JPH0967629A - 銅合金線 - Google Patents

銅合金線

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JPH0967629A
JPH0967629A JP21841395A JP21841395A JPH0967629A JP H0967629 A JPH0967629 A JP H0967629A JP 21841395 A JP21841395 A JP 21841395A JP 21841395 A JP21841395 A JP 21841395A JP H0967629 A JPH0967629 A JP H0967629A
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JP
Japan
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copper alloy
alloy wire
copper
wire
impact resistance
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Pending
Application number
JP21841395A
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English (en)
Inventor
Takao Ichikawa
貴朗 市川
Masayoshi Aoyama
正義 青山
Koichi Tamura
幸一 田村
Tsutomu Takahashi
勉 高橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Cable Ltd
Original Assignee
Hitachi Cable Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 極細線化を図ると、引張応力や曲げ応力の
為、その機械的強度が低下して信頼性に問題が生ずるほ
か、断線による作業中断が度々発生し、生産性が著しく
低下する。 【解決手段】 クロムが0.03〜1.5重量%、錫と
インジウムの合計が0.15〜1.0重量%、及び残部
が銅及び不可避的不純物である銅合金線にする。これに
より、極細線化をした場合でも、引張強さ、伸び、導電
率、耐屈曲性及び耐衝撃性の全ての特性において優れた
銅合金線を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、銅合金線、特に耐
屈曲性及び耐衝撃性を重視した銅合金線に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】電子計算機、通信機器、家庭用電子製品
等の電子機器は、配線スペースをできるだけ小さくして
小型化及び軽量化を図るため、電線自体の極細線化の要
求が強まりつつある。この種の電線は、極細線化した場
合であっても引張強度、伸び、耐屈曲性及び耐衝撃性の
各々において優れていることが必要である。特に、産業
用ロボットケーブル、医療用プローブケーブル等は、使
用環境との関連上、耐屈曲性において格段に優れたもの
であることが必要である。
【0003】従来の銅合金として、例えば、特開昭62
−116742号公報、特開昭63−310929号公
報、特開昭63−310930号公報、特開昭62−2
43728号公報等に示されるものがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この種の電線
は、極細線化の過程で受ける引張応力や曲げ応力の為、
その機械的強度が低下して信頼性に問題が生ずるほか、
断線による作業中断が度々発生し、生産性が著しく低下
するという問題がある。このため、極細線化しても機械
的強度の劣化が少ない硬銅線の使用が検討されたが、硬
銅線は伸び率が約2%以下で、軟銅線の伸び率に比較し
て著しく小さいため、電線を端子に圧着接合した後で外
力が加わった場合、圧着接合部で破断が生じやすいほ
か、衝撃力が加わった場合に断線し易い(つまり、耐衝
撃性が悪い)という問題がある。
【0005】また、最近では、特開昭62−11674
2号及び特開昭63−310930号の各公報に示され
るように、Cu−Cr(銅−クロム)合金やCu−Zr
(銅−ジルコニウム)合金の使用も検討されているが、
この種の銅合金はクロム又はジルコニウムの析出粒子に
よる強度の向上や良好な導電性を期待することができる
ものの、やはり硬銅の場合と同様、十分な伸び率を確保
することができない為、端子圧着部での破断や衝撃力に
よる断線が生じやすいという問題がある。
【0006】そこで、本発明は、極細線化して使用する
場合でも良好な耐屈曲性及び耐衝撃性を実現することの
できる銅合金線を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、この発明は、クロムが0.03〜1.5重量%を
含有し、更に錫とインジウムの合計が0.15〜1.0
重量%を含有し、残部が銅及び不可避的不純物である銅
合金線にしている。この構成によれば、クロムの添加に
よって耐屈曲性が向上し、錫とインジウムの添加によっ
て耐衝撃性が向上する。これにより、引張強さ、伸び、
導電率、耐屈曲性及び耐衝撃性のいずれをも満足する銅
合金線を得ることができる。
【0008】そして、酸素濃度の含有が、0.005重
量%以下にしている。この構成によれば、添加元素が酸
素に反応してスラグ化するのを防止でき、添加歩留りの
低下が防止される。
【0009】
【発明の実施の形態】図1は本発明における銅合金線の
合金組成、及び本発明との比較例を示す説明図である。
本発明による銅合金線は、以下の手順によって作られ
る。無酸素銅を高周波溶解炉を用いてアルゴン雰囲気中
で溶解した後、図1の合金組成(ここでは6つの組み合
わせを示す)になる様に、Sn(錫)単体、In(イン
ジウム)単体及びCu−Cr母合金を夫々添加して20
mmφ×200mmの鋳塊を溶製した。
【0010】ここで、Crは銅合金線の耐屈曲性を向上
させるために添加されるが、その添加量は0.03〜
1.5重量%である。この添加量を満たない場合、耐屈
曲性が不十分になる。また、上記範囲を越えると、導電
率及び耐衝撃性が著しく低下する。一方、Sn及びIn
は、銅合金線の耐衝撃性を向上させるために添加され、
その添加量は0.15〜1.0重量%である。この場合
も、0.15〜1.0重量%の範囲に満たないと耐衝撃
性が劣り、この範囲を越えると導電率が大幅に低下す
る。
【0011】また、酸素濃度は、0.005重量%以下
にすることが望ましい。この値を越えた場合、添加元素
が酸素と反応してスラグ化し、添加歩留りが低下する。
以上のように溶製して得られた鋳塊は8mmφまで面切
削され、950°Cの温度により1時間の溶体化処理を
施した後、0.2mmφまで冷間で伸線し、更に、45
0°Cの温度で3時間の熱処理を施すことにより、所望
の組成のCu−Cr−Sn−In合金線が得られる。
【0012】このようにして得られた銅合金線につい
て、引張強さ、伸び、導電率、耐屈曲性及び耐衝撃性の
各特性を評価した。引張強さ、伸び及び導電率の評価に
ついては、周知の測定方法を用いて行った。また、耐屈
曲性については図2に示すようにして行い、耐衝撃性に
ついては図3に示すようにして行った。図2に示すよう
に、耐屈曲性は、曲率半径Rの2本の丸棒治具1によっ
て試料である銅合金線2を挟持し、銅合金線2の下端に
錘3を装着して行われる。錘3による引張荷重(例え
ば、100グラム)を加えた状態で銅合金線2を左右
(A位置及びB位置)に折り曲げる操作を繰り返し実行
する。この場合、90°の曲げを1回とし、破断に至る
までの回数を求め、これにより評価を行っている。この
耐屈曲性の評価は、曲率半径Rの異なる複数種の丸棒治
具1を用い、交換しながら行われる。この結果について
は後記する。
【0013】また、図3に示すように、耐衝撃性の評価
は、銅合金線2の上端を固定し、下端に錘4を取り付
け、1メートルの高さから落下させ、その際の断線の有
無を確認して評価した。この耐衝撃性の評価は、重量の
異なる複数種の錘4を用い、条件を変えて数回実施す
る。なお、この結果については後記する。
【0014】
【実施例】本発明者らは、図1に示すように、組成範囲
内の幾つかの銅合金線を製作し、同様の評価を行った。
すなわち、本発明においては、Cr、Sn、Inの組成
を変えて作った6種の合金について、引張強さ、伸び、
導電率、耐屈曲性及び耐衝撃性の各特性を評価した。ま
た、比較例として組成範囲外の7種の合金について各特
性を評価した。
【0015】図1から明らかなように、本発明による銅
合金線〜は、良好な引張強さ、伸び、導電率を維持
しながら、優れた耐屈曲性及び耐衝撃性を備えているの
に対し、比較例による銅合金線〜は、耐屈曲性又は
耐衝撃性の一方が悪いか、共に普通という評価になっ
た。例えば、Sn単独添加又はIn単独添加の比較例
,は耐屈曲性が良好である反面、耐衝撃性が著しく
劣り、これらの元素は両方を適量添加することによって
初期の効果が得られることが判明した。また、Sn及び
Inの合計添加量が本発明の範囲を越える比較例は、
良好な耐衝撃性及び耐屈曲性を有するものの、導電率が
50%IACSとなり、著しく劣る結果になった。
【0016】このように、極細線化をした場合でも、引
張強さ、伸び、導電率、耐屈曲性及び耐衝撃性の全ての
特性において優れた銅合金線が得られ、電子機器用配線
材として最適な銅合金線が得られる。そして、本発明に
かかる銅合金線は、タフピッチ銅や無酸素銅からなる線
材と比較して1.5〜2.5倍程度の強度を有している
ため、ロボットケーブル、自動車用ケーブルにも用いる
ことが可能になる。
【0017】
【発明の効果】以上より明らかな如く、本発明によれ
ば、クロムが0.03〜1.5重量%、錫とインジウム
の合計が0.15〜1.0重量%、及び残部が銅及び不
可避的不純物である銅合金線にしたので、極細線化をし
た場合でも、引張強さ、伸び、導電率、耐屈曲性及び耐
衝撃性の全ての特性において優れた銅合金線が得られ、
電子機器用配線材として最適な銅合金線を得ることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における銅合金線の合金組成、及び本発
明との比較例を示す説明図である。
【図2】耐屈曲性の評価方法を示す説明図である。
【図3】耐衝撃性の評価方法を示す説明図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高橋 勉 茨城県日立市川尻町4丁目10番1号 日立 電線株式会社豊浦工場内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】0.03〜1.5重量%のクロムと、 合計で0.15〜1.0重量%の錫およびインジウムを
    含み、 残部が銅及び不可避的不純物であることを特徴とする銅
    合金線。
  2. 【請求項2】前記残部が、0.005重量%以下の酸素
    を含むことを特徴とする請求項1記載の銅合金線。
JP21841395A 1995-08-28 1995-08-28 銅合金線 Pending JPH0967629A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2010084989A1 (ja) * 2009-01-26 2010-07-29 古河電気工業株式会社 配線用電線導体、配線用電線導体の製造方法、配線用電線および銅合金素線

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