JP3254735B2 - 低硬度ゴム - Google Patents
低硬度ゴムInfo
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- JP3254735B2 JP3254735B2 JP16612092A JP16612092A JP3254735B2 JP 3254735 B2 JP3254735 B2 JP 3254735B2 JP 16612092 A JP16612092 A JP 16612092A JP 16612092 A JP16612092 A JP 16612092A JP 3254735 B2 JP3254735 B2 JP 3254735B2
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】この発明は、携帯用，車載用およ
び据え置き用のコンパクトディスク（ＣＤ）用プレーヤ
ーのダンパー等に用いられる低硬度ゴムに関するもので
ある。
び据え置き用のコンパクトディスク（ＣＤ）用プレーヤ
ーのダンパー等に用いられる低硬度ゴムに関するもので
ある。
【０００２】
【従来の技術】一般に、ＣＤに記録された音楽等の情報
を再生するために用いられるＣＤプレーヤーは、振動や
衝撃等を回避しなければならない。したがって、従来か
ら、例えば車載用のＣＤプレーヤーには、図１に示すよ
うに、自動車のエンジン駆動時に生じる振動等を吸収
し、この振動をＣＤ搭載部分に伝達させないよう、振動
吸収用のダンパー１が組み込まれている。図において、
２は懸垂用コイルばね、３はターンテーブル、４はメカ
デッキ、５はシャーシである。上記ＣＤプレーヤー用ダ
ンパー１には、ブチルゴムを主成分とするゴム組成物を
用い、これを加硫して得られる硬さ２４Ａ（ＪＩＳ）程
度のゴムを量産し、これが用いられている。上記ゴム組
成物は、ブチルゴムを主成分とし、これにカーボン，オ
イル，老化防止剤，加工助剤，加硫剤等が所定の割合で
配合されている。このように、従来のゴム組成物では、
上記各成分の配合が、強度等の物性，カーボン分散性お
よび作業性の面でバランスがとられ、硬さ２４Ａ（ＪＩ
Ｓ）程度の設定を可能とする。また、上記ゴム組成物以
外に、現在、市場に出回っている低硬度ゴムの代表的な
ものに、ウレタンゴム系のソルボセインがあげられる。
そして、近年、ＣＤプレーヤー用ダンパー１材料に対す
る要求として、従来のものより共振周波数を下げたい、
すなわち、より低硬度に（軟らかく）したいという要求
が強くなってきている。
を再生するために用いられるＣＤプレーヤーは、振動や
衝撃等を回避しなければならない。したがって、従来か
ら、例えば車載用のＣＤプレーヤーには、図１に示すよ
うに、自動車のエンジン駆動時に生じる振動等を吸収
し、この振動をＣＤ搭載部分に伝達させないよう、振動
吸収用のダンパー１が組み込まれている。図において、
２は懸垂用コイルばね、３はターンテーブル、４はメカ
デッキ、５はシャーシである。上記ＣＤプレーヤー用ダ
ンパー１には、ブチルゴムを主成分とするゴム組成物を
用い、これを加硫して得られる硬さ２４Ａ（ＪＩＳ）程
度のゴムを量産し、これが用いられている。上記ゴム組
成物は、ブチルゴムを主成分とし、これにカーボン，オ
イル，老化防止剤，加工助剤，加硫剤等が所定の割合で
配合されている。このように、従来のゴム組成物では、
上記各成分の配合が、強度等の物性，カーボン分散性お
よび作業性の面でバランスがとられ、硬さ２４Ａ（ＪＩ
Ｓ）程度の設定を可能とする。また、上記ゴム組成物以
外に、現在、市場に出回っている低硬度ゴムの代表的な
ものに、ウレタンゴム系のソルボセインがあげられる。
そして、近年、ＣＤプレーヤー用ダンパー１材料に対す
る要求として、従来のものより共振周波数を下げたい、
すなわち、より低硬度に（軟らかく）したいという要求
が強くなってきている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、現状で
は、ゴム組成物は、特性等のバランス面を考慮すると硬
さを２４Ａ（ＪＩＳ）に設定するのが限界であり、強度
等の物性，カーボン分散性および作業性の面で優れ、し
かも近年要求されている、より低硬度、すなわち硬さ２
０Ａ（ＪＩＳ）以下のダンパー用ゴム材料を作製するの
は困難であるのが実情である。また、上記ソルボセイン
は引張強度が低い等の物性に問題を有している。
は、ゴム組成物は、特性等のバランス面を考慮すると硬
さを２４Ａ（ＪＩＳ）に設定するのが限界であり、強度
等の物性，カーボン分散性および作業性の面で優れ、し
かも近年要求されている、より低硬度、すなわち硬さ２
０Ａ（ＪＩＳ）以下のダンパー用ゴム材料を作製するの
は困難であるのが実情である。また、上記ソルボセイン
は引張強度が低い等の物性に問題を有している。
【０００４】この発明は、このような事情に鑑みなされ
たもので、より低硬度で、しかも物性，カーボン分散性
および作業性に優れた低硬度ゴムの提供をその目的とす
る。
たもので、より低硬度で、しかも物性，カーボン分散性
および作業性に優れた低硬度ゴムの提供をその目的とす
る。
【０００５】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、この発明の低硬度ゴムは、下記の（Ａ）〜（Ｄ）成
分を含有し、しかも上記（Ａ）成分１００重量部に対し
て上記（Ｂ）成分が３０〜８０重量部、上記（Ｃ）成分
が２０〜５５重量部、上記（Ｄ）成分が０．２５〜１．
０重量部の割合にそれぞれ配合されたゴム組成物を加硫
してなる低硬度ゴムであって、硬さが２０Ａ（ＪＩＳ）
以下に設定されているという構成をとる。 （Ａ）ブチルゴム。 （Ｂ）ＭＴカーボンブラック。 （Ｃ）パラフィン系オイル。 （Ｄ）硫黄。
め、この発明の低硬度ゴムは、下記の（Ａ）〜（Ｄ）成
分を含有し、しかも上記（Ａ）成分１００重量部に対し
て上記（Ｂ）成分が３０〜８０重量部、上記（Ｃ）成分
が２０〜５５重量部、上記（Ｄ）成分が０．２５〜１．
０重量部の割合にそれぞれ配合されたゴム組成物を加硫
してなる低硬度ゴムであって、硬さが２０Ａ（ＪＩＳ）
以下に設定されているという構成をとる。 （Ａ）ブチルゴム。 （Ｂ）ＭＴカーボンブラック。 （Ｃ）パラフィン系オイル。 （Ｄ）硫黄。
【０００６】
【作用】すなわち、本発明者らは、低硬度でしかも強度
等の物性，カーボン分散性および作業性に優れたゴム材
料を得るために一連の研究を重ねた。その結果、カーボ
ンブラックを粒径の大きなＭＴカーボンブラック（Ｂ成
分）に限定し、しかもこのＭＴカーボンブラックの配合
量、かつ軟化剤であるパラフィン系オイル（Ｃ成分）の
配合量を特定の割合に設定した。さらに、加硫剤である
硫黄（Ｄ成分）の配合量を特定の割合に設定することで
架橋密度を低くすることにより低硬度で、特性的にバラ
ンスのとれたゴム材料が得られることを見出しこの発明
に到達した。
等の物性，カーボン分散性および作業性に優れたゴム材
料を得るために一連の研究を重ねた。その結果、カーボ
ンブラックを粒径の大きなＭＴカーボンブラック（Ｂ成
分）に限定し、しかもこのＭＴカーボンブラックの配合
量、かつ軟化剤であるパラフィン系オイル（Ｃ成分）の
配合量を特定の割合に設定した。さらに、加硫剤である
硫黄（Ｄ成分）の配合量を特定の割合に設定することで
架橋密度を低くすることにより低硬度で、特性的にバラ
ンスのとれたゴム材料が得られることを見出しこの発明
に到達した。
【０００７】つぎに、この発明について詳しく説明す
る。
る。
【０００８】この発明の低硬度ゴムは、ブチルゴム（Ａ
成分）と、ＭＴカーボンブラック（Ｂ成分）と、パラフ
ィン系オイル（Ｃ成分）と、硫黄（Ｄ成分）とを用いて
得られるゴム組成物を加硫することによって得られる。
成分）と、ＭＴカーボンブラック（Ｂ成分）と、パラフ
ィン系オイル（Ｃ成分）と、硫黄（Ｄ成分）とを用いて
得られるゴム組成物を加硫することによって得られる。
【０００９】上記ブチルゴム（Ａ成分）としては、特に
限定するものではなく従来公知のものが得られる。
限定するものではなく従来公知のものが得られる。
【００１０】上記ＭＴカーボンブラック（Ｂ成分）は、
ＡＳＴＭで規格された粒径２０１〜５００ｎｍのもので
ある。このように、ＭＴカーボンブラックを用いること
によりゴム組成物中に均一にカーボンブラックが分散さ
れ、しかも得られる低硬度ゴムは強度等の物性に優れた
ものとなる。
ＡＳＴＭで規格された粒径２０１〜５００ｎｍのもので
ある。このように、ＭＴカーボンブラックを用いること
によりゴム組成物中に均一にカーボンブラックが分散さ
れ、しかも得られる低硬度ゴムは強度等の物性に優れた
ものとなる。
【００１１】上記パラフィン系オイル（Ｃ成分）は軟化
剤として作用するものであり、例えば市販品の共石プロ
セスＰ−２００，Ｐ−３００（共同石油社製）、ダイア
ナプロセスＰＷ−１５０，ＰＷ−３８０等があげられ
る。
剤として作用するものであり、例えば市販品の共石プロ
セスＰ−２００，Ｐ−３００（共同石油社製）、ダイア
ナプロセスＰＷ−１５０，ＰＷ−３８０等があげられ
る。
【００１２】そして、上記ゴム組成物には、上記Ａ〜Ｄ
成分以外に、必要に応じて、老化防止剤，加工助剤等の
他の添加剤を適宜に配合することができる。
成分以外に、必要に応じて、老化防止剤，加工助剤等の
他の添加剤を適宜に配合することができる。
【００１３】この発明の低硬度ゴムは、例えばつぎのよ
うにして得られる。すなわち、上記Ａ〜Ｄ成分および他
の添加剤を所定の割合に配合し、バンバリーミキサー等
で混合することによりゴム組成物を作製する。ついで、
これを適宜の条件で加硫することにより所望の低硬度ゴ
ムが得られる。
うにして得られる。すなわち、上記Ａ〜Ｄ成分および他
の添加剤を所定の割合に配合し、バンバリーミキサー等
で混合することによりゴム組成物を作製する。ついで、
これを適宜の条件で加硫することにより所望の低硬度ゴ
ムが得られる。
【００１４】上記Ａ〜Ｄ成分の配合割合は、上記Ａ成分
１００重量部（以下「部」と略す）に対して上記Ｂ成分
を３０〜８０部に設定する必要がある。また、上記Ａ成
分１００部に対して上記Ｃ成分を２０〜５５部に、さら
に上記Ｄ成分を０．２５〜１．０部の割合にそれぞれ設
定する必要がある。すなわち、上記Ｂ〜Ｄ成分の配合割
合が所定の範囲を外れる、例えば軟化剤であるＣ成分が
５５部を超えると作業性，カーボン分散性および強度等
の物性が低下し、Ｂ成分が３０部未満でも作業性，カー
ボン分散および強度等の物性が低下するからである。
１００重量部（以下「部」と略す）に対して上記Ｂ成分
を３０〜８０部に設定する必要がある。また、上記Ａ成
分１００部に対して上記Ｃ成分を２０〜５５部に、さら
に上記Ｄ成分を０．２５〜１．０部の割合にそれぞれ設
定する必要がある。すなわち、上記Ｂ〜Ｄ成分の配合割
合が所定の範囲を外れる、例えば軟化剤であるＣ成分が
５５部を超えると作業性，カーボン分散性および強度等
の物性が低下し、Ｂ成分が３０部未満でも作業性，カー
ボン分散および強度等の物性が低下するからである。
【００１５】そして、上記のようにして得られる低硬度
ゴムは、ＭＴカーボンブラックが均一に分散され、優れ
た引張強度等の特性を有し、硬さ２０Ａ（ＪＩＳ）以下
のものである。
ゴムは、ＭＴカーボンブラックが均一に分散され、優れ
た引張強度等の特性を有し、硬さ２０Ａ（ＪＩＳ）以下
のものである。
【００１６】
【発明の効果】以上のように、この発明の低硬度ゴム
は、前記Ａ〜Ｄ成分をそれぞれ特定の割合で配合したゴ
ム組成物を加硫することにより得られたもので、硬さ２
０Ａ（ＪＩＳ）以下に設定されている。このため、従来
のものよりもさらに低硬度のものが得られ、しかもバン
バリー作業性，カーボンブラック分散性に優れており引
張強度等の物性にも優れている。したがって、この発明
の低硬度ゴムは、ＣＤプレーヤー用ダンパー等のような
振動吸収材および衝撃吸収材として最適である。
は、前記Ａ〜Ｄ成分をそれぞれ特定の割合で配合したゴ
ム組成物を加硫することにより得られたもので、硬さ２
０Ａ（ＪＩＳ）以下に設定されている。このため、従来
のものよりもさらに低硬度のものが得られ、しかもバン
バリー作業性，カーボンブラック分散性に優れており引
張強度等の物性にも優れている。したがって、この発明
の低硬度ゴムは、ＣＤプレーヤー用ダンパー等のような
振動吸収材および衝撃吸収材として最適である。
【００１７】つぎに、実施例について比較例と併せて説
明する。
明する。
【００１８】
【実施例１〜６、比較例１〜６】下記の表１および表２
に示す各成分を同表に示す割合で配合し、バンバリーミ
キサーで混合してゴム組成物を作製した。そして、上記
ゴム組成物を所定の成形用金型内に充填し、加硫条件
（１６０℃×３０時間）で加硫することによりゴム成形
品を得た。
に示す各成分を同表に示す割合で配合し、バンバリーミ
キサーで混合してゴム組成物を作製した。そして、上記
ゴム組成物を所定の成形用金型内に充填し、加硫条件
（１６０℃×３０時間）で加硫することによりゴム成形
品を得た。
【００１９】
【表１】
【００２０】
【表２】
【００２１】このようにして得られたゴム成形品につい
て、硬さ，引張強度，破断伸びをＪＩＳ Ｋ ６３０１
に従って測定し、これら測定結果を下記の表３および表
４に示した。また、上記ゴム組成物を用いて下記の方法
に従ってカーボン分散性およびバンバリー作業性を測定
し評価した。これらの結果を下記の表３および表４に併
せて示した。
て、硬さ，引張強度，破断伸びをＪＩＳ Ｋ ６３０１
に従って測定し、これら測定結果を下記の表３および表
４に示した。また、上記ゴム組成物を用いて下記の方法
に従ってカーボン分散性およびバンバリー作業性を測定
し評価した。これらの結果を下記の表３および表４に併
せて示した。
【００２２】〔カーボン分散性〕ゴム組成物を用いて約
１００μｍの薄膜シートを作製し、目視によりカーボン
ブラックが均一に分散されているかどうかを判断した。
そして、カーボンブラックが均一に分散されているもの
を○、不均一なものを×として評価した。
１００μｍの薄膜シートを作製し、目視によりカーボン
ブラックが均一に分散されているかどうかを判断した。
そして、カーボンブラックが均一に分散されているもの
を○、不均一なものを×として評価した。
【００２３】〔バンバリー作業性〕表１および表２の配合薬品から 加硫剤（硫黄，Ｎ−シク
ロヘキシル−２−ベンゾチアゾールスルフェンアミド，
ジエチルジチオカルバミン酸テルル）を除いた配合薬品
を投入して混練りした後、排出時におけるローター，ケ
ーシング部へのゴムの付着でバンバリー作業性を判断し
た。そして、ゴムが付着していないものを○、ゴムが付
着したものを×として評価した。
ロヘキシル−２−ベンゾチアゾールスルフェンアミド，
ジエチルジチオカルバミン酸テルル）を除いた配合薬品
を投入して混練りした後、排出時におけるローター，ケ
ーシング部へのゴムの付着でバンバリー作業性を判断し
た。そして、ゴムが付着していないものを○、ゴムが付
着したものを×として評価した。
【００２４】
【表３】
【００２５】
【表４】
【００２６】上記表３および表４の結果から、比較例１
品は引張強度，カーボン分散性およびバンバリー作業性
には優れているが、硬さが２４Ａと高い。また、他の比
較例品は硬さは２０Ａ以下であるが、引張強度が低く、
しかもカーボン分散性およびバンバリー作業性の評価も
悪かった。これに対して、実施例品は硬さ２０Ａ以下の
低硬度で引張強度も高く、かつカーボン分散性およびバ
ンバリー作業性の評価も良好であった。
品は引張強度，カーボン分散性およびバンバリー作業性
には優れているが、硬さが２４Ａと高い。また、他の比
較例品は硬さは２０Ａ以下であるが、引張強度が低く、
しかもカーボン分散性およびバンバリー作業性の評価も
悪かった。これに対して、実施例品は硬さ２０Ａ以下の
低硬度で引張強度も高く、かつカーボン分散性およびバ
ンバリー作業性の評価も良好であった。
【図１】車載用ＣＤプレーヤーの一部分を示す断面図で
ある。
ある。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) C08L 23/22 C08K 3/04 C08K 3/06 C08K 5/01
Claims (1)
- 【請求項１】 下記の（Ａ）〜（Ｄ）成分を含有し、し
かも上記（Ａ）成分１００重量部に対して上記（Ｂ）成
分が３０〜８０重量部、上記（Ｃ）成分が２０〜５５重
量部、上記（Ｄ）成分が０．２５〜１．０重量部の割合
にそれぞれ配合されたゴム組成物を加硫してなる低硬度
ゴムであって、硬さが２０Ａ（ＪＩＳ）以下に設定され
ていることを特徴とする低硬度ゴム。 （Ａ）ブチルゴム。 （Ｂ）ＭＴカーボンブラック。 （Ｃ）パラフィン系オイル。 （Ｄ）硫黄。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP16612092A JP3254735B2 (ja) | 1992-06-24 | 1992-06-24 | 低硬度ゴム |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP16612092A JP3254735B2 (ja) | 1992-06-24 | 1992-06-24 | 低硬度ゴム |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH069837A JPH069837A (ja) | 1994-01-18 |
| JP3254735B2 true JP3254735B2 (ja) | 2002-02-12 |
Family
ID=15825406
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP16612092A Expired - Fee Related JP3254735B2 (ja) | 1992-06-24 | 1992-06-24 | 低硬度ゴム |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3254735B2 (ja) |
-
1992
- 1992-06-24 JP JP16612092A patent/JP3254735B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH069837A (ja) | 1994-01-18 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081130 Year of fee payment: 7 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
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| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |