JPH0973816A - 絶縁電線 - Google Patents
絶縁電線Info
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- JPH0973816A JPH0973816A JP24514395A JP24514395A JPH0973816A JP H0973816 A JPH0973816 A JP H0973816A JP 24514395 A JP24514395 A JP 24514395A JP 24514395 A JP24514395 A JP 24514395A JP H0973816 A JPH0973816 A JP H0973816A
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- insulated wire
- polyisocyanate
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- polyisocyanate compound
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Abstract
縁電線の提供。 【解決手段】 多価アルコールと多価カルボン酸又はそ
の誘導体とポリイソシアネートとを反応させて得られる
樹脂に対して、安定化ポリイソシアネート化合物を加え
た絶縁塗料を導体上に塗布及び焼付けして得られる絶縁
電線。
Description
熱性に優れる絶縁電線に関する。
することなく、直接半田付けが出来る絶縁電線として、
ポリウレタン絶縁電線が広く使用されている。しかしな
がら、近年においては、電気機器の小型化及び高性能化
に伴い、機器の使用雰囲気温度が上昇する場合が多く、
電気機器の使用材料である絶縁電線の耐熱性化が要求さ
れている。従って、従来のポリウレタン絶縁電線では耐
熱性の要求に満足できない用途が現われてきている。ま
た、一方では絶縁電線の端末処理の簡便さから、ポリウ
レタン絶縁電線と同様に絶縁皮膜を剥離することなく半
田付けの出来る絶縁電線が望まれている。
て、同様に絶縁皮膜を剥離することなく半田付けの出来
るポリエステルイミド絶縁電線やポリエステルイミドウ
レタン絶縁電線等が開発され一部用途に使用されている
が、ポリエステルイミド絶縁電線では耐熱性は充分なも
のの半田付け性はポリウレタン絶縁電線に大きく劣り、
ポリエステルイミドウレタン絶縁電線では半田付け性は
ほぼ満足し得るものの耐熱性においては要求を充分には
満足していない。従って、半田付け性及び耐熱性を兼ね
備えた絶縁電線の開発が強く要求されている。
つき鋭意検討した結果、多価アルコールと多価カルボン
酸又はその誘導体とポリイソシアネートとを反応させて
得られる樹脂に対して、安定化ポリイソシアネート化合
物を加えた絶縁塗料を導体上に塗布及び焼付けした場合
に、半田付け性及び耐熱性を兼ね備えた絶縁電線が得ら
れる事を見出し、本発明を達成するに至った。
よって、優れた半田付け性及び耐熱性を兼ね備えた絶縁
電線が提供される。
発明を更に詳しく説明する。本発明で使用する絶縁塗料
は、多価アルコール5〜45モル%と多価カルボン酸又
はその誘導体45〜5モル%、及びこれら両者を加えた
モル数に対し0.8〜1.10の比となるモル%のポリ
イソシアネートとを反応させて得られる樹脂100重量
部に対して、安定化ポリイソシアネート化合物を75重
量部〜200重量部加えた絶縁塗料であることが好まし
い。上記多価アルコールとしてはエチレングリコール
が、多価カルボン酸又はその誘導体としては無水トリメ
リット酸及び/又は無水ピロリット酸が、ポリイソシア
ネートとしてはジフェニルメタンジイソシアネートが、
そして安定化ポリイソシアネート化合物としてはジフェ
ニルメタンジイソシアネートより得られる安定化ポリイ
ソシアネート化合物が好ましい。
構成成分である樹脂は、ジフェニルメタンジイソシアネ
ートとエチレングリコール及び無水トリメリット酸及び
/又は無水ピロリット酸とを反応させて得られるもので
あり、イソシアネート基とアルコール基との間にウレタ
ン結合を、イソシアネート基と無水トリメリット酸及び
/又は無水ピロリット酸の酸無水物構造との間にイミド
結合を、更にイソシアネート基と無水トリメリット酸及
び/又は無水ピロリット酸のカルボキシル基との間にア
ミド結合を有するものと考えられる。
シアネートより得られる安定化ポリイソシアネート化合
物を配合した絶縁塗料を導体上に塗布、焼付けしてなる
絶縁層を有する絶縁電線は、ウレタン結合の存在が優れ
た半田付け性を、イミド結合及びアミド結合の存在が、
優れた耐熱性を示すものと考えられる。上記の絶縁塗料
を調製するには、先ず、適当な溶媒中にて、ジフェニル
メタンジイソシアネートとエチレングリコールとを常温
にて反応させた後、無水トリメリット酸及び/又は無水
ピロリット酸を加えて加熱反応させて樹脂を得た後、ジ
フェニルメタンジイソシアネートより得られる安定化ポ
リイソシアネート化合物を配合すればよい。
ニルメタンジイソシアネートとエチレングリコール、及
び無水トリメリット酸及び/又は無水ピロリット酸を常
温にて一括配合後、加熱反応させてもよい。ジフェニル
メタンジイソシアネートと無水トリメリット酸及び/又
は無水ピロリット酸を加熱反応後、エチレングリコール
を反応させることも可能である。
的を損わない範囲で他のポリオール、例えば、グリセリ
ン、トリメチロールプロパン、トリス(2−ヒドロキシ
エチル)イソシアヌレート(THEIC)等に置き換え
ることも可能である。
的を損わない範囲で他のポリカルボン酸、例えば、テレ
フタル酸、イソフタル酸、無水フタル酸等の芳香族ジカ
ルボン酸等に置き換えることも可能である。
られる安定化ポリイソシアネート化合物とは、ジフェニ
ルメタンジイソシアネート、またはジフェニルメタンジ
イソシアネートとポリオール、ポリアミン、ポリカルボ
ン酸等とを反応させたポリイソシアネートのイソシアネ
ート基をフェノール類、アルコール類、カプロラクタム
類等でマスクした化合物であり、具体例としては、ジフ
ェニルメタンジイソシアネートをフェノール類でマスク
した日本ポリウレタン社製ミリオネートMS−50、ジ
フェニルメタンジイソシアネートとポリオールからなる
ポリイソシアネートをフェノール類でマスクした日本ポ
リウレタン社製コロネート2503等がある。
なるNMP、DMAC、DMF等に、キシレン、ソルベ
ントナフサ等の希釈剤を組合せることが好ましいが、フ
ェノール、クレゾール類、グリコールエーテル類、アル
コール類、ケトン類等通常の焼き付け塗料に用いられる
溶剤を使用するか一部加えてもよい。
テン酸やオクテン酸の金属塩、アルキルアミン類やイミ
ダゾール類等のアミン類、有機錫化合物等を触媒として
添加することも可能である。絶縁電線の製造時には、こ
れら触媒を適当量添加する方が焼き付け幅の改善等、作
業性が良好になるので好ましい。
しない範囲であれば、ポリアミド、ポリエステル、ポリ
スルホン、ポリビニルホルマール、エポキシ等の熱可塑
性樹脂、ポリエステル、ポリエステルイミド、ポリウレ
タン、ポリアミドイミド、メラミン樹脂、フェノール樹
脂等の熱硬化性樹脂、染料、顔料、潤滑剤、その他塗料
用添加剤等を添加することも可能である。
樹脂塗料を適当な溶媒にて作業に適した粘度に調整後、
軟銅線等の導体上に常法に従って塗布、焼付けして絶縁
層とする。
料を塗布、焼付けした絶縁層の上層に、他の諸特性を付
与させるために一般的に行なわれている如く、他の絶縁
塗料を塗布、焼付けした絶縁層を設けることも可能であ
る。例えば、耐熱性を更に要求される場合には、ポリイ
ミド系絶縁塗料またはポリアミドイミド系塗料、巻線性
を要求される場合には、6,6−ナイロンのようなポリ
アミド系塗料、コイル形状自己保持化を要求される場合
には自己融着塗料、例えば、ポリビニルブチラール、エ
ポキシ、フェノキシ、ポリエステル、ポリアミド、ポリ
スルホン系塗料がある。
するが本発明はこれら実施例に限定されるものではな
い。 実施例1 エチレングリコール1.0モルと無水トリメリット酸
4.0モルをN−メチル−2−ピロリドン(以下NMP
と略記する)中にて室温にて0.5時間反応させた後、
ジフェニルメタンジイソシアネート4.9モルを加え加
温し120℃にて3時間反応させて得られた樹脂100
重量部に、ジフェニルメタンジイソシアネートより得ら
れた安定化ポリイソシアネートである日本ポリウレタン
社製のコロネート2503を100重量部、触媒として
ジブチル錫ラウレ−ト1重量部を加え溶解混合して得た
絶縁塗料を、0.2mmの軟銅線上に皮膜厚0.015
mmとなるように常法に従って焼き付け、絶縁電線を得
た。
とした以外は同様として絶縁電線を得た。
2.5モルをNMP中にて室温にて0.5時間反応させ
た後、ジフェニルメタンジイソシアネート4.6モルを
加え加温し120℃にて3時間反応させて得られた樹脂
100重量部に、コロネート2503を100重量部、
触媒としてジブチル錫ラウレート1重量部を加え溶解混
合して得た絶縁塗料を、実施例1と同様にして焼き付
け、絶縁電線を得た。
1.0モルをNMP中にて室温にて0.5時間反応させ
た後、ジフェニルメタンジイソシアネート4.8モルを
加え加温し120℃にて3時間反応させて得られた樹脂
100重量部に、コロネート2503を100重量部、
触媒としてジブチル錫ラウレ−ト1重量部を加え溶解混
合して得た絶縁塗料を、実施例1と同様にして焼き付
け、絶縁電線を得た。
とした以外は同様として絶縁電線を得た。
名FS−2)を用いて実施例1と同様にして絶縁電線を
得た。
141)を用いて、実施例1と同様にして絶縁電線を得
た。
いて、外観、可撓性、伸張ピンホール性、軟化点、絶縁
破壊電圧、耐熱衝撃性、半田付け性の各試験を行なった
結果を後記表1に示した。なお、試験方法はJIS C
3003に従って測定した。
破壊電圧の初期値に対する残存率 注2)耐熱衝撃性 20%伸張 220℃1時間 注3)半田付け性 半田浴温度400℃ 但し、比較例
1は460℃
来の半田付けの出来るポリエステルイミド絶縁電線に比
べ、極めて良好な半田付け性を示している。また、ポリ
エステルイミドウレタン絶縁電線に対しては、同等の半
田付け性にもかかわらず優れた耐熱性を示している。
け性と高い耐熱性を兼ね備えており、近年の電子機器類
に用いる絶縁電線に対する特性要求に充分答えることが
出来る。
Claims (5)
- 【請求項1】 多価アルコールと多価カルボン酸又はそ
の誘導体とポリイソシアネートとを反応させて得られる
樹脂に対して、安定化ポリイソシアネート化合物を加え
た絶縁塗料を導体上に塗布及び焼付けしてなる絶縁層を
有することを特徴とする絶縁電線。 - 【請求項2】 絶縁塗料が、多価アルコール5〜45モ
ル%と多価カルボン酸又はその誘導体45〜5モル%、
及びこれら両者を加えたモル数に対し0.8〜1.10
の比となるモル%のポリイソシアネートとを反応させて
得られる樹脂100重量部に対して、安定化ポリイソシ
アネート化合物を75重量部〜200重量部加えた絶縁
塗料である請求項1に記載の絶縁電線。 - 【請求項3】 多価アルコールがエチレングリコールで
あり、多価カルボン酸又はその誘導体が無水トリメリッ
ト酸及び/又は無水ピロリット酸であり、ポリイソシア
ネートがジフェニルメタンジイソシアネートであり、安
定化ポリイソシアネート化合物がジフェニルメタンジイ
ソシアネートより得られる安定化ポリイソシアネート化
合物である請求項1〜2に記載の絶縁電線。 - 【請求項4】 エチレングリコールの一部をトリメチロ
ールプロパン、グリセリン又はトリス(2−ヒドロキシ
エチル)イソシアヌレートで置換する請求項3に記載の
絶縁電線。 - 【請求項5】 無水トリメリット酸の一部を芳香族ジカ
ルボン酸で置換する請求項3〜4に記載の絶縁電線。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24514395A JP3298768B2 (ja) | 1995-06-27 | 1995-08-31 | 絶縁電線 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7-182240 | 1995-06-27 | ||
JP18224095 | 1995-06-27 | ||
JP24514395A JP3298768B2 (ja) | 1995-06-27 | 1995-08-31 | 絶縁電線 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0973816A true JPH0973816A (ja) | 1997-03-18 |
JP3298768B2 JP3298768B2 (ja) | 2002-07-08 |
Family
ID=26501113
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP24514395A Expired - Lifetime JP3298768B2 (ja) | 1995-06-27 | 1995-08-31 | 絶縁電線 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3298768B2 (ja) |
-
1995
- 1995-08-31 JP JP24514395A patent/JP3298768B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3298768B2 (ja) | 2002-07-08 |
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