JPH0965512A - 電動車両の走行制御装置 - Google Patents

電動車両の走行制御装置

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Publication number
JPH0965512A
JPH0965512A JP22060995A JP22060995A JPH0965512A JP H0965512 A JPH0965512 A JP H0965512A JP 22060995 A JP22060995 A JP 22060995A JP 22060995 A JP22060995 A JP 22060995A JP H0965512 A JPH0965512 A JP H0965512A
Authority
JP
Japan
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acceleration
amount
soft start
traveling
resistance
Prior art date
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Application number
JP22060995A
Other languages
English (en)
Inventor
Katsuhisa Fujita
勝久 藤田
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Toyota Industries Corp
Original Assignee
Toyoda Automatic Loom Works Ltd
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Filing date
Publication date
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  • Forklifts And Lifting Vehicles (AREA)
  • Electric Propulsion And Braking For Vehicles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ソフトスタート機能を備えた電動車両におい
て、路面状況あるいは積載荷の有無・軽重等に起因して
走行抵抗が変化してもいつもほぼ一定の加速を得る。 【解決手段】 メモリ13aには荷を積載せずに平坦路
(傾斜角0°)で行ったテスト走行から求められたモー
タ6の平均トルクtavと加速度との関係(標準線)がマ
ップとして記憶されている。マイクロコンピュータ13
は時間間隔To 毎にモータ6の現在印加電圧Vo から平
均トルクtavを算出し、モータ6に接続された回転セン
サ12からの検出信号によりその時の実際の加速度aを
算出する。そして、マップ上にプロットした点(tav,
a)の標準線に対する位置関係を調べ、点(tav,a)
が標準線に対して上側に位置すれば(加速が過剰な状
態)ソフトスタート量So (V/sec.)をΔSだけ小さ
く補正し、逆に下側に位置すれば(加速が鈍った状態)
ソフトスタート量So をΔSだけ大きく補正する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばバッテリフ
ォークリフト等の電動車両に設けられた走行用電動機の
発進時の立ち上がりを緩やかに制御するソフトスタート
機能を備えた電動車両の走行制御装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年、電動車両には、発進時のスリップ
防止目的や、アクセルペダルの踏み込みによる電圧がい
きなりモータにかかって運転者や積み荷に強い衝撃を与
える急発進を防止する目的から、アクセルペダルの踏み
込み量に応じた電圧までモータの印加電圧を徐々に上昇
させるソフトスタート制御機能(特開平1−99410
号公報、特開平3−74110号公報等)を備えるもの
がある。
【0003】バッテリフォークリフトにもソフトスター
ト制御機能(パワーコントロール機能)を備えるものが
あり、加速の度合いは数段階に変えれるようになってい
る。加速の度合いはコントローラ側の設定スイッチを切
換えて希望するパワコン値を設定することにより定めら
れる。パワコン値はフォークリフトの作業内容を考慮し
て設定し、重い荷を積載する作業に使用されるフォーク
リフトに対しては大きな加速が得られるようにパワコン
値を大きめに設定する。
【0004】図9はバッテリフォークリフトの走行用モ
ータの速度制御を司る制御系のブロック図である。同図
に示すように、モータ51を駆動制御するコントローラ
52には、アクセルペダル53の踏み込み量に比例した
電圧信号を出力するセンサ53aと、パワコン値を設定
するための設定スイッチ54とが接続されている。コン
トローラ52はセンサ53aから入力したアクセル踏み
込み量に応じた信号電圧からモータ51に印加すべき目
標印加電圧Vg を求め、モータ51の印加電圧Vm を目
標印加電圧Vg に達するまで所定の上昇率で昇圧させる
ように出力制御する。
【0005】図10に示すように、コントローラ52に
はパワコン値Pn に応じてソフトスタート量Sn が設定
されたマップMを備えている。ソフトスタート量Sn は
モータ印加電圧Vm の上昇率を指し、図10のグラフ上
の各直線の傾きで示される。つまり、モータ印加電圧V
m を単位時間当たりにどれだけ上げるか、つまり何秒間
にどれだけ電圧を上げるかで決まる値(V/sec.)であ
る。このソフトスタート量Sn は平坦路で所定の加速が
得られるように設定されている。
【0006】例えば設定スイッチ54によりパワコン値
P2 が設定されていると、パワコン値P2 に応じたソフ
トスタート量S2 (V/sec.)の傾きで印加電圧Vm が
目標印加電圧Vg まで昇圧される。つまり、パワコン値
P2 で決まるソフトスタート量S2 で昇圧時の傾きが決
められ、その傾きでモータ51にかかる印加電圧Vmが
目標印加電圧Vg まで徐々に増加されることにより、フ
ォークリフトがアクセルペダル53の踏み込み量に相応
した速度まで徐々に加速されることになる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ソフトスター
ト量Sn は、設定したパワコン値Pn により一義的に決
められる値であるため、走行抵抗が大きい場合、例えば
上り坂での発進時や加速時には、加速が鈍って力強く登
れないという問題があった。特に、荷を積載していると
きは、荷の重量分だけ車重が重くなるので一層加速が鈍
くなってしまう。また、上り坂に限らず平坦路であって
も荷を積載する場合には加速が鈍ってしまう。
【0008】また、急勾配の上り坂での発進時には、少
し下がってから動き出す「ずり下がり」現象も起こり得
る。この「ずり下がり」は運転の熟練により、そのソフ
トスタート制御の緩やかな加速を考慮した運転操作によ
りある程度は解消されるが、運転の熟練度によってその
操作性にばらつきがあった。もちろん、下り坂の場合は
車両に働く重力分だけ加速が過剰気味となるため、これ
を防ぐためアクセルペダル53の踏み込み量を調整する
などの運転操作が必要であった。
【0009】本発明は前記の問題点に鑑みてなされたも
のであって、その目的は、ソフトスタート機能を備えた
電動車両において、上り坂や下り坂などの路面状況ある
いは積載荷重の大小といった走行抵抗の大きさに起因す
る加速のばらつきを小さく抑えるこにより、走行抵抗に
依らずいつもほぼ一定の加速を得ることができる電動車
両の走行制御装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
め請求項1に記載の発明では、走行用電動機を駆動する
供給電力を予め設定されたソフトスタート量に応じた上
昇率でアクセル操作部のアクセル開度から求まる目標電
力値まで電力値制御するソフトスタート制御手段を備え
た電動車両の走行制御装置であって、走行抵抗の大きさ
を判定する走行抵抗判定手段と、前記走行抵抗判定手段
により走行抵抗が大きいと判定されたときには前記ソフ
トスタート量を大きくし、小さいと判定されたときには
前記ソフトスタート量を小さくするソフトスタート量補
正手段とを備えた。
【0011】請求項2に記載の発明では、前記走行抵抗
判別手段は、路面の傾斜に起因する走行抵抗の大きさを
判定するようにした。請求項3に記載の発明では、前記
走行抵抗判別手段は、積載荷重に起因する走行抵抗の大
きさを判定するようにした。
【0012】請求項4に記載の発明では、前記電動車両
は前記電動機の回転数を検出する回転数検出器を備え、
前記走行判定手段は、前記供給電力から該電動機の出力
トルクを算出するトルク算出手段と、該回転数検出器に
より検出された該電動機の回転数の単位時間当たりの変
化量を求めて当該車両の加速度値を算出する加速度算出
手段と、平坦路且つ無積載である標準条件下で予め求め
られた該電動機の出力トルクと該車両の加速度との関係
を記憶する記憶手段とを備え、前記トルク算出手段によ
り算出された前記電動機の出力トルクにおける標準条件
下での前記記憶手段に記憶された加速度値と、前記加速
度算出手段により算出された前記加速度値とを比較し、
前記加速度値が前記標準条件下での加速度値より小さけ
れば走行抵抗が大きいと判定し、前記加速度値が前記標
準条件下での加速度値より大きければ走行抵抗が小さい
と判定するようにした。
【0013】請求項5に記載の発明では、前記ソフトス
タート量補正手段は、前記走行抵抗判定手段により求め
られた前記走行抵抗の大きさに応じて前記ソフトスター
ト量の補正量を決める補正量決定手段を備えた。
【0014】請求項6に記載の発明では、前記走行抵抗
判定手段は、同一の前記出力トルクにおける前記記憶手
段に記憶された前記標準条件下での加速度値と、前記加
速度算出手段により算出された前記加速度値との差分を
走行抵抗の大きさとして求めるようになっており、前記
補正量決定手段は、前記差分に応じた前記補正量を求め
るようにした。
【0015】請求項7に記載の発明では、予め設定され
た前記ソフトスタート量は、前記車両の発進時と走行時
とで異なる値に設定されており、発進時のソフトスター
ト量が走行時のソフトスタート量よりも発進時の路面抵
抗分を考慮して大きく設定された。
【0016】従って、請求項1に記載の発明によれば、
電動車両の加速時には、アクセル開度から決まる目標電
力値まで、ソフトスタート制御手段による電力値制御に
より、ソフトスタート量に応じた上昇率で電動機を駆動
する供給電力が制御されることにより、電動車両の加速
が緩やかに行われる。このとき、電動車両の走行抵抗の
大きさが走行抵抗判定手段により判定され、走行抵抗が
大きいと判定されたときには予め設定されているソフト
スタート量がその初期値よりも大きな値に補正され、走
行抵抗が小さいと判定されたときには予め設定されたソ
フトスタート量がその初期値よりも小さな値に補正され
る。このソフトスタート量の補正はソフトスタート量補
正手段が行う。つまり、走行抵抗が大きいときの加速時
には、電動車両の加速が相対的に大きくなるように電動
機を駆動する供給電力の上昇率が大きく設定され、走行
抵抗が小さいときの加速時には、電動車両の加速が相対
的に小さく抑えられるように電動機の駆動供給電力の上
昇率が小さく設定される。その結果、路面の傾斜度や積
載荷の有無に影響されることなく常にほぼ一定の加速を
得ることが可能となる。
【0017】請求項2に記載の発明によれば、走行抵抗
判別手段により路面の傾斜に起因する走行抵抗の大きさ
が判定され、その走行抵抗の大きさの大小に応じてソフ
トスタート量補正手段により設定されたソフトスタート
量に基づき電動機を駆動する供給電力の上昇率が設定さ
れる。その結果、路面の傾斜度に影響されず常にほぼ一
定の加速を得ることが可能となる。
【0018】請求項3に記載の発明によれば、走行抵抗
判別手段により積載荷重に起因する走行抵抗の大きさが
判定され、その走行抵抗の大きさの大小に応じてソフト
スタート量補正手段により設定されたソフトスタート量
に基づき電動機を駆動する供給電力の上昇率が設定され
る。その結果、積載荷の有無に影響されず常にほぼ一定
の加速を得ることが可能となる。
【0019】請求項4に記載の発明によれば、トルク算
出手段により供給電力から電動機の出力トルクが算出さ
れる。また、加速度算出手段により、回転数検出器によ
り検出された電動機の回転数の単位時間当たりの変化量
から車両の加速度値が算出される。こうして電動機の出
力トルクとその出力トルク下での車両の加速度値が求め
られると、走行抵抗判定手段により、記憶手段に記憶さ
れたその出力トルクでの標準条件下における加速度値と
実際の加速度値とが比較される。そして、実際の加速度
値が標準条件下での加速度値より小さければ走行抵抗が
大きいと、また実際の加速度値が平坦路条件下での加速
度値より大きければ走行抵抗が小さいと判定される。従
って、傾斜角センサや荷重センサ等の検出器を新たに設
けることなく、路面の傾斜度や積載荷の有無に応じて変
化する走行抵抗を判定するこが可能となる。
【0020】請求項5に記載の発明によれば、走行抵抗
判定手段により判定された走行抵抗の大きさに応じたソ
フトスタート量の補正量が補正量決定手段により決めら
れる。従って、ソフトスタート量補正手段により、走行
抵抗の大きさに応じた補正量にてソフトスタート量が補
正され、走行抵抗の違いによる加速のばらつきまでも抑
えられる。その結果、加速時にはいつも標準条件下とほ
ぼ同じ一定の加速を得ることが可能となる。
【0021】請求項6に記載の発明によれば、走行抵抗
判定手段により、同一の出力トルクにおける記憶手段に
記憶された標準条件下での加速度値と、加速度算出手段
により算出された実際の加速度値との差分が走行抵抗の
大きさとして求められる。そして、補正量決定手段によ
り、その差分に応じてソフトスタート量の補正量が求め
られる。従って、演算により簡単に走行抵抗の大きさに
応じた補正量を求めることが可能となる。
【0022】請求項7に記載の発明によれば、発進時の
走行抵抗が走行時の走行抵抗よりも相対的に大きくなる
ことを考慮し、予め設定されたソフトスタート量が走行
時よりも発進時の方が大きく設定されているため、発進
時にその走行抵抗が大きいことに起因して加速が走行時
より鈍ることが防止される。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体化した一実施
の形態のバッテリフォークリフトについて図1〜図8に
基づいて説明する。
【0024】図6に示すように、電動車両としてのバッ
テリフォークリフト1は、運転室2に設けられた座席シ
ート3が固定されたバッテリフード4の下方に配置され
たバッテリ5(複数のバッテリセルを有する)を駆動電
源とし、走行用電動機としてのモータ6が駆動されて走
行する。このモータ6は、アクセル操作部としてのアク
セルペダル7の踏み込み量に応じた電気信号に基づき機
台後部に設けられたソフトスタート制御手段を構成する
コントローラ8により駆動制御される。
【0025】このコントローラ8にはソフトスタート量
を定めるパワコン値を設定するための加速設定スイッチ
9(図1に示す)が接続されている。加速設定スイッチ
9の切換えにより例えば8種類のパワコン値のうちから
作業内容に応じたパワコン値が設定される。また、運転
室2には前進・中立・後進の3位置に配置可能なフォー
クリフト1の進行方向を指定するための前後進指令レバ
ー10が設けられている。
【0026】図1に示すように、モータ6は直流モータ
からなり、例えばコントローラ8内のドライブ回路14
に設けられたスイッチング素子(図示せず)を介してバ
ッテリ5と接続されている。コントローラ8内のマイク
ロコンピュータ13は前記スイッチング素子をオン・オ
フ制御することによりモータ6の駆動供給電力としての
印加電圧Vm を出力する。モータ6には回転速度及び回
転方向を検出する回転数検出器としての回転センサ12
が接続されている。コントローラ8は回転センサ12か
ら入力した検出信号に基づき各時刻毎にその車速vn を
算出する。
【0027】アクセルペダル7には踏み込み量を検出す
るセンサ7aが設けられている。また、フォークリフト
1の前進・後進を切り替えるための前後進指令レバー1
0には、前進・中立・後退の各位置を検出するセンサ1
0aが設けられている。
【0028】コントローラ8は、走行抵抗判定手段、ソ
フトスタート量補正手段、トルク算出手段、加速度算出
手段及び補正量決定手段としてのマイクロコンピュータ
13とドライブ回路14とを備えている。マイクロコン
ピュータ13は記憶手段としてのメモリ13aを備え、
このメモリ13aには各種プログラムデータ及び各種入
力信号から処理に必要なデータ値を求めるためのマップ
等が記憶されている。図2〜図4がそのうちの一部のマ
ップM1〜M3である。
【0029】図2のマップM1は、センサ7aから入力
されるアクセルペダル7の踏み込み量に応じたアクセル
信号電圧SA からモータ6に印加すべき目標電力として
の目標印加電圧Vg を求めるためのものであり、アクセ
ル信号電圧SA と目標印加電圧Vg との関係を示す曲線
Gを備える。また、図3のマップM2は、回転センサ1
2からの検出値から演算により求めた車速vn と、その
時に指令中のモータ印加電圧値Vm とから、モータ6の
出力トルク値tn を求めるためのものであり、所定間隔
幅毎の複数の等電圧曲線Hを備える。
【0030】また、図4のマップM4は、単位時間To
毎の出力トルク値tn の平均である平均トルク値tav
と、その時間間隔To での平均加速度a(=(vn −v
n-1 )/To )とから、路面状況(上り坂・下り坂)や
積載荷の有無等が起因する走行抵抗の大きさを判定する
ためのものである。ここで、標準線Lは、標準条件であ
る荷を積載しない状態で平坦路(傾斜角0°)にてフォ
ークリフト1のテスト走行を行い、そのときの平均トル
ク値tavと平均加速度aとの関係から求められたもので
ある。
【0031】よって、(tav,a)がマップM3の標準
線L上に載れば走行抵抗が標準条件と同等である平坦路
で積載荷が無い状態(あっても加速に影響しない状態)
と判定できる。また、点(tav,a)が標準線Lより上
側に位置すれば標準条件下よりも過剰に加速されている
ことになるので標準条件よりも走行抵抗の小さい下り坂
と判定できる。そして、点(tav,a)が標準線Lより
下側に位置すれば標準条件下よりも加速が鈍っているこ
とになるので標準条件よりも走行抵抗の大きい、上り坂
かあるいは平坦路であっても加速に影響するほどの積載
荷がある状態と判定できる。尚、標準線Lは、車種に応
じて設定されている。
【0032】また、加速設定スイッチ9により設定した
パワコン値に応じたソフトスタート量Sはメモリ13a
に記憶されている。ソフトスタート量Sはモータ印加電
圧Vm を昇圧するときの傾きとなる電圧上昇率(V/se
c.)を指し、マイクロコンピュータ13にモータ印加電
圧Vm がソフトスタート量S(V/sec.)の傾きで昇圧
させるようにドライブ回路14を介して制御電圧を出力
する。尚、本実施の形態では、ソフトスタート量として
発進時のS01〜S08の8種類と、走行時のS11〜S18
8種類が各々用意され、パワコン値の設定により発進時
と走行時にて各々選択された一種類ずつが一義的に定め
られる。ソフトスタート量を発進時と走行時で分けたの
は、発進時により大きく働く走行抵抗分を考慮したもの
であり、両者の等位におけるソフトスタート量Sは発進
時の方がやや大きな値に設定されている。例えば、S01
>S11,S02>S12,…である。勿論、必要が無ければ
発進時と走行時共に同じソフトスタート量にしてもよ
い。また、その種類も8種類に限定されず、例えば1種
類であってもよい。
【0033】さらにメモリ13aには、フォークリフト
1に対して行う加速制御が始動時(発進時)であるか走
行時であるかを判断するためのフラグFが用意されてお
り、フラグFの値が「0」であれば始動時、「1」であ
れば走行時であると判断される。フォークリフト1の始
動後、走行速度が3km/hを超えたらフラグFに「1」が
立てられ、フォークリフト1が停止するとフラグFが
「0」とされる。つまり、フォークリフト1の始動後に
一度でも走行速度が3km/hを超えたら停止しない限り
「走行時」と判断するように設定されている。
【0034】また、図7,図8にフローチャートで示す
加速度制御プログムデータがメモリ13aには記憶され
ている。マイクロコンピュータ13はフォークリフト1
の作動中にこの加速度制御プログムデータを常時実行す
るようになっており、図2〜図4のマップM1〜M3等
を用いてモータ6の印加電圧Vm を制御し、フォークリ
フト1の速度制御を行う。
【0035】次に、図7,図8に示すフローチャートに
従って、マイクロコンピュータ13の動作を説明する。
尚、前後進指令レバー10が前進位置に配置された前進
時の走行動作についてのみ説明する。また、メモリ13
aにはパワコン値に対応するソフトスタート量Sが記憶
された状態にあるものとし、又、説明の便宜上、前記し
た発進時と走行時のソフトスタート量は各々S01とS11
が予め選択されているものとする。
【0036】まず運転者はフォークリフト1のスタータ
スイッチを操作する。スタータスイッチのオン操作によ
り、メモリ13aに初期トルク値to =0,初期車速値
vo=0,フラグF=0がセットされるとともに、各種
センサ7a,10a,12が作動される。
【0037】マイクロコンピュータ13は、まずステッ
プ1において、発進時のソフトスタート量S01,初期ト
ルク値to =0,初期車速値vo =0をメモリ13aか
ら読み込む。そして、次のステップ2において、n=1
をセットする。
【0038】この状態から運転者がアクセルペダル7を
踏み込み操作する。その結果、ステップ3において、セ
ンサ7aからのアクセル信号電圧SA が0ボルトでなく
なると、ステップ4でこのときの時刻をT=0にリセッ
トする。そして、ステップ5でモータ印加電圧Vm を発
進時のソフトスタート量S01(V/sec.)の立ち上がり
で昇圧すべくドライブ回路14を介して制御電圧を出力
する。その結果、モータ印加電圧Vm が発進時のソフト
スタート量S01(V/sec.)の傾きで昇圧される。
【0039】ステップ6において、時刻がT=n・To
(この時はn=1なのでT=To )に達したか否かを判
断する。時刻がT=n・To に達すると、ステップ7に
移行し、時刻T=n・To での車速vn と、トルク値t
n とを算出する。車速vn は、回転センサ12から単位
時間当たりに入力される検出信号のパルス数を計数し算
出する。また、トルク値tn はマップM2(図3)を用
いて車速vn と現在印加電圧Vo とから求める。マイク
ロコンピュータ13は各時刻におけるモータ印加電圧V
m を認識しており、その時刻Tでのモータ印加電圧Vm
が現在印加電圧Vo となる。ここで、モータ印加電圧V
m と実際にモータ6に印加されているモータ印加電圧と
はその差を無視できる程度に各時刻Tにおいて一致した
値となっており、ここで算出したトルク値tn は実トル
ク値にほぼ一致する。
【0040】ステップ8では、フラグFが「0」である
か「1」であるかを判断する。そして、フラグFが
「0」のとき、即ち車速vn が始動時からまだ一度も3
km/hを超えていない時にはステップ9に移行する。ま
た、フラグFが「1」のとき、即ち車速vn が始動時か
ら一度でも3km/hを超えている時にはステップ12に
移行する。
【0041】ステップ9では、車速vn が3km/hを超
えているか否かを判断し、超えている時にはフラグFに
「1」を立て(S10)た後、ステップ11に移行す
る。超えていない時にはステップ12に移行する。
【0042】ステップ11では、ソフトスタート量Sを
走行時のS11にする。即ち、モータ印加電圧Vm はソフ
トスタート量S11に従って変化する。これらステップ8
からステップ11までの処理は、発進後一度も3km/h
を超えていない時にはソフトスタート量S01を、一度も
超えた時にはソフトスタート量S11を適用するためのも
のである。
【0043】ステップ12では、その時刻Tでのアクセ
ル信号電圧値SA からマップM1(図2)を用いてモー
タ6に最終的に印加すべき目標印加電圧Vg を求める。
ステップS13では、現在時点(時刻T=n・To )に
て指令中の印加電圧(以下、現在印加電圧Vo という)
と目標印加電圧Vg との大小を比較する。Vo<Vg が
成立すればステップ14に移行し、Vo ≧Vg が成立す
ればステップ21に進む。Vo ≧Vg が成立するという
ことは、現在指令中の印加電圧Vo が目標印加電圧Vg
に既に達したか、もしくはアクセルペダル7の踏み込み
量が少なくなってエンジンブレーキ(実際にはモータの
回生制動)が掛けられた状態に匹敵し、ステップ21以
降の処理(S21,S22,S20,S6〜S13)
で、速度保持制御又は制動制御(エンジンブレーキ状
態)が行われる。しかし、この始動初期段階では、当然
Vo <Vg が成立するので、ステップ14に進む。
【0044】次のステップ14では、時刻T=(n−
1)・To から時刻T=n・To までの間の平均トルク
tav=(tn −tn-1 )/2と、平均加速度a=(vn
−vn- 1 )/To とを算出する。
【0045】ステップ15では、マップM3(図4のグ
ラフ)からステップ14で算出した(tav,a)が標準
線Lに対してどのような位置関係(上側領域内、下側領
域内,標準線L上)をとるかを判断する。図4に示すよ
うに、点(tav,a)が標準線Lに対して上側に位置す
るときには、モータ6の平均トルクtavの割りにその時
の実際の加速度aが標準条件(傾斜角0°で積載荷無
し)下での加速度よりも相対的に大きくなっていること
を示し、これは走行抵抗が標準条件よりも小さい状態、
即ち路面が「下り坂」相当であることを意味する。
【0046】また、点(tav,a)が標準線Lに対して
下側に位置するときには、モータ6の平均トルクtav
割りにその時の実際の加速度aが標準条件下での加速度
よりも相対的に小さくなっていることを示し、これは走
行抵抗が標準条件よりも大きい状態、即ち路面が上り坂
であるか、あるいは平坦路であっても積載荷があること
を意味する。そして、点(tav,a)が標準線L上に位
置するときには、その時の実際の加速度aが標準条件下
での加速度に一致していることを示し、これは走行抵抗
が標準条件と同じ状態、即ち平坦路で積載荷が無い状態
であることを意味する。
【0047】ここで、(tav,a)が標準線Lの上側領
域であると判断されたときには、ステップ16に進み、
ソフトスタート量Sを予め実験等により求められ記憶さ
れたソフトスタート量の補正値ΔSだけ小さくすべくS
1=S−ΔSをセットする。尚、S1は補正後のソフト
スタート量を意味する。また、(tav,a)が標準線L
の下側領域、即ち上り坂か平坦路であっても積載荷があ
る場合であると判断されたときには、ステップ17に進
み、ソフトスタート量Sを補正値ΔSだけ大きく補正す
べくS1=S+ΔSをセットする。さらに、(tav,
a)が標準線L(平坦路で積載荷無し)であると判断さ
れたときにはステップ18に進み、ソフトスタート量S
に補正を加えることなくS1=Sをセットする。
【0048】ステップ19では、S16又はS17で補
正された、もしくはステップ18でそのまま補正されな
かったソフトスタート量S1(V/sec.)の傾きでモー
タ印加電圧Vm を目標印加電圧Vg に向けて昇圧すべく
出力制御する。そして、次のステップ20において、n
=n+1にインクリメントし、ステップ6に戻る。
【0049】以下、S6〜S20の処理を繰り返し、時
間To 間隔毎に時刻Tn における(tav,a)を求め
(S14)、図4のマップM3上の位置関係を比較して
路面状況及び荷の積載状況を判定し、各時刻nTo 毎に
ソフトスタート量Sをその時の路面状況に応じて補正す
る(S15〜S18)。
【0050】また、車速vn が初めて3km/hを超えてス
テップ9でvn >3km/hが成立すると、ステップ10に
おいてフラグFに「1」を立てるとともに、次のステッ
プ11において、ソフトスタート量Sとして始動時の初
期値S01に替えて走行時の初期値S11をセットする。こ
うして図5に示すように始動開始から車速vn が初めて
3km/hを超えるまでは、始動時に大きく働く走行抵抗分
を考慮した相対的に大きめの発進時のソフトスタート量
01(但し、補正時にあってはS01±ΔS)(V/se
c.)でモータ印加電圧Vm が昇圧される。そのため、走
行抵抗が原因となって始動時の車速の立ち上がりが鈍く
なることはない。
【0051】そして、車速vn が初めて3km/hを超えた
以後は、始動時の走行抵抗が考慮されない走行時のソフ
トスタート量S11(但し、補正時にあってはS11±Δ
S)(V/sec.)で印加電圧Vm の昇圧指令が行われ
る。また、車速vn が初めて3km/hを超えたときにソフ
トスタート量の初期値がS01からS11に変更されるが、
その差(=So −S11)は極く小さいので加速が一瞬鈍
くなる息抜きなどは起こらない。
【0052】こうして車速vn が3km/hを超えた以後
も、S6〜S20(但し、S9〜S11は除く)の処理
が各時刻T毎に繰り返し行われ、そのソフトスタート量
の初期値S11が路面状況に応じて必要に応じ補正される
ので、フォークリフト1は路面状況に依らず図5のA,
Bに示すようにほぼ一定の加速度aで加速される。この
加速中、運転者によるアクセルペダル7の踏み込み量は
微妙なアクセル操作等により経時的に変化するが、各時
刻T毎に目標印加電圧Vg が逐次求められ新たな値が設
定し直される(S12)。
【0053】そして、ステップ13において、現在印加
電圧Vo が目標印加電圧Vg の値に一致する(もしくは
それを少しでも超える)と、ステップ21に進み、モー
タ印加電圧Vm を目標印加電圧Vg に一致させるように
指令する。こうしてS21,S22,S20,S6〜S
8,S12,S13のループ処理を繰り返す。その結
果、例えば運転者がアクセルペダル7の踏み込み量をほ
ぼ一定に保持していれば、その踏み込み量に相当する目
標印加電圧Vg にモータ印加電圧Vm が保持されてフォ
ークリフト1は一定車速vn で走行する。また、運転者
がアクセルペダル7の踏み込み量を小さくすると、その
踏み込み量に相当する目標印加電圧Vg にモータ印加電
圧Vm が降圧されてフォークリフト1は減速する。
【0054】その後、運転者がアクセルペダル7を踏み
込むと、その時刻Tにおけるステップ13において再び
現在印加電圧Vo より目標印加電圧Vg の方が大きくな
る(Vo <Vg )ため、ステップ14に移行する。そし
て、その時刻TからS6〜S20(但し、S9〜S11
を除く)の処理(加速制御処理)を繰り返す。このとき
フラグFには既に「1」が立っているのでS8からS1
2へ移行する。尚、この時のソフトスタート量は走行用
のそれであるS11が既に選択されている。
【0055】そして、各時刻毎に路面状況を把握し、下
り坂と判定されたときにはソフトスタート量の初期値S
(=S11)から補正量ΔSが減算され、上り坂あるいは
平坦路でも積載荷がある場合と判定されたときにはソフ
トスタート量の初期値S(=S11)に補正量ΔSが加算
される。こうして刻々と変化する路面状況を単位時間T
o 毎に把握し、路面状況に応じて必要に応じソフトスタ
ート量Sに補正が加えられることにより、路面状況及び
荷の積載状態に応じた適正なソフトスタート量S1が得
られる。その結果、上り坂での加速時にも加速が鈍るこ
となく力強く登れる。また、下り坂での加速時にフォー
クリフト1が過剰に加速されることがない。また、平坦
路で荷が積載されている時の加速度でも加速が鈍ること
なく標準状態と同様に力強く走行できる。
【0056】その結果、図5のA,Bに示すように、路
面状況及び荷の積載の有無によらずほぼ一定の加速が得
られる。つまり、上り坂であっても下り坂であっても、
さらに荷を積載しているときでも、フォークリフト1は
パワコン値を設定して決めた平坦路で無積載状態、即ち
標準状態での加速度とほぼ同じ加速度でいつも加速され
ることになる。
【0057】以上詳述したように本実施の形態のバッテ
リフォークリフト1によれば、以下に列記する効果が得
られる。 (a)上り坂と判定されたときにはソフトスタート量S
に補正量ΔSが加算され、下り坂と判定されたときには
ソフトスタート量Sから補正量ΔSが減算されるので、
路面の傾斜や積載荷の有無・軽重などに影響されず、い
つも一定の加速を得ることができる。例えば、上り坂や
積載荷が重いときでも加速の鈍りを抑えて十分な加速を
得て力強く登ことができる。また、下り坂でフォークリ
フト1が過剰に加速されることを抑えることができる。
【0058】(b)例えば急な上り坂での発進時にはソ
フトスタート量Sに補正量ΔSが加算され、モータ印加
電圧Vm の昇圧速度が大きく設定されるので、その分だ
けモータ6から得られる出力トルクが大きくなる。その
結果、フォークリフト1を「ずり下がり」現象を起こす
ことなくスムーズに発進させることができる。そのた
め、運転の熟練度に関係なく「ずり下がり」を伴わずフ
ォークリフト1を発進させることができる。
【0059】(c)平坦路で積載荷無しでのフォークリ
フト1のテスト走行により求められた標準線Lと、実際
の出力トルクと加速度に基づく(tav,a)との比較に
より走行抵抗の大きさを判定し、走行抵抗の大小の判定
によりソフトスタート量Sを必要に応じてΔSだけ増減
補正する構成としたので、加速度の不安定要因となる路
面の傾斜と積載荷の影響との2つの要因をまとめて考慮
してソフトスタート量Sの補正を行うことができる。そ
の結果、平坦路においても、積載荷の有無・軽重によっ
て加速が変化することなくいつも一定の加速を得ること
ができる。例えば、積載荷が重いときには、平坦路での
加速時において積載荷が無いときと同様に力強く加速で
きる。
【0060】(d)実際の出力トルクと加速度に基づく
(tav,a)と、マップM3の標準線Lとの位置関係か
ら走行抵抗の大きさを判断するので、マイクロコンピュ
ータ13による演算処理のみによって走行抵抗の大きさ
を判定することができる。つまり、比較的高価な傾斜角
センサあるいは荷重センサを新たに設けることなくソフ
ト的な変更だけで済ませることができる。その結果、走
行抵抗に応じたソフトスタート量Sの補正制御を低コス
トで実現させることができる。
【0061】(e)発進時のソフトスタート量S0nを発
進時の走行抵抗が相対的に大きいことを考慮して走行時
のソフトスタート量S1nより大きな値に設定した(実施
の形態ではS01>S11)ので、フォークリフト1をスム
ーズに発進させることができる。また、急な上り坂にお
いては、発進時のずり下がり現象を一層起こり難くする
ことができる。
【0062】尚、本発明は上記実施の形態に限定される
ものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で例えば次
のように変更することができる。 (1)走行抵抗に応じてソフトスタート量So の補正量
ΔSを変化させてもよい。例えば図4のマップM3にお
いて、点(tav,a)の基準線Lからのずれ量Δa(ト
ルク値tavにおける標準線L上の加速度ao と実際の加
速度aとの差分)から路面の傾斜度あるいは積載荷等に
影響される走行抵抗を判断して、その走行抵抗に応じた
補正量ΔSにてソフトスタート量Sを補正してもよい。
この場合、ずれ量Δaと補正量ΔSとのマップを別に用
意し、そのマップを使ってずれ量Δaから補正量ΔSを
求めればよい。また、このマップのデータは、予め種々
の傾斜度の路面上を、種々の荷の積載状態でテスト走行
させて走行抵抗とずれ量Δaとの関係を求めて作成す
る。そして、図8のフローチャートにおいてステップ1
5の処理で、図4のマップM3上で点(tav,a)の標
準線Lに対するずれ量Δaを算出し、そのずれ量Δaか
ら上述のマップを使用してそのずれ量Δaに応じた補正
量ΔSを求め、この補正量ΔSを用いてソフトスタート
量Sの補正を行う。
【0063】この構成によれば、路面の傾斜度を考慮し
て補正量ΔSをその傾斜度に応じて、あるいは積載荷に
影響される走行抵抗に応じて変化させるので、走行抵抗
が異なってもいつもほぼ一定の加速を得ることができ
る。そのため、前記実施の形態の構成に比較して加速の
ばらつきを一層小さく抑えることができる。また、補正
量ΔSをマップ等を用いたマイクロコンピュータ13に
よる演算処理のみにより求められるようにしたので、路
面の傾斜度を求めるための傾斜角センサ等の検出器を新
たに設ける必要もない。
【0064】(2)路面状況を検出するための傾斜角セ
ンサ等の検出器を設け、この検出器から検出信号により
上り坂・下り坂を判定してソフトスタート量Sを補正す
る構成としてもよい。この構成によっても、路面状況に
拘わらずほぼ一定の加速を得ることができる。
【0065】(3)傾斜角センサにより路面の傾斜度を
判定し、傾斜度に応じて補正量ΔSを変化させる構成と
してもよい。この構成によれば、(1)の構成と同様に
路面の傾斜度が異なってもいつもほぼ一定の加速を得る
ことができる。
【0066】(4)傾斜角センサを例えば下端に錘を備
えたロッドの鉛直線に対する傾動角から傾斜角を求める
ような、その傾動角に加速による傾動量が加味されるよ
うな構成のものを使用し、路面の傾斜だけでなく積載す
る荷の重量に起因する上り坂での加速の鈍りや下り坂で
の過剰な加速を抑えられるようにしてもよい。この場
合、勿論、荷の重量に起因する平坦路での加速の鈍りを
防止することもできる。
【0067】(5)発進時と走行時とでソフトスタート
量の初期値を同値としてもよい。 (6)前記実施の形態において、選択スイッチ等により
補正量ΔSを複数の中から選択設定できる構成としても
よい。
【0068】(7)発進時と走行時のしきい値は3km/
hに限定されず、他の速度であってもよい。また、予め
しきい値を可変設定可能にしてもよい。 (8)本発明をバッテリフォークリフト1以外の電動車
両に適用してもよい。例えば電気自動車に本発明を適用
してもよい。
【0069】
【発明の効果】以上詳述したように請求項1に記載の発
明によれば、走行抵抗判定手段により判定された走行抵
抗の大きさに応じ、走行抵抗が大きいときにはソフトス
タート量をその初期値より大きく補正し、走行抵抗が小
さいときにはソフトスタート量をその初期値より小さく
補正することにより、走行抵抗が大きいときの加速時に
電動機を駆動する供給電力の上昇率を大きくし、走行抵
抗が小さいときの加速時に電動機を駆動する供給電力の
上昇率を小さくした。その結果、路面の傾斜度や積載荷
の有無等により変化する走行抵抗の大きさに拘わらず、
いつもほぼ一定の加速を得ることができる。
【0070】請求項2に記載の発明によれば、走行抵抗
判別手段により路面の傾斜に起因する走行抵抗の大きさ
が判定され、その走行抵抗の大小によりソフトスタート
量補正手段が設定したソフトスタート量に基づき電動機
を駆動する供給電力の上昇率を設定したので、路面の傾
斜に影響されず常にほぼ一定の加速を得ることができ
る。
【0071】請求項3に記載の発明によれば、走行抵抗
判別手段により積載荷重に起因する走行抵抗の大きさが
判定され、その走行抵抗の大小によりソフトスタート量
補正手段が設定したソフトスタート量に基づき電動機を
駆動する供給電力の上昇率を設定したので、積載荷の有
無に影響されず常にほぼ一定の加速を得ることができ
る。
【0072】請求項4に記載の発明によれば、供給電力
値から算出した電動機の出力トルクと、回転数検出器に
より検出された電動機の回転数の単位時間当たりの変化
量から算出した実際の加速度値とを用い、その出力トル
クでの標準条件下における加速度値を基準値とし、この
基準値と実際の加速度値との大小を比較することにより
走行抵抗の大きさを判定した。従って、傾斜角センサや
荷重センサ等の検出器を新たに設けることなく走行抵抗
を判定することができる。
【0073】請求項5に記載の発明によれば、走行抵抗
の大きさに応じてソフトスタート量の補正量が決定さ
れ、その走行抵抗の大きさに応じたほぼ最適なソフトス
タート量が設定されるため、走行抵抗の大きさが異なっ
ても得られる加速度をより一定とすることができる。
【0074】請求項6に記載の発明によれば、予め用意
された標準条件下での加速度値と、実際の加速度値との
差分からソフトスタート量の補正量が求められる。従っ
て、演算により簡単に走行抵抗の大きさに応じた補正量
を求めることができる。
【0075】請求項7に記載の発明によれば、発進時の
ソフトスタート量を走行時のソフトスタート量よりも発
進時の走行抵抗が相対的に大きいことを考慮して大きく
設定したため、発進時にも走行時とほぼ同じ一定の加速
を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】バッテリフォークリフトの電気的構成を示すブ
ロック図。
【図2】目標印加電圧を求めるためのマップ図。
【図3】トルク値を求めるためのマップ図。
【図4】走行抵抗判定用のマップ図。
【図5】モータ印加電圧と車速との経時変化を示すグラ
フ。
【図6】バッテリフォークリフトの側面図。
【図7】加速度制御処理のフローチャト。
【図8】同じくフローチャート。
【図9】従来装置の電気的構成を示すブロック図。
【図10】従来のソフトスタート量のマップ図。
【符号の説明】
1…電動車両としてのバッテリフォークリフト、6…走
行用電動機としてのモータ、7…アクセル操作部として
のアクセルペダル、8…ソフトスタート制御手段を構成
するコントローラ、14…同じくドライブ回路、12…
回転数検出器としての回転センサ、13…ソフトスター
ト制御手段を構成するとともに、走行抵抗判定手段、ソ
フトスタート量補正手段、トルク算出手段、加速度算出
手段、走行抵抗判定手段、補正量決定手段としてのマイ
クロコンピュータ、13a…記憶手段としてのメモリ、
So ,Sm …ソフトスタート量、ΔS…補正量、Δa…
差分としてのずれ量。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 走行用電動機を駆動する供給電力を予め
    設定されたソフトスタート量に応じた上昇率でアクセル
    操作部のアクセル開度から求まる目標電力値まで電力値
    制御するソフトスタート制御手段を備えた電動車両の走
    行制御装置であって、 走行抵抗の大きさを判定する走行抵抗判定手段と、 前記走行抵抗判定手段により走行抵抗が大きいと判定さ
    れたときには前記ソフトスタート量を大きくし、小さい
    と判定されたときには前記ソフトスタート量を小さくす
    るソフトスタート量補正手段とを備えた電動車両の走行
    制御装置。
  2. 【請求項2】 前記走行抵抗判別手段は、路面の傾斜に
    起因する走行抵抗の大きさを判定する請求項1に記載の
    電動車両の走行制御装置。
  3. 【請求項3】 前記走行抵抗判別手段は、積載荷重に起
    因する走行抵抗の大きさを判定する請求項1或いは請求
    項2に記載の電動車両の走行制御装置。
  4. 【請求項4】 前記電動車両は前記電動機の回転数を検
    出する回転数検出器を備え、 前記走行判定手段は、前記供給電力から該電動機の出力
    トルクを算出するトルク算出手段と、 該回転数検出器により検出された該電動機の回転数の単
    位時間当たりの変化量を求めて当該車両の加速度値を算
    出する加速度算出手段と、 平坦路且つ無積載である標準条件下で予め求められた該
    電動機の出力トルクと該車両の加速度との関係を記憶す
    る記憶手段とを備え、 前記トルク算出手段により算出された前記電動機の出力
    トルクにおける標準条件下での前記記憶手段に記憶され
    た加速度値と、前記加速度算出手段により算出された前
    記加速度値とを比較し、前記加速度値が前記標準条件下
    での加速度値より小さければ走行抵抗が大きいと判定
    し、前記加速度値が前記標準条件下での加速度値より大
    きければ走行抵抗が小さいと判定する請求項1、2或い
    は3に記載の電動車両の走行制御装置。
  5. 【請求項5】 前記ソフトスタート量補正手段は、前記
    走行抵抗判定手段により求められた前記走行抵抗の大き
    さに応じて前記ソフトスタート量の補正量を決める補正
    量決定手段を備えた請求項1、2、3或いは4に記載の
    電動車両の走行制御装置。
  6. 【請求項6】 前記走行抵抗判定手段は、同一の前記出
    力トルクにおける前記記憶手段に記憶された前記標準条
    件下での加速度値と、前記加速度算出手段により算出さ
    れた前記加速度値との差分を走行抵抗の大きさとして求
    めるようになっており、前記補正量決定手段は、前記差
    分に応じた前記補正量を求める請求項5に記載の電動車
    両の走行制御装置。
  7. 【請求項7】 予め設定された前記ソフトスタート量
    は、前記車両の発進時と走行時とで異なる値に設定され
    ており、発進時のソフトスタート量が走行時のソフトス
    タート量よりも発進時の路面抵抗分を考慮して大きく設
    定された請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載の電
    動車両の走行制御装置。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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