JPH0969328A - 電磁継電器 - Google Patents

電磁継電器

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Publication number
JPH0969328A
JPH0969328A JP21815295A JP21815295A JPH0969328A JP H0969328 A JPH0969328 A JP H0969328A JP 21815295 A JP21815295 A JP 21815295A JP 21815295 A JP21815295 A JP 21815295A JP H0969328 A JPH0969328 A JP H0969328A
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JP
Japan
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iron core
contact
insulating substrate
terminal
armature
Prior art date
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Pending
Application number
JP21815295A
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English (en)
Inventor
Morinari Machida
謹斎 町田
Masashi Tsukihana
正志 月花
Hideo Iwata
英夫 岩田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fuji Electric Co Ltd
Original Assignee
Fuji Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】プリント板搭載用の超小形電磁継電器における
固定接点と可動接点との間の空隙のばらつきを少なくす
る。 【解決手段】固定接点端子23と可動接点端子24とが
インサート成形により絶縁基板10に固着された電磁継
電器において、固定接点21と可動接点22との間の空
隙を形成するために可動板ばね24aに設けた屈曲部B
を絶縁基板10内に埋め込み、可動板ばね24aの絶縁
縁板10から露出する部分をストレート形状とする。こ
れにより、屈曲部Bの曲げ誤差による接点空隙のばらつ
きがなくなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は電磁継電器に関
し、特にプリント板に搭載して用いられる超小形の電磁
継電器に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の超小形の電磁継電器について本
出願人は先に特許出願し、特許第1758237号(特
公平4−42766号)として登録された。この特許に
係る電磁継電器は、部品機能の兼用化、部品形状の単純
化、組立の容易化などに配慮して開発されたもので、極
めて小形でありながら、優れた生産性及び信頼性を有し
ている。この発明は、上記特許発明を適用した従来の電
磁継電器の更なる改良に係るものであり、特に組立性の
一層の改善を図ったものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】すなわち、従来の電磁
継電器は以下の点で改良が望まれた。 (1) 可動板ばねの中間を絶縁基板の外部で屈曲させて固
定接点と可動接点との間の空隙(以下、接点空隙と称す
る)を設けているが、この屈曲部の曲げ精度の影響によ
り接点空隙にばらつきが生じやすく、ひいてはアーマチ
ュアの吸引により可動板ばねを弾性変形させて接点を閉
じる際の負荷力にばらつきが生じやすい。ちなみに、上
記接点空隙値は 0.5mm程度の微小なものであり、1/100m
m オーダーの寸法精度が要求される。電磁継電器はアー
マチュアに対する吸引力が上記負荷力を上回ることによ
り動作するものであるから、この負荷力のばらつきが上
記吸引力の裕度を超えると動作不能となる。 (2) 上記接点空隙のばらつきは固定接点端子(固定板ば
ね)を曲げ変形させて修正しているが、従来は曲げを促
す箇所が特定されていないため、修正後の固定接点端子
の曲がりや倒れが不規則となる。 (3) 従来の門形の鉄心は絶縁基板に圧入する際に押圧力
を作用させる場所が限定され、作業がやりにくい。すな
わち、鉄心の胴部にはコイルが巻かれ、かつ一端の上面
をコイルからコイル端子に向かう引き出し線が横切って
いるため、コイルや引き出し線に触れないように鉄心に
力を加えることが難しい。 そこで、この発明は、これらの点を改良して組立作業を
一層容易にした電磁継電器を提供することを課題とする
ものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】この発明は、固定接点と
可動接点との間の接点空隙を安定させるために、可動板
ばねの屈曲部を絶縁基板内に埋め込むものとする。ま
た、上記接点空隙の修正作業を単純化するために、固定
接点端子に曲げを促す狭幅部を設けるものとする。ま
た、絶縁基板に対する鉄心の圧入を容易にするために、
鉄心をその脚部の上端部も突出させた略H形に形成する
ものとする。
【0005】すなわち、上記課題を解決するために、こ
の発明の電磁継電器は、長方形の絶縁基板と、互いに平
行な2つの脚部及びこれらを結ぶ胴部とからなり、前記
絶縁基板の両端部の凹部に前記脚部の下端部が圧入され
て固定された略H形状の平板な鉄心と、この鉄心の胴部
に圧入されて励磁コイルが巻かれた巻胴部及び前記鉄心
の一方の脚部の平板面に沿ってこの巻胴部と一体成形さ
れた端子台を有する巻枠と、この巻枠の前記端子台に前
記鉄心の一方の脚部の平板面に平行に取り付けられ、か
つ前記絶縁基板の端子穴に挿通された2本のコイル端子
と、前記鉄心の脚部の間に位置する平板面に固定接点が
取り付けられた接点台及びこの接点台に狭幅部を介して
つながる端子部を有し、この端子部が前記狭幅部が露出
するように前記絶縁基板にインサート成形により埋め込
まれて前記鉄心の平板面に平行に固着された平板な固定
接点端子と、一端に前記固定接点に対向して可動接点が
取り付けられ、他端が段状に屈曲された可動板ばね及び
この可動板ばねの前記屈曲端部に結合された端子板を有
し、この端子板が前記屈曲端部と一緒にインサート成形
により前記固定接点端子と平行に前記絶縁基板に埋め込
まれて固着された可動接点端子と、前記鉄心の平板面に
沿って配置され、一端の軸片部が前記絶縁基板の軸受穴
に挿入されて回動自在に支持されるとともに、絶縁物の
作動片を介して前記可動板ばねと連結された平板なアー
マチュアと、前記絶縁基板に被嵌されたケースとからな
るものとする。
【0006】この発明によれば、端子板が結合される可
動板ばねの端部を屈曲させ、この屈曲端部をインサート
成形により絶縁基板に埋め込むことにより、可動板ばね
の絶縁基板から露出する部分はストレート形状となる。
その結果、屈曲端部の曲げ精度が接点空隙の寸法精度に
影響せず、かつ可動板ばねのストレート部分は絶縁基板
から露出する付け根部分がインサート成形時に金型によ
り高精度で保持されるので、可動板ばねの先端部分(可
動接点取付部)の位置精度が高くなり、ばらつきの少な
い正確な接点空隙値が得られる。
【0007】また、この発明によれば、固定接点端子に
おいて固定接点が取り付けられた接点台と絶縁基板に埋
め込まれる端子部とを絶縁基板から露出する狭幅部を介
してつなげることにより、この狭幅部での曲げ変形が他
の部分よりも容易となる。従って、この部分を接点空隙
修正のための曲げ箇所として特定し、修正作業を単純化
することができる。
【0008】更に、この発明によれば、鉄心を略H形状
として、絶縁基板に圧入される脚部の上端部も突出させ
ることにより、コイルの巻線や口出し線に煩わされるこ
となく、脚部の上端部を押圧して鉄心を絶縁基板に容易
に圧入することができる。その場合、絶縁基板に被嵌し
たケースの天井面を上記脚部の上端部を絶縁基板に当接
させるようにすれば、被嵌方向におけるケースの位置決
めを正確に行うことができ、組立作業を自動化する際の
組立機での取扱いが容易になる。
【0009】ところで、電磁継電器の小形化を図ろうと
する場合、電磁石の厚さ、つまり鉄心厚さとその周囲の
巻線スペースとの許容合計厚さは電磁継電器の外形寸法
から制約を受ける。その場合、許される寸法を鉄心と巻
線スペースとにいかに配分するかが電磁石の吸引効率に
大きく影響する。発明者らはこの配分の最適値を見出す
べく解析を行った結果、鉄心の板厚と巻線スペースとの
比が1:3のときに吸引力が最大となることを見出し
た。
【0010】一方、鉄心に吸引されるアーマチュアは、
できるだけ板厚を薄くして質量、つまりは慣性モーメン
トを小さくした方が動作特性及び耐震性の上から有利で
あるが、板厚は必要な磁気通路面積の面から一定の制約
がある。しかし、漏れ磁束を考慮すると励磁コイルが巻
かれた鉄心に比べてアーマチュアを通る磁束密度は小さ
く、従って鉄心と同じ板厚である必要はない。発明者ら
は解析の結果、鉄心とアーマチュアとの板厚の比を1:
0.8 とすれば、電磁石を最も効率化できることを見出し
た。つまり、この板厚比のとき、アーマチュアに必要十
分な磁気通路面積を確保しながら、その質量を最小とす
ることができ、電磁石の吸引力と耐震性のバランスが最
良となる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、図に基づいてこの発明の実
施の形態を説明する。図1は電磁継電器を3つの部分に
分解して示したもので、この電磁継電器は大きく分けて
絶縁基板10、接点部20、電磁石30及びケース40
から構成されている。この電磁継電器の組立状態(図1
3参照)の外形寸法は、高さ12.3mm×幅5mm ×長さ21mm
である。以下、この電磁継電器の各部について順次説明
する。
【0012】図2は電磁石30の略H形状の鉄心31を
示すものである。鉄心31は板厚が1mmで、互いに平行
な2つの脚部31a及び31bと、これらを結ぶ胴部3
1cとからなっている。脚部31a及び31bの下端部
には絶縁基板10への差込部31d及び31eがそれぞ
れ形成され、また一方の脚部31aの上部側面には、後
述するようにアーマチュアの浮き上がりを防止するため
の円筒状の突起31fが反対側からの押し出し加工によ
り一体形成されている。脚部31a及び31bの上端部
31g及び31hは胴部31cから突出している。この
突出部31g,31hは後述する鉄心31の圧入時に使
用される。
【0013】図3は励磁コイルの巻枠32を示すもので
ある。この巻枠32は、図の上面に溝32aを有する断
面U字状の巻胴部32b、その両端のU字状のつば部3
2c及び32d、並びに一方のつば部32cの片側に一
体に設けられた直方体状の端子台32eからなり、これ
らはモールド樹脂で一体に成形されている。端子台32
eには、一対のコイル端子33がインサート成形により
埋め込まれて固着されている。
【0014】図4は巻枠32の溝32aに鉄心31の胴
部31cを圧入して、両者を一体的に組み合わせたもの
(以下、巻枠組立34と称する)である。図5は巻枠組
立34の巻枠32に励磁コイル35を巻いたもの(以
下、巻線組立36と称する)である。励磁コイル35の
口出し線35aはコイル端子33の上端部にからげて接
続されている。
【0015】ここで、冒頭に述べたように図示実施の形
態に示した電磁継電器の厚さは5mmであるが、これから
ケース40の肉厚やそれとの間の隙間を差し引くと、鉄
心31の板厚とその周囲の巻線スペースとに与えられる
合計厚さは約4mmに制約される。そして、この4mmのス
ペースを鉄心31と巻線スペースとにいかに配分するか
が電磁石30の吸引効率に大きく影響する。そこで、こ
の配分の最適値を見出すべく解析を行った。図18はそ
の解析結果を示す線図で、横軸は鉄心31の板厚(かっ
こ内は残余の巻線スペース)、左縦軸は吸引力(吸引ス
トロークは 0.3mmとしている)、右縦軸は励磁コイルの
アンペアターン(AT)を示している。この解析結果によ
れば、図18に示すように、鉄心31の板厚が1mm に対
して巻線スペースが3mm 、すなわち両者の比が1:3の
ときに吸引力が最大となる。
【0016】図6はアーマチュア37を示すものであ
る。アーマチュア37は板厚が 0.8mmで、胴部37aの
両端に接極部37b及び37cが立ち上げられた逆門形
状となっている。図19はアーマチュア37の板厚と吸
引力との関係を解析した結果を示す線図である。図19
から分かるように、アーマチュア37の板厚が大きいほ
ど吸引力は増加するが、板厚が 0.8mmになるとほぼ飽和
する。一方、耐震性、接点バウンスなどの面からはアー
マチュア37は軽量化して慣性モーメントを抑える方が
よい。従って、吸引力を最大限に得ながらできるだけ軽
量とするために、アーマチュア37の板厚は吸引力が飽
和する 0.8mm(鉄心31との板厚比 1:0.8)としてい
る。
【0017】アーマチュア37の接極部37bの下端部
には円柱状の軸片部37dが突出形成され、また接極部
37cの下端部には舌状の突片部37eが突出形成され
ている。後述するように、アーマチュア37は軸片部3
7dが絶縁基板10の軸受穴に挿入されて回動自在に支
持され、その際、突片部37eはその回動範囲を規制す
る作用をする。更に、軸片部37dの軸線上で接極部3
7bの上端部には、鉄心31の突起31f(図2)に嵌
め合わされる凹部37fが切り欠き形成されている。
【0018】接極部37cの面積(接極面積)は負荷力
に対する電磁石30の吸引特性を決定する要因となる
が、図20は鉄心31の厚さ1mm 、起磁力68A の条件下
で、接極面積と吸引特性との関係を解析した結果を示す
線図で、横軸はアーマチュア37の吸引ストローク、縦
軸は吸引力である。図20において、接極面積が小さく
なると吸引力特性は立ち上がる傾向にあるが、いまの場
合、負荷力にもっも整合しているのは接極面積16mm2
あり、図示実施の形態ではこの16mm2 を採用している。
【0019】図7はアーマチュア37に取り付けられる
絶縁材としての作動片38を示し、図7(B)は図7
(A)を反対側から見たものである。作動片38のアー
マチュア37への取付面には、アーマチュア37の板厚
に見合う深さの溝38aと、その両側から内側に突出す
るフック38bが設けられている。また、作動片38の
反対側の面には板状の連結部38cが設けられ、連結部
38cには後述するように可動板ばねを挟み付けるため
の溝38dが形成されている。更に、連結部38cに連
続して、L字形の絶縁壁38eが設けられている。作動
片38はアーマチュア37の胴部に弾性的に嵌め込ま
れ、フック38bで係止される。図8はアーマチュア3
7に作動片38が組み合わされたもの(以下、アーマチ
ュア組立39と称する)を示している。
【0020】図9は図5の巻線組立36に図8のアーマ
チュア組立39を組み合わせた状態を示すもので、アー
マチュア37は作動片38が鉄心31側になるようにし
て、鉄心31の側面に沿って配置されている。アーマチ
ュア37の凹部37cは鉄心31の突起31fに図示の
通り嵌め合わされている。これにより、アーマチュア3
7の浮き上がり及び鉄心31の平板面内でのアーマチュ
ア37の倒れが抑えられる。この状態でアーマチュア3
7の接極部37bは鉄心31の脚部31aに重なり、同
じく接極部37cは脚部31bに重なっている。
【0021】図10は接点部20を示すもので、その詳
細を図14((A)は平面図、(B)はその正面図)に
拡大して示す。接点部20は、対向面にそれぞれ固定接
点21及び可動接点22を有する固定接点端子23及び
可動接点端子24からなっている。固定接点端子23
は、固定接点21を支持する接点台23aと、その一側
に直交する逆L字状の端子部23bとで形成され、固定
接点21はかしめ加工により接点台23aに取り付けら
れている。ここで、図14に示すように、接点台23a
と端子部23bとの間には比較的幅の狭い狭幅部23c
が設けられ、接点台23aと端子部23bとは狭幅部2
3cを介してつながれている。また、端子部23bは逆
L字状となった付け根部分のやや下側のA部が板厚程度
の曲げ幅で段状に屈曲され、端子部23bの垂直部分と
接点台23aとの間に図14(A)に示すように段差a
を形成している。
【0022】一方、可動接点端子24はベリリウム銅の
薄板からなる方形帯状の可動板ばね24aと、これに直
交する端子板24bとからなっている。可動板ばね24
aの一端には固定接点21に対向して可動接点22が溶
接により取り付けられ、他端は図14(A)に示すよう
にB部が段差bが生じるように段状に屈曲されている。
そして、この屈曲端部に端子板24bがかしめ加工によ
り結合されている。なお、可動板ばね24aの可動接点
取付端は先端から一定の長さまでスリットが切り込まれ
て幅方向に分割され、可動接点22は可動板ばね24a
の各分割端部に2つに分けて取り付けられて、いわゆる
ツイン接点を形成している。
【0023】ここで、固定接点端子23及び端子板24
bは可動板ばね24aより板厚の大きい黄銅の帯材25
から、まず図示の通り一部分が母材部分25aとつなが
った状態でプレス加工により連続的に抜き・曲げ成形さ
れ、そのままの状態で固定接点21や可動板ばね24a
が結合される。この固定接点端子23及び端子板24b
は、後述する絶縁基板10がインサート成形された後
に、図14(B)の破線に沿って母材部25aから切り
離される。
【0024】図11及び図15は、モールド樹脂の絶縁
基板10とこれに固着された接点部20を示すものであ
る。絶縁基板10は長方形の底板11を持ち、その一側
に長手方向に沿って固定接点端子23及び可動接点端子
24が端子部23b及び端子板24bの先端部分が底板
11の裏面から突出し、かつそれらが同一面内に並ぶよ
うにして固着されている。この固着は絶縁基板10のイ
ンサート成形、つまり固定接点端子23及び可動接点端
子24を図14の状態で金型内にセットし、樹脂を注型
して絶縁基板10を成形することにより行われる。その
場合、固定接点端子23及び可動接点端子24は図14
(B)に一点鎖線で示す範囲に樹脂が注型され、屈曲さ
れたA部及びB部は樹脂内に完全に埋め込まれる。母材
部分25aは上記インサート成形後に、すでに述べたよ
うに切り離される。
【0025】この状態で可動板ばね24aは固定接点端
子23と平行状態にあるが、可動板ばね24aの絶縁基
板10から露出した部分はストレート形状なので、屈曲
端部の曲げ精度に基づく可動接点取付部の振れは極めて
少なく、互いに対向する固定接点21と可動接点22と
の間には、端子部23b及び可動板ばね24aの屈曲に
よる段差(a+b)により所定の接点空隙が高精度で形
成される。また、上記接点空隙の修正の必要があるとき
は、固定接点端子23の狭幅部23cにおいて、接点台
23aを図14(B)に示す軸線Lの回りに首を振るよ
うに曲げ変形させる。これにより、変形箇所及び変形後
の固定接点端子23の姿勢が規則化され、高い修正精度
が得られる。
【0026】底板11の接点部20が固着された側の両
端部には、柱状部12及び13が立ち上げ形成され、図
の右側の柱状部12には可動板ばね24aの屈曲端部が
埋め込まれ、左側の柱状部13にはコイル端子33(図
3)が挿通する2つの端子穴13aがあけられている。
また、柱状部12及び13に連続してこれらとコ字形を
形成するように、L字形の囲い14及び15が形成さ
れ、更に柱状部12に連続して絶縁壁16が可動板ばね
24aに平行に形成されている。そして、図15に示す
ように、底板11の両端部の上記コ字形に囲まれた内側
には、柱状部12,13の図の手前側の面に接するよう
に、鉄心31の差込部31d,31e(図2)が圧入さ
れる一対の角形の凹部17が設けられている。また、図
の左側の凹部17の角部に近接して、アーマチュア37
の軸片部37d(図6)が挿入される円形の軸受穴18
が設けられ、更に右側の凹部17の角部に近接して、ア
ーマチュア37の突片部37e(図6)を受け入れてア
ーマチュア37の回動範囲を規制する角形の溝19が設
けられている。
【0027】ケース40は図1に示すように、絶縁基板
10の輪郭に沿う箱形に形成され、両端面には電磁継電
器が図示しないソケットに差し込まれる際の案内となる
突条40a及び電磁継電器をソケットから抜き取る際の
工具の引掛け突起40bが一体に設けられている。この
ケース40は絶縁基板10の柱上部12,13及び囲い
14,15の外側に被さるように被嵌され、図示しない
凹凸部を介して絶縁基板10に係止される。その際、ケ
ース40はその天井面が鉄心31の突出部31g,31
hに突き当てられて絶縁基板10に対して位置決めされ
る。
【0028】図12はケース40以外の上記各部を組み
立てた状態を示している。まず、アーマチュア組立39
(図8)を絶縁基板10に組み合わせ、その軸片部37
dを軸受穴18に挿入するとともに突片部37eを溝1
9に挿入する。その際、同時に作動片38のスリット3
8d(図7)を可動板ばね24aに嵌め合わせ、アーマ
チュア37と可動板ばね24aとを連結する。図示しな
いが、スリット38dの前後の壁面は互いに対向する山
形断面に形成され、作動片38は可動板ばね24aに対
してその絶縁基板10に埋め込まれた付け根から可動接
点22に向かって略2/3の距離の作用点(図15のP
点)で線接触する。次いで、巻線組立36(図5)を組
み合わせ、鉄心3の脚部31d及び31eを前後の凹部
17にそれぞれ圧入する。この圧入の際には鉄心31の
突出部31g及び31hに力を加えて押し込む。最後に
ケース40を被嵌すれば、図13に示す電磁継電器が完
成する。
【0029】図12の組立状態において、アーマチュア
37は復帰ばねを兼ねる可動板ばね24aから作動片3
8を介してばね力を受け、励磁コイル35の非励磁状態
では接極部37cは鉄心31の脚部31bから離反して
いる。このアーマチュア37の外側への回動範囲は、そ
の突片部37eが絶縁基板10の溝19内で壁面に当た
ることにより規制されている。この状態から励磁コイル
35が励磁されると、アーマチュア37は鉄心31に吸
引され、軸片部37dを支点に回動しながら作動片38
を介して可動板ばね24aを押す。これにより、可動板
ばね24aはアーマチュア37の回動支点37dと相対
する固着端部を支点としてして弾性変形し、接点21,
22間を閉じる。その場合、アーマチュア37の吸引ス
トロークには、可動接点22が固定接点21に接触した
後、可動板ばね24aの作用点Pを更に一定量だけ押し
込むいわゆるワイプが設定されている。その後、励磁コ
イル35が消磁されると、アーマチュア37の吸引が解
かれて可動板ばね24aが復帰し、接点21,22間が
開く。
【0030】ここで、この電流遮断時に接点21,22
間に微小溶着が生じ、可動板ばね24aの復帰力のみで
は接点開離が不能となる場合がある。そこで、図示電磁
継電器では作動片38のスリット38dで可動板ばね2
4aを挟み込み、アーマチュア37から可動板ばね24
aに対して開離方向にも力を加えられるようにしてい
る。このようなアーマチュア37と可動板ばね24aと
の連結構成によれば、励磁コイル35の消磁によりアー
マチュア37が上記ワイプだけ復帰した時点で微小溶着
が生じていても、その時点でアーマチュア37が可動接
点22の開離方向に持つ一定の運動量を利用してこの溶
着を引き剥がし、接点開離を達成することができる。
【0031】上に示した電磁継電器は常時(励磁コイル
の非励磁状態)で接点間が開いている常開接点仕様のも
のであるが、以下に常時は接点間が閉じている常閉接点
仕様の場合の構成を示す。すなわち、図16はその場合
の絶縁基板の平面図、図17は電磁石の要部斜視図であ
る。まず、図16において、この場合は可動板ばね24
aは端子板24bに結合された屈曲端部から先が固定接
点端子23側に押し倒された状態で絶縁基板10に固着
され、可動接点22が固定接点21に押し付けられてい
る。このような常閉接点用の絶縁基板10は常開接点用
のものと全く同一の部品及び金型を用い、樹脂注形時の
成形条件のみを変更することで製作される。
【0032】これに対して図17において、鉄心31は
常開接点用のものと同一であるが、アーマチュア37は
図6における片側の接極部37cと胴部37aの一部が
削除されて、L字形状に形成される一方、新たにL字形
状のヨーク41がアーマチュア37と向き合わせに設け
られている。ヨーク41は垂直な脚部41aが溶接によ
り鉄心31の脚部31bに接合され、アーマチュア37
の板厚分だけ段状に屈曲された水平な脚部41bがアー
マチュア37の水平な脚部37aと重なっている。この
ような電磁石は常開接点用と同様に図16の絶縁基板1
0に組み合わされ、アーマチュア37は脚部37aに装
着された作動片38(図7)を介して可動板ばね24a
に連結される。この状態で、アーマチュア37は軸片部
37dを支点に可動板ばね24a側に引き寄せられ、ヨ
ーク41から離反する。その後、鉄心31に巻かれた励
磁コイル35(図5)が励磁されると、アーマチュア3
7はヨーク41に吸引されて接点間を開く。また、消磁
されると可動板ばね24aの復帰力で接点間が閉じる。
その他の構成・作用は常開接点用と同じであるので説明
を省略する。
【0033】
【発明の効果】以上の通り、この発明は、特公平4−4
2766号公報に開示された電磁継電器に対して以下の
効果を有する。 (1) 接点空隙を形成するための可動板ばねの屈曲部を絶
縁基板内に埋め込み、絶縁基板外の露出部はストレート
形状としたので、屈曲部の曲げ精度に基づく接点空隙の
ばらつきが生じない。 (2) 固定接点端子に曲げ変形が比較的容易な狭幅部を設
けたので、接点空隙の修正作業が容易になるとともに、
固定接点端子の曲げ箇所及び曲げ姿勢を規則化でき、高
い修正精度が得られる。 (3) 鉄心を略H形状として鉄心上部にも突出部を設けた
ので、鉄心を絶縁基板に圧入する際のコイルやその口出
し線に煩わされることがなく組立作業性が向上するとと
もに、誤ってコイルなどを損傷する危険がない。また、
鉄心の上部突出部を絶縁基板に被嵌するケースの位置決
めに利用できるので、自動組立での取扱いが容易にな
る。 (4) その場合、鉄心の板厚と巻線スペースとの比を1:
3とすることにより、電磁石の吸引力を最大として、余
裕のある電磁石の吸引特性を得ることができる。 (5) また、鉄心とアーマチュアとの板厚比を1:0.8 と
することにより、必要十分な磁気通路面積を確保しなが
らアーマチュアの質量を抑え、電磁継電器の動作特性と
耐震性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態を示す電磁継電器の分解
斜視図である。
【図2】図1における鉄心の斜視図である。
【図3】図1における巻枠の斜視図である。
【図4】図2の鉄心に図3の巻枠を組み合わせた状態の
斜視図である。
【図5】図4の巻枠に励磁コイルを巻いた状態の斜視図
である。
【図6】図1におけるアーマチュアの斜視図である。
【図7】図1における作動片を示し、(A)は斜視図、
(B)は(A)の反対側から見た斜視図である。
【図8】図6のアーマチュアに図7の作動片を組み合わ
せた状態の斜視図である。
【図9】図1における電磁石の斜視図である。
【図10】図1における接点部の斜視図である。
【図11】図1における絶縁基板の斜視図である。
【図12】図11の絶縁基板に図9の電磁石を組み合わせ
た状態の斜視図である。
【図13】図1の電磁継電器の組立状態の外観を示す斜視
図である。
【図14】図10の接点部の拡大図で、(A)は平面図、
(B)はその側面図である。
【図15】図11の絶縁基板の拡大平面図である。
【図16】常閉接点用の絶縁基板の拡大平面図である。
【図17】常閉接点用の電磁石の要部斜視図である。
【図18】鉄心の板厚と吸引力との関係の解析結果を示す
線図である。
【図19】アーマチュアの板厚と吸引力との関係の解析結
果を示す線図である。
【図20】アーマチュアの接極面積と吸引力との関係の解
析結果を示す線図である。
【符号の説明】 10 絶縁基板 13a 端子穴 17 凹部 18 軸受穴 20 接点部 21 固定接点 22 可動接点 23 固定接点端子 23a 接点台 23b 端子部 24 可動接点端子 24a 可動板ばね 24b 端子板 31 鉄心 31a 脚部 31b 脚部 31c 胴部 32 巻枠 32b 巻胴部 32e 端子台 33 コイル端子 35 励磁コイル 37 アーマチュア 38 作動片 40 ケース 41 ヨーク

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】長方形の絶縁基板と、互いに平行な2つの
    脚部及びこれらを結ぶ胴部とからなり、前記絶縁基板の
    両端部の凹部に前記脚部の下端部が圧入されて固定され
    た略H形状の平板な鉄心と、この鉄心の胴部に圧入され
    て励磁コイルが巻かれた巻胴部及び前記鉄心の一方の脚
    部の平板面に沿ってこの巻胴部と一体成形された端子台
    を有する巻枠と、この巻枠の前記端子台に前記鉄心の一
    方の脚部の平板面に平行に取り付けられ、かつ前記絶縁
    基板の端子穴に挿通された2本のコイル端子と、前記鉄
    心の脚部の間に位置する平板面に固定接点が取り付けら
    れた接点台及びこの接点台に狭幅部を介してつながる端
    子部を有し、この端子部が前記狭幅部が露出するように
    前記絶縁基板にインサート成形により埋め込まれて前記
    鉄心の平板面に平行に固着された平板な固定接点端子
    と、一端に前記固定接点に対向して可動接点が取り付け
    られ、他端が段状に屈曲された可動板ばね及びこの可動
    板ばねの前記屈曲端部に結合された端子板を有し、この
    端子板が前記屈曲端部と一緒にインサート成形により前
    記固定接点端子と平行に前記絶縁基板に埋め込まれて固
    着された可動接点端子と、前記鉄心の平板面に沿って配
    置され、一端の軸片部が前記絶縁基板の軸受穴に挿入さ
    れて回動自在に支持されるとともに、絶縁物の作動片を
    介して前記可動板ばねと連結された平板なアーマチュア
    と、前記絶縁基板に被嵌されたケースとからなることを
    特徴とする電磁継電器。
  2. 【請求項2】絶縁基板に被嵌したケースの天井面を鉄心
    脚部の上端部に当接させたことを特徴とする請求項1記
    載の電磁継電器。
  3. 【請求項3】鉄心の板厚と巻線スペースとの比を1:3
    としたことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の電
    磁継電器。
  4. 【請求項4】鉄心とアーマチュアとの板厚の比を1:0.
    8 としたことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれ
    かに記載の電磁継電器。
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