JPH0972215A - 内燃機関のピストン冷却装置 - Google Patents

内燃機関のピストン冷却装置

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JPH0972215A
JPH0972215A JP22662895A JP22662895A JPH0972215A JP H0972215 A JPH0972215 A JP H0972215A JP 22662895 A JP22662895 A JP 22662895A JP 22662895 A JP22662895 A JP 22662895A JP H0972215 A JPH0972215 A JP H0972215A
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JP
Japan
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piston
oil
bearing
internal combustion
cooling device
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JP22662895A
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Yoshiki Sekiya
芳樹 関谷
Taro Yokoi
太郎 横井
Yutaka Tazaki
豊 田崎
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Nissan Motor Co Ltd
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Nissan Motor Co Ltd
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02FCYLINDERS, PISTONS OR CASINGS, FOR COMBUSTION ENGINES; ARRANGEMENTS OF SEALINGS IN COMBUSTION ENGINES
    • F02F3/00Pistons 
    • F02F3/16Pistons  having cooling means
    • F02F3/20Pistons  having cooling means the means being a fluid flowing through or along piston
    • F02F3/22Pistons  having cooling means the means being a fluid flowing through or along piston the fluid being liquid

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Fluid Mechanics (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Pistons, Piston Rings, And Cylinders (AREA)
  • Lubrication Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 内燃機関のピストン冷却装置において、ピン
に対する軸受の潤滑性を確保しつつ、ピストン頂部を冷
却性を高める。 【解決手段】 ピストン1の背面に向けてオイルを噴射
するノズルと、ピストン頂部11にノズルから噴射され
るオイルを循環させる冷却空洞12と、冷却空洞12を
流れるオイルの一部をピン4の軸受5に導く給油孔53
とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ピストン頂部にオ
イルが循環する冷却空洞を備える内燃機関のピストン冷
却装置の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の内燃機関のピストン冷却装置とし
て、例えば図7に示すようなものがある(実開昭63−
96222号公報、参照)。
【0003】これについて説明すると、ピストン1を冷
却するため、ピストン頂部11には冷却空洞52が形成
される。冷却空洞52はピストン頂部11の外周部の全
周に渡って環状に形成される。
【0004】環状をした冷却空洞52にはオイルを圧送
するオイル通路53が接続される。オイル通路53は、
クランクシャフト50とコンロッド3およびピン4の内
部を通して配設される。
【0005】オイル通路53から冷却空洞52に流入し
たオイルは、冷却空洞52を周方向に流れてピストン頂
部11の熱を吸収した後、図示しない出口からクランク
室へと排出される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の内燃機関のピストン冷却装置にあっては、冷
却空洞52に導かれるオイル量を機関運転条件に応じて
調節することが難しく、高速運転時に十分な冷却性を確
保するように冷却空洞52への給油量を設定すると、低
速運転時に冷却空洞52への給油量が必要以上に大きく
なり、ピストン1の冷却が過剰になる可能性がある。
【0007】ピン4等にオイル通路53が形成されるた
め、ピストン1のピン4に対する軸受面積が削減され、
燃焼行程におけるピストン上死点付近で燃焼圧力荷重が
ピン4に作用するときに、両者間に生じる面圧が大きく
なって、潤滑性を確保することが難しい。
【0008】本発明は上記の問題点を解消し、内燃機関
のピストン冷却装置において、ピンに対する軸受の潤滑
性を確保しつつ、ピストン頂部を冷却性を高めることを
目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の内燃機
関のピストン冷却装置は、ピストンをコンロッドに連結
するピンと、ピストンに形成されたピンの両端部を回動
可能に嵌合させる一対の軸受と、を備える内燃機関のピ
ストン冷却装置において、前記ピストンの背面に向けて
オイルを噴射するノズルと、ピストンの頂部に形成され
たノズルから噴射されるオイルを循環させる冷却空洞
と、ピストンに形成された冷却空洞と軸受を連通する給
油孔と、を備える。
【0010】請求項2に記載の内燃機関のピストン冷却
装置は、請求項1に記載の発明において、前記ノズルと
油圧源を結ぶオイル通路に機関の高速運転時に開弁する
弁手段を介装する。
【0011】請求項3に記載の内燃機関のピストン冷却
装置は、請求項1または2に記載の発明において、前記
給油孔をシリンダ中心線に対して傾斜させて軸受の側部
に開口させる。
【0012】請求項4に記載の内燃機関のピストン冷却
装置は、請求項1から3のいずれか一つに記載の発明に
おいて、前記1つの軸受に2つの給油孔を開口させる。
【0013】請求項5に記載の内燃機関のピストン冷却
装置は、請求項1から3のいずれか一つに記載の発明に
おいて、シリンダのまわりにシリンダの列方向に略沿っ
て冷却水が流れるウォータジャケットを備え、前記1つ
の軸受に1つの給油孔を開口させ、給油孔に導かれるオ
イルがピストン頂部の冷却水による冷却効果が低い部位
に位置する冷却空洞を流れる構成とする。
【0014】請求項6に記載の内燃機関のピストン冷却
装置は、請求項1から5のいずれか一つに記載の発明に
おいて、前記給油孔と同軸上に軸受とクランク室を連通
する排油孔を形成する。
【0015】
【作用】請求項1に記載の内燃機関のピストン冷却装置
において、機関運転時にノズルから噴射されるオイルが
冷却空洞に流入し、オイルの大部分は冷却空洞を流れる
過程でピストン頂部の熱を吸収した後にクランク室へと
排出され、ピストン頂部を冷却する。
【0016】冷却空洞を循環するオイルの一部は、給油
孔を通ってピンの軸受に供給される。軸受に供給される
オイルは、軸受とピンの摺動部を潤滑する。
【0017】このように各軸受とピンの摺動部は、給油
孔を介して十分な潤滑油量が確保され、オイルによって
潤滑されることによりフリクションを低減する。
【0018】請求項2に記載の内燃機関のピストン冷却
装置において、弁手段が開弁する機関の高速運転時に、
ノズルから噴射されるオイルが冷却空洞に流入し、オイ
ルの大部分は冷却空洞を流れる過程でピストン頂部の熱
を吸収した後にクランク室へと排出され、ピストン頂部
を冷却する。
【0019】高速運転時に、冷却空洞を循環するオイル
の一部は、給油孔を通ってピンの軸受に供給される。軸
受に供給されるオイルは、軸受とピンの摺動部を潤滑す
ることによりフリクションを低減するとともに、オイル
によってピンの摺動部に生じる摩擦熱をもち去り、耐久
性を高められる。
【0020】弁手段が閉弁する機関の低速運転時等に、
ノズルからのオイル噴射は停止され、ピストン頂部をオ
イルによって過剰に冷却することが避けられる。
【0021】同じく、機関の低速運転時等に、各軸受と
ピンの摺動部に冷却空洞を経てオイルが導かれないた
め、オイルによってピンの摺動部を過剰に冷却すること
がなく、フリクションを低減することができる。
【0022】このようにして、機関の運転状態に応じて
弁手段が開閉して、ピストン頂部の温度が適正に維持し
て、機関の耐久性を損なうことなく、出力および燃費性
能を高めれる。
【0023】請求項3に記載の内燃機関のピストン冷却
装置は、給油孔をシリンダ中心線に対して傾斜させて軸
受の側部に開口させる構造により、給油孔はシリンダの
中心線に近接する軸受の上部の軸受面積を削減しないた
め、燃焼行程におけるピストン上死点付近で燃焼圧力荷
重が軸受の上部からピンに作用するときに、両者間に生
じる面圧が過大になることを回避して、焼き付き等が発
生することを防止できる。
【0024】請求項4に記載の内燃機関のピストン冷却
装置において、1つの軸受に2つの給油孔を開口させる
構造により、軸受に供給されるオイル量が増え、軸受に
供給されるオイル量の設定自由度がひろがる。
【0025】請求項5に記載の内燃機関のピストン冷却
装置において、給油孔に導かれるオイルがピストン頂部
の冷却水による冷却効果が低い部位に位置する冷却空洞
を流れる構成とすることにより、ピストン頂部を均一に
冷却することができる。
【0026】請求項6に記載の内燃機関のピストン冷却
装置において、軸受に供給されるオイルは、軸受とピン
の摺動部を潤滑し、排油孔を通ってクランク室へと排出
される。
【0027】給油孔と同軸上に軸受とクランク室を連通
する排油孔を形成する構造により、給油孔と排油孔をド
リル加工により同時に形成することができ、生産性を高
められる。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面に基づいて説明する。
【0029】図3に示すように、ピストン1はシリンダ
2に摺動可能に嵌合し、その頂部11によって図示しな
い燃焼室が画成される。
【0030】ピストン1の往復運動はコンロッド3を介
して図示しないクランクシャフトの連続回転運動に変換
される。コンロッド3はその小端部がピストンピン4を
介してピストン1に連結される。ピストン1にはピスト
ンピン4を嵌合させる一対のボス部10が形成されてい
る。
【0031】ピストン1を冷却するため、ピストン頂部
11には冷却空洞12が形成される。冷却空洞12はピ
ストン頂部11の外周部の全周に渡って環状に形成され
る。
【0032】環状をした冷却空洞12には、ピストン1
の背後空間(クランク室)9に連通する入口13と出口
14がそれぞれ形成される。入口13と出口14は、ピ
ストン1の中心を挟んで対称となる位置に配置される。
【0033】図2において、線分Yはクランクシャフト
と平行なシリンダ列中心線であり、線分Xはシリンダ列
中心線Yに直交してピストン1の中心を通るピストン横
中心線である。図2においてピストン1の右側がスラス
ト側、左側が反スラスト側となる。
【0034】入口13はピストン1のスラスト側に配置
され、ピストン横中心線Xに対して所定距離だけ周方向
にオフセットされる。
【0035】出口14はピストン1の反スラスト側に配
置され、ピストン横中心線Xに対して所定距離だけ周方
向にオフセットされる。
【0036】シリンダ2の下端にはオイルジェット6が
設けられる。オイルジェット6は、図示しないオイルポ
ンプ(油圧源)に連通し、オイルポンプの吐出圧が所定
値以上に上昇する機関の高速運転時等に開弁する弁手段
を構成する。オイルジェット6が開弁すると、そのノズ
ル7から図3に矢印で示すように入口13に向けてオイ
ルが噴射される。オイルジェット6のノズル7はシリン
ダ2の中心線と平行に配置される。
【0037】図3に矢印で示すように入口13から冷却
空洞12に流入したオイルは、冷却空洞12において二
方向に分流し、冷却空洞12を半周してピストン頂部1
1の熱を吸収した後、出口14からクランク室へと排出
される。
【0038】ピストン1の各ボス10は、ピストンピン
4を摺動可能に嵌合させる軸受5を有する。
【0039】ピストン1には、冷却空洞12と各軸受5
を連通する2対の給油孔15,16が形成されるととも
に、各軸受5とピストン背後空間9を連通する排油孔1
7,18が形成される。
【0040】給油孔15と排油孔17はシリンダ2の中
心線に対して傾斜する同一直線上に延び、ボス10の反
スラスト側からドリル加工により同時に形成される。
【0041】給油孔15は軸受5のスラスト側に開口
し、排油孔17は軸受5の反スラスト側に開口し、いず
れもシリンダ2の中心線に近接する軸受5の上部および
下部の軸受面積を削減しなようにする。
【0042】給油孔16と排油孔18はシリンダ2の中
心線に対して傾斜する同一直線上に延び、ボス10のス
ラスト側からドリル加工により同時に形成される。
【0043】給油孔16は軸受5の反スラスト側に開口
し、排油孔18は軸受5のスラスト側に開口し、いずれ
もシリンダ2の中心線に近接する軸受5の上部および下
部の軸受面積を削減しなようにする。
【0044】以上のように構成され、次に作用について
説明する。
【0045】オイルジェット6が開弁する機関の高速運
転時等に、ノズル7から図3に矢印で示すように入口1
3に向けてオイルが噴射される。入口13から冷却空洞
12に流入したオイルの大部分は、冷却空洞12におい
て二方向に分流し、冷却空洞12を半周づつしてピスト
ン頂部11の熱を吸収した後、図3に矢印で示すように
出口14からクランク室へと排出され、ピストン頂部1
1を均一に冷却する。
【0046】このとき、冷却空洞12を循環するオイル
の一部は、各給油孔15,16を通って各軸受5に供給
される。各軸受5に供給されるオイルは、各軸受5とピ
ン4の摺動部を潤滑し、各排油孔17,18を通ってピ
ストン背後空間9からクランク室へと排出される。
【0047】このように各軸受5とピン4の摺動部は、
機関の高速運転時に冷却空洞12を循環するオイルの一
部が2本の給油孔15,16から導かれ、十分な潤滑油
量が確保され、オイルによって潤滑されることによりフ
リクションを低減するとともに、オイルによってピン4
の摺動部に生じる摩擦熱がもち去られることにより、耐
久性を高められる。
【0048】オイルジェット6が閉弁する機関の低速運
転時等に、ノズル7からのオイル噴射は停止され、ピス
トン頂部11をオイルによって過剰に冷却することが避
けられる。
【0049】同じく、機関の低速運転時等に、各軸受5
とピン4の摺動部に冷却空洞12を経てオイルが導かれ
ないため、オイルによってピン4の摺動部を過剰に冷却
することがなく、フリクションを低減することができ
る。
【0050】このようにして、機関の運転状態に応じて
オイルジェット6が開閉して、ピストン頂部11の温度
が適正に維持して、機関の耐久性を損なうことなく、出
力および燃費性能を高めれる。
【0051】また、給油孔16は軸受5の反スラスト側
に開口し、排油孔18は軸受5のスラスト側に開口し
て、いずれもシリンダ2の中心線に近接する軸受5の上
部および下部の軸受面積を削減しないため、燃焼行程に
おけるピストン上死点付近で燃焼圧力荷重が軸受5の上
部からピン4に作用するときに、両者間に生じる面圧が
過大になることを回避して、焼き付き等が発生すること
を防止できる。
【0052】なお、給油孔15,16の冷却空洞12に
対する開口部を、冷却空洞12の底面に近づけるほど、
軸受5に供給されるオイル量が増える。したがって、冷
却空洞12に対する給油孔15,16の開口位置を任意
に設定することにより、軸受5に供給されるオイル量を
適正に設定することができる。
【0053】次に、図4に示す実施の形態について説明
する。なお、図1等との対応部分には同一符号を用い
る。
【0054】水冷式直列4筒内燃機関に備えられる図示
しないシリンダブロックは、シリンダ2のまわりに冷却
水を循環させるウォータジャケットを有する。ウォータ
ジャケットの図示しない前端に冷却水が流入する入口が
設けられており、冷却水は図5に白抜き矢印で示すよう
にウォータジャケットを機関の前部から後部へと流れ
る。
【0055】前記実施の形態と同じく、ピストン1の環
状をした冷却空洞12には、ピストン1の背後空間9に
連通する入口13と出口14がそれぞれ形成される。入
口13と出口14は、ピストン1の中心を挟んで対称と
なる位置に配置される。
【0056】入口13はピストン1のスラスト側に配置
され、ピストン横中心線Xに対して所定距離だけ周方向
にオフセットされる。
【0057】出口14はピストン1の反スラスト側に配
置され、ピストン横中心線Xに対して所定距離だけ周方
向にオフセットされる。
【0058】図5にも示すように、ウォータジャケット
の上流側に配置されたボス10に、冷却空洞12と各軸
受5を連通する1本の給油孔15が形成されるととも
に、各軸受5とピストン背後空間9を連通する1本の排
油孔17が形成される。
【0059】ウォータジャケットの上流側に配置された
給油孔15は冷却空洞12に対して出口14より入口1
3に近いピストン1のスラスト側に開口している。
【0060】図6にも示すように、ウォータジャケット
の下流側に配置されたボス10に、冷却空洞12と各軸
受5を連通する1本の給油孔16が形成されるととも
に、各軸受5とピストン背後空間9を連通する1本の排
油孔18が形成される。
【0061】ウォータジャケットの下流側に配置された
給油孔16は冷却空洞12に対して入口13より出口1
4に近いピストン1の反スラスト側に開口している。
【0062】以上のように構成され、次に作用について
説明する。
【0063】シリンダ2の熱はウォータジャケットを流
れる冷却水によってもち去られるが、冷却水はウォータ
ジャケットを機関の前部から後部へとシリンダ列方向に
流れる過程でシリンダ2の熱を吸収して次第に温度上昇
するため、ウォータジャケットの下流側に位置するシリ
ンダ2の後部の方が、ウォータジャケットの上流側に位
置するシリンダ2の前部より温度上昇する。
【0064】入口13から冷却空洞12を経て給油孔1
5に流入するオイルの流れは、ウォータジャケットの上
流側に位置するピストン頂部11の前部の熱を吸収する
ことなく軸受5へと導かれ、軸受5を潤滑した後に排油
孔17等を通ってクランク室へと排出される。
【0065】入口13から冷却空洞12を経て給油孔1
6に流入するオイルの流れは、ウォータジャケットの下
流側に位置するピストン頂部11の後部の熱を吸収して
軸受5へと導かれ、軸受5を潤滑した後に排油孔18等
を通ってクランク室へと排出される。
【0066】これにより、ピストン頂部11の後部が前
部に比べてオイルによる冷却効果を高められ、ウォータ
ジャケットの下流側に位置するピストン頂部11の後部
が前部に比べて冷却水による冷却効果が低いことを相殺
し、ピストン頂部11を均一に冷却することができる。
【0067】また、ウォータジャケットにおける最下流
側端に位置したシリンダ2については、ウォータジャケ
ットの上流側に位置するシリンダ2の前部の方が、ウォ
ータジャケットの下流側に位置するシリンダ2の後部よ
り温度上昇する傾向がある。
【0068】これに対処して、ピストン頂部11の前部
が後部に比べてオイルによる冷却効果を高められる構成
として、ウォータジャケットの上流側に位置するピスト
ン頂部11の前部が後部に比べて冷却水による冷却効果
が低いことを相殺し、ピストン頂部11を均一に冷却す
るようにしてもよい。
【0069】
【発明の効果】以上説明したように請求項1に記載の内
燃機関のピストン冷却装置は、機関運転時に冷却空洞に
流入したオイルはピストン頂部を冷却し、その一部が給
油孔を通ってピンの軸受に供給され、軸受とピンの摺動
部を潤滑し、フリクションを低減する。
【0070】請求項2に記載の内燃機関のピストン冷却
装置は、弁手段が開弁する機関の高速運転時に、ノズル
から噴射されるオイルが冷却空洞に流入し、ピストン頂
部を冷却する一方、弁手段が閉弁する機関の低速運転時
等に、ノズルからのオイル噴射は停止され、ピストン頂
部をオイルによって過剰に冷却することが避けられ、ピ
ストン頂部の温度が適正に維持して、機関の耐久性を損
なうことなく、出力および燃費性能を高めれる。
【0071】請求項3に記載の内燃機関のピストン冷却
装置は、給油孔をシリンダ中心線に対して傾斜させて軸
受の側部に開口させる構造により、給油孔はシリンダの
中心線に近接する軸受の上部の軸受面積を削減しないた
め、焼き付き等が発生することを防止できる。また、ピ
ンの小径化が可能となり、軽量化がはかれる。
【0072】請求項4に記載の内燃機関のピストン冷却
装置は、1つの軸受に2つの給油孔を開口させる構造に
より、軸受に供給されるオイル量が増え、軸受に供給さ
れるオイル量の設定自由度がひろがる。
【0073】請求項5に記載の内燃機関のピストン冷却
装置は、給油孔に導かれるオイルがピストン頂部の冷却
水による冷却効果が低い部位に位置する冷却空洞を流れ
る構成とすることにより、ピストン頂部を均一に冷却す
ることができる。
【0074】請求項6に記載の内燃機関のピストン冷却
装置は、給油孔と同軸上に軸受とクランク室を連通する
排油孔を形成する構造により、給油孔と排油孔をドリル
加工により同時に形成することができ、生産性を高めら
れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示し、図2のB−B線に
沿うピストンの断面図。
【図2】同じくピストンの背面図。
【図3】同じく機関の断面図。
【図4】他の実施の形態を示すピストンの背面図。
【図5】同じく図4のB−B線に沿うピストンの断面
図。
【図6】同じく図4のC−C線に沿うピストンの断面
図。
【図7】従来例を示すピストンの平面図。
【符号の説明】
1 ピストン 2 シリンダ 3 コンロッド 4 ピストンピン 6 オイルジェット 7 ノズル 9 ピストン背後空間 10 ボス部 11 ピストン頂部 12 冷却空洞 13 入口 14 出口 15 給油孔 16 給油孔 17 排油孔 18 排油孔

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ピストンをコンロッドに連結するピンと、 ピストンに形成されたピンの両端部を回動可能に嵌合さ
    せる一対の軸受と、 を備える内燃機関のピストン冷却装置において、 前記ピストンの背面に向けてオイルを噴射するノズル
    と、 ピストンの頂部に形成されたノズルから噴射されるオイ
    ルを循環させる冷却空洞と、 ピストンに形成された冷却空洞と軸受を連通する給油孔
    と、 を備えたことを特徴とする内燃機関のピストン冷却装
    置。
  2. 【請求項2】前記ノズルと油圧源を結ぶオイル通路に機
    関の高速運転時に開弁する弁手段を介装したことを特徴
    とする請求項1に記載の内燃機関のピストン冷却装置。
  3. 【請求項3】前記給油孔をシリンダ中心線に対して傾斜
    させて軸受の側部に開口させたことを特徴とする請求項
    1または2に記載の内燃機関のピストン冷却装置。
  4. 【請求項4】前記1つの軸受に2つの給油孔を開口させ
    たことを特徴とする請求項1から3のいずれか一つに記
    載の内燃機関のピストン冷却装置。
  5. 【請求項5】シリンダのまわりにシリンダの列方向に略
    沿って冷却水が流れるウォータジャケットを備え、 前記1つの軸受に1つの給油孔を開口させ、 給油孔に導かれるオイルがピストン頂部の冷却水による
    冷却効果が低い部位に位置する冷却空洞を流れる構成と
    したことを特徴とする請求項1から3のいずれか一つに
    記載の内燃機関のピストン冷却装置。
  6. 【請求項6】前記給油孔と同軸上に軸受とクランク室を
    連通する排油孔を形成したことを特徴とする請求項1か
    ら5のいずれか一つに記載の内燃機関のピストン冷却装
    置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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