JPH0975063A - 培養装置 - Google Patents

培養装置

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JPH0975063A
JPH0975063A JP26203495A JP26203495A JPH0975063A JP H0975063 A JPH0975063 A JP H0975063A JP 26203495 A JP26203495 A JP 26203495A JP 26203495 A JP26203495 A JP 26203495A JP H0975063 A JPH0975063 A JP H0975063A
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JP
Japan
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water
culture
resin
cover film
layer
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Withdrawn
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JP26203495A
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English (en)
Inventor
Yasushi Yamada
泰 山田
Kayoko Miyake
佳代子 三宅
Shinichi Osada
慎一 長田
Kiyoshi Oguchi
清 小口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 微生物の培養装置に関して、保存性がよく、
培養の操作が簡便で、被検液を容易に所定の面積に広げ
られ、且つ、発生したコロニーを明確に計数できるとい
う簡便性と性能に優れた培養装置を生産性よく提供す
る。 【解決手段】 防水性の基材シート1と、これに被せら
れる水分不透過性で透明なカバーフィルム2とを備え、
そのいずれか一方の内面、または両方の内面に微生物の
培養基層4を設けてなる培養装置において、少なくとも
基材シート1側の内面に、接種する被検液の広がりを所
定の面積にするための保水層5a,5b,5cを、吸水性樹
脂と疎水性樹脂との混合系からなる塗布液を印刷などの
手段により所定のパターンに塗布・形成して培養装置を
作成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、菌数検査などに用
いられる微生物の培養装置の技術に関し、更に詳しく
は、長期保存が可能で、且つ、使用時の操作が簡便で、
菌数測定の精度に優れた微生物の培養装置に関する。
【0002】
【従来の技術】食品などの微生物の数を測定する方法と
して、従来から行われているものに寒天平板混釈法があ
る。この方法は、予め滅菌したシャーレに、高圧蒸気滅
菌した後温度を約45℃とした寒天培地と、別に準備し
た被検液とをそれぞれ所定量分注し、十分に混釈して放
置後、培地が凝固したことを確認して、これを孵卵器な
どに入れて培養し、所定時間後にシャーレの中に発育し
たコロニー数を計数するものである。しかし、この方法
の場合、寒天培地を高圧蒸気滅菌するためのオートクレ
ーブや、一連の微生物検査を無菌的に行うことのできる
検査室が必要であり、また、微生物のサンプリングから
被検液の調整、分注、培地との混釈、培養、計数に至る
微生物検査の操作には熟練を要し、初心者が正確に行う
ことは難しいものであった。
【0003】そこで、簡便に、且つ、高度の熟練を必要
とすることなく、微生物検査を行える方法が研究された
結果、培養装置の一つとして乾燥培地なるものが開発さ
れ、使用されている。このような培養装置として、例え
ばペトリフィルムプレート〔スリーエム社商品名〕やB
ACcT〔島久薬品(株)商品名〕などがある。
【0004】前者のペトリフィルムプレートは、防水性
の平板とこれに重なるカバーフィルムとからなり、相対
するそれぞれの内面には、接着剤を塗布し、更にその上
に冷水可溶物質(ゲル化剤)の粉末と培地成分、或い
は、冷水可溶物質(ゲル化剤)の粉末を散布し、その
後、余分な粉末を払い落とすことにより、乾燥培地を形
成したものであり、これを更に滅菌して製品としたもの
である。そして、その使用方法の概略は、先ず前記平板
に重ねられたカバーフィルムフィルムを持ち上げ、平板
上に接着剤層を介して形成された培地成分と冷水可溶物
質とからなる乾燥培地上に被検液を所定量接種し、その
後、カバーフィルムを降ろし、その上からプラスチック
製のスプレッダーで押さえて被検液を円形且つ均等に広
げて吸収させる。約1分ほどで冷水可溶物質であるゲル
化剤が凝固するので、凝固したらそのままの状態で孵卵
器に収納し、所定の温度および時間で培養し、発生した
コロニー数を計数するものである。
【0005】また、後者のBACcTは、防水性の平板
とこれを覆う透明カバーフィルムとを有し、その防水性
平板のカバーフィルムと相対する側の面には、固着剤の
溶液中に冷水可溶性ゲル化剤と微生物培養基の混合物を
添加して泥状に混練した塗布液を塗布、乾燥して被覆を
形成し、その上の少なくとも一部に繊維質吸水性シート
を積層し、また、カバーフィルムの防水性平板に相対す
る側の面には、固着剤の溶液中に、冷水可溶性ゲル化剤
と微生物培養基の混合物、または、冷水可溶性ゲル化剤
を添加して混練した塗布液を塗布、乾燥して被覆を形成
した後、これらを滅菌して製品としたものである。この
BACcTの使用法は、防水性の平板を覆うカバーフィ
ルムを持ち上げ、防水性平板上の冷水可溶性ゲル化剤と
微生物培養基の混合物の被覆層上に積層された繊維質吸
水性シート上に被検液を所定量接種する。その後、カバ
ーフィルムを降ろす。これにより被検液は繊維質吸水性
シートの繊維の重なりによる毛細管現象により、吸水性
シート全体に拡散し、その下の微生物の培養基が溶解
し、冷水可溶性ゲル化剤が吸水してゲル化する。この時
繊維質吸水性シートの繊維はゲルの中に包み込まれ、或
いはゲルに粘着する。その後、孵卵器に入れ、所定の温
度と時間で培養し、発生したコロニー数を計数するもの
である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記のような培養装置
は、微生物の培養を行う際に、その都度ペトリ皿や培地
を用意する必要がない点で、使用上の便利性を有してい
る。しかし、前者の場合、その製造において、平板およ
びカバーフィルムに対してそれぞれ接着剤を塗布、乾燥
し、そして、平板には冷水可溶性物質(ゲル化剤)と培
地成分の粉末を、また、カバーフィルムには冷水可溶性
物質(ゲル化剤)の粉末をそれぞれ散布し、余分な粉末
を払い落とす工程があり、これらは生産性の点で必ずし
も効率的ではなく、また、散布する粉末の付着にむらを
生じたり、付着量が不安定になり易く、製造コストも高
価になるという問題がある。また、その使用方法は、カ
バーフィルムを持ち上げ、平板上に接着剤層を介して形
成された培地成分と冷水可溶物質とからなる乾燥培地上
に被検液を所定量接種し、カバーフィルムを降ろした
後、その上からプラスチック製のスプレッダーで押さえ
て被検液を均一に広げ、スプレッダーを約1分間乗せた
ままにして冷水可溶物質に水分を吸収させ、ゲルを形成
すると同時に培地成分を溶解させるものである。このた
めスプレッダー1個では、1分間に一つの試料しか処理
できず、また、スプレッダーがずれると被検液が乾燥培
地上に更に広がってしまうという不都合が生じる。
【0007】一方、後者の場合は、前記したように防水
性平板側の繊維質吸水性シート上に被検液を滴下するこ
とにより、繊維間の毛細管現象でシート全体に被検液が
広がり、その下の冷水可溶性ゲル化剤のゲル化と培養基
の溶解が行われる。この時、繊維質吸水性シートの繊維
はゲルの中に包み込まれ、或いはゲルに粘着されてい
る。従って、被検液の広がり領域は略一定にできるが、
菌体は、繊維質吸水性シートの繊維の中に入り込んでお
り、シート内で増殖が進行する。この時、実質的に使用
されている水溶性の固着剤が溶解してゲルの表面に存在
し、これにより、発生したコロニーが滲んだ状態となり
不鮮明となる。このため特に、菌体が接近して増殖した
場合には、計数が難しくなるという問題がある。
【0008】本発明は、上記のような問題点に鑑みてな
されたものであり、その目的とするところは、製造工程
を簡略化、省力化して、生産効率を高めると共に、培地
成分などの塗布量を均一、且つ安定化することができ、
また、培養装置として保存性があり、培養の操作も簡便
で、特に被検液の接種に際して、スプレッダーなどの器
具を使用することなく、所望の面積に確実に広げること
ができ、且つ、発生したコロニーを明確に判別できると
いう、生産性、保存性、使用上の簡便性、そして、微生
物培養の精度に優れた培養装置を提供することを目的と
する。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の課題は下記の本発
明により解決される。即ち、本請求項1の発明は、防水
性の基材シートと、該基材シート上に被せられる水分不
透過性で透明なカバーフィルムとを備え、該基材シート
とカバーフィルムのいずれか一方の内面、または両方の
内面に微生物の培養基層が設けられてなる微生物の培養
装置において、接種する被検液の広がりを所定の面積に
するための、吸水性樹脂と疎水性樹脂との混合系の樹脂
からなる保水層が、少なくともカバーフィルムと重なり
合う基材シートの内面に設けられている培養装置からな
る。
【0010】そして、本請求項2の発明は、前記所定の
面積の保水層が、同心円状、渦巻き状、格子状、市松模
様状などのパターン状に設けられていることを特徴とす
る請求項1に記載の培養装置からなっている。尚、上記
本発明において、微生物の培養基層は、水溶性もしくは
両溶性(両溶性とは、水溶性であると同時に有機溶剤に
も可溶性であることを意味するものとし、以下同様にこ
の言葉を用いる)の樹脂と、一種以上の微生物の栄養成
分との混合系からなる層であり、その詳細は次の「発明
の実施の形態」の項で改めて説明する。
【0011】
【発明の実施の形態】以下に、図面を用いて本発明の実
施の形態について説明する。図1は、本発明の培養装置
の一実施例の構成を説明する模式斜視図である。図2
は、前記図1に示した培養装置の基材シート部分の構成
を示すA─A線模式断面図である。図3の(A)、
(B)、(C)、(D)は、それぞれ本発明の培養装置
の一実施例の層構成を説明する部分模式断面図である。
また、図4は、本発明の培養装置において、保水層をパ
ターン状に形成する場合の形状の例を示す平面図であ
る。尚、本発明は上記の図に限定するものではない。
【0012】以下、順を追って詳細に説明する。図1
は、本発明の培養装置の一実施例の構成を説明する模式
斜視図であり、基材シート1上に枡目印刷柄3を印刷
し、その上に微生物の培養基層4を設け、更に、その上
に、接種する被検液の広がりを所定の面積にするための
吸水性樹脂と疎水性樹脂との混合系の樹脂からなる保水
層5a を設けて培養装置の本体シート7a とし、その端
部にカバーフィルム2を接着剤などにより接合して設け
た構成である。尚、カバーフィルム2の内面(本体シー
トに重なる側の面)にも、微生物の培養基層と、吸水性
樹脂と疎水性樹脂との混合系の樹脂からなる所定の面積
の保水層とを順に設けてもよく、また、いずれか一方の
層のみを設けてもよい。カバーフィルム2側にも該保水
層を設ける場合には、本体シート7a に重ねた時、本体
シート7a 側の保水層5a と上下の位置が合うように設
けることが好ましい。また、カバーフィルム2は、本体
シート7a と接合せずに別体として用いることもでき
る。只、被検液を接種し、これを保水層5a で囲まれる
領域内に均一に広げる際、或いは、その後の培養過程な
どでのカバーフィルム2のずれや剥がれを防止するため
には接合しておくことが好ましい。
【0013】図2は、図1に示した培養装置の本体シー
ト7a の構成を示すA─A線断面図であり、基材シート
1の上に枡目印刷柄(図示せず)を印刷し、その上に微
生物の培養基層4を設け、更にその上に、吸水性樹脂と
疎水性樹脂との混合系の樹脂からなる所定の面積の保水
層5a を設けた構成である。この場合、保水層5a は、
その上に接種される被検液の水分を吸収して培養に適し
たゲルを形成すると同時に、その吸水性と厚さにより、
被検液の広がりを所定の面積の保水層5a で囲まれた領
域内に止める機能を果たすものである。
【0014】図3の(A)〜(D)は、それぞれ本発明
の培養装置の一実施例の層構成を説明する部分模式断面
図であり、図3の(A)は、基材シート1上のみに培養
基層4と吸水性樹脂と疎水性樹脂との混合系の樹脂から
なる所定の面積の保水層5aとを順に設け、カバーフィ
ルム2には培養基層も保水層も設けない構成である。そ
して、図3の(B)は、基材シート1上には吸水性樹脂
と疎水性樹脂との混合系の樹脂からなる所定の面積の保
水層5a のみを設け、カバーフィルム2の内側面に培養
基層4を設けた構成である。図3の(C)は、基材シー
ト1上に培養基層4と吸水性樹脂と疎水性樹脂との混合
系の樹脂からなる所定の面積の保水層5a とを順に設
け、カバーフィルム2の内側面にも保水層5b を設けた
構成である。この構成は、前記(A)、(B)の構成と
比較すると、保水の効果を得やすい利点がある。図3の
(D)は、基材シート1上に、吸水性樹脂と疎水性樹脂
との混合系の樹脂に、更に微生物の栄養成分を添加した
系による所定の面積の保水層5c を設け、カバーフィル
ム2の内側面には、微生物に代謝され得る染料を含有さ
せた染料層6を設けた構成である。また、図4は、本発
明の培養装置において、保水層をパターン状に形成する
場合の形状の例を示す平面図であり、同心円状、渦巻き
状、格子状、市松模様状の保水層のパターンを示した。
【0015】以下に本発明の培養装置の構成材料などに
ついて説明する。 (基材シート)基材シート1は、防水性を有することが
必要であり、例えば、ポリエステル、ポリプロピレン、
ポリエチレン、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリ
塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、エチレン−酢酸ビニ
ル共重合体、エチレン−ビニルアルコール共重合体、ポ
リアクリレート、ポリビニルアルコール、ポリビニルブ
チラール、ポリアミド、ポリウレタン、ポリイミド、ト
リアセチルセルロースなどのプラスチックシート、或い
は、これらの積層体が使用できる。只、培養装置とし
て、上記のような基材シート1とカバーフィルム2とを
組み合わせて使用する場合、生育させたコロニーを観
察、計数するため、少なくともいずれか一方が透明であ
ることが好ましい。通常、カバーフィルム2に透明なフ
ィルムを用いているため、基材シート1は、無着色の透
明でもよいが、白色に着色したものが生育させたコロニ
ーを観察し易く、また、計数をし易くする点で好まし
い。プラスチックシート以外では、耐水加工を施した紙
も使用可能であり、例えば、紙に合成樹脂を塗布または
押し出しコートしたもの、或いは、プラスチックフィル
ムをラミネートしたものなどが使用できる。
【0016】基材シート1は、カールなどがなく平坦で
あることが好ましく、その厚さは、特に限定はされない
が、通常、50〜500μm程度の範囲であり、80〜
200μm程度がより好ましい。また、基材シート1に
は、予め水に不溶性で微生物の生育に影響を与えないイ
ンキで枡目印刷柄3を印刷しておくことが、コロニーの
計数を容易にする点で好ましい。印刷の版式は、特に限
定されず何でもよいが、着色剤、樹脂、溶剤などの選択
範囲が広い点、および、後加工で培養基層4などを積層
する際、ロール状で連続的に加工する方が生産性がよい
点などを考慮して、巻取り印刷の可能な輪転グラビア印
刷などが好ましい。枡目の大きさは、通常、縦、横とも
ピッチ10mm程度が適当である。
【0017】(カバーフィルム)カバーフィルム2は、
防水性、水分不透過性を有すると同時に、微生物の培養
後、カバーフィルム2を通してコロニーを計数するのが
一般的であるため透明であることが好ましく、例えば、
前記基材シート1で挙げたようなポリプロピレン、ポリ
エチレン、ポリエステル、ポリスチレン、ポリカーボネ
ート、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデンなどのプラ
スチックフィルムを使用することができる。只、好気性
の微生物を培養する場合には、カバーフィルム2は酸素
透過性を有していることが好ましく、例えば、延伸また
は未延伸のポリプロピレンフィルム、低密度〜高密度ポ
リエチレンフィルム、ポリスチレンフィルムなどの酸素
透過性フィルムを使用することができる。
【0018】そして、嫌気性の微生物を培養する場合に
は、基材シート1とカバーフィルム2とは、酸素非透過
性を有していることが好ましく、例えば、ポリ塩化ビニ
リデンフィルム、ポリエステルフィルム、或いは、エチ
レン−ビニルアルコール共重合体を中芯層として両側に
ポリエチレンやポリプロピレンなどの水分不透過性の樹
脂層を積層した多層積層フィルムなど、ガスバリヤー性
(主に酸素遮断性)を有するフィルムもしくはシートを
使用することができる。また、培養試験の際、カバーフ
ィルム2は、本体シート7a,7b,7c から持ち上げて被
検液を滴下するため、適度の柔軟性を有する材質および
厚さのものが好ましい。従って、カバーフィルム2の厚
さは、10〜200μm程度が好ましく、20〜70μ
m程度が更に好ましい。
【0019】尚、上記基材シート1またはカバーフィル
ム2に培養基層4、或いは、所定の面積の保水層5a,5
b,5c を塗布などにより設ける場合、これらが適度に接
着する必要があり、接着性が不足する場合には、基材シ
ート1またはカバーフィルム2の塗布面にコロナ放電処
理やプライマーコートなどの前処理をすることが好まし
い。このほか、基材シート1およびカバーフィルム2
は、前述したように、培養する微生物の種類により、適
した気体透過性、主に酸素透過性を有することが好まし
く、この点も考慮して選定する。
【0020】(培養基層)本発明の培養装置において、
基材シート1またはカバーフィルム2に設ける微生物の
培養基層4は、水溶性もしくは両溶性樹脂と、微生物の
栄養成分とで構成される。そして、水溶性もしくは両溶
性樹脂は、微生物の栄養成分を基材シート1またはカバ
ーフィルム2に固着させ、且つ、培養に際しては、接種
された被検液中の水分を吸収するので栄養成分は溶解
し、微生物に必要な栄養成分を供給する役割を果たすも
のであり、基材シート1或いはカバーフィルム2と、適
度の接着性を有することも必要である。この点から水溶
性もしくは両溶性樹脂としては、例えば、ポリビニルピ
ロリドン、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプ
ロピルセルロース、ポリ−N−ビニルアセトアミド、ポ
リエチレングリコール、ポリビニルアルコールなどが好
適に使用できる。また、微生物の栄養成分としては、例
えば、酵母エキス、ペプトン、リン酸水素二カリウム、
ぶどう糖、乳糖、塩化ナトリウムなどが使用でき、これ
らの中から培養する微生物の種類に応じて適宜選択し、
所定の割合で混合して使用することができる。
【0021】以上のような材料で構成される微生物の培
養基層4を基材シート1またはカバーフィルム2に設け
る方法としては、上記の水溶性もしくは両溶性樹脂と、
微生物の栄養成分、そして、必要に応じて、微生物に代
謝され得る染料とを水または有機溶剤に溶解もしくは懸
濁させ、所定の配合割合で混合、攪拌して塗布液とした
後、ロールコート、ワイヤーバーコート、マイクロバー
コート、エアナイフコート、グラビアコートなど公知の
方法で塗布し、加熱乾燥することにより培養基層4を形
成することができる。以上のような微生物の培養基層4
の塗布量は、通常、微生物の栄養成分の総量が4g/m
2 (固形分)程度になるように調整して塗布すること
が、1mlの被検液の接種により、ほぼ標準培地を形成で
きる点で好ましい。このようなコーティング方式の利点
は、塗布量を均一に安定化できること、及び、材料のロ
スが少なく生産性のよいことである。
【0022】(保水層)本発明の培養装置において、基
材シート1またはカバーフィルム2に設ける吸水性樹脂
と疎水性樹脂との混合系の樹脂からなる所定の面積の保
水層5a,5b,5c は、培養に際して接種された被検液の
水分を吸収してゲルを形成し、同時に保水層と接する培
養基層4の微生物の栄養成分を溶解して、培養に適した
ゲル培地を形成し、また、被検液の広がり面積を該保水
層で囲まれた一定の面積に保ち、且つ、被検液を長時間
その面積内で保持するために設けるものである。従っ
て、保水層5a,5b,5c は、被検液の水分を吸収してゲ
ルを形成し、被検液を保持できる吸水性樹脂と、該吸水
性樹脂を被塗布面である基材シート1、カバーフィルム
2、または、培養基層4上に良好に固着させ得る疎水性
樹脂との混合系の樹脂で形成することができる。保水層
を上記のような混合系の樹脂で形成することにより、ゲ
ル形成機能とバインダー機能とを、吸水性樹脂と疎水性
樹脂とに分担させることができるため、より広範囲の樹
脂を利用できるようになり、一層優れた機能の保水層を
形成できるようになる。この場合、疎水性樹脂の存在
は、被検液の広がり面積を保水層5a,5b,5c で囲まれ
た面積内に保つためにも有効に作用する。
【0023】このような吸水性樹脂として、具体的に
は、ビニルアルコール・アクリル酸共重合体系樹脂、ポ
リアクリル酸系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ポ
リエチレンオキシド、ポリジエチルアクリルアミドおよ
びポリイソプロピルアクリルアミド等のポリアクリルア
ミド系樹脂、ポリビニルピロリドン系樹脂、ポリ−N−
ビニルアセトアミド、およびこれらの架橋物などのほ
か、ポリエチレングリコール、カルボキシメチルセルロ
ース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピ
ルセルロース、カラギーナン、グアールガム、キサンタ
ンガムなどが挙げられ、これらを単独、または混合して
使用することができる。
【0024】そして、バインダーに用いる疎水性樹脂と
して、具体的には、アクリル系樹脂〔例えば、ダイヤナ
ールBRレジン 三菱レイヨン(株)製〕、ポリビニル
ブチラール、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹
脂、スチレン・ブタジエン共重合体系樹脂、フッ素系樹
脂、シリコーン系樹脂などが挙げられ、これらも単独、
または、混合して使用することができる。
【0025】このような吸水性樹脂と疎水性樹脂の混合
系の樹脂で形成する保水層5a,5b,5c は、通常、疎水
性樹脂の有機溶剤による溶液中に、吸水性樹脂の粉末を
分散させて塗布液とし、これをスクリーン印刷、グラビ
ア印刷などの印刷手段やディスペンサーなどにより所定
のパターン状に塗布し、加熱乾燥することにより形成で
きる。そして、前記吸水性樹脂が両溶性である場合に
は、疎水性樹脂と吸水性樹脂とを有機溶剤で溶解した溶
液状態で混合して塗布液とすることもでき、この場合も
上記と同様に塗布し、加熱乾燥することにより、良好な
保水層5a,5b,5c を形成することができる。また、上
記塗布液には、微生物の生育に必要な栄養成分を加えて
保水層5c を形成してもよく、その場合には、前記の培
養基層4を省くこともできる〔図3(D)の場合〕。
【0026】このような塗布液を用いて形成する保水層
5a,5b,5c の形状は、特に限定されず自由であるが、
保水層で囲まれた内部に接種した被検液を枠内一杯に広
げるには、例えば、角形であるよりも円形である方が広
げ易い。また、その円形は、全面ベタのパターンでもよ
いが、被検液を確実に保持するためには、円形の内部が
同心円状、渦巻き状、格子状、市松模様状などにパター
ン化されていることが好ましい。そして、円形の大きさ
は、通常、直径5cm程度が一般的である。また、保水
層5a,5b,5c の厚さ(高さ)は、5〜500μm程度
の範囲が好ましい。厚さが5μm以下では、被検液を広
げた際、保水層5a,5b,5c からはみ出し易くなるため
好ましくなく、また、500μm以上は、その必要性が
なく、生産性も低下し、製造コストの面でも不利となる
ため好ましくない。
【0027】上記のように保水層の形状を、その全体を
円形とし、且つ、内部を模様状にパターン化して形成す
ることにより、内部がパターン化されていない全面ベタ
状に形成されたものと比べて、表面積も広がり、側面な
どからの吸水も生じるため、吸水効率が向上し、短時間
で所定量の被検液を吸収してゲル培地を形成できるよう
になる。保水層5a,5b,5c を、例えば、印刷方式で設
ける場合、1回の印刷で塗布しきれない場合には、数回
に分けて塗布してもよい。また、吸水性樹脂として、例
えば、電子線架橋型のポリアクリルアミドなどを用いる
場合は、常法で塗布、乾燥した後、10Mrad 程度の電
子線を照射して架橋させることにより、使用時に吸水し
て良好なゲルを形成するようになる。
【0028】(染料の添加)本発明の培養装置におい
て、前記のようなゲル培地の構成成分の他に、微生物に
代謝され得る染料を添加することも有効である。このよ
うな染料は、培養過程において増殖する微生物に代謝さ
れるため、コロニーが着色し、コロニー数の計数を極め
て容易にする効果がある。このような染料として具体的
には、トリフェニルテトラゾリウムクロライド(以下T
TCと表示)、p−トリルテトラゾリウムレッド、テト
ラゾリウムバイオレットなどが使用できる。
【0029】このような染料を本発明の培養装置に適用
する方法は、特に限定されるものではなく、例えば、
ポリ−N−ビニルアセトアミドなどの水溶性樹脂をバイ
ンダーとして、これに染料を必要量添加した塗布液を作
成し、これをカバーフィルム2の内面などに塗布、乾燥
して染料層6として積層する方法、培養基層4を積層
する際、その塗布液に予め染料を必要量添加しておい
て、培養基層4に含有させて積層する方法、保水層5
a,5b に用いる吸水性樹脂に予め染料を必要量添加して
おいて塗布液を作成し、これを塗布・乾燥することによ
り、保水層に含有させて積層する方法、などがあり、い
ずれの方法を用いてもよい。上記染料の添加量は、培養
に使用する面積、本発明では保水層で囲まれる面積が直
径5cmの円形(略20cm2 )であり、この部分に
0.01〜0.04mg(平方メートル当たりに換算す
ると5〜20mg)均一に含有するように調整すること
が好ましい。
【0030】(その他)本発明の培養装置において、本
体シート7a,7b,7c と、カバーフィルム2とは、それ
ぞれ別体のまま重ね合わせて使用することもできるが、
例えば、培養中などに両者の位置がずれると、ゲル培地
が落下菌などで汚染されたり、乾燥したりするおそれが
あるため、両者を一端で接合しておくことが好ましい。
その接合方法は、特に限定されず、両者の接合面の材質
により適した方法を自由に選択して接合すればよく、通
常、ヒートシール剤、ホットメルト材、粘着剤、両面粘
着テープなどを用いて接合できる。以上のようにして作
成した培養装置は、包装、滅菌して完成品とするが、例
えば、プラスチックの積層フィルムなどによる袋に入れ
て密封し、γ線照射により滅菌する方法などが確実であ
り好ましい。
【0031】
【実施例】以下に、本発明の培養装置を、具体的な実施
例を挙げ、実際に培養試験を行い、その性能を標準寒天
培地を用いた混釈法と比較して説明する。 〔実施例1〕基材シートとして厚さ100μmの2軸延
伸ポリエチレンフタレートフィルム(以下PETフィル
ムと表示する)〔ルミラー(片面コロナ放電処理)東レ
(株)製〕を用い、そのコロナ放電処理面にグラビア印
刷により縦、横ピッチ各10mmの枡目印刷柄を印刷
し、その上に下記の組成に調整した培養基層用塗布液を
マイクロバーコーター(コンマコーター)により、乾燥
時の塗布量が14g/m2 となるように塗布・乾燥して
培養基層を設けた。 培養基層用塗布液の組成 水溶性樹脂 ポリビニルピロリドン20重量%水溶液 100重量部 微生物の栄養成分 酵母エキス 10重量部 ペプトン 5重量部 ぶどう糖 2重量部 染料 TTC 0.03重量部
【0032】次に、上記基材シートの培養基層の上に、
吸水性樹脂と疎水性樹脂との混合系の樹脂からなる保水
層を設けるため、スクリーン印刷方式により、外側より
外径50mm、線幅3mm、間隔3mmの同心円状のパ
ターンを所定のピッチで配列した版を用いて、アクリル
系樹脂のメジウム〔セリコールメジウム 固形分36重
量% 帝国インキ(株)製〕560gにシクロヘキサノ
ン140gを加えた溶液に、吸水性樹脂としてビニルア
ルコール・アクリル酸塩共重合体〔スミカゲル(粒径2
0μm以下) 住友化学工業(株)製〕300gを分散
させた塗布液を使用して、培養基層上に印刷し、80℃
で加熱乾燥して乾燥時の厚さ50μmの保水層を設けて
本体シートを作成した。一方、カバーフィルムとして厚
さ50μmの2軸延伸ポリプロピレンフィルム(以下O
PPフィルムと表示する)〔OP U−1(片面コロナ
放電処理)東京セロファン紙(株)製〕単体を用い、こ
れを前記本体シートと共に、それぞれ縦10cm×横1
0cmの寸法にカットした。尚、本体シートは、その保
水層が略中心部に入るようにカットした。上記の10c
m角(正方形)の本体シートとカバーフィルムとを各1
枚ずつ組み合わせて、5セット分の培養装置を作成し、
それぞれにγ線を照射して滅菌を行い、実施例1の培養
装置とした。
【0033】〔実施例2〕基材シートとして厚さ100
μmのPETフィルム〔ルミラー(片面コロナ放電処
理)東レ(株)製〕を用い、そのコロナ放電処理面にグ
ラビア印刷により縦、横ピッチ各10mmの枡目印刷柄
を印刷し、その上に吸水性樹脂と疎水性樹脂との混合系
の樹脂からなる保水層を設けるため、スクリーン印刷方
式により、外径50mm、線幅1mmの円の内側に2m
m角の正方形を市松模様状に配列したパターンを、所定
のピッチで設けた版を用いて、実施例1で使用した保水
層用塗布液と同じ組成の塗布液を用いて、乾燥時の厚さ
が60μmとなるように、乾燥温度80℃で刷り重ねて
保水層を設けた本体シートを作成した。一方、微生物の
培養基層を設けたカバーフィルムを作成するために、厚
さ50μmのOPPフィルム〔OP U−1(片面コロ
ナ放電処理)東京セロファン紙(株)製〕を用い、その
コロナ放電処理面に下記の組成の培養基層用塗布液(染
料添加)をマイクロバーコーター(コンマコーター)に
より、乾燥時の塗布量が9g/m2 となるように乾燥温
度80〜100℃で全面に塗布し、染料を含む培養基層
を設けたカバーフィルムを作成した。
【0034】 培養基層用塗布液の組成 水溶性樹脂 ポリビニルピロリドン20重量%水溶液 100重量部 微生物の栄養成分 酵母エキス 10重量部 ペプトン 5重量部 ぶどう糖 2重量部 染料 TTC 0.05重量部 以上のように作成した本体シートとカバーフィルムを、
それぞれ縦10cm×横10cmの寸法にカットした。
尚、本体シートは、その保水層が略中心部に入るように
カットした。上記10cm角の本体シートとカバーフィ
ルムとを各1枚ずつ組み合わせて、5セット分の培養装
置を作成し、それぞれにγ線を照射して滅菌を行い、実
施例2の培養装置とした。
【0035】〔実施例3〕実施例1の構成において、基
材シートの培養基層の上に設けた保水層のパターンを、
実施例2で用いた市松模様のパターンに換え、更に、保
水層の塗布量を乾燥時の厚さが40μmとなるように変
更したほかは、総て実施例1と同様に加工して本体シー
トを作成した。一方、カバーフィルムは、保水層を設け
たカバーフィルムに変更するため、実施例1と同じ厚さ
50μmのOPPフィルムを用いて、そのコロナ放電処
理面に上記基材シート側に用いた保水層用塗布液と同じ
組成の塗布液を、同じ市松模様の版を用いて、乾燥時の
厚さが20μmとなるように印刷してカバーフィルムを
作成した。次いで、上記の本体シートとカバーフィルム
とを、両者の保水層同士を内面で重ね合わせられるよう
に、それぞれの保水層が中心部に入るように位置決めし
て、縦10cm×横10cmの寸法にカットした。以上
で得た基材シートとカバーフィルムとを各1枚ずつ組み
合わせて、5セット分の培養装置を作成し、それぞれに
γ線を照射して滅菌を行い、実施例3の培養装置とし
た。
【0036】〔培養試験〕 (菌液の作成)菌株として大腸菌を使用し、液体培地
(NUTRIENT BROTH)にて37℃で24時間、振盪培養を
行い、その菌液を滅菌水で菌数が102 /mlとなるよう
に希釈して、培養試験に用いる菌液を作成した。
【0037】上記の菌液を被検液として、実施例1、2
および3の培養装置各5セットの本体シートの保水層の
上に、滅菌済みピペットで各1mlを接種し、カバーフィ
ルムを位置を合わせて重ねた後、カバーフィルムの上か
ら軽く押さえて被検液を保水層の内側全面に広げ、約1
分間静置して培養基層を溶解させると同時に、保水層に
吸水させてゲル培地を形成させ、実施例1、2および3
の培養試料を作成した(試料数は各5個)。一方、比較
用として、前記菌液1mlを従来の混釈法により、5個の
ペトリ皿に準備した標準寒天培地各20mlに混釈して比
較用の培養試料を作成した(試料数は5個)。
【0038】以上のように作成した実施例1、2および
3の培養試料と、比較用の培養試料とを、37℃に調節
した孵卵器に入れて48時間培養を行い、発生したコロ
ニーの数をそれぞれ計数し、各々のデータと平均値を表
1に示した。
【0039】
【表1】 菌数測定の結果(大腸菌)〔単位:個〕
【0040】表1に示した培養試験結果から明らかなよ
うに、本発明の実施例1、2および3の培養装置を用い
た培養試験の結果は、従来の混釈法による標準寒天培地
を用いた比較用培養試料の培養試験の結果と略一致して
おり、本発明の培養装置が、培養性能が良く、操作も容
易で、簡便な培養装置として十分実用可能であることを
示している。また、発生したコロニーも鮮明に観察で
き、計数も容易であった。
【0041】
【発明の効果】以上詳しく説明したように本発明の培養
装置は、防水性の基材シートと、該基材シート上に被せ
られる水分不透過性で透明なカバーフィルムとを備え、
該基材シートとカバーフィルムのいずれか一方の内面、
または両方の内面に微生物の培養基層が設けられてなる
微生物の培養装置において、接種する被検液の広がりを
所定の面積にするための、吸水性樹脂と疎水性樹脂との
混合系の樹脂からなる保水層を、少なくともカバーフィ
ルムと重なり合う基材シートの内面に設けたものであ
り、ゲル培地を形成するための各層は、コーティング或
いは印刷などによる乾燥塗膜層として設けられ、且つ、
装置全体が予め滅菌されている。従って、培養装置は、
保存性があり、使用に際してもオートクレーブやスプレ
ッダーなど特別な装置や器具を必要とせず、何時でも極
めて簡単な操作で微生物の培養が可能となり、食品工場
等における菌検査などに容易に利用できる。
【0042】そして、本発明の培養装置は、その製造面
において、培養基層用塗布液または保水層用塗布液、或
いは染料層用塗布液を、基材シートまたはカバーフィル
ムにコーティングまたは印刷などの手段で塗布し、加熱
乾燥することにより、微生物の培養基層または保水層、
或いは染料層を形成できるため、製造工程が簡略化、省
力化され、生産性が向上すると同時に、均一で安定した
乾燥塗膜が形成され、性能にも優れた培養装置を提供で
きる効果を奏する。
【0043】また、吸水性樹脂と疎水性樹脂との混合系
の樹脂からなる所定の面積の保水層を、同心円状、渦巻
き状、格子状、市松模様状などにパターン化することに
より、被検液の保持性がよくなり、その広がり面積を保
水層で囲まれた領域内に容易に止めることができ、更
に、水分の吸水効率も向上し短時間でゲル培地を形成で
きるようになる。この他、培養試験などで使用した後の
廃棄性においても、容易に滅菌や焼却が可能であり、こ
の点でも簡便性に優れている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の培養装置の一実施例の構成を説明する
模式斜視図である。
【図2】図1に示した培養装置の本体シート部分の構成
を示すA─A線模式断面図である。
【図3】図3の(A)、(B)、(C)、(D)は、そ
れぞれ本発明の培養装置の一実施例の層構成を説明する
部分模式断面図である。
【図4】本発明の培養装置において、パターン化して形
成する保水層の形状の例を示す平面図である。
【符号の説明】
1 基材シート 2 カバーフィルム 3 枡目印刷柄 4 培養基層 5a 、5b 、5c 保水層 6 染料層 7a 、7b 、7c 本体シート
フロントページの続き (72)発明者 小口 清 東京都新宿区市谷加賀町一丁目1番1号 大日本印刷株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 防水性の基材シートと、該基材シート上
    に被せられる水分不透過性で透明なカバーフィルムとを
    備え、該基材シートとカバーフィルムのいずれか一方の
    内面、または両方の内面に微生物の培養基層が設けられ
    てなる微生物の培養装置において、接種する被検液の広
    がりを所定の面積にするための、吸水性樹脂と疎水性樹
    脂との混合系の樹脂からなる保水層が、少なくともカバ
    ーフィルムと重なり合う基材シートの内面に設けられて
    いることを特徴とする培養装置。
  2. 【請求項2】 前記所定の面積の保水層が、同心円状、
    渦巻き状、格子状、市松模様状などのパターン状に設け
    られていることを特徴とする請求項1記載の培養装置。
JP26203495A 1995-09-18 1995-09-18 培養装置 Withdrawn JPH0975063A (ja)

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