等の点
では未だ満足されるものを得るには至っていない。
【0003】ドライ感、不透明感等についての問題を改
善するため、繊維断面の異形化、太繊度化等が試みられ
ているが、布帛表面が粗硬となったり、風合いが硬くな
る等の問題があり、また、繊維に酸化チタン等を多量に
含有させる方法もあるが、金属を摩耗させ機械類を損傷
させる等の欠点がある。
善するため、繊維断面の異形化、太繊度化等が試みられ
ているが、布帛表面が粗硬となったり、風合いが硬くな
る等の問題があり、また、繊維に酸化チタン等を多量に
含有させる方法もあるが、金属を摩耗させ機械類を損傷
させる等の欠点がある。
【0004】一方、ポリエステル系繊維布帛の抜蝕加工
において、変性ポリエステル繊維と未変性ポリエステル
繊維からなる布帛に、アミン、アルカリ金属水酸化物、
無機酸または有機酸等を抜蝕剤として印捺付着させた
後、熱処理して変性ポリエステル繊維を脆化、抜蝕する
ことにより透かし模様を形成させる方法が知られてい
る。
において、変性ポリエステル繊維と未変性ポリエステル
繊維からなる布帛に、アミン、アルカリ金属水酸化物、
無機酸または有機酸等を抜蝕剤として印捺付着させた
後、熱処理して変性ポリエステル繊維を脆化、抜蝕する
ことにより透かし模様を形成させる方法が知られてい
る。
【0005】しかしながら、アミンの使用は、熱処理の
際に悪臭、発煙が発生し環境上の問題があり、アルカリ
金属水酸化物の使用は、本来残すべき未変性ポリエステ
ル繊維までも脆化する危険性があり布帛の強力低下に問
題があり、無機酸、有機酸の使用は、熱処理の際に悪
臭、発煙が発生、透かし模様が単調、型際のシャープさ
に欠けるという問題がある。また、抜蝕糊に染料を含有
させ印捺部の未変性ポリエステル繊維を染色する際、抜
蝕剤がアミン、アルカリ金属水酸化物、無機酸または有
機酸では染料が変色し、満足すべき色相が得られないと
いう問題がある。
際に悪臭、発煙が発生し環境上の問題があり、アルカリ
金属水酸化物の使用は、本来残すべき未変性ポリエステ
ル繊維までも脆化する危険性があり布帛の強力低下に問
題があり、無機酸、有機酸の使用は、熱処理の際に悪
臭、発煙が発生、透かし模様が単調、型際のシャープさ
に欠けるという問題がある。また、抜蝕糊に染料を含有
させ印捺部の未変性ポリエステル繊維を染色する際、抜
蝕剤がアミン、アルカリ金属水酸化物、無機酸または有
機酸では染料が変色し、満足すべき色相が得られないと
いう問題がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、柔軟
性とドライ感、ぬめり感及び毛羽を有し、型際のシャー
プな柄部を有し、強力低下のないポリエステル系繊維布
帛を提供し、また、かかるポリエステル系繊維布帛を工
程上の問題を生ずることなく得ることにある。
性とドライ感、ぬめり感及び毛羽を有し、型際のシャー
プな柄部を有し、強力低下のないポリエステル系繊維布
帛を提供し、また、かかるポリエステル系繊維布帛を工
程上の問題を生ずることなく得ることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、アルカリ減量
速度の大なるポリエステル繊維で構成された布帛であっ
て、布帛表面の少なくとも一部にアルカリ減量速度の大
なるポリエステル繊維の表面から突出した直径0.05
〜5μm、長さ5μm以上のフィブリル化した毛羽の有
る柄部を有することを特徴とするポリエステル系繊維布
帛、
速度の大なるポリエステル繊維で構成された布帛であっ
て、布帛表面の少なくとも一部にアルカリ減量速度の大
なるポリエステル繊維の表面から突出した直径0.05
〜5μm、長さ5μm以上のフィブリル化した毛羽の有
る柄部を有することを特徴とするポリエステル系繊維布
帛、
【0008】アルカリ減量速度の大なるポリエステル繊
維を含み、かつアルカリ減量速度を異にする2種以上の
ポリエステル系繊維で構成された布帛であって、布帛表
面の一部にアルカリ減量速度の大なるポリエステル繊維
のみが抜蝕されアルカリ減量速度の小なるポリエステル
繊維が残った透かし模様の柄部を有し、非柄部にはアル
カリ減量速度の大なるポリエステル繊維の表面から突出
した直径0.05〜5μm、長さ5μm以上のフィブリ
ル化した毛羽を有することを特徴とするポリエステル系
繊維布帛、
維を含み、かつアルカリ減量速度を異にする2種以上の
ポリエステル系繊維で構成された布帛であって、布帛表
面の一部にアルカリ減量速度の大なるポリエステル繊維
のみが抜蝕されアルカリ減量速度の小なるポリエステル
繊維が残った透かし模様の柄部を有し、非柄部にはアル
カリ減量速度の大なるポリエステル繊維の表面から突出
した直径0.05〜5μm、長さ5μm以上のフィブリ
ル化した毛羽を有することを特徴とするポリエステル系
繊維布帛、
【0009】次の工程からなることを特徴とするポリエ
ステル系繊維布帛の製造方法。 (イ)一般式R−SO3M(式中、Rは炭素数3〜30
のアルキル基、または炭素 数4〜70のアリール基若
しくはアルキルアリール基、Mはアルカリ金属を示
す)で表される有機スルホン酸金属塩を0.1〜8重量
%含有するポリエステ ル繊維(A1)またはさらに前
記有機スルホン酸金属塩を含有しないポリエステ ル繊
維とで構成された布帛に、多価アルコールエチレンオキ
シド付加物を含有 する減量促進糊を柄状に印捺する工
程 (ロ)100℃以上の温度で熱処理する工程 (ハ)アルカリ処理して柄部のポリエステル繊維
(A1)にフィブリル化した毛羽 を形成させるか、ま
たはさらに柄部のポリエステル繊維(A1)を除去する
と共 に非柄部のポリエステル繊維(A1)にフィブリ
ル化した毛羽を形成させる工程
ステル系繊維布帛の製造方法。 (イ)一般式R−SO3M(式中、Rは炭素数3〜30
のアルキル基、または炭素 数4〜70のアリール基若
しくはアルキルアリール基、Mはアルカリ金属を示
す)で表される有機スルホン酸金属塩を0.1〜8重量
%含有するポリエステ ル繊維(A1)またはさらに前
記有機スルホン酸金属塩を含有しないポリエステ ル繊
維とで構成された布帛に、多価アルコールエチレンオキ
シド付加物を含有 する減量促進糊を柄状に印捺する工
程 (ロ)100℃以上の温度で熱処理する工程 (ハ)アルカリ処理して柄部のポリエステル繊維
(A1)にフィブリル化した毛羽 を形成させるか、ま
たはさらに柄部のポリエステル繊維(A1)を除去する
と共 に非柄部のポリエステル繊維(A1)にフィブリ
ル化した毛羽を形成させる工程
【0010】及び、次の工程からなることを特徴とする
ポリエステル系繊維布帛の製造方法、にある。 (イ)一般式R−SO3M(式中、Rは炭素数3〜30
のアルキル基、または炭素 数4〜70のアリール基若
しくはアルキルアリール基、Mはアルカリ金属を示
す)で表される有機スルホン酸金属塩と平均分子量が1
0,000以下のポリ エチレンとの混合物を0.1〜
10重量%含有するポリエステル繊維(A2)ま たは
さらに前記有機スルホン酸金属塩とポリエチレンとの混
合物を含有しない ポリエステル繊維とで構成された布
帛に、多価アルコールエチレンオキシド付 加物を含有
する減量促進糊を柄状に印捺する工程 (ロ)100℃以上の温度で熱処理する工程 (ハ)アルカリ処理して柄部のポリエステル繊維
(A2)にフィブリル化した毛羽 を形成させるか、ま
たはさらに柄部のポリエステル繊維(A2)を除去する
と共 に非柄部のポリエステル繊維(A2)にフィブリ
ル化した毛羽を形成させる工程
ポリエステル系繊維布帛の製造方法、にある。 (イ)一般式R−SO3M(式中、Rは炭素数3〜30
のアルキル基、または炭素 数4〜70のアリール基若
しくはアルキルアリール基、Mはアルカリ金属を示
す)で表される有機スルホン酸金属塩と平均分子量が1
0,000以下のポリ エチレンとの混合物を0.1〜
10重量%含有するポリエステル繊維(A2)ま たは
さらに前記有機スルホン酸金属塩とポリエチレンとの混
合物を含有しない ポリエステル繊維とで構成された布
帛に、多価アルコールエチレンオキシド付 加物を含有
する減量促進糊を柄状に印捺する工程 (ロ)100℃以上の温度で熱処理する工程 (ハ)アルカリ処理して柄部のポリエステル繊維
(A2)にフィブリル化した毛羽 を形成させるか、ま
たはさらに柄部のポリエステル繊維(A2)を除去する
と共 に非柄部のポリエステル繊維(A2)にフィブリ
ル化した毛羽を形成させる工程
【0011】
【発明の実施の形態】本発明のポリエステル系繊維布帛
は、少なくともアルカリ減量速度の大なるポリエステル
繊維が布帛を構成する繊維の一部または全部として含ま
れた織物、編物等の布帛であり、布帛表面の少なくとも
一部にアルカリ減量速度の大なる繊維の表面から突出し
た直径0.05〜5μm、長さ5μm以上のフィブリル
化した毛羽の有る柄部を有するか、またはアルカリ減量
速度の大なるポリエステル系繊維を含み、かつアルカリ
減量速度を異にする2種以上のポリエステル系繊維が布
帛を構成する繊維の一部または全部として含まれた織
物、編物等の布帛であり、布帛表面の一部にアルカリ減
量速度の大なるポリステル繊維のみが抜蝕されアルカリ
減量速度の小なるポリエステル繊維が残った透かし模様
の柄部を有し、非柄部にはアルカリ減量速度の大なるポ
リエステル繊維の表面から突出した直径0.05〜5μ
m、長さ5μm以上のフィブリル化した毛羽を有する。
は、少なくともアルカリ減量速度の大なるポリエステル
繊維が布帛を構成する繊維の一部または全部として含ま
れた織物、編物等の布帛であり、布帛表面の少なくとも
一部にアルカリ減量速度の大なる繊維の表面から突出し
た直径0.05〜5μm、長さ5μm以上のフィブリル
化した毛羽の有る柄部を有するか、またはアルカリ減量
速度の大なるポリエステル系繊維を含み、かつアルカリ
減量速度を異にする2種以上のポリエステル系繊維が布
帛を構成する繊維の一部または全部として含まれた織
物、編物等の布帛であり、布帛表面の一部にアルカリ減
量速度の大なるポリステル繊維のみが抜蝕されアルカリ
減量速度の小なるポリエステル繊維が残った透かし模様
の柄部を有し、非柄部にはアルカリ減量速度の大なるポ
リエステル繊維の表面から突出した直径0.05〜5μ
m、長さ5μm以上のフィブリル化した毛羽を有する。
【0012】アルカリ減量速度の大なるポリエステル繊
維から突出したフィブリル化した毛羽が、直径が5μm
を超える、或いは長さが5μm未満では、布帛の風合い
の改良が不十分であり、満足しうる柔軟性、ドライ感、
ぬめり感が得られない。フィブリル化した毛羽が形成さ
れた部分は、布帛の全面または一部に柄部として、また
布帛の一部に非柄部として存在していてもよい。また、
布帛表面の柄部は、非柄部と同色または異色に着色され
ていてもよい。
維から突出したフィブリル化した毛羽が、直径が5μm
を超える、或いは長さが5μm未満では、布帛の風合い
の改良が不十分であり、満足しうる柔軟性、ドライ感、
ぬめり感が得られない。フィブリル化した毛羽が形成さ
れた部分は、布帛の全面または一部に柄部として、また
布帛の一部に非柄部として存在していてもよい。また、
布帛表面の柄部は、非柄部と同色または異色に着色され
ていてもよい。
【0013】本発明における布帛を構成するアルカリ減
量速度の大なるポリエステル繊維及びアルカリ減量速度
の小なるポリエステル繊維の基体ポリマーは、いずれも
エチレンテレフタレートを主たる繰り返し単位とするも
のであり、テレフタル酸またはそのエステル形成性誘導
体をジカルボン酸成分とし、エチレングリコールまたは
そのエステル形成性誘導体をジオール成分とするポリエ
チレンテレフタレートが代表的なものである。
量速度の大なるポリエステル繊維及びアルカリ減量速度
の小なるポリエステル繊維の基体ポリマーは、いずれも
エチレンテレフタレートを主たる繰り返し単位とするも
のであり、テレフタル酸またはそのエステル形成性誘導
体をジカルボン酸成分とし、エチレングリコールまたは
そのエステル形成性誘導体をジオール成分とするポリエ
チレンテレフタレートが代表的なものである。
【0014】本発明におけるアルカリ減量速度の大なる
ポリエステル繊維は、一般式R−SO3M(式中、Rは
炭素数3〜30のアルキル基、または炭素数4〜70の
アリール基若しくはアルキルアリール基、Mはアルカリ
金属を示す)で表される有機スルホン酸金属塩を0.1
〜8重量%含有するポリエステル繊維(A1)及び一般
式R−SO3M(式中、Rは炭素数3〜30のアルキル
基、または炭素数4〜70のアリール基若しくはアルキ
ルアリール基、Mはアルカリ金属を示す)で表される有
機スルホン酸金属塩と平均分子量が10,000以下の
ポリエチレンとの混合物を0.1〜10重量%含有する
ポリエステル繊維(A2)の群から選ばれる繊維であ
る。
ポリエステル繊維は、一般式R−SO3M(式中、Rは
炭素数3〜30のアルキル基、または炭素数4〜70の
アリール基若しくはアルキルアリール基、Mはアルカリ
金属を示す)で表される有機スルホン酸金属塩を0.1
〜8重量%含有するポリエステル繊維(A1)及び一般
式R−SO3M(式中、Rは炭素数3〜30のアルキル
基、または炭素数4〜70のアリール基若しくはアルキ
ルアリール基、Mはアルカリ金属を示す)で表される有
機スルホン酸金属塩と平均分子量が10,000以下の
ポリエチレンとの混合物を0.1〜10重量%含有する
ポリエステル繊維(A2)の群から選ばれる繊維であ
る。
【0015】また、アルカリ減量速度の小なるポリエス
テル繊維は、前記の有機スルホン酸金属塩または有機ス
ルホン酸金属塩とポリエチレンとの混合物を含有しない
ポリエステル繊維であり、前記の基体ポリマーからなる
繊維であってもよいし、また前記基体ポリマーのジカル
ボン酸成分の一部を他のジカルボン酸で、またジオール
成分の一部を他のジオールで置き換えたポリマーからな
る繊維であってもよい。
テル繊維は、前記の有機スルホン酸金属塩または有機ス
ルホン酸金属塩とポリエチレンとの混合物を含有しない
ポリエステル繊維であり、前記の基体ポリマーからなる
繊維であってもよいし、また前記基体ポリマーのジカル
ボン酸成分の一部を他のジカルボン酸で、またジオール
成分の一部を他のジオールで置き換えたポリマーからな
る繊維であってもよい。
【0016】他のジカルボン酸としては、イソフタル
酸、ヘキサヒドロテレフタル酸、アジピン酸、セバシン
酸、シクロヘキサンジカルボン酸、アゼライン酸、5−
メチルスルホイソフタル酸等が挙げられ、他のジオール
としては、ポリアルキレングリコール、ジエチレングリ
コール、テトラメチレングリコール、ヘキサメチレング
リコール、ヘキサンジオール、ビスフェノールA、ビス
フェノールB等が挙げられ、また置き換え成分としてト
リメリット酸等のトリカルボン酸が挙げられる。これら
の第三成分は、0.1〜15%共重合またはブレンドさ
れる。
酸、ヘキサヒドロテレフタル酸、アジピン酸、セバシン
酸、シクロヘキサンジカルボン酸、アゼライン酸、5−
メチルスルホイソフタル酸等が挙げられ、他のジオール
としては、ポリアルキレングリコール、ジエチレングリ
コール、テトラメチレングリコール、ヘキサメチレング
リコール、ヘキサンジオール、ビスフェノールA、ビス
フェノールB等が挙げられ、また置き換え成分としてト
リメリット酸等のトリカルボン酸が挙げられる。これら
の第三成分は、0.1〜15%共重合またはブレンドさ
れる。
【0017】本発明のポリエステル系繊維布帛の製造方
法について、以下説明する。本発明において、布帛の構
成に用いるポリエステル系繊維は、前記一般式で表され
る有機スルホン酸金属塩を0.1〜8重量%含有するポ
リエステル繊維(A1)及び有機スルホン酸金属塩と平
均分子量が10,000以下のポリエチレンとの混合物
を0.1〜10重量%含有するポリエステル繊維
(A2)の群から選ばれる繊維であることが必要であ
り、アルカリ減量速度の異なる2種以上のポリエステル
系繊維で構成する場合は、他方が前記の有機スルホン酸
金属塩または有機スルホン酸金属塩とポリエチレンとの
混合物を含有しないポリエステル繊維であることが必要
である。
法について、以下説明する。本発明において、布帛の構
成に用いるポリエステル系繊維は、前記一般式で表され
る有機スルホン酸金属塩を0.1〜8重量%含有するポ
リエステル繊維(A1)及び有機スルホン酸金属塩と平
均分子量が10,000以下のポリエチレンとの混合物
を0.1〜10重量%含有するポリエステル繊維
(A2)の群から選ばれる繊維であることが必要であ
り、アルカリ減量速度の異なる2種以上のポリエステル
系繊維で構成する場合は、他方が前記の有機スルホン酸
金属塩または有機スルホン酸金属塩とポリエチレンとの
混合物を含有しないポリエステル繊維であることが必要
である。
【0018】ポリエステル繊維(A1)または(A2)に
含有される有機スルホン酸金属塩は、布帛をアルカリ減
量したときに、アルカリ加水分解での活性点となり、ポ
リエステル繊維(A1)または(A2)の表面に多数のフ
ィブリル化した毛羽を形成させ、さらにはポリエステル
繊維(A1)または(A2)を分解除去を促進させるため
の必須成分であり、ポリエステル繊維(A1)におい
て、有機スルホン酸金属塩の含有量が0.1重量%未満
では、フィブリル化した毛羽の形成が不十分となり、風
合い改良の目的が達成されず、8重量%を超えると、工
程通過安定性が悪化する。有機スルホン酸金属塩の好ま
しい含有量としては、0.5〜5重量%である。
含有される有機スルホン酸金属塩は、布帛をアルカリ減
量したときに、アルカリ加水分解での活性点となり、ポ
リエステル繊維(A1)または(A2)の表面に多数のフ
ィブリル化した毛羽を形成させ、さらにはポリエステル
繊維(A1)または(A2)を分解除去を促進させるため
の必須成分であり、ポリエステル繊維(A1)におい
て、有機スルホン酸金属塩の含有量が0.1重量%未満
では、フィブリル化した毛羽の形成が不十分となり、風
合い改良の目的が達成されず、8重量%を超えると、工
程通過安定性が悪化する。有機スルホン酸金属塩の好ま
しい含有量としては、0.5〜5重量%である。
【0019】また、ポリエステル繊維(A2)に含有さ
れる有機スルホン酸金属塩とポリエチレンとの混合物
は、布帛をアルカリ減量したときに、特にポリエチレン
の共存により繊維表面の多数のフィブリル化した毛羽の
形成をより促進するものであり、ポリエステル繊維(A
2)において、含有量が0.1重量%未満では、フィブ
リル化した毛羽の形成が不十分となり、風合い改良の目
的が達成されず、10重量%を超えると、工程通過安定
性が悪化する。有機スルホン酸金属塩とポリエチレンと
の混合物の好ましい含有量としては、0.5〜7重量%
である。
れる有機スルホン酸金属塩とポリエチレンとの混合物
は、布帛をアルカリ減量したときに、特にポリエチレン
の共存により繊維表面の多数のフィブリル化した毛羽の
形成をより促進するものであり、ポリエステル繊維(A
2)において、含有量が0.1重量%未満では、フィブ
リル化した毛羽の形成が不十分となり、風合い改良の目
的が達成されず、10重量%を超えると、工程通過安定
性が悪化する。有機スルホン酸金属塩とポリエチレンと
の混合物の好ましい含有量としては、0.5〜7重量%
である。
【0020】本発明において、ポリエステル繊維
(A1)及び(A2)に単独で或いは混合物として含有さ
れる前記一般式で表される有機スルホン酸金属塩として
は、例えば、ブチルスルホン酸、ヘキシルスルホン酸、
オクチルスルホン酸、デシルスルホン酸、ラウリルスル
ホン酸、ミリスチルスルホン酸、パルミチルスルホン
酸、ステアリルスルホン酸等の脂肪族スルホン酸のナト
リウム塩、カリウム塩、リチウム塩等のアルカリ金属
塩、トルエンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸
等の芳香族スルホン酸のナトリウム塩、カリウム塩、リ
チウム塩等のアルカリ金属塩が挙げられる。かかる有機
スルホン酸金属塩は、単一の化合物である必要はなく、
各種有機スルホン酸金属塩の混合物であってもよく、好
ましい具体例として、炭素数12〜17のアルキルスル
ホン酸ナトリウム塩の混合物が挙げられる。
(A1)及び(A2)に単独で或いは混合物として含有さ
れる前記一般式で表される有機スルホン酸金属塩として
は、例えば、ブチルスルホン酸、ヘキシルスルホン酸、
オクチルスルホン酸、デシルスルホン酸、ラウリルスル
ホン酸、ミリスチルスルホン酸、パルミチルスルホン
酸、ステアリルスルホン酸等の脂肪族スルホン酸のナト
リウム塩、カリウム塩、リチウム塩等のアルカリ金属
塩、トルエンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸
等の芳香族スルホン酸のナトリウム塩、カリウム塩、リ
チウム塩等のアルカリ金属塩が挙げられる。かかる有機
スルホン酸金属塩は、単一の化合物である必要はなく、
各種有機スルホン酸金属塩の混合物であってもよく、好
ましい具体例として、炭素数12〜17のアルキルスル
ホン酸ナトリウム塩の混合物が挙げられる。
【0021】また、ポリエステル繊維(A2)に含有さ
れる有機スルホン酸金属塩と混合されるポリエチレンと
しては、有機スルホン酸金属塩の高い溶融粘度を低下さ
せる上で、平均分子量が10,000以下、好ましくは
5,000以下の低粘度型ポリエチレンを用いる。有機
スルホン酸金属塩とポリエチレンとの混合物における混
合比(重量比)は、好ましくは有機スルホン酸金属塩:
ポリエチレン=5:95〜95:5である。
れる有機スルホン酸金属塩と混合されるポリエチレンと
しては、有機スルホン酸金属塩の高い溶融粘度を低下さ
せる上で、平均分子量が10,000以下、好ましくは
5,000以下の低粘度型ポリエチレンを用いる。有機
スルホン酸金属塩とポリエチレンとの混合物における混
合比(重量比)は、好ましくは有機スルホン酸金属塩:
ポリエチレン=5:95〜95:5である。
【0022】有機スルホン酸金属塩または有機スルホン
酸金属塩とポリエチレンとの混合物のポリエステル繊維
への含有は、繊維賦形前の前記ポリエステルポリマーを
製造する過程或いは紡糸段階で添加することにより行わ
れる。また、繊維の製造方法としては、特に限定される
ものではない。
酸金属塩とポリエチレンとの混合物のポリエステル繊維
への含有は、繊維賦形前の前記ポリエステルポリマーを
製造する過程或いは紡糸段階で添加することにより行わ
れる。また、繊維の製造方法としては、特に限定される
ものではない。
【0023】かかるポリエステル繊維(A1)または
(A2)を構成繊維として用い、或いはポリエステル繊
維(A1)または(A2)と有機スルホン酸金属塩または
有機スルホン酸金属塩とポリエチレンとの混合物を含有
しないポリエステル繊維とを構成繊維として混紡、混
繊、交撚、交編または交織等により混合し、製織、製編
等により布帛とする。なお、ポリエステル繊維(A1)
または(A2)と有機スルホン酸金属塩または有機スル
ホン酸金属塩とポリエチレンとの混合物を含有しないポ
リエステル繊維との混合割合は任意であってよい。
(A2)を構成繊維として用い、或いはポリエステル繊
維(A1)または(A2)と有機スルホン酸金属塩または
有機スルホン酸金属塩とポリエチレンとの混合物を含有
しないポリエステル繊維とを構成繊維として混紡、混
繊、交撚、交編または交織等により混合し、製織、製編
等により布帛とする。なお、ポリエステル繊維(A1)
または(A2)と有機スルホン酸金属塩または有機スル
ホン酸金属塩とポリエチレンとの混合物を含有しないポ
リエステル繊維との混合割合は任意であってよい。
【0024】本発明のポリエステル系繊維布帛は、次の
(イ)〜(ハ)の工程により製造される。先ず最初の工
程(イ)で、ポリエステル繊維(A1)または(A2)で
構成された布帛或いはポリエステル繊維(A1)または
(A2)と有機スルホン酸金属塩または有機スルホン酸
金属塩とポリエチレンとの混合物を含有しないポリエス
テル繊維とで構成された布帛に、減量促進剤として多価
アルコールエチレンオキシド付加物を含有する減量促進
糊を柄状に印捺する。
(イ)〜(ハ)の工程により製造される。先ず最初の工
程(イ)で、ポリエステル繊維(A1)または(A2)で
構成された布帛或いはポリエステル繊維(A1)または
(A2)と有機スルホン酸金属塩または有機スルホン酸
金属塩とポリエチレンとの混合物を含有しないポリエス
テル繊維とで構成された布帛に、減量促進剤として多価
アルコールエチレンオキシド付加物を含有する減量促進
糊を柄状に印捺する。
【0025】減量促進糊に含有させる多価アルコールエ
チレンオキシド付加物は、多価アルコールにエチレンオ
キシドを2モル以上付加した生成物であり、多価アルコ
ールには、エチレングリコール、プロピレングリコー
ル、ヒドロベンゾイン、ベンゾピナコール、シクロペン
タン−1,2−ジオール、シクロヘキサン−1,4−ジ
オール等の二価アルコール、グリセリン等の三価アルコ
ール等が用いられる。
チレンオキシド付加物は、多価アルコールにエチレンオ
キシドを2モル以上付加した生成物であり、多価アルコ
ールには、エチレングリコール、プロピレングリコー
ル、ヒドロベンゾイン、ベンゾピナコール、シクロペン
タン−1,2−ジオール、シクロヘキサン−1,4−ジ
オール等の二価アルコール、グリセリン等の三価アルコ
ール等が用いられる。
【0026】多価アルコールへのエチレンオキシドの付
加方法には、特に限定はなく、公知の方法が用いられ
る。本発明方法において、好ましく用いられる多価アル
コールエチレンオキシド付加物としては、エチレングリ
コールのエチレンオキシド5〜30モル付加物、グリセ
リンのエチレンオキシド3〜28モル付加物が挙げられ
る。多価アルコールエチレンオキシド付加物は、布帛構
成のポリエステル系繊維の種類、構成割合等により異な
るが、減量促進糊100g当たり1〜50g、好ましく
は5〜20g添加含有させる。
加方法には、特に限定はなく、公知の方法が用いられ
る。本発明方法において、好ましく用いられる多価アル
コールエチレンオキシド付加物としては、エチレングリ
コールのエチレンオキシド5〜30モル付加物、グリセ
リンのエチレンオキシド3〜28モル付加物が挙げられ
る。多価アルコールエチレンオキシド付加物は、布帛構
成のポリエステル系繊維の種類、構成割合等により異な
るが、減量促進糊100g当たり1〜50g、好ましく
は5〜20g添加含有させる。
【0027】減量促進糊の糊剤としては、公知の糊剤が
用いられ、小麦澱粉、トラガントガム、ローカストビー
ンガム、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアル
コール、ポリアクリル酸ソーダ等の天然、加工、半合
成、合成の糊剤を単独でまたは2種以上混合して用い
る。
用いられ、小麦澱粉、トラガントガム、ローカストビー
ンガム、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアル
コール、ポリアクリル酸ソーダ等の天然、加工、半合
成、合成の糊剤を単独でまたは2種以上混合して用い
る。
【0028】また、本発明においては、減量促進糊に分
散染料を含有させることもでき、減量促進糊として、多
価アルコールエチレンオキシド付加物及び分散染料を含
有させた減量促進色糊を用いる場合には、同時に印捺部
を着色させることもできる。含有させる分散染料として
は、後の工程でのアルカリ処理に耐える非分解性の分散
染料であれば任意の分散染料が用いられ、特に好ましく
はキノン系、キノフタロン系等の分散染料が用いられ
る。
散染料を含有させることもでき、減量促進糊として、多
価アルコールエチレンオキシド付加物及び分散染料を含
有させた減量促進色糊を用いる場合には、同時に印捺部
を着色させることもできる。含有させる分散染料として
は、後の工程でのアルカリ処理に耐える非分解性の分散
染料であれば任意の分散染料が用いられ、特に好ましく
はキノン系、キノフタロン系等の分散染料が用いられ
る。
【0029】布帛への減量促進糊の印捺は、公知の任意
の方法によって行われ、柄状の部分印捺からほぼ全面の
印捺まで任意に印捺される。また、減量促進糊と減量促
進色糊を用い、任意の順序でそれぞれ印捺してもよい。
の方法によって行われ、柄状の部分印捺からほぼ全面の
印捺まで任意に印捺される。また、減量促進糊と減量促
進色糊を用い、任意の順序でそれぞれ印捺してもよい。
【0030】印捺し乾燥した後、次の工程(ロ)で、布
帛を100℃以上の温度で熱処理する。好ましい熱処理
条件としては、相対湿度90%以上の常圧湿熱の場合、
温度150〜220℃で30秒以上、より好ましくは1
70〜200℃で60秒以上、高圧湿熱の場合、温度1
00〜150℃で10分以上、より好ましくは110〜
135℃で15分以上、相対湿度90%未満の乾熱の場
合、温度150℃以上で15秒以上、より好ましくは1
70℃以上で30秒以上である。また、減量促進色糊を
用いた場合は、印捺、熱処理後は、鮮明色を得る上から
ハイドロサルファイト等で還元洗浄を行うことが望まし
い。また、この還元洗浄は、後のアルカリ処理時に同時
に行ってもよい。
帛を100℃以上の温度で熱処理する。好ましい熱処理
条件としては、相対湿度90%以上の常圧湿熱の場合、
温度150〜220℃で30秒以上、より好ましくは1
70〜200℃で60秒以上、高圧湿熱の場合、温度1
00〜150℃で10分以上、より好ましくは110〜
135℃で15分以上、相対湿度90%未満の乾熱の場
合、温度150℃以上で15秒以上、より好ましくは1
70℃以上で30秒以上である。また、減量促進色糊を
用いた場合は、印捺、熱処理後は、鮮明色を得る上から
ハイドロサルファイト等で還元洗浄を行うことが望まし
い。また、この還元洗浄は、後のアルカリ処理時に同時
に行ってもよい。
【0031】本発明における印捺後の熱処理において
は、印捺部分における多価アルコールエチレンオキシド
付加物は、減量促進剤として作用し、ポリエステル繊維
(A1)または(A2)の内部に浸透し、布帛をアルカリ
減量したときに、ポリエステル繊維(A1)または
(A2)に含有された有機スルホン酸金属塩または有機
スルホン酸金属塩とポリエチレンとの混合物の存在部分
より減量され、繊維表面のフィブリル化した毛羽の形成
を促進するものであり、より高いアルカリ減量時に印捺
部分におけるポリエステル繊維(A1)または(A2)を
容易に溶解、抜蝕させる。また、この熱処理において、
減量促進色糊を用いたときには、印捺部分は、分散染料
による着色が行われる。
は、印捺部分における多価アルコールエチレンオキシド
付加物は、減量促進剤として作用し、ポリエステル繊維
(A1)または(A2)の内部に浸透し、布帛をアルカリ
減量したときに、ポリエステル繊維(A1)または
(A2)に含有された有機スルホン酸金属塩または有機
スルホン酸金属塩とポリエチレンとの混合物の存在部分
より減量され、繊維表面のフィブリル化した毛羽の形成
を促進するものであり、より高いアルカリ減量時に印捺
部分におけるポリエステル繊維(A1)または(A2)を
容易に溶解、抜蝕させる。また、この熱処理において、
減量促進色糊を用いたときには、印捺部分は、分散染料
による着色が行われる。
【0032】本発明における熱処理後の工程(ハ)であ
るアルカリ処理では、水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム等のアルカリ金属水酸化物、水酸化カルシウム、水酸
化マグネシウム等のアルカリ土類金属水酸化物等のアル
カリを用い、必要によりトリエタノールアミン、ジエタ
ノールアミン、モノエタノールアミン等のアミンを併用
し、アルカリ水溶液として、布帛を浸漬処理する。アル
カリ処理は、布帛構成のポリエステル系繊維の繊度、含
有物の量、構成割合、減量率等に応じて変更しうるが、
アルカリ濃度1〜500g/リットルの範囲で適宜選択
され、例えば、柄部のポリエステル繊維(A1)または
(A2)にフィブリル化した毛羽を形成させる場合は、
低濃度側の、またはさらに柄部のポリエステル繊維(A
1)または(A2)を除去すると共に非柄部のポリエステ
ル系繊維(A1)または(A2)にフィブリル化した毛羽
を形成させる場合は、高濃度側のアルカリ濃度とし、温
度60〜120℃、好ましくは90〜110℃で行う。
るアルカリ処理では、水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム等のアルカリ金属水酸化物、水酸化カルシウム、水酸
化マグネシウム等のアルカリ土類金属水酸化物等のアル
カリを用い、必要によりトリエタノールアミン、ジエタ
ノールアミン、モノエタノールアミン等のアミンを併用
し、アルカリ水溶液として、布帛を浸漬処理する。アル
カリ処理は、布帛構成のポリエステル系繊維の繊度、含
有物の量、構成割合、減量率等に応じて変更しうるが、
アルカリ濃度1〜500g/リットルの範囲で適宜選択
され、例えば、柄部のポリエステル繊維(A1)または
(A2)にフィブリル化した毛羽を形成させる場合は、
低濃度側の、またはさらに柄部のポリエステル繊維(A
1)または(A2)を除去すると共に非柄部のポリエステ
ル系繊維(A1)または(A2)にフィブリル化した毛羽
を形成させる場合は、高濃度側のアルカリ濃度とし、温
度60〜120℃、好ましくは90〜110℃で行う。
【0033】アルカリ処理方法としては、ポリエステル
系繊維布帛に減量加工として一般に適用される公知の任
意の方法が適用され、アルカリ処理時間等は、布帛の構
成ポリエステル系繊維の繊度、含有物の量、構成割合、
減量率等に応じて適宜変更しうる。処理方式としては、
処理中に布帛同士の或いは布帛と処理装置器壁との接触
により揉み作用が加わる方法を適用することが好まし
く、液流型染色装置等による液流方式等が好適である。
系繊維布帛に減量加工として一般に適用される公知の任
意の方法が適用され、アルカリ処理時間等は、布帛の構
成ポリエステル系繊維の繊度、含有物の量、構成割合、
減量率等に応じて適宜変更しうる。処理方式としては、
処理中に布帛同士の或いは布帛と処理装置器壁との接触
により揉み作用が加わる方法を適用することが好まし
く、液流型染色装置等による液流方式等が好適である。
【0034】このアルカリ処理により、減量促進糊の印
捺部において、ポリエステル繊維(A1)に含有せるス
ルホン酸金属塩またはポリエステル繊維(A2)に含有
せるスルホン酸金属塩とポリエチレンとの混合物の溶出
を伴うポリエステル繊維(A1)または(A2)の減量が
容易に起こり、ポリエステル繊維(A1)または(A2)
の表面に直径0.05〜5μm、長さ5μm以上のフィ
ブリルした毛羽が形成し、布帛表面にフィブリルした毛
羽を有する柄部が得られる。
捺部において、ポリエステル繊維(A1)に含有せるス
ルホン酸金属塩またはポリエステル繊維(A2)に含有
せるスルホン酸金属塩とポリエチレンとの混合物の溶出
を伴うポリエステル繊維(A1)または(A2)の減量が
容易に起こり、ポリエステル繊維(A1)または(A2)
の表面に直径0.05〜5μm、長さ5μm以上のフィ
ブリルした毛羽が形成し、布帛表面にフィブリルした毛
羽を有する柄部が得られる。
【0035】また、2種以上のポリエステル系繊維を用
いた場合、より高いアルカリ減量では、減量促進糊の印
捺部において、ポリエステル繊維(A1)または(A2)
の減量が進行し、ポリエステル繊維(A1)または
(A2)が溶解、抜蝕され有機スルホン酸金属塩または
有機スルホン酸金属塩とポリエチレンとの混合物を含有
しないポリエステル系繊維のみが残り、布帛に透かし模
様の柄部を形成し、減量促進糊の非印捺部においては、
ポリエステル繊維(A1)または(A2)の表面に直径
0.05〜5μm、長さ5μm以上のフィブリル化した
毛羽が形成し、布帛表面にフィブリル化した毛羽を有す
る非柄部が得られる。このアルカリ減量による抜蝕或い
はフィブリル化の程度は、任意に調整することができ
る。
いた場合、より高いアルカリ減量では、減量促進糊の印
捺部において、ポリエステル繊維(A1)または(A2)
の減量が進行し、ポリエステル繊維(A1)または
(A2)が溶解、抜蝕され有機スルホン酸金属塩または
有機スルホン酸金属塩とポリエチレンとの混合物を含有
しないポリエステル系繊維のみが残り、布帛に透かし模
様の柄部を形成し、減量促進糊の非印捺部においては、
ポリエステル繊維(A1)または(A2)の表面に直径
0.05〜5μm、長さ5μm以上のフィブリル化した
毛羽が形成し、布帛表面にフィブリル化した毛羽を有す
る非柄部が得られる。このアルカリ減量による抜蝕或い
はフィブリル化の程度は、任意に調整することができ
る。
【0036】本発明においては、布帛を前記アルカリ減
量速度の大なるポリエステル繊維のみで構成することも
でき、またアルカリ減量速度の大なるポリエステル繊維
を含むアルカリ減量速度の異なる2種以上のポリエステ
ル系繊維で構成することもできるが、布帛の強度保持の
目的で、減量されない或いは減量されにくい他の繊維が
混用されていてもよく、他の繊維が混用される場合は、
本発明方法により得る布帛の風合いを損なわない範囲で
あることが必要である。
量速度の大なるポリエステル繊維のみで構成することも
でき、またアルカリ減量速度の大なるポリエステル繊維
を含むアルカリ減量速度の異なる2種以上のポリエステ
ル系繊維で構成することもできるが、布帛の強度保持の
目的で、減量されない或いは減量されにくい他の繊維が
混用されていてもよく、他の繊維が混用される場合は、
本発明方法により得る布帛の風合いを損なわない範囲で
あることが必要である。
【0037】また、本発明方法においては、当然ながら
アルカリ処理の工程の後に、染色または捺染加工を施す
ことにより、フィブリル化した毛羽或いはさらに抜蝕に
よる透かし模様の柄と、全体的な或いは部分的な着色と
の組み合わせによって、多様で高度の意匠効果を付与す
ることができる。
アルカリ処理の工程の後に、染色または捺染加工を施す
ことにより、フィブリル化した毛羽或いはさらに抜蝕に
よる透かし模様の柄と、全体的な或いは部分的な着色と
の組み合わせによって、多様で高度の意匠効果を付与す
ることができる。
【0038】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
る。
る。
【0039】(実施例1)平均炭素数が12〜17のア
ルキルスルホン酸ナトリウム80重量部と平均分子量
2,000のポリエチレン20重量部との混合物を3重
量%含有するポリエチレンテレフタレート繊維A2(7
5デニール/36フィラメント)を用い、24Gの平編
地を編成した。この編地に、下記捺染糊(1)を柄状に
印捺し、110℃で2分乾燥した。
ルキルスルホン酸ナトリウム80重量部と平均分子量
2,000のポリエチレン20重量部との混合物を3重
量%含有するポリエチレンテレフタレート繊維A2(7
5デニール/36フィラメント)を用い、24Gの平編
地を編成した。この編地に、下記捺染糊(1)を柄状に
印捺し、110℃で2分乾燥した。
【0040】 捺染糊(1): ダイアニックス レッド T2B−FS 2重量部 (三菱化成ヘキスト社製分散染料) ファインガムG17 10重量%濃度 6重量部 (第一工業製薬社製グアーガム系糊剤) 水 92重量部
【0041】この着色編地に下記減量促進糊(2a)を
捺染糊(1)印捺部と一部重複させ柄状に印捺し、11
0℃で2分間乾燥した後、温度180℃の飽和水蒸気中
で90秒間熱処理した。減量促進糊(2a)の編地に対
する付着率は、平均120重量%であった。
捺染糊(1)印捺部と一部重複させ柄状に印捺し、11
0℃で2分間乾燥した後、温度180℃の飽和水蒸気中
で90秒間熱処理した。減量促進糊(2a)の編地に対
する付着率は、平均120重量%であった。
【0042】 減量促進糊(2a): グリセリンエチレンオキシド10モル付加物 12重量部 ファインガムNT−7P(糊剤) 10重量部 塩化第一錫 9重量部 ジシアンジアミド(酸吸収剤) 2重量部 水 67重量部
【0043】その後、熱処理された編地を下記のアルカ
リ水溶液(3)中で沸騰温度で45分アルカリ処理し、
常法により中和、乾燥した。得られた編地は、減量促進
糊(2a)印捺部と重複しない捺染糊(1)印捺部は、
鮮明に赤色に着色され、減量促進糊(2a)印捺部は、
ポリエステル繊維A2にフィブリル化した毛羽が形成さ
れ、脱色された、シャープな型際の毛羽柄を有し意匠
性、さらにぬめり感等の風合いに優れた編地であった。
また、熱処理の際の悪臭、発煙等の発生もなかった。
リ水溶液(3)中で沸騰温度で45分アルカリ処理し、
常法により中和、乾燥した。得られた編地は、減量促進
糊(2a)印捺部と重複しない捺染糊(1)印捺部は、
鮮明に赤色に着色され、減量促進糊(2a)印捺部は、
ポリエステル繊維A2にフィブリル化した毛羽が形成さ
れ、脱色された、シャープな型際の毛羽柄を有し意匠
性、さらにぬめり感等の風合いに優れた編地であった。
また、熱処理の際の悪臭、発煙等の発生もなかった。
【0044】 アルカリ水溶液(3): 水酸化ナトリウム 15g/リットル ハイドロサルファイト 5g/リットル 炭酸ナトリウム 10g/リットル 浴比1:50
【0045】(実施例2)実施例1で用いたと同じ編地
を、前記捺染糊(1)に浸漬しマングルで絞り、110
℃で2分間乾燥した。その後、前記減量促進糊(2a)
を柄状に印捺した後、温度180℃の飽和蒸気雰囲気下
で90秒間熱処理した。捺染糊(1)及び減量促進糊
(2a)の編物に対する付着率は、200重量%及び平
均120重量%であった。
を、前記捺染糊(1)に浸漬しマングルで絞り、110
℃で2分間乾燥した。その後、前記減量促進糊(2a)
を柄状に印捺した後、温度180℃の飽和蒸気雰囲気下
で90秒間熱処理した。捺染糊(1)及び減量促進糊
(2a)の編物に対する付着率は、200重量%及び平
均120重量%であった。
【0046】その後、熱処理された編地を前記アルカリ
水溶液(3)中で沸騰温度で45分アルカリ処理し、常
法により中和、乾燥した。得られた編地は、得られた編
地は、減量促進糊(2a)非印捺部は、鮮明に赤色に着
色され、減量促進糊(2a)印捺部は、ポリエステル繊
維A2にフィブリル化した毛羽が形成され、脱色され
た、シャープな型際の毛羽柄を有し意匠性、さらにぬめ
り感等の風合いに優れた編地であった。また、熱処理の
際の悪臭、発煙等の発生もなかった。
水溶液(3)中で沸騰温度で45分アルカリ処理し、常
法により中和、乾燥した。得られた編地は、得られた編
地は、減量促進糊(2a)非印捺部は、鮮明に赤色に着
色され、減量促進糊(2a)印捺部は、ポリエステル繊
維A2にフィブリル化した毛羽が形成され、脱色され
た、シャープな型際の毛羽柄を有し意匠性、さらにぬめ
り感等の風合いに優れた編地であった。また、熱処理の
際の悪臭、発煙等の発生もなかった。
【0047】(実施例3)実施例1において、熱処理を
温度200℃の乾熱雰囲気下にて90秒間の熱処理に代
えた以外は、実施例1と同様にして印捺加工した。得ら
れた編地は、減量促進糊(2a)印捺部と重複しない捺
染糊(1)印捺部は、鮮明に赤色に着色され、減量促進
糊(2a)印捺部は、ポリエステル繊維A2にフィブリ
ル化した毛羽が形成され、脱色された、シャープな型際
の毛羽柄を有し意匠性に優れた編地であった。また、熱
処理の際の悪臭、発煙等の発生もなかった。
温度200℃の乾熱雰囲気下にて90秒間の熱処理に代
えた以外は、実施例1と同様にして印捺加工した。得ら
れた編地は、減量促進糊(2a)印捺部と重複しない捺
染糊(1)印捺部は、鮮明に赤色に着色され、減量促進
糊(2a)印捺部は、ポリエステル繊維A2にフィブリ
ル化した毛羽が形成され、脱色された、シャープな型際
の毛羽柄を有し意匠性に優れた編地であった。また、熱
処理の際の悪臭、発煙等の発生もなかった。
【0048】(比較例1)実施例1において、減量促進
糊(2a)のグリセリンエチレンオキシド10モル付加
物に代えてトリエタノールアミンを用いる以外は、実施
例1と同様にして加工編地を得た。得られた編地は、フ
ィブリル化した毛羽が形成された柄部が得られたが、柄
部での脱色が不十分であり、また、熱処理の際に著しい
悪臭、発煙等が発生した。
糊(2a)のグリセリンエチレンオキシド10モル付加
物に代えてトリエタノールアミンを用いる以外は、実施
例1と同様にして加工編地を得た。得られた編地は、フ
ィブリル化した毛羽が形成された柄部が得られたが、柄
部での脱色が不十分であり、また、熱処理の際に著しい
悪臭、発煙等が発生した。
【0049】(比較例2)実施例に2において、減量促
進糊(2a)のグリセリンエチレンオキシド10モル付
加物に代えてトリエタノールアミンを用いる以外は、実
施例2と同様にして加工編地を得た。得られた編地は、
フィブリル化した毛羽が形成された柄部が得られたが、
柄部での脱色が不十分であり、また、熱処理の際に著し
い悪臭、発煙等が発生した。
進糊(2a)のグリセリンエチレンオキシド10モル付
加物に代えてトリエタノールアミンを用いる以外は、実
施例2と同様にして加工編地を得た。得られた編地は、
フィブリル化した毛羽が形成された柄部が得られたが、
柄部での脱色が不十分であり、また、熱処理の際に著し
い悪臭、発煙等が発生した。
【0050】(比較例3)実施例に3において、減量促
進糊(2a)のグリセリンエチレンオキシド10モル付
加物に代えてトリエタノールアミンを用いる以外は、実
施例3と同様にして加工編地を得た。得られた編地は、
フィブリル化した毛羽が形成された柄部が得られたが、
柄部での脱色が不十分で、型際が不鮮明であり、また、
熱処理の際に著しい悪臭、発煙等が発生した。
進糊(2a)のグリセリンエチレンオキシド10モル付
加物に代えてトリエタノールアミンを用いる以外は、実
施例3と同様にして加工編地を得た。得られた編地は、
フィブリル化した毛羽が形成された柄部が得られたが、
柄部での脱色が不十分で、型際が不鮮明であり、また、
熱処理の際に著しい悪臭、発煙等が発生した。
【0051】(実施例4)実施例1で用いたと同じ編地
に、前記捺染糊(1)を柄状に印捺し、110℃で2分
間乾燥した。その後、下記の減量促進色糊(2b)を捺
染糊(1)印捺部と一部重複するように柄状に印捺した
後、温度180℃の飽和蒸気雰囲気下で90秒間熱処理
した。減量促進色糊(2b)の編物に対する付着率は、
平均120重量%であった。
に、前記捺染糊(1)を柄状に印捺し、110℃で2分
間乾燥した。その後、下記の減量促進色糊(2b)を捺
染糊(1)印捺部と一部重複するように柄状に印捺した
後、温度180℃の飽和蒸気雰囲気下で90秒間熱処理
した。減量促進色糊(2b)の編物に対する付着率は、
平均120重量%であった。
【0052】 減量促進色糊(2b): グリセリンエチレンオキシド10モル付加物 12重量部 ファインガムNT−7P(糊剤) 10重量部 ダイアニックス ダークブルー S−LF 2重量部 (三菱化成ヘキスト社製分散染料) 塩化第一錫 9重量部 ジシアンジアミド(酸吸収剤) 2重量部 水 65重量部
【0053】その後、熱処理された編地を前記アルカリ
水溶液(3)中で沸騰温度で45分アルカリ処理し、常
法により中和、乾燥した。得られた編地は、捺染糊
(1)印捺部と重複する捺染糊(2b)印捺部は、ポリ
エステル繊維A2が青色に着色され、減量促進色糊(2
b)印捺部と重複しない捺染糊(1)印捺部は鮮明に赤
色に着色され、減量促進色糊(2b)印捺部は、ポリエ
ステル繊維A2にフィブリル化した毛羽が形成された、
青色に着色のシャープな型際の毛羽柄を有し意匠性、さ
らにぬめり感等の風合いに優れた編地が得られた。ま
た、熱処理の際の悪臭、発煙等の発生もなかった。
水溶液(3)中で沸騰温度で45分アルカリ処理し、常
法により中和、乾燥した。得られた編地は、捺染糊
(1)印捺部と重複する捺染糊(2b)印捺部は、ポリ
エステル繊維A2が青色に着色され、減量促進色糊(2
b)印捺部と重複しない捺染糊(1)印捺部は鮮明に赤
色に着色され、減量促進色糊(2b)印捺部は、ポリエ
ステル繊維A2にフィブリル化した毛羽が形成された、
青色に着色のシャープな型際の毛羽柄を有し意匠性、さ
らにぬめり感等の風合いに優れた編地が得られた。ま
た、熱処理の際の悪臭、発煙等の発生もなかった。
【0054】(実施例5)実施例1で用いたと同じ編地
を、前記捺染糊(1)に浸漬しマングルで絞り、110
℃で2分間乾燥した。その後、前記減量促進色糊(2
b)を柄状に印捺した後、温度180℃の飽和蒸気雰囲
気下で90秒間熱処理した。捺染糊(1)及び減量促進
色糊(2b)の編物に対する付着率は、200重量%及
び平均120重量%であった。
を、前記捺染糊(1)に浸漬しマングルで絞り、110
℃で2分間乾燥した。その後、前記減量促進色糊(2
b)を柄状に印捺した後、温度180℃の飽和蒸気雰囲
気下で90秒間熱処理した。捺染糊(1)及び減量促進
色糊(2b)の編物に対する付着率は、200重量%及
び平均120重量%であった。
【0055】その後、熱処理された編地を前記アルカリ
水溶液(3)中で沸騰温度で45分アルカリ処理し、常
法により中和、乾燥した。得られた編地は、捺染糊
(1)印捺部で減量促進色糊(2b)非印捺部は、鮮明
に赤色に着色され、減量促進色糊(2b)印捺部は、ポ
リエステル繊維A2にフィブリル化した毛羽が形成され
た、青色に着色されたシャープな型際の毛羽柄を有し意
匠性、さらにぬめり感等の風合いに優れた編地が得られ
た。また、熱処理の際の悪臭、発煙等の発生もなかっ
た。
水溶液(3)中で沸騰温度で45分アルカリ処理し、常
法により中和、乾燥した。得られた編地は、捺染糊
(1)印捺部で減量促進色糊(2b)非印捺部は、鮮明
に赤色に着色され、減量促進色糊(2b)印捺部は、ポ
リエステル繊維A2にフィブリル化した毛羽が形成され
た、青色に着色されたシャープな型際の毛羽柄を有し意
匠性、さらにぬめり感等の風合いに優れた編地が得られ
た。また、熱処理の際の悪臭、発煙等の発生もなかっ
た。
【0056】(実施例6)実施例1で用いたと同じ編地
に、前記捺染糊(1)を柄状に印捺し、110℃で2分
間乾燥した。その後、前記減量促進色糊(2b)を捺染
糊(1)印捺部と一部重複するように柄状に印捺し、さ
らに下記の減量促進糊(2c)を前記捺染糊(1)印捺
部と減量促進色糊(2b)印捺部とに一部重複するよう
に印捺し、110℃で2分間乾燥した後、温度180℃
の飽和蒸気雰囲気下で90秒間熱処理した。捺染糊
(1)、減量促進色糊(2b)及び減量促進糊(2c)
の編物に対する付着率は、それぞれ平均120重量%で
あった。
に、前記捺染糊(1)を柄状に印捺し、110℃で2分
間乾燥した。その後、前記減量促進色糊(2b)を捺染
糊(1)印捺部と一部重複するように柄状に印捺し、さ
らに下記の減量促進糊(2c)を前記捺染糊(1)印捺
部と減量促進色糊(2b)印捺部とに一部重複するよう
に印捺し、110℃で2分間乾燥した後、温度180℃
の飽和蒸気雰囲気下で90秒間熱処理した。捺染糊
(1)、減量促進色糊(2b)及び減量促進糊(2c)
の編物に対する付着率は、それぞれ平均120重量%で
あった。
【0057】 減量促進糊(2c): グリセリンエチレンオキシド10モル付加物 12重量部 ファインガムNT−7P(糊剤) 10重量部 塩化第一錫 9重量部 ジシアンジアミド(酸吸収剤) 2重量部 水 67重量部
【0058】その後、熱処理された編地を前記アルカリ
水溶液(3)中で沸騰温度で45分アルカリ処理し、常
法により中和、乾燥した。得られた編地は、捺染糊
(1)印捺部で減量促進色糊(2b)及び減量促進糊
(2c)非印捺部は、鮮明に赤色に着色され、減量促進
色糊(2b)のみの印捺部は、ポリエステル繊維A2に
フィブリル化した毛羽が形成され、青色に着色の型際の
極めてシャープな毛羽柄を形成し、また、減量促進糊
(2c)の捺染糊(1)印捺部と重複する印捺部は、ポ
リエステル繊維にフィブリル化した毛羽が形成され、脱
色された型際の極めてシャープな毛羽柄を有し意匠性、
さらにぬめり感等の風合いに優れた編地が得られた。ま
た、熱処理の際の悪臭、発煙等の発生もなかった。
水溶液(3)中で沸騰温度で45分アルカリ処理し、常
法により中和、乾燥した。得られた編地は、捺染糊
(1)印捺部で減量促進色糊(2b)及び減量促進糊
(2c)非印捺部は、鮮明に赤色に着色され、減量促進
色糊(2b)のみの印捺部は、ポリエステル繊維A2に
フィブリル化した毛羽が形成され、青色に着色の型際の
極めてシャープな毛羽柄を形成し、また、減量促進糊
(2c)の捺染糊(1)印捺部と重複する印捺部は、ポ
リエステル繊維にフィブリル化した毛羽が形成され、脱
色された型際の極めてシャープな毛羽柄を有し意匠性、
さらにぬめり感等の風合いに優れた編地が得られた。ま
た、熱処理の際の悪臭、発煙等の発生もなかった。
【0059】(比較例4)実施例4において、減量促進
糊(2a)のグリセリンエチレンオキシド10モル付加
物に代えてトリエタノールアミンを用いる以外は、実施
例4と同様にして加工編地を得た。得られた編地は、フ
ィブリル化した毛羽が形成された柄部が得られたが、柄
部での脱色及び着色が不十分であり、また、熱処理の際
に著しい悪臭、発煙等が発生した。
糊(2a)のグリセリンエチレンオキシド10モル付加
物に代えてトリエタノールアミンを用いる以外は、実施
例4と同様にして加工編地を得た。得られた編地は、フ
ィブリル化した毛羽が形成された柄部が得られたが、柄
部での脱色及び着色が不十分であり、また、熱処理の際
に著しい悪臭、発煙等が発生した。
【0060】(比較例5)実施例に5において、減量促
進糊(2a)のグリセリンエチレンオキシド10モル付
加物に代えてトリエタノールアミンを用いる以外は、実
施例5と同様にして加工編地を得た。得られた編地は、
フィブリル化した毛羽が形成された柄部が得られたが、
柄部での脱色及び着色が不十分であり、また、熱処理の
際に著しい悪臭、発煙等が発生した。
進糊(2a)のグリセリンエチレンオキシド10モル付
加物に代えてトリエタノールアミンを用いる以外は、実
施例5と同様にして加工編地を得た。得られた編地は、
フィブリル化した毛羽が形成された柄部が得られたが、
柄部での脱色及び着色が不十分であり、また、熱処理の
際に著しい悪臭、発煙等が発生した。
【0061】(比較例6)実施例に6において、減量促
進糊(2a)のグリセリンエチレンオキシド10モル付
加物に代えてトリエタノールアミンを用いる以外は、実
施例6と同様にして加工編地を得た。得られた編地は、
フィブリル化した毛羽が形成された柄部が得られたが、
柄部での脱色及び着色が不十分で、型際が不鮮明であ
り、また、熱処理の際に著しい悪臭、発煙等が発生し
た。
進糊(2a)のグリセリンエチレンオキシド10モル付
加物に代えてトリエタノールアミンを用いる以外は、実
施例6と同様にして加工編地を得た。得られた編地は、
フィブリル化した毛羽が形成された柄部が得られたが、
柄部での脱色及び着色が不十分で、型際が不鮮明であ
り、また、熱処理の際に著しい悪臭、発煙等が発生し
た。
【0062】(実施例7)平均炭素数が12〜17のア
ルキルスルホン酸ナトリウムを3重量%含有する固有粘
度0.71、密度1.38g/cm3のポリエチレンテ
レフタレート繊維A1(75デニール/36フィラメン
ト)と固有粘度0.72、密度1.38g/cm3のポ
リエチレンテレフタレート繊維C(75デニール/36
フィラメント)を用い、両者を引き揃え、24Gの平編
地を編成した。この編地に、下記の減量促進糊(2d)
を柄状に印捺し、110℃で2分乾燥した後、温度19
0℃の乾熱雰囲気中で60秒間熱処理した。減量促進糊
(2d)の編地に対する付着率は、平均120重量%で
あった。
ルキルスルホン酸ナトリウムを3重量%含有する固有粘
度0.71、密度1.38g/cm3のポリエチレンテ
レフタレート繊維A1(75デニール/36フィラメン
ト)と固有粘度0.72、密度1.38g/cm3のポ
リエチレンテレフタレート繊維C(75デニール/36
フィラメント)を用い、両者を引き揃え、24Gの平編
地を編成した。この編地に、下記の減量促進糊(2d)
を柄状に印捺し、110℃で2分乾燥した後、温度19
0℃の乾熱雰囲気中で60秒間熱処理した。減量促進糊
(2d)の編地に対する付着率は、平均120重量%で
あった。
【0063】 減量促進糊(2d): グリセリンエチレンオキシド10モル付加物 10重量部 ファインガムG17(糊剤) 6重量部 水 84重量部
【0064】その後、熱処理された編地を水酸化ナトリ
ウム20g/リットル、浴比1:50のアルカリ水溶液
中で沸騰温度で45分アルカリ処理し、常法により中
和、乾燥した。得られた編地は、減量促進糊(2d)印
捺部には、ポリエステル繊維A1が完全に分解除去さ
れ、ポリエステル繊維Cが損傷なく残り、非印捺部に
は、ポリエステル繊維A1にフィブリル化した毛羽が形
成され、柔軟でドライ感、ぬめり感等の風合いに優れた
型際の極めてシャープな透かし模様の柄部を有する抜蝕
編地であった。
ウム20g/リットル、浴比1:50のアルカリ水溶液
中で沸騰温度で45分アルカリ処理し、常法により中
和、乾燥した。得られた編地は、減量促進糊(2d)印
捺部には、ポリエステル繊維A1が完全に分解除去さ
れ、ポリエステル繊維Cが損傷なく残り、非印捺部に
は、ポリエステル繊維A1にフィブリル化した毛羽が形
成され、柔軟でドライ感、ぬめり感等の風合いに優れた
型際の極めてシャープな透かし模様の柄部を有する抜蝕
編地であった。
【0065】また、この抜蝕編地を下記の分散染料染液
を用い、室温から2℃/分の速度で昇温し130℃で3
0分染色し、下記還元液を用いて還元洗浄した。得られ
た編地は、柄部が青色、非柄部が濃青色に染色された抜
蝕編地であった。
を用い、室温から2℃/分の速度で昇温し130℃で3
0分染色し、下記還元液を用いて還元洗浄した。得られ
た編地は、柄部が青色、非柄部が濃青色に染色された抜
蝕編地であった。
【0066】 分散染料染液: ダイアニックス ブルー ACE 1重量%(対繊維) (三菱化成ヘキスト社製分散染料) ディスパーTL 0.5g/リットル (明成化学社製分散剤) ディスパーVG 0.5g/リットル (明成化学社製分散剤) ウルトラMT−N2 0.5g/リットル (御幣島化学社製燐酸塩化合物) 浴比1:30
【0067】 還元液: ハイドロサルファイト 1g/リットル 炭酸ナトリウム 1g/リットル モノゲン 1g/リットル (第一工業製薬社製洗浄剤) 浴比1:30
【0068】(実施例8)実施例7において、ポリエス
テル繊維A1を平均炭素数が12〜17のアルキルスル
ホン酸ナトリウム80重量部と平均分子量2,000の
ポリエチレン20重量部との混合物を3重量%含有する
固有粘度0.71、密度1.38g/cm 3のポリエチ
レンテレフタレート繊維A2(75デニール/36フィ
ラメント)に代えた以外は、実施例7と同様にして染色
抜蝕編地を得た。得られた編地は、柄部が青色、非柄部
が濃青色に染色された抜蝕編地であった。
テル繊維A1を平均炭素数が12〜17のアルキルスル
ホン酸ナトリウム80重量部と平均分子量2,000の
ポリエチレン20重量部との混合物を3重量%含有する
固有粘度0.71、密度1.38g/cm 3のポリエチ
レンテレフタレート繊維A2(75デニール/36フィ
ラメント)に代えた以外は、実施例7と同様にして染色
抜蝕編地を得た。得られた編地は、柄部が青色、非柄部
が濃青色に染色された抜蝕編地であった。
【0069】(実施例9)実施例7において、ポリエチ
レンテレフタレート繊維C(75デニール/36フィラ
メント)をイソフタル酸2.0モル%共重合の固有粘度
0.58、密度1.38g/cm3ポリエチレンテレフ
タレート繊維C(75デニール/36フィラメント)に
代えた以外は、実施例7と同様にして染色抜蝕編地を得
た。得られた編地は、柄部、非柄部が濃青色に染色され
た抜蝕編地であった。
レンテレフタレート繊維C(75デニール/36フィラ
メント)をイソフタル酸2.0モル%共重合の固有粘度
0.58、密度1.38g/cm3ポリエチレンテレフ
タレート繊維C(75デニール/36フィラメント)に
代えた以外は、実施例7と同様にして染色抜蝕編地を得
た。得られた編地は、柄部、非柄部が濃青色に染色され
た抜蝕編地であった。
【0070】(実施例10)実施例9において、ポリエ
ステル繊維A1を平均炭素数が12〜17のアルキルス
ルホン酸ナトリウム80重量部と平均分子量2,000
のポリエチレン20重量部との混合物を3重量%含有す
る固有粘度0.71、密度1.38g/cm3のポリエ
チレンテレフタレート繊維A2(75デニール/36フ
ィラメント)に代えた以外は、実施例9と同様にして染
色抜蝕編地を得た。得られた編地は、柄部が青色、非柄
部が濃青色に染色された抜蝕編地であった。
ステル繊維A1を平均炭素数が12〜17のアルキルス
ルホン酸ナトリウム80重量部と平均分子量2,000
のポリエチレン20重量部との混合物を3重量%含有す
る固有粘度0.71、密度1.38g/cm3のポリエ
チレンテレフタレート繊維A2(75デニール/36フ
ィラメント)に代えた以外は、実施例9と同様にして染
色抜蝕編地を得た。得られた編地は、柄部が青色、非柄
部が濃青色に染色された抜蝕編地であった。
【0071】(実施例11)実施例7において、減量促
進糊(2d)を下記の減量促進色糊(2e)に代え、分
散染料で染色したかった以外は、実施例7と同様にして
抜蝕編地を得た。得られた編地は、減量促進糊(2e)
印捺部には、ポリエステル繊維A1が完全に分解除去さ
れ、ポリエステル繊維Cが青色に染色されて損傷なく残
り、非印捺部には、ポリエステル繊維A1にフィブリル
化した毛羽が形成され、柔軟でドライ感、ぬめり感等の
風合いに優れた型際の極めてシャープな透かし模様の柄
部を有する編地であった。
進糊(2d)を下記の減量促進色糊(2e)に代え、分
散染料で染色したかった以外は、実施例7と同様にして
抜蝕編地を得た。得られた編地は、減量促進糊(2e)
印捺部には、ポリエステル繊維A1が完全に分解除去さ
れ、ポリエステル繊維Cが青色に染色されて損傷なく残
り、非印捺部には、ポリエステル繊維A1にフィブリル
化した毛羽が形成され、柔軟でドライ感、ぬめり感等の
風合いに優れた型際の極めてシャープな透かし模様の柄
部を有する編地であった。
【0072】 減量促進色糊(2e): グリセリンエチレンオキシド10モル付加物 10重量部 ファインガムG17(糊剤) 6重量部 ダイアニックス ブルー ACE 1重量部 水 83重量部
【0073】(比較例7)実施例7において、減量促進
糊(2d)のグリセリンエチレンオキシド10モル付加
物に代えてトリエタノールアミンを用いる以外は、実施
例7と同様にして加工編地を得た。得られた編地は、柄
部に残ったポリエステル繊維Cの損傷が著しいものであ
った。
糊(2d)のグリセリンエチレンオキシド10モル付加
物に代えてトリエタノールアミンを用いる以外は、実施
例7と同様にして加工編地を得た。得られた編地は、柄
部に残ったポリエステル繊維Cの損傷が著しいものであ
った。
【0074】(比較例8)実施例に8において、減量促
進糊(2d)のグリセリンエチレンオキシド10モル付
加物に代えてトリエタノールアミンを用いる以外は、実
施例8と同様にして加工編地を得た。得られた編地は、
柄部に残ったポリエステル繊維Cの損傷が著しいもので
あった。
進糊(2d)のグリセリンエチレンオキシド10モル付
加物に代えてトリエタノールアミンを用いる以外は、実
施例8と同様にして加工編地を得た。得られた編地は、
柄部に残ったポリエステル繊維Cの損傷が著しいもので
あった。
【0075】(比較例9)実施例に9において、減量促
進糊(2d)のグリセリンエチレンオキシド10モル付
加物に代えてトリエタノールアミンを用いる以外は、実
施例9と同様にして加工編地を得た。得られた編地は、
柄部に残ったポリエステル繊維Cの損傷が著しいもので
あった。
進糊(2d)のグリセリンエチレンオキシド10モル付
加物に代えてトリエタノールアミンを用いる以外は、実
施例9と同様にして加工編地を得た。得られた編地は、
柄部に残ったポリエステル繊維Cの損傷が著しいもので
あった。
【0076】(比較例10)実施例に10において、減
量促進糊(2d)のグリセリンエチレンオキシド10モ
ル付加物に代えてトリエタノールアミンを用いる以外
は、実施例10と同様にして加工編地を得た。得られた
編地は、柄部に残ったポリエステル繊維Cの損傷が著し
いものであった。
量促進糊(2d)のグリセリンエチレンオキシド10モ
ル付加物に代えてトリエタノールアミンを用いる以外
は、実施例10と同様にして加工編地を得た。得られた
編地は、柄部に残ったポリエステル繊維Cの損傷が著し
いものであった。
【0077】(比較例11)実施例に11において、減
量促進糊(2e)のグリセリンエチレンオキシド10モ
ル付加物に代えてトリエタノールアミンを用いる以外
は、実施例11と同様にして加工編地を得た。得られた
編地は、柄部に残ったポリエステル繊維Cの損傷が著し
いものであった。
量促進糊(2e)のグリセリンエチレンオキシド10モ
ル付加物に代えてトリエタノールアミンを用いる以外
は、実施例11と同様にして加工編地を得た。得られた
編地は、柄部に残ったポリエステル繊維Cの損傷が著し
いものであった。
【0078】
【発明の効果】本発明のポリエステル系繊維布帛は、フ
ィブリル化による微細な毛羽を有し、型際のシャープな
柄部を布帛表面に有し、柔軟性とドライ感及びぬめり感
を有する強力低下のない布帛であり、また、本発明方法
によれば、その製造工程での悪臭、発煙の発生もなく、
本発明のポリエステル系繊維布帛を工程上の問題を生ず
ることなしに得ることができる。
ィブリル化による微細な毛羽を有し、型際のシャープな
柄部を布帛表面に有し、柔軟性とドライ感及びぬめり感
を有する強力低下のない布帛であり、また、本発明方法
によれば、その製造工程での悪臭、発煙の発生もなく、
本発明のポリエステル系繊維布帛を工程上の問題を生ず
ることなしに得ることができる。
【図1】本発明のポリエステル系繊維布帛の例の布帛表
面の電子顕微鏡写真(倍率50倍)である。同写真には
フィブリル化した毛羽の有る柄部(写真右部)とフィブ
リル化してない非柄部(写真左部)が示されている。
面の電子顕微鏡写真(倍率50倍)である。同写真には
フィブリル化した毛羽の有る柄部(写真右部)とフィブ
リル化してない非柄部(写真左部)が示されている。
【図2】本発明のポリエステル系繊維布帛の他の例の布
帛表面の電子顕微鏡写真(倍率500倍)である。同写
真には抜蝕柄部(写真右部)とフィブリル化した毛羽の
有る非柄部(写真左部)が示されている。
帛表面の電子顕微鏡写真(倍率500倍)である。同写
真には抜蝕柄部(写真右部)とフィブリル化した毛羽の
有る非柄部(写真左部)が示されている。
【手続補正書】
【提出日】平成8年5月23日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項8
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項9
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正内容】
【0009】次の工程からなることを特徴とするポリエ
ステル系繊維布帛の製造方法、 (イ)一般式R−SO3M(式中、Rは炭素数3〜30
のアルキル基、または炭素数4〜70のアリール基若し
くはアルキルアリール基、Mはアルカリ金属を示す)で
表される有機スルホン酸金属塩を0.1〜8重量%含有
するポリエステル繊維(A1)またはさらに前記有機ス
ルホン酸金属塩を含有しないポリエステル繊維とで構成
された布帛に、多価アルコールエチレンオキシド付加物
を含有する減量促進糊を柄状に印捺する工程 (ロ)100℃以上の温度で熱処理する工程 (ハ)アルカリ処理して柄部のポリエステル繊維
(A1)にフィブリル化した毛羽を形成させるか、また
はさらに柄部のポリエステル繊維(A1)を除去すると
共に非柄部のポリエステル繊維(A1)にフィブリル化
した毛羽を形成させる工程
ステル系繊維布帛の製造方法、 (イ)一般式R−SO3M(式中、Rは炭素数3〜30
のアルキル基、または炭素数4〜70のアリール基若し
くはアルキルアリール基、Mはアルカリ金属を示す)で
表される有機スルホン酸金属塩を0.1〜8重量%含有
するポリエステル繊維(A1)またはさらに前記有機ス
ルホン酸金属塩を含有しないポリエステル繊維とで構成
された布帛に、多価アルコールエチレンオキシド付加物
を含有する減量促進糊を柄状に印捺する工程 (ロ)100℃以上の温度で熱処理する工程 (ハ)アルカリ処理して柄部のポリエステル繊維
(A1)にフィブリル化した毛羽を形成させるか、また
はさらに柄部のポリエステル繊維(A1)を除去すると
共に非柄部のポリエステル繊維(A1)にフィブリル化
した毛羽を形成させる工程
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正内容】
【0010】及び、次の工程からなることを特徴とする
ポリエステル系繊維布帛の製造方法、にある。 (イ)一般式R−SO3M(式中、Rは炭素数3〜30
のアルキル基、または炭素数4〜70のアリール基若し
くはアルキルアリール基、Mはアルカリ金属を示す)で
表される有機スルホン酸金属塩と平均分子量が10,0
00以下のポリエチレンとの混合物を0.1〜10重量
%含有するポリエステル繊維(A2)またはさらに前記
有機スルホン酸金属塩とポリエチレンとの混合物を含有
しないポリエステル繊維とで構成された布帛に、多価ア
ルコールエチレンオキシド付加物を含有する減量促進糊
を柄状に印捺する工程 (ロ)100℃以上の温度で熱処理する工程 (ハ)アルカリ処理して柄部のポリエステル繊維
(A2)にフィブリル化した毛羽を形成させるか、また
はさらに柄部のポリエステル繊維(A2)を除去すると
共に非柄部のポリエステル繊維(A2)にフィブリル化
した毛羽を形成させる工程
ポリエステル系繊維布帛の製造方法、にある。 (イ)一般式R−SO3M(式中、Rは炭素数3〜30
のアルキル基、または炭素数4〜70のアリール基若し
くはアルキルアリール基、Mはアルカリ金属を示す)で
表される有機スルホン酸金属塩と平均分子量が10,0
00以下のポリエチレンとの混合物を0.1〜10重量
%含有するポリエステル繊維(A2)またはさらに前記
有機スルホン酸金属塩とポリエチレンとの混合物を含有
しないポリエステル繊維とで構成された布帛に、多価ア
ルコールエチレンオキシド付加物を含有する減量促進糊
を柄状に印捺する工程 (ロ)100℃以上の温度で熱処理する工程 (ハ)アルカリ処理して柄部のポリエステル繊維
(A2)にフィブリル化した毛羽を形成させるか、また
はさらに柄部のポリエステル繊維(A2)を除去すると
共に非柄部のポリエステル繊維(A2)にフィブリル化
した毛羽を形成させる工程
Claims (10)
- 【請求項1】 アルカリ減量速度の大なるポリエステル
繊維で構成された布帛であって、布帛表面の少なくとも
一部にアルカリ減量速度の大なるポリエステル繊維の表
面から突出した直径0.05〜5μm、長さ5μm以上
のフィブリル化した毛羽の有る柄部を有することを特徴
とするポリエステル系繊維布帛。 - 【請求項2】 アルカリ減量速度の大なるポリエステル
繊維を含み、かつアルカリ減量速度を異にする2種以上
のポリエステル系繊維で構成された布帛であって、布帛
表面の一部にアルカリ減量速度の大なる繊維のみが抜蝕
されアルカリ減量速度の小なるポリエステル繊維が残っ
た透かし模様の柄部を有し、非柄部にはアルカリ減量速
度の大なるポリエステル繊維の表面から突出した直径
0.05〜5μm、長さ5μm以上のフィブリル化した
毛羽を有することを特徴とするポリエステル系繊維布
帛。 - 【請求項3】 アルカリ減量速度の大なるポリエステル
繊維が、一般式R−SO3M(式中、Rは炭素数3〜3
0のアルキル基、または炭素数4〜70のアリール基若
しくはアルキルアリール基、Mはアルカリ金属を示す)
で表される有機スルホン酸金属塩を0.1〜8重量%含
有するポリエステル繊維(A1)である請求項1または
請求項2記載のポリエステル系繊維布帛。 - 【請求項4】 アルカリ減量速度の小なるポリエステル
繊維が、前記有機スルホン酸金属塩を含有しないポリエ
ステル繊維である請求項2または請求項3記載のポリエ
ステル系繊維布帛。 - 【請求項5】 アルカリ減量速度の大なるポリエステル
繊維が、一般式R−SO3M(式中、Rは炭素数3〜3
0のアルキル基、または炭素数4〜70のアリール基若
しくはアルキルアリール基、Mはアルカリ金属を示す)
で表される有機スルホン酸金属塩と平均分子量が10,
000以下のポリエチレンとの混合物を0.1〜10重
量%含有するポリエステル繊維(A2)である請求項1
または請求項2記載のポリエステル系繊維布帛。 - 【請求項6】 アルカリ減量速度の小なるポリエステル
繊維が、前記有機スルホン酸金属塩とポリエチレンとの
混合物を含有しないポリエステル繊維である請求項2ま
たは請求項5記載のポリエステル系繊維布帛。 - 【請求項7】 柄部が着色されている請求項1、請求項
2、請求項3、請求項4または請求項5記載のポリエス
テル系繊維布帛。 - 【請求項8】 次の工程からなることを特徴とするポリ
エステル系繊維布帛の製造方法。 (イ)一般式R−SO3M(式中、Rは炭素数3〜30
のアルキル基、または炭素 数4〜70のアリール基若
しくはアルキルアリール基、Mはアルカリ金属を示
す)で表される有機スルホン酸金属塩を0.1〜8重量
%含有するポリエステ ル繊維(A1)またはさらに前
記有機スルホン酸金属塩を含有しないポリエステ ル繊
維とで構成された布帛に、多価アルコールエチレンオキ
シド付加物を含有 する減量促進糊を柄状に印捺する工
程 (ロ)100℃以上の温度で熱処理する工程 (ハ)アルカリ処理して柄部のポリエステル繊維
(A1)にフィブリル化した毛羽 を形成させるか、ま
たはさらに柄部のポリエステル繊維(A1)を除去する
と共 に非柄部のポリエステル繊維(A1)にフィブリ
ル化した毛羽を形成させる工程 - 【請求項9】 次の工程からなることを特徴とするポリ
エステル系繊維布帛の製造方法。 (イ)一般式R−SO3M(式中、Rは炭素数3〜30
のアルキル基、または炭素 数4〜70のアリール基若
しくはアルキルアリール基、Mはアルカリ金属を示
す)で表される有機スルホン酸金属塩と平均分子量が1
0,000以下のポリ エチレンとの混合物を0.1〜
10重量%含有するポリエステル繊維(A2)ま たは
さらに前記有機スルホン酸金属塩とポリエチレンとの混
合物を含有しない ポリエステル繊維とで構成された布
帛に、多価アルコールエチレンオキシド付 加物を含有
する減量促進糊を柄状に印捺する工程 (ロ)100℃以上の温度で熱処理する工程 (ハ)アルカリ処理して柄部のポリエステル繊維
(A2)にフィブリル化した毛羽 を形成させるか、ま
たはさらに柄部のポリエステル繊維(A2)を除去する
と共 に非柄部のポリエステル繊維(A2)にフィブリ
ル化した毛羽を形成させる工程 - 【請求項10】 減量促進糊として、多価アルコールエ
チレンオキシド付加物及び分散染料を含有する減量促進
色糊を用いる請求項8または請求項9記載のポリエステ
ル系繊維布帛の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8089929A JP3067014B2 (ja) | 1995-06-30 | 1996-03-21 | ポリエステル系繊維布帛及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18660095 | 1995-06-30 | ||
JP7-186600 | 1995-06-30 | ||
JP8089929A JP3067014B2 (ja) | 1995-06-30 | 1996-03-21 | ポリエステル系繊維布帛及びその製造方法 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0978475A true JPH0978475A (ja) | 1997-03-25 |
JP3067014B2 JP3067014B2 (ja) | 2000-07-17 |
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ID=26431317
Family Applications (1)
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---|---|---|---|
JP8089929A Expired - Fee Related JP3067014B2 (ja) | 1995-06-30 | 1996-03-21 | ポリエステル系繊維布帛及びその製造方法 |
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Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3067014B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009001931A (ja) * | 2007-06-21 | 2009-01-08 | Ricoh Co Ltd | 電子写真捺染法 |
CN113914091A (zh) * | 2021-11-17 | 2022-01-11 | 罗莱生活科技股份有限公司 | 一种粘胶纤维处理工艺及其得到的粘胶纤维 |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5721695U (ja) * | 1980-07-11 | 1982-02-04 | ||
JPH06212582A (ja) * | 1992-11-06 | 1994-08-02 | Mitsubishi Rayon Co Ltd | 抜蝕加工されたポリエステル繊維布帛の製法 |
-
1996
- 1996-03-21 JP JP8089929A patent/JP3067014B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPS5721695U (ja) * | 1980-07-11 | 1982-02-04 | ||
JPH06212582A (ja) * | 1992-11-06 | 1994-08-02 | Mitsubishi Rayon Co Ltd | 抜蝕加工されたポリエステル繊維布帛の製法 |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009001931A (ja) * | 2007-06-21 | 2009-01-08 | Ricoh Co Ltd | 電子写真捺染法 |
CN113914091A (zh) * | 2021-11-17 | 2022-01-11 | 罗莱生活科技股份有限公司 | 一种粘胶纤维处理工艺及其得到的粘胶纤维 |
CN113914091B (zh) * | 2021-11-17 | 2023-06-20 | 罗莱生活科技股份有限公司 | 一种粘胶纤维处理工艺及其得到的粘胶纤维 |
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---|---|
JP3067014B2 (ja) | 2000-07-17 |
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