JPH0973179A - 電子写真感光体 - Google Patents

電子写真感光体

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JPH0973179A
JPH0973179A JP7245189A JP24518995A JPH0973179A JP H0973179 A JPH0973179 A JP H0973179A JP 7245189 A JP7245189 A JP 7245189A JP 24518995 A JP24518995 A JP 24518995A JP H0973179 A JPH0973179 A JP H0973179A
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JP
Japan
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Application number
JP7245189A
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English (en)
Inventor
Koichi Oshima
孝一 大嶋
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 塗膜安定性の高い高感度の有機電子写真感光
体を提供すること。 【解決手段】 支持体上に有機感光層を設けた電子写真
感光体において、有機化合物層が一般式(1)で示され
るアミン化合物のAr1〜Ar4及びYのうちの少なくと
も2つが1個のX(カーボネート基を含む原子団)、ま
たはAr1〜Ar4及びYのうちの1つが少なくとも2個
のX(カーボネート基を含む原子団)によって置換され
たアミン化合物を含むことを特徴とする電子写真感光
体。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電子写真感光体に関
し、さらに詳しくは特定のアリールアミン誘導体を含有
する高感度、高耐久性の電子写真感光体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来よりカールソンプロセスを用いた電
子写真複写機、プリンタがその印字品質、スピード、操
作性等の良さから広く採用されてきた。近年、これら電
子写真装置に搭載される感光体が量産性、無公害性及び
感度特性に優れる有機電子写真感光体に置き換えられる
ようになってきた。しかしながら、この有機電子写真感
光体においても、従来から用いられていた無機材料を感
光層として設けた感光体に比べて特性上解決されなけれ
ばならない課題がいくつか残されている。
【0003】これらの中で摩耗に対する耐久性の改良、
スクラッチ、傷、剥離等に対する機械的強度の改良が特
に急務になっている。有機電子写真感光体においては、
高感度化の要求と電荷発生層の保護のために導電性支持
体基板から順に電荷発生層と電荷移動層を積層する構成
が採用されている場合が多い。通常、この積層型電子写
真感光体の電荷移動層として低分子量の電荷移動物質を
バインダ樹脂に分散、溶解し、ディピング等の方法で塗
工したものが用いられている。バインダ樹脂としては、
ポリカーボネート、ポリエステル、ポリメチルメタクリ
レート等が用いられているが、バインダ樹脂自体は電気
的に不活性な高分子からなり、ここに前記のような低分
子量の電荷移動機能を有する物質が40〜60wt%程
度含有されることにより、高分子量のバインダ樹脂は電
気的に活性化され、実用的な電荷移動層が得られる。こ
のようにして電気的には満足される電荷移動層が得られ
るが、電荷移動物質の含有量が多いためバインダ樹脂本
来の諸特性が低下することが知られていた。特にバイン
ダ樹脂に分散、固溶していた電荷移動物質が経時により
結晶析出、または相分離して機械的強度、電気特性等に
悪影響を及ぼす場合があることが知られている。このよ
うな現象は感光体の不安定性に結び付くものであり、複
写サイクルの増大に伴う感光層の摩耗、傷及びクラック
の発生などに対して直接、間接的に影響を与えているも
のと考えられている。近年、トリフェニルアミン、テト
ラフェニルベンジジンのジカーボネート化合物が検討さ
れた例(The 6th International congress on ADVANCES
IN NON-INPACT PRINTING TECHNOLOGIES)がみられる
が、有機感光体として充分な特性を有しているとは言い
難い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこれらの諸問
題を解決し、塗膜安定性の高い高感度の有機電子写真感
光体を提供することを目的とする。
【0005】本発明によれば、支持体上に有機感光層を
設けた電子写真感光体において、有機化合物層が一般式
(1)で示されるアミン化合物のAr1〜Ar4及びYの
うちの少なくとも2つが1個のX(カーボネート基を含
む原子団)、またはAr1〜Ar4及びYのうちの1つが
少なくとも2個のX(カーボネート基を含む原子団)に
よって置換されたアミン化合物を含むことを特徴とする
電子写真感光体が提供される。
【化1】 1 ;0、1または2の整数。 Ar1〜Ar4;置換もしくは無置換のアルキル基または
置換もしくは無置換のアリール基。 Y ;置換もしくは無置換の脂肪族炭化水素の
1、2または3価の基、あるいは置換もしくは無置換の
芳香族炭化水素の1、2または3価の基。 X ;−(CH2)m−O−CO−O−Ro、また
は−O−(CH2)n−O−CO−O−Ro Ro ;直鎖もしくは分岐状のアルキル基または置
換されてもよいアリール基。 m ;0〜20の整数。 n ;1〜20の整数。
【0006】本発明で用いるアミン化合物は一般式
(1)で示される化合物の誘導体であり、1分子中に合
計2個以上の置換基Xが存在することが要件となる。即
ち、Ar1、Ar2、Ar3、Ar4及びYのうち少なくと
も2個以上が1個の置換基Xをもつアミン化合物であっ
てもよいし、あるいはAr1、Ar2、Ar3、Ar4及び
Yのうちの1つが2個以上の置換基Xによって置換され
てアミン化合物であってもよい。以下の表1に本発明で
用いる一般式(1)で示される化合物に由来する誘導体
の骨格構造を示す。
【表1】
【0007】前記一般式におけるAr1、Ar2、A
3、Ar4の具体例を示す。無置換のアルキル基として
は、 (a)炭素数1〜20のアルキル基;メチル基、エチル
基、プロピル基、ブチル基、オクチル基、ドデシル基
等。置換アルキル基としては、 (b)アルコキシアルキル基;エトキシエチル基、メト
キシブチル基等、 (c)アリールオキシアルキル基;フェノキシエチル
基、ナフトキシメチル基、フェノキシベンジル基等、 (d)アリールアルキル基;ベンジル基、フェネチル基
等、 (e)アルキルアミノアルキル基;ジメチルアミノアル
キル基、ジエチルアミノアルキル基、 (f)アリールアミノアルキル基;ジフェニルアミノア
ルキル基等。無置換のアリール基として、 (a)炭素数6〜20のアリール基;フェニル基、ビフ
ェニル基、ナフチル基、アントリル基、ピレニル基等。
置換アリール基としては、 (b)アルキルアリール基;トリル基、メチル置換ビフ
ェニル基、メチル置換ピレニル基等、 (c)アルコキシアリール基;メトキシフェニル基、エ
トキシフェニル基、プロポキシナフチル基等、 (d)アリールオキシアリール基;フェノキシフェニル
基、ナフトキシフェニル基等、 (e)アルキルアミノアリール基;ジエチルアミノアリ
ール基、ジプロピルアミノフェニル基等、 (f)アリールアミノアリール基;ジトリルアミノフェ
ニル基、N−トリル−N−ビフェニルアミノフェニル基
等。前記一般式におけるYの具体例を次に示す。
【化2】 1;水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1
〜4のアルコキシ基 a ;0〜4の整数 Z ;下記の基
【化3】 O ;0、1または2 R2,R3;各々独立に水素原子、炭素数1〜4のアルキ
ル基、炭素数1〜4のアルコキシ基 b ;0〜4の整数 c ;0〜4の整数 R4 ;水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、フェ
ニル基、トリル基、ビフェニル基 R5 ;水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、炭素
数1〜4のアルコキシ基 または、Yは以下の3価の残基も採り得る。
【化4】 6:水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数
1〜10のアルコキシ基、フェニル基 R7;−(CH2)p−、pは1〜20の整数、または−
(CH2CH2O)q−、qは1〜10の整数。 置換基XのRoは置換もしくは無置換の直鎖または分岐
状アルキル基または置換されてもよいアリール基を示
す。具体的にはフェニル基、トリル基、p−メトキシフ
ェニル基、べンジル基、炭素数1〜40の直鎖もしくは
分岐状アルキル基等が挙げられる。好ましくは、フェニ
ル基、トリル基、p−メトキシフェニル基、ベンジル
基、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル
基、イソプロピル基、イソブチル基、t−ブチル基、2
−エトキシエチル基、2−ブトキシエチル基が挙げられ
る。
【0008】本発明に用いられる化合物は既知の方法に
より合成できる。例えば、X;−(CH2)m−O−C
O−O−Ro、m=0の場合、目的とするアリールアミ
ン化合物のメトキシ置換体を得て、これを加水分解試験
薬にて脱メチル化する。次いでそのヒドロキシ体に対応
するモノクロロホルメイトを作用させて置換基X;−O
−CO−O−Roの目的物を得る。また、X;−(CH
2)m−O−CO−O−Ro、m≠0の場合も、対応す
る化合物のヒドロキシ体を得、対応するモノクロロホル
メイトを作用させ目的物を得る。また、X;−(C
2)n−O−CO−O−Ro、n=3の場合、対応す
るヒドロキシ体にエポキシ基を有する化合物、例えばエ
ピクロルヒドリンを作用させてエポキシ体を得、次いで
オキシ体に換え同様にモノクロロホルメイトを作用させ
て上記のX;−(CH23−O−CO−O−Roの化合
物を得る。
【0009】本発明で用いる前記化合物は、電荷移動機
能を有する化合物にカーボネート結合を有する原子団が
結合しているので、バインダ機能を有する樹脂であるポ
リカーボネート、ポリエステル、ポリメチルメタクリレ
ート等のバインダ樹脂との相溶性に優れているため、か
かる化合物を用いると塗工安定性の高い、高性能の有機
感光体を得ることができる。以下にこれら具体的化合物
を示す。
【0010】
【表2−(1)】
【0011】
【表2−(2)】
【0012】
【表2−(3)】
【0013】
【表2−(4)】
【0014】
【表2−(5)】
【0015】
【表2−(6)】
【0016】
【表2−(7)】
【0017】
【表2−(8)】
【0018】
【表2−(9)】
【0019】
【表2−(10)】
【0020】
【表2−(11)】
【0021】
【表2−(12)】
【0022】
【表2−(13)】
【0023】
【表2−(14)】
【0024】
【表2−(15)】
【0025】
【表2−(16)】
【0026】
【表2−(17)】
【0027】
【表2−(18)】
【0028】
【表2−(19)】
【0029】
【表2−(20)】
【0030】
【表2−(21)】
【0031】
【表2−(22)】
【0032】
【表2−(23)】
【0033】
【表2−(24)】
【0034】
【表2−(25)】
【0035】
【表2−(26)】
【0036】
【表2−(27)】
【0037】
【表2−(28)】
【0038】
【表2−(29)】
【0039】
【表2−(30)】
【0040】
【表2−(31)】
【0041】
【表2−(32)】
【0042】
【表2−(33)】
【0043】
【表2−(34)】
【0044】
【表2−(35)】
【0045】
【表2−(36)】
【0046】
【表2−(37)】
【0047】
【表2−(38)】
【0048】
【表2−(39)】
【0049】
【表2−(40)】
【0050】
【表2−(41)】
【0051】
【表2−(42)】
【0052】
【表2−(43)】
【0053】
【表2−(44)】
【0054】
【表2−(45)】
【0055】
【表2−(46)】
【0056】本発明の電子写真感光体は電荷発生層上に
電荷移動層が積層された形態で用いられてもよいし、こ
の逆に電荷移動層上に電荷発生層が積層された形態で用
いられてもよいし、また電荷発生材料を本発明の電荷移
動層に分散含有させて単層型感光体として用いてもよ
い。また、表面の保護のために透光性の好適な電気抵抗
を有する保護層が積層されてもよい。あるいは、導電性
表面を有する支持体と感光層の間に接着剤層、または電
荷注入防止層を設けてもよい。本発明の電荷移動性物質
は、上記のいずれの層にも含有させて使用することがで
きる。
【0057】図1は、本発明の電子写真感光体の構成を
示す図で、支持体1の上に感光層2が設けられる。図2
はその感光層の更なる構成を示す図で、図2(a)は感
光層2が単層で電荷搬送媒体の中に電荷発生物質3を分
散した構成を示し、図2(b)は支持体1の上に電荷発
生物質3を含む薄い電荷発生層を設け、その上に電荷搬
送層を設けた積層型の構成を示し、図2(c)は図2
(b)の電荷発生層と電荷搬送層を逆にした積層型の構
成を示し、図2(d)は図2(c)の感光層の上に保護
層を設けた積層型の構成を示す。
【0058】本発明の電子写真感光体に利用できる導電
性支持体としては、公知のものを利用できる。例えばア
ルミニウム、ニッケル、銅、ニクロム等の金属板、ある
いはポリエチレンテレフタレート等のプラスチックフィ
ルム上にアルミニウム、白金、パラジウム等の金属、ま
たは導電性金属酸化物を蒸着、スパッタリング等の方法
で導電化処理した可撓性支持体がある。利用できる電荷
発生材料としては、非晶質セレン、ハロゲンドープ非晶
質セレン、セレンひ素、セレンテルル、セレンひ素アン
チモン、ハロゲンドープセレン合金等のセレン系光導電
性材料、非晶質シリコン、水素またはハロゲンドープ非
晶質シリコン、窒素または炭素含有非晶質シリコン、水
素またはハロゲンドープの窒素または炭素含有非晶質シ
リコン等の非晶質シリコン系光導電性材料が挙げられ
る。また、無金属フタロシアニン;銅フタロシアニン、
チタニルフタロシアニン等の金属フタロシアニン顔料;
アゾ顔料;ペリレン顔料;モナストラルバイオレット
(デュポン社製)等キナクリドン顔料;多環キノン系顔
料等公知の材料が適用できる。有機顔料を電荷発生層に
用いる場合、バインダ樹脂と共に分散して塗工する。利
用できる樹脂としては特に制限はなく、例えばブチラー
ル樹脂、塩ビ−酢ビ共重合体、塩化ビニル、ポリウレタ
ン、エポキシ樹脂、ポリアミド、ポリカーボネート、ポ
リエステル、アクリル樹脂、アルキッド樹脂等がある。
また、前記した本発明で用いる一般式(1)の化合物の
誘導体オリゴマー、ポリマーを含有させてもよい。
【0059】電荷移動層としては、本発明で用いる一般
式(1)の化合物の誘導体を用いる以外に性能改良のた
めに公知のポリカーボネートも組合せて利用できる。ま
た、該誘導体に加えて公知の電荷移動材料を併用でき
る。かかる添加剤の使用は特に感光層に溶剤耐久性より
機械的強度を要求する場合、または電気特性の改良のた
めに有効である。
【0060】電荷移動性材料としては、従来公知の電子
受容性化合物、電子供与性化合物を共存させて用いるこ
とができる。電子受容性化合物としては、テトラシアノ
エチレン、2,4,7−トリニトロ−9−フルオレノン
等のフルオレノン系化合物、ジニトロベンゼン、ジニト
ロアントラセン、ジニトロアクリジン、ニトロアントラ
キノン、ジニトロアントラキノン、2,4,8−チオキ
サントン、3,4,5,7−テトラニトロ−9−フルオ
レノン等のニトロ化合物、3,5−ジメチル−3,5−
ジ−tert−ブチルジフェノキノン、3,3,5,5
−tert−ブチルジフェノキノン等のジフェノキノン
化合物が挙げられる。
【0061】電子供与性化合物としては、N,N−ジエ
チルアミノベンズアルデヒド−N,N−ジフェニルヒド
ラゾン、N−メチル−3−カルバゾリルアルデヒド−
N,N−ジフェニルヒドラゾン等のヒドラゾン化合物、
2,5−ジ(4−N,N−ジメチルアミノフェニル)−
1,3,4−オキサジアゾール、2,5−ジ(4−N,
N’−ジエチルアミノフェニル)−1,3,4−オキサ
ジアゾール等のオキサジアゾール系化合物、9−(4−
ジエチルアミノスチリル)アントラセン等のスチリル化
合物、N−エチルカルバゾール等のカルバゾール系化合
物、1−フェニル−3−(4−ジメチルアミノフェニ
ル)ピラゾリン、1−フェニル−3−(4−ジメチルア
ミノスチリル)−5−(4−ジメチルアミノフェニル)
ピラゾリン、1−フェニル−3−(4−ジエチルアミノ
スチリル)−5−(4−ジエチルアミノフェニル)−ピ
ラゾリン等のピラゾリン系化合物、2−(4−ジエチル
アミノフェニル)−4−(ジエチルアミノフェニル)−
5−(2−クロロフェニル)オキサゾール等のオキサゾ
ール系化合物、イソオキサゾール系化合物、2−(4−
ジエチルアミノスチリル)−6−ジエチルアミノベンゾ
チアゾール等のチアゾール系化合物、トリフェニルアミ
ン、4,4’−ビス〔N−(3−メチルフェニル)−N
−フェニルアミノ〕ビフェニル等のアミノ誘導体、スチ
ルベン系化合物、チアジアゾール系化合物、イミダゾー
ル系化合物、ピラゾール系化合物、インドール系化合
物、トリアゾール系化合物等の含窒素環式化合物、アン
トラセン、ピレン、フェナントレン等の縮合多環化合物
等が挙げられる。
【0062】感光体を塗布し積層する場合の溶媒として
はべンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、
四塩化炭素、クロロホルム、塩化メチレン、ジクロルエ
タン等のハロゲン化炭化水素、テトラヒドロフラン、ジ
オキサン等のエーテル系溶剤、シクロヘキサノン、メチ
ルエチルケトン、アセトン等のケトン、酢酸エチル、エ
チルセロソルブ等のエステル、メタノール、エタノー
ル、イソプロパノール等のアルコール等が利用できる。
塗工装置としては、ロールコータ、スプレーコータ、デ
ィピングコータ、ドクターブレード等が利用できる。
【0063】
【実施例】以下に本発明の実施例について説明するが、
本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0064】合成例1 例示化合物No.161の合成 加熱できるようにした攪拌装置、冷却管、窒素導入管、
滴下ロートを備え付けた200cc4ッ口フラスコに、
N,N’−ジフェニル−ビス(3−ヒドロキシフェニ
ル)−(1,1’−ビフェニル)−4,4’−ジアミン
3.6gを投入し、乾燥ジオキサン100cc、トリエ
チルアミン17gを入れ、窒素ガスをバブリングしなが
ら攪拌し溶解した。次いで、フェニルクロロホルメイト
2.6gをジオキサン30ccに混合し10分間かけて
滴下投入した。そして、5時間リフラックスし、1日放
置後氷水中に反応液を投入し白色の沈澱物を得た。この
沈澱物をシリカゲルカラムにて精製し、結晶化、及び再
結晶し白色の結晶を得た。収率78%、IRスペクトル
にて3300cm-1の水酸基によるブロードな特性吸収
帯が消失し、代わって1730cm-1にカルボニル基に
よる大きな特性吸収帯が生じたことを確認した。 mp 135〜138℃ 元素分析値(%) 観測値 計算値 C: 78.84 78.93 H: 4.87 4.77 N: 3.64 3.65
【0065】合成例2 例示化合物No.33の合成 加熱できるようにした攪拌装置、冷却管、窒素導入管、
滴下ロートを備え付けた200cc4ッ口フラスコに、
N,N’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−ピレ
ニルアミン5gを投入し、乾燥ジオキサン100cc、
トリエチルアミン3.1gを入れ、窒素ガスをバブリン
グしながら攪拌し溶解した。次いで、フェニルクロロホ
ルメイト4.7gをジオキサン30ccに混合し10分
間かけて滴下投入した。そして、5時間リフラックス
し、1日放置後氷水中に反応液を投入し黄色の沈澱物を
得た。この沈澱物をシリカゲルカラムにて精製し、結晶
化、及び再結晶し黄色の結晶を得た。収率63%、IR
スペクトルにて3300cm-1の水酸基によるブロード
な特性吸収帯が消失し、代わって1770cm-1にカル
ボニル基による大きな特性吸収帯が生じたことを確認し
た。 mp 108〜110℃ 元素分析値(%) 観測値 計算値 C: 78.55 78.61 H: 4.27 4.24 N: 2.28 2.18
【0066】実施例1 電荷発生物質としてダイアンブルー(シーアイピグメン
トブルー25;CI21180)76部、ポリエステル
樹脂〔バイロン200;東洋紡績社製〕の2%テトラヒ
ドロフラン溶液1260部及びテトラヒドロフラン37
00部をボールミル中で粉砕混合し、得られた分散液を
アルミニウム蒸着したポリエステルベースよりなる導電
性支持体のアルミニウム面上にドクターブレードを用い
て塗布し自然乾燥して厚さ約1μmの電荷発生層を形成
した。一方、電荷搬送物質として、化合物具体例No.
8のカーボネート結合を含む基を有するアミン化合物2
部、ポリカーボネート樹脂〔パンライトK1300、帝
人社製〕2部及びテトラヒドロフラン16部を混合溶解
して溶液とした後、これを前記電荷発生層にドクターブ
レードを用いて塗布し、80℃で2分間、次いで120
℃で5分間乾燥して約20μmの電荷搬送層を形成せし
めて感光体No.1を作成した。また、電荷移動層の塗
膜は常温常湿にて2カ月保存して観察したところ、電荷
移動物質の析出もなく安定な塗膜であった。
【0067】実施例2〜48 電荷発生物質及び電荷搬送物質(カーボネート結合を含
む基を有する化合物)を表3に示したものに代えた以外
は実施例1と全く同様にして、感光体No.2〜48を
作成した。
【0068】
【表3−(1)】
【0069】
【表3−(2)】
【0070】
【表3−(3)】
【0071】
【表3−(4)】
【0072】実施例49 厚さ約300μmのアルミニウム板上にセレンを厚さ約
1μmに真空蒸着して電荷発生層を形成せしめた。次い
で、No.161の化合物2部、ポリエステル樹脂(デ
ュポン社製ポリエステルアドヒーシブ49000)3部
及びテトラヒドロフラン45部を混合、溶解して電荷搬
送層形成液を作り、これを上記の電荷発生層(セレン蒸
着層)上にドクターブレードを用いて塗布し、自然乾燥
した後、減圧下で乾燥して厚さ約10μmの電荷搬送層
を形成せしめて、本発明の感光体No.49を得た。
【0073】実施例50 セレンの代りに下記のペリレン系顔料を用いて電荷発生
層(但し、厚さは0.6μm)を形成し、かつ、電荷搬
送物質として化合物No.161を用いた以外は実施例
49と全く同様にして感光体No.50を作製した。
【化5】
【0074】実施例51 ダイアンブルー(実施例1で用いたものと同じ)1部に
テトラヒドロフラン158部を加えた混合物をボールミ
ル中で粉砕、混合した後、これにNo.164化合物1
2部、ポリエステル樹脂(デュポン社製ポリエステルア
ドヒーシブ49000)18部を加えて、さらに混合し
て得た感光層形成液を、アルミニウム蒸着したポリエス
テルフィルム上にドクターブレードを用いて塗布し、1
00℃で30分間乾燥して厚さ16μmの感光層を形成
せしめて、本発明の感光体No.51を作成した。
【0075】実施例52 アルミニウム蒸着したポリエステルフィルム基板上に、
実施例1で用いた電荷搬送層塗工液を実施例1と同様に
してブレード塗工し、次いで乾燥して厚さ約20μmの
電荷搬送層を形成した。ビスアゾ顔料(P−2)13.
5部、ポリビニルブチラール(XYHL:ユニオンカー
バイトプラスチック社製)5.4部、テトラヒドロフラ
ン680部及びエチルセロソルブ1020部をボールミ
ル中で粉砕混合した後、エチルセロソルブ1700部を
加え攪拌混合して電荷発生層用塗工液を得た。この塗工
液を上記の電荷搬送層の上にスプレー塗工し、100℃
で10分間乾燥して厚さ約0.2μmの電荷発生層を形
成した。さらにこの電荷発生層の上にポリアミド樹脂
(CM−8000:東レ社製)のメタノール/n−ブタ
ノール溶液をスプレー塗工し、120℃で30分間乾燥
して厚さ約0.5μmの保護層を形成せしめて感光体N
o.52を作成した。
【0076】かくして作られた感光体No.1〜52に
ついて、市販の静電複写紙試験装置(SP428型:川
口電機製作所製)を用いて−6kV又は+6kVのコロ
ナ放電を20秒間行って帯電せしめた後、20秒間暗所
に放置し、その時の表面電位Vpo(V)を測定し、次
いでタングステンランプ光を感光体表面の照度が4.5
ルックスになるように照射して、その表面電位がVpo
の1/2になるまでの時間(秒)を求め、露光量E1/
2(ルックス・秒)を算出した。その結果を表4(表4
−1〜表4−3)に示す。また、以上の各感光体を市販
の電子写真複写機を用いて帯電せしめた後、原図を介し
て光照射を行って静電潜像を形成せしめ、乾式現像剤を
用いて現像し、得られた画像(トナー画像)を普通紙に
転写して定着したところ、鮮明な転写画像が得られた。
現像剤として湿式現像剤を用いた場合にも同様に鮮明な
転写画像が得られた。
【0077】
【表4−(1)】
【0078】
【表4−(2)】
【0079】
【表4−(3)】
【0080】比較例1 トリフェニルアミン0.5g、アクリル樹脂1.5g
(ダイアナールBR−80;三菱レイヨン社製)を1,
2−ジクロルエタン10ccに溶解し、電荷移動層用塗
工液とした以外は実施例1と同様にして感光体を作成し
た。特性評価結果を表5に示す。なお、比較例1の電荷
移動層用塗工液においては、実施例1においてみられな
かった電荷移動材料の析出がみられた。
【0081】
【表5】
【0082】本発明のカーボネート結合を有する原子団
を置換基にもつアリールアミン誘導体を含有する感光層
を用いることにより高感度の、塗膜の安定性に優れた有
機電子写真感光体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電子写真感光体の構成を示す図であ
る。
【図2】(a)〜(d)は、その感光層の更なる構成を
示す図である。
【符号の説明】
1・・・導電性支持体、2・・・感光層、3・・・電荷
発生物質、4・・・電荷搬送媒体または電荷輸送層、5
・・・電荷発生層、6・・・保護層。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に有機感光層を設けた電子写真
    感光体において、有機化合物層が一般式(1)で示され
    るアミン化合物のAr1〜Ar4及びYのうちの少なくと
    も2つが1個のX(カーボネート基を含む原子団)、ま
    たはAr1〜Ar4及びYのうちの1つが少なくとも2個
    のX(カーボネート基を含む原子団)によって置換され
    たアミン化合物を含むことを特徴とする電子写真感光
    体。 【化1】 1 ;0、1または2の整数。 Ar1〜Ar4;置換もしくは無置換のアルキル基または
    置換もしくは無置換のアリール基。 Y ;置換もしくは無置換の脂肪族炭化水素の
    1、2または3価の基、あるいは置換もしくは無置換の
    芳香族炭化水素の1、2または3価の基。 X ;−(CH2)m−O−CO−O−Ro、また
    は−O−(CH2)n−O−CO−O−Ro Ro ;直鎖もしくは分岐状のアルキル基または置
    換されてもよいアリール基。 m ;0〜20の整数。 n ;1〜20の整数。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8475982B2 (en) * 2005-03-28 2013-07-02 Fuji Xerox Co., Ltd. Charge-transporting compound, electrophotographic photoreceptor, image-forming apparatus, and process cartridge
JP2013254135A (ja) * 2012-06-08 2013-12-19 Konica Minolta Inc 電子写真感光体、電子写真画像形成方法及び電子写真画像形成装置

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