JP3204021B2 - エンジンの潤滑システム - Google Patents

エンジンの潤滑システム

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JP3204021B2
JP3204021B2 JP03528095A JP3528095A JP3204021B2 JP 3204021 B2 JP3204021 B2 JP 3204021B2 JP 03528095 A JP03528095 A JP 03528095A JP 3528095 A JP3528095 A JP 3528095A JP 3204021 B2 JP3204021 B2 JP 3204021B2
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oil
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エンジンの潤滑システ
ムの改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】エンジン冷却水がウォータジャケットを
循環する水冷式エンジンにおいて、ウォータジャケット
を循環する冷却水によって潤滑油を冷却する潤滑システ
ムが知られている。
【0003】この種の潤滑システムとして、従来例えば
図4、図5に示すようなものがある。
【0004】これについて説明すると、シリンダブロッ
ク30にはエンジン冷却水を循環させるウォータジャケ
ット32が形成される。シリンダブロック30には、オ
イルポンプ1から吐出される潤滑油をウォータジャケッ
ト32の近傍を通す熱交換通路50が形成される。
【0005】定容量型オイルポンプ1はエンジンにより
駆動され、オイルパン2から吸い上げた潤滑油を吐出
し、リリーフバルブおよびオイルフィルタ3を経て熱交
換通路50へと送られる。
【0006】熱交換通路50に送られた潤滑油は主軸受
用供給通路19を通って図示しないクランクシャフトを
支承する各主軸受12に供給されるようになっている。
【0007】シリンダブロック30の前部にはクランク
シャフトの回転をカムシャフト等に伝達する図示しない
チェーンが設けられ、このチェーンの張力を油圧により
調節するチェーンテンショナ7が設けられる。
【0008】オイルポンプ1から吐出される潤滑油をチ
ェーンテンショナ7に導くチェーンテンショナ用供給通
路52が配設される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来システムにあっては、熱交換通路50がシリン
ダブロック30の前部から後部へと直線状に延びている
ため、その通路長がシリンダブロック30の前後長によ
って制限され、エンジン冷却水に対する放熱量を十分に
確保することが難しいという問題点があった。
【0010】また、シリンダブロック30の前部に設け
られたチェーンテンショナ7に対して、熱交換通路50
を通過した潤滑油を導くことができず、熱交換通路5を
通過せずにチェーンテンショナ7に導かれる潤滑油量分
だけ、熱交換通路50における潤滑油の流速が低下し、
潤滑油とエンジン冷却水間の熱伝導率が低下するという
問題点が考えられる。
【0011】また、実開平5‐30404号公報に開示
された潤滑システムは、シリンダ壁の回りに形成された
ウォータジャケットを備えるエンジンにおいて、ウォー
タジャケットを1周して配設される熱交換通路を備え、
熱交換通路を通過した潤滑油をシリンダヘッド上の動弁
機構に供給するようになっている。
【0012】この場合、クランクシャフトを支承する主
軸受に対して熱交換通路を通過した潤滑油を導くことが
できず、主軸受の冷却性を十分に確保することが難しい
という問題点が考えられる。
【0013】また、熱交換通路を通過せずに主軸受に導
かれる潤滑油量分だけ、熱交換通路における潤滑油の流
速が低下し、潤滑油とエンジン冷却水間の熱伝導率が低
下するという問題点が考えられる。
【0014】本発明は上記の問題点に解消し、エンジン
の潤滑システムにおいて、エンジン冷却水への放熱によ
り潤滑油の冷却性能を十分に確保することを目的とす
る。
【0015】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載のエンジ
ンの潤滑システムは、エンジン冷却水を循環させるウォ
ータジャケットと、エンジンにより駆動されるオイルポ
ンプと、オイルポンプから吐出される潤滑油をウォータ
ジャケット内もしくはその近傍を通す熱交換通路と、を
備えるエンジンにおいて、オイルポンプをエンジンの前
部に配置し、熱交換通路は潤滑油をエンジンの前部から
後部へと導く上流側熱交換通路部と、潤滑油をエンジン
の後部から前部へと導く下流側熱交換通路部とをそれぞ
れ備え、下流側熱交換通路部を流れる潤滑油をクランク
シャフトを支承する主軸受に供給する主軸受用供給通路
を備え 上流側熱交換通路部と、下流側熱交換通路部と
を接続して、潤滑油が上流側熱交換通路部を通ってエン
ジンの前部から後部へと流れた後、下流側熱交換通路部
を通ってエンジンの後部から前部へと流れる構造を備え
【0016】請求項2に記載のエンジンの潤滑システム
は、エンジン冷却水を循環させるウォータジャケット
と、エンジンにより駆動されるオイルポンプと、オイル
ポンプから吐出される潤滑油をウォータジャケット内も
しくはその近傍を通す熱交換通路と、潤滑油をピストン
に向けて噴射するオイルジェットノズルと、を備えるエ
ンジンにおいて、熱交換通路は潤滑油をエンジンの前部
から後部へと導く上流側熱交換通路部と、潤滑油をエン
ジンの後部から前部へと導く下流側熱交換通路部とをそ
れぞれ備え、下流側熱交換通路部を流れる潤滑油をオイ
ルジェットノズルに供給するオイルジェット用供給通路
を備え 上流側熱交換通路部と、下流側熱交換通路部と
を接続して、潤滑油が上流側熱交換通路部を通ってエン
ジンの前部から後部へと流れた後、下流側熱交換通路部
を通ってエンジンの後部から前部へと流れる構造を備え
る。
【0017】請求項3に記載のエンジンの潤滑システム
は、請求項1または2に記載の発明において、エンジン
の前部にクランクシャフトの回転をカムシャフトに伝達
するチェーンを備え、チェーンの張力を油圧により調節
するチェーンテンショナをそれぞれ備えるエンジンにお
いて、下流側熱交換通路部を通過した潤滑油をチェーン
テンショナに導くチェーンテンショナ用供給通路を備え
る。
【0018】請求項4に記載のエンジンの潤滑システム
は、請求項1から3のいずれか一つに記載の発明におい
て、シリンダヘッド上に図示しない吸・排気弁を開閉駆
動する動弁機構を備え、動弁機構に潤滑油を供給するヘ
ッドギャラリを備えるエンジンにおいて、下流側熱交換
通路部をヘッドギャラリに連通させる。
【0019】
【作用】請求項1に記載のエンジンの潤滑システムにお
いて、オイルポンプから熱交換通路に送られた潤滑油
は、上流側熱交換通路部を通ってエンジンの前部から後
部へと流れた後、下流側熱交換通路部を通ってエンジン
の後部から前部へと流れ、ウォータジャケットを循環す
る冷却水との間で熱交換を行いつつ、下流側熱交換通路
部から主軸受用供給通路を通って主軸受に供給される。
【0020】オイルポンプから熱交換通路に送られた潤
滑油は、上流側熱交換通路部を通ってエンジンの前部か
ら後部へと流れた後、下流側熱交換通路部を通ってエン
ジンの後部から前部へと流れる構造により、ウォータジ
ャケットを循環する冷却水との間で熱交換が行われる通
路長を十分に確保することが可能となり、高負荷時にも
油温が過度に上昇することが抑えられ、潤滑油を強制的
に冷却するオイルクーラを設ける必要がない。
【0021】熱交換通路を流れる過程で十分に冷却され
た潤滑油が、主軸受に供給されることにより、主軸受に
介在する潤滑油の温度を適正に保ち、焼き付き等の発生
を防止することができる。
【0022】請求項2に記載のエンジンの潤滑システム
において、オイルポンプから熱交換通路に送られた潤滑
油は、上流側熱交換通路部を通ってエンジンの前部から
後部へと流れた後、下流側熱交換通路部を通ってエンジ
ンの後部から前部へと流れ、ウォータジャケットを循環
する冷却水との間で熱交換を行いつつ、下流側熱交換通
路部からオイルジェット用供給通路を通ってオイルジェ
ットノズルに供給され、オイルジェットノズルからピス
トンに向けて噴射される。
【0023】オイルポンプから熱交換通路に送られた潤
滑油は、上流側熱交換通路部を通ってエンジンの前部か
ら後部へと流れた後、下流側熱交換通路部を通ってエン
ジンの後部から前部へと流れる構造により、ウォータジ
ャケットを循環する冷却水との間で熱交換が行われる通
路長を十分に確保することが可能となり、高負荷時にも
油温が過度に上昇することが抑えられ、潤滑油を強制的
に冷却するオイルクーラを設ける必要がない。
【0024】熱交換通路を流れる過程で十分に冷却され
た潤滑油が、オイルジェットノズルからピストンに向け
て噴射されることにより、ピストンおよびシリンダ壁の
熱が潤滑油によって十分に持ち去られ、焼き付き等の発
生を防止することができる。
【0025】請求項3に記載のエンジンの潤滑システム
において、オイルポンプから熱交換通路に送られた潤滑
油は、上流側熱交換通路部を通ってエンジンの前部から
後部へと流れた後、下流側熱交換通路部を通ってエンジ
ンの後部から前部へと流れて、ウォータジャケットを循
環する冷却水との間で熱交換を行って十分に冷却された
後に、下流側熱交換通路部からチェーンテンショナ用供
給通路を通ってチェーンテンショナに供給される。
【0026】熱交換通路を通過してチェーンテンショナ
に導かれる潤滑油量分だけ、熱交換通路における潤滑油
の流速が高まり、潤滑油とエンジン冷却水間の熱伝導率
を高められる。
【0027】請求項4に記載のエンジンの潤滑システム
において、オイルポンプから熱交換通路に送られた潤滑
油は、上流側熱交換通路部を通ってエンジンの前部から
後部へと流れた後、下流側熱交換通路部を通ってエンジ
ンの後部から前部へと流れて、ウォータジャケットを循
環する冷却水との間で熱交換を行って十分に冷却された
後に、下流側熱交換通路部からヘッドギャラリを通って
動弁機構に供給される。
【0028】熱交換通路を通過してヘッドギャラリに導
かれる潤滑油量分だけ、熱交換通路における潤滑油の流
速が高まり、潤滑油とエンジン冷却水間の熱伝導率を高
められる。
【0029】
【実施例】以下、本発明の実施例を添付図面に基づいて
説明する。
【0030】図2に示すように、シリンダブロック30
はシリンダ壁29のまわりにエンジン冷却水を循環させ
るウォータジャケット21が設けられる。ウォータジャ
ケット21は燃焼ガスにさらされるシリンダ壁29の上
部に限定して形成され、ピストン20のスカート部が摺
接するシリンダ壁29の下部を保温してフリクションを
低減するようになっている。
【0031】シリンダブロック30は側壁部(クランク
ケース)31に沿ってエンジン冷却水を循環させるウォ
ータジャケット32が設けられる。
【0032】熱交換通路5は側壁部31のウォータジャ
ケット32の近傍に形成され、熱交換通路5を流れる潤
滑油とウォータジャケット32を循環する冷却水との間
で熱交換が促進される。なお、熱交換通路5はウォータ
ジャケット32の内部に配設される配管等によって形成
することも考えられる。
【0033】図3に示すように、定容量型オイルポンプ
1はエンジンにより駆動され、オイルパン2から吸い上
げた潤滑油を吐出し、リリーフバルブ4およびオイルフ
ィルタ3を経て熱交換通路5へと送られる。
【0034】図1に示すように、オイルポンプ1はクラ
ンクシャフト11の軸上に設けられ、シリンダブロック
30の前部に配置される。オイルフィルタ3はシリンダ
ブロック30の側壁部31に取付けられ、オイルポンプ
1と同じくシリンダブロック30の前部に配置される。
【0035】熱交換通路5は、シリンダブロック30の
前部から後部へと延びる上流側熱交換通路部5aと、シ
リンダブロック30の後部から前部へと延びる下流側熱
交換通路部5bとを備える。上流側熱交換通路部5aと
下流側熱交換通路部5bは互いに一定の間隔を持ち、ク
ランクシャフト11と平行に配置される。
【0036】上流側熱交換通路部5aは、その前端がオ
イルフィルタ3の出口に連通し、その後端が下流側熱交
換通路部5bの後端に接続している。
【0037】クランクシャフト11は複数のジャーナル
部を有し、各ジャーナル部がシリンダブロック30に各
主軸受12を介して回転可能に支持される。各主軸受1
2に各主軸受用供給通路19が接続され、潤滑油が主軸
受用供給通路19を通って主軸受12に供給されるよう
になっている。
【0038】各主軸受12に供給された潤滑油の一部
は、クランクシャフト11の内部に形成されたクランク
内部通路15を通って、コンロッド13に対するコンロ
ッド軸受14に供給される。
【0039】シリンダブロック30の各シリンダ壁29
の下端部にオイルジェットノズル10がピストン20の
背面に向けて取付けられる。各オイルジェットノズル1
0から噴射される潤滑油によってピストン20およびシ
リンダ壁29等の熱を持ち去るようになっている。
【0040】下流側熱交換通路部5bは、シリンダブロ
ック30の各シリンダ壁29の下端部に近接する部位に
形成される。下流側熱交換通路部5bの途中から、各主
軸受用供給通路19と各オイルジェット用供給通路8が
それぞれ分岐する。
【0041】各オイルジェットノズル10はオイルジェ
ット用供給通路8に各油圧開閉バルブ9を介して接続さ
れる。各油圧開閉バルブ9はオイルポンプ1の吐出圧が
所定値を越えて上昇する高回転時に開弁し、オイルジェ
ットノズル10が潤滑油を噴射させる。
【0042】シリンダブロック30の前部にはクランク
シャフト11の回転をカムシャフト16等に伝達する図
示しないチェーンと、このチェーンの張力を油圧により
調節するチェーンテンショナ7がそれぞれ設けられる。
【0043】下流側熱交換通路部5bの前端から、チェ
ーンテンショナ7に連通するチェーンテンショナ用供給
通路22と、ヘッドギャラリ6とが分岐する。
【0044】シリンダブヘッド35上には図示しない吸
・排気弁を開閉駆動するカムシャフト16が設けられ
る。カムシャフト16はカムシャフト軸受17を介して
回転可能に支持される。
【0045】ヘッドギャラリ6はカムシャフト軸受17
に連通するとともに、カムシャフト16の各カム18に
向けて潤滑油を噴射する各ノズル36に連通する。
【0046】以上のように構成され、次に作用について
説明する。
【0047】オイルポンプ1からオイルフィルタ3を経
て熱交換通路5に送られた潤滑油は、上流側熱交換通路
部5aを通ってエンジンの前部から後部へと流れた後、
下流側熱交換通路部5bを通ってエンジンの後部から前
部へと流れる。
【0048】下流側熱交換通路部5bを流れる潤滑油
は、その一部が各主軸受用供給通路19に分流してクラ
ンクシャフト11を支承する各主軸受12に供給される
とともに、油圧開閉バルブ9が開弁する高回転時に各オ
イルジェットノズル10からピストン20の背面に向け
て噴射供給される。
【0049】下流側熱交換通路部5bを通過してエンジ
ンの前部に戻った潤滑油は、その一部がチェーンテンシ
ョナ7に供給され、その残りがヘッドギャラリ6を通っ
てカムシャフト16を支承するカムシャフト軸受17に
供給されるとともに、カム18の動弁機構に対する摺接
部に供給される。
【0050】エンジンの暖機後、ウォータジャケット3
2を循環する冷却水の温度は、80°C程度に保たれて
おり、熱交換通路5を流れる潤滑油は、シリンダブロッ
ク20を介してウォータジャケット32を循環する冷却
水との間で熱交換を行うことにより冷却される。
【0051】オイルポンプ1からオイルフィルタ3を経
て熱交換通路5に送られた潤滑油は、上流側熱交換通路
部5aを通ってエンジンの前部から後部へと流れた後、
下流側熱交換通路部5bを通ってエンジンの後部から前
部へと流れる構造により、ウォータジャケット32を循
環する冷却水との間で熱交換を行う通路長を十分に確保
することが可能となり、高負荷時にも油温が過度に上昇
することが抑えられ、潤滑油を強制的に冷却するオイル
クーラを設ける必要がない。
【0052】熱交換通路5を通過した潤滑油がチェーン
テンショナ7およびヘッドギャラリ6に導かれる構成と
したため、オイルポンプ1から吐出される潤滑油は、リ
リーフバルブ4から戻される潤滑油を除く全量が熱交換
通路5に流入し、熱交換通路5における潤滑油の流速を
高められる。熱交換通路5を流れる潤滑油と冷却水間の
熱伝導率は、熱交換通路5における潤滑油の流速の0.
8乗に比例して上昇するため、潤滑油の冷却能力を高め
られる。
【0053】また、暖機時にウォータジャケット21を
循環する冷却水はシリンダ壁29のまわりを循環してエ
ンジンの燃焼熱を多量に受けるため、冷却水温度が油温
より早く上昇する。したがって、暖機時に熱交換通路5
を流れる潤滑油は、シリンダブロック20を介してウォ
ータジャケット32を循環する冷却水との間で熱交換を
行うことにより加熱され、暖機時における油温の上昇を
早められる。
【0054】
【発明の効果】以上説明したように請求項1に記載のエ
ンジンの潤滑システムは、エンジン冷却水を循環させる
ウォータジャケットと、エンジンにより駆動されるオイ
ルポンプと、オイルポンプから吐出される潤滑油をウォ
ータジャケット内もしくはその近傍を通す熱交換通路と
を備えるエンジンにおいて、オイルポンプをエンジンの
前部に配置し、熱交換通路は潤滑油をエンジンの前部か
ら後部へと導く上流側熱交換通路部と、潤滑油をエンジ
ンの後部から前部へと導く下流側熱交換通路部とをそれ
ぞれ備え、下流側熱交換通路部を流れる潤滑油をクラン
クシャフトを支承する主軸受に供給する主軸受用供給通
路を備え、上流側熱交換通路部と、下流側熱交換通路部
とを接続して、潤滑油が上流側熱交換通路部を通ってエ
ンジンの前部から後部へと流れた後、下流側熱交換通路
部を通ってエンジンの後部から前部へと流れる構造を備
えたため、ウォータジャケットを循環する冷却水との間
で熱交換が行われる通路長を十分に確保することが可能
となり、熱交換通路を流れる過程で十分に冷却された潤
滑油が、主軸受に供給されることにより、主軸受の熱が
潤滑油によって十分に持ち去られ、焼き付き等の発生を
防止することができる。
【0055】請求項2に記載のエンジンの潤滑システム
は、エンジン冷却水を循環させるウォータジャケット
と、エンジンにより駆動されるオイルポンプと、オイル
ポンプから吐出される潤滑油をウォータジャケット内も
しくはその近傍を通す熱交換通路と、潤滑油をピストン
に向けて噴射するオイルジェットノズルとを備えるエン
ジンにおいて、熱交換通路は潤滑油をエンジンの前部か
ら後部へと導く上流側熱交換通路部と、潤滑油をエンジ
ンの後部から前部へと導く下流側熱交換通路部とをそれ
ぞれ備え、下流側熱交換通路部を流れる潤滑油をオイル
ジェットノズルに供給するオイルジェット用供給通路を
備え、上流側熱交換通路部と、下流側熱交換通路部とを
接続して、潤滑油が上流側熱交換通路部を通ってエンジ
ンの前部から後部へと流れた後、下流側熱交換通路部を
通ってエンジンの後部から前部へと流れる構造を備えた
ため、ウォータジャケットを循環する冷却水との間で熱
交換が行われる通路長を十分確保することが可能とな
り、熱交換通路を流れる過程で十分に冷却された潤滑油
が、オイルジェットノズルからピストンに向けて噴射供
給されることにより、ピストン及びシリンダ壁の熱が潤
滑油によって十分に持ち去られ、焼き付き等の発生を防
止することができる。
【0056】請求項3に記載のエンジンの潤滑システム
は、請求項1または2に記載の発明において、エンジン
の前部にクランクシャフトの回転をカムシャフトに伝達
するチェーンを備え、チェーンの張力を油圧により調節
するチェーンテンショナをそれぞれ備えるエンジンにお
いて、下流側熱交換通路部を通過した潤滑油をチェーン
テンショナに導くチェーンテンショナ用供給通路を備え
たため、熱交換通路を通ってチェーンテンショナに導か
れる潤滑油量分だけ、熱交換通路における潤滑油の流速
が高まり、潤滑油とエンジン冷却水間の熱伝導率が向上
し、潤滑油の冷却性を高められる。
【0057】請求項4に記載のエンジンの潤滑システム
は、請求項1から3のいずれか一つに記載の発明におい
て、シリンダブヘッド上に図示しない吸・排気弁を開閉
駆動する動弁機構を備え、動弁機構に潤滑油を供給する
ヘッドギャラリを備えるエンジンにおいて、下流側熱交
換通路部をヘッドギャラリに連通させたため、熱交換通
路を通過してヘッドギャラリに導かれる潤滑油量分だ
け、熱交換通路における潤滑油の流速が高まり、潤滑油
とエンジン冷却水間の熱伝導率が向上し、潤滑油の冷却
性を高められる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示すエンジンの送油経路を示
す斜視図。
【図2】同じくエンジンの概略断面図。
【図3】同じくエンジン潤滑油供給システム図。
【図4】従来例を示すエンジンの送油経路を示す斜視
図。
【図5】同じくエンジンの概略断面図。
【符号の説明】
1 オイルポンプ 2 オイルパン 3 オイルフィルタ 4 リリーフバルブ 5 熱交換通路 5a上流側熱交換通路部 5b下流側熱交換通路部 6 ヘッドギャラリ 7 チェーンテンショナ 8 オイルジェット用供給通路 9 油圧開閉バルブ 10 オイルジェットノズル 11 クランクシャフト 12 主軸受 13 コンロッド 14 コンロッド軸受 15 クランク内部通路 19 主軸受用供給通路 20 ピストン 22 チェーンテンショナ用供給通路 31 側壁部 32 ウォータジャケット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F01M 5/00 F01M 1/02 F01M 1/06 F01M 1/08 F01P 3/08 F01P 3/20 F02B 67/06

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エンジン冷却水を循環させるウォータジャ
    ケットと、 エンジンにより駆動されるオイルポンプと、 オイルポンプから吐出される潤滑油をウォータジャケッ
    ト内もしくはその近傍を通す熱交換通路と、 を備えるエンジンにおいて、 オイルポンプをエンジンの前部に配置し、 熱交換通路は潤滑油をエンジンの前部から後部へと導く
    上流側熱交換通路部と、潤滑油をエンジンの後部から前
    部へと導く下流側熱交換通路部とをそれぞれ備え、 下流側熱交換通路部を流れる潤滑油をクランクシャフト
    を支承する主軸受に供給する主軸受用供給通路を備え 上流側熱交換通路部と、下流側熱交換通路部とを接続し
    て、潤滑油が上流側熱交換通路部を通ってエンジンの前
    部から後部へと流れた後、下流側熱交換通路部を通って
    エンジンの後部から前部へと流れる構造を備えた ことを
    特徴とするエンジンの潤滑システム。
  2. 【請求項2】エンジン冷却水を循環させるウォータジャ
    ケットと、 エンジンにより駆動されるオイルポンプと、 オイルポンプから吐出される潤滑油をウォータジャケッ
    ト内もしくはその近傍を通す熱交換通路と、 潤滑油をピストンに向けて噴射するオイルジェットノズ
    ルと、 を備えるエンジンにおいて、 オイルポンプをエンジンの前部に配置し、 熱交換通路は潤滑油をエンジンの前部から後部へと導く
    上流側熱交換通路部と、 潤滑油をエンジンの後部から前部へと導く下流側熱交換
    通路部とをそれぞれ備え、 下流側熱交換通路部を流れる潤滑油をオイルジェットノ
    ズルに供給するオイルジェット用供給通路を備え 上流側熱交換通路部と、下流側熱交換通路部とを接続し
    て、潤滑油が上流側熱交換通路部を通ってエンジンの前
    部から後部へと流れた後、下流側熱交換通路部を通って
    エンジンの後部から前部へと流れる構造を備えた ことを
    特徴とするエンジンの潤滑システム。
  3. 【請求項3】エンジンの前部にクランクシャフトの回転
    をカムシャフトに伝達するチェーンを備え、 チェーンの張力を油圧により調節するチェーンテンショ
    ナをそれぞれ備えるエンジンにおいて、 下流側熱交換通路部を通過した潤滑油をチェーンテンシ
    ョナに導くチェーンテンショナ用供給通路を備えたこと
    を特徴とする請求項1または2に記載のエンジンの潤滑
    システム。
  4. 【請求項4】シリンダヘッド上に図示しない吸・排気弁
    を開閉駆動する動弁機構を備え、 動弁機構に潤滑油を供給するヘッドギャラリを備えるエ
    ンジンにおいて、 下流側熱交換通路部をヘッドギャラリに連通させたこと
    を特徴とする請求項1から3のいずれか一つに記載のエ
    ンジンの潤滑システム。
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