JPH096423A - 数値制御装置における加工軌跡補正方法および装置 - Google Patents

数値制御装置における加工軌跡補正方法および装置

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JPH096423A
JPH096423A JP15494695A JP15494695A JPH096423A JP H096423 A JPH096423 A JP H096423A JP 15494695 A JP15494695 A JP 15494695A JP 15494695 A JP15494695 A JP 15494695A JP H096423 A JPH096423 A JP H096423A
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arc
arc length
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angle difference
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JP15494695A
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Inventor
Masayuki Takada
正幸 高田
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 円弧の始点と終点が接近したほぼ全円に近い
プログラム通路に工具径補正をかけたとき、見かけ上、
工具中心通路の回転数を、プログラムの回転数に合わせ
る。 【構成】 円弧補間指令により指定された円弧の始点と
終点とを算出してその始点と終点との近接側の角度差θ
aを求め、この角度差θaと予め任意の値にパラメータ
設定された全円許容値θkとを比較し、角度差θaが全
円許容値θkとより小さい場合には円弧補間指令による
円弧回転方向の回転数分の移動角度±2πPに角度差θ
aを加算して円弧の移動角度θcを補正する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、数値制御装置におけ
る加工軌跡補正方法および装置に関し、特に円弧補間、
工具径補正を行う数値制御装置(以下NC装置と略す)
における加工軌跡補正方法および装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】NC装置は、図12に示されているよう
に、プログラム入力部10により数値制御用プログラム
(加工情報)を読み込み、演算部12にて数値制御用プ
ログラムに記述されている加工情報に基づいて加工軌跡
および加工速度を演算する。演算部12は加工指令を制
御部14へ出力し、制御部14は加工指令に基づいて制
御信号を駆動部16へ出力する。これにより駆動部16
が工作機械18の駆動制御を行う。
【0003】演算部12は、指令されたプログラム通路
と補正モードと補正量から工具中心通路を演算する工具
径補正演算部20、円弧の補間演算を行う円弧補間演算
部22、その他、図示していない直線補間演算部、座標
回転演算部などを有している。
【0004】図13は円弧補間演算部22の詳細を示し
ている。円弧補間演算部22は、始点・終点・中心点演
算部30と、移動角度演算部32と、弧長・速度演算部
34とを有している。
【0005】始点・終点・中心点演算部30は、円弧補
間指令に記述されている既知データから未知の始点・終
点・中心点・半径計算をするもので、たとえば加工情報
がR(半径)指定円弧の場合、既知の始点座標、終点座
標、半径から未知の始点角度、終点角度、中心点座標を
求める。
【0006】移動角度演算部32は、円弧の始点から終
点までの円弧中心点周りの角度を計算するもので、一周
を2πとし、反時計廻り方向を正符号、時計廻り方向を
負符号とした値に設定する。この移動角度計算は、図1
4(a)〜(f)に図示するように円弧の始点sから終
点eまでの移動角度θcを計算するものであり、一周
(全円1回転)を2π(弧度法)とし、反時計廻り(す
なわちG03指令)方向を正符号、時計廻り(すなわち
G02指令)方向を負符号とした値にするものである。
【0007】たとえば、G03指令の半円以内のときに
は0≦θc<π(図14(a))になり、半円〜全円の
ときにはπ≦θc<2π(図14(b))になり、1回
転以上のときには2π≦θc(図14(c))となり、
G02指令の場合には、角度差が負の値になり、半円以
内のときには−π≦θc<0(図14(d))になり、
半円〜全円のときには−2π≦θc<−π(図14
(e))になり、1回転以上のときにはθc<−2π
(図14(f))になる。
【0008】図15は移動角度演算部32による従来の
移動角度計算ルーチンを示している。移動角度計算ルー
チンでは、まずステップS10で、円弧指令(G02ま
たはG03X_Y_I_J_P__)の回転数の初期セ
ットを行う。この初期セットは加工プログラムによって
指定された円弧回転数(P−−指令)を設定するもので
あり、この初期セット値は、以降のステップで適宜変更
され、移動角度θcの算出に用いられる。
【0009】次のステップS12では、円弧始点角度θ
sと円弧終点θeを求めるべく、次の計算を行う。
【0010】θs=arctan ys/xs θe=arctan ye/xe (但し、xs,ysは始点座標、xe,yeは終点座
標) 次にステップS14では、始点角度θs、終点角度θe
から角度差θaを算出し、この角度差θaが−π≦θa
<πになるよう正規化すべく、次の計算を行う。これに
より円弧始点と円弧終点との近接側の角度差θaが求め
られる。
【0011】θa=θe−θs+2πn (但し、nは−π≦θa<πなる整数) ステップS40〜S44はプログラムで全円を指令する
とき、指令回転数(P−−指令)を省略するのが一般的
なため、その対策を行うものである。
【0012】ステップS40では、角度差θaがゼロ、
すなわち始点sと終点eが同じ全円指令であるか否かの
判別を行い、次のステップS42では、指令回転数(P
−−指令)が省略、すなわちゼロであるか否かの判別を
行い、何れもゼロの場合には、ステップS44にて1回
転の全円と見なし、回転数Pを1にセットする。
【0013】これに対し、何れか一つでもゼロでない場
合には、通常の処理で、ステップS42をスキップす
る。次に、ステップS50で指令がG03であるか否か
より円弧の回転方向を判別する。G03指令、すなわち
円弧回転方向が反時計廻りのときには、正符号化のため
にステップS52へ進み、これに対しG02指令、すな
わち時計廻りのときには、負符号化のためにステップS
56へ進む。
【0014】ステップS52では、G03指令のために
角度差を正符号化し(θb)、さらにステップS54で
は、円弧の指令回転数分(P−−指令)を加算して移動
角度θcを計算する。計算式は次の通りである。
【0015】θb=θa+2πn (nは0≦θb<2πなる整数) θc=θb+2πP (但し、Pは円弧の指令回転数) ステップS56では、G02指令のために角度差を負符
号化し(θb)、さらにステップS58では、円弧の指
令回転数分(P−−指令)を減算して移動角度θcを計
算する。計算式は次の通りである。
【0016】θb=θa−2πn (但し、nは−2π<θb≦0なる整数) θc=θb−2πP (但し、nPは円弧の指令回転数) このようにして、図14(a)〜(f)に示されている
ような円弧の始点s・終点eの位置関係と、円弧回転方
向と、指令回転数とから、移動角度θcの計算が行われ
る。
【0017】図16は工具径補正演算部20の詳細を示
している。工具径補正演算部20は、工具径補正モード
設定部40と、直線・円弧要素設定部42と、直線・円
弧オフセット演算部44と、直線・円弧交点演算部46
と、干渉チェック部48と、工具径補正量設定部50と
を有している。以下、図17の工具補正動作説明図を用
いて説明を行う。
【0018】工具径補正モード設定部40は、指令され
たプログラム通路に対して、工具中心通路を左補正(G
41指令)あるいは右補正(G42指令)にするか、あ
るいは補正キャンセル(G40指令)にするかの補正モ
ードを設定する。
【0019】直線・円弧要素設定部42は、プログラム
通路を構成する複数の直線、円弧データの要素を設定す
るものである。直線、円弧は一筆書きのように繋がって
おり、直線、円弧の各々が1ブロックと呼ばれ、一つの
ブロックの始点が前のブロックの終点であり、また一つ
のブロックの終点が次のブロックの始点になる。図17
に示されている例では、直線Lp、円弧Cpがプログラ
ム通路であり、その各々が1ブロックと呼ばれ、直線L
pの終点Ppが円弧Cpの始点となる。
【0020】直線・円弧オフセット演算部44は、プロ
グラム通路の直線、円弧に対して指令された方向へオフ
セットした直線、円弧を作成する。図17に示されてい
る例では、直線Lpに対してオフセットした直線Loを
作り、円弧Cpに対してはオフセットした円弧Coを作
成する。一般に、直線の場合にはプログラム通路に対し
て平行な直線Loを作成し、円弧の場合にはプログラム
通路の円弧中心と同心の円弧Coを作成する。このとき
の補正量(オフセット量)は工具径補正量設定部50に
よって指定された補正量dになる。
【0021】直線・円弧交点演算部46は、オフセット
された直線、円弧間での交点計算を行い、複数交点が存
在する場合、交点選択も行い、工具中心通路として1ブ
ロックを作成する。図17に示されている例では、オフ
セットした直線Loと円弧Coの交点を計算する。この
場合、交点はPo1 とPo2 の2個が計算される。交点
選択は、一般に、プログラム通路の交点Ppに近い点P
o1が選択される。そして工具中心通路としての直線L
oの終点はPo1 になり、円弧の始点もPo1になる。
【0022】なお、プログラム通路が接線で接続されて
いる場合には、交点計算は行わず、接線の垂直方向ベク
トルを交点と見なして処理する。
【0023】干渉チェック部48は、プログラム通路の
直線方向ベクトルと工具中心通路の直線方向ベクトルが
逆になった場合、削り込みの可能性があるため、干渉ア
ラーム出力を行い、動作停止させる。通常、線分長が短
い直線のプログラム通路で工具径補正量が大きい場合に
干渉アラームが発生しやすい。
【0024】なお、プログラム通路の円弧径が元々小さ
く、補正量を大きくして行くと、工具中心通路の円弧径
が小さくなり、円弧が無くなってしまう場合がある。こ
の場合には、直線・円弧交点演算部46では、プログラ
ム通路の円弧要素を消去し、さらに次ブロックの直線ま
たは円弧との交点計算を行い、適切な工具中心通路を作
成する。
【0025】
【発明が解決しようとする課題】従来のNC装置による
工具径補正と円弧補間演算は上述のように行われている
ため、円弧補間動作において、図18(a)に示されて
いるように、始点sと終点eが接近した全円に近い1回
転円弧のプログラム(たとえば始点sと終点eの角度差
θaが−2°、移動角度θcが358°)に工具径補正
をかけると、補正量dが小さいうちは問題がないが、補
正量dが大きいと、図18(b)に示されているよう
に、その工具径補正によって工具中心通路の始点sと終
点eがプログラム通路における場合よりも更に接近し
(たとえば角度差θaが−0.5°、移動角度θcが3
59.5°)、ついには図18(c)に示されているよ
うに、始点sと終点eとの位置関係が相互に逆転するこ
とがある(たとえば角度差θaが+0.5°、移動角度
θcが0.5°)。
【0026】図18(c)に示されている工具中心通路
で、円弧補間を行わせると、移動角度θcが、例えば
0.5°の微小な円弧動作になる。このため、見かけ
上、指令、すなわちプログラムでは、ほぼ1回転の円弧
を指定したが、工具径補正を大きくすることにより、工
具径補正後の通路、すなわち工具中心通路が極微小の円
弧軌跡になり、所望の動作にならないことになる。
【0027】その対策の一つとして、NCオペレータ操
作により、図19(a)に示されているように、ほぼ1
回転の円弧プログラムを半円2個のプログラム(C1と
C2)に分割し、工具中心通路を図19(b)に示され
ているように設定しなければならないと云う問題があっ
た。
【0028】また工具径補正動作において、図20に示
されているように、プログラム通路が、Lp1 →Cp2
→Cp3 →Lp4 であったとする。ここで、円弧Cp2
は弧長が5μm、円弧径が500mm程度の微小円弧と
し、円弧Cp3 は1/4円、円弧径が5mm程度する。
【0029】工具径補正量dが小さい場合、例えばd=
3mm程度であれば、工具中心通路はLq1 →Cq2 →
Cq3 →Lq4 となり、問題を生じることがない。しか
し、補正量dが大きくなると、たとえばd=20mm程
度であれば、直線Lp1 のオフセット直線Lo1 と微小
円弧Cp2 のオフセット円弧Co2 との交点Aが存在す
る。そして円弧Cp3 は円弧径が補正量dより小さいた
め、オフセット円弧を作れずに消去される。また微小円
弧Cp2 のオフセット円弧Co2 と直線Lp4のオフセ
ットされた直線Lo4との交点Bが存在する。このため
交点Aと交点Bとの間にオフセット円弧Co2が延在
し、工具中心通路はLo1 →Co2 →Lo4となる。
【0030】ここで、オフセット円弧Co2は、始点が
A、終点がB、円弧径が520mm程度の時計廻りの円
弧になる。このためワークへの削り込みが発生したり、
工具移動が工作機械の可動範囲を超えたりし、微小円弧
のつもりが長大円弧になり、所望の動作にならない。
【0031】これは、工具中心通路のオフセット円弧C
o2の始点、終点の位置関係が、プログラム通路の円弧
Cp2の始点、終点の位置関係が逆転したためである。
【0032】この対策として実加工する前に、NC機能
のマシンロック運転やグラフィックチェック機能などで
チェックを行うが、該当個所でアラーム停止しないた
め、NCオペレータの負担が大きく、またプログラム変
更などの問題があった。
【0033】また市販のNC装置用自動プラミング装置
では、図21のように、NCの工具径補正機能の弱点を
考慮せずに、弧長が数μm程度の微小円弧を連続して接
線で継いだつもりのプログラムをつくることがある。し
かし、円弧間の工具径補正演算は三角関数演算や平方根
演算などを多用し、さらに条件判断が多くなり、直線間
の交点演算より非常に難解であり、複雑な処理となって
いる。
【0034】そのため、このプログラムをNC装置で運
転すると、プログラム自体の精度不足や、NC装置内の
演算誤差の影響が非常に大きくなり、プログラムが接線
で繋がっていないと判断され、オフセットされた円弧間
の交点演算を行うことがある。
【0035】そして交点演算時に工具径補正のアラーム
になったり、求めた交点が所望の位置と全く違う不正な
個所になったり、始点と終点の位置関係が逆転し、微小
円弧のつもりが長大円弧になったりするなどの問題があ
る。
【0036】この発明は、上述のような問題点を解消す
るためになされたものであり、円弧の始点と終点が接近
したほぼ全円に近いプログラム通路に対して工具径補正
がなされても、所要の移動角度による円弧が得られるよ
うにし、また弧長が小さい微小円弧のプログラム通路に
対して工具径補正が行われても、食い込み動作になるこ
とを未然に禁止、あるいは回避する数値制御装置におけ
る加工軌跡補正方法および装置を提供することを目的と
している。
【0037】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、この発明による数値制御装置における加工軌跡補
正方法は、円弧補間指令により指定された円弧の始点と
終点とを算出してその始点と終点との近接側の角度差を
求め、この角度差と予め任意の値にパラメータ設定され
た全円許容値とを比較し、前記角度差が前記全円許容値
より小さい場合には円弧補間指令による円弧回転方向の
回転数分の移動角度に前記角度差を加算して円弧の移動
角度を補正するものである。
【0038】次の発明による数値制御装置における加工
軌跡補正装置は、円弧補間指令により指定された円弧の
始点と終点とを算出する円弧始点・終点演算部と、前記
円弧始点・終点演算部により演算された円弧の始点と終
点よりその始点と終点との近接側の角度差を算出する角
度差演算部と、全円許容値をパラメータ設定する全円許
容値設定部と、前記角度差演算部により算出された角度
差と前記全円許容値設定部に設定された全円許容値とを
比較する角度差比較部と、前記角度差比較部により比較
結果情報を与えられ、前記角度差が前記全円許容値より
小さい場合には円弧補間指令による円弧回転方向の回転
数分の移動角度に前記角度差演算部により算出された角
度差を加算して円弧の移動角度を補正する移動角度補正
部とを有している。
【0039】次の発明による数値制御装置における加工
軌跡補正方法は、工具径補正により算出された工具中心
通路における円弧の始点と終点とを算出すると共に工具
径補正前のプログラム通路における円弧の始点と終点と
を算出し、工具中心通路における円弧の始点、終点とプ
ログラム通路における円弧の始点、終点との相対的な位
置関係が逆転しているか否かを判別し、位置関係が逆転
している場合には円弧補間指令による円弧回転方向の回
転数分の移動角度に前記工具中心通路における円弧の始
点と終点との近接側の角度差を加算して円弧の移動角度
を補正するものである。
【0040】次の発明による数値制御装置における加工
軌跡補正装置は、工具径補正により算出された工具中心
通路における円弧の始点と終点とを算出する工具径補正
後円弧始点・終点演算部と、工具径補正前のプログラム
通路における円弧の始点と終点とを算出する工具径補正
前円弧始点・終点演算部と、前記工具径補正後円弧始点
・終点演算部により演算された工具中心通路における円
弧の始点と終点よりその始点と終点との近接側の角度差
を算出する角度差演算部と、前記工具径補正後円弧始点
・終点演算部により演算された工具中心通路における円
弧の始点、終点と前記工具径補正前円弧始点・終点演算
部により演算されたプログラム通路における円弧の始
点、終点との相対的な位置関係が逆転しているか否かを
判別する位置関係判別部と、前記位置関係判別部より判
別結果情報を与えられ、位置関係が逆転している場合に
は円弧補間指令による円弧回転方向の回転数分の移動角
度に前記角度差演算部により算出された角度差を加算し
て円弧の移動角度を補正する移動角度補正部とを有して
いる。
【0041】次の発明による数値制御装置における加工
軌跡補正方法は、円弧補間指令により指定された円弧の
弧長を算出し、この弧長と予め任意の値にパラメータ設
定された弧長許容値とを比較し、前記弧長が前記弧長許
容値より小さい場合には、その円弧を直線に置き換える
ものである。
【0042】次の発明による数値制御装置における加工
軌跡補正装置は、円弧補間指令により指定された円弧の
弧長を算出する弧長演算部と、弧長許容値をパラメータ
設定する弧長許容値設定部と、前記弧長演算部により算
出された弧長と前記弧長許容値設定部に設定された弧長
許容値とを比較する弧長比較部と、前記弧長比較部より
比較結果情報を与えられ、前記弧長が前記弧長許容値よ
り小さい場合にはその円弧を直線に置き換える円弧・直
線置換部とを有している。
【0043】次の発明による数値制御装置における加工
軌跡補正方法は、円弧補間指令により指定された円弧の
弧長を算出し、この弧長と予め任意の値にパラメータ設
定された弧長許容値とを比較し、前記弧長が前記弧長許
容値より小さい場合には、その円弧を前ブロックあるい
は次ブロックの直線に吸収させる補正を行うものであ
る。
【0044】次の発明による数値制御装置における加工
軌跡補正装置は、円弧補間指令により指定された円弧の
弧長を算出する弧長演算部と、弧長許容値をパラメータ
設定する弧長許容値設定部と、前記弧長演算部により算
出された弧長と前記弧長許容値設定部に設定された弧長
許容値とを比較する弧長比較部と、前記弧長比較部より
比較結果情報を与えられ、前記弧長が前記弧長許容値よ
り小さい場合にはその円弧を前ブロックあるいは次ブロ
ックの直線に吸収させる補正を行う直線吸収補正部と有
している。
【0045】
【作用】この発明による数値制御装置における加工軌跡
補正方法では、円弧補間指令により指定された円弧の始
点と終点との近接側の角度差が予め任意の値にパラメー
タ設定された全円許容値より小さい場合には、円弧補間
指令による円弧回転方向の回転数分の移動角度に前記角
度差を加算し、円弧の移動角度を補正する。これにより
円弧の始点と終点が接近したほぼ全円に近いプログラム
通路に工具径補正をかけても工具中心通路の円弧の回転
数を、プログラムの回転数に合わせることが可能にな
る。
【0046】次の発明による数値制御装置における加工
軌跡補正装置では、円弧始点・終点演算部によって円弧
補間指令より円弧の始点と終点とを算出し、角度差演算
部よってその円弧の始点と終点との近接側の角度差を算
出する。角度差演算部により算出された角度差と全円許
容値設定部に設定された全円許容値とを角度差比較部で
比較し、角度差が全円許容値より小さい場合には、移動
角度補正部にて円弧補間指令による円弧回転方向の回転
数分の移動角度に角度差演算部によって算出された角度
差を加算し、円弧の移動角度を補正する。これにより円
弧の始点と終点が接近したほぼ全円に近いプログラム通
路に工具径補正をかけても工具中心通路の円弧の回転数
を、プログラムの回転数に合わせることが可能になる。
【0047】次の発明による数値制御装置における加工
軌跡補正方法では、工具径補正により得られた工具中心
通路における円弧の始点、終点と工具径補正前のプログ
ラム通路における円弧の始点、終点との相対的な位置関
係が逆転しているか否かを判別し、位置関係が逆転して
いる場合には、円弧補間指令による円弧回転方向の回転
数分の移動角度に工具中心通路における円弧の始点と終
点との近接側の角度差を加算し、円弧の移動角度を補正
する。これにより円弧の始点と終点が接近したほぼ全円
に近いプログラム通路に工具径補正をかけても工具中心
通路の円弧の回転数を、プログラムの回転数に合わせる
ことが可能になる。
【0048】次の発明による数値制御装置における加工
軌跡補正装置では、工具径補正後円弧始点・終点演算部
によって算出された工具中心通路における円弧の始点、
終点と工具径補正前円弧始点・終点演算部によって算出
されたプログラム通路における円弧の始点、終点との相
対的な位置関係が逆転しているか否かを位置関係判別部
によって判別し、その位置関係が逆転している場合に
は、円弧補間指令による円弧回転方向の回転数分の移動
角度に、角度差演算部により算出された角度差を加算
し、円弧の移動角度を補正する。これにより円弧の始点
と終点が接近したほぼ全円に近いプログラム通路に工具
径補正をかけても工具中心通路の円弧の回転数を、プロ
グラムの回転数に合わせることが可能になる。
【0049】次の発明による数値制御装置における加工
軌跡補正方法では、円弧補間指令により指定された円弧
の弧長を算出し、この弧長が予め任意の値にパラメータ
設定されている弧長許容値と小さい場合には、その円弧
を直線に置き換える。これにより工具径補正動作におい
て、弧長の小さな微小円弧のプログラムに工具径補正を
かけたことで、工具中心通路の円弧によって食い込み動
作になる場合、プログラムチェックのときにアラーム停
止条件を作ることが可能になる。
【0050】次の発明による数値制御装置における加工
軌跡補正装置では、弧長演算部が円弧補間指令により指
定された円弧の弧長を算出し、この弧長が弧長許容値設
定部に設定された弧長許容値とを小さい場合には、円弧
・直線置換部が、その円弧を直線に置き換える。これに
より工具径補正動作において、弧長の小さな微小円弧の
プログラムに工具径補正をかけたことで、工具中心通路
の円弧によって食い込み動作になる場合、プログラムチ
ェックのときにアラーム停止条件を作ることが可能にな
る。
【0051】次の発明による数値制御装置における加工
軌跡補正方法では、円弧補間指令により指定された円弧
の弧長を算出し、この弧長が予め任意の値にパラメータ
設定されている弧長許容値より小さい場合には、その円
弧を前ブロックあるいは次ブロックの直線に吸収させる
補正を行う。これにより工具径補正動作において、弧長
の小さい微小円弧のプログラムに工具径補正をかけ、工
具中心通路の円弧で食い込み動作になる場合、食い込み
回避のための工具中心通路作成条件を作ることを可能に
なる。
【0052】次の発明による数値制御装置における加工
軌跡補正装置では、弧長演算部が円弧補間指令により指
定された円弧の弧長を算出し、この弧長が弧長許容値設
定部に設定された弧長許容値より小さい場合には、直線
吸収補正部が、その円弧を前ブロックあるいは次ブロッ
クの直線に吸収させる補正を行う。これにより工具径補
正動作において、弧長の小さい微小円弧のプログラムに
工具径補正をかけ、工具中心通路の円弧で食い込み動作
になる場合、食い込み回避のための工具中心通路作成条
件を作ることを可能になる。
【0053】
【実施例】以下に添付の図を参照して本発明を実施例に
ついて詳細に説明する。なお、この発明の実施例におい
て上述の従来例と同一構成の部分は、上述の従来例に付
した符号と同一の符号を付してその説明を省略する。
【0054】[実施例1]図1はこの発明による数値制
御装置における加工軌跡補正装置の実施例1を示してい
る。加工軌跡補正装置は、円弧補間演算部60として構
成され、この円弧補間演算部60は、円弧始点・終点・
中心点演算部62と、角度差演算部64と、全円許容値
設定部66と、角度差比較部68と、移動角度演算部7
0と、移動角度補正部72と、弧長・速度演算部74を
有している。
【0055】円弧始点・終点・中心点演算部62は、円
弧補間指令によって指定され、工具径補正演算部20に
よる工具径補正により得られた工具中心通路の円弧の始
点角度と終点角度と中心点座標を算出する。
【0056】角度差演算部64は、円弧始点・終点・中
心点演算部62によって演算された工具中心通路におけ
る円弧の始点と終点より、その始点と終点との近接側の
角度差を算出する。
【0057】全円許容値設定部66は、キーボード等に
よるオペレータ入力の全円許容値入力部76よりオペレ
ータ任意の値の全円許容値を与えられ、全円許容値をパ
ラメータ設定する。この全円許容値は、「円弧の角度差
が全円許容値より小さいときには、その円弧動作を全円
動作と見なす」ためのパラメータであり、NC装置のオ
ペレータが設定する。
【0058】角度差比較部68は、角度差演算部64に
より算出された角度差と全円許容値設定部66にパラメ
ータ設定された全円許容値とを取り込んで、この両者を
比較し、角度差が全円許容値より小さいか否かを判別す
る。
【0059】移動角度演算部70は、角度差演算部64
により算出された角度差を円弧補間指令が、時計廻り方
向のものか、反時計廻り方向のものかに応じて正符号
化、あるいは負符号化し、角度差演算部64が計算した
角度差と円弧補間指令が指定する円弧回転方向の回転数
とに基づいて円弧の移動角度を演算する。角度差比較部
68による比較判別において、角度差が全円許容値より
大きい場合には、移動角度演算部70が算出した円弧の
移動角度がそのまま弧長・速度演算部74へ出力され
る。
【0060】移動角度補正部72は、角度差比較部68
により比較結果情報を与えられ、角度差が全円許容値よ
り小さい場合には円弧補間指令による円弧回転方向の回
転数分の移動角度に、角度差演算部64が算出した角度
差を加算して円弧の移動角度を補正し、この移動角度を
弧長・速度演算部74へ出力する。
【0061】弧長・速度演算部74は、従来のものと同
じで、円弧の弧長と接線方向速度を演算する。
【0062】図2は上述のような構成による加工軌跡補
正装置によって実施する本発明による加工軌跡補正方法
の実施手順を示している。
【0063】なお、ここでも、円弧の始点sから終点e
までの角度差θcの計算は、図14(a)〜(f)に示
されているように、一周(全円1回転)を2π(弧度
法)とし、反時計廻り(G03指令)方向を正符号、時
計廻り(G02指令)方向を負符号とした値とする。
【0064】ステップS10〜S14は、図15に示さ
れている従来例のものと同じであり、従来と同じよう
に、円弧指令の回転数Pの初期セットと、工具中心通路
における円弧始点角度θsと円弧終点θeの計算と、角
度差θaの計算と正規化とを順に行う。
【0065】次のステップS20は、この発明による加
工軌跡補正方法の特徴の一つである条件判定処理であ
る。ここで、角度差θaの絶対値と予めパラメータ設定
された全円許容値θkと比較する。通常、全円許容値θ
kはπ/180、即ち1°程度の小さい値である。
【0066】角度差θaが全円許容値θkより大きい場
合には、ステップS50へ進み、ステップS50〜S5
8によって従来と同じ処理を行い、角度差θaと回転方
向と回転数Pとによって移動角度θcを計算する。この
ようにして移動角度θcが計算されることにより、移動
角度θcは、図14(a)〜(f)に示されているよう
に、円弧の始点s、終点eの位置関係と円弧回転方向と
指令回転数からそれぞれの値になる。
【0067】これに対し、角度差θaが全円許容値θk
より小さい場合、すなわち円弧始点sと円弧終点eが接
近している場合には、ステップS70〜S78へ進み、
円弧の見かけ上の回転数を指令の回転数に合わせる処理
を行う。
【0068】まずステップS70では、指令回転数(P
__指令)が省略、すなわちゼロか否かの判別を行い、
ゼロの場合にはステップS72にて1回転の全円と見な
し、回転数Pを1にセットする。
【0069】次のステップS74では、G02指令か、
G03指令かにより、円弧回転方向を判別する。G03
指令、すなわち円弧回転方向が反時計廻りの場合には、
ステップS76で、角度差θaに回転数込みの全円移動
角度を加算し、正符号化して、移動角度θcを求める。
この計算式は次の通りである。
【0070】θc=θa+2πP これに対し、G02指令、すなわち円弧回転方向が時計
廻りの場合には、ステップS78で、角度差θaに回転
数込みの全円移動角度を加算し、負符号化して、移動角
度θcをを求める。この計算式は次の通りである。
【0071】θc=θa−2πP これにより移動角度θcはほぼ円弧回転数分(2πP)
になり、最大偏差は全円許容値θk(通常 π/18
0)の値になる。
【0072】以上のように求められた移動角度θcによ
る動作結果を図3の工具径補正時の円弧軌跡図を用いて
説明する。図3(a)に示されているように、円弧始点
sと終点eが非常に近く、1回転に近い円弧指令プログ
ラムがあるとする。工具径補正量が小さい場合には、図
3(b)に示されているように、工具中心通路の円弧始
点sと終点eとの位置関係がプログラム通路と同じであ
るが、工具径補正量が大きくなると、図3(c)に示さ
れているように、工具中心通路の円弧始点sと終点eと
の位置関係がプログラム通路におけるそれとは逆転す
る。
【0073】この場合、図2のステップS12、S1
4、S72、S76またはS78により、図3(b)に
示されている場合の工具中心通路は1回転に満たない
が、見かけ上1回転の円弧になり、図3(c)に示され
ている工具中心通路は1回転以上になるが、見かけ上1
回転の円弧になる。
【0074】以上のように円弧の見かけ上の回転数を指
令の回転数に合わせることが可能となる。
【0075】なお、プログラムで、角度差θaが0<θ
a<θkの微小円弧指令は、全円とみなしてしまうため
指令できない制約があるが、この場合、通常、直線で指
令するのが一般的で、さらに全円許容値θkがパラメー
タのため変更可能なため、その影響度は非常に少ない。
【0076】[実施例2]図4はこの発明による数値制
御装置における加工軌跡補正装置の実施例2を示してい
る。尚、図4に於いて、図1に対応する部分は図1に付
した符号と同一の符号により示されている。
【0077】加工軌跡補正装置は、円弧補間演算部60
として構成され、この円弧補間演算部60は、工具径補
正後の円弧始点・終点・中心点演算部62と、工具径補
正後の角度差演算部64と、全移動角度演算部70と、
移動角度補正部72と、弧長・速度演算部74と、工具
径補正前の円弧始点・終点・中心点演算部78と、工具
径補正前の角度差演算部80と、位置関係判別部82と
を有している。
【0078】円弧始点・終点・中心点演算部62と、角
度差演算部64と、全移動角度演算部70と、弧長・速
度演算部74とは、実施例1におけるものと同じである
から、その説明を省略する。
【0079】円弧始点・終点・中心点演算部78は、円
弧補間指令によって指定された工具径補正前のプログラ
ム通路における円弧の始点角度と終点角度と中心点座標
を算出する。
【0080】角度差演算部80は、円弧始点・終点・中
心点演算部78によって演算されたプログラム通路にお
ける円弧の始点と終点より、その始点と終点との近接側
の角度差を算出する。
【0081】位置関係判別部82は、工具中心通路にお
ける円弧の始点、終点とプログラム通路における円弧の
始点、終点との相対的な位置関係が逆転しているか否か
を判別するものであり、この実施例では、角度差演算部
64と80の各々より工具中心通路における角度差とプ
ログラム通路における角度差の正負符号の同一性より位
置関係が逆転しているか否かを判別する。この角度差の
正負符号が同一であれば、位置関係は逆転しておらず、
角度差の正負符号が同一でなければ、位置関係は逆転し
ていると判定すればよい。
【0082】移動角度補正部72は、位置関係判別部8
2より判別結果情報を与えられ、位置関係が逆転してい
る場合には円弧補間指令による円弧回転方向の回転数分
の移動角度に角度差演算部64により算出された角度差
を加算して円弧の移動角度を補正し、この移動角度を弧
長・速度演算部74へ出力する。
【0083】図5は上述のような構成による加工軌跡補
正装置によって実施する本発明による加工軌跡補正方法
の実施手順を示している。
【0084】なお、ここでも円弧の始点sから終点eま
での角度差θcの計算は、図14(a)〜(f)に示さ
れているように、一周(全円1回転)を2π(弧度法)
とし、反時計廻り(G03指令)方向を正符号、時計廻
り(G02指令)方向を負符号とした値とする。
【0085】ステップS10〜S14は、図15に示さ
れている従来例のものと同じであり、従来と同じよう
に、円弧指令の回転数Pの初期セットと、工具中心通路
における円弧始点角度θsと円弧終点θeの計算と、角
度差θaの計算と正規化とを順に行う。
【0086】ステップS22〜S30がこの発明の特徴
を表した処理であり、工具径補正後の工具中心通路の円
弧始点sと終点eの位置関係が、工具径補正前のプログ
ラム通路の円弧始点psと終点peと逆転しているいる
か否か判別する。
【0087】まずステップS22では、工具径補正後の
工具中心通路の円弧始点sと終点eが接近しているか否
かの判別する。ここでは、角度差θaの絶対値と、ある
固定した小さい規定値(本実施例ではπ/12)と比較
し、角度差θaが規定値より大きい場合には、ステップ
S50へ進み、従来と同じ処理を行う。
【0088】これに対し、角度差θaが規定値より小さ
い場合、すなわち円弧始点sと終点eが接近している場
合には、ステップS24に進む。
【0089】ステップS24では、工具径補正前のプロ
グラム通路の円弧始点角度θpsと円弧終点θpeを求
めるべく、次の計算を行う。
【0090】θps=arctan yps/xps θpe=arctan ype/xpe (但し、xps,ypsは始点座標、xpe,ypeは
終点座標) 次にステップS26では、工具径補正前のプログラム通
路の始点角度θps、終点角度θpeから角度差θpa
を算出し、−π≦θa<πになるよう正規化すべく、次
の計算を行う。
【0091】θpa=θpe−θps+2πn (但し、nは−π≦θpa<πなる整数) 次のステップS28、S30では、工具径補正後の工具
中心通路の円弧始点sと終点eの位置関係が工具径補正
前のプログラム通路と逆転しているか否の判別を行う。
この実施例の判別方法は、角度差θa、θpaが符号付
き(始点から終点に向かって、反時計廻りが正、時計廻
りが負)の値のため、角度差θaとθpaとが同一符号
ならば、位置関係は同一、角度差θaとθpaとが異符
号ならば位置関係は逆転していると見なせる。
【0092】このためステップS28では、角度差の排
他的論理和iを次の論理式で求め、その結果iをステッ
プS30で判別するものである。
【0093】i=(θa XOR θpa) (但し、XORは排他的論理和) ステップS30では、結果iが負、すなわち角度差θa
とθpaが異符号ならば、円弧始点sと終点eの位置関
係が逆転したと判定し、次ぎにステップS70〜S78
へ進み、実施例1における場合と同様に、円弧の見かけ
上の回転数を指令の回転数に合わせる処理を行う。
【0094】まずステップS70では、指令回転数(P
__指令)が省略、すなわちゼロか否かの判別を行い、
ゼロの場合にはステップS72にて1回転の全円と見な
し、回転数Pを1にセットする。
【0095】次のステップS74では、G02指令か、
G03指令かにより、円弧回転方向を判別する。G03
指令、すなわち円弧回転方向が反時計廻りの場合には、
ステップS76で、角度差θaに回転数込みの全円移動
角度を加算し、正符号化して、移動角度θcを求める。
この計算式は次の通りである。
【0096】θc=θa+2πP これに対し、G02指令、すなわち円弧回転方向が時計
廻りの場合には、ステップS78で、角度差θaに回転
数込みの全円移動角度を加算し、負符号化して、移動角
度θcをを求める。この計算式は次の通りである。
【0097】θc=θa−2πP これにより移動角度θcはほぼ円弧回転数分(2πP)
になり、最大偏差は角度差θaの値になる。
【0098】これに対し、結果iが正、すなわち角度差
θaとθpaが同一符号ならば、円弧始点sと終点eの
位置関係が同一とみなし、ステップS50に進み、ステ
ップS50〜S58によって従来と同じ処理を行い、角
度差θaと回転方向と回転数Pとによって移動角度θc
を計算する。このようにして移動角度θcが計算される
ことにより、移動角度θcは、図14(a)〜(f)に
示されているように、円弧の始点s、終点eの位置関係
と円弧回転方向と指令回転数からそれぞれの値になる。
【0099】[実施例3]図6はこの発明による数値制
御装置における加工軌跡補正装置の実施例3を示してい
る。加工軌跡補正装置は、工具径補正演算部90として
構成され、工具径補正演算部90は指令されたプログラ
ム通路と補正モードと補正量から工具中心通路を演算す
る。この工具径補正演算部90は、工具径補正モード設
定部92と、直線・円弧要素設定94と、弧長演算部9
6と、弧長許容値設定部98と、弧長比較部100と、
円弧・直線置換部102と、直線・円弧オフセット演算
部104と、工具径設定部106と、直線・円弧交点演
算部108と、干渉チェック部110とを有している。
【0100】工具径補正モード設定部92は、従来のも
のと同様に、指令されたプログラム通路に対して、工具
中心通路を左補正(G41指令)あるいは右補正(G4
2指令)にするか、あるいは補正キャンセル(G40指
令)にするかの補正モードを設定する。
【0101】直線・円弧要素設定部94は、従来のもの
とほぼ同等のものであり、プログラム通路を構成する複
数の直線、円弧データの要素を設定する。
【0102】弧長演算部96は、円弧補間指令により指
定された円弧の弧長を算出する。
【0103】弧長許容値設定部98は、キーボード等に
よるオペレータ入力の弧長許容値入力部112よりオペ
レータ任意の値の弧長許容値を与えられ、弧長許容値を
パラメータ設定する。
【0104】弧長比較部100は、弧長演算部96によ
り算出された弧長と弧長許容値設定部98に設定された
弧長許容値とを比較し、弧長が弧長許容値より小さいか
否かを判別する。
【0105】円弧・直線置換部102は、弧長比較部1
00より比較結果情報を与えられ、弧長が弧長許容値よ
り小さい場合には、その円弧を直線に置き換える。
【0106】直線・円弧オフセット演算部104、工具
径設定部106、直線・円弧交点演算部108、干渉チ
ェック部110は、各々従来のものと同様のものであ
る。
【0107】図7は上述のような構成による加工軌跡補
正装置によって実施する本発明による加工軌跡補正方法
の実施手順を示している。
【0108】先ず、ステップS100にてプログラム通
路の現要素の取り出しを行う。
【0109】次のステップS102では、現要素が円弧
(G02指令またはG03指令)であるか否かの判別を
行う。円弧の場合には次のステップS104に進む。
【0110】ステップS104では、円弧の弧長lを次
のように計算する。
【0111】l=θ・r (但し、θは円弧角度、rは円弧半径) 次のステップS106では、弧長lと弧長許容値部98
で設定された弧長許容値kとを比較する。通常、許容値
kは10μm前後の小さな値である。弧長lが弧長許容
値kより小さい場合には、次のステップS130に進
む。
【0112】ステップS130では、現要素の円弧を直
線に置き換える。
【0113】この動作結果を図8の工具径補正演算動作
図を用いて説明する。この図では図20に示されている
従来例の微小円弧Cp2が図7のステップS130によ
り直線Lp2′に置き換わり、プログラム通路は、Lp
1→Lp2′→Cp3→Lpとなる。
【0114】これに補正量が比較的大きい工具径補正が
かかると、工具中心通路は、Lo1→Lo2′→Lo4
となる。
【0115】ここで、円弧Cp3は円弧径が小さいため
消去され、直線Lo2′の始点はA(Lp1の垂直方向
ベクトル)、Lo2′の終点はB(Lo2′とLo4の
交点)となる。
【0116】この場合、プログラム通路の直線Lp2′
のベクトル方向が下向きであるのに対し、工具中心通路
の直線Lo2′のベクトル方向が反対の上向きになるた
め、A点にて干渉チェック部110が動作し、干渉アラ
ームで停止するようになる。これにより食い込みの被害
を小さくできる。
【0117】なお、実加工する前にNC機能のマシンロ
ック運転やグラフィックのチェック機能などを使えば、
当該個所でアラームによって停止するから、未然に食い
込みを防止できる。
【0118】市販のNC装置用自動プラミング装置で
は、図21に示されているように、NC装置の工具径補
正機能の弱点を考慮せずに、弧長が数μm程度の微小円
弧を連続して接線で継いだつもりのプログラムを作るこ
とがあり、このプログラムをNC装置で運転すると、N
C内部で微小円弧を直線に置き換えるため、非常に難解
で複雑な円弧間の工具径補正演算より簡単な直線間の工
具径補正演算になる。
【0119】このため、従来装置では、円弧間の工具径
補正演算のためアラーム、不正な交点位置、長大円弧に
なっていたものが、この発明ではそれらのことが、かな
り改善され、所望どおりの動作を期待できる。
【0120】[実施例4]図9はこの発明による数値制
御装置における加工軌跡補正装置の実施例4を示してい
る。尚、図9に於いて、図6に対応する部分は図6に付
した符号と同一の符号を付けて説明を省略する。
【0121】実施例4の加工軌跡補正装置が実施例3の
ものと異なっているところは、円弧・直線置換部102
に代えて直線吸収部114が設けられていることであ
る。
【0122】直線吸収部114は、弧長比較部100よ
り比較結果情報を与えられ、弧長が弧長許容値より小さ
い場合には、その円弧を前ブロックあるいは次ブロック
の直線に吸収させる補正を行う。
【0123】図10は上述のような構成による加工軌跡
補正装置によって実施する本発明による加工軌跡補正方
法の実施手順を示している。
【0124】先ず、ステップS100にてプログラム通
路の現要素の取り出しを行う。
【0125】次のステップS102では、現要素が円弧
(G02指令またはG03指令)であるか否かの判別を
行う。円弧の場合には次のステップS104に進む。
【0126】ステップS104では、円弧の弧長lを次
のように計算する。
【0127】l=θ・r (但し、θは円弧角度、rは円弧半径である) 次のステップS106では、弧長lと弧長許容値部98
で設定された通常、10μm前後の弧長許容値kとを比
較する。弧長lが弧長許容値kより小さい場合には、次
のステップS110に進む。
【0128】ステップS110〜S120がこの発明の
特徴の一つである円弧を前後の直線ブロックに吸収させ
る処理である。
【0129】まずステップS110では前要素(前ブロ
ック)が直線(G00指令またはG01指令)であるか
否かの判別を行う。前要素が直線の場合には、次のステ
ップS112に進み、前要素の直線データに現要素分の
データを加算し、次のステップS114で現要素の円弧
を削除する。
【0130】これに対し前要素が直線でない場合には、
次要素のチェックのためステップS116に進む。ステ
ップS116では、次要素(次ブロック)が直線(G0
0指令またはG01指令)であるか否かの判別を行う。
次要素が直線の場合には、次のステップS118に進
み、次要素の直線データに現要素分のデータを加算し、
次のステップS120で現要素の円弧を削除する。
【0131】これに対し、次要素も直線でない場合に
は、円弧を実施例3における場合と同様に直線に置き換
える。
【0132】この動作結果を図11に示されている工具
径補正演算動作図を用いて説明する。図11では、図2
0に示されている従来例の微小円弧Cp2が図10のス
テップS112の実行により直線Lp1に吸収され、新
たに直線Lp1′となり、プログラム通路は、Lp1′
→Cp3→Lp4となる。
【0133】これに補正量が比較的大きい工具径補正が
かかると、工具中心通路は、Lo1′→Lo4となる。
【0134】ここで、円弧Cp3は円弧径が小さいため
消去され、直線Lo1′の終点、すなわち直線Lo4の
始点はA(Lo1′とLo4の交点)となる。
【0135】この結果、食い込みおよび干渉アラームに
ならずに適切な工具中心通路が作成される。
【0136】
【発明の効果】以上の説明より明らかなように、この発
明による数値制御装置における加工軌跡補正方において
は、円弧補間指令により指定された円弧の始点と終点と
の近接側の角度差が予め任意の値にパラメータ設定され
た全円許容値より小さい場合には、円弧補間指令による
円弧回転方向の回転数分の移動角度に前記角度差を加算
し、円弧の移動角度を補正するから、円弧の始点と終点
が接近したほぼ全円に近いプログラム通路に工具径補正
をかけても工具中心通路の円弧の回転数を、プログラム
の回転数に合わせることができ、所要の移動角度による
円弧が得られる。
【0137】なお、この補正は、円弧補間と工具径補正
動作との組み合わせ以外に、円弧補間と座標回転動作と
の組み合わせでも同様の効果を奏する。
【0138】次の発明による数値制御装置における加工
軌跡補正装置においては、円弧始点・終点演算部によっ
て円弧補間指令より円弧の始点と終点とを算出し、角度
差演算部よってその円弧の始点と終点との近接側の角度
差を算出し、角度差演算部により算出された角度差と全
円許容値設定部に設定された全円許容値とを角度差比較
部で比較し、角度差が全円許容値より小さい場合には、
移動角度補正部にて円弧補間指令による円弧回転方向の
回転数分の移動角度に角度差演算部によって算出された
角度差を加算し、円弧の移動角度を補正するから、円弧
の始点と終点が接近したほぼ全円に近いプログラム通路
に工具径補正をかけても工具中心通路の円弧の回転数
を、プログラムの回転数に合わせることが可能になり、
所要の移動角度による円弧が得られる。
【0139】次の発明による数値制御装置における加工
軌跡補正方法においては、工具径補正により得られた工
具中心通路における円弧の始点、終点と工具径補正前の
プログラム通路における円弧の始点、終点との相対的な
位置関係が逆転しているか否かを判別し、位置関係が逆
転している場合には、円弧補間指令による円弧回転方向
の回転数分の移動角度に工具中心通路における円弧の始
点と終点との近接側の角度差を加算し、円弧の移動角度
を補正するから、円弧の始点と終点が接近したほぼ全円
に近いプログラム通路に工具径補正をかけても工具中心
通路の円弧の回転数を、プログラムの回転数に合わせる
ことが可能になり、所要の移動角度による円弧が得られ
る。
【0140】次の発明による数値制御装置における加工
軌跡補正装置においては、工具径補正後円弧始点・終点
演算部によって算出された工具中心通路における円弧の
始点、終点と工具径補正前円弧始点・終点演算部によっ
て算出されたプログラム通路における円弧の始点、終点
との相対的な位置関係が逆転しているか否かを位置関係
判別部によって判別し、その位置関係が逆転している場
合には、円弧補間指令による円弧回転方向の回転数分の
移動角度に、角度差演算部により算出された角度差を加
算し、円弧の移動角度を補正するから、円弧の始点と終
点が接近したほぼ全円に近いプログラム通路に工具径補
正をかけても工具中心通路の円弧の回転数を、プログラ
ムの回転数に合わせることが可能になり、所要の移動角
度による円弧が得られる。
【0141】次の発明による数値制御装置における加工
軌跡補正方法においては、円弧補間指令により指定され
た円弧の弧長を算出し、この弧長が予め任意の値にパラ
メータ設定されている弧長許容値と小さい場合には、そ
の円弧を直線に置き換えるから、工具径補正動作におい
て、弧長の小さな微小円弧のプログラムに工具径補正を
かけたことで、工具中心通路の円弧によって食い込み動
作になる場合、プログラムチェックのときにアラーム停
止条件を作ることが可能になり、食い込み動作になるこ
とを未然に禁止することができる。
【0142】次の発明による数値制御装置における加工
軌跡補正装置においては、弧長演算部が円弧補間指令に
より指定された円弧の弧長を算出し、この弧長が弧長許
容値設定部に設定された弧長許容値とを小さい場合に
は、円弧・直線置換部が、その円弧を直線に置き換える
から、工具径補正動作において、弧長の小さな微小円弧
のプログラムに工具径補正をかけたことで、工具中心通
路の円弧によって食い込み動作になる場合、プログラム
チェックのときにアラーム停止条件を作ることが可能に
なり、食い込み動作になることを未然に禁止することが
できる。
【0143】次の発明による数値制御装置における加工
軌跡補正方法においては、円弧補間指令により指定され
た円弧の弧長を算出し、この弧長が予め任意の値にパラ
メータ設定されている弧長許容値より小さい場合には、
その円弧を前ブロックあるいは次ブロックの直線に吸収
させる補正を行うから、工具径補正動作において、弧長
の小さい微小円弧のプログラムに工具径補正をかけ、工
具中心通路の円弧で食い込み動作になる場合、食い込み
回避のための工具中心通路作成条件を作ることを可能に
なり、食い込み動作になることを未然に回避することが
できる。
【0144】次の発明による数値制御装置における加工
軌跡補正装置においては、弧長演算部が円弧補間指令に
より指定された円弧の弧長を算出し、この弧長が弧長許
容値設定部に設定された弧長許容値より小さい場合に
は、直線吸収補正部が、その円弧を前ブロックあるいは
次ブロックの直線に吸収させる補正を行うから、工具径
補正動作において、弧長の小さい微小円弧のプログラム
に工具径補正をかけ、工具中心通路の円弧で食い込み動
作になる場合、食い込み回避のための工具中心通路作成
条件を作ることを可能になり、食い込み動作になること
を未然に回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明による数値制御装置における加工軌
跡補正装置の実施例1を示すブロック線図である。
【図2】 実施例1の加工軌跡補正装置によって実施す
る本発明による加工軌跡補正方法の実施手順を示すフロ
ーチャートである。
【図3】 (a)〜(c)は実施例1の工具径補正時の
円弧軌跡の説明図である。
【図4】 この発明による数値制御装置における加工軌
跡補正装置の実施例2を示すブロック線図である。
【図5】 実施例2の加工軌跡補正装置によって実施す
る本発明による加工軌跡補正方法の実施手順を示すフロ
ーチャートである。
【図6】 この発明による数値制御装置における加工軌
跡補正装置の実施例3を示すブロック線図である。
【図7】 実施例3の加工軌跡補正装置によって実施す
る本発明による加工軌跡補正方法の実施手順を示すフロ
ーチャートである。
【図8】 実施例3における工具径補正の動作説明図で
ある。
【図9】 この発明による数値制御装置における加工軌
跡補正装置の実施例4を示すブロック線図である。
【図10】 実施例4の加工軌跡補正装置によって実施
する本発明による加工軌跡補正方法の実施手順を示すフ
ローチャートである。
【図11】 実施例4における工具径補正の動作説明図
である。
【図12】 一般的なNC装置の概略ブロック線図であ
る。
【図13】 円弧補間演算部の従来例を示すブロック線
図である。
【図14】 (a)〜(f)は円弧の移動角度の説明図
である。
【図15】 従来の移動角度の計算手順を示すフローチ
ャートである。
【図16】 工具径補正演算部の従来例を示すブロック
線図である。
【図17】 工具径補正動作の説明図である。
【図18】 (a)〜(c)は従来の工具径補正による
円弧軌跡の説明図である。
【図19】 (a)、(b)は従来の工具径補正による
微小円弧回避動作を示す説明図である。
【図20】 従来の工具径補正において生じる削り込み
を示す説明図である。
【図21】 円弧を含む連続線のプログラムの作成例を
示す説明図である。
【符号の説明】
10 プログラム入力部,12 演算部,14 制御
部,16 駆動部,18工作機械,20 工具径補正演
算部,22 円弧補間演算部,30 始点・終点・中心
点演算部,32 移動角度演算部,34 弧長・速度演
算部,40 工具径補正モード設定部,42 直線・円
弧要素設定部,44 直線・円弧オフセット演算部,4
6 直線・円弧交点演算部,48 干渉チェック部,5
0 工具径補正量設定部,60 円弧補間演算部,62
円弧始点・終点・中心点演算部,64 角度差演算
部,66 全円許容値設定部,68 角度差比較部,7
0移動角度演算部,72 移動角度補正部,74 弧長
・速度演算部,76 全円許容値入力部,78 円弧始
点・終点・中心点演算部,80 角度差演算部,82
位置関係判別部,90 工具径補正演算部,92 工具
径補正モード設定部,94 直線・円弧要素設定部,9
6 弧長演算部,98 弧長許容値設定部,100 弧
長比較部,102 円弧・直線置換部,104 直線・
円弧オフセット演算部,106 工具径設定部,108
直線・円弧交点演算部,110干渉チェック部,11
2 弧長許容値入力部,114 直線吸収部

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円弧補間指令により指定された円弧の始
    点と終点とを算出してその始点と終点との近接側の角度
    差を求め、この角度差と予め任意の値にパラメータ設定
    された全円許容値とを比較し、前記角度差が前記全円許
    容値より小さい場合には円弧補間指令による円弧回転方
    向の回転数分の移動角度に前記角度差を加算して円弧の
    移動角度を補正することを特徴とする数値制御装置にお
    ける加工軌跡補正方法。
  2. 【請求項2】 円弧補間指令により指定された円弧の始
    点と終点とを算出する円弧始点・終点演算部と、 前記円弧始点・終点演算部により演算された円弧の始点
    と終点よりその始点と終点との近接側の角度差を算出す
    る角度差演算部と、 全円許容値をパラメータ設定する全円許容値設定部と、 前記角度差演算部により算出された角度差と前記全円許
    容値設定部に設定された全円許容値とを比較する角度差
    比較部と、 前記角度差比較部により比較結果情報を与えられ、前記
    角度差が前記全円許容値より小さい場合には円弧補間指
    令による円弧回転方向の回転数分の移動角度に前記角度
    差演算部により算出された角度差を加算して円弧の移動
    角度を補正する移動角度補正部と、 を有していることを特徴とする数値制御装置における加
    工軌跡補正装置。
  3. 【請求項3】 工具径補正により算出された工具中心通
    路における円弧の始点と終点とを算出すると共に工具径
    補正前のプログラム通路における円弧の始点と終点とを
    算出し、工具中心通路における円弧の始点、終点とプロ
    グラム通路における円弧の始点、終点との相対的な位置
    関係が逆転しているか否かを判別し、位置関係が逆転し
    ている場合には円弧補間指令による円弧回転方向の回転
    数分の移動角度に前記工具中心通路における円弧の始点
    と終点との近接側の角度差を加算して円弧の移動角度を
    補正することを特徴とする数値制御装置における加工軌
    跡補正方法。
  4. 【請求項4】 工具径補正により算出された工具中心通
    路における円弧の始点と終点とを算出する工具径補正後
    円弧始点・終点演算部と、 工具径補正前のプログラム通路における円弧の始点と終
    点とを算出する工具径補正前円弧始点・終点演算部と、 前記工具径補正後円弧始点・終点演算部により演算され
    た工具中心通路における円弧の始点と終点よりその始点
    と終点との近接側の角度差を算出する角度差演算部と、 前記工具径補正後円弧始点・終点演算部により演算され
    た工具中心通路における円弧の始点、終点と前記工具径
    補正前円弧始点・終点演算部により演算されたプログラ
    ム通路における円弧の始点、終点との相対的な位置関係
    が逆転しているか否かを判別する位置関係判別部と、 前記位置関係判別部より判別結果情報を与えられ、位置
    関係が逆転している場合には円弧補間指令による円弧回
    転方向の回転数分の移動角度に前記角度差演算部により
    算出された角度差を加算して円弧の移動角度を補正する
    移動角度補正部と、 を有していることを特徴とする数値制御装置における加
    工軌跡補正装置。
  5. 【請求項5】 円弧補間指令により指定された円弧の弧
    長を算出し、この弧長と予め任意の値にパラメータ設定
    された弧長許容値とを比較し、前記弧長が前記弧長許容
    値より小さい場合には、その円弧を直線に置き換えるこ
    とを特徴とする数値制御装置における加工軌跡補正方
    法。
  6. 【請求項6】 円弧補間指令により指定された円弧の弧
    長を算出する弧長演算部と、 弧長許容値をパラメータ設定する弧長許容値設定部と、 前記弧長演算部により算出された弧長と前記弧長許容値
    設定部に設定された弧長許容値とを比較する弧長比較部
    と、 前記弧長比較部より比較結果情報を与えられ、前記弧長
    が前記弧長許容値より小さい場合にはその円弧を直線に
    置き換える円弧・直線置換部と、 を有していることを特徴とする数値制御装置における加
    工軌跡補正装置。
  7. 【請求項7】 円弧補間指令により指定された円弧の弧
    長を算出し、この弧長と予め任意の値にパラメータ設定
    された弧長許容値とを比較し、前記弧長が前記弧長許容
    値より小さい場合には、その円弧を前ブロックあるいは
    次ブロックの直線に吸収させる補正を行うことを特徴と
    する数値制御装置における加工軌跡補正方法。
  8. 【請求項8】 円弧補間指令により指定された円弧の弧
    長を算出する弧長演算部と、 弧長許容値をパラメータ設定する弧長許容値設定部と、 前記弧長演算部により算出された弧長と前記弧長許容値
    設定部に設定された弧長許容値とを比較する弧長比較部
    と、 前記弧長比較部より比較結果情報を与えられ、前記弧長
    が前記弧長許容値より小さい場合にはその円弧を前ブロ
    ックあるいは次ブロックの直線に吸収させる補正を行う
    直線吸収補正部と、 を有していることを特徴とする数値制御装置における加
    工軌跡補正装置。
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