JPH0969242A - 光ディスク原盤記録方法及びその装置並びに光ディスク - Google Patents

光ディスク原盤記録方法及びその装置並びに光ディスク

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JPH0969242A
JPH0969242A JP22215295A JP22215295A JPH0969242A JP H0969242 A JPH0969242 A JP H0969242A JP 22215295 A JP22215295 A JP 22215295A JP 22215295 A JP22215295 A JP 22215295A JP H0969242 A JPH0969242 A JP H0969242A
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optical disk
optical disc
recording
disk master
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JP22215295A
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English (en)
Inventor
Shigeru Sakuta
茂 佐久田
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、情報記録を行う装置の小型化を図
る。 【解決手段】光ディスク原盤12の電歪材料に電界Eを
加えて凸形状に変形し、この変形部分を平坦加工機構1
6により平坦化処理し、この後に電界Eを取り除いて光
ディスク原盤12上に凹部を形成し、これをピット信号
として記録する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ディスク原盤へ
の情報の記録を行う光ディスク原盤記録方法及びその装
置、さらにはこれら方法及び装置により作成された光デ
ィスク原盤を基に複製された光ディスクに関する。
【0002】
【従来の技術】光ディスク製造の概略は、先ずガラス原
板に対して感光材料であるフォトレジストを塗布し、こ
れを光ディスク原盤とする。次にこの光ディスク原盤の
フォトレジストをレーザビームにより露光し、記録すべ
き情報を凹部として加工し、これをピット信号として記
録する。
【0003】この後、光ディスク原盤に対する現像など
の処理を行い、続いて光ディスク原盤から情報を写しと
り、これを原盤として光ディスクの複製を行うに必要な
金属スタンパを作成する。
【0004】そして、この金属スタンパを用いて複製を
行い、最終製品である光ディスクを完成する。このよう
な光ディスクの製造では、光ディスク原盤のフォトレジ
ストにレーザビームを露光して情報の記録を行ってい
る。
【0005】図13はかかる光ディスク原盤記録装置の
構成図である。スピンドルモータ1に連結されたステー
ジ2上には、光ディスク原盤3が配置されている。この
光ディスク原盤3は、ガラス原板上に感光材料であるフ
ォトレジストを塗布したものである。
【0006】一方、ステージ2の上方には、一軸ガイド
4が配置され、そのスライダに露光レーザヘッド5が取
り付けられている。この露光レーザヘッド5は、露光光
学系6から出力されたレーザビームを光ディスク原盤3
上に照射するものとなっている。
【0007】なお、一軸ガイド4は、露光レーザヘッド
5が取り付けられたスライダを光ディスク原盤3の半径
方向に移動自在となっている。コンピュータ7は、スピ
ンドルモータ1を回転制御するとともに一軸ガイド4を
移動制御し、かつ露光光学系6のレーザビーム出力を制
御する。
【0008】このような構成であれば、スピンドルモー
タ1の回転により光ディスク原盤3は回転し、この状態
に一軸ガイド4によって露光レーザヘッド5が一軸方向
つまり光ディスク原盤3の半径方向にスライド移動す
る。
【0009】これにより、露光レーザヘッド5から出射
されたレーザビームは、回転するレジストの塗布された
光ディスク原盤3上に照射され、このときレーザビーム
の照射が情報に応じて制御されると、光ディスク原盤3
上には、ピット、グルーブなどの凹部からなる情報群が
記録される。
【0010】しかしながら、このような光ディスク原盤
記録装置では、露光レーザヘッド5や露光光学系6、露
光レーザヘッド5を走査する一軸ガイド4、これらを制
御するコンピュータ7などの露光光学ユニット、さらに
は露光光学系を制御するために光軸制御、フォーカス制
御、光量制御、光コリメートなどの機能を備えなければ
ならず、装置の小型化を図ることが困難となっている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】以上のように露光レー
ザヘッド5や露光光学系6、その制御装置を備えなけれ
ばならず、装置の小型化を図ることが困難である。そこ
で本発明は、情報記録を行う装置の小型化が可能な光デ
ィスク原盤を提供することを目的とする。
【0012】又、本発明は、情報記録を行う装置の小型
化ができる光ディスク原盤記録方法及びその装置を提供
することを目的とする。又、本発明は、情報記録を行う
装置の小型化が可能な光ディスク原盤を用いて複製した
光ディスクを提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】請求項1によれば、光デ
ィスク原盤に記録情報を示す凹部を形成する光ディスク
原盤記録方法において、歪み材料により形成された光デ
ィスク原盤の凹部を形成する位置に歪みを付与して凸部
を形成する第1の工程と、第1の工程により歪みを付与
したまま凸部を平坦化処理する第2の工程と、第2の工
程の後に第1の工程による歪みの付加を解除して第1の
工程における凸部を凹部に変形させる第3の工程と、を
有する光ディスク原盤記録方法である。
【0014】請求項2によれば、請求項1記載の光ディ
スク原盤記録方法において、歪み材料は、電歪材料、磁
歪材料又は光歪材料のいずれかである。請求項3によれ
ば、請求項2記載の光ディスク原盤記録方法において、
電歪材料に対して電界、磁歪材料に対して磁界、光歪材
料に対して光を付与することにより凸部を形成する。
【0015】請求項4によれば、光ディスク原盤に記録
情報を示す凹部を形成する光ディスク原盤記録装置にお
いて、歪み材料により形成された光ディスク原盤の凹部
形成位置に歪みを付与して凸部を形成する凸部形成手段
と、凸部形成手段により形成されている凸部を平坦化す
る平坦化機構と、凸部形成手段による歪みの付与のタイ
ミングを制御して凹部を形成する記録制御手段と、を備
えた光ディスク原盤記録装置である。
【0016】請求項5によれば、請求項4記載の光ディ
スク原盤記録装置において、凸部形成手段を光ディスク
原盤の凹部形成面に沿って走査する走査手段を備えてい
る。請求項6によれば、請求項5記載の光ディスク原盤
記録装置において走査手段は、光ディスク原盤を同軸に
保持して回転駆動する回転機構と、回転機構に保持され
ている光ディスク原盤の径方向に平坦化機構を相対的に
移動させるスライド機構と、を備えている。
【0017】請求項7によれば、請求項4記載の光ディ
スク原盤記録装置において、凸部形成手段は、歪み材料
が電歪材料のとき電界を光ディスク原盤に印加する電界
印加手段であり、かつ歪み材料が磁歪性材料のとき磁界
を光ディスク原盤に印加する磁界印加手段であり、かつ
歪み材料が光歪材料であるのときに光を光ディスク原盤
に照射する投光手段である。
【0018】請求項8によれば、光ディスク原盤に記録
情報を示す凹部を形成する光ディスク原盤記録方法にお
いて、凹部を、走査型トンネル顕微鏡の探針からの電子
照射又は放電穴加工又はレーザ穴加工により形成する光
ディスク原盤記録方法である。
【0019】請求項9によれば、光ディスク原盤に記録
情報を示す凹部を形成する光ディスク原盤記録装置にお
いて、探針を有する走査型トンネル顕微鏡と、探針を光
ディスク原盤の凹部形成面に沿って走査する走査手段
と、走査型トンネル顕微鏡及び走査手段を制御して光デ
ィスク原盤に対して探針から電子ビームを照射させて凹
部を形成する記録制御手段と、を備えた光ディスク原盤
記録装置である。
【0020】請求項10によれば、請求項9記載の光デ
ィスク原盤記録装置において、探針と光ディスク原盤と
の間にトンネル電流を流して光ディスク原盤上に形成さ
れた凹部の形状を測定する形状測定手段を備えている。
【0021】請求項11によれば、請求項9記載の光デ
ィスク原盤記録装置において、探針は、光ディスク原盤
に対して電子ビームを照射して凹部を形成する加工用探
針と、光ディスク原盤との間にトンネル電流を流す測定
用探針からなり、形状測定手段は、トンネル電流に基づ
いて加工用探針により形成された凹部の形状を測定す
る。
【0022】請求項12によれば、請求項9記載の光デ
ィスク原盤記録装置において、探針は、複数本の加工用
探針と、1本の測定用探針からなる。請求項13によれ
ば、請求項9記載の光ディスク原盤記録装置において、
記録制御手段は、形状測定手段からの凹部形状測定結果
に基づいて電子ビーム量を制御する。
【0023】請求項14によれば、請求項1又は請求項
8のうちいずれかの光ディスク原盤記録方法により情報
記録の行われた光ディスク原盤を用いて複製された光デ
ィスク。
【0024】
【発明の実施の形態】
(1) 以下、本発明の第1の実施の形態について図面を参
照して説明する。本発明の光ディスク原盤記録方法は、
光ディスク原盤に記録情報を示す凹部を形成する光ディ
スク原盤記録方法において、第1の工程において歪み材
料により形成された光ディスク原盤の前記凹部を形成す
る位置に歪みを付与して凸部を形成し、第2の工程にお
いて第1の工程により歪みを付与したまま凸部を平坦化
処理し、第3の工程において第2の工程の後に第1の工
程による歪みの付加を解除して第1の工程における凸部
を凹部に変形させるものとなっている。
【0025】この場合、歪み材料としては、例えば電歪
材料、磁歪材料又は光歪材料のいずれかを使用し、これ
ら歪み材料に照射する外界エネルギーとしては、電歪材
料に対して電界、磁歪材料に対して磁界、光歪材料に対
して光を使用する。
【0026】図1はかかる光ディスク原盤記録方法を適
用した光ディスク原盤記録装置の構成図である。回転機
構としてのスピンドルモータ10の回転軸にはターンテ
ーブル11が連結され、このターンテーブル11上に
は、光ディスク原盤12が、例えば吸引機構や機械的な
機構により固定されている。
【0027】この光ディスク原盤12は、電歪材料、例
えばPZT(Pb(ZrTi)O3)により形成されて
いる。一方、走査手段としての一軸ガイド13には、コ
字形状の移動アーム14が移動自在に設けられている。
この一軸ガイド13は、移動アーム14の移動軸方向を
ターンテーブル11の半径方向、つまり光ディスク原盤
12の半径方向に配置している。
【0028】この移動アーム14の下部には、先端が尖
鋭に形成された電極15が設けられ、かつこの移動アー
ム下部に対向する移動アーム上部には平坦加工機構16
が設けられている。
【0029】この平坦加工機構16は、回転駆動源とし
てのモータ17の回転軸に平坦化ヘッド18、例えばダ
イヤモンド砥石が取り付けられたものとなっている。
又、電圧制御ユニット19は、光ディスク原盤12と電
極15との間に電圧を印加し、光ディスク原盤12に対
して外界エネルギーとして電界Eを加える機能を有して
いる。
【0030】コンピュータ20は、スピンドルモータ1
0を回転動作制御するとともに一軸ガイド13を移動制
御し、かつ光ディスク原盤12に記録すべき情報に応じ
て光ディスク原盤12と電極15との間に電圧を印加す
る機能を有している。
【0031】又、このコンピュータ20は、光ディスク
原盤12と電極15との間に電圧を印加して光ディスク
原盤12に電界Eを加えている状態に、平坦加工機構1
6を動作し、この後に光ディスク原盤12と電極15と
の間に印加している電圧をしゃ断する機能を有してい
る。
【0032】次に上記の如く構成された装置の作用につ
いて説明する。コンピュータ20に記録情報が入力され
ると、このコンピュータ20は、スピンドルモータ10
を所定の速度で回転するように動作制御し、かつ一軸ガ
イド13上の移動アーム14をスライド移動させる。
【0033】これにより、光ディスク原盤12は所定の
速度で回転し、この回転している光ディスク原盤12の
半径方向に対し、電極15及び平坦加工機構16が走査
するものとなる。
【0034】これと共にコンピュータ20は、光ディス
ク原盤12に記録すべき記録情報に応じた記録信号を電
圧制御ユニット19に送る。この電圧制御ユニット19
は、入力した記録信号に従って光ディスク原盤12と電
極15との間に電圧を印加する。この電圧により光ディ
スク原盤12には、電界Eが加わる。
【0035】このように光ディスク原盤12に電界Eが
加わると、この電界Eの加わった光ディスク原盤12の
部分は、この光ディスク原盤12が電歪材料により形成
されていることから図2(a) に示すように凸形状に変形
する。
【0036】このとき、例えば電圧定数ε=500×1
-12 m/V、光ディスク原盤12の厚さt=10m
m、印加電圧Vo =1000Vとすると、光ディスク原
盤12に形成された凸形状の高さhは、 h=ε・(Vo /t)×t=ε・Vo =500nm …(1) となる。
【0037】次にコンピュータ20は、光ディスク原盤
12と電極15との間に電圧を印加して電界Eの加わっ
た状態とし、平坦加工機構16に平坦化動作の指令を送
出する。
【0038】この平坦加工機構16は、平坦化動作の指
令を受けると、モータ17を回転動作させて平坦化ヘッ
ド18を回転し、図2(b) に示すように光ディスク原盤
12の凸形状部分に接触させて平坦化処理する。
【0039】この平坦化処理の後、コンピュータ20か
ら電圧制御ユニット19に対して電圧しゃ断の指令が発
せられると、電圧制御ユニット19は、光ディスク原盤
12と電極15との間の電圧を印加をしゃ断する。
【0040】これにより光ディスク原盤12に加わって
いる電界Eが取り除かれるので、光ディスク原盤12に
おいて平坦化処理された部分は、図2(c) に示すように
凹部に形成される。
【0041】この凹部の部分は、上記の如く電界Eの印
加により高さh=500nmの凸形状を平坦化したもの
であれば、その深さ500nmに成形される。なお、こ
の凹部の形成の横方向の分解能は、電極15の尖鋭度、
電歪材料の特性、例えばヤング率、ポワソン比、圧電定
数に依存する。
【0042】従って、光ディスク原盤12には、微小な
凹部が形成され、これがピット信号として記録される。
このようにして光ディスク原盤12の記録領域全体に対
する情報の記録が終了すると、この後、光ディスク原盤
12から情報が写しとられ、これを原盤として光ディス
クの複製を行うに必要な金属スタンパが作成される。
【0043】そして、この金属スタンパを用いて複製が
行われ、最終製品である光ディスクが完成する。このよ
うに上記第1の実施の形態においては、光ディスク原盤
12の電歪材料に電界Eを加えて凸形状に変形し、この
変形部分を平坦加工機構16により平坦化処理し、この
後に電界Eを取り除いて光ディスク原盤12上に凹部を
形成し、これをピット信号として記録するようにしたの
で、情報の記録に大きなスペースをとる露光レーザヘッ
ド5や露光光学系6などを備える必要はなく、装置の小
型化を図れる。例えば露光レーザヘッド5は、そのサイ
ズが1248×150×149mmであり、これを備え
る必要がなくなる。
【0044】又、電極15の尖鋭度、電歪材料の特性、
例えばヤング率、ポワソン比、圧電定数を変形すること
により、凹部の形成の横方向の分解能を向上できる。さ
らに、この光ディスク原盤記録方法により作成された光
ディスク原盤12に基づいて複製される最終製品の光デ
ィスクであれば、小型化を図った装置により高密度に情
報記録が行われたものとなる。 (2) 次に本発明の第2の実施の形態について図面を参照
して説明する。なお、図1と同一部分には同一符号を付
してその詳しい説明は省略する。
【0045】図3は本発明の光ディスク原盤記録方法を
適用した光ディスク原盤記録装置の構成図である。光デ
ィスク原盤21は、磁歪材料、例えばTd−Dy−Fe
系合金により形成されている。
【0046】一方、移動アーム14の下部には、外界エ
ネルギー源としての磁極22が設けられている。この磁
極22は、例えば鉄心にコイルを巻回した構成となって
いる。
【0047】磁性制御ユニット23は、磁極22に対す
る電流制御を行い、磁極22から所定の磁界の強さの磁
界Hを発生させる機能を有している。コンピュータ24
は、スピンドルモータ10を回転動作制御するとともに
一軸ガイド13を移動制御し、かつ光ディスク原盤21
に記録すべき情報に応じて磁極22から磁界Hを発生さ
せる機能を有している。
【0048】又、このコンピュータ24は、光ディスク
原盤21に磁界Hを加えている状態に、平坦加工機構1
6を動作し、この後に光ディスク原盤21に加えている
磁界Hを無くす機能を有している。
【0049】次に上記の如く構成された装置の作用につ
いて説明する。コンピュータ20に記録情報が入力され
ると、このコンピュータ20は、スピンドルモータ10
を所定の速度で回転するように動作制御し、かつ一軸ガ
イド13上の移動アーム14をスライド移動させる。
【0050】これにより、光ディスク原盤21は所定の
速度で回転し、この回転している光ディスク原盤21の
半径方向に対し、磁極22及び平坦加工機構16が走査
するものとなる。
【0051】これと共にコンピュータ20は、光ディス
ク原盤21に記録すべき記録情報に応じた記録信号を磁
性制御ユニット23に送る。この磁性制御ユニット23
は、入力した記録信号に従って磁極22に電流を供給
し、磁極2から磁界Hを発生させる。この磁界Hは、光
ディスク原盤21に加わる。
【0052】このように光ディスク原盤21に磁界Hが
加わると、この磁界Hの加わった光ディスク原盤21の
部分は、この光ディスク原盤21が磁歪材料により形成
されていることから例えば凸形状に変形する。
【0053】次にコンピュータ24は、光ディスク原盤
21に磁界Hの加わった状態に、平坦加工機構16に平
坦化動作の指令を送出する。この平坦加工機構16は、
平坦化動作の指令を受けると、モータ17を回転動作さ
せて平坦化ヘッド18を回転し、光ディスク原盤21の
凸形状部分に接触させて平坦化処理する。
【0054】この平坦化処理の後、コンピュータ24か
ら磁性制御ユニット23に対して磁界しゃ断の指令が発
せられると、磁性制御ユニット23は、磁極22に供給
する電流をしゃ断し、光ディスク原盤21に加わる磁界
Hを無くす。
【0055】これにより光ディスク原盤21に加わって
いる磁界Hが取り除かれるので、光ディスク原盤21に
おいて平坦化処理された部分は、に凹部に形成される。
このようにして光ディスク原盤21の記録領域全体に対
する情報の記録が終了すると、この後、光ディスク原盤
21から情報が写しとられ、これを原盤として光ディス
クの複製を行うに必要な金属スタンパが作成される。
【0056】そして、この金属スタンパを用いて複製が
行われ、最終製品である光ディスクが完成する。このよ
うに上記第2の実施の形態においては、光ディスク原盤
21の磁歪材料に磁界Hを加えて凸形状に変形し、この
変形部分を平坦加工機構16により平坦化処理し、この
後に磁界Hを取り除いて光ディスク原盤21上に凹部を
形成し、これをピット信号として記録するようにしたの
で、情報の記録に大きなスペースをとる露光レーザヘッ
ド5や露光光学系6などを備える必要はなく、装置の小
型化を図れる。 (3) 次に本発明の第3の実施の形態について図面を参照
して説明する。なお、図1と同一部分には同一符号を付
してその詳しい説明は省略する。
【0057】図4は本発明の光ディスク原盤記録方法を
適用した光ディスク原盤記録装置の構成図である。光デ
ィスク原盤25は、光歪材料、例えばPLZT(Pb,
La)(Ze,TO )O3により形成されている。
【0058】一方、移動アーム14の下部には、光源2
6が設けられている。この光源26は、例えばレーザ発
振器となっている。光源制御ユニット27は、光源26
を点灯・消灯してその光を光ディスク原盤25に照射す
る機能を有している。
【0059】コンピュータ28は、スピンドルモータ1
0を回転動作制御するとともに一軸ガイド13を移動制
御し、かつ光ディスク原盤25に記録すべき情報に応じ
て光源26から光を発生させる機能を有している。
【0060】又、このコンピュータ28は、光ディスク
原盤25に光を照射している状態に、平坦加工機構16
を動作し、この後に光ディスク原盤25に照射している
光を消灯する機能を有している。
【0061】次に上記の如く構成された装置の作用につ
いて説明する。コンピュータ28に記録情報が入力され
ると、このコンピュータ28は、スピンドルモータ10
を所定の速度で回転するように動作制御し、かつ一軸ガ
イド13上の移動アーム14をスライド移動させる。
【0062】これにより、光ディスク原盤25は所定の
速度で回転し、この回転している光ディスク原盤25の
半径方向に対し、光源26及び平坦加工機構16が走査
するものとなる。
【0063】これと共にコンピュータ28は、光ディス
ク原盤25に記録すべき記録情報に応じた記録信号を光
源制御ユニット27に送る。この光源制御ユニット27
は、入力した記録信号に従って光源26を点灯・消灯制
御し、この光源26から放射される光を光ディスク原盤
25に照射する。
【0064】このように光ディスク原盤25に光が照射
されると、この光の照射された光ディスク原盤25の部
分は、この光ディスク原盤25が光歪材料により形成さ
れていることから例えば凸形状に変形する。
【0065】次にコンピュータ28は、光ディスク原盤
25に光の照射された状態に、平坦加工機構16に平坦
化動作の指令を送出する。この平坦加工機構16は、平
坦化動作の指令を受けると、モータ17を回転動作させ
て平坦化ヘッド18を回転し、光ディスク原盤25の凸
形状部分に接触させて平坦化処理する。
【0066】この平坦化処理の後、コンピュータ28か
ら光源制御ユニット27に対して光しゃ断の指令が発せ
られると、光源制御ユニット27は、光源26に供給す
る電力をしゃ断し、光ディスク原盤25に照射される光
を消灯する。
【0067】これにより光ディスク原盤25に加わって
いる光が無くなるので、光ディスク原盤25において平
坦化処理された部分は、凹部に形成される。このように
して光ディスク原盤25の記録領域全体に対する情報の
記録が終了すると、この後、光ディスク原盤25から情
報が写しとられ、これを原盤として光ディスクの複製を
行うに必要な金属スタンパが作成される。
【0068】そして、この金属スタンパを用いて複製が
行われ、最終製品である光ディスクが完成する。このよ
うに上記第3の実施の形態においては、光ディスク原盤
25の光歪材料に光を照射して凸形状に変形し、この変
形部分を平坦加工機構16により平坦化処理し、この後
に光を無くして光ディスク原盤25上に凹部を形成し、
これをピット信号として記録するようにしたので、情報
の記録に大きなスペースをとる露光レーザヘッド5や露
光光学系6などを備える必要はなく、装置の小型化を図
れる。 (4) 次に本発明の第4の実施の形態について図面を参照
して説明する。
【0069】図5は本発明の光ディスク原盤記録装置の
構成図である。スピンドルモータ30には、ターンテー
ブル31載置され、このターンテーブル31上に光ディ
スク原盤32が載置されている。このターンテーブル3
1は、光ディスク原盤32を吸着又は機械的な固定機構
により固定するものとなっている。
【0070】光ディスク原盤32は、ガラス原板を本体
とするもので、フォトレジスト等は塗布されていない。
一方、ターンテーブル31の上方には、一軸ガイド33
が配置され、そのスライダ34には、Zステージ35を
介して微細加工機構としての走査型トンネル顕微鏡の探
針(STM探針)36が取り付けられている。なお、Z
ステージ35は、圧電素子により形成されている。
【0071】一軸ガイド33は、STM探針36が取り
付けられたスライダ34を光ディスク原盤32の半径方
向に移動自在となっている。なお、ターンテーブル31
及びスライダ34の系統により走査手段が形成されてい
る。
【0072】STM探針36は、その先端から電子ビー
ムを放射し、この電子ビームを光ディスク原盤32に照
射してSTM加工を行い、凹部を形成するものである。
このSTM探針36と光ディスク原盤32との間には、
バイアス電源37が接続されるとともに電圧制御ユニッ
ト38が接続されている。
【0073】このうち電圧制御ユニット38は、STM
探針36と光ディスク原盤32との間に印加する電圧を
制御して、STM探針36から照射される電子ビーム量
を制御する機能を有している。
【0074】コンピュータ39は、スピンドルモータ3
0を回転動作制御するとともに一軸ガイド33を移動制
御し、かつ電圧制御ユニット38を介して光ディスク原
盤32に記録すべき情報に応じてSTM探針36から電
子ビームを照射させる加工制御手段としての機能を有し
ている。
【0075】次に上記の如く構成された装置の作用につ
いて説明する。コンピュータ39からスピンドルモータ
30及び一軸ガイド33に対してそれぞれ動作指令が発
せられると、スピンドルモータ30は回転し、これに応
動して光ディスク原盤32も回転する。
【0076】これと共に一軸ガイド33は、スライダ3
4をスライド移動し、これによりSTM探針36は光デ
ィスク原盤32の半径方向にスライド走査する。又、コ
ンピュータ39は、光ディスク原盤32への記録情報に
応じてSTM探針36から電子ビームを照射させる記録
信号を電圧制御ユニット38に送出する。
【0077】このようにしてSTM探針36に電圧が加
わると、STM探針36から電子ビームが照射され、こ
の電子ビームが光ディスク原盤32に照射される。この
ように光ディスク原盤32上に電子ビームが照射される
と、光ディスク原盤32上に直接凹部が形成される。
【0078】この凹部の寸法は、例えば直径2〜10n
m、深さ0.7nm程度である。従って、電子ビームの
照射により形成される光ディスク原盤32上の凹部が、
光ディスク原盤32上に記録ピットの情報として記録さ
れる。
【0079】このようにして光ディスク原盤32の記録
領域全体に対する情報の記録が終了すると、この後、光
ディスク原盤32から情報が写しとられ、これを原盤と
して光ディスクの複製を行うに必要な金属スタンパが作
成される。
【0080】そして、この金属スタンパを用いて複製が
行われ、最終製品である光ディスクが完成する。このよ
うに上記第4の実施の形態においては、光ディスク原盤
32に対してSTM探針36を用いた微細加工機構によ
り微小径の穴加工を行って情報の記録を行うようにした
ので、情報の記録に露光レーザヘッド5や露光光学系6
などを備える必要はなく、装置の小型化が図れる。
【0081】又、STM探針36を用いた凹部は、nm
オーダで加工することが可能であり、高精度でピット信
号を記録でき、しかも高密度で情報を記録できる。例え
ば、STM探針36を用いた加工では、ピットの穴径を
4nm程度、精度を1nm程度、ピット間のピッチを1
0nm程度、スループットを1ピット/μs(グラファ
イトに対し)に加工できる。
【0082】なお、上記第4の実施例は、STM探針3
6をZステージ35を介して取り付けているが、これに
限らず、例えばスピンドルモータの回転軸にy軸ステー
ジを介してSTM探針36を取り付けてもよい。
【0083】このように構成すれば、STM探針36を
回転させて加工ができる。STM探針36は、光ディス
ク原盤32に対して小型・軽量なので、回転精度を出し
やすい。 (5) 次に本発明の第5の実施の形態について説明する。
なお、図5と同一部分には同一符号を付してその詳しい
説明は省略する。
【0084】図6は光ディスク原盤記録装置の構成図で
ある。この光ディスク原盤記録装置は、微細加工機構と
して放電加工の加工電極40をZステージ35に取り付
けたものである。
【0085】コンピュータ41は、スピンドルモータ3
0を回転動作制御するとともに一軸ガイド33を移動制
御し、かつ電圧制御ユニット38を介して光ディスク原
盤32に記録すべき情報に応じて加工電極40に所定の
電圧を印加する機能を有している。
【0086】このような構成であれば、スピンドルモー
タ30が回転し、一軸ガイド33がスライド動作してい
るときに、コンピュータ39から電圧制御ユニット38
を介して加工電極40に所定の電圧が印加されると、光
ディスク原盤32は放電加工されて凹部が形成され、こ
れが光ディスク原盤32上に記録ピットの情報として記
録される。
【0087】このようにして光ディスク原盤32の記録
領域全体に対する情報の記録が終了すると、この後、光
ディスク原盤32から情報が写しとられ、これを原盤と
して光ディスクの複製を行うに必要な金属スタンパが作
成される。
【0088】そして、この金属スタンパを用いて複製が
行われ、最終製品である光ディスクが完成する。このよ
うに上記第5の実施の形態によれば、上記第4の実施例
と同様に、装置の小型化を図ることができる。
【0089】なお、微細加工機構としては、STM加工
や放電加工に限らず、レーザ加工、マイクロドリル加
工、プレス加工を用いてもよい。 (6) 次に本発明の第6の実施の形態について説明する。
【0090】図7は本発明の光ディスク原盤記録装置の
構成図である。スピンドルモータ40の回転軸には、タ
ーンテーブル41が連結され、このターンテーブル41
上に光ディスク原盤32が載置されている。このターン
テーブル41は、光ディスク原盤32を吸着又は機械的
な固定機構により固定するものとなっている。
【0091】光ディスク原盤32は、ガラス原板を本体
とするもので、感光材料であるフォトレジストは塗布さ
れていない。一方、ターンテーブル41の上方には、一
軸ガイド43が配置され、そのスライダ44には、圧電
素子等を用いた微動アクチュエータ45を介してSTM
探針46が取り付けられている。
【0092】なお、ターンテーブル41及びスライダ4
4の系統により走査手段が形成されている。一軸ガイド
43は、STM探針46が取り付けられたスライダ44
を光ディスク原盤32の半径方向に移動自在となってい
る。
【0093】STM探針46は、その先端から電子ビー
ムを放射し、この電子ビームを光ディスク原盤32に照
射してSTM加工を行い、凹部を形成するものである。
又、このSTM探針46は、光ディスク原盤32との間
にトンネル電流を流して光ディスク原盤32の形状測定
を行うものとなっている。
【0094】すなわち、このSTM探針46は、STM
加工用とSTM測定用との兼用となっている。なお、S
TM探針46と光ディスク原盤32との間には、所定の
バイアス電圧が印加されている。
【0095】コンピュータ47は、スピンドルモータ4
0を回転動作制御するとともに一軸ガイド43を移動制
御する機能を有している。このコンピュータ47は、光
ディスク原盤32に記録すべき情報に応じてSTM探針
46への印加するパルス電圧vを制御し、STM探針3
6から照射する電子ビーム量を制御して光ディスク原盤
32にピット信号となる凹部を形成する記録制御手段4
8としての機能を有している。
【0096】又、コンピュータ47は、一軸ガイド43
を動作制御してSTM探針46を光ディスク原盤32の
上方においてスキャンさせ、STM探針46と光ディス
ク原盤32との間にトンネル電流iを流し、光ディスク
原盤32上に形成された凹部を測定する形状測定手段4
9としての機能を有している。
【0097】次に上記の如く構成された装置の作用につ
いて説明する。コンピュータ47からスピンドルモータ
40及び一軸ガイド43に対してそれぞれ動作指令が発
せられると、スピンドルモータ40は回転し、これに応
動して光ディスク原盤32も回転する。
【0098】これと共に一軸ガイド43は、スライダ4
4をスライド移動し、これによりSTM探針46は、図
8(a) に示すように光ディスク原盤32の半径方向にス
ライド走査する。
【0099】又、コンピュータ47は、光ディスク原盤
32への記録情報に応じてSTM探針46から電子ビー
ムを照射させるために、STM探針46に対してパルス
電圧を印加する。
【0100】このようにしてSTM探針46にパルス電
圧が加わると、STM探針46から電子ビームが照射さ
れ、この電子ビームが光ディスク原盤32に照射され
る。このように光ディスク原盤32上に電子ビームが照
射されると、図8(b) に示すように例えば直径2〜10
nm、深さ0.7nm程度の凹部が形成される。
【0101】従って、電子ビームの照射により形成され
る光ディスク原盤32上の凹部が、光ディスク原盤32
上に記録ピットの情報として記録される。この光ディス
ク原盤32上における記録ピットの形成の後、コンピュ
ータ47は、図8(c) に示すように微動アクチュエータ
45を動作制御してSTM探針46を光ディスク原盤3
2の上方においてスキャンさせ、かつSTM探針46と
光ディスク原盤32との間にトンネル電流iを流す。
【0102】そして、コンピュータ47は、STM探針
46と光ディスク原盤32との間のトンネル電流iから
光ディスク原盤32上に形成された凹部を測定する。な
お、記録ピットの凹部の深さを測定する場合は、STM
探針46をスキャンさせずに測定を行う。
【0103】これ以降、STM探針46から電子ビーム
を照射して記録ピットの記録を行い、この後にSTM探
針46からトンネル電流を流して記録ピットの形状測定
を行う動作を繰り返すことにより、光ディスク原盤32
上に記録ピットが記録される。
【0104】このようにして光ディスク原盤32の記録
領域全体に対する情報の記録が終了すると、この後、光
ディスク原盤32から情報が写しとられ、これを原盤と
して光ディスクの複製を行うに必要な金属スタンパが作
成される。
【0105】そして、この金属スタンパを用いて複製が
行われ、最終製品である光ディスクが完成する。このよ
うに上記第6の実施の形態によれば、光ディスク原盤3
2上に加工及び測定兼用のSTM探針46を配置し、こ
のSTM探針46から電子ビームを照射して光ディスク
原盤32上に凹部を加工してこれを記録ピットとして記
録し、かつこのSTM探針46と光ディスク原盤32と
の間にトンネル電流を流して光ディスク原盤32上に形
成された凹部を測定するので、光ディスク原盤32上に
記録ピットを記録し、この記録ピットの凹部をオンライ
ンで測定できる。
【0106】又、情報の記録に露光レーザヘッド5や露
光光学系6などを備える必要はなく、装置の小型化が図
れる。又、STM探針46を用いた凹部は、nmオーダ
で加工することが可能であり、高精度でピット信号を記
録でき、しかも高密度で情報を記録できる。
【0107】例えば、STM探針46を用いた加工で
は、ピットの穴径を4nm程度、精度を1nm程度、ピ
ット間のピッチを10nm程度、スループットを1ピッ
ト/μs(グラファイトに対し)に加工できる。
【0108】なお、上記第6の実施の形態は、次の通り
変形してもよい。例えば、記録制御部48は、STM探
針46による光ディスク原盤32上の凹部の測定結果に
応じ、STM探針46から加える電子ビーム量を制御す
るフィードバック機能を備えてもよい。
【0109】このような電子ビーム量のフィードバック
制御機能を設けることにより、凹部つまり記録ピットの
形状、深さを高精度に形成できる。 (7) 次に本発明の第7の実施の形態について説明する。
なお、図7と同一部分には同一符号を付してその詳しい
説明は省略する。
【0110】図9は本発明の光ディスク原盤記録装置の
構成図である。一軸ガイド43のスライダ44には、圧
電素子等を用いた微動アクチュエータ50を介して加工
用STM探針51が取り付けられている。
【0111】又、一軸ガイド43のスライダ44には、
圧電素子等を用いた微動アクチュエータ52を介して測
定用STM探針53が取り付けられている。なお、スラ
イダ44や微動アクチュエータ50により走査手段が形
成されている。
【0112】このうち加工用STM探針51は、その先
端から電子ビームを放射し、この電子ビームを光ディス
ク原盤32に照射してSTM加工を行い、凹部を形成す
るものである。
【0113】又、測定用STM探針53は、光ディスク
原盤32との間にトンネル電流を流して光ディスク原盤
32の形状測定を行うものとなっている。なお、各ST
M探針51、53と光ディスク原盤32との間には、所
定のバイアス電圧が印加されている。
【0114】コンピュータ54は、スピンドルモータ4
0を回転動作制御するとともに一軸ガイド43を移動制
御し、かつ各微動アクチュエータ50、52を駆動して
加工用又は測定用STM探針51、53を退避させる機
能を有している。
【0115】このコンピュータ54は、光ディスク原盤
32に記録すべき情報に応じて加工用STM探針51へ
の印加するパルス電圧を制御し、この加工用STM探針
51から照射する電子ビーム量を制御して光ディスク原
盤32にピット信号となる凹部を形成する記録制御手段
としての機能を有している。
【0116】又、コンピュータ54は、一軸ガイド43
を動作制御して測定用STM探針53を光ディスク原盤
32の上方においてスキャンさせ、この測定用STM探
針53と光ディスク原盤32との間にトンネル電流iを
流し、光ディスク原盤32上に形成された凹部を測定す
る形状測定手段としての機能を有している。
【0117】次に上記の如く構成された装置の作用につ
いて説明する。コンピュータ54からスピンドルモータ
40及び一軸ガイド43に対してそれぞれ動作指令が発
せられると、スピンドルモータ40は回転し、これに応
動して光ディスク原盤32も回転する。
【0118】これと共に一軸ガイド43は、スライダ4
4をスライド移動し、これにより加工用及び測定用の各
STM探針51、53は、光ディスク原盤32の半径方
向にスライド走査する。
【0119】又、コンピュータ54は、光ディスク原盤
32への記録情報に応じて加工用STM探針51から電
子ビームを照射させるために、加工用STM探針51に
対してパルス電圧を印加する。
【0120】このようにして加工用STM探針51にパ
ルス電圧が加わると、この加工用STM探針51から電
子ビームが照射され、この電子ビームが光ディスク原盤
32に照射される。
【0121】このように光ディスク原盤32上に電子ビ
ームが照射されると、光ディスク原盤32上に直接凹部
が形成され、これが記録ピットの情報として記録され
る。この光ディスク原盤32上における記録ピットの形
成の後、コンピュータ54は、一軸ガイド43又はスピ
ンドルモータ40のいずれか一方又は両方を動作制御し
て測定用STM探針53を光ディスク原盤32の上方に
おいてスキャンさせ、かつ測定用STM探針53と光デ
ィスク原盤32との間にトンネル電流iを流す。
【0122】そして、コンピュータ54は、測定用ST
M探針53と光ディスク原盤32との間のトンネル電流
iから光ディスク原盤32上に形成された凹部を測定す
る。なお、記録ピットの凹部の深さを測定する場合は、
測定用STM探針53をスキャンさせずに測定を行う。
【0123】この測定用STM探針53による測定動作
のとき、コンピュータ54は、加工用STM探針51に
対してパルス電圧を印加し、この加工用STM探針51
から電子ビームを照射させて光ディスク原盤32への情
報の記録を行う。なお、この情報の記録は、先に記録し
た部分とは別の部分において行う。
【0124】これ以降、加工用STM探針51から電子
ビームを照射して記録ピットの記録を行い、この後に測
定用STM探針53からトンネル電流を流して記録ピッ
トの形状測定を行う動作を繰り返すことにより、光ディ
スク原盤32上に記録ピットが記録される。
【0125】このようにして光ディスク原盤32の記録
領域全体に対する情報の記録が終了すると、この後、光
ディスク原盤32から情報が写しとられ、これを原盤と
して光ディスクの複製を行うに必要な金属スタンパが作
成される。
【0126】そして、この金属スタンパを用いて複製が
行われ、最終製品である光ディスクが完成する。このよ
うに上記第7の実施の形態によれば、加工用STM探針
51と測定用探針53とを配置し、このうち加工用ST
M探針51から電子ビームを照射して光ディスク原盤3
2上を凹部に加工して記録を行い、測定用探針53と光
ディスク原盤32との間にトンネル電流を流して光ディ
スク原盤32上に形成された凹部を測定するようにした
ので、光ディスク原盤32上に記録ピットを記録し、こ
の記録ピットの凹部をオンラインで測定できる。
【0127】そのうえ、情報の記録に露光レーザヘッド
5や露光光学系6などを備える必要はなく、装置の小型
化が図れ、かつ加工用STM探針51を用いた凹部は、
nmオーダで加工することが可能であり、高精度でピッ
ト信号を記録でき、しかも高密度で情報を記録できる。
【0128】例えば、加工用STM探針51を用いた加
工では、ピットの穴径を4nm程度、精度を1nm程
度、ピット間のピッチを10nm程度、スループットを
1ピット/μs(グラファイトに対し)に加工できる。
【0129】又、記録ピットの記録とその凹部の測定を
並列して行うことができ、情報記録動作のスループット
を向上できる。なお、上記第7の実施の形態は、次の通
り変形してもよい。
【0130】一軸ガイド43のスライダ44には、例え
ば、図10に示すように測定用STM探針53を1本配
置し、このSTM探針53の周囲に複数、例えば4本の
加工用STM探針60〜63を配置してもよい。
【0131】これら加工用STM探針60〜63の配置
関係は、図11に示すように測定用STM探針53を中
心として互いに角度90°の間隔をおいて配置されてい
る。なお、各加工用STM探針60〜63は、スライダ
44に対してそれぞれ微動アクチュエータを介して設け
られている。
【0132】このような構成であれば、光ディスク原盤
32への記録情報に応じて4本の加工用STM探針60
〜63にパルス電圧を印加し、これら加工用STM探針
60〜63から電子ビームを同時に1点に向けて照射し
て光ディスク原盤32に1個の凹部を形成し、これを記
録ピットの情報として記録する。
【0133】この光ディスク原盤32上における記録ピ
ットの形成の後、図12に示すように4本の加工用ST
M探針60〜63を各微動アクチュエータの駆動により
退避させる。
【0134】そして、測定用STM探針53を光ディス
ク原盤32の上方においてスキャンさせ、かつ測定用S
TM探針53と光ディスク原盤32との間にトンネル電
流iを流して光ディスク原盤32上に形成された凹部を
測定する。
【0135】このように4本の加工用STM探針60〜
63を配置すれば、記録ピットの形状を変化、例えばそ
の径を大きくしたり、深く形成することが容易にでき、
かつスループットを向上できる。
【0136】又、コンピュータ54は、測定用STM探
針53による光ディスク原盤32上の凹部の測定結果に
応じ、加工用STM探針51から照射する電子ビーム量
を制御するフィードバック機能を備えてもよい。このよ
うな電子ビーム量のフィードバック制御機能を設けるこ
とにより、凹部つまり記録ピットの形状、深さを高精度
に形成できる。
【0137】
【発明の効果】以上詳記したように本発明によれば、情
報の記録に露光レーザヘッドや露光光学系などを備える
必要はなく、装置の小型化を図れる光ディスク原盤を提
供できる。
【0138】又、本発明によれば、情報の記録に露光レ
ーザヘッドや露光光学系などを備える必要はなく、装置
の小型化が図れる光ディスク原盤記録方法を提供でき
る。又、本発明によれば、情報記録を行う装置の小型化
ができる光ディスク原盤記録装置を提供できる。
【0139】又、本発明によれば、情報記録を行う装置
の小型化ができ、かつ情報記録とその記録ピットの形状
測定をオンマシンできる光ディスク原盤記録装置を提供
できる。
【0140】又、本発明によれば、情報記録を行う装置
の小型化ができ、かつ情報記録とその記録ピットの形状
測定をオンマシンでき、そのうえ情報記録の高精度化を
図れる光ディスク原盤記録装置を提供できる。
【0141】又、本発明によれば、情報記録を行う装置
の小型化ができ、かつ情報記録とその記録ピットの形状
測定をオンマシンでき、そのうえ光ディスク原盤上に任
意の形状及びその大きさの凹部を形成できる光ディスク
原盤記録装置を提供できる。
【0142】又、本発明は、ピット又はグルーブの凹部
の光ディスク原盤上への直接形成が可能となることによ
り、リソグラフィによる凹部形成に比べ格段に生産能率
が格段に向上できる光ディスク原盤記録装置を提供でき
る。又、本発明によれば、上記光ディスク原盤記録方法
及び装置により得られた光ディスク原盤から複製した高
記録密度の光ディスクを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる光ディスク原盤記録装置の第1
の実施の形態を示す構成図。
【図2】同装置の記録ピットの形成作用を示す図。
【図3】本発明に係わる光ディスク原盤記録装置の第2
の実施の形態を示す構成図。
【図4】本発明に係わる光ディスク原盤記録装置の第3
の実施の形態を示す構成図。
【図5】本発明に係わる光ディスク原盤記録装置の第4
の実施の形態を示す構成図。
【図6】本発明に係わる光ディスク原盤記録装置の第5
の実施の形態を示す構成図。
【図7】本発明に係わる光ディスク原盤記録装置の第6
の実施の形態を示す構成図。
【図8】同装置のSTM探針を用いた加工及び測定の作
用を示す図。
【図9】本発明に係わる光ディスク原盤記録装置の第7
の実施の形態を示す構成図。
【図10】複数の加工用STM探針を用いたときの配置
図。
【図11】複数の加工用STM探針の配置関係を示す
図。
【図12】複数の加工用STM探針の退避を示す図。
【図13】従来の光ディスク原盤記録装置の構成図。
【符号の説明】
10,30,40…スピンドルモータ、 12,21,25,32…光ディスク原盤、 13,33…一軸ガイド、 15…電極、 16…平坦加工機構、 19…電圧制御ユニット、 20,24,28,39…コンピュータ、 22…磁極、 23…磁性制御ユニット、 26…光源、 27…光源制御ユニット、 36,46…STM探針、 40…加工電極、 51…加工用STM探針、 53…測定用STM探針。

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光ディスク原盤に記録情報を示す凹部を
    形成する光ディスク原盤記録方法において、 歪み材料により形成された光ディスク原盤の前記凹部を
    形成する位置に歪みを付与して凸部を形成する第1の工
    程と、 前記第1の工程により歪みを付与したまま前記凸部を平
    坦化処理する第2の工程と、 前記第2の工程の後に前記第1の工程による歪みの付加
    を解除して前記第1の工程における凸部を上記凹部に変
    形させる第3の工程と、を有することを特徴とする光デ
    ィスク原盤記録方法。
  2. 【請求項2】 歪み材料は、電歪材料、磁歪材料又は光
    歪材料のいずれかであることを特徴とする請求項1記載
    の光ディスク原盤記録方法。
  3. 【請求項3】 電歪材料に対して電界、磁歪材料に対し
    て磁界、光歪材料に対して光を付与することにより凸部
    を形成することを特徴とする請求項2記載の光ディスク
    原盤記録方法。
  4. 【請求項4】 光ディスク原盤に記録情報を示す凹部を
    形成する光ディスク原盤記録装置において、 歪み材料により形成された前記光ディスク原盤の凹部形
    成位置に歪みを付与して凸部を形成する凸部形成手段
    と、 前記凸部形成手段により形成されている凸部を平坦化す
    る平坦化機構と、 前記凸部形成手段による歪みの付与のタイミングを制御
    して前記凹部を形成する記録制御手段と、を具備したこ
    とを特徴とする光ディスク原盤記録装置。
  5. 【請求項5】 凸部形成手段を光ディスク原盤の凹部形
    成面に沿って走査する走査手段を具備することを特徴と
    する請求項4記載の光ディスク原盤記録装置。
  6. 【請求項6】 走査手段は、光ディスク原盤を同軸に保
    持して回転駆動する回転機構と、 前記回転機構に保持されている光ディスク原盤の径方向
    に平坦化機構を相対的に移動させるスライド機構と、を
    具備したことを特徴とする請求項5記載の光ディスク原
    盤記録装置。
  7. 【請求項7】 凸部形成手段は、歪み材料が電歪材料の
    とき電界を光ディスク原盤に印加する電界印加手段であ
    り、かつ歪み材料が磁歪性材料のとき磁界を前記光ディ
    スク原盤に印加する磁界印加手段であり、かつ歪み材料
    が光歪材料であるのときに光を前記光ディスク原盤に照
    射する投光手段であることを特徴とする請求項4記載の
    光ディスク原盤記録装置。
  8. 【請求項8】 光ディスク原盤に記録情報を示す凹部を
    形成する光ディスク原盤記録方法において、 前記凹部を、走査型トンネル顕微鏡の探針からの電子照
    射又は放電穴加工又はレーザ穴加工により形成すること
    を特徴とする光ディスク原盤記録方法。
  9. 【請求項9】 光ディスク原盤に記録情報を示す凹部を
    形成する光ディスク原盤記録装置において、 探針を有する走査型トンネル顕微鏡と、 前記探針を前記光ディスク原盤の凹部形成面に沿って走
    査する走査手段と、 前記走査型トンネル顕微鏡及び前記走査手段を制御して
    前記光ディスク原盤に対して前記探針から電子ビームを
    照射させて前記凹部を形成する記録制御手段と、を具備
    したことを特徴とする光ディスク原盤記録装置。
  10. 【請求項10】 探針と光ディスク原盤との間にトンネ
    ル電流を流して前記光ディスク原盤上に形成された凹部
    の形状を測定する形状測定手段を具備することを特徴と
    する請求項9記載の光ディスク原盤記録装置。
  11. 【請求項11】 探針は、光ディスク原盤に対して電子
    ビームを照射して凹部を形成する加工用探針と、 前記光ディスク原盤との間にトンネル電流を流す測定用
    探針からなり、形状測定手段は、前記トンネル電流に基
    づいて前記加工用探針により形成された凹部の形状を測
    定することを特徴とする請求項9記載の光ディスク原盤
    記録装置。
  12. 【請求項12】 探針は、複数本の加工用探針と、1本
    の測定用探針からなることを特徴とする請求項9記載の
    光ディスク原盤記録装置。
  13. 【請求項13】 記録制御手段は、形状測定手段からの
    凹部形状測定結果に基づいて電子ビーム量を制御するこ
    とを特徴とする請求項9記載の光ディスク原盤記録装
    置。
  14. 【請求項14】 請求項1又は請求項8のうちいずれか
    の光ディスク原盤記録方法により情報記録の行われた光
    ディスク原盤を用いて複製されたことを特徴とする光デ
    ィスク。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP1026214A3 (en) * 1999-02-01 2003-02-26 Origin Electric Co. Ltd. Bonding system and method

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