JPH0971700A - ダンパー用ゴム組成物 - Google Patents

ダンパー用ゴム組成物

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JPH0971700A
JPH0971700A JP22995695A JP22995695A JPH0971700A JP H0971700 A JPH0971700 A JP H0971700A JP 22995695 A JP22995695 A JP 22995695A JP 22995695 A JP22995695 A JP 22995695A JP H0971700 A JPH0971700 A JP H0971700A
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JP
Japan
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rubber composition
damper
component
low temperature
rubber
Prior art date
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JP22995695A
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English (en)
Inventor
Hideaki Tanahashi
英明 棚橋
Daizo Nakayama
大三 中山
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Sumitomo Riko Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Riko Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】カーボン分散性および機械物性に優れ、しか
も、低温時での振動吸収性に優れたダンパーが得られる
ダンパー用ゴム組成物を提供する。 【解決手段】ブチルゴムを主成分とし、これに下記の
(A)成分を含有したダンパー用ゴム組成物。 (A)エチレンとα−オレフィンとのコオリゴマーであ
って、数平均分子量が1000以下の炭化水素系合成
油。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、携帯用、車載用
および据え置き用のコンパクトディスク(CD)プレー
ヤー用のダンパー形成材料として用いられるダンパー用
ゴム組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、CDに記録された音楽等の情報
を再生するために用いられるCDプレーヤーにおいて
は、再生時の音飛び等の原因となる振動や衝撃等を回避
しなければならない。したがって、従来から、例えば、
車載用のCDプレーヤーには、図1に示すように、自動
車のエンジン駆動時に生じる振動や衝撃等を吸収し、ま
たは軽減して可能な限り、この振動等をCD搭載部分に
伝達させないようにするための、振動吸収用のダンパー
1が組み込まれている。図1において、2は懸垂用コイ
ルバネ、3はターンテーブル、4はメカデッキ、5はシ
ャーシである。上記ダンパーの形成材料としては、ブチ
ルゴムを主成分とするゴム組成物を用い、これを加硫し
て得られる硬さ24A(JIS A)程度の低硬度のゴ
ムが量産され用いられている。そして、上記ゴム組成物
は、ブチルゴムを主成分とし、これにカーボン、オイ
ル、老化防止剤、加工助剤、加硫剤等が所定の割合で配
合されたものである。このように、従来のゴム組成物で
は、上記各成分の配合により、強度等の物性、カーボン
分散性および作業性の面で適正なバランスをとり、硬さ
24A(JIS A)程度の設定を可能としていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このように、上記CD
プレーヤー用ダンパーは、ブチルゴムを主成分としたゴ
ム組成物を使用して硬さ24A程度に形成されたもので
あるが、これは室温付近では問題は生じないものの、低
温時(例えば、−30〜−20℃)では硬くなって、バ
ネ定数が大幅に上昇してしまい、その結果、音飛び等の
不具合が生じるという問題が発生する。このような問題
は、特に寒冷地において顕著な現象である。この現象を
解決するためには、ダンパー形成材料であるゴム組成物
の低温特性を改良すればよいことではあるが、上記硬さ
24A程度に設定配合されたゴム組成物は、強度等の物
性、カーボン分散性および作業性の面でバランスをとっ
た上での配合によるものであり、例えば、低温特性の改
良の一般的な手法である軟化剤の増量を行うと、コンパ
ウンドのムーニー粘度が下がり、混練時、ショアーがか
からず、カーボンの分散が不具合となり、成形物にピン
ホールが形成される。また、エチレン−プロピレン−ジ
エンゴムのブレンドを行うと、低温特性は改良されるも
ののブチルゴムとの相溶性が悪く、他の物性の低下、お
よび、混練時にショアーがかからずポリマーの分散が不
具合となり、やはりピンホールが形成されるという問題
が生じる。
【0004】この発明は、このような事情に鑑みなされ
たもので、カーボン分散性および機械物性に優れ、しか
も、低温時での振動吸収性に優れたダンパーが得られる
ダンパー用ゴム組成物の提供をその目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、この発明のダンパー用ゴム組成物は、ブチルゴムを
主成分とし、下記の(A)成分を含有するという構成を
とる。 (A)エチレンとα−オレフィンとのコオリゴマーであ
って、数平均分子量が1000以下の炭化水素系合成
油。
【0006】
【発明の実施の形態】すなわち、本発明者らは、適正な
硬度(約24A近傍)を維持したまま、カーボン分散性
および機械物性に優れ、かつ、低温時での振動吸収性に
優れたダンパー形成材料であるゴム組成物を得るために
一連の研究を重ねた。その結果、ブチルゴムを主成分と
し、これに、エチレンとα−オレフィンとのコオリゴマ
ーであって、数平均分子量が1000以下の特定の炭化
水素系合成油〔(A)成分〕を配合すると、所期の目的
が達成されることを見出しこの発明に到達した。
【0007】特に、上記炭化水素系合成油として、流動
点が−50℃以下のものを用いることにより、低温時で
の振動吸収性において満足のいくものが得られるように
なる。さらに、低温特性を示す指数である、30Hz×
10%伸張による損失係数のピーク温度が−30℃以下
であって、かつ、−30℃における貯蔵弾性率
(E-3 0 )と20℃における貯蔵弾性率(E20)との比
(E-30 /E20)を12.0以下に設定することによ
り、ダンパー用ゴム組成物として上記各種特性(カーボ
ン分散性、機械物性、低温時での振動吸収性)を備えた
満足のいくものが得られる。
【0008】つぎに、この発明を詳しく説明する。
【0009】この発明のダンパー用ゴム組成物は、ブチ
ルゴムと、特定の炭化水素系合成油〔(A)成分〕を用
いて得られる。
【0010】上記ブチルゴムとしては、特に限定するも
のではなく従来公知のものが得られる。
【0011】上記特定の炭化水素系合成油〔(A)成
分〕は、エチレンとα−オレフィンとのコオリゴマーで
あって、数平均分子量が1000以下のものであり、な
かでも、数平均分子量として、300〜700の範囲の
ものが特に好ましい。上記数平均分子量は、ゲルパーミ
エーション(濾過)クロマトグラフィー法(GPC法)
により測定される値である。そして、この炭化水素系合
成油は、下記の一般式(1)で表される。
【0012】
【化1】
【0013】また、上記特定の炭化水素系合成油
〔(A)成分〕としては、その流動点が−50℃以下を
有するものを用いることが、低温時での優れた振動吸収
性という点から好ましい。
【0014】上記特定の炭化水素系合成油〔(A)成
分〕の配合割合は、ブチルゴム100重量部(以下
「部」と略す)に対して30〜50部の割合に設定する
ことが好ましい。すなわち、(A)成分の配合割合が3
0部未満では、低温性が充分改良されず、50部を超え
ると、カーボン分散性に劣る傾向がみられるからであ
る。
【0015】この発明のダンパー用ゴム組成物には、上
記ブチルゴム、特定の炭化水素系合成油〔(A)成分〕
以外に、必要に応じて、カーボンブラック、老化防止
剤、加工助剤等の他の添加剤を適宜に配合することがで
きる。
【0016】上記カーボンブラックとしては、特に限定
するものではなく従来公知のものが得られるが、なかで
も、所定の硬さおよびカーボン分散という観点から、S
RFカーボンを用いることが好ましい。
【0017】この発明のダンパー用ゴム組成物は、例え
ば、つぎのようにして得られる。すなわち、上記ブチル
ゴムおよび特定の炭化水素系合成油〔(A)成分〕、な
らびに、カーボンブラック等の他の添加剤を所定の割合
で配合し、バンバリーミキサー等で混練することにより
ゴム組成物が得られる。
【0018】このようにして得られるダンパー用ゴム組
成物は、周波数30Hz×10%伸張による損失係数の
ピーク温度が−30℃以下であって、かつ、−30℃に
おける貯蔵弾性率(E-30 )と20℃における貯蔵弾性
率(E20)との比(E-30 /E20)が12.0以下を示
すものであればよい。上記損失係数のピーク温度、およ
び、−30℃の貯蔵弾性率と20℃の貯蔵弾性率の比
(E-30 /E20)は、低温特性を示す指数であって、上
記各値(損失係数のピーク温度および貯蔵弾性率の比)
を満足することにより、−30〜−20℃でのバネ定数
の大幅上昇を抑え、音飛び不具合の問題が解決できるよ
うになる。なお、上記損失係数のピーク温度および上記
各温度(−30℃、20℃)における貯蔵弾性率(E
-30 ,E20)は、DVEレオスペクトラー(レオロジ社
製)で、周波数30Hz、初歪10%伸張、動歪±10
μmの条件で測定を行った。
【0019】そして、上記ダンパー用ゴム組成物を用い
て、成形型等により、所定の条件で加熱加硫することに
より、所望のCDプレーヤー用ダンパーを製造する。
【0020】つぎに、実施例について比較例と併せて説
明する。
【0021】
【実施例1〜5、比較例1〜4】下記の表1および表2
に示す各成分を同表に示す割合で配合し、バンバリーミ
キサーで混練してゴム組成物を作製した。
【0022】
【表1】
【0023】
【表2】
【0024】このようにして得られたゴム組成物を用い
て、所定の成形用金型内に充填し、加硫条件(160℃
×30分)で加硫することによりゴム成形品を製造し
た。そして、上記ゴム成形品の、硬さ(JIS A)、
引張強度、破断伸びをJISK 6301に準じて測定
した。また、上記ゴム組成物のカーボン分散性を下記の
方法に従って評価した。これらの結果を下記の表3およ
び表4に併せて示す。
【0025】〔カーボン分散性〕各ゴム組成物を用いて
厚み約100μmのゴム製薄膜シートを作製し、目視に
よりカーボンブラック(SRFカーボン)が均一に分散
されているか否かを判断した。そして、カーボンブラッ
クが均一に分散されたものを○、分散が不均一なものを
×として表示した。
【0026】さらに、DVEレオスペクトラー(レオロ
ジ社製)を用いて、各ゴム組成物における、損失係数の
ピーク温度、および、−30℃における貯蔵弾性率(E
-30)と20℃における貯蔵弾性率(E20)を測定し、
両者の比(E-30 /E20)を算出した。なお、上記損失
係数のピーク温度および貯蔵弾性率の測定条件を、周波
数30Hz、初歪10%伸張、動歪±10μmに設定し
た。これらの結果を下記の表3および表4に併せて示
す。
【0027】
【表3】
【0028】
【表4】
【0029】上記表3および表4の結果から、実施例品
および比較例品とも硬さは23〜24(JIS A)で
あって、機械強度における物性も大きな差はなかった。
しかしながら、実施例では全てカーボン分散性が良好で
あったのに対し、比較例2,4品ではカーボンの分散が
不均一であった。しかも、低温特性を示す指数のE-3 0
/E20が、全ての実施例品では、12.0以下であった
のに対して、比較例品は12.0を上回り、減衰性に劣
ることがわかる。このことから、全ての実施例品は、低
温特性に優れていることがわかる。
【0030】
【発明の効果】以上のように、この発明のダンパー用ゴ
ム組成物は、ブチルゴムを主成分とし、これに、エチレ
ンとα−オレフィンとのコオリゴマーであって、数平均
分子量が1000以下の炭化水素系合成油〔(A)成
分〕を含有するものである。このため、適正な硬度(約
24A近傍)を維持したまま、カーボン分散性および機
械物性に優れ、かつ、低温時での振動吸収性に優れたダ
ンパー形成材料のゴム組成物が得られる。
【0031】特に、低温時での優れた振動吸収性という
点を考慮して、上記炭化水素系合成油〔(A)成分〕と
して、流動点が−50℃以下のものを用いることが好ま
しい。さらに、低温特性を示す指数である、30Hz×
10%伸張による損失係数のピーク温度が−30℃以下
であって、かつ、−30℃における貯蔵弾性率
(E-3 0 )と20℃における貯蔵弾性率(E20)との比
(E-30 /E20)を12.0以下に設定することによ
り、ダンパー用ゴム組成物として低温時での優れた振動
吸収性を備えたものが得られる。
【0032】このようなことから、低温時での振動吸収
性に優れたこの発明のダンパー用ゴム組成物を用いて形
成したCDプレーヤー用ダンパーをCDプレーヤーに組
み込むことにより、寒冷地のような低温雰囲気下でのバ
ネ定数の上昇が抑制され、CDプレーヤー再生時の音飛
び等の不具合の発生が効果的に防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】車載用CDプレーヤーの一部分を示す斜視図で
ある。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ブチルゴムを主成分とし、下記の(A)
    成分を含有することを特徴とするダンパー用ゴム組成
    物。 (A)エチレンとα−オレフィンとのコオリゴマーであ
    って、数平均分子量が1000以下の炭化水素系合成
    油。
  2. 【請求項2】 (A)成分である炭化水素系合成油の流
    動点が−50℃以下である請求項1記載のダンパー用ゴ
    ム組成物。
  3. 【請求項3】 ダンパー用ゴム組成物において、周波数
    30Hz×10%伸張による損失係数のピーク温度が−
    30℃以下であって、かつ、−30℃における貯蔵弾性
    率(E-30 )と20℃における貯蔵弾性率(E20)との
    比(E-30 /E20)が12.0以下である請求項1また
    は2記載のダンパー用ゴム組成物。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000103920A (ja) * 1998-07-31 2000-04-11 Yamauchi Corp 超低硬度防振用ゴム材料
US6489402B2 (en) 1998-07-31 2002-12-03 Yamauchi Corporation Vibration insulator from partially crosslinked butyl rubber
JP2005187571A (ja) * 2003-12-25 2005-07-14 Sumitomo Rubber Ind Ltd 低硬度シール用ゴム組成物

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