JPH0967289A - エーテル化合物の製造法 - Google Patents

エーテル化合物の製造法

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JPH0967289A
JPH0967289A JP7220165A JP22016595A JPH0967289A JP H0967289 A JPH0967289 A JP H0967289A JP 7220165 A JP7220165 A JP 7220165A JP 22016595 A JP22016595 A JP 22016595A JP H0967289 A JPH0967289 A JP H0967289A
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靖之 藤井
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久和 古垣
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 溶剤、化粧料、洗浄剤組成物、潤滑剤、乳化
剤等に広範囲に使用可能なエーテル化合物を簡便かつ安
価に供給できる製造法の提供。 【解決手段】 ヒドロキシ化合物と、カルボニル化合物
を、pH1〜8の触媒(ここで触媒のpHはイオン交換
水30gに触媒粉末2gを分散させた時の水溶液のpHで
定義される)を用いて水素雰囲気中で反応させてエーテ
ル化合物を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はエーテル化合物の製
造法に関する。さらに詳しくは、溶剤、化粧料、洗浄剤
組成物、潤滑剤、乳化剤等に広範囲に使用可能なエーテ
ル化合物を簡便かつ安価に供給できるエーテル化合物の
製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、エーテル化合物はジエチルエーテ
ル、ジブチルエーテル、ジエチレングリコールジエチル
エーテル等が溶剤として利用されている。しかし、これ
らより分子量の大きいもの、あるいは非対称型のものは
合成が困難なため、ほとんど利用されていないのが現状
である。特に化粧料等に配合できる油剤として、エーテ
ル化合物は、現在汎用されているエステル系の油剤に比
べ、べとつかず、しかも加水分解もしないので、その有
用性が高くなってきている。また、エーテル化合物は、
洗浄剤組成物としての油剤あるいは新しい非イオン活性
剤としての利用も考えられる。さらには、潤滑剤、乳化
剤等への利用も可能である。上記のような理由からもエ
ーテル化合物の利用に対する期待は高まっているが、本
当に有用なエーテル化合物を工業的レベルで、簡便かつ
安価に製造できないのが現状である。
【0003】従来から知られているエーテル化合物の合
成に用いられる方法としては、例えば、アルコラートと
ハロゲン化アルキルからの合成(ウィリアムソン合成
法)、アルコールとエステル系化合物からの合成、アル
コール間の酸による脱水反応からの合成、アルコールの
オレフィンへの付加による合成等が一般的である。しか
し、アルコラートとハロゲン化アルキルからの合成で
は、アルコラートを生じさせるためのアルコールと当量
の金属(Na、K等)、あるいはアルカリが必要であ
り、さらには反応後、それに伴う多量の塩が生成し、工
業的には好ましくない。また、アルコールとエステル系
化合物からの合成については、エステル化合物がジメチ
ル硫酸、ジエチル硫酸等に限定され、メチルエーテル、
エチルエーテルの合成には好ましいが、これらの化合物
より炭素数が多いエーテル化合物を合成するのは困難で
ある。アルコール間の酸による脱水反応では対称型エー
テル化合物の合成には適するが、非対称型エーテル化合
物の合成は困難である。また、アルコールのオレフィン
への付加による合成では、オレフィン化合物が限定され
たり、また、使用する触媒とともにかなり高価なものが
多く、さらには、オレフィン、触媒ともに回収再利用も
困難なものが多く、工業的には適さない。
【0004】また、例えば、特開昭48−33037号
公報には各種モノエーテル類の利用が開示されている
が、その合成法としてウィリアムソン法が有利と明記し
てある。しかし、先にも述べたように、ウィリアムソン
法は工業的レベルでは好ましくない。更に、エーテル化
合物の利用法が、特開昭48−5941号公報、米国特
許第4009254号明細書に開示されているが、これ
らもウィリアムソン法がほとんどである。
【0005】その他、エーテルの合成法として、アルコ
ールとカルボニル化合物から製造する方法がある。例え
ば、J. Chem. Soc., 5598(1963)、Chem. Commun., 422
(1967) にアルコール過剰系において、常圧水素雰囲気
下、酸性触媒を用いた条件下エーテル化合物を合成する
方法が記載されている。しかし、それらはすべてアルコ
ールが大過剰系であり、しかもメタノール、エタノー
ル、プロピルアルコールといった低級アルコールの使用
のみであり、炭素数が6を超える高級アルコールについ
ては記載されていない。また、J. Org. Chem., 26, 102
6(1961) には、各種ケタールの水素化分解反応によるエ
ーテルの合成法が開示されているが、これについても炭
素数が6以下の低級アルコールが中心であり、高級アル
コールのエーテル化の記載はなく、一般的でない。ま
た、この反応においては、一旦、ケタールを合成しなけ
ればならないという欠点もある。
【0006】また、近年、高級アルコールを用いたエー
テル化合物の合成例として、強酸を触媒としたトリエチ
ルシランによる還元法が開発され、高級アルコールと各
種カルボニル化合物から各種エーテル化合物が合成され
ているが(Chemistry letters, P.743-746, 1985) 、強
酸、トリエチルシラン等が高価なこともあり、工業的に
は好ましい方法とはいえない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記で述べたように、
エーテル化合物は、その用途が期待されながら、製造が
困難であるため汎用的に利用できず、簡便かつ安価に供
給できるエーテル化合物の製造法が望まれていた。従っ
て、本発明の目的は、溶剤、化粧料、洗浄剤組成物、潤
滑剤、乳化剤等への利用として有用なエーテル化合物を
簡便かつ安価に供給できる製造法を提供することにあ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく、汎用的に使用できるエーテル化合物の簡
便かつ安価な製造方法について鋭意検討を行った結果、
ヒドロキシ化合物とカルボニル化合物を、特定のpH範
囲に調整された触媒を用いて水素雰囲気中で反応させる
ことにより、一段階で、しかも高収率でエーテル化合物
が得られることを見出し、本発明を完成するに到った。
すなわち本発明は、ヒドロキシ化合物と、下記一般式
(1)で表されるカルボニル化合物以外のカルボニル化
合物を、pH1〜8の触媒(ここで触媒のpHはイオン
交換水30gに触媒粉末2gを分散させた時の水溶液のp
Hで定義される)を用いて水素雰囲気中で反応させるこ
とを特徴とするエーテル化合物の製造法を提供するもの
である。
【0009】
【化4】
【0010】〔式中、R1, R2は、R1がメチル基で、R
2が、式
【0011】
【化5】
【0012】で表される基を示すか、又はR1とR2が一緒
になって置換基を有してもよい炭素数5〜7のシクロア
ルキル基を形成する基を示す。〕
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を詳細
に説明する。本発明においては、ヒドロキシ化合物とカ
ルボニル化合物を、pH1〜8の触媒を用いて水素雰囲
気中で反応させるが、本発明に用いられるヒドロキシ化
合物としては、一般式(2) R3−(OA)n-OH (2) 〔式中、R3は炭素数1〜40の直鎖又は分岐のアルキル基
あるいはアルケニル基を示す。 Aは炭素数2〜12のアル
キレン基を示し、n個のA は同一でも異なっていてもよ
い。nは0〜30の数を示す。〕で表される化合物が挙げ
られる。
【0014】一般式(2)で表される化合物の具体例と
しては、メチルアルコール、エチルアルコール、プロピ
ルアルコール、n−ブチルアルコール、n−ペンチルア
ルコール、n−ヘキシルアルコール、n−ヘプチルアル
コール、n−オクチルアルコール、n−ノニルアルコー
ル、n−デシルアルコール、n−ウンデシルアルコー
ル、n−ドデシルアルコール、n−トリデシルアルコー
ル、n−テトラデシルアルコール、n−ペンタデシルア
ルコール、n−ヘキサデシルアルコール、n−オクタデ
シルアルコール、n−エイコシルアルコール等の直鎖飽
和アルコール、イソプロピルアルコール、イソブチルア
ルコール、2−エチルヘキシルアルコール、2−ヘキシ
ルデシルアルコール、2−ヘプチルウンデシルアルコー
ル、2−オクチルドデシルアルコール、2−デシルテト
ラデシルアルコール、2−(1,3,3−トリメチルブ
チル)−5,7,7−トリメチルオクチルアルコール、
次式
【0015】
【化6】
【0016】(式中、a, bは、 a+b=14であり、 a=b
=7を頂点とする分布をもつ)で表されるメチル分岐イ
ソステアリルアルコール、2−テトラデシルオクタデシ
ルアルコール等の飽和分岐アルコール、9−オクタデセ
ニルアルコール、ファルネシルアルコール、アビエチル
アルコール、オレイルアルコール等のアルケニルアルコ
ール、エチレングリコールモノメチルエーテル(メチル
セロソルブ)、エチレングリコールモノエチルエーテル
(エチルセロソルブ)、エチレングリコールモノイソプ
ロピルエーテル(イソプロピルセロソルブ)、エチレン
グリコールモノブチルエーテル(ブチルセロソルブ)、
エチレングリコールモノイソアミルエーテル、エチレン
グリコールモノヘキシルエーテル等のエチレングリコー
ルのモノエーテル類、ジエチレングリコールモノメチル
エーテル(メチルカルビトール)、ジエチレングリコー
ルモノエチルエーテル(エチルカルビトール)、ジエチ
レングリコールモノイソプロピルエーテル(イソプロピ
ルカルビトール)、ジエチレングリコールモノブチルエ
ーテル(ブチルカルビトール)等のジエチレングリコー
ルのモノエーテル類、トリエチレングリコールモノメチ
ルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテ
ル、トリエチレングリコールモノヘキシルエーテル、ト
リエチレングリコールモノドデシルエーテル、トリエチ
レングリコールモノテトラデシルエーテル等のトリエチ
レングリコールのモノエーテル類、1,4−ブタンジオ
ールモノヘキシルエーテル、2−メチル−1,3−プロ
パンジオールモノオクチルエーテル、1,6−ペンタン
ジオールモノヘキシルエーテル、2,2'−ジメチルプロ
パンジオールモノオクチルエーテル、3−メチル−1,
5−ペンタンジオールモノヘキシルエーテル等のアルキ
レングリコールのモノエーテル類、上記アルコールのエ
チレンオキサイド、プロピレンオキサイドあるいはブチ
レンオキサイド付加物などが挙げられるが、必ずしもこ
れらに限定されるものではない。
【0017】これらのヒドロキシ化合物の中では、炭素
数1〜22、特に6〜22の脂肪族アルコール、メチルセロ
ソルブ、エチルセロソルブ、イソプロピルセロソルブ、
ブチルセロソルブ、メチルカルビトール、エチルカルビ
トール、イソプロピルカルビトール、ブチルカルビトー
ル、又は炭素数1〜22、特に6〜22の脂肪族アルコール
のエチレンオキサイド付加物(平均付加モル数 0.1〜2
0)が好ましく、更には炭素数6〜22の脂肪族アルコー
ルが好ましい。これらのヒドロキシ化合物は1種又は2
種以上の混合物として用いることができる。本発明に用
いられるカルボニル化合物としては、一般式(3)
【0018】
【化7】
【0019】〔式中、R4, R5は水素原子、炭素数1〜20
の直鎖又は分岐のアルキル基あるいはアルケニル基を示
し、R4, R5は同一であっても異なっていてもよい。ま
た、R4,R5が結合した環状構造であってもよい。但し、
上記一般式(1)で表される化合物を除く。〕で表され
る化合物が挙げられる。
【0020】一般式(3)で表される化合物の具体例と
しては、メチル−n−プロピルケトン、メチルイソプロ
ピルケトン、メチル−n−ブチルケトン、ピナコロン、
メチル−n−アミルケトン、メチル−n−ヘキシルケト
ン、ジエチルケトン、エチル−n−ブチルケトン、ジ−
n−プロピルケトン、ジイソプロピルケトン、ジイソブ
チルケトン、2,6,6−トリメチルノナノン−4、6
−メチル−5−ヘプテノン−2等の鎖状ケトン、イソホ
ロン等の環状ケトン、ホルムアルデヒド、パラホルムア
ルデヒド、アセトアルデヒド、プロピルアルデヒド、ブ
チルアルデヒド、ペンチルアルデヒド、ヘキシルアルデ
ヒド、ヘプチルアルデヒド、オクチルアルデヒド、ノニ
ルアルデヒド、デシルアルデヒド、ウンデシルアルデヒ
ド、ドデシルアルデヒド、ヘキサデシルアルデヒド、オ
クタデシルアルデヒド、エイコシルアルデヒド等の直鎖
アルデヒド、2−エチルヘキシルアルデヒド、2−エチ
ルブチルアルデヒド、メチルヘプタデシルアルデヒド等
の分岐アルデヒドなどが挙げられるが、必ずしもこれら
に限定されるものではない。
【0021】これらのカルボニル化合物の中では、炭素
数5〜12の鎖状ケトン、環状ケトンあるいは炭素数1〜
12のアルデヒドが好ましく、メチルプロピルケトン、ジ
イソブチルケトン等の鎖状ケトンや、ホルムアルデヒ
ド、パラホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、ブチル
アルデヒド、オクチルアルデヒド、ドデシルアルデヒド
等の炭素数1〜12、更には3〜8の脂肪族アルデヒドが
特に好ましい。これらのカルボニル化合物は、1種又は
2種以上の混合物として用いることができる。
【0022】本発明の製造法において、ヒドロキシ化合
物とカルボニル化合物の仕込み比は、特に限定されない
が、通常、ヒドロキシ化合物/カルボニル化合物(モル
比)=20/1〜1/20が好ましく、特に10/1〜1/1
0、更に特に5/1〜1/5が好ましい。ヒドロキシ化
合物が低分子量で容易に除去できるものであれば、ヒド
ロキシ化合物を過剰に用いてカルボニル化合物をすべて
反応させるのが好ましい。また、ヒドロキシ化合物が分
子量が大きく、さらには常温等で固化するものであれ
ば、カルボニル化合物を過剰に用い、除去しにくいヒド
ロキシ化合物をすべて反応させるのが好ましい。ヒドロ
キシ化合物/カルボニル化合物のモル比が上記範囲以外
でも収率にはそれほど影響を与えないが、経済的ではな
い。
【0023】本発明において触媒はpH1〜8、更に好
ましくは3〜7に調整されたものを用いる。ここでいう
触媒のpHとは、イオン交換水30gに触媒粉末2gを分
散させた時の水溶液のpHをいう。触媒のpHが1〜8
の範囲以外であると好適な反応速度を得ることができな
い。本発明において用いられる触媒の具体例としては、
カーボン、シリカアルミナ、ゼオライト、アルミナ、シ
リカ等の担体に適度に担持されたパラジウム触媒、ある
いは水酸化パラジウム、酸化パラジウム等のパラジウム
化合物、カーボン、アルミナ等の担体に適度に担持され
たルテニウム、ロジウムあるいは白金触媒、酸化ルテニ
ウム、酸化ロジウム、酸化白金等が挙げられる。また、
イリジウム、オスミウム、レニウム等の触媒も用いるこ
とができる。これらの触媒の中で、好ましくはパラジウ
ム系触媒、更に好ましくはカーボン、アルミナシリカ、
アルミナもしくはシリカに担持されたパラジウム触媒、
水酸化パラジウム又は酸化パラジウムであり、特にカー
ボンに担持されたパラジウム触媒が好ましい。
【0024】本発明において触媒は、通常カーボン、ア
ルミナ等の担体に対して2〜10重量%の割合で担持して
使用するが、担体に担持せずにそのまま使用しても構わ
ない。また、20〜60重量%程度の含水品であっても構わ
ない。触媒は、例えば担体に対して5重量%担持された
ものであれば、使用するヒドロキシ化合物に対して0.1
〜10重量%使用するのが好ましい。0.1重量%より少な
くても反応は進行するが、反応は遅く好ましくない。ま
た、10重量%より多く用いても反応は速いが、逆に副反
応も進行し好ましくない。さらに好ましくは0.5〜5重
量%である。本発明において、パラジウム触媒は市販の
ものを使用することができ、あらかじめpH1〜8に調
整されたものはそのまま使用することができる。また、
pHが8を超えるものであっても触媒をよく水で洗浄
し、アルカリ分を除去した形態あるいは場合によっては
酸等でpHを1〜8に調整して使用しても構わない。触
媒のpHを1〜8に調整する方法としては、例えば、粉
末あるいは粒状炭素に下記(a) または(b) の方法でパラ
ジウムを担持させる方法等が挙げられる。 (a) 塩酸を含む塩化パラジウム又は硝酸パラジウム水溶
液に所定量の活性炭を加え減圧下で水及び塩酸を除去
後、空気中で乾燥・焼成する方法。 (b) 塩酸を含む塩化パラジウム又は硝酸パラジウム水溶
液に所定量の活性炭を加え減圧下で水及び塩酸を除去
後、水素雰囲気下で還元処理する方法。
【0025】具体的には塩化パラジウムまたは硝酸パラ
ジウムの所定量、及び少量の濃塩酸または希塩酸を水に
溶解し、そこに活性炭を加え、十分に攪拌したのち、減
圧下1〜200torr の減圧下で加熱処理し、更に50〜150
℃にて乾燥し活性炭担持パラジウム触媒の前駆体を得、
その後、空気中、1〜5時間、 200〜400 ℃で乾燥・
焼成するか、あるいは水素雰囲気下、1〜5時間、80
〜300 ℃で還元処理することにより活性炭担持パラジウ
ム触媒を得る。
【0026】本発明においては、ヒドロキシ化合物とカ
ルボニル化合物を水素雰囲気中で反応させるが、水素圧
は特に限定されず、1〜300kg/cm2 が好ましく、5〜20
0kg/cm2 が特に好ましい。また、本発明において、ヒド
ロキシ化合物とカルボニル化合物を反応させる際の反応
温度は特に限定されないが、10〜 200℃が好ましく、50
〜 180℃が特に好ましい。反応時間は、反応温度、水素
圧、触媒量などによって適宜選べばよいが、通常1〜24
時間、好ましくは1〜12時間である。
【0027】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明をより詳細に説
明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもので
はない。
【0028】実施例1 n−ブチルテトラデシルエーテルの製造
【0029】
【化8】
【0030】水素ガス導入管及び攪拌装置を備えた 500
mlのオートクレーブにテトラデシルアルコール 107g
(0.5モル)、ブチルアルデヒド 108g(1.5モル)、触媒
として5%Pd−C(pH 6.6)2.1gを仕込み、水素圧
100kg/cm2下、 150℃で5時間攪拌を行った。反応終了
後、濾過により触媒を除去し、減圧にて過剰のブチルア
ルデヒドを除去した。さらに減圧蒸留(141℃/1Torr)
を行い、目的のn−ブチルテトラデシルエーテル 101g
(0.38モル)を無色透明な液体として得た。単離収率は
75%であった。
【0031】比較例1 pHが10.3の5%Pd−C触媒を用いたこと以外は実施
例1と同様にしてn−ブチルテトラデシルエーテル34g
(0.13モル)を無色透明な液体として得た。単離収率は
25%であった。
【0032】実施例2〜8 表1に示すヒドロキシ化合物とカルボニル化合物とを、
表1に示す触媒の存在下、表1に示す反応条件以外は実
施例1と同様にして反応させた。得られた生成物および
その単離収率を表1に示す。
【0033】比較例2〜8 表2に示すヒドロキシ化合物とカルボニル化合物とを、
表2に示す触媒の存在下、表2に示す反応条件以外は比
較例1と同様にして反応させた。得られた生成物および
その単離収率を表2に示す。
【0034】
【表1】
【0035】
【表2】

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヒドロキシ化合物と、下記一般式(1)
    で表されるカルボニル化合物以外のカルボニル化合物
    を、pH1〜8の触媒(ここで触媒のpHはイオン交換
    水30gに触媒粉末2gを分散させた時の水溶液のpHで
    定義される)を用いて水素雰囲気中で反応させることを
    特徴とするエーテル化合物の製造法。 【化1】 〔式中、R1, R2は、R1がメチル基で、R2が、式 【化2】 で表される基を示すか、又はR1とR2が一緒になって置換
    基を有してもよい炭素数5〜7のシクロアルキル基を形
    成する基を示す。〕
  2. 【請求項2】 ヒドロキシ化合物が、一般式(2) R3−(OA)n-OH (2) 〔式中、R3は炭素数1〜40の直鎖又は分岐のアルキル基
    あるいはアルケニル基を示す。 Aは炭素数2〜12のアル
    キレン基を示し、n個のA は同一でも異なっていてもよ
    い。nは0〜30の数を示す。〕で表される化合物である
    請求項1記載のエーテル化合物の製造法。
  3. 【請求項3】 ヒドロキシ化合物が、炭素数1〜22の脂
    肪族アルコール、メチルセロソルブ、エチルセロソル
    ブ、イソプロピルセロソルブ、ブチルセロソルブ、メチ
    ルカルビトール、エチルカルビトール、イソプロピルカ
    ルビトール、ブチルカルビトール、又は炭素数1〜22の
    脂肪族アルコールのエチレンオキサイド付加物(平均付
    加モル数 0.1〜20)である請求項2記載の製造法。
  4. 【請求項4】 カルボニル化合物が、一般式(3) 【化3】 〔式中、R4, R5は水素原子、炭素数1〜20の直鎖又は分
    岐のアルキル基あるいはアルケニル基を示し、R4, R5
    同一であっても異なっていてもよい。また、R4,R5が結
    合した環状構造であってもよい。但し、上記一般式
    (1)で表される化合物を除く。〕で表される化合物で
    ある請求項1〜3のいずれか一項に記載の製造法。
  5. 【請求項5】 カルボニル化合物が、炭素数5〜12の鎖
    状ケトンあるいは炭素数1〜12の脂肪族アルデヒドで
    ある請求項4記載の製造法。
  6. 【請求項6】 触媒が、カーボン、アルミナシリカ、ア
    ルミナもしくはシリカに担持されたパラジウム触媒、水
    酸化パラジウム又は酸化パラジウムである請求項1〜5
    のいずれか一項に記載の製造法。
  7. 【請求項7】 触媒が、カーボンに担持されたパラジウ
    ム触媒である請求項6記載の製造法。
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