JPH0978342A - 抗ピル性アクリル繊維 - Google Patents
抗ピル性アクリル繊維Info
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- JPH0978342A JPH0978342A JP23845195A JP23845195A JPH0978342A JP H0978342 A JPH0978342 A JP H0978342A JP 23845195 A JP23845195 A JP 23845195A JP 23845195 A JP23845195 A JP 23845195A JP H0978342 A JPH0978342 A JP H0978342A
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- JP
- Japan
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- fiber
- cross
- acrylic
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- acrylic fiber
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- Artificial Filaments (AREA)
- Spinning Methods And Devices For Manufacturing Artificial Fibers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 高級衣料用繊維として使用可能な、優れた柔
軟性と抗ピル性とを兼ね備えたアクリル繊維を提供す
る。 【解決手段】 アクリロニトリル単位を80重量%以上
含有するアクリル繊維であって、曲線のみで繊維断面が
形成され、繊維断面の2箇所以上に凹部を有し、その繊
維断面を平行する2本の直線で挟んだとき、直線の間隔
が最大となるときの間隔をa、最小となるときの間隔を
bとした場合、a/b=2〜5となる、単繊維強度が2
g/d以上、結節強度(g/d)と結節伸度(%)との
積が20以下、単繊維繊度が0.5〜10デニールであ
る抗ピル性アクリル繊維。
軟性と抗ピル性とを兼ね備えたアクリル繊維を提供す
る。 【解決手段】 アクリロニトリル単位を80重量%以上
含有するアクリル繊維であって、曲線のみで繊維断面が
形成され、繊維断面の2箇所以上に凹部を有し、その繊
維断面を平行する2本の直線で挟んだとき、直線の間隔
が最大となるときの間隔をa、最小となるときの間隔を
bとした場合、a/b=2〜5となる、単繊維強度が2
g/d以上、結節強度(g/d)と結節伸度(%)との
積が20以下、単繊維繊度が0.5〜10デニールであ
る抗ピル性アクリル繊維。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、優れた柔軟性と抗
ピル性を有するアクリル繊維に関する。
ピル性を有するアクリル繊維に関する。
【0002】
【従来の技術】アクリル繊維は他の合成繊維に比較して
最も羊毛に類似した柔軟な風合い、嵩高性並びに優れた
染色性を有し、衣料用及びインテリア用に利用されてい
るが、近年、アクリル繊維に対する風合い改良の要求が
序々に高まりつつあり、獣毛の中でも最高級の柔軟性有
すると評価されているカシミア製品並みの風合いが要求
されるようになってきている。
最も羊毛に類似した柔軟な風合い、嵩高性並びに優れた
染色性を有し、衣料用及びインテリア用に利用されてい
るが、近年、アクリル繊維に対する風合い改良の要求が
序々に高まりつつあり、獣毛の中でも最高級の柔軟性有
すると評価されているカシミア製品並みの風合いが要求
されるようになってきている。
【0003】アクリル繊維の風合改良方法として、例え
ば特開昭62−45789号公報には、繊維の柔軟処理
による方法が開示され、また特開昭64−26710号
公報及び特開昭64−26712号公報には、繊維の異
形断面化による方法が開示されている。しかしながら上
記方法により得られるアクリル繊維製品は、柔軟性は改
良されているものの着用中にその表面に毛羽、短毛等の
絡まり合ったピリングと呼ばれる毛玉が発生し、衣料の
外観を著しく損ない商品価値を低下させるという実用上
の欠点がある。
ば特開昭62−45789号公報には、繊維の柔軟処理
による方法が開示され、また特開昭64−26710号
公報及び特開昭64−26712号公報には、繊維の異
形断面化による方法が開示されている。しかしながら上
記方法により得られるアクリル繊維製品は、柔軟性は改
良されているものの着用中にその表面に毛羽、短毛等の
絡まり合ったピリングと呼ばれる毛玉が発生し、衣料の
外観を著しく損ない商品価値を低下させるという実用上
の欠点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、高級衣料用
繊維として使用可能な、優れた柔軟性と抗ピル性とを兼
ね備えたアクリル繊維の提供を課題とする。
繊維として使用可能な、優れた柔軟性と抗ピル性とを兼
ね備えたアクリル繊維の提供を課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、アクリロニト
リル単位を80重量%以上含有するアクリル繊維であっ
て、曲線のみで繊維断面が形成され、繊維断面の2箇所
以上に凹部を有し、その繊維断面を平行する2本の直線
で挟んだとき、直線の間隔が最大となるときの間隔を
a、最小となるときの間隔をbとした場合、a/b=2
〜5となる、単繊維強度が2g/d以上、結節強度(g
/d)と結節伸度(%)との積が20以下、単繊維繊度
が0.5〜10デニールである抗ピル性アクリル繊維に
よって、上記課題を解決するものである。
リル単位を80重量%以上含有するアクリル繊維であっ
て、曲線のみで繊維断面が形成され、繊維断面の2箇所
以上に凹部を有し、その繊維断面を平行する2本の直線
で挟んだとき、直線の間隔が最大となるときの間隔を
a、最小となるときの間隔をbとした場合、a/b=2
〜5となる、単繊維強度が2g/d以上、結節強度(g
/d)と結節伸度(%)との積が20以下、単繊維繊度
が0.5〜10デニールである抗ピル性アクリル繊維に
よって、上記課題を解決するものである。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明のアクリル繊維は、アクリ
ロニトリルを80重量%以上含有し、これと共重合可能
な不飽和単量体とからなるアクリロニトリル系重合体よ
り形成されている。共重合可能な不飽和単量体としては
アクリル酸、メタクリル酸、或はこれらのアルキルエス
テル類、酢酸ビニル、アクリルアミド、塩化ビニル、塩
化ビニリデン、更に目的によってはビニルベンゼンスル
ホン酸ソーダ、メタリルスルホン酸ソーダ、アクリルア
ミドジメチルプロパンスルホン酸ソーダ等のイオン性不
飽和単量体を用いることができる。特に、アクリル酸メ
チルとメタリルスルホン酸ソーダを組合せてアクリロニ
トリルと共重合するのが、得られる繊維の柔軟性、抗ピ
ル性、染色性を満足するという点で好ましい。アクリロ
ニトリル系重合体中のアクリロニトリルが80重量%未
満になると、繊維の抗ピル性が悪化すると共に、熱特性
をはじめとする他の物性も低下する。
ロニトリルを80重量%以上含有し、これと共重合可能
な不飽和単量体とからなるアクリロニトリル系重合体よ
り形成されている。共重合可能な不飽和単量体としては
アクリル酸、メタクリル酸、或はこれらのアルキルエス
テル類、酢酸ビニル、アクリルアミド、塩化ビニル、塩
化ビニリデン、更に目的によってはビニルベンゼンスル
ホン酸ソーダ、メタリルスルホン酸ソーダ、アクリルア
ミドジメチルプロパンスルホン酸ソーダ等のイオン性不
飽和単量体を用いることができる。特に、アクリル酸メ
チルとメタリルスルホン酸ソーダを組合せてアクリロニ
トリルと共重合するのが、得られる繊維の柔軟性、抗ピ
ル性、染色性を満足するという点で好ましい。アクリロ
ニトリル系重合体中のアクリロニトリルが80重量%未
満になると、繊維の抗ピル性が悪化すると共に、熱特性
をはじめとする他の物性も低下する。
【0007】これらの重合体を湿式紡糸する溶剤として
は、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド、ジ
メチルスルホキシド等の有機溶剤、硝酸、ロダン酸ソー
ダ、塩化亜鉛等の無機塩の濃厚水溶液が挙げられるが、
繊維の断面形状を容易に制御できることから、有機溶剤
を使用するのが好ましい。
は、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド、ジ
メチルスルホキシド等の有機溶剤、硝酸、ロダン酸ソー
ダ、塩化亜鉛等の無機塩の濃厚水溶液が挙げられるが、
繊維の断面形状を容易に制御できることから、有機溶剤
を使用するのが好ましい。
【0008】本発明のアクリル繊維は、断面形状を特定
の範囲に制御することによって、柔軟性と抗ピル性を付
与するものである。本発明のアクリル繊維の断面は、次
の三点を同時に満足する必要がある。
の範囲に制御することによって、柔軟性と抗ピル性を付
与するものである。本発明のアクリル繊維の断面は、次
の三点を同時に満足する必要がある。
【0009】(1)曲線のみで繊維断面が構成されてい
ること。 (2)繊維断面を平行する2本の直線で挟んだとき、直
線の間隔が最大となるときの間隔をa、最小となるとき
の間隔をbとした場合、a/b=2〜5となること。 (3)2箇所以上の凹部を有すること。
ること。 (2)繊維断面を平行する2本の直線で挟んだとき、直
線の間隔が最大となるときの間隔をa、最小となるとき
の間隔をbとした場合、a/b=2〜5となること。 (3)2箇所以上の凹部を有すること。
【0010】繊維製品が柔軟性を有するためには、繊維
同士の摩擦係数が低いことが必要になるが、繊維断面に
エッジが存在すと、単繊維同士が引っかかるため、風合
いは柔軟性とは逆にシャリ感が強くなる。また、繊維製
品を柔軟にするためには、単繊維が容易に曲がる性質を
持つことが必要であり、a/bが2未満では単繊維が曲
がりにくく、a/bが5を越えると曲がりやすく柔軟性
は良くなるものの、紡績性が悪化する。更に、凹部が1
箇所しかないか又は全くない場合は、繊維製品の嵩が低
くなり、軽量感と柔軟性が得られない。
同士の摩擦係数が低いことが必要になるが、繊維断面に
エッジが存在すと、単繊維同士が引っかかるため、風合
いは柔軟性とは逆にシャリ感が強くなる。また、繊維製
品を柔軟にするためには、単繊維が容易に曲がる性質を
持つことが必要であり、a/bが2未満では単繊維が曲
がりにくく、a/bが5を越えると曲がりやすく柔軟性
は良くなるものの、紡績性が悪化する。更に、凹部が1
箇所しかないか又は全くない場合は、繊維製品の嵩が低
くなり、軽量感と柔軟性が得られない。
【0011】上記(1)〜(3)を満足する断面形状の
繊維を得るための紡糸ノズルの形状は特に限定されな
い。アクリロニトリル系重合体を湿式紡糸して、アクリ
ル繊維を得る場合には、紡糸ドラフトや凝固浴組成で繊
維構造が規定される。本発明のアクリル繊維の製造にお
いて、有機溶剤−水系の凝固浴を用いた場合、紡糸ドラ
フトを0.9以上に設定するのが好ましい。紡糸ドラフ
トが0.9未満の場合、得られる繊維の断面形状の制御
が困難になり、また抗ピル性が低下する。凝固糸が形成
される過程において、繊維微細構造が0.9以上のより
高い紡糸ドラフト(高張力)の作用によって適度に破壊
され、抗ピル性の良好なアクリル繊維が得られる。
繊維を得るための紡糸ノズルの形状は特に限定されな
い。アクリロニトリル系重合体を湿式紡糸して、アクリ
ル繊維を得る場合には、紡糸ドラフトや凝固浴組成で繊
維構造が規定される。本発明のアクリル繊維の製造にお
いて、有機溶剤−水系の凝固浴を用いた場合、紡糸ドラ
フトを0.9以上に設定するのが好ましい。紡糸ドラフ
トが0.9未満の場合、得られる繊維の断面形状の制御
が困難になり、また抗ピル性が低下する。凝固糸が形成
される過程において、繊維微細構造が0.9以上のより
高い紡糸ドラフト(高張力)の作用によって適度に破壊
され、抗ピル性の良好なアクリル繊維が得られる。
【0012】凝固浴の組成は、溶剤成分が30%〜60
%、水の成分が70%〜40%、凝固浴の温度は30℃
〜50℃の範囲が好ましい。溶剤成分が30%未満では
繊維中にボイドが生成し、染色時の発色性が悪化する。
溶剤成分が60%を越える場合は、紡糸性が低下し糸切
れ等の工程トラブルが発生しやすくなる。
%、水の成分が70%〜40%、凝固浴の温度は30℃
〜50℃の範囲が好ましい。溶剤成分が30%未満では
繊維中にボイドが生成し、染色時の発色性が悪化する。
溶剤成分が60%を越える場合は、紡糸性が低下し糸切
れ等の工程トラブルが発生しやすくなる。
【0013】凝固浴温度が30℃未満の場合は、紡糸性
が低下しやはり糸切れ等の工程トラブルが発生しやすく
なり、50℃を越える場合は、繊維中にボイドが生成し
やすくなり、染色時の発色性が悪化する。
が低下しやはり糸切れ等の工程トラブルが発生しやすく
なり、50℃を越える場合は、繊維中にボイドが生成し
やすくなり、染色時の発色性が悪化する。
【0014】紡出した未延伸糸は熱水中で3〜5倍に延
伸する。延伸倍率が3倍未満の場合、得られる繊維の機
械的強度が低くなり、紡績性、更には、製品の耐久性が
低下する。延伸倍率が5倍を越える場合は、抗ピル性が
低下する。得られた延伸糸は、常法により油剤処理、乾
燥緩和処理等を施して本発明の抗ピル性アクリル繊維と
する。
伸する。延伸倍率が3倍未満の場合、得られる繊維の機
械的強度が低くなり、紡績性、更には、製品の耐久性が
低下する。延伸倍率が5倍を越える場合は、抗ピル性が
低下する。得られた延伸糸は、常法により油剤処理、乾
燥緩和処理等を施して本発明の抗ピル性アクリル繊維と
する。
【0015】アクリル繊維の抗ピル性を評価する方法と
して、結節強度と結節伸度との積あるいは紡績糸を用い
るICI法が用いられる。繊維の結節強度が低い場合も
しくは結節伸度が低い場合は繊維の表面に毛玉が生成し
た場合でも、少しの外力で毛玉を衣料から切り離して脱
落させることができる。従って毛羽、短毛が絡まりあい
毛玉が生成してもそれが大きく成長する前に脱落するた
め衣料の外観を損なうことはなくなる。本発明の抗ピル
性アクリル繊維は、結節強度(g/d)と結節伸度
(%)との積が20以下であり、ICI法で評価した抗
ピル性は4級以上である。
して、結節強度と結節伸度との積あるいは紡績糸を用い
るICI法が用いられる。繊維の結節強度が低い場合も
しくは結節伸度が低い場合は繊維の表面に毛玉が生成し
た場合でも、少しの外力で毛玉を衣料から切り離して脱
落させることができる。従って毛羽、短毛が絡まりあい
毛玉が生成してもそれが大きく成長する前に脱落するた
め衣料の外観を損なうことはなくなる。本発明の抗ピル
性アクリル繊維は、結節強度(g/d)と結節伸度
(%)との積が20以下であり、ICI法で評価した抗
ピル性は4級以上である。
【0016】本発明の抗ピル性アクリル繊維は、他の繊
維と混紡して使用することが可能である。特に、本発明
の抗ピル性アクリル繊維30〜50重量%を、他の繊
維、好ましくは他のアクリル繊維50〜70%と混紡す
ることにより、他の繊維自身の特徴に加えて、柔軟性及
び抗ピル性を付与することが可能となる。
維と混紡して使用することが可能である。特に、本発明
の抗ピル性アクリル繊維30〜50重量%を、他の繊
維、好ましくは他のアクリル繊維50〜70%と混紡す
ることにより、他の繊維自身の特徴に加えて、柔軟性及
び抗ピル性を付与することが可能となる。
【0017】
【実施例】以下実施例により本発明を具体的に説明す
る。重合体の還元粘度(ηred )は0.5%ジメチルホ
ルムアミド溶液により25℃でキャノンフェンスケ粘度
計を用いて測定した。「強度(g/d)」「伸度
(%)」「結節強度(g/d)」「結節伸度(%)」は
JIS L−1015により測定し、「紡糸ドラフト」
は(紡糸原液の紡糸ノズルからの吐出線速度)/(凝固
糸の引取速度)から算出した。「抗ピル性」は繊維を5
1mmにカットし通常の2インチ紡で1/52MCの紡
績糸とし天竺組織の編地に製編し、ICI法(3時間)
で評価した。柔軟性は、1/52MCの紡績糸から作製
した天竺組織の編地を使用し、人の手による官能試験
で、◎:極めてソフト、○:良好、△:ふつう、×:不
良、××:極めて不良の5段階に評価した。
る。重合体の還元粘度(ηred )は0.5%ジメチルホ
ルムアミド溶液により25℃でキャノンフェンスケ粘度
計を用いて測定した。「強度(g/d)」「伸度
(%)」「結節強度(g/d)」「結節伸度(%)」は
JIS L−1015により測定し、「紡糸ドラフト」
は(紡糸原液の紡糸ノズルからの吐出線速度)/(凝固
糸の引取速度)から算出した。「抗ピル性」は繊維を5
1mmにカットし通常の2インチ紡で1/52MCの紡
績糸とし天竺組織の編地に製編し、ICI法(3時間)
で評価した。柔軟性は、1/52MCの紡績糸から作製
した天竺組織の編地を使用し、人の手による官能試験
で、◎:極めてソフト、○:良好、△:ふつう、×:不
良、××:極めて不良の5段階に評価した。
【0018】(実施例1〜10、比較例1〜7)水系懸
濁重合法により還元粘度1.85のアクリロニトリル9
3重量%、アクリル酸メチル6重量%、メタリルスルホ
ン酸ソーダ1重量%からなる共重合体を得た。続いて該
共重合体をジメチルアセトアミドに溶解し、ポリマー濃
度20%の紡糸原液を得た。この紡糸原液を湿式紡糸
し、沸水中で溶剤を洗浄しながら延伸を施し、続いて油
剤を付着させ150℃の熱ローラーで乾燥した。更に、
1.5kg/cm2 の加圧スチーム中で緩和処理を行
い、単繊維繊度の異なる繊維を得た。この繊維を51m
mにカットし通常の2インチ紡で1/52MCの紡績糸
となし、天竺組織の編地に製編し抗ピル性と柔軟性を評
価し結果を表1〜3に示した。
濁重合法により還元粘度1.85のアクリロニトリル9
3重量%、アクリル酸メチル6重量%、メタリルスルホ
ン酸ソーダ1重量%からなる共重合体を得た。続いて該
共重合体をジメチルアセトアミドに溶解し、ポリマー濃
度20%の紡糸原液を得た。この紡糸原液を湿式紡糸
し、沸水中で溶剤を洗浄しながら延伸を施し、続いて油
剤を付着させ150℃の熱ローラーで乾燥した。更に、
1.5kg/cm2 の加圧スチーム中で緩和処理を行
い、単繊維繊度の異なる繊維を得た。この繊維を51m
mにカットし通常の2インチ紡で1/52MCの紡績糸
となし、天竺組織の編地に製編し抗ピル性と柔軟性を評
価し結果を表1〜3に示した。
【0019】
【表1】
【0020】
【表2】
【0021】
【表3】
【0022】
【発明の効果】本発明の抗ピル性アクリル繊維は、柔軟
性と抗ピル性を兼ね備えており、高級衣料用繊維として
優れた適合性を有し、また紡績性及び加工性も良好であ
る。更に、本発明の抗ピル性アクリル繊維は、単独での
使用だけでなく、他の合成繊維、天然繊維と混合して広
範囲な用途に適合し得る。
性と抗ピル性を兼ね備えており、高級衣料用繊維として
優れた適合性を有し、また紡績性及び加工性も良好であ
る。更に、本発明の抗ピル性アクリル繊維は、単独での
使用だけでなく、他の合成繊維、天然繊維と混合して広
範囲な用途に適合し得る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大石 清三 広島県大竹市御幸町20番1号 三菱レイヨ ン株式会社大竹事業所内
Claims (1)
- 【請求項1】 アクリロニトリル単位を80重量%以上
含有するアクリル繊維であって、曲線のみで繊維断面が
形成され、繊維断面の2箇所以上に凹部を有し、その繊
維断面を平行する2本の直線で挟んだとき、直線の間隔
が最大となるときの間隔をa、最小となるときの間隔を
bとした場合、a/b=2〜5となる、単繊維強度が2
g/d以上、結節強度(g/d)と結節伸度(%)との
積が20以下、単繊維繊度が0.5〜10デニールであ
ることを特徴とする抗ピル性アクリル繊維。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23845195A JPH0978342A (ja) | 1995-09-18 | 1995-09-18 | 抗ピル性アクリル繊維 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23845195A JPH0978342A (ja) | 1995-09-18 | 1995-09-18 | 抗ピル性アクリル繊維 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0978342A true JPH0978342A (ja) | 1997-03-25 |
Family
ID=17030422
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP23845195A Pending JPH0978342A (ja) | 1995-09-18 | 1995-09-18 | 抗ピル性アクリル繊維 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0978342A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006176937A (ja) * | 2004-12-24 | 2006-07-06 | Mitsubishi Rayon Co Ltd | 抗ピル性細繊度アクリル系繊維及びその製造方法並びに紡績糸 |
JP2008150752A (ja) * | 2006-12-20 | 2008-07-03 | Mitsubishi Rayon Co Ltd | 抗ピル性能を有するアクリル系繊維 |
JP2008285778A (ja) * | 2007-05-16 | 2008-11-27 | Mitsubishi Rayon Co Ltd | アクリル系三角形断面繊維とその製造方法 |
JP2009161863A (ja) * | 2007-12-28 | 2009-07-23 | Mitsubishi Rayon Co Ltd | 抗ピリング性アクリル系繊維及びその製造方法 |
JP2014208937A (ja) * | 2013-03-29 | 2014-11-06 | 東レ株式会社 | 白色抗ピル性アクリル系繊維およびその製造方法 |
-
1995
- 1995-09-18 JP JP23845195A patent/JPH0978342A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006176937A (ja) * | 2004-12-24 | 2006-07-06 | Mitsubishi Rayon Co Ltd | 抗ピル性細繊度アクリル系繊維及びその製造方法並びに紡績糸 |
JP2008150752A (ja) * | 2006-12-20 | 2008-07-03 | Mitsubishi Rayon Co Ltd | 抗ピル性能を有するアクリル系繊維 |
JP2008285778A (ja) * | 2007-05-16 | 2008-11-27 | Mitsubishi Rayon Co Ltd | アクリル系三角形断面繊維とその製造方法 |
JP2009161863A (ja) * | 2007-12-28 | 2009-07-23 | Mitsubishi Rayon Co Ltd | 抗ピリング性アクリル系繊維及びその製造方法 |
JP2014208937A (ja) * | 2013-03-29 | 2014-11-06 | 東レ株式会社 | 白色抗ピル性アクリル系繊維およびその製造方法 |
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