JP2608929B2 - m−フェニレンジアミン系化合物およびそれを用いた電子写真感光体 - Google Patents

m−フェニレンジアミン系化合物およびそれを用いた電子写真感光体

Info

Publication number
JP2608929B2
JP2608929B2 JP63187301A JP18730188A JP2608929B2 JP 2608929 B2 JP2608929 B2 JP 2608929B2 JP 63187301 A JP63187301 A JP 63187301A JP 18730188 A JP18730188 A JP 18730188A JP 2608929 B2 JP2608929 B2 JP 2608929B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
charge
phenylenediamine
layer
electrophotographic photoreceptor
general formula
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP63187301A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0236268A (ja
Inventor
年彦 西口
Original Assignee
三田工業株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 三田工業株式会社 filed Critical 三田工業株式会社
Priority to JP63187301A priority Critical patent/JP2608929B2/ja
Publication of JPH0236268A publication Critical patent/JPH0236268A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2608929B2 publication Critical patent/JP2608929B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G5/00Recording members for original recording by exposure, e.g. to light, to heat, to electrons; Manufacture thereof; Selection of materials therefor
    • G03G5/02Charge-receiving layers
    • G03G5/04Photoconductive layers; Charge-generation layers or charge-transporting layers; Additives therefor; Binders therefor
    • G03G5/06Photoconductive layers; Charge-generation layers or charge-transporting layers; Additives therefor; Binders therefor characterised by the photoconductive material being organic
    • G03G5/0601Acyclic or carbocyclic compounds
    • G03G5/0618Acyclic or carbocyclic compounds containing oxygen and nitrogen
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G5/00Recording members for original recording by exposure, e.g. to light, to heat, to electrons; Manufacture thereof; Selection of materials therefor
    • G03G5/02Charge-receiving layers
    • G03G5/04Photoconductive layers; Charge-generation layers or charge-transporting layers; Additives therefor; Binders therefor
    • G03G5/06Photoconductive layers; Charge-generation layers or charge-transporting layers; Additives therefor; Binders therefor characterised by the photoconductive material being organic
    • G03G5/0601Acyclic or carbocyclic compounds
    • G03G5/0612Acyclic or carbocyclic compounds containing nitrogen
    • G03G5/0614Amines
    • G03G5/06142Amines arylamine
    • G03G5/06144Amines arylamine diamine

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Emergency Medicine (AREA)
  • Photoreceptors In Electrophotography (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、電子写真感光体における電荷輸送材料とし
て好適なm−フェニレンジアミン系化合物およびそれを
用いた電子写真感光体に関する。
(従来技術) 近年、複写機などの画像形成装置における電子写真感
光体として、加工性がよく製造コスト面で有利であると
共に、機能設計の自由度が大きな有機感光体が使用され
ている。中でも光照射により電荷を発生する電荷発生材
料と、発生した電荷を輸送する電荷輸送材料とを含有す
る感光層、例えば、電荷発生材料と電荷輸送材料と結着
樹脂とを含有する単層型感光層や、上記電荷発生材料を
含有する電荷発生層と、電荷輸送材料を含有する電荷輸
送層とが積層された積層型感光層を備えた機能分離型電
子写真感光体が提案されている。
また、電子写真感光体を用いて複写画像を形成する場
合、カールソンプロセスが広く利用されている。このカ
ールソンプロセスは、コロナ放電により感光体を均一に
帯電させる帯電工程と、帯電した感光体に原稿像を露光
し、原稿像に対応した静電潜像を形成する露光工程と、
静電潜像をトナーを含有する現像剤で現像し、トナー像
を形成する現像工程と、トナー像を紙などの基材に転写
する転写工程と、基材に転写されたトナー像を定着させ
る定着工程と、転写工程の後、感光体上に残留するトナ
ーを除去するクリーニング工程とを基本工程として含ん
でおり、上記カールソンプロセスにおいて高品質の画像
を形成するには、電子写真感光体が、帯電特性および感
光特性に優れるとともに露光後の残留電位が低いことが
要求される。
一方、上記機能分離型電子写真においては、電荷発生
材料および電荷輸送材料の特性が感光体の電気特性、感
光特性に大きく影響するため従来から種々の物質が研究
され、上記電荷輸送材料としては、ポリビニルカルバゾ
ール、オキサジアゾール系化合物、ピラゾリン系化合
物、ヒドラゾン系化合物等多くの物質が提案されてい
る。
(発明が解決しようとする問題点) しかしながら、上記電荷輸送材料は、電荷輸送能を示
すドリフト移動度が比較的小さい。また、ドリフト移動
度の電界強度依存性が大きいために、低電界での電荷の
移動が小さく、残留電位がぬけにくくなる。さらに、紫
外線等の照射により劣化し易い等の問題がある。
一方、トリフェニルアミン系の電荷輸送材料はドリフ
ト移動度の電界依存性が小さいことが知られている。例
えばUSP3265496号公報には、N,N,N′,N′−テトラフェ
ニルベンジジン、N,N,N′,N′−テトラフェニル−1,4−
フェニレンジアミン、N,N,N′,N′−テトラフェニル−
m−フェニレンジアミン等が提案されているが、これら
の電荷輸送材料は分子の対称性がよいために分子間の相
互作用が大きく、樹脂との相互作用が小さくなっている
ため樹脂中で結晶化し易い等の問題点があり実用に供し
得ない。
従って、本発明の目的は、上記問題点を解決して、電
界強度依存性が小さく優れた電荷輸送能を有し、かつ樹
脂中で結晶化しにくい、m−フェニレンジアミン系化合
物およびそれを用いた電子写真感光体を提供することに
ある。
(問題点を解決するための手段および作用) 本発明は、下記一般式〔I〕 (式中、R1、R2、R3、R4、R5は、アルキル基、アルコ
キシル基、ハロゲン原子を示し、lは0〜4の整数、
m、pは0〜7の整数、n、oは0〜5の整数を示
す。)で表されるm−フェニレンジアミン系化合物から
構成される。
本発明の他の一つは、導電性基体上に上記一般式
〔I〕で表されるm−フェニレンジアミン系化合物を含
有する感光層を有する電子写真感光体から構成されるこ
とにより前記目的を達成した。
本発明者は、研究の結果、2−ビフェニルアミノナフ
チルのフェニレン基に窒素原子に対してm位に「ナフタ
レン−2−アミノベンゼン基」を導入することにより前
記一般式〔I〕で表されるm−フェニレンジアミン系化
合物を提供するに至った。
電子写真感光体に用いられる電荷輸送材料において
は、キャリアは構成分子内でラジカルイオン状態で存在
する。従って本発明のm−フェニレンジアミン系化合物
分子内においてキャリアは、N−フェニルラジカル状
態、N−ナフチルラジカル状態として捉えられる。上記
N−フェニルラジカル状態およびN−ナフチルラジカル
状態は、分子内で電子構造単位が共鳴構造であることか
ら非局在化しており、ホールキャリアが到達すると次の
分子にホール状態を受け渡すことができる。すなわち、
ホールの最小構造単位である官能基と考えられる。
従って、本発明のm−フェニルジアミン系化合物は、
官能基数が4で隣接分子間での接触が多くなりホール状
態の受け渡しが良好となりキャリア輸送能が向上するだ
けでなく、2−ビフェニルアミノナフチルのフェニレン
基に窒素原子に対してm位に「ナフタレン−2−アミノ
ベンゼン基」を導入する構造であることから樹脂中で結
晶化しにくく、電界強度依存性が小さい電荷輸送材料で
ある。
(発明の好適態様) 下記一般式〔I〕 (式中、R1、R2、R3、R4、R5は、アルキル基、アルコ
キシル基、ハロゲン原子を示し、lは0〜4の整数、
m、pは0〜7の整数、n、oは0〜5の整数を示
す。)で表され、R1、R2、R3、R4、R5のうちアルキル基
としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、
ブチル、イソブチル、tertブチル、ペンチル、ヘキシル
等の炭素数1〜6の低級アルキル基が例示される。
アルコキシ基としては、メトキシ、エトキシ、プロポ
キシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、tert
−ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ基等のア
ルキル部分の炭素数が1〜6の低級アルコキシ基が例示
される。
具体的には、下記一般式〔II〕で表されるm−フェニ
レンジアミン系化合物 また置換基R1、R2、R3、R4、R5の位置は特定されない
が、R1に関しては5の位置、R2、R5に関しては3″、
4″、7″の位置、R3、R4に関しては3′、4′の位置
等が例示される。さらに、置換基がフェニル基、ナフチ
ル基内で複数個存在してもよく 等が例示される。
本発明の前記一般式〔I〕で表される化合物は、種々
の方法、例えば下記反応式により合成することができ
る。
すなわち本発明は、上記式(A)で表されるレゾルシ
ノールと上記式(B)で表されるアミノナフタレンをヨ
ウ素と共に窒素気流下で反応させて上記式(C)で表さ
れるN,N′−ジナフチル−1,3−フェニレンジアミンを得
る。さらに、N,N′−ジナフチル−1,3−フェニレンジア
ミンと上記式(D)で表されるヨウ化ベンゼンを炭酸カ
リウム、銅粉と共にニトロベンゼン中で還流させること
により得られる。
前記一般式〔I〕で表される化合物において置換基R1
は上記式(A)のレゾルシノールに予め導入し、置換基
R2、R5は上記式(B)のアミノナフタレンに予め導入
し、置換基R3、R4は上記式(D)のヨウ化ベンゼンに予
め導入すればよい。
本発明の前記一般式〔I〕で表される化合物は、従来
公知の他の電荷輸送材料と組合せて使用することもで
き、その際、他の電荷輸送材料としては、従来公知の電
子吸引性化合物、電子供与性化合物を用いることができ
る。上記電子吸引性化合物としては、例えば、テトラシ
アノエチレン、2,4,7−トリニトロ−9−フルオレノ
ン、2,4,8−トリニトロチオキサントン、3,4,5,7−テト
ラニトロ−9−フルオレノン、ジニトロベンゼン、ジニ
トロアントラセン、ジニトロアクリジン、ニトロアント
ラキノン、ジニトロアントラキノン、無水コハク酸、無
水マレイン酸、ジブロモ無水マレイン酸等が例示され
る。
また、電子供与性化合物としては、2,5−ジ(4−メ
チルアミノフェニル)、1,3,4−オキサジアゾール、等
のオキサジアゾール系化合物、9−(4−ジエチルアミ
ノスチリル)アントラセン等のスチリル化合物、ポリビ
ニルカルバゾール等のカルバゾール系化合物、1−フェ
ニル−3−(p−ジメチルアミノフェニル)ピラゾリン
等のピラゾリン化合物、ヒドラゾン化合物、トリフェニ
ルアミン系化合物、インドール系化合物、オキサゾール
系化合物、イソオキサゾール系化合物、チアゾール系化
合物、チアジアゾール系化合物、イミダゾール系化合
物、ピラゾール系化合物、トリアゾール系化合物等の含
窒素環式化合物、縮合多環式化合物が例示される。上記
電荷輸送材料のうち電子供与性化合物を用いるのが好ま
しい。これらの電荷輸送材料は一種または二種以上混合
して用いられる。なお、ポリビニルカルバゾール等成膜
性を有する電荷輸送材料を用いる場合には、結合剤樹脂
は必ずしも必要ではない。
上記一般式〔I〕で表される化合物は、いわゆる、単
層型や積層型の電子写真感光体のいずれにも適用するこ
とができる。
単層型電子写真感光体とするには、電荷輸送材料とし
ての上記一般式〔I〕で表される化合物と、電荷発生材
料と結合剤樹脂等を含有する感光層を導電性基板上に形
成すればよい。また積層型の電子写真感光体とするに
は、導電性基板上に、蒸着または塗布等の手段により上
記電荷発生材料を含有する電荷発生層を形成し、この電
荷発生層上に、前記一般式〔I〕で表される化合物と結
合剤樹脂とを含有する電荷輸送層を形成したり、上記と
は逆に、導電性基板上に上記と同様の電荷輸送層を形成
し、次いで蒸着または塗布等の手段により前記電荷発生
材料を含有する電荷発生層を形成すればよい。また、電
荷発生層は電荷発生材料と電荷輸送材料を結合剤樹脂中
に分散して塗布して形成してもよい。
上記電荷発生材料としては、例えばセレン、セレン−
テルル、アモルファスシリコン、ピリリウム塩、アゾ系
顔料、ジスアゾ系顔料、アンサンスロン系顔料、フタロ
シアニン系顔料、インジゴ系顔料、トリフェニルメタン
系顔料、スレン系顔料、トルイジン系顔料、ピラゾリン
系顔料、ペリレン系顔料、キナクリドン系顔料等が例示
され、所望の領域に吸収波長域を有するように、一種ま
たは二種以上混合して用いられる。
また、上記感光層、電荷発生層、および電荷輸送層、
における結合剤樹脂としては、種々の樹脂が使用でき、
例えば、スチレン系重合体、スチレン−ブタジエン共重
合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン
−マレイン酸共重合体、アクリル系重合体、スチレン−
アクリル系共重合体、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体、塩素化ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、
ポリプロピレン、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポ
リエステル、アルキッド樹脂、ポリアミド、ポリウレタ
ン、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリスルホ
ン、ジアリルフタレート樹脂、ケトン樹脂、ポリビニル
ブチラール樹脂、ポリエーテル樹脂、等の熱可塑性樹脂
や、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、
尿素樹脂、メラニン樹脂、その他架橋性の熱硬化性樹
脂、および、エポキシアクリレート、ウレタン−アクリ
レート等の光硬化型樹脂等、各種の重合体が例示でき
る。これらの結合剤樹脂は、一種または二種以上混合し
て用いられる。
また、塗布手段により電荷発生層および電荷輸送層、
を形成する場合溶剤が使用される。上記溶剤としては、
種々の有機溶剤が使用でき、メタノール、エタノール、
イソプロパノール、ブタノール等のアルコール類、n−
ヘキサン、オクタン、シクロヘキサン等の脂肪族系炭化
水素、ベンゼン、トルエン、ケシレン等の芳香族炭化水
素、ジクロロメタン、ジクロロエタン、四塩化炭素、ク
ロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素、ジメチルエーテ
ル、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、エチレン
グリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエ
チルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル
等のエーテル類、アセトン、メチルエチルケトン、シク
ロヘキサノン等のケトン類、酢酸エチル、酢酸メチル、
等のエステル類、ジメチルホルムアルデヒド、ジメチル
スルホキスド等、種々の溶剤が例示され、一種または二
種以上混合して用いられる。
また、前記電荷発生層の感度をよくするため、例え
ば、ターフェニル、ハロナフトキノン類、アセナフチレ
ン等従来公知の増感剤を前記電荷発生材料と共に用いて
もよい。さらには前記一般式〔I〕で表される化合物や
電荷発生材料の分散性、塗工性等をよくするため、界面
活性剤、レベリング剤等を使用してもよい。
上記導電性基板としては、導電性を有する種々の材料
が使用でき、例えば、アルミニウム、銅、錫、白金、
金、銀、バナジウム、モリブデン、クロム、カドミウ
ム、チタン、ニッケル、パラジウム、インジウム、ステ
ンレス銅、真鍮の金属単体や、上記金属が蒸着またはラ
ミネートされたプラスチック材料、ヨウ化アルミニウ
ム、酸化錫、酸化インジウム等で被覆されたガラス等が
例示される。上記導電性基板はシート状やドラム状いず
れであってもよく、基板自体が導電性を有するか基板の
表面が導電性を有し、使用に際し、十分な機械的強度を
有するものが好ましい。
上記電荷輸送材料としての本発明の化合物と結合剤樹
脂は、電荷の輸送を阻害しない範囲で種々の割合で使用
することができるが、光照射により電荷発生層で生じた
電荷が容易に輸送できるよう、前記一般式〔I〕で表さ
れる化合物100重量部に対して、結合剤樹脂30〜500重量
部、特に、100〜300重量部が好ましい。
また、一般式〔I〕で表される化合物を含有する電荷
輸送層は、2〜100μm、特に、5〜30μm程度の層厚
に形成されるのが好ましい。
上記電荷発生材料を前記結合剤樹脂と共に用いる場
合、電荷発生材料と結合剤樹脂とは、種々の割合で使用
することができるが、電荷発生材料10重量部に対して、
結合剤樹脂1〜300重量部、特に、5〜150重量部用いる
のが好ましい。また、上記電荷発生層は、適宜の層厚を
有していてもよいが、0.01〜20μm、特に0.1〜10μm
程度に形成されるのが好ましい。
また、単層型電子写真用感光体にあたっては、上記基
板と感光層との間に、また積層型電子写真感光体にあた
っては、前記基板と電荷発生層との間や基板と電荷輸送
層との間および電荷発生層と電荷輸送層との間に、感光
体の特性を阻害しない範囲でバリア層が形成されていて
もよく、感光体の表面には、保護層が形成されていても
よい。上記電荷発生層および電荷輸送層を塗布手段によ
り形成するには、前記電荷発生材料等と結合剤樹脂等
を、従来公知の方法、例えば、ロールミル、ボールミ
ル、アトライタ、ペイントシェカあるいは超音波分散器
等を用いて調整し、従来公知の塗布手段により塗布、乾
燥すればよい。なお前記のように電荷発生層は、前記電
荷発生材料を蒸着することにより形成してもよい。
以下、実施例に基づき、本発明をより詳細に説明す
る。
(実験例) 実施例1 〔N,N′−ジフェニル−N,N′ジナフチル−1,3−フェニ
レンジアミンの合成〕 レゾルシノール11g、β−ナフチルアミン28.6g、ヨウ
素0.5gを窒素気流下で3日間還流反応させた。反応後、
室温まで冷却し生じた固体をメタノール500mlで洗浄し
N,N′−ジナフチル−1,3−フェニレンジアミンを得た。
次に、N,N′−ジナフチル−1,3−フェニレンジアミン
18g、ヨードベンゼン20.4g、炭酸カリウム9.7g、銅粉末
2gをニトロベンゼン100ml中で24時間還流反応させた。
反応後、水蒸気蒸留によりニトロベンゼン、ヨードベン
ゼンを留去し、残査を水洗し、メタノールで洗った。次
に残査をベンゼン900ml中に加え、水溶物を濾別し、活
性アルミナカラムクロマト展開液(ベンゼン−ヘキサン
1:1)で1stフラクションをとった。さらにこのフラクシ
ョンをベンゼン−ヘキサン1:2を展開液とし、活性アル
ミナカラムクロマトで分離し、1stフラクションをとっ
た。溶媒を留去しこの一部をアセトニトリルに常温で溶
解させ、生じた結晶を種として、アセトニトリルから結
晶化させることによりN,N′−ジフェニル−N,N′ジナフ
チル−1,3−フェニレンジアミンを得た。
〔電子写真感光体の調整〕
アルミニウムを蒸着したポリエステルフィルムよりな
る導電性支持体上に電荷発生材料N,N′−ジメチルペリ
レン−3,4,9,10−テトラカルボキシジイミド(C.I.Pigm
ent Red 179、I.C.I社製、商品名Caledon Red 2GN)を
真空蒸着して、0.5μmの電荷発生層を形成した。
次いで、電荷輸送材料として上記N,N′−ジフェニル
−N,N′ジナフチル−1,3−フェニレンジアミン2重量
部、ポリカーボネート樹脂(パンライトL−1250 帝人
化成社製)2重量部をテトラヒドロフラン16重量部に混
合溶解し、前記電荷発生層上にドクターブレードを用い
て塗布し、100℃で30分間乾燥し、20μmの電荷輸送層
を有する積層型の電子写真感光体を作成した。
実施例2 〔N,N′−ジフェニル−N,N′ジメチルナフチル−1,3−
フェニレンジアミンの合成〕 前記実施例1で用いたナフチルアミンの代わりに2−
ナフチルアミン−4−メチル31.6gを用いた以外は前記
実施例1と同様にすることでN,N′−ジフェニル−N,N′
ジメチルナフチル−1,3−フェニレンジアミンを得た。
〔電子写真感光体の調整〕
電荷輸送材料として前記実施例1で用いたN,N′−ジ
フェニル−N,N′ジナフチル−1,3−フェニレンジアミン
に代えて上記N,N′−ジフェニル−N,N′ジメチルナフチ
ル−1,3−フェニレンジアミンを用いた以外は前記実施
例1と同様にして積層型の電子写真感光体を作成した。
実施例3 〔N,N′−ジフェニル−N,N′ジメチルナフチル−3,5−
トリレンジアミンの合成〕 前記実施例1で用いたナフチルアミンの代わりに2−
ナフチルアミン−4−メチル31.6gを用い、レソルシノ
ールの代わりにオルシン12.5gを用いた以外は前記実施
例1と同様にすることでN,N′−ジフェニル−N,N′ジメ
チルナフチル−3,5−トリレンジアミンを得た。
〔電子写真感光体の調整〕
電荷輸送材料として前記実施例1で用いたN,N′−ジ
フェニル−N,N′ジナフチル−1,3−フェニレンジアミン
に代えて上記N,N′−ジフェニル−N,N′ジメチルナフチ
ル−3,5−トリレンジアミンを用いた以外は前記実施例
1と同様にして積層型の電子写真感光体を作成した。
実施例4 電荷発生材料としてN,N′−ジメチルペリレン−3,4,
9,10−テトラカルボキシジイミド(C.I.Pigment Red 17
9、I.C.I社製、商品名Caledon Red 2GN)8重量部、電
荷輸送材料として実施例1で合成したN,N′−ジフェニ
ル−N,N′ジナフチル−1,3−フェニレンジアミン50重量
部、ポリカーボネートZ樹脂100重量部および所定量の
テトラヒドロフランを用い、超音波分散器にて分散液を
調整すると共に、アルマイト処理されたアルミニウム板
上に塗布し、厚み23μmの感光層を有する単層型の電子
写真感光体を作成した。
実施例5 電荷輸送材料として実施例4で用いたN,N′−ジフェ
ニル−N,N′ジナフチル−1,3−フェニレンジアミンに代
えて、実施例2で合成したN,N′−ジフェニル−N,N′ジ
メチルナフチル−1,3−フェニレンジアミンを用いる以
外は実施例4と同様にして単層型の電子写真感光体を作
成した。
実施例6 電荷輸送材料として実施例4で用いたN,N′−ジフェ
ニル−N,N′ジナフチル−1,3−フェニレンジアミンに代
えて、実施例3で合成したN,N′−ジフェニル−N,N′ジ
メチルナフチル−3,5−トリレンジアミンを用いる以外
は実施例4と同様にして単層型の電子写真感光体を作成
した。
比較例1 電荷輸送材料として実施例1で用いたN,N′−ジフェ
ニル−N,N′ジナフチル−1,3−フェニレンジアミンに代
えて、N,N−ジエチルアミノベンズアルデヒドジフェニ
ルヒドラゾンを用いる以外は実施例1と同様にして積層
型の電子写真感光体を作成した。
比較例2 電荷輸送材料として実施例1で用いたN,N′−ジフェ
ニル−N,N′ジナフチル−1,3−フェニレンジアミンに代
えて、N−エチルカルバゾール−3−カルバルデヒドジ
フェニルヒドラゾンを用いる以外は実施例1と同様にし
て積層型の電子写真感光体を作成した。
比較例3 電荷輸送材料として実施例1で用いたN,N′−ジフェ
ニル−N,N′ジナフチル−1,3−フェニレンジアミンに代
えて、N,N,N′,N′−テトラフェニル−P−フェニレン
ジアミンを用いる以外は実施例1と同様にして積層型の
電子写真感光体を作成した。
比較例4 電荷輸送材料として実施例4で用いたN,N′−ジフェ
ニル−N,N′ジナフチル−1,3−フェニレンジアミンに代
えて、N,N−ジエチルアミノベンズアルデヒドジフェニ
ルヒドラゾンを用いる以外は実施例4と同様にして単層
型の電子写真感光体を作成した。
比較例5 電荷輸送材料として実施例4で用いたN,N′−ジフェ
ニル−N,N′ジナフチル−1,3−フェニレンジアミンに代
えて、N−エチルカルバゾール−3−カルバルデヒドジ
フェニルヒドラゾンを用いる以外は実施例4と同様にし
て単層型の電子写真感光体を作成した。
比較例6 電荷輸送材料として実施例4で用いたN,N′−ジフェ
ニル−N,N′ジナフチル−1,3−フェニレンジアミンに代
えて、N,N,N′,N′−テトラフェニル−P−フェニレン
ジアミンを用いる以外は実施例4と同様にして単層型の
電子写真感光体を作成した。
〔電子写真感光体の評価〕
上記電子写真感光体の帯電特性、感光特性を調べるた
め、静電複写紙試験装置(川口電機社製、SP−428型)
を用いて、−6.0kV、の条件で5秒間コロナ放電を行う
ことにより、前記各感光体を負に帯電させ、この時の表
面電位(V0)を測定した。次いで、タングステンランプ
用いて、感光体表面の照度が20luxになるように調整す
ると共に、タングステンランプにより露光し、上記表面
電位V0が1/2となるまでの時間を求め、半減露光量E1/2
を算出した。また、露光後0.15秒経過後の表面電位を残
留電位Vr.P.(V)とした。
上記実施例および比較例で得られた各電子写真感光体
の帯電特性および感光特性の測定結果を表1に示す。
表1から明らかなように、本発明の電子写真感光体用
電荷輸送材料を用いた感光体はいずれも帯電特性に優
れ、半減露光量が小さく感度がよいと共に、残留電位が
小さいことが判明した。これに対して比較例の感光体は
感度が小さく、残留電位の高いものであった。
(発明の効果) 以上のように、本発明の電子写真感光体用の電荷輸送
物質材料によれば、電界強度依存性が小さく優れた電荷
輸送能を有し、かつ結合剤樹脂中に結晶化しにくい電子
写真用電荷輸送材料を提供することができる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03G 5/06 312 G03G 5/06 312

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式〔I〕 (式中、R1、R2、R3、R4、R5は、アルキル基、アルコ
    キシル基、ハロゲン原子を示し、lは0〜4の整数、
    m、pは0〜7の整数、n、oは0〜5の整数を示し、
    また、すべての置換基は同一でも、それぞれ互いに異な
    っていてもよい)で表されるm−フェニレンジアミン系
    化合物。
  2. 【請求項2】導電性基体上に、下記一般式〔I〕 (式中、R1、R2、R3、R4、R5、l,m,n,o,pは特許請求
    の範囲第1項と同義)で表されるm−フェニレンジアミ
    ン系化合物を含有する感光層を有することを特徴とする
    電子写真感光体。
  3. 【請求項3】下記一般式〔I〕 (式中、R1、R2、R3、R4、R5、l,m,n,o,pは特許請求
    の範囲第1項と同義)で表されるm−フェニレンジアミ
    ン系化合物からなる電荷輸送材料と、電荷発生材料とを
    単一の層中に存在させたことを特徴とする特許請求の範
    囲第2項記載の電子写真感光体。
  4. 【請求項4】感光層が少なくとも電荷発生層と電荷輸送
    層との積層感光体から成り、該電荷輸送層が下記一般式
    〔I〕 (式中、R1、R2、R3、R4、R5、l,m,n,o,pは特許請求
    の範囲第1項と同義)で表されるm−フェニレンジアミ
    ン系化合物を含有することを特徴とする特許請求の範囲
    第2項記載の電子写真感光体。
JP63187301A 1988-07-27 1988-07-27 m−フェニレンジアミン系化合物およびそれを用いた電子写真感光体 Expired - Lifetime JP2608929B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63187301A JP2608929B2 (ja) 1988-07-27 1988-07-27 m−フェニレンジアミン系化合物およびそれを用いた電子写真感光体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63187301A JP2608929B2 (ja) 1988-07-27 1988-07-27 m−フェニレンジアミン系化合物およびそれを用いた電子写真感光体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0236268A JPH0236268A (ja) 1990-02-06
JP2608929B2 true JP2608929B2 (ja) 1997-05-14

Family

ID=16203605

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP63187301A Expired - Lifetime JP2608929B2 (ja) 1988-07-27 1988-07-27 m−フェニレンジアミン系化合物およびそれを用いた電子写真感光体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2608929B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8029454B2 (en) 2003-11-05 2011-10-04 Baxter International Inc. High convection home hemodialysis/hemofiltration and sorbent system
US8038639B2 (en) 2004-11-04 2011-10-18 Baxter International Inc. Medical fluid system with flexible sheeting disposable unit

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0236268A (ja) 1990-02-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3124056B2 (ja) ジナフトキノン誘導体を用いた感光体
JP2504790B2 (ja) 電子写真感光体用電荷輸送材料
JPH0726038B2 (ja) m―フェニレンジアミン系化合物を用いた電子写真感光体
JP3171755B2 (ja) 電子写真感光体
JP2608929B2 (ja) m−フェニレンジアミン系化合物およびそれを用いた電子写真感光体
JP3121144B2 (ja) 電子写真感光体
JP2657996B2 (ja) 電子写真感光体
JP2608930B2 (ja) m−フェニレンジアミン系化合物及びそれを用いた電子写真感光体
JPH0511467A (ja) 電子写真感光体
JP3121142B2 (ja) 電子写真感光体
JP3121145B2 (ja) 電子写真感光体
JP3121141B2 (ja) 電子写真感光体
JP3121143B2 (ja) 電子写真感光体
JP3131615B2 (ja) 電子写真感光体
JP3131616B2 (ja) 電子写真感光体
JP3121147B2 (ja) 電子写真感光体
JP3006905B2 (ja) キノン系化合物及びそれを用いた感光体
JP2996487B2 (ja) m―フェニレンジアミン系化合物及びそれを用いた電子写真感光体
JPH05992A (ja) キノン系化合物と電子写真感光体
JPH05105652A (ja) ジアミノアズレン誘導体およびそれを用いた電子写真感光体
JPH0592937A (ja) キノン系化合物及びそれを用いた感光体
JPH06118673A (ja) 電子写真感光体
JPH05105648A (ja) ジアミノアズレン誘導体およびそれを用いた電子写真感光体
JPH089579B2 (ja) m―フェニレンジアミン系化合物及びそれを用いた電子写真感光体
JPH0592943A (ja) トリフエニルアミン誘導体およびそれを用いた感光体

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080213

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090213

Year of fee payment: 12

EXPY Cancellation because of completion of term
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090213

Year of fee payment: 12