JPH0974831A - 移植機の苗取出方法 - Google Patents

移植機の苗取出方法

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JPH0974831A
JPH0974831A JP24017695A JP24017695A JPH0974831A JP H0974831 A JPH0974831 A JP H0974831A JP 24017695 A JP24017695 A JP 24017695A JP 24017695 A JP24017695 A JP 24017695A JP H0974831 A JPH0974831 A JP H0974831A
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Motoi Nishio
基 西尾
Junji Kurano
淳次 蔵野
Akio Hamada
浜田  昭夫
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 苗取出爪をポット部内から退出させる途中か
ら略下向き姿勢移行行程を開始させることにより、移植
速度を高速化でき、根鉢の底部分がポット部に衝突する
のを回避できるようにする。 【解決手段】 苗トレイ2におけるポット部3内の土付
き苗5に対して、苗取出爪4を前進させて土付き苗5に
突入し、退出させて突き刺した土付き苗5を取出し、前
記苗取出爪4を苗トレイ2に対向する姿勢から植付筒に
対向する略下向き姿勢に移行した後に、苗取出爪4から
土付き苗5を離脱して植付筒43へ落下供給する。前記
苗取出爪4をポット部3内から退出させる途中から略下
向き姿勢移行行程を開始する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、キャベツ、レタ
ス、白菜、ブロッコリー等の野菜を移植するための移植
機の苗取出方法に関する。
【0002】
【従来の技術】縦横格子状の配列でポット部を有する苗
トレイに苗を育苗させておき、前記ポット部から土付き
苗を取出して移植する野菜移植機は公知であり、農作業
の機械化を図っている。この種の野菜移植機は、特開平
4−330211号公報に開示されているように、主要
構成が、苗トレイにおけるポット部の土付き苗に突入可
能な一対の苗取出爪と、この一対の苗取出爪を互いに離
して先端に設けた爪支持体と、一対の苗取出爪の進退を
案内する一対の爪ガイドと、前記爪支持体及び爪ガイド
をそれぞれ往復動自在に支持する保持体と、爪支持体及
び爪ガイドを往復動させる爪動作機構とを有している。
【0003】そして、ポット部の開口側から苗取出爪を
土付き苗に突入しかつ退出することでポット部の開口か
ら土付き苗を取出し、この取出し完了後の土付き苗を植
付装置の上方まで移送し、爪支持体及び爪ガイドを植付
筒に対応した略下向き姿勢にした後、爪ガイドを苗取出
爪先端側へ移動して、苗取出爪で取出した土付き苗を苗
取出爪から離脱して植付装置に落下供給するようになっ
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記従来技術の移植機
では、苗取出爪を土付き苗に突入しかつ退出する軌跡が
同一であり、退出時に土付き苗の根鉢がポット部に衝突
しないので、良好な取出しができるが、苗取出爪で葉を
突き刺して傷めることが多く、苗取出爪の動きとしては
問題が多すぎる。
【0005】そこで、土付き苗の葉の下側から根鉢中心
側に向けて苗取出爪を斜めに突き刺すことが考えられて
いる。この苗取出爪の動きは、葉を損傷しないので非常
に有用であるが、ポット部が小さい寸法のもの等では、
取出し時に根鉢の底部分がポット部に衝突する可能性が
ある。また、前記従来技術では、土付き苗を突き刺した
苗取出爪は、ポット部から完全に退出してから植付筒に
対向する方向に移動するので、その動きが円滑ではな
く、時間を要しており、移植速度を高速化することが困
難になっている。
【0006】本発明は、苗取出爪をポット部内から退出
させる途中から略下向き姿勢移行行程を開始させること
により、移植速度を高速化でき、根鉢の底部分がポット
部に衝突するのを回避できるようにした移植機の苗取出
方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明における課題解決
のための第1の具体的手段は、苗トレイ2におけるポッ
ト部3内の土付き苗5に対して、苗取出爪4を前進させ
て土付き苗5に突入し、退出させて突き刺した土付き苗
5を取出し、前記苗取出爪4を苗トレイ2に対向する姿
勢から植付筒43に対向する略下向き姿勢に移行した後
に、苗取出爪4から土付き苗5を離脱して植付筒43へ
落下供給する移植機の苗取出方法であって、前記苗取出
爪4をポット部3内から退出させる途中から略下向き姿
勢移行行程を開始することを特徴とする。
【0008】これによって、苗取出爪4はポット部内か
ら退出して略下向き姿勢になるまでの動作が円滑にな
り、移植速度の高速化が可能になる。本発明における課
題解決のための第2の具体的手段は、第1の具体的手段
に加えて、前記苗取出爪4をポット部3内の土付き苗5
に突き刺した後に略V字状軌跡となるように後上側へ後
退させ、かつポット部3内から退出させる途中から略下
向き姿勢へ姿勢変更を開始すると共に植付筒43側への
移行を開始することを特徴とする。
【0009】これによって、葉を損傷しないように、苗
取出爪4を土付き苗5に突き刺した後に略V字状軌跡と
なるように後上側へ後退させても、取出し時の苗土がポ
ット部3に衝突するのが回避される。本発明における課
題解決のための第3の具体的手段は、苗トレイ2におけ
るポット部3内の土付き苗5に対して、互いに離れて位
置する一対の苗取出爪4を葉の下側からすくい上げなが
ら土付き苗5の中心線Sに対して傾斜状態で前進させて
苗土に突入するA行程と;突き刺した土付き苗5を苗取
出爪4の後上方向後退移動でポット部3深さの中途まで
取出すB行程と;苗取出爪4をポット部3内から姿勢変
更しかつ移動して苗トレイ2に対向する姿勢から略下向
き姿勢に移行するC行程と;このC行程に続いて苗取出
爪4を移動して植付筒43に対向する略下向き姿勢に移
行し、かつその最終位置で苗取出爪4とそれを案内して
いる爪ガイド6との相対移動で、苗取出爪4から土付き
苗5を離脱して植付筒43へ落下供給するすると共に苗
取出爪4を後退させるD行程と;土付き苗5離脱後の苗
取出爪4を復動させるE行程と;このE行程に続いてA
行程まで苗取出爪4を略下向き姿勢から苗トレイ2に向
く姿勢へ変更しながら復動させるF行程と;を有するこ
とを特徴とする。
【0010】これによって、移植速度の高速化が可能に
なり、苗取出爪4を土付き苗5に斜めに突き刺した後に
後上方向へ後退させても、取出し時の苗土がポット部3
に衝突するのが回避される。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図13において、野菜移植機21
は、走行車両(走行体)22の後部に操縦ハンドル20
を有する歩行型であって、畝7を跨いでその長手方向に
走行しつつ、土付き苗5をマルチフィルムで覆われた畝
7に所定間隔をおいて植付けるものである。
【0012】走行車両22は、装置フレーム23と、こ
の装置フレーム23の前端部に設けられた架台24等と
を備え、装置フレーム23の前部は下向きに曲がってい
て架台24の側部に固定されており、後部は上向きに曲
がっていて操縦ハンドル20が取着されている。架台2
4上にはエンジン25が搭載され、このエンジン25は
ボンネット26で覆われており、架台24の後部にはミ
ッションケース27が固定され、このミッションケース
27内の動力伝達機構にエンジン25の動力が伝動され
る。
【0013】ミッションケース27内に入力された動力
は、左右側方に突出する車輪伝動軸28に伝達されると
共に、この車輪伝動軸28よりも後方に設けられて左右
側方に突出する第1PTO軸29と、後上方に突出する
第2PTO軸30とから取出せるようになっている。車
輪伝動軸28の左右両端部にはその軸心回りに上下揺動
自在な伝動ケース31を介して左右の後輪32が支持さ
れ、この後輪32には車輪伝動軸28から伝動ケース3
1内の動力伝達機構を介してエンジン25の動力が伝達
される。また、走行車両22の前部には、左右一対の前
輪33、畝高さ検出ローラ36が備えられている。
【0014】走行車両22の後部には、移植作業部37
が設けられている。この移植作業部37は、苗供給装置
39と、この苗供給装置39から供給される土付き苗5
を植付筒43によって畝7に植付ける植付装置35と、
苗が植付けられる位置に予めマルチフィルムに移植用の
孔を穿けるマルチフィルム穿孔装置38等を有してい
る。なお、苗供給装置39は第2PTO軸30の回転動
力により駆動され、植付装置35及びマルチ穿孔装置3
8は第1PTO軸29の回転動力により駆動される。
【0015】前記植付装置35及びマルチフィルム穿孔
装置38は、ミッションケース27の第1PTO軸29
に上下揺動自在に支持された可動フレーム41上に備え
られている。この可動フレーム41の後端部は装置フレ
ーム23に上下方向位置調整可能に吊持されており、可
動フレーム41の後部には覆土・鎮圧ローラ42が設け
られている。
【0016】図1〜12において、苗供給装置39は、
装置フレーム23上に装着されており、土付き苗5が育
苗されたポット部3が縦横に多数配設された苗トレイ2
を横方向及び縦方向に移送する搬送装置34と、この搬
送装置34上の苗トレイ2から、所定の苗取出位置にて
苗取出爪4により土付き苗5を一つずつ取り出して、こ
の土付き苗5を植付装置35上方まで移送した後に植付
筒43内に落とし込む苗取出装置1とを有して構成され
ている。
【0017】なお、苗トレイ2は樹脂製で可撓性を有
し、縦横に多数配列したポット部3が前面に開口して背
面に突出して形成されており、各ポット部3に土付き苗
5が育苗されている。前記苗取出装置1は、一対の針
(箸)形状の苗取出爪4と、この一対の苗取出爪4を先
端に設けた爪支持体8と、一対の苗取出爪4の進退を案
内する爪ガイド6と、前記爪支持体8及び爪ガイド6を
それぞれ長手方向往復動自在に支持する保持体9と、爪
支持体8及び爪ガイド6を適正に動作させる爪動作機構
10とを有している。
【0018】前記爪動作機構10は、苗トレイ2と植付
筒43との間で苗取出爪4を姿勢変更しながら往復動作
させるものであり、装置フレーム23上に固定された支
持フレーム14を備え、この支持フレーム14には、第
2PTO軸30からの回転動力によって、図1〜5にお
いて反時計回りに回転駆動されるクランク体52が回動
軸51に設けられている。このクランク体52にはクラ
ンクピン53が側方に突設されていると共に、クランク
体52と同軸心として駆動カム62が備えられている。
【0019】また、支持フレーム14には、クランク体
52の下方で揺動アーム54の下部が揺動軸54Aによ
り枢結されていて、この揺動アーム54の中途部には上
下方向(アーム長手方向)に延びる溝カム55が形成さ
れ、この溝カム55にクランク体52のクランクピン5
3が挿通係合されている。前記溝カム55は中央の円弧
部の両端に、逆円弧部と直線部とを連続形成した形状で
あり、前記円弧部と逆円弧部とは角ばった境目がない円
滑な曲線で接続されており、クランクピン53は図6
(a)に示すように、溝カム55の内周面にA→B→C
→D→E→Fの順に当接していく。
【0020】前記A〜Fの各部に対応して苗取出爪4の
先端の移動行程が決定されており、F行程とA行程の境
目をポイントP1、A行程とB行程の境目をポイントP
2、C行程とD行程の境目をポイントP3、D行程とE
行程の境目をポイントP4と符号を付けている。溝カム
55は搬送装置34へ土付き苗5を取るために揺動アー
ム54を揺動するE〜F行程の距離が短く、一方、植付
装置35へ土付き苗5を供給するために揺動アーム54
を揺動するC〜D行程の距離が長く設定されており、早
戻り機構が構成されている。
【0021】すなわち、往復速度を比較すると、苗取出
爪4によってポット部3から土付き苗5を取出すための
復行程Yのときはその移動を早くし、ポット部3から土
付き苗5を取出して植付筒43に受渡す往行程Xのとき
は遅速移動するようにして、土付き苗5の移送途中の落
下を防止しながら早戻りさせて、苗取出・供給の効率化
を図っている。
【0022】揺動アーム54の上部には保持体9がピン
54Bを介して枢結されている。この保持体9はピン5
4Bを設けた部位が筒形状に形成されており、この筒状
部には、軸方向移動自在にパイプ製の爪支持体8が挿通
案内されて、この爪支持体8は搬送装置34の苗トレイ
2に向かって出退可能とされている。この爪支持体8の
先端部に、ポット部3内の土付き苗5に斜め方向から突
き刺される一対の苗取出爪4が取付けられている。
【0023】また、保持体9にはブラケット56を介し
て遊転自在にローラ57が取付けられ、このローラ57
は、支持フレーム14の上部にピン58を介して揺動自
在に取付けられたガイド板59に形成されたカム溝60
に係合されている。前記ガイド板59は突出腕の先端に
転動ローラ61を有し、この転動ローラ61は駆動カム
62上に当接されていて、駆動カム62の反時計方向の
回転によりガイド板59をピン58を中心として揺動可
能にしている。
【0024】ピン58を中心とするガイド板59の揺動
は、苗取出爪4がポット部3に向って進出するときは、
突入開始点(図2参照)の手前から、土付き苗5の葉を
下側からすくい込むように、苗取出爪4の先端をピン5
4Bの廻りで首振りするようにしていると共に、揺動ア
ーム54の揺動角度に応じた保持体9の姿勢(特に、揺
動アーム54に対する保持体9の相対角度)を規制して
いる。
【0025】また、ポット部3から取出された土付き苗
5を植付筒43の上方に移送させるとき(図3に示す状
態から図4に示す状態まで)には、苗取出爪4を大きく
後下方へ移動させると共に略下向き姿勢に変更し、土付
き苗5を略鉛直姿勢にする。そのために、カム溝60の
後部側(図3左側)は、ローラ57を揺動アーム54の
揺動軸54Aから離れる方向に移動させる形状とされて
いる。
【0026】爪支持体8の外周には、図8〜11に示す
ように、その基端部に設けた基体65と保持体9の筒状
部との間に、爪支持体8を後退する方向に付勢するコイ
ルスプリング66が介装されており、爪支持体8の前端
部には爪取り付け具67が嵌合固定されている。この爪
取り付け具67に一対の苗取出爪4の基部がそれぞれ軸
4aを介して又は苗取出爪4の基部を直角に折曲して軸
として枢支されており、一対の苗取出爪4は爪取り付け
具67に対して先端が遠近移動するように揺動可能にな
っている。
【0027】前記保持体9の下端部には、押出リンク6
8がピン69を介して回動自在に枢結されている。この
押出リンク68の先端部には長溝(又は長孔)70が形
成され、爪取り付け具67の突出腕に設けたピン71と
係合されている。この押出リンク68には略円弧状のカ
ム板73が設けられ、このカム板73はクランク体52
のクランクピン53と当接可能である。クランクピン5
3がF行程の後期に対応して、揺動アーム54が搬送装
置34側の揺動端に達するときに(図2参照)、回動し
てくるクランクピン53によってカム板73を介して押
出リンク68が揺動され、保持体9に対して爪取り付け
具67及び爪支持体8を搬送装置34側へ向けて押動
し、コイルスプリング66を圧縮する。これにより、苗
取出爪4は突出し、かつ爪支持体8が後退するための復
元力が保有されることになる。
【0028】6は前記爪支持体8、基体65及び爪取り
付け具67に長手方向摺動自在に挿入された爪ガイドで
あり、丸棒等で形成されていて、その前端にガイド部1
1を形成する部材が両苗取出爪4に跨がって装着され、
後端に側面視L字板状の作動部材76が装着され、中途
部に止め具77が固着され、この止め具77と基体65
との間にスプリング78が嵌装されている。
【0029】図9〜11に示すように、爪ガイド6は2
本の苗取出爪4に対して三角配置されており、ガイド部
11には2つの爪挿通孔11aが形成され、この左右爪
挿通孔11aの間隔は、左右苗取出爪4の枢支部間隔K
(枢支部である軸4aの間隔)より狭く設定されてい
る。従って、苗取出爪4と爪ガイド6とが相対移動する
と苗取出爪4の爪先端間距離Lが変化する。即ち、ガイ
ド部11が苗取出爪4の先端側に位置するとき、爪先端
間距離Lは最も広く、この状態からガイド部11を不動
にしておいて苗取出爪4を突出していくと、苗取出爪4
の基部側はガイド部11に近づき、爪先端間距離Lは次
第に狭くなる。
【0030】そのため、土付き苗5をポット部3から取
出すため、前進させていくと、左右の苗取出爪4の先端
は突き進みながら互いに近づき、土付き苗5の左右の中
心線Sに対して傾斜した略直線状の軌道上を移動するこ
とになる。また、前記苗取出爪4で土付き苗5を取出し
た状態で、爪ガイド6のガイド部11を苗取出爪4の基
部側に位置する状態から先端側へ移動すると、爪先端間
距離Lは狭い状態から広くなり、これと平行にガイド部
11が土付き苗5と当接して苗取出爪4から押し出す作
用をする。このとき、土付き苗5に対して苗取出爪4の
先端は、突入した軌道と略同一軌道で抜けることにな
り、突入時も離脱時も土付き苗5の損傷を最小限に抑え
る。
【0031】前記苗取出爪4は図8等に示す正面視にお
いて、ポット部3内の土付き苗5の中心線Sに対して、
表面側(ポット部3の開口縁側)で遠くかつ底面側で近
づくように突入すべく傾斜配置されており、従って、土
付き苗5は略截頭四角錐形状であるので、その表面下2
隅から底面中央へ2本の苗取出爪4を突き刺すようにな
り、土付き苗5の葉及び根を突き刺すことがなく、また
それに加えて左右苗取出爪4の先端が狭くなるので、ポ
ット部3の底近傍に衝突しないようになっている。
【0032】図8〜11において、前記保持体9には作
動片81が軸82を介して枢支され、スプリングによっ
て図8時計方向に付勢されており、この作動片81は1
本の足と左右両腕とを有する略T字形状であり、左腕に
はロック部81Aが、右腕には解除部81Bが、足には
押動部81Cが形成されている。前記爪ガイド6に固着
の作動部材76は爪ガイド6と平行な部分76Aを有
し、この部分76Aは保持体9によって回り止め状態で
摺動が案内されており、その摺動面に突出した前記作動
片81のロック部81Aと係合して、爪ガイド6の突出
方向の移動が規制されている。
【0033】前記爪支持体8の後端の基体65にはロッ
クアーム83が枢支されており、このロックアーム83
はスプリングによって時計方向に付勢されており、前部
側に保持体9の係合部9aと係合可能な被係合部83a
と、傾斜面83bと、前方に突出した突起83cとが形
成されている。爪支持体8は突出した状態でロックアー
ム83の被係合部83aが保持体9の係合部9aと係合
することによりその状態が保持され、作動片81が回動
することによりロック部81Aによる作動部材76の部
分76Aに対するロックが解除され、爪ガイド6が突出
して部分76Aが傾斜面83bと当接することにより、
被係合部83aが係合部9aから離脱され、この離脱が
不完全であっても、作動片81が更に回動することによ
り解除部81Bが突起83cを突き上げて、被係合部8
3aを係合部9aから強制離脱させる。
【0034】前記作動片81の押動部81Cは、ガイド
板59に位置調整自在に設けたロック解除部材84と当
接することにより回動されるようになっており、保持体
9が苗取出爪4を略下向き姿勢にする図4の状態に移動
してきたときにロック解除部材84と当接して、爪ガイ
ド6を突出させ、その後に爪ガイド6を伴って爪支持体
8を後退させる。なお、ロック解除部材84はボルト又
はピン等で形成されている。
【0035】前記保持体9、クランク体52、駆動カム
62、揺動アーム54、ガイド板59及び押出リンク6
8等から爪ガイド6及び爪支持体8等を支持し、苗トレ
イ2のポット部3に向く苗取出し姿勢から植付筒43に
向く略下向きの苗離脱姿勢まで姿勢変更しながら移動
し、苗取出し姿勢で土付き苗5を取出し、苗離脱姿勢で
土付き苗5を落下する動作を行わせる爪動作機構10が
構成されている。
【0036】また、ロック部81Aを有する作動片8
1、作動部材76及びロックアーム83等で、爪ガイド
6を爪先端側へ移動したときに爪支持体8と爪ガイド6
とを同時に後退させる戻し連動手段12が構成され、解
除部81Bを有する作動片81及びロックアーム83等
で、戻し連動手段12作動後に爪支持体8の戻り動作を
保障する戻し保障手段13が構成されている。
【0037】搬送装置34は、装置フレーム23に固定
されたサポートフレームにガイドレール等を介して左右
方向移動支持された可動枠(図示せず)を備えている。
この可動枠は前下向き傾斜状に配置され、前記苗トレイ
2は、ポット部3の開口が前上方を向くように可動枠の
上部側から可動枠後面に沿って装填され、可動枠の横移
動で左右方向に横送りされると共に、可動枠内で下方に
縦送りされるように構成されている。
【0038】可動枠には、図7に示すように、苗トレイ
2の底部(すなわちポット部3の底部)を横一列のポッ
ト部3に亘って支持案内する支持板93が取付けられて
いる。この支持板93は、苗取出爪4によって土付き苗
5が取出される位置のポット部3にまで延設されてお
り、この支持板93の先端部が、苗取出爪4を土付き苗
5に突き刺したときの苗トレイ2の撓みを阻止し、苗取
出爪4による安定した土付き苗5の取出しをするための
裏当て部材89となっている。
【0039】サポートフレームには、エンドレスの螺旋
溝を有する横送り軸102が回転自在に支持され、この
横送り軸102に苗取出装置1側からの動力が伝達可能
になっており、この横送り軸102と可動枠との間に可
動枠を横送りする横送り機構103が設けられており、
この横送り機構103で可動枠を、苗トレイ2の略全幅
だけ左右方向に往復横送り可能にしている。
【0040】また、可動枠下部には、横軸94が回動自
在に取付けられており、この横軸94には左右一対の縦
送りホイール95がワンウエイクラッチを介して設けら
れ、このホイール95には、可動枠の上部に設けられた
従動ホイールとにわたってチェーン97が掛装され、こ
のチェーン97に、縦方向のポット部3間の間隙に係合
する搬送ピン98が取付けられている。
【0041】前記横送り軸102と横軸94との間に
は、横送りされてきた可動枠がその左右移動終端に達し
たときに、苗トレイ2の1つのポット部間ピッチに相当
する距離だけ、縦送りホイール95を介してチェーン9
7を間欠移動する間欠送り手段99が設けられ、前記縦
送りホイール95、チェーン97、搬送ピン98及び間
欠送り手段99等によって、苗トレイ2を横送り後に1
ピッチだけ縦送りする間欠縦送り機構100が構成され
ている。
【0042】次に、前記爪動作機構10による苗取出爪
4の苗取出動作を説明する。なお、図1〜5には、土付
き苗5に苗取出爪4を突き刺したときから植付筒37の
上方で土付き苗5を落下させるときまでの苗取出過程
(往行程)の苗取出爪4の先端部の軌跡Xを1点鎖線
で、復行程の苗取出爪4の先端部の軌跡Yを2点鎖線で
示している。
【0043】苗取出動作は図1〜6に示すように、苗ト
レイ2におけるポット部3内の土付き苗5に対して、互
いに離れて位置する一対の苗取出爪4を葉の下側からす
くい上げながら土付き苗5の中心線Sに対して傾斜状態
で前進させて苗土(根鉢)に突入するA行程と;突き刺
した土付き苗5を苗取出爪4の後上方向後退移動でポッ
ト部3深さの中途まで取出すB行程と;苗取出爪4をポ
ット部3内から姿勢変更しかつ移動して苗トレイ2に対
向する姿勢から略下向き姿勢に移行するC行程と;この
C行程に続いて苗取出爪4を移動して植付筒43に対向
する略下向き姿勢に移行し、かつその最終位置で苗取出
爪4とそれを案内している爪ガイド6との相対移動で、
苗取出爪4から土付き苗5を離脱して植付筒43へ落下
供給するすると共に苗取出爪4を後退させるD行程と;
土付き苗5離脱後の苗取出爪4を復動させるE行程と;
このE行程に続いてA行程まで苗取出爪4を略下向き姿
勢から苗トレイ2に向く姿勢へ変更しながら復動させる
F行程と;を有する。
【0044】図1、2の状態で、保持体9は苗トレイ2
に略最接近した位置、即ち、ガイド部11の先端が土付
き苗5の葉を下側からすくい上げながら苗トレイ2に近
づいて最接近した位置(ポイントP1)であり、この状
態になるまで苗取出爪4を上昇させる揺動アーム54の
揺動は減速してきて、F行程の後期(ポイントP1の若
干手前)からクランクピン53がカム板73と当接を開
始している。
【0045】ポイントP1からクランクピン53が揺動
アーム54の溝カム55の中央円弧部内で回動する(A
行程)と、揺動アーム54は揺動しなく静止状態を維持
し、クランクピン53がカム板73を介して押動リンク
68をピン69を中心に揺動し、爪取り付け具67を介
して爪支持体8及び苗取出爪4をポット部3内の土付き
苗5に向けて前進させる。
【0046】このため苗取出爪4の上昇後期と前進移動
初期とはオーバラップしており、ポイントP1での軌跡
は円弧状となり、上昇した後に前進する場合と比して、
ポイントP1では苗取出爪4は土付き苗5の葉から若干
離れ、移動速度は余り低下することがなく、円滑な動き
となる。このとき、図8に示すように、爪ガイド6は作
動部材76が作動片81に当接していて不動であり、基
体65が前進することにより、スプリング66、78が
圧縮され、ロックアーム83の被係合部83aは保持体
9の係合部9aに係合して戻り動作が阻止される。
【0047】また、不動のガイド部11に対して苗取出
爪4が前進するため、左右一対の苗取出爪4は枢支部間
隔Kより狭いガイド部11の爪挿通孔11aに規制され
て、苗取出爪4の先端が前進しながらかつ爪先端間距離
Lを狭めながら土付き苗5に突き刺さる。側面視におい
て、土付き苗5の中心線Sに対して苗取出爪4の突き刺
し方向は傾斜し、苗の茎及び根に突き刺さることはな
い。
【0048】この突き刺さり状態では左右苗取出爪4
は、図11の2点鎖線状態から実線状態となって、広い
V字状から狭いV字状に変化する。この苗取出爪4のV
字状態は、平行状の場合よりも土付き苗5の抜けが少な
く、ポット部3から強力に取出すことができ、しかも変
化時に土付き苗5を挟み付けるようにしたものでないの
で、土付き苗5を破損することもない。
【0049】苗取出爪4による土付き苗5の突き刺し完
了後に、クランク体52が回転すると、クランクピン5
3を介して揺動アーム54が左方向に揺動し、苗取出爪
4及び爪ガイド6を共に後上方向に後退させて苗トレイ
2から引き離す(B行程)。これにより、苗取出爪4の
突き刺しと引き離し軌跡は略V字状軌跡となる。そして
図3の状態を経て、往動軌跡X上を移動する。溝カム5
5はこのB行程でA行程の円弧と逆向きになっているた
め、高速で揺動アーム54を揺動することになる。
【0050】往動軌跡X上の移動では、保持体9はそれ
に設けたローラ57がガイド板59のカム溝60に案内
され、これにより苗取出爪4及び爪ガイド6は、略水平
の取出し姿勢から図4に示す略下向きの離脱姿勢に変更
される(C行程)。このC行程の開始点Qは、苗取出爪
4がポット部3内にあり、土付き苗5をポット部3から
取出す途中、即ち、ポット部3の深さの中途であり、土
付き苗5がポット部3から完全に抜け出す前から、C行
程の苗取出爪4を略下向き姿勢への姿勢変更及び植付筒
43側への移行が開始される。
【0051】前記B行程からC行程への移行は滑らかで
あり、B行程が短縮されるので、動作時間は短くなり、
また、土付き苗5はポット部3内で姿勢が変更されるの
で、苗土の底部分がポット部3に衝突することが回避さ
れる。このC行程における苗取出爪4の姿勢変更は、カ
ム溝60が図3左側で尻上がり状になっていることによ
り達成されており、C行程の開始点Qはカム溝60の尻
上がり開始点を変更することにより調整できる。また、
苗取出爪4の姿勢変更は、駆動カム62でガイド板59
を上方へ揺動することでも達成でき、カム溝60の形状
と組み合わせることも可能である。
【0052】前記ローラ57がカム溝60の後端近傍ま
で移動してくると(図3)、作動片81の押動部81C
がロック解除部材84に当接し始める。C行程でも溝カ
ム55はA行程の円弧と逆向きになっており、C行程の
移行当初は高速で揺動アーム54を揺動するが、後半で
はその円弧の中心が回転軸51と同側になって、揺動ア
ーム54の揺動速度は時間をかけて低速まで減速され
る。
【0053】C行程とD行程との間のポイントP3は互
いに逆向きの円弧が段差なく連続しており、D行程の初
期までがC行程のようになっているので、揺動アーム5
4の揺動は加速されることはなく、クランク体52と揺
動アーム54とが略直角になる状態であるので、苗取出
爪4の先端は減速されて略停止状態になり、この状態の
ときに戻し連動手段12が作動することになる。
【0054】このD行程に入って減速されて略停止状態
になる時期が、苗取出爪4を苗トレイ対向姿勢から植付
筒対向姿勢までの移行の後半部分であり、十分低速にな
っており、苗取出爪4の慣性力も減衰されている。な
お、図6(b)は苗取出爪4の先端部の一定時間刻みの
軌跡を表示している。作動片81がロック解除部材84
に当接して回動を開始(戻し連動手段12の作動)する
と、ロック部81Aが作動部材76のロックを解除し、
爪ガイド6はそれまで圧縮されていたスプリング78に
よって弾発的に突出され、図4の2点鎖線及び図9に示
すように、不動の苗取出爪4に対して爪先端側へ前進
し、突き刺していた土付き苗5を押し出して離脱させ
る。
【0055】このとき、爪ガイド6のガイド部11は土
付き苗5を損傷することがない大きな面で苗土の肩部に
当接され、離脱された土付き苗5は植付装置35の植付
筒43に向けて落下し、受渡しが行われる。前記爪ガイ
ド6が突出されるとロックを解除された作動部材76は
一体的に移動し、図9に示すように、部分76Aがロッ
クアーム83の傾斜面83bに当接して被係合部83a
と係合部9aの係合を解除する。そのため突出状態に保
持されていた爪支持体8は、圧縮状態にあったスプリン
グ66によって弾発的に後退される(D行程の後半)。
【0056】このとき、爪ガイド6の後端の作動部材7
6は基体65の背面にクッション88を介して当接して
いるので、爪支持体8の後退に伴って爪ガイド6も後退
され、両者はスプリング66で素早く後退するので、落
下する土付き苗5の葉との爪ガイド6の接触が可及的に
回避される。また、爪ガイド6の移動抵抗が大き過ぎる
等の何らかの理由で、部分76Aがロックアーム83の
傾斜面83bを持ち上げられなかった場合は、ローラ5
7がカム溝60の後端に移動したとき、ロック解除部材
84によって作動片81が更に回動して、解除部81B
で突起83cを介してロックアーム83を回動(保障手
段13の作動)し、被係合部83aを係合部9aから強
制的に離脱させ、苗取出爪4の後退を保障する。これに
より、苗取出爪4上の土付き苗5を爪ガイド6で離脱で
きなくとも、苗取出爪4が後退することにより、土付き
苗5から爪ガイド6に当たりにいって離脱されることに
なる。
【0057】これで図5に示すように、苗取出爪4及び
爪ガイド6は共に後退位置に戻り、作動部材76はロッ
ク可能状態になる。この状態からのクランク体52の回
転は、揺動アーム54を右方向に揺動し(E〜F行
程)、図1の状態まで保持体9を姿勢変更しながら移動
して、苗取出爪4を復動軌跡Y上で早戻りさせる。この
復動軌跡Y上の移動では、苗取出爪4及び爪ガイド6が
苗トレイ2に近づく手前(復動後期)から、駆動カム6
2の突部がガイド板59のローラ61に作用し、下向き
姿勢から急激に略水平の姿勢に変更され、これにより土
付き苗5の葉をすくい上げるように、又は葉の下側にす
くい込むように突入開始位置に進出し、苗取出爪4の突
出軌道上に葉がないようにする。
【0058】なお、本発明は前記実施の形態に限定され
るものではなく、種々変形することができる。例えば、
移植機21の移植装置23は、自走式歩行型に構成して
いるが走行車輛に装着した乗用型にいたり、1条植えの
他2条以上の多条植えに構成したりすることができる。
また、揺動アーム54の溝カム55の形状を変更するこ
とによりD行程中に苗取出爪4の増速を生じることな
く、土付き苗5を離脱させるようにすることも可能であ
る。更に、苗取出爪4でポット部3内の土付き苗5を取
出す際、苗取出爪4を中心線Sに近い位置で突き刺しか
つ同一軌跡で抜き出す場合にも、C行程の開始を苗取出
爪4がポット部3内から抜け出る前から行うようにする
こともできる。
【0059】図13〜16において植付装置35の詳細
を示しており、植付装置35は、苗取出装置1から供給
される土付き苗5を畝7に所定間隔で植付けるべく畝7
に対して突き刺し運動される植付筒43と、この植付筒
43を上下昇降動かつ前後動させる揺動リンク機構11
0とから主構成されている。揺動リンク機構110は、
下端側が前後揺動自在となるように上端部が可動フレー
ム41に軸支された第1平行リンク111を備え、この
第1平行リンク111の下端部に揺動プレート112を
枢結し、この揺動プレート112に第2平行リンク11
3の前端部を枢結し、この第2平行リンク113の後端
部に植付筒43を枢結している。
【0060】また、第2平行リンク113の上側リンク
114に、可動フレーム41に設けた左右方向の駆動軸
116に設けたクランクアーム117の先端部を枢結し
ている。このクランクアーム117の先端部にはカム1
18が設けれられ、クランクアーム117と共に回動す
るようになっている。第1PTO軸29からの動力によ
り駆動軸116を介してクランクアーム117が回転す
ることで、第1、第2平行リンク111、113により
植付筒43が上下に昇降しながら前後にも移動し、略楕
円形の軌跡(図17に図示)を描くようになっており、
走行しながら植付筒43を畝7に突き刺す際において、
植付筒43が圃場に対して略前方移動のないようになっ
ている。
【0061】図14〜16において、植付筒43は、そ
の上部の上筒43Aが平面視矩形状の開口を有する筒体
であり、下部には、取付ピン120を支点に前後方向で
開閉自在となる前後対のオープナ121を備えている。
前記上側リンク114にはベルクランク122が枢支さ
れ、このベルクランク122は一端に前記カム118と
係合するコロ123が設けられ、他端には前オープナ1
21と連動連結するリンク124が連結されており、カ
ム118の回動で前後対のオープナ121を開閉可能と
している。
【0062】そして、オープナ121は植付筒43の軌
跡の下死点にて畝7に突入したときに植付孔を形成する
と共に、カム118が下側に回動してきたときに、ベル
クランク122の回動によって前後に開き、植付孔に土
付き苗5を植付け得るようになっている。前記ベルクラ
ンク122に対するカム118の位相を変更することに
より、又はカム118の形状を変更することにより、オ
ープナ121の開放時期を変更することができる。ま
た、カム118の突出形状を変更することにより、オー
プナ121の開き量を変更することができ、植え付ける
土付き苗5の大小に対応できる。なお、前後対のオープ
ナ121は、引張バネによって常に閉鎖方向に付勢され
ている。
【0063】前記植付筒43の上筒43Aには前後ガイ
ド体126、127が設けられている。前ガイド体12
6は上筒43A内部から前上方に若干突出する円弧形状
で、苗取出爪4から放出された土付き苗5をオープナ1
21内まで案内するものである。後ガイド体127は上
筒43A内部から後上方に大きく突出しており、この突
出部分127Aは円弧形状であって、植付筒43が苗取
出爪4から土付き苗5を受け取る略上死点に達したと
き、苗取出爪4の往動軌跡Xに沿うようになり、D行程
移動中の土付き苗5の底面を誘導して、苗取出爪4から
土付き苗5が不本意に落下するのを防止すべく案内する
ものである。
【0064】なお、上筒43Aを角筒状に形成し、その
上端前後縁から前後外方へ前後ガイド体126、127
を一体突出してもよい。図17〜19において植付装置
35の変形例を示しており、植付筒43の後ガイド体1
29は上部が植付筒43の上筒43Aの後上部に枢支さ
れ、下部がオープナ121内まで垂下しており、オープ
ナ121のスクレーパ開口130を覆っている。
【0065】植付筒43の後方側にはスクレーパ手段1
31が設けられており、植付筒49が畝7に突入されて
土付き苗5を植え付けた後に揺動リンク機構110によ
って上昇移動される際に、外スクレーパ部132がオー
プナ121の外側面に付着した土をかき落とすと共に、
内スクレーパ部133がスクレーパ開口130からオー
プナ121の内部に入って内側面に付着した土をかき落
とすようになっている。
【0066】前記後ガイド体129はオープナ121の
スクレーパ開口130を覆うことにより、植付筒43内
に受け渡された土付き苗5がスクレーパ開口130に引
っ掛かってオープナ121に入る姿勢が悪化したりする
のを防止し、かつ内スクレーパ部133の侵入を許容し
ている。
【0067】前記前後オープナ121を支持する取付ピ
ン120は上筒43Aに支持体136を介して支持され
ている。この支持体136は上筒43Aにボルト137
を介して取り付けられているが、図19に示すように、
支持体136のボルト孔は上下方向に長孔138となっ
ており、前後各オープナ121の支持高さを独立変更可
能になっている。
【0068】このように前後オープナ121の支持高さ
を独立変更可能にすることにより、オープナ121の中
心線を上筒43Aの中心線に対して傾斜させることがで
き、揺動リンク機構110、上筒43A及び前後オープ
ナ121の組み付け公差、ガタ等によって上筒43Aの
中心線が畝7に対して垂直から傾斜していても、オープ
ナ121を畝7に対して垂直になるように調整すること
ができる。逆に、オープナ121を畝7に対して意識的
に角度を持たして、上昇時に土の引っ掛けを防止させる
ようにすることもできる。
【0069】前記前後オープナ121の下部は、内部に
略円錐空間を形成するようになっているが、外部には左
右方向に突出した羽部121Aを有しており、この羽部
121Aの左右幅は土付き苗5より大きく、畝7に突入
して開くことにより植付孔の底を角形に形成して、土付
き苗5が植付孔の底まで入るようにしている。また、羽
部121Aを形成することにより、オープナ121の下
部を円錐形に成形する際に板材を巻き込むことがないの
で、オープナ121の下部内面が円滑に形成され、土の
付着が少なくかつスクレーパ手段131による清掃も確
実になる。
【0070】
【発明の効果】以上詳述した本発明によれば、苗取出爪
4をポット部3内から退出させる途中から略下向き姿勢
移行行程を開始するので、苗取出爪4はポット部内から
退出して略下向き姿勢になるまでの動作が円滑になり、
移植速度を高速にできる。また、苗取出爪4をポット部
3内の土付き苗5に突き刺した後に略V字状軌跡となる
ように後上側へ後退させ、かつポット部3内から退出さ
せる途中から略下向き姿勢へ姿勢変更を開始すると共に
植付筒43側への移行を開始するので、葉を損傷しない
ように、苗取出爪4を土付き苗5に突き刺した後に略V
字状軌跡となるように後上側へ後退させても、取出し時
の苗土がポット部3に衝突するのが回避できる。
【0071】更に、苗トレイ2におけるポット部3内の
土付き苗5に対して、互いに離れて位置する一対の苗取
出爪4を葉の下側からすくい上げながら土付き苗5の中
心線Sに対して傾斜状態で前進させて苗土に突入するA
行程と;突き刺した土付き苗5を苗取出爪4の後上方向
後退移動でポット部3深さの中途まで取出すB行程と;
苗取出爪4をポット部3内から姿勢変更しかつ移動して
苗トレイ2に対向する姿勢から略下向き姿勢に移行する
C行程と;このC行程に続いて苗取出爪4を移動して植
付筒43に対向する略下向き姿勢に移行し、かつその最
終位置で苗取出爪4とそれを案内している爪ガイド6と
の相対移動で、苗取出爪4から土付き苗5を離脱して植
付筒43へ落下供給するすると共に苗取出爪4を後退さ
せるD行程と;土付き苗5離脱後の苗取出爪4を復動さ
せるE行程と;このE行程に続いてA行程まで苗取出爪
4を略下向き姿勢から苗トレイ2に向く姿勢へ変更しな
がら復動させるF行程と;を有するので、移植速度を高
速にでき、苗取出爪4を土付き苗5に斜めに突き刺した
後に後上方向へ後退させても、取出し時の苗土がポット
部3に衝突するのが回避できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示す苗取出直前の正面図
である。
【図2】苗取出装置の苗取出直前の断面正面図である。
【図3】同苗取出直後の断面正面図である。
【図4】同苗離脱直前の断面正面図である。
【図5】同苗離脱直後の断面正面図である。
【図6】(a)は本発明の実施の形態の揺動アームの正
面図、(b)はその揺動アームを使用した苗取出爪の先
端部の一定時間刻みの軌跡を示す説明図である。
【図7】苗取出装置と搬送装置との関係を示す正面図で
ある。
【図8】苗取出装置の要部の苗突き刺し時の断面正面図
である。
【図9】苗取出装置の要部の苗離脱時の断面正面図であ
る。
【図10】苗取出装置の要部の苗突き刺し前の断面正面
図である。
【図11】苗取出装置の要部の苗突き刺し時の断面平面
図である。
【図12】苗取出装置の要部の背面図である。
【図13】移植機の全体正面図である。
【図14】植付装置の正面図である。
【図15】植付筒の断面正面図である。
【図16】植付筒の斜視図である。
【図17】植付装置の変形例を示す正面図である。
【図18】変形例の植付筒の断面正面図である。
【図19】変形例の植付筒の一部断面側面図である。
【符号の説明】
1 苗取出装置 2 苗トレイ 3 ポット部 4 苗取出爪 5 土付き苗 6 爪ガイド 8 爪支持体 9 保持体 10 爪動作機構 21 移植機 34 搬送装置 35 植付装置 43 植付筒 54 揺動アーム 55 溝カム S 中心線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 浜田 昭夫 大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボ タ堺製造所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 苗トレイ(2)におけるポット部(3)
    内の土付き苗(5)に対して、苗取出爪(4)を前進さ
    せて土付き苗(5)に突入し、退出させて突き刺した土
    付き苗(5)を取出し、前記苗取出爪(4)を苗トレイ
    (2)に対向する姿勢から植付筒(43)に対向する略
    下向き姿勢に移行した後に、苗取出爪(4)から土付き
    苗(5)を離脱して植付筒(43)へ落下供給する移植
    機の苗取出方法であって、 前記苗取出爪(4)をポット部(3)内から退出させる
    途中から略下向き姿勢移行行程を開始することを特徴と
    する移植機の苗取出方法。
  2. 【請求項2】 前記苗取出爪(4)をポット部(3)内
    の土付き苗(5)に突き刺した後に略V字状軌跡となる
    ように後上側へ後退させ、かつポット部(3)内から退
    出させる途中から略下向き姿勢へ姿勢変更を開始すると
    共に植付筒(43)側への移行を開始することを特徴と
    する請求項1に記載の移植機の苗取出方法。
  3. 【請求項3】 苗トレイ(2)におけるポット部(3)
    内の土付き苗(5)に対して、互いに離れて位置する一
    対の苗取出爪(4)を葉の下側からすくい上げながら土
    付き苗(5)の中心線(S)に対して傾斜状態で前進さ
    せて苗土に突入する(A)行程と;突き刺した土付き苗
    (5)を苗取出爪(4)の後上方向後退移動でポット部
    (3)深さの中途まで取出す(B)行程と;苗取出爪
    (4)をポット部(3)内から姿勢変更しかつ移動して
    苗トレイ(2)に対向する姿勢から略下向き姿勢に移行
    する(C)行程と;この(C)行程に続いて苗取出爪
    (4)を移動して植付筒(43)に対向する略下向き姿
    勢に移行し、かつその最終位置で苗取出爪(4)とそれ
    を案内している爪ガイド(6)との相対移動で、苗取出
    爪(4)から土付き苗(5)を離脱して植付筒(43)
    へ落下供給するすると共に苗取出爪(4)を後退させる
    (D)行程と;土付き苗(5)離脱後の苗取出爪(4)
    を復動させる(E)行程と;この(E)行程に続いて
    (A)行程まで苗取出爪(4)を略下向き姿勢から苗ト
    レイ(2)に向く姿勢へ変更しながら復動させる(F)
    行程と;を有することを特徴とする移植機の苗取出方
    法。
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CN107041191A (zh) * 2017-02-22 2017-08-15 华中农业大学 集成式钵苗移栽机气动取苗装置

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JP2007189917A (ja) * 2006-01-17 2007-08-02 Kubota Corp 移植機
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