JPH0970652A - 連続鋳造鋳型内における溶鋼の偏流防止方法 - Google Patents

連続鋳造鋳型内における溶鋼の偏流防止方法

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JPH0970652A
JPH0970652A JP25683495A JP25683495A JPH0970652A JP H0970652 A JPH0970652 A JP H0970652A JP 25683495 A JP25683495 A JP 25683495A JP 25683495 A JP25683495 A JP 25683495A JP H0970652 A JPH0970652 A JP H0970652A
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Toshiharu Kino
敏治 木野
Takanori Yamamoto
孝則 山本
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 浸漬ノズルの両サイドの吐出口からの溶鋼流
量を調整することにより、偏流を抑えて鋳片の品質を向
上することのできる連続鋳造鋳型内における溶鋼の偏流
防止方法を提供する。 【解決手段】 スライディングノズルプレート14aの
横移動方向で、浸漬ノズル13の下部両側に形成された
吐出口23から鋳型11内に溶鋼12を注湯して連続鋳
造を行う溶鋼の偏流防止方法であって、吐出口23の両
側の湯面レベル12aの偏差を検出し、偏差が生じた場
合にはスライディングノズルプレート14aを湯面均等
方向に移動させて吐出される溶鋼12を均等化する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、偏流の程度に応じ
て、スライディングノズルの開度を制御することにより
偏流を抑制する連続鋳造鋳型内における溶鋼の偏流防止
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】連続鋳造における溶鋼中のAl2 3
の非金属介在物は、溶鋼の注入流によって鋳片の内部に
まで持ち込まれ、その大半は湯面上に浮くが、一部は鋳
片の内部に捕捉され、鋳片の品質の劣化の要因となって
いる。この捕捉される非金属介在物の量は、鋳造時の鋳
片内の溶鋼流の状況によって大きく変化する。このた
め、浸漬ノズルからの溶鋼流が鋳片内に深く達しない
で、溶鋼流が鋳型の両側の短片側に吐出されるように、
かつ鋳型内の溶鋼表面に浮遊するパウダーを巻き込まな
いように、浸漬ノズルの下部には吐出口が短片側に向い
て、かつ水平方向に対して少し下向きに形成されてい
る。浸漬ノズルの吐出口にAl2 3 等の非金属介在物
が付着した場合には、両サイドの吐出口からの溶鋼流が
均等に流出せず、いずれか一方からの溶鋼流が多くな
り、いわゆる偏流が生じることになる。この偏流によ
り、パウダーの巻き込み及び鋳片の内部欠陥が生ずるた
めに、鋳片の品質の劣化を招くことになる。従来、前記
した溶鋼の偏流を制御する方法として、例えば、特開平
4−84650号公報及び特開平3−294053号公
報には、偏流の程度に応じて、鋳型内長辺部に設置した
2個の電磁ブレーキ装置の印加電流を制御する技術が開
示されている。また、特開平4−105756号公報に
は、両短辺側の浸漬ノズル内に吹き込むアルゴンガスの
流量を制御する技術が示されている。さらに、特開平4
−322858号公報では、浸漬ノズル自体の位置を鋳
型幅方向に移動させる方法が記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記特
開平4−84650号公報及び特開平3−294053
号公報に記載された方法では、鋳型内に偏流として流入
した後の溶鋼流を制御する技術であり、浸漬ノズルの両
サイドの吐出口からの溶鋼流は依然としてアンバランス
のままであり、このため、溶鋼面は水平に保たれていて
も、鋳型内部の流れは必ずしも介在物浮上効果が得られ
る流れになるとは言えないという問題があった。また、
前記特開平4−105756号公報記載の方法では、両
短辺側の浸漬ノズル内に吹き込むアルゴンガスの流量を
制御しているが、このアルゴンガスの流量は鋳片の品質
と密接な関係があり、すなわち、流量が多すぎると、ボ
イル発生によるパウダーの巻き込みを生じさせるため、
一方、流量が少なすぎると、溶鋼内の非金属介在物が浮
上する効果が減少するために、どちらの場合も品質の欠
陥を招くことになるので、偏流抑制のためにアルゴンガ
ス流量を調整すると、これらの問題が生じてしまうとい
う問題もあった。さらに、前記特開平4−322858
号公報記載の方法では、浸漬ノズルが鋳型内を移動する
ために、パウダーの巻き込みを生じさせると共に、裸湯
の出現等品質上の問題もあった。
【0004】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
もので、鋳型内に偏流が発生した場合、従来のように、
浸漬ノズルを鋳型内で移動させたり、又は浸漬ノズルに
吹き込んでいるアルゴンガスの流量を変えることなく、
スライディングノズルの開度を制御して、浸漬ノズルの
両サイドの吐出口からの溶鋼流量を調整することによ
り、偏流を抑えて鋳片の品質を向上することのできる連
続鋳造鋳型内における溶鋼の偏流防止方法を提供するこ
とを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記目的に沿う請求項1
記載の連続鋳造鋳型内における溶鋼の偏流防止方法は、
タンディッシュからの注湯量を制御するストッパー、タ
ンディッシュの底部に設けられ、横移動可能なスライデ
ィングノズルプレートを有するスライディングノズル、
該スライディングノズルの下部に取付けられた浸漬ノズ
ル、及び該浸漬ノズルがその中央に配置された鋳型を有
し、前記スライディングノズルプレートの横移動方向
で、前記浸漬ノズルの下部両側に形成された吐出口から
前記鋳型内に溶鋼を注湯して連続鋳造を行う連続鋳造鋳
型内における溶鋼の偏流防止方法であって、前記吐出口
の両側の湯面レベルの偏差を検出し、偏差が生じた場合
には前記スライディングノズルプレートを湯面均等方向
に移動させて吐出される溶鋼を均等化している。そし
て、請求項2記載の連続鋳造鋳型内における溶鋼の偏流
防止方法は、請求項1記載の方法において、前記スライ
ディングノズルプレートの移動は、予め測定された湯面
レベルの偏差とスライディングノズル開度との関係に基
づいて行われている。
【0006】
【作用】本発明者等は、鋭意研究の結果、偏流の程度に
応じて、スライディングノズルの開度を制御することに
より偏流を抑制する、連続鋳造鋳型内における溶鋼の偏
流防止方法に関する知見を得た。図4は鋳型内に偏流が
発生した状況を模式的に示した図、図5は図4の状況に
対処するための本発明に係る偏流防止方法の制御要領の
説明図である。まず、図4に示すように、鋳型11の幅
方向に湯面レベル12aの偏差が生じた時、その偏差を
図示しない湯面レベル計又は鋳型11に取付けた熱電対
等の湯面レベル検出器により測定し、次いで、測定され
た湯面レベル12aの偏差の大きさに基づいて、図5に
示すように、浸漬ノズル13の上部に配置したスライデ
ィングノズル14のスライディングノズルプレート14
aを鋳型11の幅方向に移動させる。スライディングノ
ズル14は、図に示すように、開孔18、19を有する
上、下固定プレート16、17と、上、下固定プレート
16、17間を摺動し、開孔15を有するスライディン
グノズルプレート14aとで構成されており、スライデ
ィングノズルプレート14aの開孔15の移動によって
上、下固定プレート16、17に設けられた開孔18、
19との重なり(開度)を変化させるようになってい
る。例えば、スライディングノズルプレート14aの開
孔15の中心と上、下固定プレート16、17の開孔1
8、19の中心とが一致していれば(破線で示す)、破
線で示すように、溶鋼12の圧力分布は、開孔18、1
9の中心に対して均等な山形の形状となり、浸漬ノズル
13の下部の左、右吐出口20、21から流出する溶鋼
12の量は均等となるが、スライディングノズルプレー
ト14aを、図の実線で示すように、例えば右側に移動
すると、開度が変化して、溶鋼12の流出する中心が開
孔18、19の中心に対して右側に偏心するので、溶鋼
12の圧力分布は、図の実線で示すように、不均等な山
形の形状となり、このために、圧力分布が大きい右側の
右吐出口21から流出する溶鋼12の量が左吐出口20
から流出する溶鋼12の量より多くなる。逆に、スライ
ディングノズルプレート14aを、左側に移動すると開
度が変化して、溶鋼12の流出する中心が開孔18、1
9の中心に対して左側に偏心するので、圧力分布が大き
い左側の左吐出口20から流出する溶鋼12の量が右吐
出口21から流出する溶鋼12の量より多くなる。従っ
て、例えば、図4に示されるように、湯面レベル12a
が左側が高く、右側に低くなっている場合には、図5の
実線に示すように、スライディングノズルプレート14
aを湯面レベル12aが高い左側から、湯面レベル12
aが低い右側に移動することによって、右側の右吐出口
21から流出する溶鋼12の量が左吐出口20から流出
する溶鋼12の量より多くなり、これによって、湯面レ
ベル12aが水平になり、鋳型内湯面の均等方向へのス
ライディングノズルプレート14aの摺動となる。この
ようにして、鋳型11の幅方向の湯面レベル12aを均
等に保つことができる。
【0007】従って、請求項1及び2記載の連続鋳造鋳
型内における溶鋼の偏流防止方法においては、スライデ
ィングノズルが取付けられた、鋳型短片側に向いた溶鋼
の吐出口を有する浸漬ノズルを鋳型の中央に配置して連
続鋳造を行う際に、鋳型の湯面レベルの偏差を検出し、
湯面均等方向に前記スライディングノズルプレートを移
動させているので、鋳型内の湯面が均等になる。特に、
請求項2記載の連続鋳造鋳型内における溶鋼の偏流防止
方法においては、検出した湯面レベルの偏差及び予め実
際の連続鋳造を実施して測定されたスライディングノズ
ルの摺動部のスライディングノズルプレートの位置と湯
面レベルの偏差との関係に基づいて、前記スライディン
グノズルの開度(具体的にはスライディングノズルプレ
ートの位置)を制御することにより、溶鋼の偏流を抑制
して鋳片の品質を向上することができる。
【0008】
【発明の効果】請求項1及び2記載の連続鋳造鋳型内に
おける溶鋼の偏流防止方法においては、ストッパーによ
りタンディッシュから鋳型への注湯量を制御しながら、
偏流発生時、スライディングノズルプレートを湯面均等
方向に移動させて、浸漬ノズルの両サイドの吐出流量を
制御するようにしているので、鋳型内の溶鋼の流れを煩
雑にすることなく偏流を抑制することによって、鋳片の
品質を向上することができる。さらに、偏流の要因とな
る浸漬ノズルの吐出口にAl2 3 等の非金属介在物が
付着した場合、付着している側の溶鋼圧力を大きくする
制御であるので、付着物の剥離を促進する効果もあり、
これにより偏流をさらに抑制するように作用する。
【0009】
【発明の実施の形態】続いて、添付した図面を参照しつ
つ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発
明の理解に供する。ここに、図1は本発明の一実施の形
態に係る連続鋳造鋳型内における溶鋼の偏流防止方法を
適用した偏流防止装置の概略構成図、図2は同演算制御
装置の制御フロー図、図3は浸漬ノズルの湯面レベルの
偏差とスライディングノズルプレートの位置との関係を
示すグラフである。
【0010】図1に示すように、本発明の一実施例に係
る連続鋳造鋳型内における溶鋼の偏流防止方法を適用し
た偏流防止装置10は、タンディッシュ22からの注湯
量を制御するストッパー30と、溶鋼12を貯留するタ
ンディッシュ22の吐出口23に接続されているスライ
ディングノズル14と、スライディングノズル14のス
ライディングノズルプレート14aを駆動する油圧シリ
ンダー24と、スライディングノズル14の下部に接続
されている浸漬ノズル13と、湯面レベル12aを検出
するために鋳型11の両側の短片の銅板25、26の垂
直方向に所定の間隔で埋め込まれている複数の熱電対2
7と、スライディングノズル14の開度(具体的にはス
ライディングノズルプレート14aの位置)を検出する
開度計28と、熱電対27からの入力信号に基づいて、
実際の湯面レベル12aの偏差を演算し、その湯面レベ
ル12aの偏差をなくすように、開度計28からの入力
信号であるスライディングノズル14の開度及び演算し
た偏差の大きさに応じて、スライディングノズル14の
開度を調節するように油圧シリンダー24へ出力信号を
送るように制御する演算制御装置29とにより構成され
る。以下、これらについて詳しく説明する。
【0011】図1に示すように、ストッパー30は、油
圧シリンダー31を介して駆動され、油圧シリンダー3
1にはストッパー30の開度を計測するためのストッパ
ー開度計33が取付けられており、ストッパー開度計3
3の信号はストッパー制御装置32に入力されるように
なっている。また、湯面レベル計34で計測された鋳型
11の湯面レベル12aの信号も、ストッパー制御装置
32に入力されるようになっている。さらに、ストッパ
ー制御装置32では、入力されたストッパー開度及び鋳
型11の湯面レベル12aに基づいて、基準値と比較、
演算され、所定の出力を油圧シリンダー31に送ってス
トッパー30を上下に動かすことにより、吐出口23の
面積を変えて、タンディッシュ22から鋳型11への注
湯量を制御するようになっている。スライディングノズ
ル14は、浸漬ノズル13の上部に取付けられ、開孔1
8、19を有する上、下固定プレート16、17と、こ
の上、下固定プレート16、17間を摺動するように配
置された開孔15を有するスライディングノズルプレー
ト14aとから成っている。スライディングノズルプレ
ート14aが上、下固定プレート16、17間を摺動す
ると、それぞれの開孔15、18及び19の重なりを変
えることによって、開度(溶鋼の通過面積)を変化させ
ることができる。例えば、スライディングノズルプレー
ト14aの開孔15と上、下固定プレート16、17の
開孔18、19とが一致している場合は、スライディン
グノズル14の開度は100%(この時のスライディン
グノズルプレート14aの位置は原点位置)であり、そ
の位置を基準にして鋳型11の幅(左右)方向にスライ
ディングノズルプレート14aが移動することによっ
て、開孔15、18及び19の重なりが次第に小さくな
り、かつ重なりの中心位置が原点位置から離れていくこ
とになる。
【0012】スライディングノズルプレート14aを駆
動するために、スライディングノズルプレート14aの
端部には油圧シリンダー24が接続され、油圧シリンダ
ー24の駆動により上、下固定プレート16、17間を
スライディングノズルプレート14aが摺動するように
なっている。なお、スライディングノズルプレート14
aは、偏流が生じた時のみ、その偏流を抑制するように
動かす。湯面レベル12aを検出するために、複数の熱
電対27が鋳型11の両側の短片の銅板25、26の垂
直方向に所定の間隔で埋め込まれている(図では、片側
5個ずつ)。鋳型11内の湯面レベル12aに応じた各
熱電対27の検出値が演算制御装置29に入力されて、
予め測定されている湯面レベル12aと熱電対27の測
定値(銅板25、26の温度)との関係に基づいて、実
際の湯面レベル12aが求められる。スライディングノ
ズルプレート14aの移動に伴うスライディングノズル
14の開度は、スライディングノズルプレート14aの
端部に取付けられた開度計28によって測定される。測
定されたデーターは、演算制御装置29に入力されるよ
うになっている。
【0013】さらに、演算制御装置29には、熱電対2
7からの銅板25、26の温度に関する信号が入力さ
れ、予め実験によって求められている湯面レベル12a
と銅板25、26の温度との関係に基づいて、実際の湯
面レベル12aの偏差を演算すると共に、この測定され
た湯面レベル12aの偏差をなくすように、偏差の大き
さに応じてスライディングノズルプレート14aの位置
を調整するように、油圧シリンダー24に出力信号を送
るようになっている。
【0014】続いて、本発明の一実施の形態に係る連続
鋳造鋳型内における溶鋼の偏流防止方法を適用した演算
制御装置29の制御フローを図2に基づいて説明する。
湯面レベル12aを湯面レベル計34で検知し、ストッ
パー制御装置32を介してストッパー30を昇降してタ
ンディッシュ22から鋳型11への注湯量を制御しなが
ら溶鋼流両側の短片の銅板25、26に埋め込まれた複
数の熱電対27から入力される検出信号に基づいて、鋳
型11内の湯面レベル12aが演算され、その結果に基
づいて湯面レベル12aが傾いているかどうかを判断す
る(ステップ1)。湯面レベル12aが傾いていない
(偏差が無い)場合には、スタートに戻る。湯面レベル
12aの偏差がある場合には、その偏差値が求められる
(ステップ2)。次に、スライディングノズルプレート
14aの端部に取付けられた開度計28によって現状の
スライディングノズル14の開度が測定される(ステッ
プ3)。前記の求められた現状の湯面レベル12aの偏
差値及びスライディングノズル14の開度に基づいて、
湯面レベル12aの偏差をなくすように、スライディン
グノズル14の開度を調整するよう、油圧シリンダー2
4に送る出力値を演算する(ステップ4)。そして、こ
の出力値に基づいて、油圧シリンダー24が駆動され
て、スライディングノズルプレート14aがシフトされ
る(ステップ5)。
【0015】続いて、本発明の一実施の形態に係る連続
鋳造鋳型内における溶鋼の偏流防止方法を適用した偏流
防止装置10を用いて、連続鋳造を実施した。実施条件
は、以下の通りである。浸漬ノズル13の内径70m
m、長さ1100mmであり、スライディングノズル1
4の上、下固定プレート16、17の開孔18、19の
径70mm、スライディングノズルプレート14aの開
孔15の径70mmであった。また、鋳型11の断面形
状は、長片1000mm×短片250mm、鋳造速度
1.0m/分であった。
【0016】前記の結果を表1に示す。なお、図3は予
め実際の連続鋳造を実施して測定されたスライディング
ノズルプレート14aの位置と湯面レベルの偏差との関
係を示すグラフである。
【0017】
【表1】
【0018】まず、表1及び図3に示すケースの場合
について説明する。この場合、湯面レベル12aの偏差
(鋳型の左側−右側)が+20mmで、スライディング
ノズルプレート14aの現状位置は0(スライディング
ノズルプレート14aの開孔15と上、下固定プレート
16、17の開孔18、19との中心が一致している場
合で、スライディングノズルプレート14aの位置は原
点位置であり、開度は100%)であった。この時、湯
面レベル12aの偏差+20mmを0にするように、図
3に示されるスライディングノズルプレート14aの位
置と湯面レベルの偏差との関係を示すグラフに基づい
て、スライディングノズルプレート14aの現状位置
0、すなわち偏差0から偏差+20mmに対応するスラ
イディングノズルプレート14aの位置+70%(変更
後位置)に制御された。この結果、表1に示されるよう
に、操作後の偏差は±5mmと小さくなり、その結果、
効果(パウダー捲き込み起因内欠指数、すなわち、各ス
ライディングノズル開度変更前の偏流時に発生した内欠
個数を1とした時の内欠発生割合)は0.6であり、鋳
片の品質が向上した。
【0019】次のケースの場合においては、湯面レベ
ル12aの偏差が+15mmで、スライディングノズル
プレート14aの現状位置は−10%(スライディング
ノズルプレート14aの開孔15の中心が上、下固定プ
レート16、17の開孔18、19に対して、左側に少
しだけ偏心している場合)であった。この時、湯面レベ
ル12aの偏差+15mmを0にするように、図3に示
されるグラフに基づいて、スライディングノズルプレー
ト14aの現状位置−10%に対応する偏差−5mmか
ら偏差+15mmである偏差+10mmに対応するスラ
イディングノズルプレート14aの位置+50%(変更
後位置)に制御された。この結果、表1に示されるよう
に、操作後の偏差はケースの場合と同様に、±5mm
と小さくなり、効果も0.8であり、鋳片の品質が向上
した。
【0020】さらに、ケースの場合では、偏差が−1
0mm(ケース及びケースと反対に右側の湯面レベ
ル12aが高い)で、スライディングノズルプレート1
4aの現状位置はケースと同じく−10%であった。
この時、湯面レベル12aの偏差−10mmを0にする
ように、図3に示されるグラフに基づいて、スライディ
ングノズルプレート14aの現状位置−10%に対応す
る偏差−5mmから偏差−10mmである偏差−15m
mに対応するスライディングノズルプレート14aの位
置−60%(変更後位置)に制御された。この結果、表
1に示されるように、操作後の偏差はケース及びケー
スの場合と同様に、±5mmと小さく、効果もケース
の場合と同様0.8であった。
【0021】以上説明したように、本発明の一実施の形
態に係る連続鋳造鋳型内における溶鋼の偏流防止方法を
適用した偏流防止装置10を用いて、連続鋳造を実施し
た結果、偏流発生時、湯面レベルの偏差の大きさに応じ
て、スライディングノズルプレートを高い湯面レベル側
から低い湯面レベル側へ移動させて、浸漬ノズルの両サ
イドの吐出孔からの溶鋼の流出量を制御するようにして
いるので、鋳型内の溶鋼の流れを煩雑にすることなく偏
流を抑制することによって、鋳片の品質を向上すること
ができた。
【0022】前記実施の形態においては、湯面レベルを
検出するために、熱電対を鋳型の短片の銅板にのみ取付
けたが、精度を上げるために必要ならば、長片の銅板に
も設けることができる。また、湯面レベルを検出するた
めに、熱電対を採用したが、エックス線等によって直接
湯面レベルを測定することもできる。更に、前記実施の
形態においては、スライディングノズルとして、上、下
固定プレートとその間を摺動するスライディングノズル
プレートの3枚のプレートから成るものについて説明し
たが、例えば、上側が固定で、一方下側が摺動する2枚
のプレートから成るスライディングノズルにも適用でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る連続鋳造鋳型内に
おける溶鋼の偏流防止方法を適用した偏流防止装置の概
略構成図である。
【図2】同演算制御装置の制御フロー図である。
【図3】浸漬ノズルの湯面レベルの偏差とスライディン
グノズルプレート位置との関係を示すグラフである。
【図4】鋳型内に偏流が発生した状況を模式的に示した
図である。
【図5】図4の状況に対処するための本発明に係る偏流
防止方法の制御要領の説明図である。
【符号の説明】
10 偏流防止装置 11 鋳型 12 溶鋼 12a 湯面
レベル 13 浸漬ノズル 14 スライ
ディングノズル 14a スライディングノズルプレート 15 開孔 16 上固定プレート 17 下固定
プレート 18 開孔 19 開孔 20 左吐出口 21 右吐出
口 22 タンディッシュ 23 吐出口 24 油圧シリンダー 25 銅板 26 銅板 27 熱電対 28 開度計 29 演算制
御装置 30 ストッパー 31 油圧シ
リンダー 32 ストッパー制御装置 33 ストッ
パー開度計 34 湯面レベル計

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 タンディッシュからの注湯量を制御する
    ストッパー、タンディッシュの底部に設けられ、横移動
    可能なスライディングノズルプレートを有するスライデ
    ィングノズル、該スライディングノズルの下部に取付け
    られた浸漬ノズル、及び該浸漬ノズルがその中央に配置
    された鋳型を有し、前記スライディングノズルプレート
    の横移動方向で、前記浸漬ノズルの下部両側に形成され
    た吐出口から前記鋳型内に溶鋼を注湯して連続鋳造を行
    う連続鋳造鋳型内における溶鋼の偏流防止方法であっ
    て、 前記吐出口の両側の湯面レベルの偏差を検出し、偏差が
    生じた場合には前記スライディングノズルプレートを湯
    面均等方向に移動させて吐出される溶鋼を均等化する連
    続鋳造鋳型内における溶鋼の偏流防止方法。
  2. 【請求項2】 前記スライディングノズルプレートの移
    動は、予め測定された湯面レベルの偏差とスライディン
    グノズル開度との関係に基づいて行われる請求項1記載
    の連続鋳造鋳型内における溶鋼の偏流防止方法。
JP25683495A 1995-09-08 1995-09-08 連続鋳造鋳型内における溶鋼の偏流防止方法 Withdrawn JPH0970652A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN102441651A (zh) * 2011-12-07 2012-05-09 鞍钢股份有限公司 一种浸入水口结合面窜钢的判定处理方法
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