JPH0967069A - エアーを利用するシート給紙装置 - Google Patents

エアーを利用するシート給紙装置

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JPH0967069A
JPH0967069A JP22496295A JP22496295A JPH0967069A JP H0967069 A JPH0967069 A JP H0967069A JP 22496295 A JP22496295 A JP 22496295A JP 22496295 A JP22496295 A JP 22496295A JP H0967069 A JPH0967069 A JP H0967069A
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JP
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sheet
sheet feeding
thickness
air
feeding
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Application number
JP22496295A
Other languages
English (en)
Inventor
Koji Wakamoto
宏治 若本
Hiroshi Kataoka
片岡  浩
Junya Masuda
潤也 増田
Koichi Yamauchi
浩一 山内
Kazuyuki Ogida
和幸 扇田
Tsuyoshi Iwamoto
強志 岩本
Masahito Kanazawa
将人 金澤
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Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
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Publication date
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  • Sheets, Magazines, And Separation Thereof (AREA)
  • Handling Of Cut Paper (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】原稿や用紙等のシートをエアーを利用して給紙
する場合においては、シートの厚さに応じてシートの給
紙が安定しなくなる。 【構成】載置トレイ151上のシートPの厚さが検出さ
れると、その厚さに応じて中間トレイ21を構成する可
動ウイング213の傾斜角度が調整される。可動ウイン
グ213は給紙ベルト27を挟むように線対称に配置さ
れ、検出シートPが厚い場合には、可動ウイング213
が破線で示す位置に可動され、薄いシートの場合には、
可動ウイング213が実線で示す位置に可動される。こ
の状態で、シートPが給紙される時に、最下部シートP
と上のシートP1との間に薄いシートの場合に隙間Aを
形成し、この部分にエアーを吹き付けることでシートの
分離を行い、厚いシートの場合には給紙ベルト27から
の浮き上がりを阻止し、シート給紙を確実に行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、所定の大きさにカット
された積載シートを所定位置へと送り出すシート給紙装
置であって、特にエアーを利用することでシートを給送
してなるシート給紙装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、画像記録装置によれば、シート状
の記録用紙を記録位置に搬送し、該用紙上に記録像を形
成した後に、装置外に排出している。例えば、原稿の画
像をそのまま記録媒体上に形成し、該記録媒体上の画像
をシート状の搬送されてくる用紙に転写し、該転写後の
用紙を定着工程を経て装置外へ排出する複写装置等があ
る。
【0003】上記複写装置は、原稿を所定の位置、つま
り露光位置に載置し、該露光位置の原稿画像を記録媒体
である感光体上に投影している。この場合、露光位置に
シート原稿を手動操作にて載置する手間を省くために、
シート原稿を原稿載置トレイに積載し、該原稿トレイ上
のシート原稿を上記露光位置へと自動的に搬送する原稿
自動搬送装置を備えた複写装置がある。
【0004】上記原稿自動搬送装置のなかにも、露光位
置のシート原稿の画像露光が終了すれば、該露光位置よ
り給送し、再度露光位置へと再搬送し画像形成を行うた
めに上記原稿載置トレイ上に戻すものがある。このよう
にシート原稿を原稿載置トレイから露光位置へ、そして
露光位置から原稿載置トレイへと戻す循環式原稿搬送装
置(Recirculating Document Handler; 以下、RDHと
呼ぶ)なるものもある。
【0005】また、シート原稿だけでなく、カットシー
トの両面に画像を形成する両面記録(複写)またはシー
トの同一面に画像を重ねて形成する合成記録等を行う記
録(又は複写)装置がある。この両面及び合成機能を備
えた複写装置では、一方の面に原稿画像を形成した用紙
を装置外に排出する前に、一時中間トレイに排出して貯
蔵し、該中間トレイ内の用紙を再度上記複写装置の画像
形成位置へと搬送して、反対面又は同一面に画像を形成
している。
【0006】上述のようにシートを目的の位置に送り込
むために、各種トレイに積載されたシートを、該位置か
ら送り出すためのに給紙装置が備えられている。つま
り、RDHにおいては積載されたシート原稿の送り込み
や、シート用紙においては中間トレイだけでなく、画像
を記録するために積載されたシート用紙を送り込みのた
めに給紙装置が、積載されるトレイに対応してそれぞれ
独立して設けられている。
【0007】この給紙装置の一例としては、エアーを利
用してシートの1枚給紙をより確実にするものが提案さ
れ、実施に供されている。この場合、シートの厚さに応
じてそのエアーの流量を調整することが重要となる。つ
まり、シートの厚さが厚いとエアー量を多くすることで
1枚給紙をより確実に行え、またシートが薄い場合に
は、エアー量が多いとシートが1枚でなく複数枚同時に
吸着され、重送させることがある。
【0008】そこで、特開平6−40604号公報に
は、エアーを利用してシートを吸着し、この吸着シート
を給紙するものにおいて、給紙された枚数と、この給紙
枚数に応じたシート位置の低減量から、実際のシートの
厚さを算出し、該シート厚さが一定量を越えると重送と
して検出する点が明記されている。また、この公報に
は、シートを吸着する時間に応じてシート厚さを検出
し、この厚さが一定量を越えると重送であることを検出
している。
【0009】以上のように、従来ではシート厚さを検出
する手段が備えられ、これに応じてシートの重送を検出
し、1枚給紙を確実にするようにしている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】以上の特開平6−40
604号公報記載のシート給紙装置においては、エアー
を利用してシート給紙を行い、この時の給紙においてシ
ート厚さを検出し、この厚さに基づいて重送検出を可能
にしている。しかしながら、エアーによる1枚給紙をよ
り確実に行うために、シート厚さに応じた制御を行うこ
とについては開示されたいない。
【0011】特に、シートの厚さを検出したとしても、
その給紙されるシートが重送状態か否かを判定し、重送
であればシートの給紙を停止させると同時に画像形成装
置の動作をも停止させている。そのため、1枚給紙を確
実に行う制御を行う考えはない。
【0012】本発明は、上述の点に鑑み、シートの厚さ
検出を行い、その検出した厚さに応じた給紙を行うこと
で、1枚給紙を確実に行えるシート給紙装置を提供する
ものである。
【0013】また本発明の目的は、検出したシート厚さ
に応じて、特に厚さに左右されずに給紙を可能な新規な
構造のシート給紙装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明のシート給紙装置
は、載置トレイ上の最上部シートを給紙するための給紙
手段と、該給紙手段に最上部シートをエアー吸引により
吸着させる吸引手段と、給紙されるシート先端へとエア
ーを吹き付け浮揚及び分離させるエアー吐出手段と、前
記給紙手段を駆動し該給紙手段に吸着したシートを給送
するための駆動手段と、を備えたシート給紙装置におい
て、給紙される前記載置トレイに積載されるシートの厚
さを検出する厚さ検出手段と、画像形成されたシートを
収容する中間トレイと、該中間トレイに載置されるシー
トを下部より給紙するためにエアーを吸引する手段を備
えてなる吸引給紙手段と、前記中間トレイを構成してな
り可動可能に設けられた可動ウイングと、該可動ウイン
グを前記厚さ検出手段にて検出されたシートの厚さに応
じて可動させる可動ウイング駆動手段と、を備えたこと
を特徴とする。
【0015】このような構成においては、画像形成後の
シートが中間トレイへと送り込まれた後に、該中間トレ
イよりシートが再度給紙される。この場合、シートはそ
の厚さが検出されていることから、可動ウイングが可動
されることで、シートの分離を効果的に行える。特に可
動ウイングを、シートが薄い場合に傾斜角度を大きく設
定することで、下部のシートと上のシートとの間に隙間
を形成でき、これによるシート分離が確実に行える。
【0016】また、本発明の他のシート給紙装置は、載
置トレイ上の最上部シートを給紙するための給紙手段
と、該給紙手段に最上部シートをエアー吸引により吸着
させる吸引手段と、給紙されるシート先端へとエアーを
吹き付け浮揚及び分離させるエアー吐出手段と、前記給
紙手段を駆動し該給紙手段に吸着したシートを給送する
ための駆動手段と、を備えたシート給紙装置において、
給紙される前記載置トレイに積載されるシートの厚さを
検出する厚さ検出手段と、前記給紙手段に対し給紙され
るシートに対向する面で出没可能に設けられた案内部材
と、前記厚さ検出手段にて検出されたシートの厚さに応
じて前記案内手段を出没させる出没駆動手段と、を備え
たことを特徴とする。
【0017】このような構成においては、給紙手段にエ
アーを利用してシートが吸着されると、例えばシートが
薄い場合に、案内部材が吸着面より突出するため、最上
部シートと下部のシートとの間に隙間を形成でき、シー
ト分離効果が高まる。一方、厚いシートの場合には、案
内部材が突出することがないため、給紙手段に十分に吸
着されるため、駆動手段に給紙手段が駆動されると確実
なるシート給紙を行える。
【0018】そこで、前記案内手段としては、回転可能
に設けられた従動コロとすることで、吸着された状態で
給紙されるシートに対して摩擦負荷が生じることがない
ため給紙をより確実に行える。
【0019】さらに、本発明の他のシート給紙装置は、
載置トレイ上の最上部シートを給紙するための給紙手段
と、該給紙手段に最上部シートをエアー吸引により吸着
させる吸引手段と、給紙されるシート先端へとエアーを
吹き付け浮揚及び分離させるエアー吐出手段と、前記給
紙手段を駆動し該給紙手段に吸着したシートを給送する
ための駆動手段と、を備えたシート給紙装置において、
給紙される前記載置トレイに積載されるシートの厚さを
検出する厚さ検出手段と、給紙するシートを吸着する吸
着面を厚いシート用と、薄いシートとの区分して形成さ
れなる給紙手段を構成する給紙ベルトと、前記厚さ検出
手段にて検出されたシートの厚さに応じてた前記給紙ベ
ルトの給紙面を給紙するシートと対向させるために、給
紙ベルトを給紙位置に駆動させるベルト駆動手段と、を
備えたことを特徴とする。
【0020】このような構成によれば、シートが給紙ベ
ルトに吸着される時の吸着状態がシートの厚さに応じて
設定される。そのため、シートの給紙ベルトの吸着状態
がシートの厚さに応じて左右されることなく、安定する
ため、給紙動作が確実になる。
【0021】特に前記給紙ベルトの各給紙部分におい
て、吸引する開口面積の大きさが、シートの厚さに応じ
て異なるため、例えば厚いシートの場合の吸着力を強
め、安定した吸着状態を得ることができる。
【0022】また、給紙ベルトのシートと密着する面
を、シートの厚さに応じて摩擦抵抗が異なるように設定
されておれば、シートが厚い場合において摩擦抵抗によ
る給紙動作時に吸着状態が安定するため、給紙を確実に
行える。
【0023】
【実施の形態】以下に図面に従って、本発明によるシー
ト状態の用紙の給紙装置の構成を説明する。また、以下
の実施例においては、記録装置として複写装置を例に説
明するが、このような装置に限定されるものではない。
つまり、カットシート状の用紙又は原稿をトレイまたは
給紙カセット上に積載し、該積載された最上部のシート
を給紙する装置全てに適用できる。
【0024】図1は本発明のシート給紙装置を適用して
なる複写装置の一例を示す概略断面、図2は本発明にお
けるシート給紙装置の一例を示す断面図、図3はその上
面図である。
【0025】図1において、複写装置は複写装置本体1
と、原稿の処理部、つまり原稿露光位置へと原稿を順次
搬送し、処理後にもとの位置に戻すための原稿送り装置
であるRDH30とから構成される。
【0026】複写装置本体1には、上部に画像形成にか
かる原稿画像を露光するための光学系2が配置されてい
る。この光学系2は、ハロゲンランプ等からなるコピー
ランプ3と、複数枚のミラー4〜7と、ズームレンズ8
とを有している。
【0027】上記光学系2の下方には、ドラム形状に形
成された記録媒体である表面に光導電層を有する感光体
9が回転自在に配置されている。この感光体9の周囲に
は画像を形成するための各種の装置が配置されている。
例えば帯電器10、現像部11、転写器12、クリーニ
ング部13及び除電器14等が配置されている。
【0028】画像形成に際しては、まず帯電器10にて
感光体9表面を均一に所定の電位に帯電し、次に上記光
学系2にて原稿を照射することでその反射光をミラー及
びレンズを介して感光体9表面に投影する。これによ
り、感光体9上に原稿の画像に応じた静電潜像が形成さ
れ、該潜像を可視像化するために現像部11にてトナー
付着され、トナー像が形成される。該トナー像は複数の
ローラ方式のシート給紙装置15a又はエアー方式の給
紙装置15の中から選択された一つの給紙装置より、給
紙されたシートに転写される。そのために、感光体9の
回転と同期させて給送を開始するレジストローラ16を
介して転写器12が配置された転写位置へ、適宜送り込
まれてくるシートの表面上に、転写器12の作用により
上記感光体9に形成されたトナー像が静電転写される。
【0029】その後に、シート用紙は感光体9より剥離
され、吸引搬送手段17を介して定着部18へと送り込
まれる。該定着部18は、例えば上部のトナー像と接す
る側が少なくとも加熱源にて一定温度に加熱された熱ロ
ーラと、該熱ローラに適度の圧力で加圧される加圧ロー
ラとから構成されており、シート用紙上のトナー像を加
熱定着する。この定着された画像形成済みのシート用紙
は、複写装置本体1の排出口19に対応して連接された
用紙を頁順に揃えるためのソータ20へと排出する他
に、画像を形成してなる用紙の反対面または同一面に再
度画像を形成するために複写装置本体1の下部に設けら
れた中間トレイ21へと搬送するための搬送手段22へ
と送られる。この搬送手段22にて搬送されたシート用
紙は、スイッチバック搬送部23を経由、またはそのま
ま搬送部24を経由して中間トレイ21へと搬出され
る。つまり、スイッチバック搬送部23を経由すること
でシート用紙の先端と後端の送り方向が逆転し表裏を反
転された状態で上記搬送部24を介して中間トレイ21
へと搬出されるが、そのまま搬送部24を経由すれば、
シート用紙の表裏が反転することなく中間トレイ21へ
と搬出される。
【0030】上記中間トレイ21には用紙を載置すため
の載置台25、該載置台25上のシート用紙を給紙する
エアーを利用して吸引い給紙する給紙手段27を備え、
給紙されたシート用紙は、上述したレジストローラ16
へと送り込む搬送ローラ27がシート搬送路の下流側に
配置されている。
【0031】中間トレイ21に収容されたシート用紙
は、給紙手段(給紙ベルト)27の作用により、例えば
最下部のものより順次1枚給紙され、搬送ローラ27及
び各種搬送手段介して上述した画像形成部におけるレジ
ストローラ16へと送り込まれる。
【0032】一方、光学系2は、原稿の画像を感光体9
に投影するために、RDH30の他に、透明ガラス板か
らなる原稿台29上に載置された、原稿を光学的に走査
する。そのため、ランプ3及びミラー4からなる第1ミ
ラーベーズ(図示せず)及びミラー4及び5からなる第
2ミラーベース(図示せず)を矢印A方向に移動させ、
原稿台29上の原稿を光学的に走査し、回転する感光体
9上に順次投影する。
【0033】また、光学系2は上記原稿台29上の画像
露光を行う以外に、上述のRDH30による原稿の搬送
に応じて画像露光するための第1露光部31及び第2露
光部32の位置に移動可能にである。つまり、RDH3
0にてシート原稿を搬送する途中に透明板で構成される
第1露光部31及び第2露光部32が順に並設されてい
る。該第1露光部31及び第2露光部32に対応する位
置に、光学系2が選択固定される。そのために、第1ミ
ラーベース及び第2ミラーベースを図示の位置に固定す
ることで、第1露光部31上を搬送される原稿の画像を
感光体9表面に投影する。また、光学系2の第1ミラー
ベース及び第2ミラーベースを第2露光部32へ移動さ
せ、その位置に固定することで、第2露光部37に搬送
されるシート原稿の反対面の画像を感光体9上に投影す
ることができる。
【0034】本発明によるシート給紙装置は、シート用
紙をレジストローラ16の位置へと送り出すための給紙
装置15、中間トレイ21に収容された複写済みのシー
ト用紙を給紙する給紙装置、およびRDHにおけるシー
ト原稿を積載した位置から搬送経路へと送り出すための
給紙装置であり、エアーを利用して給紙を行うシート給
紙装置の詳細を図2及び図3に示している。以下に複写
装置におけるシート上に画像を形成するために画像形成
位置へと送り込むシート給紙装置15を代表して、その
構造を説明する。
【0035】シート給紙装置15は、複写装置に対して
引き出し可能(シートの給紙方向と反対方向に引き出し
可能)に設けられているシート収納部150内に位置し
てなる載置トレイ151に積載されるシートPに対応し
て、吸引手段が備えられた給紙手段である給紙ベルト1
52が配置されている。この給紙ベルト152は、その
駆動ローラ及び従動ローラ152a,152b間に張架
されており、駆動ローラ152aの軸に直結された図3
に示す駆動モータ又は駆動モータからの回転力を伝達す
るクラッチ153を介して駆動され、吸着したシートを
目的の位置へと給紙することができる。
【0036】上記給紙ベルト152は、図3に示すよう
に複数に分割されており、エアーの吸引によりシートを
吸着するために多数の開口152cが形成されている。
そして、該給紙ベルト152内にはエアーの吸引を行う
吸引手段154を構成する吸引部155が設けられてい
る。
【0037】吸引手段154は、図4に示すように吸引
用のファン156にて吸引する流路を構成する吸引ダク
ト157内に吸引力を調整する開閉弁158を設け、該
吸引ダクト157に上記吸引部155が連結されてい
る。この吸引部155には、それぞれ上述した各給紙ベ
ルト152に対応して形成された吸引開口155aが形
成されており、給紙ベルト152の開口152cを介し
てエアー吸引を行うことで、シートを給紙ベルト152
へと吸着するようにしている 上記エアーの吸引手段154に対して、積載されたシー
トにエアー吹き付け、シートを浮揚させるエアー吐出手
段160が設けられている。この吐出手段160は、吐
出部161を積載されるシートの給紙方向前面に対向す
るようにして配置しており、この吐出部161に、エア
ーを吐出する2種類のノズルが設けられている。一つの
ノズル162は、積載されたシート、特に最上部シート
と下部のシートとを分離し浮揚させるために積載された
シート方向に吹き出す形状に形成されており、もう一つ
のノズル163は、吸引された複数枚シートを分離する
ために給紙ベルト152側のシート先端方向にエアーを
吹き付ける形状に形成されている。
【0038】上記吐出部161は、吐出用のファン16
4にて吹き出すエアーの流路を構成する吐出ダクト16
5に連結されており、この吐出ダクト165内には、エ
アーの吐出量を調整する開閉弁166が設けられてい
る。また、ノズル163側には吸引された後のシートを
分離させるために、エアーの吐出制御を行うための開閉
弁167が設けられている。
【0039】以上のような構成の給紙装置15によれ
ば、給紙指令に応答して、まず吐出手段160が動作
し、積載されている最上部のシートを浮揚させる。その
ために、吐出用ファン164が駆動され同時に開閉弁1
66を開き、ノズル162よりエアーを吹き出し、最上
部シートを浮揚させる。そして、上記吐出動作と同時又
は最上部シートの浮揚の後に給紙ベルト152側の吸引
手段154を動作させる。これは、吸引ファン156を
駆動することで吸引部155の吸引開口155aを介し
てエアーが吸引し、、浮揚した最上部シートが給紙ベル
ト152へと吸着させる。
【0040】この吸引動作と同時、または上記浮揚動作
と同時にに、吸引される複数枚のシート給紙を防止する
ために、吸引されたシート先端部へとエアーを吹き付け
るために開閉弁167を開き、ノズル163よりエアー
を吐出させる。これにより、複数枚吸引されたシートの
最上部以外のものが分離され、最上部のシートのみ給紙
ベルト152に吸引される。その後に、給紙ベルト15
2を駆動するために、駆動ローラ152bが回転するこ
とで、シート給紙が行われる。
【0041】ここで、本発明のシート給紙装置において
は、給紙するシートの厚さを検出する点にある。そのシ
ートの厚さを検出するための構成について以下に説明す
る。図6に示すように、載置トレイ151が上下移動可
能に設けられており、その上下移動を行うために昇降機
構を構成するワイヤ40が載置トレイ151の両側分に
適宜張架されている。ワイヤ40は駆動プーリ41と4
つの従動プーリ41a〜41dに架け渡されており、上
記載置トレイ151に符号42で示す2カ所の固定部に
て固定されている。そのため、駆動プーリ41が図中、
時計方向に回転駆動されると、載置トレイ151が下降
され、反時計方向に回転駆動されると上昇させることに
なる。
【0042】上記載置トレイ151が上下移動するシー
ト収容部には、載置トレイ151の下限位置を検出する
位置検出センサ43が下部に設けられている。つまり、
位置検出センサ43は、マイクロスイッチからなり、そ
のアクチュエータが載置トレイ151に積載された最上
部シートPと当接し移動することで、その位置を検出
し、最上部シートPを給紙可能な最適値である基準位置
に保持せるために設けられている。
【0043】また、位置検出センサ43と同様に、上記
載置トレイ151の上限を検出する上限検出センサ44
がシート収容部150の上部に配置されている。この上
限検出センサ44は、最上部シートPが基準位置を越
え、それ以上の上昇を阻止するために設けられたもの
で、その検出において、強制的に上昇動作を停止させる
検出信号を出力する。
【0044】そして、載置トレイ151上に積載される
最上部シートPの位置を検出するための下限検出センサ
45が、収容部150の底部、適所に配置されている。
この下限検出センサ43は、載置トレイ151にシート
を積載する時に、該載置トレイ151を下限位置へと移
動させる時に利用され、載置トレイ151を検出する
(ON)すると、載置トレイ151の降下を停止させ
る。
【0045】載置トレイ151を上記ワイヤ40を介し
て昇降させるために、駆動プーリ41には、昇降用モー
タ46の回転軸が直結または適宜減速機構等を介して連
結されている。そして、昇降用モータ43の回転軸に
は、スリット円板47が固定されており、モータの回転
数(回転位置)をスリット数をカウントすることで把握
するために、スリット検出用の光学センサ48が設けら
ている。従って、昇降される載置トレイ151は、上記
モータ46の回転位置をスリット数をカウントすること
で確認することができる。
【0046】上記昇降機構の制御としては、シートの補
充等を行うために、載置トレイ151を引き出せば、そ
の引き出しを検出(図示せず)すれば、昇降機構である
昇降用モータ46が、図6において時計方向に回転駆動
される。これにより載置トレイ151が降下し、下限検
出センサ43が下限位置を検出(ON)することで、上
記モータの回転が停止され、その位置で載置トレイ15
1が停止する。この状態で、シートの補充や交換等を行
える。
【0047】上述の補充等が完了すれば、載置トレイ1
51を挿入状態を検出すると、その検出信号に応答し
て、載置トレイ151を上昇させるために、昇降用モー
タ46が反時計方向に回転駆動される。これにより載置
トレイ151が上昇し、載置された最上部のシートが位
置検出センサ43にて検出(ON)されると、上昇動作
を停止させるためにモータ46の動作を停止させる。こ
れにより、載置された最上部のシートが給紙可能な基準
位置に保持される。この動作完了により、給紙動作の準
備が完了する。なお、位置検出センサ43が上記位置を
検出したいる状態で、さらに上昇駆動指令がある場合、
上限検出センサ44がそれを検出し、それ以上の上昇を
阻止するために、動作し、モータ46の回転を停止させ
る。
【0048】また、本発明においては、厚さ検出を行う
ために、給紙ベルト152に吸着されるシートPを検出
する吸着検出センサ50を図4及び図5に示す位置に配
置されている。つまり、給紙されるシート先端近傍であ
って、分割された給紙ベルト152に間に配置されてい
る。この吸着検出センサ50は、光学センサであり、発
光素子からの光をシートPに照射し、その反射光を受光
素子に受光させる構成であって、シートPがセンサ50
に近づくに従って、その出力が大きくなる。吸着検出セ
ンサ50は、従前より備えられており、シートの吸着状
態を検出すると、給紙ベルト152の走行駆動が開始さ
れる。
【0049】(シートの厚さ検出の一具体例)以上のよ
うに構成されたシート給紙装置にいおて、本発明にかか
るシート厚さを検出する制御動作を図7のフローチャー
トに従って説明する。
【0050】まず、積載されたシートPの厚さを検出す
るために、載置トレイ151へとシートの補充を行うた
めの上述した動作が実行される。これにより、給紙開始
前に事前に、シートPの厚さ検出動作が実行される。
【0051】そのため、載置トレイ151の上昇が可能
か否かがステップS1にてチェックされる。これは、載
置トレイ151の引き出し後に、シートの補充を行い、
載置トレイ151を挿入する動作を検出する検出手段
(図示せず)からの信号を入力を受けることで、ステッ
プS2へと進み載置トレイ151を上昇させる動作を開
始させる。これは、先に説明したように昇降用モータ4
6を反時計方向に回転駆動させることで実行される。
【0052】ここで、複写装置1の電源投入時等におい
て、載置トレイ151が基準位置に存在している場合、
位置検出センサ43がそれを検出していると上昇動作を
行うことなく、一旦下降動作を実行させる。これによ
り、位置検出センサ43がOFFした時点で上昇可能な
信号が出力される。これを、確認することで次のステッ
プに移行する。
【0053】上述のように載置トレイ151を上昇され
ることで、最上部のシートPの位置が上昇し、基準位置
に達すると位置検出センサ43がそれを検出する。該位
置検出センサ43がONしたか否かをステップS3にて
チェックされ、最上部シートPが位置検出センサ43に
て検出された段階で、載置トレイ151の上昇を停止さ
せるために、モータ46の駆動が停止され、続いて載置
トレイ151を所定の位置まで下降制御を実行するため
に昇降用モータ46を時計方向に回転駆動(S4)させ
る。
【0054】上述の下降動作は最上部シートPが、給紙
可能な基準位置より決められた距離(L)だで下降させ
る。例えば、最上部シートPにて少なくとも位置検出セ
ンサ45がOFFする位置を越えて降下させる。この距
離(L)としては、例えば6mm程度降下させる。この
降下位置の確認は、上述したように昇降用モータ46に
設けたスリット円板47のスリットが光学センサ48に
て検出されるため、この検出されるスリット信号をカウ
ントする。そこで、載置トレイ151を昇降させる際
に、スリット信号として例えば10カウントすることで
1mm変化する場合であれば、スリット信号が60カウ
ントされると、一定距離L降下したことを確認できる。
このようにして、載置トレイ151を一定距離L降下さ
せることで、最上部シートPの位置も基準位置より一定
距離Lだけ降下した位置に保持される。
【0055】上述の確認が完了することで、載置トレイ
151の降下動作を停止させるために、昇降用モータ4
6の動作を停止(S6)させる。その後に、最上部のシ
ートPを吸引するために、吸引用ファン156を駆動さ
せ開閉弁を開いて吸引動作を開始させる。この場合、吐
出手段160の動作は停止させる。この吸引動作を開始
させてから、給紙ベルト152にシートが吸引(吸着)
されたか否かを吸着検出センサ50にて検出する。
【0056】吸着状態の確認は、吸着動作時間Tが予め
設定された吸着基準時間tに達するまで継続する。この
吸着基準時間tは、最上部シートPを給紙ベルト152
側に吸着される時間に設定されており、例えば100m
sec程度に設定されている。そして、もし吸着動作が
上記時間t内に確認されなければ(S9)、吸着動作を
停止させるために、上述した吸引用ファン156の駆動
を停止させ、開閉弁158をも同時に閉じる(S1
0)。そして、決められた条件で、上記載置トレイ15
1を上昇(S11)させる。この上昇の確認において
も、上述したように昇降用モータ46の回転数を確認す
るためのスリット円板47のスリット信号を、カウント
することで行う。例えば2mm程度上昇させるために、
スリット信号が20カウントされた条件で上昇動作を停
止(S6)させる。これにより、最上部シートPの位置
へ2mm上昇された位置で保持される。
【0057】上昇動作が完了するのを確認(S12)す
れば、ステップS6に戻り上述の動作を繰り返し行う。
この動作においてステップS8にて、シートPが給紙ベ
ルト152に吸着されたか否かの確認が行われる。ここ
で、シートPが上述した吸着動作を継続する基準時間t
内に検出されると、ステップS13にて位置検出センサ
43の動作状態を確認する。この時、位置検出センサ4
3がON、つまり所定の位置(例えば基準位置)まで最
上部シートPが上昇されているとONする。この検出状
態においてON状態であれば、最上部シートの吸着が困
難であったことから載置トレイ151がステップS6〜
S12を順次繰り返し徐々に上昇され、最上部シートP
の位置も徐々に上昇されたことになり、シートPが厚い
状態であることが判定(S14)できる。
【0058】一方、上記位置センサ43がONする前
に、吸着状態が吸着検出センサ50にて検出されている
と、シートPの吸着が簡単に行われたことであって、載
置トレイ151があまり上昇されていない位置、つまり
最上部シートPの位置が低いことから、薄いシートであ
るとことが判定できる(S15)。これは、ステップS
3にて、基準位置まで上昇された状態から、降下され、
最上部シートPの吸着状態を確認することであって、シ
ートが吸着される位置でもってシートPの厚さを検出す
ることである。これであれば、シートが薄い場合には、
基準位置よりさらに低い位置で吸着されることになり、
シートが厚い場合には、吸着動作が困難になるため、基
準位置またはさらに上昇させることによりシートの吸着
が可能になるため、厚さ検出としては有効な手段であ
る。
【0059】以上のように本発明によれば、上述のよう
にシートPを昇降させる機構及び、シート位置の検出を
行うセンサは従前より備えられたものであって、特別に
別途設けられたものではない。そして、シートを積載す
る載置トレイ151を基準位置より降下させ、この位置
から徐々に上昇させる段階での最上部シートPの位置を
把握した状態で、最上部シートPの吸着検出に応じてシ
ートの厚さを検出する点が非常に新しい。
【0060】ここで、上記位置検出センサ43の動作状
態によりシートの厚さを判断することなく、基準位置か
ら下降された吸引開始位置から徐々に上昇される過程
で、吸着された上昇位置でシートの厚さを判別できる。
例えば、載置トレイ151を2mm毎に上昇させる時
に、その2mm上昇させる毎に吸着動作を行わせている
ため、この時に吸着した時に厚さを判別することもでき
る。つまり、基準位置から6mm降下した状態でシート
の吸着を検出すれば、該シートPは極薄シート(例えば
60g/m2 より薄いシート)、さらに2mm上昇させ
た状態でシートの吸着を確認されると薄いシート(例え
ば60g/m2 程度のシート)、さらに2mm上昇させ
た段階で吸着されると、普通の厚さのシート(例えば7
0〜80g/m2 程度のシート)、そして基準位置で吸
着された場合には厚いシート(90g/m2 を越える厚
さのシート)、基準位置よりさらに2mm上昇させるこ
とで吸着が確認されると、極厚シート(複写装置に使用
可能な範囲のハガキ等の180〜200g/m2 程度の
シート)であることを判別することも可能となる。
【0061】ここで、ステップS8においてシートの吸
着が吸着検出センサ50にて検出されることなく、S1
2にて上昇させる動作を実行中に、上限検出センサ44
が動作すると、これ以上の上昇動作が不可能であるとし
て、シートPとしては極厚シート以上のものとして、例
えば取り扱い不能であるとして、シート厚さ検出を完了
し、該給紙装置15にセットされているシートはシよう
不能であることをとユーザに報知することもできる。
【0062】上記動作が完了することで、シート厚さの
検出を完了し、図には示していないが、給紙可能状態に
設定するために、昇降機構を動作させ最上部シートPを
基準位置に保持させる。これは、位置検出センサ43が
ONしていなければ、上昇動作を実行させ、ONした状
態で停止させ、この状態で待機させる。つまり、基準位
置に最上部シートPを保持する。
【0063】また、位置検出センサ43がON状態にあ
れば、基準位置を越えている場合があるため、一旦下降
させ位置検出センサ43がOFFした状態が確認される
と、上昇動作を実行させONした状態で停止させること
で、基準位置に最上部シートPを位置させることができ
る。
【0064】上述のようにシートPの厚さを給紙前に事
前に検出し、シートを基準位置に保持して給紙の待機を
行うことになる。そして、給紙指令があれば上記シート
給紙装置15において、検出した厚さに応じて給紙制御
を行う。この制御の実例については以下に詳細に説明す
る。
【0065】(シートの厚さ検出による他の具体例)特
に図4及び図5にシート厚さを検出するためにシートの
吸着状態を検出する吸着検出センサ50を兼用してお
り、該センサ50は先に説明したように給紙方向の積載
されたシート先端部分に対向して配置している。
【0066】この吸着検出センサ50は通常給紙ベルト
152に吸着されるシートを検出するために設けら、こ
の吸着状態を確認することで給紙ベルト152の駆動ロ
ーラ152aを回転駆動させる信号を出力することで、
吸着されたシートPの給紙を行っている。
【0067】上記吸着検出センサ50は、特に給紙され
る側で、かつエアーの吐出を行うノズル163側に、給
紙ベルト152の間に配置されている。吸着検出センサ
50は、光学センサであって、発光素子及び受光素子を
併設しており、発光素子からの光が被測定物であるシー
トに照射され、その反射光が受光素子に受光されること
で、シートの存在を検出することができる。
【0068】また吸着検出センサ50は、給紙ベルト1
52に吸着した状態で最大の受光量となり、受光素子か
らの出力が最大となる。これを利用して、図5に示すよ
うに浮揚吐出ノズル162よりエアーを吹き付け、最上
部のシートPを浮揚させた状態での受光量に応じてシー
トPの厚さを把握できる。つまり、受光素子からの出力
値は、浮揚状態に比例する。
【0069】一方、シートPはその厚さが厚いほど重た
いため、一定量のエアーの吹き付け流量であれば、浮揚
する位置が低くなる。逆に、シートPが薄い又は浮揚位
置が高くなる。そのため図8に示すようにシートPの厚
さが薄いほど、吸着検出センサの出力は大きくなる。例
えば普通のシート厚(70〜80g/m2 程度)又は6
0g/m2 程度の厚さの薄いシートの場合に、受光素子
からの出力基準Vcを境に、薄い又は厚いシートである
ことは判別できる。なお、はがき等の極厚シートPであ
れば180〜200g/m2 程度であり、一定のエアー
流量による突き付けを行っても浮揚量は少なく、その出
力は非常に小さくなる。そのため上述したように単純に
厚いか薄いかを判別することなく、検出センサ50の出
力Vに応じたシートPの厚さを容易に把握できる。
【0070】つまり、60g/m2 より軽いシートPで
あれば、出力が大となり極薄のシートPであるとして判
別することができる。また上記基準Vc程度の出力が得
られる場合には、普通厚のシートPとして判別し、上記
基準Vcから極薄のシートPの厚さによる出力との間の
出力の場合は薄いシートPとして判別し、また上記基準
Vcを下回り、極厚のシートPまでの出力がえられた場
合には厚いシートPとして、5段回のシートPを容易に
判別することもできる。
【0071】上記載置トレイ151上に積載された最上
部シートPの浮揚状態を検出する際に、浮揚を行わせる
エアーの吐出量としては、シートPが浮揚した状態で安
定するエアー流量であることが最適である。つまり、浮
揚したシートPが暴れ、波打つと吸着検出センサ50の
出力が安定せず、誤検出することになる。そのため、通
常は吐出手段160より吐出される浮揚ノズル162か
らのエアー流量にて安定する状態で調整されている。つ
まり、ダクト165の開口部の形状や、吐出用ファン1
64の回転数等を調整することで、浮揚ノズル162か
ら吐出した時のエアーにて、最上部のシートPが一定位
置へと浮揚され、その状態を維持するように吐出量が予
め調整されている。
【0072】一方、分離ノズル163や吸引部によるエ
アーの流れが存在すると、浮揚ノズル162からのエア
ーの吹き付けを行いシートPを浮揚させると、その浮揚
状態は安定しない。そのためにも、上記分離ノズル16
3のエアーの吐出を開閉弁163を閉じ、及び給紙ベル
ト152の吸引手段154の動作を停止させた状態で浮
揚状態を検出することが最適である。
【0073】しかも、浮揚ノズル162により最上部の
シートPを浮揚させた場合、特に先端部分でのシートP
の浮揚状態は、非常に安定するものの、後端部分でのシ
ートPの浮揚状態は安定せず、多少ばたついたり、波打
つこともある。そのためにも、吸着検出センサ50はシ
ートPの給紙先端部近傍に対向する位置に配置すること
が重要となる。
【0074】次に、図9に示すシートPの厚さ検出制御
について説明する。
【0075】まず、載置トレイ151にシートPの補充
や交換を行うために、載置トレイを外部に引き出す。こ
の引き出し方向は給紙方向と反対方向へと引き出す(S
20)。この状態で載置トレイ151に所望のサイズの
シートPを積載し、複写装置1本体へと挿入する。この
挿入状態は従来自明の装着検出スイットのON動作によ
り、挿入されたことを検出(S21)できる。この検出
後に、シートPを最適位置へと上昇(S22)させる。
そのためにも、昇降機構の昇降用モータ46を駆動し載
置トレイ151を上昇させる。この上昇において、シー
トPの最適給紙位置である基準位置まで上昇されると位
置検出センサ43が動作し、その状態で停止させる。
【0076】この制御フローチャートにおいては、吸着
検出センサ50を兼用し、該吸着兼用センサ50の出力
状態に応じて最適位置の最上部シートP位置での反射光
量を検出することで最適な基準位置にシートPを上昇さ
せている。そのため、載置トレイ151の上昇開始によ
り、吸着検出センサ50の出力を取り込む(S23)。
この出力が、最適基準位置での出力と一致するか否かを
比較(判別)し、もし最適基準位置でなければ、上昇動
作を継続する。この動作を繰り返し、最適基準位置に見
合った値(Vh)が、上記吸着検出センサ50から出力
された状態で、このステップを抜け、載置トレイ151
の上昇動作を停止させる。つまり、昇降用モータ46の
駆動を停止する。
【0077】上述の最適基準位置の制御が完了すれば、
シートPの厚さを検出するために、シートPを浮揚させ
る。そのためにも、吐出用ファン164を駆動し、特に
分離ノズル163の開閉弁167を閉じ、浮揚ノズル1
62よりエアーを吐出させる。このエアー吐出により積
載された最上部付近のシートPにエアーを吹き付け、該
シートPを浮揚(S26)させる。この動作の後に、浮
揚されるシートPの厚さを検出するために、吸着検出セ
ンサ50の出力状態(電圧値)を取り込む(S27)。
【0078】上記取り込んだ出力電圧(V)が、図8に
示すような基準出力Vcより大きいか否かを比較する。
この比較結果において、浮揚しているシートPからの反
射光に基づく吸着検出センサ50の出力電圧Vが、境界
基準電圧Vcより小さい場合には、浮揚位置が低く(吸
着検出センサより遠く)厚いシートPであることを判別
(S30)する。また、シートPが薄い場合には浮揚位
置が高く(吸着検出センサに近い)なり、その出力が基
準電圧Vc以上になる。そのため、薄いシートPである
こと判別(S29)し、この動作を停止する。この停止
とは、浮揚ノズル162からのエアーの吐出を停止する
ために、吐出用ファン164を停止させ、かつ開閉弁1
66を閉じる。なお、この弁166は閉じなくても開放
状態であってもよい。
【0079】以上のようにして、シートPの厚さを検出
できる。この厚さ検出においては、ステップS28に
て、第1の実施形態同様に、厚いか薄いかの2種類のシ
ートP厚を検出しているが、先に説明したように吸着検
出センサ50の出力電圧に応じて5種類の厚さ検出を行
うことも可能である。
【0080】また、この実施形態においては、シートP
の浮揚状態を検出し、この検出値に応じてシートP厚さ
を検出するため、第1の実施形態に明記したように載置
トレイ151を最上部シートPの最適基準位置へと戻す
必要はなく、シートPの厚さを検出を完了した状態で、
そのまま給紙状態の準備状態に設定できる利点がある。
【0081】以上の構成によりシート厚さ検出装置を利
用して以下に、本発明による給紙制御を行うための新規
な構造のシート給紙装置について説明する。
【0082】(第1の実施形態)給紙装置としては、シ
ート給紙装置15だけでなく、画像形成後のシート再度
画像形成位置へと給送するものがある。これは、図1に
おいて説明したように、中間トレイ21から給紙する場
合がある。そこで、中間トレイ21に収容されるシート
につてはいずれかの面に画像が形成されており、シート
給紙装置15に比べて重送する確立が高くなる。
【0083】そこで、シート給紙装置15において検出
されたシートの厚さに応じて、給紙制御を行うことで重
送を阻止し、1枚給紙と同時に給紙動作を確実に行える
ように構成してる。
【0084】そのために、図11及び図12に示すよう
に、中間トレイ21には、収容されたシートの最下部か
ら給紙を行うために、エアー吸引を行うことで最下部シ
ートを吸着し給紙する給紙手段である給紙ベルト27が
設けられている。この給紙ベルト27は給紙装置15に
おいて説明したものと同様の構成であって、複数に分割
されており、駆動ローラ211と従動ローラ212との
間に張架されている。この給紙ベルト210を挟むよう
にして両側にトレイ21を構成する2個の線対称に同一
形状をなす可動ウイング213が設けられている。
【0085】可動ウイング213は、適宜屈曲されてお
り、一端部が回転軸部214に固定されている。該回転
軸部214は取り付け板金215に回転可能に適宜軸受
を介して支持されている。上記可動ウイング213は、
特にコピー済みの用紙を収容する際には、給紙ベルト2
7表面とほぼ同一平面となるような載置部213aを有
しており、該載置部213aと給紙ベルト27でシート
を載置するようになっている。
【0086】可動ウイング213は、可動させ、載置部
213aの面が適宜の角度で傾斜するように、上述した
ように回転軸部214の一端部には、それぞれ歯車21
6a,216bが固着されている。この歯車216a,
216bは、可動ウイング213の傾斜角度を調整する
調整用モータ217の軸217aに固定された駆動歯車
218に、従動歯車219a,219bを介して噛合す
るように連結されている。上記調整用モータ217は、
上述した取付け板金215に固定されている。また、従
動歯車219a,219bは、取付け板金215に固定
された軸ピンに回転可能に設けられており、上記モータ
軸217aに固定された駆動歯車218の回転を歯車2
16a,216bを介して回転軸部214に伝達してい
る。
【0087】上記給紙ベルト210の内部には図13に
示すように、エアーの吸引手段220が設けられてお
り、エアー吸引を行うことで最下部のシートPを給紙ベ
ルト27面へと吸着させる。また、給紙ベルト27は矢
印方向に駆動されることで、中間トレイ21である可動
ウイング213の載置部213a上のシートPを給紙す
ることになる。
【0088】上記中間トレイ21には、図1において説
明したようにコピー済みのシートが各種搬送手段を介し
て搬入され、給紙方向前面に配置されている規制板22
1にて先端が当接し、また図示しない後端規制板の移動
によりシートが整合される。またシートの両側において
は同様に図示しないシート側縁規制板の可動により整合
される。さらに、中間トレイ21上のシートPを1枚給
紙するために、エアーをシート先端部へと吹き付け、上
部のシートを浮揚させ最下部のシートPを給紙するたの
エアー吐出手段222が収納されるシート先端部に対向
するように配置されている。
【0089】この中間トレイ21には、両面コピーまた
は同一面への多重コピーを行う合成コピーを行うため
に、一方の画像形成されたシートが搬入される。このシ
ートへの一方の面のコピーが全て完了し、中間トレイ2
1に収容された後、該中間トレイ21から、画像形成さ
れた面又は他の面に画像形成を行うために、上述したよ
うにレジストローラ16の位置へと送り込むために給紙
ベルト27の駆動が行われる。また、給紙ベルト27の
給紙方向の下流側には、上記レジストローラ16へと送
り込むための搬送ローラ35が配置されている。
【0090】上記給紙ベルト27による駆動は、まずエ
アーによる吸引を行い十分にシートが吸着された状態
で、給紙ベルト27を走行させる駆動ローラ211が駆
動されることになる。その前に、シートの重送を阻止す
るために、図12に示すようにエアー吐出手段222よ
りエアーが吹き出され、載置された複数のシートPを捌
き、最下部のシートのみを給紙ベルト27にて吸着さ
せ、1枚給紙を可能にしている。
【0091】ここで、先に説明したように、シート給紙
装置15が選択され、該シート給紙装置15におけるシ
ートPが使用されて、両面又は合成コピーが行われる場
合、上述したように中間トレイ21に片面にコピーされ
たシートPが両面であれば画像形成面を上にして中間ト
レイ21へと送り込まれる。片面コピー済みのシートP
は順次中間トレイ21上に堆積させることになる。
【0092】上記シート給紙装置15においては事前、
例えば電源投入時やシートの補充又は交換等において各
シート給紙装置15に積載されているシートPの厚さが
検出されている。この検出された厚さに応じて、選択さ
れたシート給紙装置15のシートの厚に応じて、上記中
間トレイ21を構成する可動ウイング213の傾斜角度
が制御される。例えば、シート給紙装置15に使用され
るシートPが厚い場合には、傾斜角度を小さく設定す
る。つまり、給紙ベルト27の平面(水平線Hの面)よ
り多少傾斜させる(図12の破線より多少傾斜する状
態)。またシートPが薄い又は普通厚の場合には、図1
2に示すように実線で示す状態に、可動ウイング213
を可動させる。この駆動は、調整用モータ217を図に
示す方向に回転駆動させることで、破線の状態から実線
で示す状態に可動ウイング213を可動させることがで
きる。
【0093】特にコピー済みのシートPは、転写部を通
過するなどして帯電電荷が付与されるために静電的に吸
着することになる。そのため中間トレイ21へと送り込
まれ堆積されたシートP同士が静電的に吸着し重送が多
発することにもなる。これを阻止するためにも上述した
ようにエアー吸引を行い、最下部のシートPのみを給紙
ベルト27に吸着して吸着させることで重送を阻止して
いる。さらに、その重送を阻止し、1枚給紙を確実にす
るためにも、吸着されているシート先端部分に吐出手段
222にてエアーを吹き付け最下部より上のシートを分
離することで、その効果を助長している。
【0094】さらに本発明においては、シートの厚さに
応じて可動ウイング213を設け、その可動ウイング2
13の傾斜角度を制御してる。つまりシート厚に関係な
く重送を阻止する効果をより高める。通常シートPが薄
い又は普通厚の場合には、静電的に吸着する度合いが高
い。そのため、エアーの吹き付けによる分離効果が高ま
る。また、図12に示すように薄いシートPの場合に
は、可動ウイング213を実線で示すように傾斜させる
ことで、最下部のシートPが腰の強さに抗して中央部が
垂下する。また、最下部より上のシートP1は中央部が
垂下しようとするものの、最下部のものよりその垂下状
態が少なくなる。そのため最下部シートPと上のシート
P1との間の間隙Aが形成される。この間隙Aにエアー
を吹き付けると、最下部シートPと上のシートP1との
分離が効果的に行われ、よって給紙ベルト27に最下部
シートPのみ吸着して給紙できる効果が高められる。
【0095】一方、シートPが厚い場合には、シートP
の腰が非常に強いため、可動ウイング213を大きく傾
斜させても中央部が垂下することはなく、腰の強さで水
平状態を維持しようとする。そのため、図12において
シートP1のように、給紙ベルト27より離間した状態
で維持しようとする。これにより、給紙ベルト27へと
吸着させることが困難になる。
【0096】そこで、検出されたているシートPが厚い
場合には、可動ウイング213の傾斜角度を小さくなる
ように、破線で示すように、多少傾斜するように可動ウ
イング213を調整し、設定する。この角度は水平線H
に対して多少傾斜させる。
【0097】このようにすることで、厚いシートPの場
合においても、給紙ベルト210との吸引のために距離
を近接させることができ、またわずかに垂下することで
上のシートとの間に多少なりとも間隙を作ることが可能
になる。また、そこにエアーを吹き付けることで分離効
果を高め、1枚給紙をより確実にできる。しかしなが
ら、厚いシートPの場合には、エアー吸引を行ってもシ
ートPを複数枚吸引するだけのエアー流量に設定されて
いなければ、上記吐出手段222からのエアーの吹き付
けを行わなくても、十分に分離されて1枚給紙を行うこ
ともできる。
【0098】図14は、中間トレイ21により給紙制御
を示す制御動作の一例を示すフローチャートである。ま
ず両面又は合成コピーが選択されると、選択されたシー
ト給紙装置15のシート厚さは事前に検出(S31)さ
れている情報に応じて(S32)、中間トレイ21の可
動ウイング213の角度調整が行われる。ここで、中間
トレイ21側では、シートPへの片面コピーが実行され
ている時には、中間トレイ21より給紙されることはな
く、コピー済みのシートPが順次収容されることにな
る。この状態では可動ウイング213については、シー
ト厚さに応じて可動させることなく、給紙ベルト27の
平面に沿うように載置部213aが水平になる状態(水
平線Hに一致する状態)に設定しておき、給紙を開始す
る段階で可動させることもできる。
【0099】上述のように中間トレイ21より給紙を行
う段階でにおいて、可動ウイング213は、シートPが
厚い場合(S33)には破線で示す状態に可動ウイング
213が調整され、シートが薄い場合(普通厚を含む)
には(S34)、可動ウイング213が実線で示す状態
に調整される。
【0100】これにより両面又は合成のためのコピーが
開始(S35)されると、中間トレイ21に対する給紙
指令(S36,S37)に応答して、給紙ベルト27へ
の最下部のシートPの吸引動作を行い、給紙ベルト27
を駆動させると同時に吹き出し用の開閉弁を開放し吐出
手段222よりエアーを吹き付ける(S38)。ここ
で、シートPが厚い場合には、エアーを吹き付けること
で最下部のシートPの給紙ベルト210への吸引に支障
がる場合には、吹き付ける動作を停止させるために、開
閉弁を閉じる(S39)。また吸引によるエアー流量を
少なくする。
【0101】これによりシートPの給紙が開始(S4
0)され、搬送ローラ35等を介して複写装置本体1の
レジストローラ16位置へと、送り出される。この動作
は中間トレイ21に存在するシートPが全て送り出され
るまで繰り返され、コピー終了状態が確認された段階
(S41,S42)で、コピー動作を完了する。
【0102】以上のように、検出したシートPの厚さに
応じて中間トレイ21を利用した給紙を行う場合、その
厚さに応じて可動ウイング213の載置部213aの傾
斜角度を調整することで、厚さに応じて給紙ベルト27
へのエアー吸引による吸着動作の確実性を高めることが
できる。また、普通厚さを含む薄いシートについては、
上部のシートとの間に隙間を形成できるため、シート分
離が確実に行え、1枚給紙の確実性を高め、また画像形
成位置を経由し静電的に吸着作用が高まっていても、重
送の阻止効果が高まる。
【0103】(第2の実施形態)次に、中間トレイ21
における給紙装置でなく、シート給紙装置15における
シートの厚さ検出に応じた給紙制御について説明する。
つまり、シートの厚さを事前に検出した状態において、
該シート給紙装置15にて最上部シートPより順次1枚
給紙を可能にする構成について説明する。特に、吸着さ
れたシートPの分離効果をより高めるための構成であ
る。
【0104】上記の構成としては、図15及び図16に
示すように、給紙ベルト152の間には複数、実施例で
は2個の従動コロ51が、給紙ベルト152の吸着する
表面より出没可能に設けられている。この従動コロ51
は、軸52を中心に回動する可動レバー53の一端部分
に回転自在に支持されている。
【0105】また、可動レバー53は、他端部がソレノ
イド54の動作片55に連結されており、該ソレノイド
54が通電されると、図において時計方向に可動レバー
53が回動される。この回動レバー53の軸52と従動
ローラとの間には付勢手段であるスプリング56が設け
られており、該スプリング56にて常時反時計方向にレ
バー53が付勢されている。
【0106】スプリング56の一端は上記可動レバー5
3に取り付けられており、他端部は吸引手段を構成する
吸引部155の外装部分に取り付けられている。また、
ソレノイド54においても、図示しない取付け部材を介
して吸引部155の外装部分に取り付けられてる。さら
に、軸52は、図示しない吸引部155の外装部分に固
定された支持部材に支持されるか、給紙ベルト152の
駆動ローラ152aの軸を支持してなる側板のフレーム
等に支持されている。
【0107】以上の構成において、シート給紙装置15
にて給紙するシートの厚さが検出された状態において、
上記ソレノイド54の駆動制御が行われる。この駆動制
御により、図15の(A)または(B)に示すように従
動コロ51が給紙ベルト152の表面(吸着する面)に
対して出没することになる。
【0108】その状態を図17に示すフローチャートに
従って説明する。シート給紙装置15にて給紙前に、シ
ートPの厚さがシート厚検出装置により検出(S41)
される。その検出結果においてシートPが厚い場合に
は、ソレノイド54をOFF状態のままにする。これに
より図15(A)に示すように従動コロ51は給紙ベル
ト152より突出することはない。つまり、スプリング
56の付勢力により、可動レバー53は反時計方向に付
勢されているためである。
【0109】一方、結果したシートPが薄い場合には、
ソレノイド54がONされ動作片55を磁気的に吸引す
る。これにより、可動レバー53が時計方向にスプリン
グ56の付勢力に抗して回動される。そのため、従動コ
ロ51が給紙ベルト152の表面より突出(S43)す
る。
【0110】そこで、シートPが薄い場合においては、
上述のように従動コロ51を突出している状態におい
て、給紙指令があると、給紙動作を開始する。これによ
り、吐出用ファン164及び吸引用ファン156が駆動
され、エアーの吐出および吸引を行う。吐出用ファン1
64が駆動されることで、開閉弁166を開けば、浮揚
ノズル162からエアーが積載されたシートへとエアー
が吹き付けられる。これにより、最上部のシートPが浮
揚される。
【0111】これと同時に、吸引用ファン156の駆動
により吸引部155を介してエアーが吸引され、浮揚さ
れる最上部シートPが給紙ベルト152に吸着される。
この時、シートが複数吸着された場合、従動コロ51が
給紙ベルト152より突出しているため、吸着されたシ
ートPの最上部がシートの腰が弱いこともあって給紙ベ
ルト152に吸着されたわむ。また、最上部以下のシー
トP1については、給紙ベルト152による吸引力弱ま
るため、ここで最上部シートPとそれ以下のシートPと
の間に隙間が形成されることになる。
【0112】この状態で、分離ノズル163よりエアー
を吹き出すためにも、開閉弁167を開放する。これに
より、上述の隙間にエアーが吹き込まれ、下部のシート
P1が最上部シートPより分離される。この状態で給紙
ベルト152の走行させるために、駆動ローラ152a
がモータ153の回転による駆動され、吸着された1枚
のシートPが給紙されることになる。
【0113】これに対して、シートPが厚い場合には、
従動コロ51が突出することはない。しかしながら、厚
いシートPの場合には浮揚ノズル162のエアーの吹き
付けにより、十分に下部シートP1と最上部シートPと
の間が分離、つまり捌かれた状態で給紙ベルト152に
吸着され、複数枚のシートPが吸着されることもなく、
複数枚のシートPが吸着されていても、分離ノズル16
3からのエアーの吹き付けにより十分に分離される。
【0114】また、厚いシートPの場合に、従動コロ5
1が突出されていると、シートPの腰の強さにより、給
紙ベルト152側に十分にエアーによる吸着が行われず
に、従動コロ51表面にシートP1のように支持された
状態となり、給紙不良が発生することが考えられる。そ
のため、従動コロ51は、シートPが薄い場合に突出さ
せることで、複数枚のシートの分離の効果が高まり、厚
いシートPの場合には給紙不良が発生する可能性が高く
なるため、給紙ベルト152内に収納されていることが
有効となる。
【0115】なお、従動コロ51の突出状態において
は、シートPの厚さに応じて、その突出量を制御するこ
とも効果的である。特にはがき等の非常に厚いシートP
でれば、従動コロ51を突出させることなく、シートP
の厚さが薄くなるに従って突出量を多くすることで、よ
り精度の高い制御を行える。そのため、従動コロ51を
可動させる可動レバー53をソレノイド54にて駆動す
ることなく、回転カムを設け、該回転カム表面に動作片
55が連結された可動レバー53の端部に当接させ、ス
プリング56の付勢力に抗して回転される構成とする。
これにより、回転カムの回転角度を調整することで、回
転軸と回転レバー53との端部との間の距離を制御で
き、従動コロ51の突出量を簡単に調整できる。
【0116】上記従動コロ51は、可動レバー53に回
転可能に支持されているが、可動レバー53の一端部分
を突出させてもよい。つまり、可動レバー53の一端部
は、シートを案内する案内部材であり、給紙ベルト15
2にて吸着されるシートPが可動レバー53の案内部材
に沿って案内される。そのため、シートPとの摩擦抵抗
が小さくなる部材にて可動レバー53を形成するか、可
動レバー53がシートPと接する面の一端部分を摩擦抵
抗の小さい部材にてコーティングさせてもよい。つま
り、回転可能な従動コロ51を設けた案内部材でなく、
可動レバー53等からなる回転することのない案内部材
を設けることでも、十分にシートPの分離効果を望め
る。
【0117】また、従動コロ51又は単なる案内部材を
突出させてシートPの分離効果を高めることが可能であ
るため、分離動作が完了すれば該従動コロ51等を引っ
込めてもよい。つまり、分離ノズル163より分離エア
ーを吹き付けた後、給紙ベルト152が回転駆動を開始
するタイミングで、従動コロ51を引っ込めるために、
ソレノイド54の通電を停止(OFF)する。このよう
に制御しても、分離された後に、従動コロ51が引っ込
められるため、給紙動作に全く支障がなくなり、より安
定した給紙を可能にできる。特に従動コロ51でなく、
可動レバー53を直接突出させシートPを案内する部材
で構成する場合には、摩擦抵抗との問題がなくなるため
特に効果的といえる。つまり、従動コロ51であれば、
回転するため給紙されるシートPとの間に摩擦の問題は
なくものの、静止している部材に給紙されるシートPが
当接することによる摩擦の問題を考慮する必要が全くな
くなるからである。
【0118】(第3の実施形態)続いて、シート給紙装
置15において、検出したシートの厚さに応じた給紙制
御を行う他の実例を以下に説明する。この例は、給紙ベ
ルト152にシートPが吸着し、該吸着したシートPが
給紙ベルト152の駆動により確実に吸着して給送させ
るためものものである。
【0119】そこで、まず給紙ベルト152とシートP
との吸着状態を良好にするための手段として、給紙ベル
ト152へとシートを吸引する吸着量を制御する例を説
明する。とくに、従来では吸引量を制御するために開閉
弁158の開閉角度の調整、吸引用ファン156の回転
数を制御する等の制御を行うことが考えられる。しかし
ながら、開閉弁158及び吸引用ファン156は、シー
トPを吸引するための十分で、かつ安定して確実に吸引
できるエアー流量に調整されているため、この状態を変
えるようにエアー流量を調整すれば、元の状態に戻した
時に、多少なりとも吸引のためのエアー流量等が変化す
ることが考えられる。
【0120】そのため、以下に説明する給紙制御、特に
吸引量を給紙ベルト152の回転位置を制御することで
調整するものある。図18に示すように給紙ベルト15
2に形成されている開口152cの開口面積を異ならせ
ている。つまり、図18(B)に示す給紙ベルト152
の下面をシートPの吸着面として場合、該吸着面がシー
トPと対向した状態で給紙動作が行われる。そのため、
給紙ベルトの1/2に区分し、一方の領域面を薄いシー
トPの給紙面(吸着面)とし、他の領域面を厚いシート
Pの給紙面とする。
【0121】そこで、図18(A)に示すようにもの
は、薄いシートPを給紙する時の吸着面を示すもので、
その開口152c−1を、これと反対の図18(C)に
示す吸着面の開口152c−2より開口面積が小さくな
るように形成する。ここで、開口部の数を同一にした場
合には、その各開口部の面積を異ならせているが、開口
部分を面積を全て同一とした場合には、特に図18
(C)の吸着面については、その個数を多くすること
で、全体として開口面積を大きくできる。
【0122】一方、上記給紙ベルト152の吸着面をシ
ートPの給紙において対向させるための各面の検出は、
給紙ベルト152の各面に形成されているマークaとb
をマーク検出センサ60及び61を用いて検出する。こ
のマーク検出センサは、センサ60が、マークaを検出
し、これにより薄いシートPを給紙する際にシートPと
対向する位置(下面)を制御するために利用され、セン
サ61がマークbを検出し、厚いシートPを給紙する際
にシートPと対向する位置を制御ために利用される。
【0123】以上の構成において、シート給紙装置15
によるシート厚さ検出を行ったことで、給紙ベルト15
2の使用する面が決定される。つまり、給紙前において
シートPが厚いと検出されると、給紙ベルト152の吸
着面、即ちシートPと対向する側に、図18(C)で示
す大きな開口152c−2が対向するように、マーク検
出センサ61がマークbを検出した状態で駆動ローラ1
52aの動作を停止させる。これにより、大きな開口1
52cがシートPと対向した状態に位置決められ、給紙
を行うために、その状態で待機する。
【0124】そこで、給紙指令がなされると、吸引用フ
ァン156が動作し吸引を開始することで最上部シート
Pが同時に駆動される浮揚ノズル162からのエアーの
吹き出しにより浮揚したシートPが吸引される。この場
合、吸引のための開口152c−2が大きいため、吸引
力が助長されることになり、厚いシートPであっても十
分に給紙ベルト152側に吸着させることができる。
【0125】そして、吸引動作が完了しシートPが吸着
された後、給紙ベルト152が駆動ローラ152aにて
走行されることで給紙が開始する。この給紙動作におい
ては、給紙ベルト152が半回転すると、小さい開口1
52c−1が形成されたベルト面が給紙シート側と対向
する。そのため、その半回転する前に、給紙されるシー
トPが搬送ローラ34にて搬送されるタイミングでもっ
てエアーの吸引を遮断するために、開閉弁158を閉じ
る。
【0126】これにより、給紙ベルト152による給紙
作用がなくなり、シートPは搬送ローラ34にて給送さ
れる一方、該給送ベルト152は次の給紙を行うために
大きな開口152c−2がシートPを給紙する面と対向
するように1回転後のマークbの検出動作に応じて停止
される。そして、次の給紙指令がなされると、開閉弁1
58が開く吸引動作を行う。
【0127】これと反対して、シートPが薄いと検出さ
れると、図18(A)の面をシートPの給紙位置と対向
するように給紙ベルト152を位置決めする。そのため
に、マークaがマーク検出センサ60にて検出された状
態で給紙ベルト152の送りを停止させ、その状態で待
機させる。この待機状態において、給紙指令があれば、
通常の開口152c−1を介して薄いシートPの吸着を
行う。これ以後の動作は上述の通りである。
【0128】上述のように、給紙ベルト152の給紙面
をシートPの厚さに応じて決定し、その給紙面を事前に
検出したシートPの厚さに応じて設定している。これに
より、給紙のためのエアーの吸引量を調整する必要がな
くなり、シートPの厚さに応じて形成されたエアー吸引
のための開口152cの大きさ、特に開口面積の大小を
選択することで簡単に対応できる。そのため、シートP
が厚い場合においても、給紙ベルト152に十分にシー
トPを吸着させた状態で給送できるため、スリップ等が
生じることなく確実なる給送を行える。また、薄いシー
トの場合にも、吸着作用が十分であるため、同様に問題
なく給送できる。
【0129】ここで、給紙ベルト152の位置制御にお
いては、図18に示すように各吸着面を全域をシートP
と対向する状態で位置決めするようにしているが、吸引
される領域としては、吸引部155の吸引開口155a
が設けられた領域のみである。そのため、各吸着面の先
端の開口152cが吸引開口155aの先端と対向した
状態で待機させることが重要となる。特に吸引開口15
5aが給紙ベルト152の中央部に位置するように設け
られておれば、給紙ベルト152は開口152cの先端
が中央部付近を先頭にして待機させれば、給紙ベルト1
52が半回転するまで、同一条件での給紙動作を行え
る。
【0130】以上は、給紙ベルト152のエアーの吸引
力を制御することで、給紙ベルト152にシートPの吸
着作用を制御している。この吸引力の制御との組み合わ
せて又はこの吸引力の制御とは別に、吸着した後のシー
トPを確実に給送するためにもシートPの厚さに左右さ
れず吸着されたシートPを給送することが重要になる。
そのため、吸着されたシートPと給紙ベルト152との
摩擦状態を考慮することで、吸着されたシートPが給紙
ベルト152とスリップすることなく確実に給送するこ
とができる。
【0131】そこで、シートPが薄い場合には、吸着す
る作用力が強く働くため、給送ベルト152とシートP
との摩擦係数を大きくする必要なない。これに対し、シ
ートPが厚い場合には、吸着する作用力がシートの重さ
等の関係からさほど強くないため、給送ベルト152と
シートPとの摩擦係数を大きくする必要がある。
【0132】この摩擦抵抗を異ならせるために、図18
で示す給紙ベルト152を1/2に区分して、一方の面
に対し他方の面の摩擦係数を大きくする。例えば、図1
8(A)の面を薄いシートPの給紙面としてそのまま使
用し、図18(C)の面を厚いシートPの給紙面に使用
する。
【0133】そして、図18(C)の給紙面側の給紙ベ
ルト152表面の粗さを、図18(A)の給紙面より粗
くすることで摩擦抵抗を大きくするようにしている。こ
のように構成することで、厚いシートPの場合には、吸
着されるシートPとの摩擦抵抗が大きく作用するため、
吸着されたシートPのスリップをなくし、吸着シートP
の確実な給送を行える。また、給送ベルト152の各給
紙面の位置制御は、上述したようにマーク検出センサ6
0,61にてそれぞれのマークa及びbを検出すること
で同様にして実施できる。この形態と同時に吸引するた
めの開口を先に説明したように設定することで、その効
果が助長されることになる。
【0134】一方、摩擦抵抗を変える方法としては、表
面の粗さを変えるだけでなく、シートPが給紙ベルト1
52に密着するベルト面積を変えることでも同様にして
行える。そのため、図19に示すように給紙ベルト15
2の給紙方向と直交する方向の幅を多少大きく形成して
おく。そして、薄いシートPの給紙面の一部を欠如(1
52d)する。つまり、図19(A)において給紙ベル
ト152の両側の一部を切り欠く152d。これによ
り、切り欠かない給紙ベルト152の面を利用して給紙
を行えば、シートPと給紙ベルト152との接触による
摩擦が切り欠いた側に比べて大きくなる。そのため、図
19(C)の面を厚いシートPの給紙面として利用する
ことで、給紙動作時のスリップが阻止され確実なる給送
を可能にできる。
【0135】上記給紙ベルト152の位置制御につて
は、先に説明した通りであり、ベルト152に形成され
たマークa又はbをマーク検出センサ60又は61にて
検出することことで行える。
【0136】また、図19に示す給紙ベルト152につ
いては、単独で適用することでも上述した効果を得られ
るものの、給紙ベルト152の各面の開口面積を異なら
せるものや表面粗さを異ならせるものと併用させること
で、より効果を助長できる。特に摩擦抵抗の問題からす
れば、給紙ベルト152の表面粗さを異ならせるものと
併用することで摩擦抵抗の点でより吸着作用が助長され
るため、効果的であるといえる。
【0137】(他の実施の形態)なお、シートPの厚さ
検出においては、本発明の方法に限らず、特開平6−4
0604号公報に記載された厚さ検出、つまりシートP
を吸引する時間に応じて、シートの厚さを検出するもの
であってもよい。
【0138】この構成は、特に最上部シートを給紙ベル
ト152に吸着させる際に、特に吸引動作を開始させた
時点より、時間計測を行う計測手段を設ける。そして、
シートの厚さ検出を行う際に、最上部のシートPを最適
給紙位置へと先に説明したようにセットする。この状態
で吸引動作を開始させると同時に上記計測手段による時
間計測を開始させる。
【0139】そして、給紙ベルト152に吸着されるシ
ートを吸着検出センサ50にて検出されるタイミングで
上記計測手段の時間計測を停止させる。この計測手段の
計測時間に応じてシートの厚さを検出できる。特にシー
トが薄い場合には、給紙ベルト152に吸着されるため
の時間が非常に短い。しかし、シートが厚い場合には吸
着されるのに時間がかかる。したがって、計測した時間
を比較し、厚いシートが薄い(普通厚さ)シートからを
基準時間に応じて判定すればよい。
【0140】このように検出されたシート厚さに応じ
て、上述したように第1の実施形態ないし第3の実施形
態で説明した給紙制御を行うこともできる。
【0141】しかも、上記特開平6−40604号公報
記載によるシートPの厚さ検出の方法と、(シートのあ
つさ検出による他の具体例)の項で説明した検出方法を
利用した場合には、給紙動作を行う前に、事前にシート
Pの厚さを検出することなく、給紙動作を開始した状態
でシートPを検出できる。特に、本発明で説明したシー
トPの厚さ検出によれば、シートPを浮揚させた状態
で、その浮揚位置を検出してシートPの厚さを判定でき
るため、一連の給紙動作を実行する間でそのまま行え
る。
【0142】そこで、その浮揚位置においてシートPの
厚さを判定した後、上述した第2の実施形成及び第3の
実施形態における従動コロ51の出没制御、または給紙
ベルト152の給紙面の位置制御を行える。この制御を
行った後に、給紙ベルト152の吸引動作を開始させる
ことで、シートPの厚さを事前に検出することなく、給
紙動作の一連の動作中に行うことができ、それに応じて
給紙制御を行える。
【0143】そのため、載置トレイ151に同一の厚さ
のシートPが積載されることなく、厚さの異なるシート
Pがランダムに積載された場合においても対処できる。
これは、給紙動作の開始指令により、まずシートPを浮
揚ノズル162を動作させて浮揚される。これによりシ
ートPの厚さに応じて浮揚位置が異なり、これを吸着セ
ンサ50が検出し、シートPの厚さを判定する。
【0144】この判定の結果、シートPが薄い場合に
は、従動コロ51を突出させるためにソレノイド54を
通電し、同時にエアー吸引を行うために吸引用ファン1
56を動作させる。これとは別に、給紙ベルト152の
給紙面を薄いシートPを給紙する面に対応させ、その給
紙面が対応した後に吸引動作を行う。この動作後に、分
離ノズルよりエアーを吐出させ分離を行い、給紙ベルト
152を駆動させることで、シートPの厚さに応じた給
紙制御を行える。また、給紙されるシートPの厚さが種
々異なっていても、1枚の一連の給紙動作においてその
厚さを判定し、それに応じた給紙制御を行える。
【0145】以上のように、シートの厚さがランダムに
積載されたいる場合においても、最上部のシートPの厚
さを検出し、これに応じて従動コロ51の出没制御や給
紙ベルト152の給紙面の位置制御により、そのシート
に応じた給紙を可能にできるため、1枚給紙をより確実
に行えると同時に給送動作が安定する。
【0146】一方、第3の実施形態の項において説明し
たが、給紙ベルト152とシートPとの吸着状態をシー
トの厚さに応じて制御する場合の他の実例を説明する。
これは、エアーの吸引でもなく、摩擦抵抗を制御するも
のでもない。特に、シートPを給紙ベルト152に静電
的な力により吸着させることで、給送作用を安定させる
ものである。
【0147】そのため、図20に示すように給紙ベルト
152に対向させて帯電手段、例えばコロナ帯電手段7
0を設けている。この帯電手段70は、回転する給紙ベ
ルト152を特定の極性に帯電させるためのものであっ
て、シートの厚さが検出されると、給紙動作に先立っ
て、給紙ベルト152の表面全長を帯電させる。
【0148】そこで、シートPが厚い場合には、先に説
明したように重さ等の点から、給紙ベルト152の吸着
作用が薄いシートの場合と比べれば小さくする。そのた
め、これを助長するために、静電的な吸着力を給紙ベル
ト152に作用させる。つまり、シートが厚いと判別さ
れると、コロナ帯電手段70が動作され回転する給紙ベ
ルト152を均一に帯電させ、給紙動作を行う。
【0149】この給紙動作において、静電的な力により
給紙ベルト152に吸着されているため、吸引力が作用
しない位置へと搬送されても、追従して給紙ベルト15
2に吸着して搬送されることになる。そのため、搬送ロ
ーラ34へと送り込まれなくなる。しかし、シートPが
厚い場合には、シート自身の腰の強さにより給紙ベルト
152と駆動ローラ152aの位置で方向が反転する際
に、自然に分離され搬送ローラ34へと送り込まれる。
すなわち、シートPが厚い場合には、静電的に給紙ベル
ト152に吸着されたとしても、曲率部分において給紙
ベルト152より分離するため、給送不良の問題はなく
なると同時に、確実なる給紙が可能になる。
【0150】これに対し、薄いシートが検出されるとコ
ロナ帯電手段70の動作を不動作にする。そのため薄い
シートは、給紙ベルト152と静電的に吸着されること
なく、エアーの吸引作用のみである。そのため、エアー
の吸引作用を受けない部分では給紙ベルト152より離
れ搬送ローラ34へと確実に給送されることになる。
【0151】上記給紙ベルト152は、帯電される必要
性から、電気的に絶縁されている。また薄いシートの給
紙の場合には、帯電電荷を除電するためにも、給紙ベル
ト152を接地させることが望ましい。そのために、駆
動ローラ152aを絶縁状態に支持し、従動ローラ15
2bを接地部分に必要に応じて接続可能に設けること
で、薄いシートの場合には従動ローラ152bを接地さ
せればよい。
【0152】また、コロナ帯電手段70を設けることな
く、従動ローラ152b又は駆動ローラ152aあるい
はこれら両方に電圧供給手段を設け、厚いシートの場合
は電圧を供給することで静電的にシートPを吸着させる
ようにしてもよい。この場合には、従動ローラ152b
側等をシートが厚い場合には接地するよう構成すること
で、シートPの給紙ベルト152への静電的な吸着を抑
制できる。
【0153】さらに、図20に示すように厚いシートの
場合に静電的な吸着力を助長させるために、シートP自
身を給紙ベルト152を帯電させる極性と逆極性に荷電
するとよい。そのため、載置トレイ151を帯電手段7
1にて帯電させる。しかし、薄いシートの場合には載置
トレイ151を当然接地させる。
【0154】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の給紙装置
によれば、シートの厚さを検出することで、それに応じ
た給紙装置での制御を行え、1枚給紙及び確実な給紙を
可能にできる。
【0155】例えば、シート厚さに応じて中間トレイで
の給紙装置において、可動ウイングの傾斜角度を調整す
ることで、1枚給紙をより確実に行える。特にシートが
厚い場合には給紙ベルトへの吸着を確実に行え給紙不良
を解消できると当時にシートが薄い場合には上のシート
との間隙を効果的に構成できるため1枚給紙の効果が高
まる。
【0156】また、給紙されるシートの分離を行うため
に出没可能に設けたシート案内部材により、薄いシート
の分離効果を高め、よって1枚給紙をより確実に行え
る。
【0157】さらに、給紙手段による吸着状態を制御す
ることでシートのスリップを阻止し、確実なる給紙を可
能にできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のエアーを利用するシート給紙装置を備
えてなる複写装置の概略構成を示した断面図である。
【図2】本発明によるエアーを利用するシート給紙装置
の一例を示す断面図である。
【図3】図2におけるシート給紙装置を上から見た状態
を示す平面図である。
【図4】本発明によるエアーを利用してなるシート給紙
装置全体を示す断面図である。
【図5】図4における給紙ベルト位置の状態を示す正面
図である。
【図6】シート給紙装置におけるシートを積載する載置
トレイを昇降させる昇降機構の概略を示す模式図であ
る。
【図7】本発明におけるシートの厚さ検出による制御動
作を示すフローチャート。
【図8】本発明におけるシートの厚さを検出する他の実
施形態を説明するための出力特性図である。
【図9】図8に示す特性を利用してなる本発明における
他の実施形態によるシートの厚さ検出による制御動作を
示すフローチャート。
【図10】シート厚さ検出に応じた給紙制御の一例を示
す図である。
【図11】本発明におけるシートの厚さ検出に応答して
中間トレイの給紙制御にかかる第1の実施形態を示すも
ので、シート給紙装置の平面図である。
【図12】図11の正面図である。
【図13】図11の給紙方向を示す断面図である。
【図14】本発明にかかる中間トレイの給紙制御を示す
フローチャートである。
【図15】本発明におけるシートの厚さ検出に応答して
シート給紙装置の給紙制御にかかる第2の実施形態を示
すもので、(A)は厚いシートに対応する動作状態を示
す図で、(B)は薄いシートに対応する動作状態を示す
図である。
【図16】図15の正面図であり、薄いシートの給紙状
態を示す図である。
【図17】図15の給紙装置における給紙制御の一例を
示すフローチャートである。
【図18】本発明における第3の実施形態にかかるもの
で、シートの厚さ検出に応答してシート給紙装置の給紙
ベルトの制御例を示すもので、(A)は薄いシートに対
応する給紙ベルトの給紙面を示す平面図、(B)は給紙
ベルトを示す側面図、(C)は厚いシートに対応する給
紙ベルトの給紙面を示す平面図である。
【図19】本発明の第3の実施形態にかかるもので、シ
ートの厚さ検出に応答してシート給紙装置の給紙ベルト
の他の制御例を示すもので、(A)は薄いシートに対応
する給紙ベルトの給紙面を示す平面図、(B)は給紙ベ
ルトを示す側面図、(C)厚いシートに対応する給紙ベ
ルトの給紙面を示す平面図である。
【図20】本発明の他の実施形態にかかるもので、シー
トの厚さ検出に応答してシートの吸着作用を制御する例
を示す側面図である。
【符号の説明】
15 給紙装置 151 載置トレイ 152 給紙ベルト 152c 開口 154 吸引手段 155 吸引部 155a 吸引用開口 156 吸引ファン 160 吐出手段 161 吐出部 162 浮揚(吐出)ノズル 163 分離(吐出)ノズル 160 吐出用ファン 21 中間トレイ 27 中間トレイの給紙ベルト 213 可動ウイング 213a 載置部 214 回転軸部 215 取付け板金 216 歯車 217 駆動モータ 218 駆動歯車 40 ワイヤ(載置トレイ昇降用) 43 基準位置検出用の位置検出センサ 46 昇降用モータ 47 スリット円板 48 光学センサ 50 吸着検出センサ(光学式センサ) 51 従動コロ 53 可動レバー 54 ソレノイド 60 マーク検出センサ(薄いシート用) 61 マーク検出センサ(厚いシート用) a 薄いシート用のマーク b 厚いシート用のマーク
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B65H 3/48 320 B65H 3/48 320Z 3/54 310 3/54 310D (72)発明者 山内 浩一 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 扇田 和幸 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 岩本 強志 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 金澤 将人 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】載置トレイ上の最上部シートを給紙するた
    めの給紙手段と、該給紙手段に最上部シートをエアー吸
    引により吸着させる吸引手段と、給紙されるシート先端
    へとエアーを吹き付け浮揚及び分離させるエアー吐出手
    段と、前記給紙手段を駆動し該給紙手段に吸着したシー
    トを給送するための駆動手段と、を備えたシート給紙装
    置において、 給紙される前記載置トレイに積載されるシートの厚さを
    検出する厚さ検出手段と、 画像形成されたシートを収容する中間トレイと、 該中間トレイに載置されるシートを下部より給紙するた
    めにエアーを吸引する手段を備えてなる吸引給紙手段
    と、 前記中間トレイを構成してなり可動可能に設けられた可
    動ウイングと、 該可動ウイングを前記厚さ検出手段にて検出されたシー
    トの厚さに応じて可動させる可動ウイング駆動手段と、
    を備えたことを特徴とするエアーを利用するシート給紙
    装置。
  2. 【請求項2】前記可動ウイング駆動手段は、シートが薄
    い場合に可動ウイングの傾斜角度を大きく設定すること
    を特徴とする請求項1記載のエアーを利用するシート給
    紙装置。
  3. 【請求項3】載置トレイ上の最上部シートを給紙するた
    めの給紙手段と、該給紙手段に最上部シートをエアー吸
    引により吸着させる吸引手段と、給紙されるシート先端
    へとエアーを吹き付け浮揚及び分離させるエアー吐出手
    段と、前記給紙手段を駆動し該給紙手段に吸着したシー
    トを給送するための駆動手段と、を備えたシート給紙装
    置において、 給紙される前記載置トレイに積載されるシートの厚さを
    検出する厚さ検出手段と、 前記給紙手段に対し給紙されるシートに対向する面で出
    没可能に設けられた案内部材と、 前記厚さ検出手段にて検出されたシートの厚さに応じて
    前記案内手段を出没させる出没駆動手段と、を備えたこ
    とを特徴とするエアーを利用するシート給紙装置。
  4. 【請求項4】前記案内手段は回転可能に設けられた従動
    コロであることを特徴とする請求項3記載のエアーを利
    用するシート給紙装置。
  5. 【請求項5】載置トレイ上の最上部シートを給紙するた
    めの給紙手段と、該給紙手段に最上部シートをエアー吸
    引により吸着させる吸引手段と、給紙されるシート先端
    へとエアーを吹き付け浮揚及び分離させるエアー吐出手
    段と、前記給紙手段を駆動し該給紙手段に吸着したシー
    トを給送するための駆動手段と、を備えたシート給紙装
    置において、 給紙される前記載置トレイに積載されるシートの厚さを
    検出する厚さ検出手段と、 給紙するシートを吸着する吸着面を厚いシート用と、薄
    いシートとの区分して形成されなる給紙手段を構成する
    給紙ベルトと、 前記厚さ検出手段にて検出されたシートの厚さに応じて
    た前記給紙ベルトの給紙面を給紙するシートと対向させ
    るために、給紙ベルトを給紙位置に駆動させるベルト駆
    動手段と、を備えたことを特徴とするエアーを利用する
    シート給紙装置。
  6. 【請求項6】前記給紙ベルトは、エアーの吸引を行う開
    口面積を、シートの厚さに応じて異ならせて形成されて
    いることを特徴とする請求項5記載のエアーを利用する
    シート給紙装置。
  7. 【請求項7】前記給紙ベルトは、シートと密着する面
    を、シートの厚さに応じて摩擦抵抗が異なるように設定
    したことを特徴とする請求項5又は請求項6記載のエア
    ーを利用するシート給紙装置。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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US5975521A (en) * 1997-04-18 1999-11-02 Omron Corporation Sheet discharging apparatus having mechanically driven wings
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JP2012246138A (ja) * 2011-05-31 2012-12-13 Canon Inc シート給送装置及び画像形成装置

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