JPH0977390A - 油圧エレベータ速度制御装置 - Google Patents

油圧エレベータ速度制御装置

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JPH0977390A
JPH0977390A JP7233873A JP23387395A JPH0977390A JP H0977390 A JPH0977390 A JP H0977390A JP 7233873 A JP7233873 A JP 7233873A JP 23387395 A JP23387395 A JP 23387395A JP H0977390 A JPH0977390 A JP H0977390A
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car
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elevator
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Hiroyuki Ohashi
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Abstract

(57)【要約】 【課題】乗り心地が良く、調整が容易で、高精度の昇降
速度制御を実現する。 【解決手段】油圧ポンプ駆動電動機の速度を検出する電
動機速度検出手段6と、乗りかごの昇降速度を検出する
かご速度検出手段7と、電動機速度検出値をフィードバ
ックすることにより、油圧ポンプ駆動電動機の速度を目
標値に追随させる油圧ポンプ駆動電動機速度制御手段4
と、乗りかごの昇降速度を電動機速度に変換する速度変
換手段3と、乗りかごの昇降速度をかご速度指令に追随
させる目標値追従制御手段2と、乗りかごの昇降速度検
出値に含まれる高周波ノイズを低減するノイズ低減手段
1と、乗りかごの昇降速度検出値と乗りかごの昇降速度
目標値とに基づいて、エレベータ油圧・機械系の特性変
化を補償するエレベータ特性変化補償手段8と、乗りか
ごの昇降速度検出値と乗りかごの昇降速度目標値とに基
づいて、乗りかごの振動を抑制するかご振動抑制手段9
とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エレベータの乗り
かご(以下、単にかごと称する)を昇降させる油圧ジャ
ッキに供給される油流量を、油圧ポンプ駆動電動機の速
度により制御する方式の油圧エレベータの速度制御装置
に係り、特に高精度の昇降速度制御を実現できるように
した油圧エレベータ速度制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図4は、この種の従来の油圧式エレベー
タ速度制御装置の構成例を示すブロック図である。図4
において、パルスジェネレータ(PG)7、および昇降
速度算出回路8を介して得られる昇降速度検出値8aを
フィードバックし、昇降速度目標値Vcrefと比較しなが
らフィードバック制御を行なっている。図示二点鎖線で
囲まれた41が、この昇降速度フィードバック制御のP
I制御(比例積分制御)の演算を行なう部分であり、制
御対象プロセスG(s)の油流量制御バルブに与える電
流指令値41aを出力している。そして、この電流指令
値41aにより、油流量制御バルブの開度が制御されて
油流量が変化し、かごの昇降速度が変化する。
【0003】なお、図4中、Kp は比例ゲイン、TI
積分時間、αは比例ゲイン調整係数である。ここで、比
例ゲインKp 、および積分時間TI は、油温度および負
荷圧力に応じてPI制御ゲインテーブル42により決定
される。また、かごの昇降速度レベルに応じて制御対象
プロセスG(s)の特性が変化するため、制御ゲイン絞
り機能43により比例ゲイン調整係数αを変更し、制御
の安定化を図るようにしている。
【0004】また、エレベータの始動時は、フィードバ
ック制御による対応が困難なため、始動電流設定モデル
44、およびPI出力初期値設定機能45により、PI
制御出力の初期値をあらかじめ定め、フィードバック制
御がオンされるまでの制御バルブ電流指令値を定めるよ
うにしている。
【0005】しかしながら、図4に示すようなかごの昇
降速度をフィードバックする方式の速度制御装置では、
次のような課題がある。 (a)フィードバック系の内部に固有振動系が存在し、
このことが昇降速度制御系の安定化を低下させる原因と
なっている。特に、乗客がかご内部でとび跳ねた際に生
じるかご振動がトリガとなって起こる固有振動が問題と
なる。
【0006】(b)かごの昇降速度を油流量制御バルブ
の開閉度により制御しているが、このとき油圧ポンプ駆
動電動機を最大速度にて運転しているため、省エネ上問
題がある。
【0007】そこで、これらを解決するために、油流量
制御バルブの開閉度を固定し、かごの昇降速度を油圧ポ
ンプ駆動電動機速度の変更により制御する方式がある
(この方式は、電動機速度をインバータ装置により制御
するため、インバータ油圧エレベータと称されてい
る)。
【0008】図5は、この種のインバータ油圧エレベー
タの速度制御装置の概略構成例を示すブロック図であ
る。図5において、三相商用電源21から供給された交
流電圧は、ダイオードコンバータ22、および平滑コン
デンサ23によって一旦直流電圧に変換された後、イン
バータ24をPWM(パルス幅変調)制御回路31によ
って制御することにより、可変電圧・可変周波数の交流
に変換されて油圧ポンプ駆動モータ(例えば誘導電動
機)25に給電される。
【0009】また、油圧ポンプ駆動モータ25には、回
転速度検出用のパルス発生器(VD)26が直結されて
おり、油圧ポンプ駆動モータ25の回転速度は、パルス
発生器26が検出する速度帰還信号26aによってフィ
ードバック制御される。
【0010】その結果、油圧ポンプ駆動モータ25の回
転速度は、かご速度指令値に応じて変化し、上昇運転時
には、油圧ポンプ27からプランジャ28に送出する圧
油の油量を、パルスジェネレータ7からの検出信号を入
力して速度指令を発生する速度指令発生回路32からの
かご速度指令値32aに従って制御し、下降運転時に
は、プランジャ28から油圧ポンプ27へ環流する圧油
の油量をかご速度指令値32bに従って制御することが
できる。
【0011】すなわち、かご29の起動から着床まで、
かご速度指令値に従って滑らかにかご29は制御され
る。なお、PWM制御回路31には、速度制御回路33
の出力である電流指令33a、および電流検出器34の
電流帰還信号34aが入力され、速度制御回路33の入
力としては、圧力センサ35のポンプ圧力信号35a、
および圧力センサ36のプランジャ圧力信号36a、な
らびにモータ速度帰還信号26a、かご速度指令32
a、かご速度帰還信号26aが入力される。
【0012】また、停止中のかご29を確実に保持する
ために、油圧ポンプ27とプランジャ28とを繋ぐ主油
路には、起動・停止に同期して開口・閉止するチェック
弁30を備えている。
【0013】このような方式のインバータ油圧エレベー
タの速度制御装置では、 (a)昇降速度フィードバックに代わり、電動機速度フ
ィードバックが主体となるため、電動機速度〜昇降速度
間に存在する固有振動系がフィードバック系の内部に含
まれず、系の安定性の面で有利となる。
【0014】(b)昇降速度の変化に応じて電動機速度
を変更することになるため、省エネの面で有利となる。
しかしながら、インバータ油圧エレベータの速度制御装
置においては、電動機速度をフィードバックしているた
め、油漏れ等の影響により、電動機速度とかごの昇降速
度との関係が必ずしも一定の関係にはない。このため、
電動機速度のみに注目して制御していたのでは、かごの
昇降速度を所定のパターン通りに制御することができな
いという問題点が生じる。しかも、油漏れ等の影響によ
り、電動機速度とかごの昇降速度との関係は、油温度、
負荷圧力(乗客人数)によって変化することになる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、従来の
油圧エレベータ速度制御装置においては、精度の高い昇
降速度制御を実現することが困難であるという問題があ
った。本発明の目的は、高精度の昇降速度制御を実現す
ることが可能な油圧エレベータ速度制御装置を提供する
ことにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、エレベータの乗りかごを昇降させる油圧ジャッキ
に供給される油流量を、油圧ポンプ駆動電動機の速度に
より制御する油圧エレベータの速度制御装置において、
まず、請求項1に対応する発明では、油圧ポンプ駆動電
動機の速度を検出する電動機速度検出手段と、乗りかご
の昇降速度を検出するかご速度検出手段と、電動機速度
検出手段により検出された電動機速度検出値をフィード
バックすることにより、油圧ポンプ駆動電動機の速度を
目標値に追随させる油圧ポンプ駆動電動機速度制御手段
と、かご速度検出手段により検出された乗りかごの昇降
速度を電動機速度に変換する速度変換手段と、かご速度
検出手段により検出された乗りかごの昇降速度をかご速
度指令に追随させる目標値追従制御手段と、かご速度検
出手段により検出された乗りかごの昇降速度検出値に含
まれる高周波ノイズを低減するノイズ低減手段とを備え
て成る。
【0017】また、請求項2に対応する発明では、油圧
ポンプ駆動電動機の速度を検出する電動機速度検出手段
と、乗りかごの昇降速度を検出するかご速度検出手段
と、電動機速度検出手段により検出された電動機速度検
出値をフィードバックすることにより、油圧ポンプ駆動
電動機の速度を目標値に追随させる油圧ポンプ駆動電動
機速度制御手段と、かご速度検出手段により検出された
乗りかごの昇降速度を電動機速度に変換する速度変換手
段と、かご速度検出手段により検出された乗りかごの昇
降速度をかご速度指令に追随させる目標値追従制御手段
と、かご速度検出手段により検出された乗りかごの昇降
速度検出値と乗りかごの昇降速度目標値とに基づいて、
乗りかごの振動を抑制するかご振動抑制手段とを備えて
成る。
【0018】さらに、請求項3に対応する発明では、油
圧ポンプ駆動電動機の速度を検出する電動機速度検出手
段と、乗りかごの昇降速度を検出するかご速度検出手段
と、電動機速度検出手段により検出された電動機速度検
出値をフィードバックすることにより、油圧ポンプ駆動
電動機の速度を目標値に追随させる油圧ポンプ駆動電動
機速度制御手段と、かご速度検出手段により検出された
乗りかごの昇降速度を電動機速度に変換する速度変換手
段と、かご速度検出手段により検出された乗りかごの昇
降速度をかご速度指令に追随させる目標値追従制御手段
と、かご速度検出手段により検出された乗りかごの昇降
速度検出値と乗りかごの昇降速度目標値とに基づいて、
エレベータ油圧・機械系の特性変化を補償するエレベー
タ特性変化補償手段とを備えて成る。
【0019】一方、請求項4に対応する発明では、油圧
ポンプ駆動電動機の速度を検出する電動機速度検出手段
と、乗りかごの昇降速度を検出するかご速度検出手段
と、電動機速度検出手段により検出された電動機速度検
出値をフィードバックすることにより、油圧ポンプ駆動
電動機の速度を目標値に追随させる油圧ポンプ駆動電動
機速度制御手段と、かご速度検出手段により検出された
乗りかごの昇降速度を電動機速度に変換する速度変換手
段と、かご速度検出手段により検出された乗りかごの昇
降速度をかご速度指令に追随させる目標値追従制御手段
と、かご速度検出手段により検出された乗りかごの昇降
速度検出値と乗りかごの昇降速度目標値とに基づいて、
エレベータ油圧・機械系の特性変化を補償するエレベー
タ特性変化補償手段と、かご速度検出手段により検出さ
れた乗りかごの昇降速度検出値と乗りかごの昇降速度目
標値とに基づいて、乗りかごの振動を抑制するかご振動
抑制手段とを備えて成る。
【0020】また、請求項5に対応する発明では、油圧
ポンプ駆動電動機の速度を検出する電動機速度検出手段
と、乗りかごの昇降速度を検出するかご速度検出手段
と、電動機速度検出手段により検出された電動機速度検
出値をフィードバックすることにより、油圧ポンプ駆動
電動機の速度を目標値に追随させる油圧ポンプ駆動電動
機速度制御手段と、かご速度検出手段により検出された
乗りかごの昇降速度を電動機速度に変換する速度変換手
段と、H∞制御により、かご速度検出手段により検出さ
れた乗りかごの昇降速度をかご速度指令に追随させる目
標値追従制御手段と、かご速度検出手段により検出され
た乗りかごの昇降速度検出値と乗りかごの昇降速度目標
値とに基づいて、エレベータ油圧・機械系の特性変化を
補償するエレベータ特性変化補償手段とを備えて成る。
【0021】ここで、特に上記エレベータ特性変化補償
手段は、例えば請求項6に記載したように、乗りかごの
昇降速度検出値と乗りかごの昇降速度目標値とから、外
乱推定オブザーバの手法を用いてエレベータの特性変化
による影響を低減するための補正分を演算し、乗りかご
昇降速度目標値を補正するものであることが好ましい。
【0022】また、上記乗りかご振動抑制手段は、例え
ば請求項7に記載したように、乗りかごの昇降速度目標
値に基づいて、乗りかご速度換算電動機速度推定値を計
算する乗りかご速度換算電動機速度推定手段と、この乗
りかご速度換算電動機速度推定手段により計算された乗
りかご速度換算電動機速度推定値と乗りかごの昇降速度
検出値との偏差に基づいて、エレベータの振動を抑制す
るための補正分を計算する高低周波ノイズ低減手段とか
らなることが好ましい。
【0023】一方、請求項8に対応する発明では、上記
請求項1乃至請求項4のいずれか1項に対応する発明の
油圧エレベータ速度制御装置において、かご速度検出手
段により検出された乗りかごの昇降速度検出値に含まれ
る高周波ノイズを低減するノイズ低減手段を付加して成
る。
【0024】従って、まず、請求項1に対応する発明の
油圧エレベータ速度制御装置においては、高精度の昇降
速度制御を実現することができる。また、請求項2に対
応する発明の油圧エレベータ速度制御装置においては、
乗りかごの振動を抑制すると共に、乗りかごの昇降速度
検出値を用いて目標値追従制御を行なうことにより、乗
り心地が良く、かつ高精度の昇降速度制御を実現するこ
とができる。
【0025】さらに、請求項3に対応する発明の油圧エ
レベータ速度制御装置においては、乗客人数や油温度等
のエレベータの特性変化による影響を補償すると共に、
乗りかごの昇降速度検出値を用いて目標値追従制御を行
なうことにより、調整が容易であり、かつ高精度の昇降
速度制御を実現することができる。
【0026】一方、請求項4に対応する発明の油圧エレ
ベータ速度制御装置においては、乗りかごの振動を抑制
し、乗客人数や油温度などのエレベータの特性変化によ
る影響を補償すると共に、乗りかごの昇降速度検出値を
用いて目標値追従制御を行なうことにより、乗り心地が
良く、調整が容易であり、かつ高精度の昇降速度制御を
実現することができる。
【0027】また、請求項5に対応する発明の油圧エレ
ベータ速度制御装置においては、乗客人数や油温度等の
エレベータの特性変化による影響を補償すると共に、乗
りかごの昇降速度検出値に基づいたH∞制御によって目
標値追従制御を行なうことにより、ロバスト性や制振性
に優れ、かつ調整の極めて容易な昇降速度制御を実現す
ることができる。
【0028】さらに、請求項8に対応する発明の油圧エ
レベータ速度制御装置においては、乗りかごの昇降速度
検出値に含まれる高周波ノイズを低減し、高周波ノイズ
を含まない乗りかごの昇降速度検出値を用いて目標値追
従制御を行なうことにより、より一層高精度の昇降速度
制御を実現することができる。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
図面を参照して詳細に説明する。 (一実施形態)図1は、本実施形態による油圧エレベー
タ速度制御装置の構成例を示す機能ブロック図である。
【0030】すなわち、本実施形態の油圧エレベータ速
度制御装置は、図1に示すように、ノイズ低減手段11
と、目標値追従制御手段12と、速度変換手段13と、
油圧ポンプ駆動電動機速度制御手段14と、エレベータ
油圧・機械系15と、電動機速度検出手段16と、かご
速度検出手段17と、エレベータ特性変化補償手段18
と、かご振動制御手段19とから構成している。
【0031】ここで、ノイズ低減手段11は、かご速度
指令Vcrefとかご速度検出値Vcfbとの偏差Vceに基づ
いて、かご速度検出時に生じる高周波ノイズ成分を低減
し、精度の良い誤差信号Vce1 を演算するものである。
【0032】また、目標値追従制御手段12は、ノイズ
低減手段11により演算された誤差信号Vce1 に基づい
て、かご速度Vc をかご速度指令Vcrefに追従させるよ
うに、かご速度目標値補正信号Vce2 を演算するもので
ある。
【0033】さらに、速度変換手段13は、かご速度指
令Vcref、目標値追従制御手段12によるかご速度目標
値補正信号Vce2 、エレベータ特性変化補償手段18に
よる補正信号Vd 、かご振動抑制手段19による補正信
号Vb により演算されたかご速度目標値Vcref3 を、電
動機速度指令Vmref に換算するものである。
【0034】一方、油圧ポンプ駆動電動機速度制御手段
14は、電動機速度検出手段16により検出された油圧
ホンプ駆動電動機速度検出値Vmfbをフィードバックす
ることにより、電動機速度Vmを油圧ポンプ駆動電動機
速度目標値Vmref に追随させるものである。
【0035】また、エレベータ油圧・機械系15は、本
発明の制御対象であり、電動機速度Vmに応じて、エレ
ベータのかごが速度Vc で昇降する。さらに、電動機速
度検出手段16、およびかご速度検出手段17は、例え
ばパルスジェネレータ(PG)等からなり、それぞれ電
動機速度Vm、およびかごの昇降速度(以下、単にかご
速度と称する)Vc を検出するものである。
【0036】また、エレベータ特性変化補償手段18
は、かご速度目標値Vcref3 、およびかご速度検出値V
cfb に基づいて、エレベータの特性変化による影響を低
減するための補正分Vd を演算し、かご速度目標値V
cref3 を補正するものである。
【0037】さらに、かご振動抑制手段19は、かご速
度目標値Vcref2 、およびかご速度検出値Vcfb に基づ
いて、エレベータの振動を抑制するための補正分Vb
演算し、かご速度目標値Vcref2 を補正するものであ
る。
【0038】次に、以上のように構成した本実施形態の
油圧エレベータ速度制御装置の作用について説明する。
図1において、ノイズ低減手段11では、かご速度指令
crefとかご速度検出値Vcfb との偏差Vceから、かご
速度検出時に生じる高周波ノイズ成分を低減し、精度の
良い誤差信号Vce1 が演算される。
【0039】この場合、ノイズ低減手段11における演
算方法としては、例えば Vce1 =1/(1+Tf ・s)2 ・Vce のようにすればよい。
【0040】ここで、Tf は調整パラメータであり、数
値シミュレーションや、かご速度検出値の解析等により
設定することができる。このノイズ低減手段11によ
り、高周波ノイズが、目標値追従制御手段12や油圧ポ
ンプ駆動電動機速度制御手段14に及ぼす影響を低減す
ることができ、精度の良いかご昇降速度制御を実現する
ことができる。
【0041】なお、高周波ノイズが問題とならないよう
な場合(例えば、速度検出装置の性能が良い場合)に
は、本ノイズ低減手段11は省略しても差し支えない。
次に、目標値追従制御手段12では、ノイズ低減手段1
1で演算された誤差信号Vce1 を用いて、かご速度Vc
をかご速度指令Vcrefに追従させるように、かご速度目
標値補正信号Vce2 が演算される。
【0042】この場合、目標値追従制御手段12におけ
る演算方法としては、さまざまな演算方法が考えられる
が、本実施形態においては、以下のようにPI制御(比
例・積分制御)を適用する。
【0043】 Vce2 =(1+Tr2・s)/(Tr1・s)・Vce1 ここで、Tr1,Tr2は調整パラメータである。従来で
は、前述したように、本パラメータは、油温度や負荷圧
力に応じてゲインテーブルにより設定していたが、その
際はゲインテーブルの調整が困難であった。
【0044】これに対し、本実施形態では、エレベータ
特性変化補償手段18により、油温度や負荷圧力等によ
る特性変化を補償しているため、ゲインテーブルが不
要、あるいは大幅に簡略化され、調整負荷が著しく低減
される。
【0045】次に、速度変換手段13では、目標値追従
制御手段12、エレベータ特性変化補償手段18、およ
びかご振動抑制手段19により生成されたかご速度目標
値Vcref3 が、電動機速度指令Vmref に換算される。
【0046】すなわち、かご速度目標値Vcref3 の演算
方法としては、例えば次式のようにして演算する。 Vcref3 =Vcref+Vce2 −Vd −Vb また、この場合、速度変換手段13における演算方法と
しては、例えば Vmref =Kmc ・Vcref3 のようにすればよい。
【0047】ここで、Kmc はかご速度と電動機速度と
の比を表わす比例定数であり、エレベータ油圧・機械系
5から設定することができる。次に、油圧ポンプ駆動電
動機速度制御手段14では、電動機速度検出手段16に
て検出された油圧ホンプ駆動電動機速度検出値Vmfb
フィードバックすることにより、電動機速度Vmが、油
圧ポンプ駆動電動機速度目標値Vmref に追随される。
【0048】一方、電動機速度検出手段16、およびか
ご速度検出手段17では、それぞれ電動機速度Vm、お
よびかご速度Vc が検出される。次に、エレベータ特性
変化補償手段18では、かご速度目標値Vcref3 、およ
びかご速度検出値Vcfb を用いて、エレベータの特性変
化による影響を低減するための補正分Vd を演算し、か
ご速度目標値Vcref3 が補正される。
【0049】この場合、エレベータ特性変化補償手段1
8における演算方法としては、例えば Vcref3 =Vcref2 −Vd のようにすればよい。
【0050】ここで、特に補正分Vd を演算するため
に、本実施形態では、外乱推定オブザーバと称される手
法を適用する。オブザーバとは、1964年にD.G.
Luenbergerによって提案された理論であり、
入・出力情報から、制御対象システムの状態変数(シス
テムを特徴づける値であり、エレベータの場合には、電
動機速度、かご速度、圧力等である)のうち、観測不可
能な状態変数を推定するものである。本理論は、産業分
野で既に実用化が報告されており、その詳細は、例えば
「オブザーバ(コロナ社、岩井他著)」等の公知文献に
より開示されている。
【0051】次に、本実施形態で用いる外乱オブザーバ
について簡単に説明する。外乱推定オブザーバとは、制
御対象に加わる未知外乱をオブザーバを用いて推定し、
それを相殺するようにするものである。
【0052】すなわち、図2において、制御対象1は、
未知外乱の影響により入出力特性が大きく変動するもの
とする。これに対し、制御対象1の入出力を用いて外乱
推定オブザーバにより未知外乱を推定し、その影響を相
殺するように入力を補正する。
【0053】その結果、外乱推定オブザーバを含む制御
対象2は、外乱がない場合の制御対象1の入出力特性を
保持することになる。従って、制御対象2を制御する場
合には、外乱の影響を考慮しなくてもよいことになり、
高精度で調整の容易な制御系を構成することが可能にな
る。
【0054】本発明の対象である油圧エレベータにおい
ては、油圧ポンプにおけるロス(理論吐出量と実吐出量
の差)が、制御性能を改善する上で大きな問題となって
いるが、本手段により油圧ポンプのロスを補償すること
が可能である。その他にも、乗客変動による荷重変化や
ロープ長変化によるばね定数変化等を補償することも可
能である。
【0055】次に、かご振動抑制手段19では、かご速
度目標値Vcref2 、およびかご速度検出値Vcfb を用い
て、エレベータの振動を抑制するための補正分Vb を演
算し、かご速度目標値Vcref2 が補正される。
【0056】この場合、かご振動抑制手段19における
演算方法としては、例えば Vcref2 =Vcref1 −Vb のようにすればよい。
【0057】ここで、補正分Vb を演算するために、本
実施形態では、例えば図3に示すような演算を行なう。
まず、かご速度目標値Vcref2 を用いて、かご速度換算
電動機速度推定手段191により、かご速度換算電動機
速度推定値Vmc を演算する。
【0058】この場合、かご速度換算電動機速度推定手
段191における推定方法としては、さまざまな推定方
法が適用可能であるが、本実施形態では、例えば次式を
用いる。
【0059】 Vmc =[1/(1+Tm・s)]・Vcref2 ここで、Tmは調整パラメータであり、実機チャートや
数値シミュレーション等により設定することができる。
【0060】続いて、かご速度換算電動機速度推定値V
c とかご速度検出値Vcfb との偏差Vmceを用いて、
高低周波ノイズ低減手段192により、補正分Vb を演
算する。
【0061】ここで、エレベータの振動抑制を行なうた
めには、抑制する振動の周波数成分のみを抽出する必要
があるため、本手段が必要になる。この場合、高低周波
ノイズ低減手段192における補正分Vb の演算方法と
しては、例えばのようにすればよい。
【0062】 Vb =[Kd ・s/(1+Tc ・s)2 ]・Vmce ここで、Kd は調整ゲイン、Tc は調整パラメータであ
り、これらの値は数値シミュレーションで設定し、実機
適用の際に微調整すればよい。
【0063】上述したように、本実施形態の油圧エレベ
ータ速度制御装置は、かご速度指令Vcrefとかご速度検
出値Vcfb との偏差Vceに基づいて、かご速度検出時に
生じる高周波ノイズ成分を低減し、精度の良い誤差信号
ce1 を演算するノイズ低減手段11と、ノイズ低減手
段11により演算された誤差信号Vce1 に基づいて、か
ご速度Vc をかご速度指令Vcrefに追従させるように、
かご速度目標値補正信号Vce2 を演算する目標値追従制
御手段12と、かご速度指令Vcref、目標値追従制御手
段12によるかご速度目標値補正信号Vce2 、エレベー
タ特性変化補償手段18による補正信号Vd 、かご振動
抑制手段19による補正信号Vb により演算されたかご
速度目標値Vcref3 を、電動機速度指令Vmref に換算
する速度変換手段13と、電動機速度検出手段16によ
り検出された油圧ホンプ駆動電動機速度検出値Vmfb
フィードバックすることにより、電動機速度Vmを油圧
ポンプ駆動電動機速度目標値Vmref に追随させる油圧
ポンプ駆動電動機速度制御手段14と、電動機速度V
m、およびかご速度Vc を検出する電動機速度検出手段
16、およびかご速度検出手段17と、かご速度目標値
cref3 、およびかご速度検出値Vcfb に基づいて、エ
レベータの特性変化による影響を低減するための補正分
d を演算し、かご速度目標値Vcref3 を補正するエレ
ベータ特性変化補償手段18と、かご速度目標値V
cref2 、およびかご速度検出値Vcfb に基づいて、エレ
ベータの振動を抑制するための補正分Vb を演算し、か
ご速度目標値Vcref2 を補正するかご振動抑制手段19
とから構成したものである。
【0064】従って、かご速度Vc の検出時に生じる高
周波ノイズを低減し、高周波ノイズを含まないかご速度
c を目標値追従制御を行なうため、精度の良い昇降速
度制御を行なうことが可能となる。
【0065】また、電動機速度指令Vmref から高周波
成分を除去できるため、電動機速度制御性能も向上する
ことが可能となる。さらに、外乱推定オブザーバを用い
ることにより、油圧ポンプのロスや乗客人数による負荷
圧力変動、ロープのバネ定数変動等の特性変化の影響を
低減しているため、精度の良い昇降速度制御を行なうこ
とが可能となる。
【0066】一方、かご振動を抑制することにより、乗
り心地を向上することが可能となる。また、かご速度V
c の目標値追従制御には、前述した従来の場合と同様に
PI制御(比例積分制御)を用いているが、エレベータ
の特性変化を補償する手段18を有しているため、ゲイ
ンテーブルによりパラメータを細かく変更する必要がな
くなり、調整負荷を著しく軽減することが可能となる。
【0067】さらに、特性変化補償および振動抑制を行
なっているため、従来よりも制御応答速度を高く設定す
ることが可能となる。すなわち、これは、制御応答速度
の向上と振動抑制は、一般的には、トレードオフ(一方
を向上すれば他方が劣化する)の関係にあるためであ
る。
【0068】(他の実施形態)なお、本発明は、上記実
施形態に限定されるものではなく、例えば以下のように
構成してもよい。
【0069】(a)上記実施形態では、目標値追従制御
手段2として、PI制御(比例積分制御)を用いる場合
について説明したが、これに代えて、目標値追従制御手
段2として、H∞制御を用いるようにしてもよい。
【0070】この場合、H∞制御には、振動抑制や高周
波ノイズ低減を行なう機能が含まれているため、前述の
ノイズ低減手段11、およびかご振動抑制手段19は不
要となる。
【0071】ただし、エレベータ特性変化補償手段18
は必要である。すなわち、その理由は、H∞制御では、
制御対象に含まれる誤差をモデリングし、その誤差を許
容できる範囲内で目標値追従性能を追求していくため、
制御対象の変動が大きい場合には、目標値追従性能を低
く設定せざるを得ないからである。この点、エレベータ
においては、乗客人数の変動や、ロープ長の変化等によ
る特性変化が大きいため、これらを補償しない場合に
は、H∞制御では、必要な目標値追従性能を得ることが
できない。
【0072】従って、上記実施形態の場合と同様に、ま
ずエレベータの特性変化を補償し、続いてH∞制御を用
いて目標値追従制御を行なうことにより、エレベータの
特性変化の影響を受け難く、かつ振動抑制性能に優れた
速度制御を実現することが可能となる。
【0073】なお、H∞制御による設計は、市販ソフト
ウェア(例えば、MATLAB:サイバネットシステム
株式会社製等)により簡単に行なうことが可能である。 (b)本発明は、インバータ油圧エレベータに限定され
るものではなく、例えばバルブ開閉形油圧エレベータ
や、ロープ式エレベータに対しても、本発明を同様に適
用することが可能である。また、他の昇降装置(舞台装
置等)にも転用することが可能である。
【0074】
【発明の効果】以上説明したように、エレベータの乗り
かごを昇降させる油圧ジャッキに供給される油流量を、
油圧ポンプ駆動電動機の速度により制御する油圧エレベ
ータの速度制御装置において、まず、請求項1に対応す
る発明によれば、油圧ポンプ駆動電動機の速度を検出す
る電動機速度検出手段と、乗りかごの昇降速度を検出す
るかご速度検出手段と、電動機速度検出手段により検出
された電動機速度検出値をフィードバックすることによ
り、油圧ポンプ駆動電動機の速度を目標値に追随させる
油圧ポンプ駆動電動機速度制御手段と、かご速度検出手
段により検出された乗りかごの昇降速度を電動機速度に
変換する速度変換手段と、かご速度検出手段により検出
された乗りかごの昇降速度をかご速度指令に追随させる
目標値追従制御手段とを備えるようにしたので、高精度
の昇降速度制御を実現することが可能な油圧エレベータ
速度制御装置が提供できる。
【0075】また、請求項2に対応する発明によれば、
油圧ポンプ駆動電動機の速度を検出する電動機速度検出
手段と、乗りかごの昇降速度を検出するかご速度検出手
段と、電動機速度検出手段により検出された電動機速度
検出値をフィードバックすることにより、油圧ポンプ駆
動電動機の速度を目標値に追随させる油圧ポンプ駆動電
動機速度制御手段と、かご速度検出手段により検出され
た乗りかごの昇降速度を電動機速度に変換する速度変換
手段と、かご速度検出手段により検出された乗りかごの
昇降速度をかご速度指令に追随させる目標値追従制御手
段と、かご速度検出手段により検出された乗りかごの昇
降速度検出値と乗りかごの昇降速度目標値とに基づい
て、乗りかごの振動を抑制するかご振動抑制手段とを備
えるようにしたので、乗り心地が良く、かつ高精度の昇
降速度制御を実現することが可能な油圧エレベータ速度
制御装置が提供できる。
【0076】さらに、請求項3に対応する発明によれ
ば、油圧ポンプ駆動電動機の速度を検出する電動機速度
検出手段と、乗りかごの昇降速度を検出するかご速度検
出手段と、電動機速度検出手段により検出された電動機
速度検出値をフィードバックすることにより、油圧ポン
プ駆動電動機の速度を目標値に追随させる油圧ポンプ駆
動電動機速度制御手段と、かご速度検出手段により検出
された乗りかごの昇降速度を電動機速度に変換する速度
変換手段と、かご速度検出手段により検出された乗りか
ごの昇降速度をかご速度指令に追随させる目標値追従制
御手段と、かご速度検出手段により検出された乗りかご
の昇降速度検出値と乗りかごの昇降速度目標値とに基づ
いて、エレベータ油圧・機械系の特性変化を補償するエ
レベータ特性変化補償手段とを備えるようにしたので、
調整が容易であり、かつ高精度の昇降速度制御を実現す
ることが可能な油圧エレベータ速度制御装置が提供でき
る。
【0077】一方、請求項4に対応する発明によれば、
油圧ポンプ駆動電動機の速度を検出する電動機速度検出
手段と、乗りかごの昇降速度を検出するかご速度検出手
段と、電動機速度検出手段により検出された電動機速度
検出値をフィードバックすることにより、油圧ポンプ駆
動電動機の速度を目標値に追随させる油圧ポンプ駆動電
動機速度制御手段と、かご速度検出手段により検出され
た乗りかごの昇降速度を電動機速度に変換する速度変換
手段と、かご速度検出手段により検出された乗りかごの
昇降速度をかご速度指令に追随させる目標値追従制御手
段と、かご速度検出手段により検出された乗りかごの昇
降速度検出値と乗りかごの昇降速度目標値とに基づい
て、エレベータ油圧・機械系の特性変化を補償するエレ
ベータ特性変化補償手段と、かご速度検出手段により検
出された乗りかごの昇降速度検出値と乗りかごの昇降速
度目標値とに基づいて、乗りかごの振動を抑制するかご
振動抑制手段とを備えるようにしたので、乗り心地が良
く、調整が容易であり、かつ高精度の昇降速度制御を実
現することが可能な油圧エレベータ速度制御装置が提供
できる。
【0078】また、請求項5に対応する発明によれば、
油圧ポンプ駆動電動機の速度を検出する電動機速度検出
手段と、乗りかごの昇降速度を検出するかご速度検出手
段と、電動機速度検出手段により検出された電動機速度
検出値をフィードバックすることにより、油圧ポンプ駆
動電動機の速度を目標値に追随させる油圧ポンプ駆動電
動機速度制御手段と、かご速度検出手段により検出され
た乗りかごの昇降速度を電動機速度に変換する速度変換
手段と、H∞制御により、かご速度検出手段により検出
された乗りかごの昇降速度をかご速度指令に追随させる
目標値追従制御手段と、かご速度検出手段により検出さ
れた乗りかごの昇降速度検出値と乗りかごの昇降速度目
標値とに基づいて、エレベータ油圧・機械系の特性変化
を補償するエレベータ特性変化補償手段とを備えるよう
にしたので、ロバスト性や制振性に優れ、かつ調整の極
めて容易な昇降速度制御を実現することが可能な油圧エ
レベータ速度制御装置が提供できる。
【0079】さらに、請求項8に対応する発明によれ
ば、上記請求項1乃至請求項4のいずれか1項に対応す
る発明において、かご速度検出手段により検出された乗
りかごの昇降速度検出値に含まれる高周波ノイズを低減
するノイズ低減手段を付加するようにしたので、より一
層高精度の昇降速度制御を実現することが可能な油圧エ
レベータ速度制御装置が提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による油圧エレベータ速度制御装置の一
実施形態を示す機能ブロック図。
【図2】同実施形態の油圧エレベータ速度制御装置にお
けるエレベータ特性変化補償手段を説明するための機能
ブロック図。
【図3】同実施形態の油圧エレベータ速度制御装置にお
ける振動抑制手段を説明するための機能ブロック図。
【図4】従来の油圧エレベータ速度制御装置の一構成例
を示すブロック図。
【図5】従来の油圧エレベータ速度制御装置の他の構成
例を示すブロック図。
【符号の説明】
7…パルスジェネレータ(PG)、 8…昇降速度算出回路、 11…ノイズ低減手段、 12…目標値追従制御手段、 13…速度変換手段、 14…油圧ポンプ駆動電動機速度制御手段、 15…エレベータ油圧・機械系、 16…電動機速度検出手段、 17…かご昇降速度検出手段、 18…エレベータ特性変化補償手段、 19…かご振動制御手段、 21…三相商用電源、 22…ダイオードコンバータ、 23…平滑コンデンサ、 24…インバータ、 25…油圧ポンプ駆動モータ、 26…パルス発生器(VD)、 27…油圧ポンプ、 28…プランジャ、 29…かご、 30…チェック弁、 31…PWM制御回路、 32…速度指令発生回路、 33…速度制御回路、 34…電流検出器、 35…圧力センサ、 36…圧力センサ、 41…PI制御(比例積分制御)演算部、 41a…電流指令値、 42…PI制御ゲインテーブル、 43…制御ゲイン絞り機能、 44…始動電流設定モデル、 45…PI出力初期値設定機能、 46…制御対象プロセスモデルパラメータテーブル、 Kp …比例ゲイン、 TI …積分時間、 α…比例ゲイン調整係数、 Vc …エレベータかご速度、 Vcfb …エレベータかご速度検出値、 Vcref…エレベータかご速度目標値、 Vm…油圧ポンプ駆動電動機速度、 Vmfb…油圧ポンプ駆動電動機速度検出値、 Vmref …油圧ポンプ駆動電動機速度目標値、 Vce…かご速度偏差信号、 Vce1 …かご速度偏差信号1(ノイズ低減手段によるノ
イズ低減後)、 Vce2 …目標値追従制御による補正信号、 Vcref1 …かご速度目標値(目標値追従制御手段による
補正後)、 Vb …振動抑制手段による補正信号、 Vcref2 …かご速度目標値(振動抑制手段による補正
後)、 Vd …エレベータ特性変化補償手段による補正信号、 Vcref3 …かご速度目標値(エレベータ特性変化補償手
段による補正後)。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エレベータの乗りかごを昇降させる油圧
    ジャッキに供給される油流量を、油圧ポンプ駆動電動機
    の速度により制御する油圧エレベータの速度制御装置に
    おいて、 前記油圧ポンプ駆動電動機の速度を検出する電動機速度
    検出手段と、 前記乗りかごの昇降速度を検出するかご速度検出手段
    と、 前記電動機速度検出手段により検出された電動機速度検
    出値をフィードバックすることにより、前記油圧ポンプ
    駆動電動機の速度を目標値に追随させる油圧ポンプ駆動
    電動機速度制御手段と、 前記かご速度検出手段により検出された乗りかごの昇降
    速度を電動機速度に変換する速度変換手段と、 前記かご速度検出手段により検出された乗りかごの昇降
    速度をかご速度指令に追随させる目標値追従制御手段
    と、 を備えて成ることを特徴とする油圧エレベータ速度制御
    装置。
  2. 【請求項2】 エレベータの乗りかごを昇降させる油圧
    ジャッキに供給される油流量を、油圧ポンプ駆動電動機
    の速度により制御する油圧エレベータの速度制御装置に
    おいて、 前記油圧ポンプ駆動電動機の速度を検出する電動機速度
    検出手段と、 前記乗りかごの昇降速度を検出するかご速度検出手段
    と、 前記電動機速度検出手段により検出された電動機速度検
    出値をフィードバックすることにより、前記油圧ポンプ
    駆動電動機の速度を目標値に追随させる油圧ポンプ駆動
    電動機速度制御手段と、 前記かご速度検出手段により検出された乗りかごの昇降
    速度を電動機速度に変換する速度変換手段と、 前記かご速度検出手段により検出された乗りかごの昇降
    速度をかご速度指令に追随させる目標値追従制御手段
    と、 前記かご速度検出手段により検出された乗りかごの昇降
    速度検出値と乗りかごの昇降速度目標値とに基づいて、
    前記乗りかごの振動を抑制するかご振動抑制手段と、 を備えて成ることを特徴とする油圧エレベータ速度制御
    装置。
  3. 【請求項3】 エレベータの乗りかごを昇降させる油圧
    ジャッキに供給される油流量を、油圧ポンプ駆動電動機
    の速度により制御する油圧エレベータの速度制御装置に
    おいて、 前記油圧ポンプ駆動電動機の速度を検出する電動機速度
    検出手段と、 前記乗りかごの昇降速度を検出するかご速度検出手段
    と、 前記電動機速度検出手段により検出された電動機速度検
    出値をフィードバックすることにより、前記油圧ポンプ
    駆動電動機の速度を目標値に追随させる油圧ポンプ駆動
    電動機速度制御手段と、 前記かご速度検出手段により検出された乗りかごの昇降
    速度を電動機速度に変換する速度変換手段と、 前記かご速度検出手段により検出された乗りかごの昇降
    速度をかご速度指令に追随させる目標値追従制御手段
    と、 前記かご速度検出手段により検出された乗りかごの昇降
    速度検出値と乗りかごの昇降速度目標値とに基づいて、
    エレベータ油圧・機械系の特性変化を補償するエレベー
    タ特性変化補償手段と、 を備えて成ることを特徴とする油圧エレベータ速度制御
    装置。
  4. 【請求項4】 エレベータの乗りかごを昇降させる油圧
    ジャッキに供給される油流量を、油圧ポンプ駆動電動機
    の速度により制御する油圧エレベータの速度制御装置に
    おいて、 前記油圧ポンプ駆動電動機の速度を検出する電動機速度
    検出手段と、 前記乗りかごの昇降速度を検出するかご速度検出手段
    と、 前記電動機速度検出手段により検出された電動機速度検
    出値をフィードバックすることにより、前記油圧ポンプ
    駆動電動機の速度を目標値に追随させる油圧ポンプ駆動
    電動機速度制御手段と、 前記かご速度検出手段により検出された乗りかごの昇降
    速度を電動機速度に変換する速度変換手段と、 前記かご速度検出手段により検出された乗りかごの昇降
    速度をかご速度指令に追随させる目標値追従制御手段
    と、 前記かご速度検出手段により検出された乗りかごの昇降
    速度検出値と乗りかごの昇降速度目標値とに基づいて、
    エレベータ油圧・機械系の特性変化を補償するエレベー
    タ特性変化補償手段と、 前記かご速度検出手段により検出された乗りかごの昇降
    速度検出値と乗りかごの昇降速度目標値とに基づいて、
    前記乗りかごの振動を抑制するかご振動抑制手段と、 を備えて成ることを特徴とする油圧エレベータ速度制御
    装置。
  5. 【請求項5】 エレベータの乗りかごを昇降させる油圧
    ジャッキに供給される油流量を、油圧ポンプ駆動電動機
    の速度により制御する油圧エレベータの速度制御装置に
    おいて、 前記油圧ポンプ駆動電動機の速度を検出する電動機速度
    検出手段と、 前記乗りかごの昇降速度を検出するかご速度検出手段
    と、 前記電動機速度検出手段により検出された電動機速度検
    出値をフィードバックすることにより、前記油圧ポンプ
    駆動電動機の速度を目標値に追随させる油圧ポンプ駆動
    電動機速度制御手段と、 前記かご速度検出手段により検出された乗りかごの昇降
    速度を電動機速度に変換する速度変換手段と、 H∞制御により、前記かご速度検出手段により検出され
    た乗りかごの昇降速度をかご速度指令に追随させる目標
    値追従制御手段と、 前記かご速度検出手段により検出された乗りかごの昇降
    速度検出値と乗りかごの昇降速度目標値とに基づいて、
    エレベータ油圧・機械系の特性変化を補償するエレベー
    タ特性変化補償手段と、 を備えて成ることを特徴とする油圧エレベータ速度制御
    装置。
  6. 【請求項6】 前記エレベータ特性変化補償手段は、乗
    りかごの昇降速度検出値と乗りかごの昇降速度目標値と
    から、外乱推定オブザーバの手法を用いてエレベータの
    特性変化による影響を低減するための補正分を演算し、
    乗りかご昇降速度目標値を補正するものであることを特
    徴とする請求項3、請求項4、請求項5のいずれか1項
    に記載の油圧エレベータ速度制御装置。
  7. 【請求項7】 前記乗りかご振動抑制手段は、乗りかご
    の昇降速度目標値に基づいて、乗りかご速度換算電動機
    速度推定値を計算する乗りかご速度換算電動機速度推定
    手段と、この乗りかご速度換算電動機速度推定手段によ
    り計算された乗りかご速度換算電動機速度推定値と乗り
    かごの昇降速度検出値との偏差に基づいて、エレベータ
    の振動を抑制するための補正分を計算する高低周波ノイ
    ズ低減手段とからなることを特徴とする請求項2、また
    は請求項4に記載の油圧エレベータ速度制御装置。
  8. 【請求項8】 前記請求項1乃至請求項4のいずれか1
    項に記載の油圧エレベータ速度制御装置において、 前記かご速度検出手段により検出された乗りかごの昇降
    速度検出値に含まれる高周波ノイズを低減するノイズ低
    減手段を付加して成ることを特徴とする油圧エレベータ
    速度制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006126580A (ja) * 2004-10-29 2006-05-18 Ricoh Co Ltd 画像形成装置

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KR100336359B1 (ko) * 1999-09-30 2002-05-13 장병우 유압 엘리베이터의 기동쇼크 저감 장치 및 방법
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