JPH0977429A - エレベータのかご用冷暖房装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 エレベータかご上に搭載した暖房装置に
取付のサーモセンーでは、実際のかご室内の温度が検出
できず、急な室温変化に追従出来ないので、乗客に不快
感を与えるので、快適なかご内温度調整が望まれてい
る。 【解決手段】 サーモセンサー７、８、９をかご内の側
板目地部、或いは手すり裏側、更には、乗場にも取付、
検知温度を乗客の体感温度に出来るだけ近付け、快適な
温度調整を行う。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明はエレベータのかご用
冷暖房装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来のエレベータかごの冷暖房装置を図
３、図４を参照して説明する。

【０００３】エレベータのかご（室）１を冷暖房する場
合、かご用冷暖房装置２は、その設置スペース上或いは
美観上、かご上に設置し、吹出しダクト３及び吸気ダク
ト４を通してかご内空気を循環をさせている。

【０００４】冷暖房運転するか或いは冷暖房運転を休止
し、単に通風運転とするかは、冷暖房装置本体の吸気パ
ネル内に標準取付のサーモセンサー５によって、かご内
を循環して冷暖房装置に戻る空気の吸気温度を検知し、
設定温度と比較し判断して温度調整をしている。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】前記のごとくエレベー
タのかご用冷暖房装置２をかご上床面に設置して、冷暖
房装置本体の吸気パネル内に取付けた標準のサーモセン
サー５によって温度を検知し、温度調整をしている。し
かし、かご内エレベータ乗客の周囲の空気温度を検知し
ておらず、又、太陽の輻射熱を直接ガラス越しにかご内
に受ける展望用エレベータでは、例えば夏の日の曇り空
から急に晴れへと変った場合、陽射しの急な変化で、か
ご内の温度は上昇するが、この変化に追従し、予め冷暖
房装置にセットしたかご内の設定温度とのずれの温度差
を極力小さくしてかご内の温度を快適なある一定温度に
保つことが難しかった。

【０００６】また温度の変化量の幅が大きいとダクト内
で結露を生じ、水滴が天井からかご内へと落ちることに
よりエレベータ利用者の衣服或いは持ち物を汚すなどの
問題も生じた。

【０００７】或いは、かご内照明で熱せられた上昇空気
を検知しての無駄運転、及びその結果のかご内の冷え過
ぎの原因にもなっていた。

【０００８】又、冷暖房装置の機種によっては吹出ダク
ト３と吸気ダクト４ａが隣接しているものもあり、吹出
ダクト内に溜まった冷気をサーモセンサーが検知してし
まい、かご内が冷暖房装置の設定温度に対して十分に冷
えていないにも拘らず冷房運転を休止してしまうことも
あった。

【０００９】本発明はかご内の乗客が実際に感じるかご
室温を常時出来るだけ速やかに検知し、その温度を適切
な所定の温度になるよう冷暖房を調整することである。

【００１０】

【課題を解決するための手段】本発明はかご上に設置し
た冷暖房装置本体の吸気パネル内に取付けていた標準の
サーモセンサーを、かご内のエレベータ乗客の周囲に設
けることにより、実際にエレベータ乗客が体感している
周囲温度を検知して、かご天井部の照明で熱せられた上
昇空気を検知したり或いは冷暖房装置の機種によっては
吹出しダクト内に溜まった冷気を検知してしまうという
ことがなく、かご内を快適な希望設定温度に対しずれの
ない温度調整をするものである。

【００１１】本発明のエレベータのかご用冷暖房装置
は、前記目的を達成するために、かご上床面に設置され
た冷暖房装置２のサーモセンサー５をかご内に設け、実
際にエレベータ乗客が体感している周囲温度を検知し、
かご内の温度調整をする。

【００１２】かご上床面に設置した冷暖房装置のサーモ
センサー５をかご内に設けることにより、実際にエレベ
ータ乗客が体感している周囲温度を検知し、かご内の温
度調整をし、特に展望用エレベータでは夏の日の陽射し
の急激な変化でかご内の温度は上昇するがこの変化に追
従し、ずれのない快適なかご内の温度調整をする。

【００１３】又、展望用エレベータでは、例えば夏の日
の陽射しの急な変化によるかご内の温度上昇に追従して
冷暖房能力を高めることが可能となり設定温度とのずれ
の温度差を小さくして、快適なかご内温度調整が可能と
なし、温度の変化量の幅を大きくせずに結露水が生じる
ことを防いで、乗客の衣服或いは持ち物を汚すなどの問
題もないようになる。

【００１４】

【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図１、図２
（および、参考に図３参照方）により説明する。

【００１５】本発明をつぎのように構成する。

【００１６】かご上の取付台に冷暖房装置本体２を設
け、冷暖房装置本体２からの風をエレベータのかご１内
に導く吹出しダクト３と吸気ダクト４（以上図３）を設
け、かご１内の天井照明６の脇にそれらの吹出口と吸気
口を設けて、かご１内を循環した風を再び冷暖房本体２
に戻すようにする。

【００１７】更に、冷暖房本体２に標準取付のサーモセ
ンサー５に替えて、サーモセンサー７をかご１内のかご
側板目地部に取付るか、或いはかご１内の手すり１０の
裏側（図１（ｂ）の手すり部分断面）などの目立たない
場所にサーモセンサー８を取付ける。

【００１８】更に、昇降路と乗場戸の境部分において、
乗場戸の手前側に位置した三方枠、建屋壁或いは幕板の
いずれかにサーモセンサー９を取付ける。

【００１９】このような構成により、実際にかご内の乗
客が体感する温度とほぼ同じ温度を検知することが可能
となり天井照明５で熱せられた上昇気流を検知すること
が無くなる。

【００２０】例えば夏の場合、かご内が十分に冷えてい
るにも拘らず余分な冷房運転を行い、かご内を冷やし過
ぎたりすることを防げ、逆に冬の場合はかご内が寒いに
もかかわらず暖房運転を休止してしまうことも防げる。

【００２１】又、図１に示すような吹出しダクト３と吸
気ダクト４が完全に分離される構造となる冷暖房装置２
の場合はよいが、図４（ｂ）のように冷暖房機種によっ
てはダクト詳細図が示すように吹出しダクト３と吸気ダ
クト４ａが一体の構造となる冷暖房本体２のような場合
は、吹出しダクト３内に溜まった冷気を検知してしま
い、かご内が冷暖房装置の設定温度に対し、十分に冷え
てないにもかかわらず冷房運転を休止してしまうことも
防げる。

【００２２】かご内にサーモセンサーを取付けることが
出来ない場合は図４の天井部吸気通路に天井部取付とし
てサーモセンサー１０を設けてもよい。

【００２３】又、展望用エレベータでは太陽の輻射熱の
影響を受け陽射しの急な変化でかご内の温度が左右され
るが、これに追従しやすく、設定温度とのずれの温度差
も小さく出来、快適なかご内温度調整が可能となる上、
温度の変化量が大きくなれば結露水が生じるが、これも
防げ、エレベータ利用者の衣服あるいは持ち物を汚すこ
ともない。

【００２４】このようにかご内に取付けたサーモセンサ
ー７、８により、実際にエレベータ利用者が体感してい
る周囲温度を検知して、かご内温度を調整するので、適
切な冷暖房運転及び送風運転の切替ができ、むだのない
快適なかご内の温度調整が可能となる。

【００２５】図４に示すような乗場が冷暖房空調されて
いる場合、乗場周囲の温度とかご内の温度に差異がある
と、エレベータ利用者がかご内に乗込んだ瞬間に不快を
感じる。これを防ぐため、かご内のサーモセンサー７、
８に加え、三方枠にもサーモセンサー９を設け、かご内
と乗場との温度を比較し差異がある場合乗場の温度にか
ご内の温度を合わすことも可能である。

【００２６】

【発明の効果】本発明により、実際にエレベータ利用者
が体感しているかご内周囲温度を検知し、適切な冷暖房
運転及び送風運転の切替が出来、効率的で快適なかご内
の温度調整が可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】（ａ）本発明によるかご内斜視図、（ｂ）
（ａ）図の部分断面図、

【図２】本発明によるエレベータ乗場斜視図、

【図３】従来のかご上斜視図、

【図４】（ａ）従来の他のかご上斜視図 （ｂ）（ａ）
図の部分分解斜視図。

【符号の説明】

１ かご ２ 暖房装置 ３ 吹出ダクト ４ 吸気ダクト 7、8、9 サーモセンサー

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 かご内温度をサーモセンサーにより検知
   して冷暖房を行うかご上に搭載したエレベータおかご用
   冷暖房装置において、 前記サーモセンサーをかご内の側板目地部或いはかご内
   手すりの内側に取付けた事を特徴とするエレベータのか
   ご用冷暖房装置。
2. 【請求項２】 かご内温度をサーモセンサーにより検知
   して冷暖房を行うかご上に搭載したエレベータおかご用
   冷暖房装置において、 前記サーモセンサーをかご天井部に設けた前記冷暖房装
   置の吸気通路に取付けたことを特徴とするエレベータの
   かご用冷暖房装置。
3. 【請求項３】 前記サーモセンサーを、エレベータ乗場
   の三方枠にも設けてかご内と乗場との温度差を検知し、
   この温度差を無くするようにかご内の温度を調整するこ
   とを特徴とする請求項１及び請求項２記載のエレベータ
   のかご用冷暖房装置。