JPH0969653A - 熱電材料及びその製造方法 - Google Patents

熱電材料及びその製造方法

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JPH0969653A
JPH0969653A JP7223657A JP22365795A JPH0969653A JP H0969653 A JPH0969653 A JP H0969653A JP 7223657 A JP7223657 A JP 7223657A JP 22365795 A JP22365795 A JP 22365795A JP H0969653 A JPH0969653 A JP H0969653A
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JP
Japan
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fesi
particles
powder
thermoelectric material
sintering
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JP7223657A
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English (en)
Inventor
Masayuki Kato
雅之 加藤
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Isuzu Motors Ltd
Original Assignee
Isuzu Motors Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 短時間の焼結によって、内部抵抗が低く、か
つ、型成形性も良好な熱電材料を得る。 【解決手段】 ポーラス構造の焼結体から成る熱電材料
であって、FeSi2 粉末1の粒子間の結合部3を、F
eSi粒子2にて形成したものである。この熱電材料を
得るために、FeSi2 粉末5の母粒子にFeSi粉末
6の子粒子を被覆させて複合粒子4を形成し、該複合粒
子4の粉末を成型して通電焼結する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポーラス構造の焼
結体からなる熱電材料及びその製造方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】本出願人等は先に、温度差を利用して起
電力を得る熱電素子を提案した(特願平6−14127
号)。この提案は、通気性のあるポーラス構造体の一端
から可燃性ガスを導入し、ガスの出口となる部分のポー
ラス構造体表面でガスを燃焼させると、ポーラス構造体
の燃焼部(可燃性ガスの流れの下流側)と可燃性ガス導
入部(可燃性ガスの流れの上流側)との温度差は通常の
バルク(塊)体より大きくなると言う理論に基づいたも
のである。すなわち、ポーラス構造体の燃焼部は、火炎
によって熱せられるため高温になるが、可燃性ガス導入
部では常に低温のガスが供給されるため温度が上がらず
低温のままにすることで、発電効率を向上させると共に
熱電素子の厚さを薄くすることが可能となった。
【0003】現有する熱電素子の材料の中で、この種の
熱電素子に最適な材料としては、高温大気中で安定なF
eSi2 が挙げられる。また、ポーラス構造体を得る方
法として、球状粉末を作製し焼結する方法とテープ状薄
体を作製し焼結する方法とが挙げられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、球状粉
末を用いる方法では、隣接する粉末同士の接合が点接合
になり易く、熱電材料内部の抵抗が高くなるため、発電
出力が減少してしまう。熱電材料内部の抵抗を低くする
ためには、粉末同士の結合部(ネック)を十分に焼結成
長させればよいが、ホットプレスによる作製ではポーラ
ス部が圧力により潰れてしまうという問題があった。ま
た、常圧による焼結においては、ポーラス部が潰れるこ
とはない代りに、熱電材料内部における焼結の方が熱電
材料外部における焼結よりも進行しやすいため、型成形
性が悪くなるという問題があった。これを解決するため
に、ポーラス部にカ−ボン粉末を充填すると共にホット
プレスにより成形すると、ポーラス部が圧力により潰れ
ることなくネックが十分に成長するため、熱電素子内部
の抵抗が低くなると共に型成形性も良好な熱電素子を得
ることができる。しかし、ホットプレスによって十分に
ネックを成長させるためには50〜60minの焼結時
間を必要とするため、量産性に問題があった。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決すべく本
発明は、ポーラス構造の焼結体から成る熱電材料であっ
て、FeSi2 粉末の粒子間の結合部を、FeSi粒子
にて形成したものである。また本発明は、FeSi2
末の母粒子にFeSi粉末の子粒子を被覆させて複合粒
子を形成し、該複合粒子の粉末を成型して通電焼結する
ものである。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。
【0007】先ず、熱電材料の製造方法を説明する。最
初の工程として、FeSi2 球状粉末およびそれよりも
小径のFeSi球状粉末を、ガスアトマイズ法により作
製する。なお、FeSi2 球状粉末に所定の添加元素
(P型には主にMn、N型には主にCo)を微量加える
ことによって、P型或いはN型の熱電素子が得られる。
次に、乳鉢でFeSi2 球状粉末とFeSi球状粉末と
の混合を十分行い、図2に示すように、FeSi2 球状
粉末5の母粒子の表面にFeSi球状粉末6の子粒子が
付着・被覆されたカプセル状の複合粒子4となる。この
カプセル化は、ボールミルやハイブリダイザーなどの装
置で行ってもよい。そして、カプセル化された複合粒子
4の粉末を型にセットした後、通電焼結(プラズマ焼
結)を行う。その焼結条件としては、例えば、焼結温度
900℃、圧力450kgf/cm2 、焼結時間10m
inとする。この焼結工程により得られた焼結体の模式
図を図1に示す。
【0008】図1に示すように、FeSi2 球状粉末1
の結合部3にFeSi(ε−FeSi)球状粉末2が介
在している。なお、焼結後のFeSi2 球状粉末1は、
厳密に言うとε−FeSiとα−Fe2 Si5 との共晶
合金である。一般には、この共晶合金のことをα−Fe
Si2 と呼んでいる。このα−FeSi2 をβ相化する
ために、熱処理が行われる。
【0009】ここで、FeSi(ε−FeSi)は、図
3に示す、ε相(図中の斜線部)と呼ばれる結晶構造を
有しており、常温から融点(1410℃)まで相変態を
起こさず、金属的性質は変化しない。焼結前のFeSi
2 は、ζβ 相(図中、ζβで示す直線)と呼ばれる常
温において安定な結晶構造を有しており、982℃まで
相変態を起こさない。しかし、900℃程度の温度で焼
結することにより、FeSi2 は粉末表面において部分
溶融を生じると共に相変態を起こす。相変態によって、
FeSi2 の一部はζα 相(図中、ζα で示す直線)
と呼ばれる常温において不安定な結晶構造を有するα−
Fe2 Si5 に変態する。このため、α−Fe2 Si5
を一部含んだ焼結後のFeSi2 (α−FeSi2 )に
は、熱処理を施さなければならない。熱処理を施すこと
により、FeSi2 (α−FeSi 2 )は安定なβ−
FeSi2 に再変態する。熱処理としては、例えば、大
気中850℃で25hr行う。
【0010】次に本発明の熱電材料でなる熱電素子の具
体例を示す。
【0011】ガスアトマイズ法によって微細化された母
粒子となるP型FeSi2 (Fe0.91Mn0.09Si2
球状粉末(粒径が150〜250μm)を3.00g、
同様に作製した子粒子となるFeSi球状粉末(粒径が
38〜53μm)を0.88g秤量した後、乳鉢で十分
混合してカプセル化した。このカプセル化された複合粉
末を内径10φのカ−ボン型にセットした後、PASに
より焼結を行い、熱電素子を作製した。焼結条件は、焼
結温度が900℃、圧力が450kgf/cm2 、焼結
時間が10minである。また、P型FeSi2 球状粉
末の代わりに、N型FeSi2 (Fe0.91Co0.09Si
2 )球状粉末を用いて、同様にN型熱電素子を作製し
た。
【0012】また、これらとの比較として、(a)従来
のFeSi2 バルク、(b)FeSi2 球状粉末だけで
構成されたポーラス体、(c)FeSi2 球状粉末だけ
で構成されたポーラス体のポーラス部にカーボン粉末を
充填した炭素混合ポーラス体により、それぞれP型およ
びN型の熱電素子を作製した。これら熱電素子の熱電測
定の結果を表1に示す。
【0013】
【表1】
【0014】表1の結果から明らかなように、バルクで
作製した熱電素子は、温度差700℃における起電圧が
P型で0.26V、N型で0.16V、また、電力はP
型で44Wm/m2 、N型で26Wm/m2 となってい
る。しかし、熱電素子の厚さが厚くなると共に焼結時間
は50minと長い。
【0015】FeSi2 球状粉末だけで構成されたポー
ラス体で作製した熱電素子は、温度差700℃における
起電圧がP型で0.24V、N型で0.14Vと、起電
圧はバルクで作製した熱電素子とあまり変わらぬ性能を
示す。しかし、電力となるとP型で18Wm/m2 、N
型で12Wm/m2 と低い。これは、隣接するFeSi
2 球状粉末同士が点接合するために内部抵抗が高くなる
からである。
【0016】炭素混合ポーラス体で作製した熱電素子
は、温度差700℃における起電圧がP型で0.26
V、N型で0.16Vと、バルクで作製した熱電素子と
同等の性能を示す。また、電力は、P型で28Wm/m
2 、N型で17Wm/m2 となり、バルクで作製した熱
電素子と比べると数字的な性能は劣っている。しかし、
気孔率が35%ということを考慮すると、バルクで作製
した熱電材料と同等の性能である。すなわち、炭素混合
ポーラス体で作製した熱電素子は、熱電素子として優れ
た性能を有しているが、焼結時間が50minと長いた
め、量産性に問題がある。
【0017】本発明の熱電材料でなる熱電素子は、炭素
混合ポーラス体の問題点であった焼結時間が、FeSi
2 球状粉末だけで構成されたポーラス体で作製した熱電
素子と同じ10minに短縮されている。しかも、炭素
混合ポーラス体で作製した熱電素子と同等の性能を有し
ている。すなわち、FeSi2 球状粉末とFeSi球状
粉末とを混合してカプセル化して焼結を行うことによ
り、結合部を低抵抗のFeSi球状粉末で構成させるこ
とができ、炭素混合ポーラス体で作製した熱電素子と同
等の性能が得られる。また、焼結時間を1/5に短縮す
ることができるため、量産性の向上が達成される。
【0018】
【発明の効果】以上要するに本発明によれば、内部抵抗
が低く発電出力の大きい熱電素子を短時間で作製できる
という優れた効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の熱電材料の要部拡大図である。
【図2】本発明の熱電材料の製造方法を説明するための
複合粒子の拡大図である。
【図3】Fe−Si系状態図である。
【符号の説明】 1 FeSi2 (α−FeSi2 )球状粉末(粒子) 2 FeSi(ε−FeSi)球状粉末(粒子) 3 結合部 4 複合粒子 5 FeSi2 球状粉末(粒子) 6 FeSi球状粉末(粒子)
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G01K 7/02 H01L 35/34 H01L 35/34 C04B 35/64 E

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポーラス構造の焼結体から成る熱電材料
    であって、FeSi2 粉末の粒子間の結合部を、FeS
    i粒子にて形成したことを特徴とする熱電材料。
  2. 【請求項2】 FeSi2 粉末の母粒子にFeSi粉末
    の子粒子を被覆させて複合粒子を形成し、該複合粒子の
    粉末を成型して通電焼結することを特徴とする熱電材料
    の製造方法。
JP7223657A 1995-08-31 1995-08-31 熱電材料及びその製造方法 Pending JPH0969653A (ja)

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