JPH07310943A - アンダーフロア空調システム - Google Patents

アンダーフロア空調システム

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Publication number
JPH07310943A
JPH07310943A JP6103725A JP10372594A JPH07310943A JP H07310943 A JPH07310943 A JP H07310943A JP 6103725 A JP6103725 A JP 6103725A JP 10372594 A JP10372594 A JP 10372594A JP H07310943 A JPH07310943 A JP H07310943A
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JP
Japan
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air
floor
temperature
infrared
unit
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Application number
JP6103725A
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English (en)
Inventor
Yoshito Kubo
吉人 久保
Masanori Tanigawa
雅則 谷川
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Panasonic Ecology Systems Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Seiko Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 二重床空間を給気チャンバとする空調方式に
おいて、居住者が吹出し気流を不快と感じた時は、床に
設置された吹出し口からの空調空気の吹出しを、簡単な
機構で、完全に停止させることができるアンダーフロア
空調システムを提供することを目的とする。 【構成】 フロアパネル2には、適当な台数の床吹出し
ユニット4が取り付けられており、床吹出し口14が2
個配置されており、それぞれの床吹出し口14の上部開
口には、吹出しグリル15が配されており、床吹出し口
14の下方には気流遮断板16が複数個のばね17によ
って支持されていて、床吹出し口14下部には、気流遮
断板16の開閉手段である電磁石18が、円周状に配置
されており、上面には手動開閉スイッチ19が設けられ
ていて、開閉制御部21と、開閉状況収集部24を有
し、供給風量伝達部26は、ファンインバータ29に接
続されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、室内空間の床下に設け
た二重床空間を空調空気の供給用チャンバとして利用
し、二重床空間から室内に空調空気を吹出して、室内の
空調を行うアンダーフロア空調システムに関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】近年、事務所用のビル等においては、室
内の床下に二重床空間を形成し、この二重床空間に冷気
または暖気等の空調空気を供給し、これらの空調空気を
床面等に設置される床吹出し口から室内に吹出し、室内
の空調を行うアンダーフロア空調が普及しつつある。ま
た、社会のトレンドとして、コンピュータのダウンサイ
ジング化が進むとともに、エンジニアリングワークステ
ーション、パーソナルコンピュータ等の情報機器が事務
所内に多く設置されるようになり、これにともなって、
室内に二重床空間を形成し、電源やローカルエリアネッ
トワーク等の配線を二重床内に収納するとともに、この
二重床を利用してアンダーフロア空調システムを導入す
ることが多くなってきた。さらに、アンダーフロア空調
システムは、二重床内を空調空気の供給用チャンバとし
て利用することから、既築の事務所用ビルにおける空調
設備の更新時においても適用可能であることが検討され
つつある。
【0003】従来、この種のアンダーフロア空調システ
ムにおいて、床吹出し口における風量調節装置として
は、例えば、特開平5−87393号公報に示されるよ
うなものがあった。また居住者に快適な温熱感を与える
よう工夫されたシステムとしては、例えば、特開平5−
164393号および特開平5−164394号公報に
示されるようなものがあった。また、快適な温熱環境の
実現と省エネルギ性の両立を目指したシステムとして
は、例えば特開平5−288366号および特開平5−
306834号公報に示されるようなものがあった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うなアンダーフロア空調システムにおける床吹出し口に
は、ファンユニットを内蔵したもの、および二重床内の
圧力を高めて空調を行うプレッシャー方式のものがある
ものの、いずれも、空調空気の供給を停止させる機構を
有する床吹出し口は存在しなかった。また、従来のアン
ダーフロア空調システムにおける床吹出し口の風量調節
装置においては、風量調節装置本体が二重床空間にスペ
ースを必要とするので、大きさ二重床空間の高さが低く
なると適用できないという課題があった。さらに、従来
のアンダーフロア空調システムにおいては、居住者に対
する温熱感の向上について配慮がなされているものの、
床下から空調空気を室内に吹出すという、アンダーフロ
ア空調システムの特徴を考えた場合、オフィスのレイア
ウトおよび何らかの都合で、吹出し口の近傍に居住者が
近づいた時、気流感による不快感を感じる恐れがあると
いう課題があった。さらに、従来のアンダーフロア空調
システムにおいては、居住域空調を主体としたり、ゾー
ンごとの空調条件を求め最適な空調制御を行うことによ
り、快適性と省エネルギ性の向上を目指しているもの
の、事務所ビル等において、同一フロア内で勤務時間帯
が異なる場合や、人間の数および活動量、コンピュータ
等の発熱体の密集度合いによって生じる室内負荷を的確
に予測し、居住者の快適感を維持しつつ省エネルギを実
現することは困難であるという課題があった。さらに、
従来のアンダーフロア空調システムにおいては、人間の
急激な増加および喫煙等による室内空気汚染が発生した
場合、その空気汚染度に応じて居住者の快適感を維持で
きるように、最適な空調制御を行うことはなされていな
かった。
【0005】本発明は上記課題を解決するもので、居住
者が吹出し気流を不快と感じた時は、床に設置された吹
出し口からの空調空気の吹出しを、簡単な機構で、完全
に停止させることができるアンダーフロア空調システム
を提供することを第1の目的としている。
【0006】第2の目的は、二重床空間の高さが低い場
合でも、簡単な機構で、吹出し気流性状を変化させるこ
となく、室内への吹出し風量を容易に調節できるアンダ
ーフロア空調システムを提供することにある。
【0007】第3の目的は、床に設置された床吹出し口
に居住者が接近する、または物体が存在する場合は、空
調空気の吹出しを一時停止することができるアンダーフ
ロア空調システムを提供することにある。
【0008】第4の目的は、二重床に設置された床吹出
しユニットが近傍の照度を測定し、照度に応じた空調負
荷を予測して、適切な空調空気の吹出し風量を床吹出し
ユニット単独で制御することができるアンダーフロア空
調システムを提供することにある。
【0009】第5の目的は、空調の始動立ち上げ時にお
いて、立ち上げ時間を短くすることができるアンダーフ
ロア空調システムを提供することにある。
【0010】第6の目的は、床吹出しユニット周囲の温
度分布を測定して、温度分布に応じた風量制御を行うこ
とができ、室内水平温度分布ムラの少ない快適な温熱環
境を実現できるアンダーフロア空調システムを提供する
ことにある。
【0011】第7の目的は、室内の空調負荷変動を予測
して、負荷変動に応じた適切な風量制御を行うことで、
過度の空調がなく快適な温熱環境と、省エネルギとを両
立させたアンダーフロア空調システムを提供することに
ある。
【0012】第8の目的は、空調負荷の予測精度が高
く、負荷に応じたきめこまやかな風量制御ができるアン
ダーフロア空調システムを提供することにある。
【0013】第9の目的は、室内換気不足などが原因に
よる、室内空気環境汚染を確実に防止できるとともに、
外気導入量を制御して省エネルギができるアンダーフロ
ア空調システムを提供することにある。
【0014】第10の目的は、喫煙などによる室内空気
汚染が発生しても、すみやかに室内空気環境の改善を行
い、快適な空気環境を維持しながら省エネルギにできる
アンダーフロア空調システムを提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明の上記第1の目的
を達成するための第1の手段は、室内の床スラブ上に構
成した二重床空間を空調機からの空調空気供給用チャン
バとして、二重床に備え付けられた床吹出しユニットか
ら空調空気を室内に吹出すアンダーフロア空調システム
において、前記床吹出しユニットは、二重床内空調空気
の室内への流出を遮断する気流遮断手段と、前記気流遮
断手段を開閉動作させるための開閉手段と、前記開閉手
段の作動を操作できる開閉操作手段と、前記開閉手段に
開閉の指令を送り、流出の有無を制御する開閉制御手段
と、前記開閉制御手段による開閉状況を集計する開閉状
況収集手段と、収集した開閉状況をもとに前記床吹出し
ユニットが開いている個数から、前記空調機が必要とす
る供給風量を算出する供給風量算出手段と、供給風量情
報を伝達する供給風量伝達手段と、前記空調機からの空
調空気の供給風量を制御する供給風量制御手段とを備え
た構成としたものである。
【0016】第2の目的を達成するための第2の手段
は、円状に設けた空調空気流出断面の一部を覆い、床面
に水平にかつ円の中心で対称となるように取り付けた風
量調節羽根と、前記風量調節羽根を回転させるための駆
動手段と、吹出し風量を設定するための風量設定手段
と、前記駆動手段の駆動量を制御する回転制御手段と、
前記駆動手段の駆動量に応じた空調空気流出風量を記憶
させるための風量記憶手段と、駆動量をもとに床吹出し
ユニットからの吹出し風量を判定し、風量情報を伝達す
る風量判定伝達手段とを備えた構成としたものである。
【0017】第3の目的を達成するための第3の手段
は、床吹出しユニットの空調空気流出口の近傍に、人間
の接近および家具などの物体の有無を検知する物体検知
手段とを備えた構成としたものである。
【0018】第4の目的を達成するための第4の手段
は、フロアパネルに設置される床吹出しユニットは、前
記床吹出しユニット周囲の照度を測定できる照度検知手
段と、照度と吹出し風量との関係を記憶させておくため
の照度風量記憶手段と、前記照度検知手段で測定した照
度に応じた吹出し風量を決定する照度風量決定手段とを
備えた構成としたものである。
【0019】第5の目的を達成するための第5の手段
は、空調機の二重床空間内への流出口近傍の空気温度
と、床吹出しユニットの下方で二重床空間内の空気温度
と、前記床吹出しユニットの空調空気流出口近傍の空気
温度とを測定する空気温度検知手段と、測定した温度情
報を比較して、前記床吹出しユニットからの流出の良悪
を判定する比較流出判定手段とを備えた構成としたもの
である。
【0020】第6の目的を達成するための第6の手段
は、焦電型赤外線センサを2次元のアレイ状に複数個配
置した赤外線分布検知手段と、前記赤外線分布検知手段
に赤外線を集光させるための赤外線集光手段と、前記赤
外線分布検知手段への赤外線の入光を断続的にかつ一定
の間隔で順次入光させるための入光制御手段と、前記赤
外線分布検知手段より得られた検知信号を増幅する信号
処理手段と、前記赤外線分布検知手段の周辺の温度を検
知する基準温度判定手段と、前記赤外線検知手段および
基準温度判定手段からの検知情報をもとに、温度分布を
求める温度分布演算手段とから構成される温度分布測定
手段と、前記温度分布測定手段により得られた温度分布
をもとに、空調負荷の変動を予測する負荷変動予測手段
とを備えた構成としたものである。
【0021】第7の目的を達成するための第7の手段
は、第6の手段記載の赤外線分布検知手段は、焦電型赤
外線センサを1次元のアレイ状に複数個配置した赤外線
1次元分布検知手段であって、前記赤外線1次元分布検
知手段を回転走査する回転走査手段と、前記赤外線1次
元分布検知手段への赤外線の入光を断続的に遮断する遮
断手段と、前記赤外線1次元分布検知手段の検知信号を
処理する信号処理手段とから構成された放射温度分布測
定手段と、検知した放射温度分布によって空調の制御を
行う放射温度制御手段とを備えた構成としたものであ
る。
【0022】第8の目的を達成するための第8の手段
は、人間の数、位置および活動量を判定する人体判定手
段と、コンピュータに代表されるOA機器などの固定さ
れた発熱体を判別する固定発熱源判定手段とを備えた構
成としたものである。
【0023】第9の目的を達成するための第9の手段
は、室内の炭酸ガス濃度を検知する炭酸ガス検知手段
と、室内の揮発性有機化合物臭を検知するアルコールガ
ス検知手段と、前記炭酸ガス検知手段およびアルコール
ガス検知手段の検知信号をもとに、室内の空気汚染度を
判定する室内空気汚染度判定手段と、空調機からの空調
空気の外気導入量を制御する外気導入量制御手段とを備
えた構成としたものである。
【0024】第10の目的を達成するための第10の手
段は、空気環境を改善するための空気浄化機器と、室内
の還元性ガスを検知する還元性ガス検知手段と、不快感
の原因となる室内の悪臭を検知する悪臭ガス検知手段
と、前記還元性ガス検知手段および悪臭ガス検知手段の
検知信号をもとに、室内で発生した汚染要因を判定する
汚染要因判定手段と、前記空気浄化機器を連動運転する
連動運転制御手段とを備えた構成としたものである。
【0025】
【作用】本発明は上記した第1の手段の構成により、居
住者が気流による不快感および空調を不要と感じた場合
は、開閉操作手段を操作することで、気流遮断板が床吹
出し口を遮断することで、二重床内から室内への空調空
気の流出を完全に停止することができるものである。
【0026】また、第2の手段の構成により、風量調節
羽根を空調空気流出断面に対し水平に回転させ、前記風
量調節羽根の回転速度を可変させることで、空調空気流
出断面の形状および面積がほとんど変化せず、流出の圧
力損失を調節できるので、吹出し気流性状を変化させず
に、床吹出しユニットからの吹出し風量を調節すること
ができるものである。
【0027】また、第3の手段の構成により、床吹出し
ユニットの空調空気流出口周囲への人間の接近、および
家具、椅子などの物体の存在を検知すると、気流遮断手
段を作動させて空調空気の流出停止をすることができる
ものである。
【0028】また、第4の手段の構成により、照度値に
応じた適切な空調負荷処理風量を記憶しているので、床
吹出しユニット周囲の空調負荷に応じて、空調空気の吹
出し風量を適切に制御することができるものである。
【0029】また、第5の手段の構成により、比較流出
判定手段は、空調機の立ち上げ運転時、まず全ての床吹
出しユニットから空調空気を吹き出させた後、吹出し空
気温度が、空調機からの供給空気温度に近い床吹出しユ
ニットを判定し、その床吹出しユニットのみ吹出しを停
止させて、空調機の供給風量は変化させないので、二重
床空間内全体が、すばやく空調機からの供給空気温度に
近づくので、空調の立ち上げ時間を短縮することができ
るものである。
【0030】また、第6の手段の構成により、床吹出し
ユニット周囲の赤外線の強度分布を検知して、基準温度
と対比させることで、床吹出しユニット周囲の温度分布
が測定でき、温度分布から空調負荷を予測して、吹出し
風量制御を行うことができるので、室内水平温度分布ム
ラを少なくすることができるものである。
【0031】また、第7の手段の構成により、室内の放
射温度分布を測定して、空調空気の適切な風量配分を制
御することができるものである。
【0032】また、第8の手段の構成により、室内放射
温度分布と床吹出しユニット周囲の温度分布を用いて、
しきい値温度を適当に選択し、一定時間ごとの温度情報
を都度比較、対比していくことで、室内の人間の数、位
置および活動量と、OA機器およびコンピュータなどの
固定発熱源を判定を行って、室内の空調負荷変動を予測
して適切な風量制御ができるものである。
【0033】また、第9の手段の構成により、室内の在
席人数の増加などによる炭酸ガス濃度の増加、または揮
発性有機化合物臭の臭気が検知でき、室内空気汚染度の
予測を行い、室内空気汚染が少ないときは、空調機の外
気導入量を必要最小量に制御することで、省エネルギが
できるものである。
【0034】また、第10の手段の構成により、喫煙な
どによる室内空気汚染の発生を検知でき、空気浄化機器
を連動運転するので、室内空気汚染が改善される。ま
た、前記空気浄化機器を運転しても室内空気汚染が改善
されないときは、空調機の外気導入量を増加させるの
で、快適な室内空気環境を維持することができるもので
ある。
【0035】
【実施例】以下、本発明の第1実施例について、図1と
図2を参照しながら説明する。
【0036】図に示すように、床スラブ1の上方には、
フロアパネル2が配置されており、床スラブ1とフロア
パネル2の間に、二重床空間3が形成されている。フロ
アパネル2には、適当な台数の床吹出しユニット4が取
り付けられており、天井5は、天井パネル6との間に、
天井チャンバ7が形成され、天井パネル6には、適当な
数の天井吸込み口8が設けられ、フロアパネル2と天井
パネル6との間に、室内9空間が形成されている。ま
た、室内9の空調機室10内に設置されたアンダーフロ
ア用の空調機11は、内部に熱交換器12と給気ファン
13を有していて、上部は天井チャンバ7と、下部は二
重床空間3と連通接続されている。
【0037】次に、床吹出しユニット4の構成の詳細に
ついて以下に説明する。床吹出しユニット4には床吹出
し口14が2個配置されており、それぞれの床吹出し口
14の上部開口には、吹出しグリル15が配されてお
り、床吹出し口14の下方には、金属性の気流遮断板1
6が複数個のばね17によって支持されていて、床吹出
し口14下部には、気流遮断板16の開閉手段である電
磁石18が、円周状に配置されており、上面には手動開
閉スイッチ19が設けられていて、信号線20によっ
て、開閉制御部21と、また開閉制御部21は、信号線
22を介して電磁石18に接続されている。制御部A2
3(マイクロコンピュータ)は、開閉状況収集部24
と、供給風量算出部25と、供給風量伝達部26とから
構成されており、開閉制御部21は、信号線27を介し
て開閉状況収集部24に、また供給風量伝達部26は、
信号線28を介してファンインバータ29に接続されて
いる。
【0038】上記構成により、以下にその動作を説明す
る。空調機11の内部の熱交換器12で適当な温度に調
和された空調空気は、給気ファン13によって二重床空
間3内に供給され、フロアパネル2に設けられた複数の
床吹出しユニット4が有する床吹出し口14から室内9
へ吹出され、天井5に設けた天井吸込み口8から天井チ
ャンバ7を通り、空調機11へ循環されることとなる。
上記した状況において、居住者が、吹出し気流を不快と
感じる、あるいは一時的に吹出しを停止したいと思った
時、手動開閉スイッチ19を操作し、吹出し気流の停止
を設定すると、開閉制御部21は電磁石18へ電流を供
給して、金属性の気流遮断板16を床吹出しグリル15
に引き付けるよう作用し、二重床空間3内の空調空気の
床吹出し口14からの吹出し気流は、完全に停止される
こととなる。このとき、開閉状況収集部24は、フロア
パネル2に複数設けられた床吹出しユニット4の中で、
どの床吹出しユニット4が開閉しているかという、床吹
出しユニット4ごとの開閉情報を、開閉制御部21より
収集し、供給風量算出部25は、この収集結果をもとに
気流が吹出している床吹出しユニット4の台数と、床吹
出しユニット4の1台当りの必要風量とを乗算して、空
調機11の空調空気供給風量を算出し、供給風量伝達部
26は、この算出値をファンインバータ29へ伝達し、
給気ファン13は、空調機11から二重床空間3内へ必
要風量が供給できるよう、回転数が制御されることとな
る。
【0039】このように本発明の第1実施例のアンダー
フロア空調システムによれば、気流遮断板16を用いる
ことで、居住者が吹出し気流を不快と感じた時は、手動
開閉スイッチ19を操作して、二重床空間3から室内へ
の空調空気の吹出し気流を完全に停止させることができ
る。
【0040】なお、本実施例では、床吹出しユニット4
は、それ自信にファンを有しない、プレッシャー方式の
構成としたが、床吹出しユニット4下面の二重床空間3
に、吹出し用のファンを有する構成としても、同様の効
果が得られることは言うまでもない。
【0041】なお、本実施例では、気流遮断手段と開閉
手段は、それぞれ金属性の気流遮断板16と電磁石18
としたが、床吹出し口14からの流出を遮断できる構成
であればこれに限定されるものではなく、例えば、床吹
出し口14の流出口を完全に塞ぐことができる蓋を、普
段は床吹出しユニット4のパネル内部に収納しておき、
流出を停止したいときには、蓋をモータとギアを用い
て、パネルに対して水平に移動させ流出口を塞ぐような
構成としても、同様の効果が得られることは言うまでも
ない。
【0042】なお、本実施例では開閉操作手段は、手動
開閉スイッチ19を床吹出しユニット4の上部に備えた
構成としたが、設置場所はこれに限定されるものではな
く、信号線20を延長して、居住者の使用し易い場所に
設置してもよく、また、空調の中央監視制御装置に接続
して、開閉の集中管理を行えるようにしてもよい。
【0043】次に、本発明の第2実施例について、図
3、図4と図5を参照しながら説明する。
【0044】なお、第1実施例と同一部分には同一符号
を付け、その詳細な説明は省略する。
【0045】図に示すように、床吹出し口14の空調空
気流出断面には、吹出しグリル15に支持棒30で支え
られ、床面に水平にかつ円の中心で対称となるように取
り付けた風量調節用羽根31を有していて、風量調節用
羽根31は、羽根支持部材32と一体となっており、シ
ャフト33を介して、モータ34に接続されていて、モ
ータ34は、信号線35を介して、回転制御部36と接
続されている。制御部B37(マイクロコンピュータ)
は、風量記憶部38(メモリ)と、風量判定伝達部39
から構成されており、床吹出しユニット4の上面に設け
られた風量設定スイッチ40は、信号線41を介して回
転制御部36と、風量判定伝達部39は、信号線42を
介してモータ34と、信号線43を介して供給風量算出
部25に、それぞれ接続されている。
【0046】上記構成により、以下にその動作を説明す
る。居住者が、吹出し気流を不快に感じる、あるいは気
流を弱くしたいと思った時は、床吹出しユニット4上の
風量設定スイッチ40を操作し、気流が弱くなるように
設定すると、回転制御部36は、モータ34に電流を供
給し、シャフト33が回転し、羽根支持部材32と支持
棒30で支えられている風量調節用羽根31が、空調空
気の流出断面に対し水平に回転されることで、回転数に
ともなって吹出し風量を減少させることができる。ここ
で、風量設定スイッチ40は、例えば回転させることに
より抵抗値が変化する、可変抵抗式のボリュームスイッ
チを用い、設定された値に比例して、モータ34の回転
数を設定することができるものである。風量記憶部38
(メモリ)には、回転制御部36が、モータ34の回転
を制御する制御電圧値と、床吹出し口14から流出する
吹出し風量との関係を、あらかじめ校正した結果につい
て記憶されているので、風量判定伝達手段39は、風量
設定スイッチ40で設定された設定値から吹出し風量を
判定できるとともに、この風量情報は、制御部A23の
供給風量算出部25へと伝達することができる。
【0047】このように本発明の第2実施例のアンダー
フロア空調システムによれば、二重床空間3の高さが低
くなっても、床吹出しユニット4ごとに単独で、室内9
への吹出し風量を容易に調節することができる。
【0048】なお、本実施例では、風量設定手段は風量
設定スイッチ40として、床吹出しユニット4の上面に
設けた構成としたが、信号線41を延長して、例えば居
住者の机および座席の手元に設けてもよい。
【0049】なお、風量設定手段は、風量設定スイッチ
40を設け、手動で居住者が変更するようにしたが、例
えば全体の空調制御を監視する中央監視制御装置の指令
によって、風量を設定できるようにしてもよい。
【0050】次に本発明の第3実施例について、図6と
図7を参照しながら説明する。なお、第1および第2実
施例と同一部分には同一符号を付け、その詳細な説明は
省略する。
【0051】図に示すように、床吹出しユニット4が有
する床吹出し口14の室内9側近傍の周囲には、重量セ
ンサ44が設けられており、重量センサ44は、信号線
45を介して開閉制御部21に接続されている。
【0052】上記構成により、以下にその動作を説明す
る。居住者が歩行などにより室内9を移動すると、床吹
出し口14の近傍を通過する時、人間の体重により重量
センサ44は人間の床吹出し口14への接近を検知する
ことができ、開閉制御部21へ気流の吹出しを停止する
よう信号が出力されることとなる。また、レイアウト変
更などの理由で、家具などが床吹出し口14周囲に物体
が設置された場合も、重量センサ44は物体の有無を重
量で検知して、開閉制御部21へ気流の吹出しを停止す
るよう信号が出力されることとなる。
【0053】このように本発明の第3実施例のアンダー
フロア空調システムによれば、床吹出し口14近傍へ人
間が接近する、または物体が存在する場合は、空調空気
の吹出しを一時停止することができる。
【0054】なお、本実施例で、物体検知手段には重量
センサ44を用いたが、人間の接近および物体の有無な
どを検知できるものならば何を用いてもよく、例えば超
音波および赤外線を用いた物体接近検知センサを用いて
も、その作用効果に何ら影響をおよぼさない。
【0055】次に本発明の第4実施例について、図8と
図9を参照しながら説明する。なお、第1、第2および
第3実施例と同一部分には同一符号を付け、その詳細な
説明は省略する。
【0056】図に示すように、床吹出しユニット4の中
央には、照度センサ46が配置されており、信号線47
によって、開閉制御部21に接続されている。制御部C
48(マイクロコンピュータ)は、照度風量記憶部49
(メモリ)と、照度風量決定部50とからなり、照度風
量決定部50は、照度センサ46とは、信号線51を介
して、供給風量伝達部26とは、信号線52を介して接
続されている。
【0057】上記構成により、以下にその動作を説明す
る。照度センサ46によって、室内9の床吹出しユニッ
ト4周囲の照度が検知でき、照度風量決定部50に照度
が伝達される。照度風量記憶部49には、あらかじめ照
度に応じた適切な空調空気の吹出し風量を記憶させてあ
るので、例えば、照度値から、日射および強い照明の影
響により、冷房負荷の増加を検知した時は、照度風量決
定部50は、空調機11の冷房運転時ならば、吹出し風
量を増加させるよう、供給風量伝達部26へ風量の増加
量の要求を出力する。また、残業時、照明が消えている
スペースの床吹出しユニット4は、照度センサ46がこ
れを検知し、照度風量決定部50は、開閉制御部21へ
信号を出力し、床吹出し口14からの吹出しを停止させ
ることができる。
【0058】このように本発明の第4実施例のアンダー
フロア空調システムによれば、床吹出しユニット4近傍
の照度を測定し、床吹出しユニット4周囲の照度に応じ
た空調負荷を予測して、適切な空調空気の吹出し風量に
制御することができる。
【0059】次に本発明の第5実施例について、図10
を参照しながら説明する。なお、第1、第2、第3およ
び第4実施例と同一部分には同一符号を付け、その詳細
な説明は省略する。
【0060】図に示すように、アンダーフロア用の空調
機11下方の流出口53付近に、第1の温度センサ54
aが、フロアパネル2に設置される床吹出しユニット4
下方の二重床空間3内で床スラブ1の近傍には、第2の
温度センサ54bが、床吹出し口14の空気流出口近傍
には、第3の温度センサ54cが配置されており、比較
流出判定部56は、温度センサ54a,54b,54c
とは、信号線55a,55b,55cを介して、また、
開閉制御部21とは、信号線57を介して接続されてい
る。
【0061】上記構成により、以下にその動作を説明す
る。第1の温度センサ54aにより、空調機11の流出
口53付近の二重床空間3へ供給する空調空気の温度が
検知でき、第2の温度センサ54bにより床吹出しユニ
ット4下方の二重床空間3内の温度が検知でき、さらに
第3の温度センサ54cにより、床吹出し口14からの
吹出し空気温度が検知できる。比較流出判定部56は、
空調機11の始動後、流出口53付近の温度の急激な変
化から、空調立ち上げ運転を判定でき、例えば3分後
に、第1の温度センサ54aで検知した供給空気温度
と、第3の温度センサ54cで検知した、各床吹出しユ
ニット4からの吹出し空気温度を比較して、床吹出しユ
ニット4からの吹出し空気温度が、供給空気温度に近づ
いている床吹出しユニット4を判定し、開閉制御部21
へ吹出し気流を停止させるよう信号を出力し、床吹出し
口14からの吹出しが一時停止されることとなる。この
とき、開閉制御部21は、ファンインバータ29に給気
ファン13の供給風量を変化させないよう制御する。そ
の後比較流出判定部56は、例えば約1分間隔で、吹出
しを停止させた床吹出しユニット4における第2の温度
センサ54bで検知した、二重床空間3内の温度と、第
1の温度センサ54aで検知した供給空気温度とを比較
して、二重床空間3内の温度が、供給空気温度に近づい
てきた時は、開閉制御部21へ吹出しを行うよう信号を
出力し、再び床吹出し口14からの吹出しが行われるこ
ととなる。
【0062】このように本発明の第5実施例のアンダー
フロア空調システムによれば、室内9の空調立ち上げ運
転時において、空調立ち上げ時間を短くすることができ
る。
【0063】次に本発明の第6実施例について、図1
1,図12および図13を参照しながら説明する。
【0064】なお、第1、第2、第3、第4および第5
実施例と同一部分には同一符号を付け、その詳細な説明
は省略する。
【0065】図に示すように、床吹出しユニット4上面
に設けられた温度分布測定手段57は、焦電型の赤外線
を検知できる素子を2次元のアレイ状に複数個配置した
赤外線検知部58と、赤外線を集光するためのシリコン
球面レンズ59と、赤外線検知部58への入光を断続的
に制御するためのフォーカルプレーンシャッター60
と、検知信号を増幅するオペアンプ61と、フォーカル
プレーンシャッター60付近には基準温度センサ62
と、オペアンプ61からの信号と基準温度センサ62の
温度情報を収集して温度分布を求める温度分布演算部6
3から構成されており、負荷変動予測部64(マイクロ
コンピュータ)は、信号線65によって温度分布測定手
段57と、信号線66によって回転制御部36と接続さ
れている。
【0066】上記構成により、以下にその動作を説明す
る。シリコン球面レンズ59で集められた赤外線は、フ
ォーカルプレーンシャッター60で、断続的にかつ一定
の開口幅をに制限されて、焦電型赤外線センサを2次元
的に配置した赤外線検知部58に入光される。このと
き、フォーカルプレーンシャッター60が一定の動作時
間間隔をもって作動するので、赤外線検知部58の素子
へは断続的にかつ局所的に赤外線が入光することとな
り、赤外線が入光した素子部分とそうでない素子部分と
の間に起電力が生じ、この起電力はオペアンプ61で増
幅して、基準温度センサ62で測定されたフォーカルプ
レーンシャッター60近傍の温度情報とともに、温度分
布演算部63へ出力されることとなる。温度分布演算部
63は、赤外線検知部58の素子で生じた起電力と温度
差の関係から、基準温度センサ62で測定した温度が、
起電力の生じていない素子の温度、すなわち基準温度で
あるとして、演算を行い素子ごとに温度を求めること
で、温度分布測定手段57は、温度分布が測定できるこ
ととなる。負荷変動予測部64は、温度分布測定手段5
7で測定した、各床吹出しユニット4周囲の温度分布情
報を一定時間間隔、例えば1分間隔で収集を行い、個々
の床吹出しユニット4ごとに1分前の収集温度情報と現
在の温度情報を比較することで、負荷変動の予測を行う
ことができる。負荷変動の予測方法の一つとして、例え
ば、冷房時であれば28℃を、暖房であれば20℃をし
きい値として、温度分布測定手段57で測定した温度分
布において、冷房時であればしきい値以上、また暖房時
であれば前記しきい値以下になっている赤外線検知部5
8の素子の数を比較する。ここで、素子の数が増加傾向
であれば、空調負荷が増加していると判定し、負荷変動
予測部64は、供給風量を増加させるよう信号を出力
し、また、素子の数が一定あるいは減少傾向であれば、
床吹出しユニット4からの吹出し風量を減少させるよう
信号を出力することができるものである。
【0067】このように本発明の第6実施例のアンダー
フロア空調システムによれば、床吹出しユニット4周囲
の負荷変動を予測して、負荷に応じた風量制御を行うこ
とができるので、室内水平温度分布ムラの少ない快適な
温熱環境を実現させることができる。
【0068】なお、本実施例では、集光手段にシリコン
球面レンズ59を用いたが、レンズにはフレネルレンズ
を、また加工は、球面とせず集光の諸収差が改善される
よう設計した非球面のレンズを用いてもよい。
【0069】次に本発明の第7実施例について、図14
と図15を参照しながら説明する。なお、第1、第2、
第3、第4、第5および第6実施例と同一部分には同一
符号を付け、その詳細な説明は省略する。
【0070】図に示すように、室内9上部の天井パネル
6付近に設けられた放射温度分布測定手段67は、焦電
型の赤外線素子を1次元のアレイ状に複数個配置した赤
外線1次元分布検知部68を有していて、この赤外線1
次元分布検知部68を回転走査するために例えば、DC
モータを用いた回転走査部69と、赤外線1次元分布検
知部68の前面には、赤外線の入光を断続的に遮断する
ための遮断手段として例えば円盤型のチョッパー70
と、検知信号の処理用として、例えばバンドパスフィル
タとオペアンプを用いた信号処理部71とを有してい
る。放射温度制御部72(マイクロコンピュータ)は、
信号線73を介して、放射温度分布測定手段67と、信
号線74を介して供給風量伝達部26と、また信号線5
5aを介して第1の温度センサ54aと、信号線55c
を介して第3の温度センサ54cとも接続されている。
【0071】上記構成により、以下にその動作を説明す
る。放射温度分布測定手段67は、回転走査部69によ
り、シリコン球面レンズ59と赤外線1次元分布検知部
68を、一定量の回転角度で回転走査して、チョッパー
70によって赤外線の入光を断続的にすることで、室内
9の赤外線分布が検知でき、信号処理部71で信号処理
された後、温度分布演算部63で演算処理を行って、室
内9の放射温度分布を得ることができ、放射温度分布情
報は、放射温度制御部72へ出力される。放射温度制御
部72は、第1の温度センサ54aの検知温度によって
冷房運転か、暖房運転かを判断する。次に、第3の温度
センサ54cが検知した、床吹出しユニット4からの吹
出し空気温度で、冷房運転の場合は、その最大値、暖房
運転の場合は、その最小値をしきい値として、冷房では
しきい値以上の素子、暖房ではしきい値以下の放射温度
に着目して、放射温度が空調負荷に与える影響が大きい
と判定したときは、供給風量を増加させるように、また
逆に、空調負荷に与える影響が小さいと判定した時は、
供給風量を減少させるように、供給風量伝達部26に信
号を出力するものである。
【0072】このように本発明の第7実施例のアンダー
フロア空調システムによれば、負荷に応じた適切な風量
制御を行うことができるので、過度の空調がない快適な
温熱環境と、省エネルギとを両立させることができる。
【0073】次に本発明の第8実施例について、図16
を参照しながら説明する。なお、第1、第2、第3、第
4、第5、第6および第7実施例と同一部分には同一符
号を付け、その詳細な説明は省略する。
【0074】図に示すように、制御部D75(マイクロ
コンピュータ)は、人体判定部76と固定発熱源判定部
77とからなり、信号線78を介して、供給風量伝達部
26と回転制御部36とに接続されている。人体判定部
76は、信号線79を介して放射温度分布測定手段67
に、固定発熱源判定部77は、信号線80を介して温度
分布測定手段57に接続されている。上記構成により、
以下にその動作を説明する。人体判定部76は、放射温
度分布測定手段67が出力する室内9の放射温度分布情
報を、人間の体温付近の温度、例えば、36℃から40
℃の範囲をしきい値として用い、しきい値内の温度を示
す画素に着目し、その画素の中でピーク値またはピーク
値付近の値の集合を人と判定する。ピーク値に近い値の
画素が、散らばっている場合は複数の人が存在すると判
定するので、室内9内のだいたい在室人数が予測でき、
また放射温度分布情報が出力されるごとに、人と判定し
た画素の場所に着目し、その画素が移動した場合は、そ
の移動量から人がどれだけ移動したかが判定でき、さら
に移動の頻度と移動量から、人の活動量が予測できるの
で、これら情報に基づいて適切な供給風量を供給風量伝
達部26に出力することができる。また、固定発熱源判
定部77は、温度分布測定手段57からの温度分布情報
をもとに、人間の体温以上の温度、例えば、40℃をし
きい値として、しきい値以上の温度を示す画素に着目
し、温度分布情報の出力ごとに前回の画素の位置と温度
を調査することで、OA機器およびコンピュータなどの
固定発熱源の位置を判定することができ、その判定した
固定発熱源に最も近い床吹出しユニット4は、固定発熱
源の負荷を処理するよう、吹出しを行っていない場合
は、吹出しを開始させるとともに、吹出しを行っている
場合は、現状の風量より、風量を増加させるように作用
することができるものである。さらに、固体発熱源が周
囲に存在せず、かつ周囲に人が存在しない床吹出しユニ
ット4には、吹出し風量を減少させるよう作用すること
ができるものである。
【0075】このように本発明の第8実施例のアンダー
フロア空調システムによれば、人間の数、位置および活
動量と、OA機器およびコンピュータなどの固定発熱源
を判定できるので、空調負荷の予測精度が高く、負荷に
応じたきめこまやかな風量制御を行うことができる。
【0076】次に本発明の第9実施例について、図17
を参照しながら説明する。なお、第1、第2、第3、第
4、第5、第6、第7および第8実施例と同一部分には
同一符号を付け、その詳細な説明は省略する。
【0077】図に示すように、炭酸ガスセンサ81とア
ルコールガスセンサ82は、ともに一体化されて、室内
9内に設置されていて、信号線83によって、室内空気
汚染度判定部84と、外気導入量制御部85からなる制
御部E86(マイクロコンピュータ)へ接続されてい
る。
【0078】上記構成により、以下にその動作を説明す
る。室内9の炭酸ガス濃度の増加、例えば1000pp
mを越えた場合、または、有機化合物の臭気強度が、人
間が不快と感じるレベルまで達した場合は、室内空気汚
染度判定部84は、これを室内空気汚染と判定し、外気
導入量制御部85は、これら室内空気汚染が改善される
まで、空調機11の外気導入量を増加させ、室内空気室
汚染を素早く改善することができるものである。また、
炭酸ガス濃度が一定でかつ有機化合物臭気の強度が低い
場合は、室内空気汚染度判定部84は、これを室内空気
汚染が少ないと判定し、外気導入量制御部85は、空調
機11の外気導入量をあらかじめ設定された必要最小換
気量に制御することとなる。
【0079】このように本発明の第9実施例のアンダー
フロア空調システムによれば、炭酸ガス濃度および有機
化合物臭気の増加など、室内換気不足が原因による、室
内空気環境汚染を確実に防止できるとともに、外気導入
量を制御することで省エネルギにすることができる。
【0080】次に本発明の第10実施例について、図1
8を参照しながら説明する。なお、第1、第2、第3、
第4、第5、第6、第7、第8および第9実施例と同一
部分には同一符号を付け、その詳細な説明は省略する。
【0081】図に示すように、室内9内には、悪臭の硫
化ガス成分を検知する硫化水素センサ87と、還元性ガ
スを検知する水素センサ88とが一体となって設けられ
ており、制御部F89(マイクロコンピュータ)は、汚
染要因判定部90と連動運転制御部91とからなり、硫
化水素センサ87および水素センサ88は、信号線92
によって、汚染要因判定部90に接続され、連動運転制
御部91は、信号線94によって、空気清浄機93と、
また信号線95を介して外気導入量制御部85に接続さ
れている。
【0082】上記構成により、以下にその動作を説明す
る。室内9内で、例えば喫煙による空気汚染が発生した
場合、汚染要因判定部90は、硫化水素センサ87と水
素センサ88の検知信号から、汚染要因を喫煙による空
気汚染と判定し、連動運転制御部91は、空気清浄機9
3の運転を開始させ、空気環境の改善を行う。このと
き、汚染要因判定部90は、空気汚染の改善状況を調査
して、空気清浄機93の運転だけでは不充分と判定した
とき、連動運転制御部91は、外気導入量制御部85へ
外気導入量を増加させるよう信号を出力することとな
る。
【0083】このように本発明の第10実施例のアンダ
ーフロア空調システムによれば、喫煙などによる室内空
気汚染が発生しても、すみやかに室内空気環境の改善を
行い、むやみに外気導入量を増加させないので、快適な
空気環境を維持しながら省エネルギにすることができ
る。
【0084】
【発明の効果】以上の実施例から明らかなように、本発
明によれば、居住者が吹出し気流を不快と感じた時は、
空調空気の吹出し気流を完全に停止させることができる
効果のあるアンダーフロア空調システムを提供できる。
【0085】また、二重床空間の高さが低くなっても、
床吹出しユニットごとに単独で、室内への吹出し風量を
容易に調節することができる。
【0086】さらに、床吹出し口近傍へ人間が接近す
る、または物体が存在する場合は、空調空気の吹出しを
一時停止することができる。
【0087】さらに、床吹出しユニット近傍の照度を測
定し、床吹出しユニット周囲の照度に応じた空調負荷を
予測して、適切な空調空気の吹出し風量に制御すること
ができる。
【0088】さらに、室内の空調立ち上げ時において、
空調立ち上げ時間を短くすることができる。
【0089】さらに、室内水平温度分布ムラの少ない快
適な温熱環境を実現させることができる。
【0090】さらに、負荷変動に応じた適切な風量制御
を行うことができるので、過度な空調がなく快適な温熱
環境と、省エネルギ性とを両立させることができる。
【0091】さらに、空調負荷の予測精度が高く、負荷
に応じたきめこまやかな風量制御を行うことができる。
【0092】さらに、室内換気不足が原因による、室内
空気環境汚染を確実に防止できるとともに、外気導入量
を制御することで省エネルギにすることができる。
【0093】さらに、喫煙などによる室内空気汚染が発
生しても、すみやかに室内空気環境の改善を行い、快適
な空気環境を維持しながら省エネルギにすることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例のアンダーフロア空調シス
テムの要部を示す断面図
【図2】同アンダーフロア空調システムの床吹出しユニ
ットの斜視図
【図3】本発明の第2実施例のアンダーフロア空調シス
テムの要部を示す断面図
【図4】同アンダーフロア空調システムの床吹出しユニ
ットの斜視図
【図5】同アンダーフロア空調システムの床吹出しユニ
ットの要部を示す断面図
【図6】本発明の第3実施例のアンダーフロア空調シス
テムの要部を示す断面図
【図7】同アンダーフロア空調システムの床面フロアパ
ネル一部分の要部を示す平面図
【図8】本発明の第4実施例のアンダーフロア空調シス
テムの要部を示す断面図
【図9】同アンダーフロア空調システムの床面フロアパ
ネル一部分の要部を示す平面図
【図10】本発明の第5実施例のアンダーフロア空調シ
ステムの要部を示す断面図
【図11】本発明の第6実施例のアンダーフロア空調シ
ステムの要部を示す断面図
【図12】同アンダーフロア空調システムの温度分布測
定手段の構成を示すブロック図
【図13】同アンダーフロア空調システムの床面フロア
パネル一部分の要部を示す平面図
【図14】本発明の第7実施例のアンダーフロア空調シ
ステムの要部を示す断面図
【図15】同アンダーフロア空調システムの放射温度分
布測定手段の構成を示すブロック図
【図16】本発明の第8実施例のアンダーフロア空調シ
ステムの要部を示す断面図
【図17】本発明の第9実施例のアンダーフロア空調シ
ステムの要部を示す断面図
【図18】本発明の第10実施例のアンダーフロア空調
システムの要部を示す断面図
【符号の説明】
1 床スラブ 3 二重床空間 4 床吹出しユニット 16 気流遮断板 18 電磁石 19 手動開閉スイッチ 21 開閉制御部 24 開閉状況収集部 25 供給風量算出部 26 供給風量伝達部 29 ファンインバータ 31 風量調節用羽根 34 モータ 36 回転制御部 38 風量記憶部 39 風量判定伝達部 40 風量設定スイッチ 44 重量センサ 46 照度センサ 49 照度風量記憶部 50 照度風量決定部 54a 温度センサ 54b 温度センサ 54c 温度センサ 56 比較流出判定部 57 温度分布測定手段 58 赤外線検知部 59 シリコン球面レンズ 60 フォーカルプレーンシャッター 61 オペアンプ 62 基準温度センサ 63 温度分布演算部 64 負荷変動予測部 67 放射温度分布測定手段 68 赤外線1次元分布検知部 69 回転走査部 70 チョッパー 71 信号処理部 72 放射温度制御部 76 人体判定部 77 固定発熱源判定部 81 炭酸ガスセンサ 82 アルコールガスセンサ 84 室内空気汚染度判定部 85 外気導入量制御部 87 硫化水素センサ 88 水素センサ 90 汚染要因判定部 91 連動運転制御部 93 空気清浄機

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】室内の床スラブ上に構成した二重床空間
    を、空調機からの空調空気供給用チャンバとして、二重
    床に備え付けられた床吹出しユニットから空調空気を室
    内に吹出すアンダーフロア空調システムにおいて、前記
    床吹出しユニットは、二重床内空調空気の室内への流出
    を遮断する気流遮断手段と、前記気流遮断手段を開閉動
    作させるための開閉手段と、前記開閉手段の作動を操作
    できる開閉操作手段と、前記開閉手段に開閉の指令を送
    り、流出の有無を制御する開閉制御手段と、前記開閉制
    御手段による開閉状況を集計する開閉状況収集手段と、
    収集した開閉状況をもとに前記床吹出しユニットが開い
    ている個数から、前記空調機が必要とする供給風量を算
    出する供給風量算出手段と、供給風量情報を伝達する供
    給風量伝達手段と、前記空調機からの空調空気の供給風
    量を制御する供給風量制御手段とを備えたアンダーフロ
    ア空調システム。
  2. 【請求項2】円状に設けた空調空気流出断面の一部を覆
    い、床面に水平にかつ円の中心で対称となるように取り
    付けた風量調節羽根と、前記風量調節羽根を回転させる
    ための駆動手段と、吹出し風量を設定するための風量設
    定手段と、前記駆動手段の駆動量を制御する回転制御手
    段と、前記駆動手段の駆動量に応じた空調空気流出風量
    を記憶させるための風量記憶手段と、駆動量をもとに床
    吹出しユニットからの吹出し風量を判定し、風量情報を
    伝達する風量判定伝達手段とを備えた請求項1記載のア
    ンダーフロア空調システム。
  3. 【請求項3】床吹出しユニットの空調空気流出口の近傍
    に、人間の接近および家具などの物体の有無を検知する
    物体検知手段を備えた請求項1または2記載のアンダー
    フロア空調システム。
  4. 【請求項4】フロアパネルに設置される床吹出しユニッ
    トは、前記床吹出しユニット周囲の照度を測定できる照
    度検知手段と、照度と吹出し風量との関係を記憶させて
    おくための照度風量記憶手段と、前記照度検知手段で測
    定した照度に応じた吹出し風量を決定する照度風量決定
    手段とを備えた請求項1,2または3記載のアンダーフ
    ロア空調システム。
  5. 【請求項5】空調機の二重床空間内への流出口近傍の空
    気温度と、床吹出しユニットの下方で二重床空間内の空
    気温度と、前記床吹出しユニットの空調空気流出口近傍
    の空気温度とを測定する空気温度測定手段と、測定した
    温度情報を比較して、前記床吹出しユニットからの流出
    の良悪を判定する比較流出判定手段とを備えた請求項
    1,2,3または4記載のアンダーフロア空調システ
    ム。
  6. 【請求項6】焦電型赤外線センサを2次元のアレイ状に
    複数個配置した赤外線分布検知手段と、前記赤外線分布
    検知手段に赤外線を集光させるための赤外線集光手段
    と、前記赤外線分布検知手段への赤外線の入光を断続的
    にかつ一定の間隔で順次入光させるための入光制御手段
    と、前記赤外線分布検知手段より得られた検知信号を増
    幅する信号処理手段と、前記赤外線分布検知手段の周辺
    の温度を検知する基準温度判定手段と、前記赤外線検知
    手段および基準温度判定手段からの検知情報をもとに、
    温度分布を求める温度分布演算手段とから構成された温
    度分布測定手段と、前記温度分布測定手段により得られ
    た温度分布をもとに、空調負荷の変動を予測する負荷変
    動予測手段とを備えた請求項1,2,3,4または5記
    載のアンダーフロア空調システム。
  7. 【請求項7】焦電型赤外線センサを1次元のアレイ状に
    複数個配置した赤外線1次元分布検知手段と、前記赤外
    線1次元分布検知手段を回転走査する回転走査手段と、
    前記赤外線1次元分布検知手段への赤外線の入光を断続
    的に遮断する遮断手段と、前記赤外線1次元分布検知手
    段の検知信号を処理する信号処理手段とから構成された
    放射温度分布測定手段と、検知した放射温度分布によっ
    て空調の制御を行う放射温度制御手段とを備えた請求項
    1,2,3,4,5または6記載のアンダーフロア空調
    システム。
  8. 【請求項8】人間の数、位置および活動量を判定する人
    体判定手段と、コンピュータに代表されるOA機器など
    の固定された発熱体を判別する固定発熱源判定手段とを
    備えた請求項1,2,3,4,5,6または7記載のア
    ンダーフロア空調システム。
  9. 【請求項9】室内の炭酸ガス濃度を検知する炭酸ガス検
    知手段と、室内の揮発性有機化合物臭を検知するアルコ
    ールガス検知手段と、前記炭酸ガス検知手段およびアル
    コールガス検知手段の検知信号をもとに、室内の空気汚
    染度を判定する室内空気汚染度判定手段と、空調機から
    の空調空気の外気導入量を制御する外気導入量制御手段
    とを備えた請求項1,2,3,4,5,6,7または8
    記載のアンダーフロア空調システム。
  10. 【請求項10】空気環境を改善するための空気浄化機器
    と、室内の還元性ガスを検知する還元性ガス検知手段
    と、不快感の原因となる室内の悪臭を検知する悪臭ガス
    検知手段と、前記還元性ガス検知手段および悪臭ガス検
    知手段の検知信号をもとに、室内で発生した汚染要因を
    判定する汚染要因判定手段と、室内で発生した汚染を除
    去するための前記空気浄化機器を連動運転する連動運転
    制御手段とを備えた請求項1,2,3,4,5,6,
    7,8または9記載のアンダーフロア空調システム。
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