JPH0972313A - 液圧装置システム - Google Patents

液圧装置システム

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JPH0972313A
JPH0972313A JP22894895A JP22894895A JPH0972313A JP H0972313 A JPH0972313 A JP H0972313A JP 22894895 A JP22894895 A JP 22894895A JP 22894895 A JP22894895 A JP 22894895A JP H0972313 A JPH0972313 A JP H0972313A
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JP
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port
switching valve
position switching
hydraulic
output shaft
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JP22894895A
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Hirotoshi Nakao
裕利 中尾
Takashi Sumita
隆 住田
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Tokimec Inc
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Tokimec Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 液圧装置システムを比較的簡単な構成で質量
が小さく、取り付けスペースが少なくて済み、さらに制
御系を簡単にする。 【解決手段】 出力軸6の正転時には蓄圧器9からの圧
液を固定容量形液圧装置1の第1のポートP1 に、逆転
時にはその圧液を第2のポートP2 に作用させ、出力軸
6に固定された慣性物体7を回転させて流体エネルギを
運動エネルギに変換する。逆に、出力軸6の正転動作か
らの制動時には、慣性物体7による運動エネルギにより
リザーバタンク10から作動液を第3の管路23を通し
て吸い上げて第2の管路22を通して蓄圧器9に、逆転
動作からの制動時には、リザーバタンク10から作動液
を第4の管路24を通して吸い上げて第1の管路21を
通して蓄圧器9にそれぞれ還流させ、運動エネルギを流
体エネルギに変換する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、走行する車輌等
の移動慣性物体を加減速させるのに用いられる液圧装置
システムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の液圧装置システムとし
て、本出願人は先に特願平7−52270号(船舶の動
搖防止装置)を出願している。その船舶の動搖防止装置
は、図6に示すように重錘31を慣性物体として可変容
量形液圧装置である液圧モータ30の主軸(出力軸)4
5に機械的に結合させ、その液圧モータ30に補助ポン
プ36からの高圧の作動液を逆止弁42を介して供給す
るようにし、所定の圧力以上の作動油を安全弁43を介
してタンク37に還流させるようにしている。液圧モー
タ30の容量制御は、制御装置40からの指令によりク
ローズドセンタ形の制御弁41を介して作動する第1,
第2の容量制御用ピストン47,48によって制御され
る。
【0003】制御装置40は、船体に設けられた加速度
計等のセンサ(図示しない)で横搖れを検知すると、そ
の検知量を消却する方向に重錘31を移動させる命令を
発する。重錘31を移動させるには船体に相当の反力が
作用するが、その反力によって船体にあまりモーメント
がかからないような位置、すなわち、反力が船体の回転
中心付近を通るような位置、あるいは船体の横搖れをキ
ャンセルする方向に作用するような位置に重錘31を設
けるとよい。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の液圧装置システムにあっては、可変容量形の
液圧装置である液圧モータを用いていたので機構が複雑
であるという問題点があった。また、このような可変容
量形の液圧装置は、一般的に同容量の固定容量形の液圧
装置に比べて質量が2倍程度大きくなるため、それを取
り付けるスペースが多く必要であると共に、液圧装置の
重量が増すため頑強な構造にする必要があり、コストア
ップになってしまうという問題点もあった。さらに、容
量センサとサーボ弁等を使用した制御系により液圧装置
を制御する構成であったため、制御系が複雑になるとい
う問題点もあった。
【0005】この発明は、上記のような問題点に鑑みて
なされたものであり、比較的簡単な構成で質量が小さ
く、取り付けスペースが少なくて済み、さらに制御系が
簡単な液圧装置システムを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明は上記の目的を
達成するため、出力軸に慣性物体が取り付けられた固定
容量形液圧装置と、その固定容量形液圧装置の第1のポ
ート又は第2のポートに上記出力軸の回転方向に応じて
高圧を作用させる高圧液圧源と、その高圧液圧源から固
定容量形液圧装置を介した作動液を蓄えるリザーバタン
クと、上記第1のポートと第2のポートからそれぞれ逆
止弁を介して高圧液圧源に連通する自由流れ方向の第1
の管路と第2の管路と、リザーバタンクからそれぞれ逆
止弁を介して上記第1のポートと第2のポートにそれぞ
れ連通する自由流れ方向の第3の管路と第4の管路と、
2位置切換弁と、3位置切換弁とを設けて液圧装置シス
テムを構成する。
【0007】そして、その2位置切換弁を、上記第1の
ポートと第2のポートをそれぞれ上記3位置切換弁の各
ポートに連通させる位置と遮断する位置とに切り換え可
能に接続し、且つ上記3位置切換弁を、2位置切換弁が
それぞれ上記各ポートに連通させる位置にあるときに2
位置切換弁を介して高圧液圧源を上記第1のポートに、
上記第2のポートをリザーバタンクにそれぞれ連通させ
る第1の位置と、高圧液圧源を2位置切換弁を介して上
記第2のポートに、上記第1のポートをリザーバタンク
にそれぞれ連通させる第2の位置と、上記第1のポート
と第2のポートを2位置切換弁を介して連通させる第3
の位置とに切り換え可能に設ける。
【0008】さらに、上記出力軸の正転動作からの制動
時には、上記固定容量形液圧装置の出力軸に取り付けら
れた慣性物体による運動エネルギによりリザーバタンク
から作動液を第3の管路を通して吸い上げて第2の管路
を通して高圧液圧源に還流させ、逆転動作からの制動時
には、上記慣性物体による運動エネルギによりリザーバ
タンクから作動液を第4の管路を通して吸い上げて第1
の管路を通して高圧液圧源に還流させるように構成す
る。
【0009】このようにすれば、固定容量形液圧装置の
出力軸を所望の角速度で回転させる際には、2位置切換
弁を固定容量形液圧装置の第1のポートと第2のポート
をそれぞれ3位置切換弁の各ポートに連通させる位置に
し、出力軸の正転時には3位置切換弁を第1の位置に、
逆転時には第2の位置にする。すると、固定容量形液圧
装置の第1のポートと第2のポート間に、高圧液圧源か
らの圧液(作動液)が上記出力軸の回転方向に応じた向
きで流れるため出力軸が回転する。そして、その出力軸
の角速度が所望の角速度に達した時に3位置切換弁を第
3の位置にすると、上記第1のポートと第2のポートが
2位置切換弁を介して連通するため、角加速度が零とな
って出力軸が所望の角速度で回転を続ける。
【0010】一方、出力軸が正転動作している状態から
の制動時には、2位置切換弁を上記第1のポートと第2
のポートを遮断する位置にする。すると、固定容量形液
圧装置の出力軸に取り付けられて回転している慣性物体
の運動エネルギにより、リザーバタンク内の作動液が第
3の管路を通して吸い上げられ、それが第2の管路を通
して高圧液圧源に還流する。
【0011】また、出力軸が逆転動作している状態から
の制動時には、上記慣性物体による運動エネルギによ
り、リザーバタンク内の作動液が第4の管路を通して吸
い上げられ、それが第1の管路を通して高圧液圧源に還
流する。したがって、慣性物体の運動エネルギを流体エ
ネルギに変換して回収することができ、その作動液を還
流する際に出力軸に加わる負荷が制動トルクとなって、
出力軸の回転が停止される。
【0012】また、上記液圧装置システムにおいて、上
記固定容量形液圧装置を複数配設してその各出力軸を互
いに連結し、各固定容量形液圧装置に対して上記第1,
第2,第3及び第4の各管路と、上記2位置切換弁と、
3位置切換弁とをそれぞれ配設するとよい。そうすれ
ば、液圧装置システム全体としての出力トルクは、各固
定容量形液圧装置に対応してそれぞれ設けられた2位置
切換弁や3位置切換弁等からなる各液圧装置システムの
トルクを加算したものとなり、その各液圧装置システム
は3位置切換弁が第1又は第2の位置のいずれかにある
ときにトルクを発生し、第3の位置にあるときにトルク
を発生しない。
【0013】また、指令された出力軸の角速度に対して
測定した角速度の偏差が大きい場合には、各固定容量形
液圧装置に対応してそれぞれ設けられた2位置切換弁や
3位置切換弁等からなる各液圧装置システムの全てがト
ルクを発生するようにすれば、大きな角加速度が得られ
る。逆に、上記偏差が小さい場合には、各固定容量形液
圧装置に対応してそれぞれ設けられた2位置切換弁や3
位置切換弁等からなる各液圧装置システムのうち単数の
ものだけトルクを発生させるようにすれば、小さな角加
速度が得られる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
面に基づいて説明する。図1はこの発明の第1の実施の
形態を説明するための液圧装置システムを示す回路図で
ある。この液圧装置システムは、出力軸6に慣性物体7
が取り付けられた固定容量形液圧装置1と、その固定容
量形液圧装置1の第1のポートP1 又は第2のポートP
2 に出力軸6の回転方向に応じて高圧を作用させる高圧
液圧源である蓄圧器(アキュムレータ)9と、その蓄圧
器9から固定容量形液圧装置1を介した作動液を蓄える
リザーバタンク10とを設けている。
【0015】また、固定容量形液圧装置1の第1のポー
トP1 から逆止弁4aを介して蓄圧器9に連通する自由
流れ方向の第1の管路21と、第2のポートP2 から逆
止弁3aを介して蓄圧器9に連通する自由流れ方向の第
2の管路22と、リザーバタンク10から逆止弁4bを
介して第1のポートP1 に連通する自由流れ方向の第3
の管路23と、リザーバタンク10から逆止弁3bを介
して第2のポートP2に連通する自由流れ方向の第4の
管路24とを設けている。
【0016】さらに、2位置切換弁11と、3位置切換
弁12とを設け、その2位置切換弁11を、第1のポー
トP1 と第2のポートP2 をそれぞれ3位置切換弁12
の各ポートに連通させる図1に示した位置から左行させ
た位置と、図示の遮断する位置とに切り換え可能に接続
している。
【0017】また、3位置切換弁12を、2位置切換弁
11がそれぞれ図1に示した位置から左行させた切換位
置となる上記の各ポートに連通させる位置にあるとき
に、2位置切換弁11を介して蓄圧器9を第1のポート
P1 に、第2のポートP2 をリザーバタンク10にそれ
ぞれ連通させる第1の位置(図1から左行させた位置)
と、蓄圧器9を2位置切換弁11を介して第2のポート
P2 に、第1のポートP1をリザーバタンク10にそれ
ぞれ連通させる第2の位置(図1から右行させた位置)
と、第1のポートP1 と第2のポートP2 を2位置切換
弁11を介して連通させる第3の位置(図1に図示の位
置)とに切り換え可能に設けている。
【0018】そして、出力軸6の正転動作からの制動時
には、固定容量形液圧装置1の出力軸6に取り付けられ
た慣性物体7による運動エネルギにより、リザーバタン
ク10から作動液を第3の管路23を通して吸い上げて
第2の管路22を通して蓄圧器9に還流させ、逆転動作
からの制動時には、慣性物体7による運動エネルギによ
りリザーバタンク10から作動液を第4の管路24を通
して吸い上げて第1の管路21を通して蓄圧器9に還流
させるようにしている。
【0019】また、図1において8はロータリエンコー
ダであり、固定容量形液圧装置1の出力軸6の角速度を
測定する。さらに、15は制御装置であり、出力軸回転
速度指令を入力すると共に、ロータリエンコーダ8から
は測定角速度に応じた出力を入力する。そして、この制
御装置15は、2位置切換弁11に対して制動解除信号
を出力すると共に、3位置切換弁12に対して固定容量
形液圧装置1の出力軸6を正転加速させる正転加速信
号、及び逆転加速させる逆転加速信号をそれぞれ出力す
る。なお、図1において16は逆止弁,17は補助ポン
プユニットである。
【0020】この液圧装置システムの制御方式は、一次
時間積分系の制御によく用いられる制御方式(Bang
−Bang制御)の一種である。すなわち、出力軸6の
単位軸回転当たりの押しのけ容積(容量)と、第1のポ
ートP1 と第2のポートP2 に作用する圧力の差との積
に比例したトルクを発生させて出力軸6を回転させる。
そして、その出力軸6の角速度は、運動方程式に示され
る通り、上記トルクの一次時間積分で決定される。した
がって、その角速度の応答時定数は、慣性物体7の慣性
モーメントと、単位軸回転当たりの押しのけ容積が決定
されれば、第1のポートP1 と第2のポートP2 に作用
する圧力に比例する。
【0021】この液圧装置システムでは、2位置切換弁
11と3位置切換弁12の切換位置(ポジション)がそ
れぞれ図1に示す位置にあるときは、固定容量形液圧装
置1は制動状態にある。したがって、この状態では固定
容量形液圧装置1は、自ら加速しないばかりか、この固
定容量形液圧装置1の最大トルクに満たない外力が出力
軸6に加えられても動きだすようなことはない。
【0022】ここで、固定容量形液圧装置1の出力軸6
を正回転させる出力軸回転速度指令が制御装置15に入
力されると、その制御装置15は2位置切換弁11に対
して制動解除信号を出力すると同時に、3位置切換弁1
2に対して正転加速信号を出力する。それによって、2
位置切換弁11と3位置切換弁12が、それぞれ図2に
示す位置に切り変わる。そのため、固定容量形液圧装置
1の第1のポートP1 が蓄圧器9に連通し、第2のポー
トP2 がリザーバタンク10に連通する。したがって、
固定容量形液圧装置1に蓄圧器9から圧液が流れ、出力
軸6が正回転する。
【0023】そのため、正転トルクが発生し、出力軸6
がその正転トルクを慣性物体7に伝達するので、慣性物
体7が運動方程式にしたがって、その正転トルクに比例
する角加速度で正回転を始める。このようにして、蓄圧
器9に蓄積されている圧液がリザーバタンク10に流れ
出すことにより、その流体エネルギが慣性物体7の運動
エネルギに変換され、慣性物体7が回転する。
【0024】この慣性物体7と共に回転する出力軸6の
角速度は、徐々に増加していく。そして、その角速度が
制御装置15(図1)による回転速度指令(角速度の指
令値)に一致すると、制御装置15は3位置切換弁12
に対して等速信号を出力し、それを図3に示す第3の位
置(センタポジション)にする。それによって、固定容
量形液圧装置1の第1のポートP1 と第2のポートP2
は、2位置切換弁11と3位置切換弁12を介して連通
し、その間が同圧になるため角加速度が零となる。その
ため、出力軸6が指令された所望の角速度で回転する。
【0025】一方、この正回転している状態からの制動
時には、図1に示した制御装置15から2位置切換弁1
1に対して制動信号(制動解除信号の出力停止)が送ら
れることにより、2位置切換弁11が同図に示すよう
に、第1のポートP1 と第2のポートP2 を遮断する位
置に切り換わる。すると、固定容量形液圧装置1の出力
軸6に取り付けられて回転している慣性物体7の運動エ
ネルギにより、リザーバタンク10内の作動液が第3の
管路23を通して吸い上げられ、それが第2の管路22
を通して蓄圧器9に還流する。それによって、制動トル
クが発生し、それが出力軸6に作用することによって、
その出力軸6が停止する。その際に、慣性物体7の運動
エネルギが流体エネルギに変換されて作動液が蓄圧器9
に蓄えられる。
【0026】また、固定容量形液圧装置1の出力軸6を
逆回転させる場合には、その逆回転の回転速度指令が制
御装置15に入力されると、その制御装置15は2位置
切換弁11に対して正回転のときと同様に制動解除信号
を出力する。また、それと同時に、3位置切換弁12に
対して逆転加速信号を出力する。それによって、2位置
切換弁11と3位置切換弁12が、それぞれ図4に示す
位置に切り換わり、固定容量形液圧装置1の第2のポー
トP2 が蓄圧器9に連通し、第1のポートP1 がリザー
バタンク10に連通する。
【0027】したがって、固定容量形液圧装置1に蓄圧
器9からの圧液が上述した正回転の場合と逆に第2のポ
ートP2 から第1のポートP1 に向けて流れ、それがリ
ザーバタンク10に流れ出して出力軸6が逆回転する。
このようにして、流体エネルギが慣性物体7の回転する
運動エネルギに変換される。そして、その出力軸6の角
速度が制御装置15による回転速度指令(角速度の指令
値)に一致すると、正回転の場合と同様に3位置切換弁
12が第3の位置(図3に示したセンタポジション)に
切り換わり、角加速度が零となって出力軸6が指令され
た所望の角速度で回転する。
【0028】一方、この逆回転している状態からの制動
時には、図1に示した制御装置15から2位置切換弁1
1に制動信号(制動解除信号の出力停止)が送られるこ
とにより、2位置切換弁11が同図に示すように、第1
のポートP1 と第2のポートP2 を遮断する位置に切り
換わる。すると、回転中の慣性物体7の運動エネルギに
より、リザーバタンク10内の作動液が第4の管路24
を通して吸い上げられ、それが第1の管路21を通して
蓄圧器9に還流する。
【0029】それによって、制動トルクが発生し、それ
が出力軸6に作用することによって、それが停止する。
その際に、慣性物体7の運動エネルギが流体エネルギに
変換されて、正回転状態からの制動時と同様に、作動液
が蓄圧器9に蓄えられる。このように、この液圧装置シ
ステムは、蓄圧器9内に蓄積された圧液による流体エネ
ルギを運動エネルギに変換することによって固定容量形
液圧装置1の出力軸6を慣性物体7と共に回転させる。
【0030】逆に、その出力軸6の制動時には、上記の
出力軸6が慣性物体7と共に回転している時にリザーバ
タンク10内の作動液を蓄圧器9に還流させることによ
って、今度は慣性物体7の回転による運動エネルギを流
体エネルギに変換している。このような還流を行なう実
システムの場合には、エネルギの損失があるので、その
損失分をどこかで補うようにしなければ、いずれはシス
テム全体が作動しなくなってしまう。そこで、この液圧
装置システムでは補助ポンプユニット17が、このエネ
ルギの損失分を補償しながらリザーバタンク10内の作
動液を蓄圧器9に供給する目的で配設されている。
【0031】なお、この補助ポンプユニット17は、そ
れによるエネルギの余剰供給を避けるため、圧力補償形
の可変容量形ポンプを用いるとよい。また、サイクル中
の損失動力の総和をサイクルタイム中に一定量づつ供給
するような固定容量形ポンプを用いるようにすれば、さ
らに高い効率が得られる。
【0032】図5はこの発明の第2の実施の形態を説明
するための液圧装置システムを示す回路図であり、図1
と対応する部分には同一の符号を付してある。この液圧
装置システムは、固定容量形液圧装置1A,1B,1C
を配設(適宜増減できる)してその各出力軸6を互いに
連結し、各固定容量形液圧装置1A,1B,1Cに対し
て第1,第2,第3及び第4の各管路21,22,23
及び24と、2位置切換弁11と、3位置切換弁12と
をそれぞれ配設している。
【0033】このようにすれば、液圧装置システム全体
としての出力トルクは、各固定容量形液圧装置1A〜1
Cに対応してそれぞれ設けられた2位置切換弁11や3
位置切換弁12等からなる各液圧装置システムのトルク
を加算したものとなり、その各液圧装置システムは3位
置切換弁12が第1の位置(図5から左行した切換位
置)又は第2の位置(図5から右行した切換位置)のい
ずれかにあるときにトルクを発生し、第3の位置(図5
に示す切換位置)にあるときにトルクを発生しない。
【0034】また、出力軸6の角速度の指令値に対して
ロータリエンコーダ8で測定した角速度の偏差が大きい
場合には、各固定容量形液圧装置1A〜1Cに対応して
それぞれ設けられた2位置切換弁11や3位置切換弁1
2等からなる各液圧装置システムの全てがトルクを発生
するようにすれば、大きな角加速度が得られる。したが
って、高い応答性が得られ、安定した角速度の制御がで
きる。逆に、上記偏差が小さい場合には、各固定容量形
液圧装置1A〜1Cに対応してそれぞれ設けられた2位
置切換弁11や3位置切換弁12等からなる各液圧装置
システムのうち単数のものだけトルクを発生させるよう
にすれば、小さな角加速度が得られる。
【0035】なお、上記システムを構成する複数の各固
定容量形液圧装置1A〜1Cは、互いに異なる容量のも
のを使用すれば、正/逆加速の組み合わせ等によって、
さらにきめ細かな制御が可能となる。また、図5では各
固定容量形液圧装置1A〜1Cにそれぞれ2位置切換弁
11と3位置切換弁12を設けたが、固定容量形液圧装
置1A〜1Cを全て1つの2位置切換弁11と3位置切
換弁12で、出力軸6を正転加速させたり、逆転加速さ
せたり、あるいは零トルク制御したりするようにしても
よい。
【0036】以上、この発明の各実施の形態についてそ
れぞれ説明したが、その各実施の形態で上述した各液圧
装置システムを構成するとき、その液圧装置の形態はピ
ストン,ベーン等の容積形液圧装置であれば、いずれの
ものを使用するようにしてもよい。また、2位置切換弁
11と3位置切換弁12は、前述した各実施の形態によ
る作用効果を奏するものであれば、図1乃至図5に示し
たもの以外の異なるタイプのものを使用してもよい。さ
らに、各実施の形態における出力軸6の角速度の測定
は、ロータリエンコーダ8に限ることなしに、その他の
測定手段を使用して測定するようにしてもよい。また、
この発明は、制御目的が回転角等である場合であって
も、同様に適用することができる。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、機構が単純でシステム全体の質量が小さいので、取
り付けスペースが少なくて済むと共に全体を頑強な構造
にする必要がない。また、容量の制御は、従来の液圧装
置システムのように容量制御機能を作動させるための動
力を必要とせずに切換弁を駆動させるだけでよいので、
制御系を比較的簡単にすることができる。そして、容量
センサ/サーボ弁等を備える必要がないので安価にでき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施の形態を説明するための
液圧装置システムを示す回路図である。
【図2】同じくその液圧装置システムで固定容量形液圧
装置の出力軸を正回転させる際の回路図である。
【図3】同じくその液圧装置システムで固定容量形液圧
装置の出力軸が所望の角速度で回転する際の回路図であ
る。
【図4】同じくその液圧装置システムで固定容量形液圧
装置の出力軸を逆回転させる際の回路図である。
【図5】この発明の第2の実施の形態を説明するための
液圧装置システムを示す回路図である。
【図6】従来の液圧装置システムの一例を示す回路図で
ある。
【符号の説明】
1:固定容量形液圧装置 3a,3b,4a,4b:逆止弁 6:出力軸 7:慣性物体 9:蓄圧器(高圧液圧源) 10:リザーバタンク 11:2位置切換弁 12:3位置切換弁 21:第1の管路 22:第2の管路 23:第3の管路 24:第4の管路

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 出力軸に慣性物体が取り付けられた固定
    容量形液圧装置と、該固定容量形液圧装置の第1のポー
    ト又は第2のポートに前記出力軸の回転方向に応じて高
    圧を作用させる高圧液圧源と、該高圧液圧源から前記固
    定容量形液圧装置を介した作動液を蓄えるリザーバタン
    クと、前記第1のポートと第2のポートからそれぞれ逆
    止弁を介して前記高圧液圧源に連通する自由流れ方向の
    第1の管路と第2の管路と、前記リザーバタンクからそ
    れぞれ逆止弁を介して前記第1のポートと第2のポート
    にそれぞれ連通する自由流れ方向の第3の管路と第4の
    管路と、2位置切換弁と、3位置切換弁とを設け、 前記2位置切換弁を、前記第1のポートと第2のポート
    をそれぞれ前記3位置切換弁の各ポートに連通させる位
    置と遮断する位置とに切り換え可能に接続すると共に、 前記3位置切換弁を、前記2位置切換弁がそれぞれ前記
    各ポートに連通させる位置にあるときに前記2位置切換
    弁を介して前記高圧液圧源を前記第1のポートに、前記
    第2のポートを前記リザーバタンクにそれぞれ連通させ
    る第1の位置と、前記高圧液圧源を前記2位置切換弁を
    介して前記第2のポートに、前記第1のポートを前記リ
    ザーバタンクにそれぞれ連通させる第2の位置と、前記
    第1のポートと第2のポートを前記2位置切換弁を介し
    て連通させる第3の位置とに切り換え可能に設け、 前記出力軸の正転動作からの制動時には、前記固定容量
    形液圧装置の出力軸に取り付けられた慣性物体による運
    動エネルギにより前記リザーバタンクから作動液を前記
    第3の管路を通して吸い上げて前記第2の管路を通して
    前記高圧液圧源に還流させ、逆転動作からの制動時に
    は、前記慣性物体による運動エネルギにより前記リザー
    バタンクから作動液を前記第4の管路を通して吸い上げ
    て前記第1の管路を通して前記高圧液圧源に還流させる
    ようにしたことを特徴とする液圧装置システム。
  2. 【請求項2】 請求項1項記載の液圧装置システムにお
    いて、前記固定容量形液圧装置を複数配設してその各出
    力軸を互いに連結し、各固定容量形液圧装置に対して前
    記第1,第2,第3及び第4の各管路と、前記2位置切
    換弁と、前記3位置切換弁とをそれぞれ配設したことを
    特徴とする液圧装置システム。
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