JPH096329A - 電子楽器の鍵盤装置およびその質量体製造方法 - Google Patents
電子楽器の鍵盤装置およびその質量体製造方法Info
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- JPH096329A JPH096329A JP7152839A JP15283995A JPH096329A JP H096329 A JPH096329 A JP H096329A JP 7152839 A JP7152839 A JP 7152839A JP 15283995 A JP15283995 A JP 15283995A JP H096329 A JPH096329 A JP H096329A
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Abstract
題に対処するとともに軽量化を図り、金属材料と樹脂材
料とを一体結合して質量体を形成する場合に、確実に信
頼性の高い結合状態を得るとともにコストの低減を図
り、さらにこの場合、軽量化とともに重量感の出せる質
量体とし、さらにバリによるストッパ破損を防止し且つ
キースケーリングを可能とする質量体を提供する。 【構成】 支持部材3と、この支持部材3に対し揺動自
在に保持された鍵1と、前記支持部材に対し揺動自在に
支持され、この鍵の力伝達部17を介して駆動され揺動
する質量体6とからなる電子楽器の鍵盤装置において、
前記質量体6は、所定長を有する棒状金属材料からなる
質量集中部4と、揺動被支持部9を有する樹脂部5とを
一体的に形成した。
Description
関し、特にそのハンマーを構成する質量体およびその製
造方法に関するものである。
器の押鍵タッチ感触に近似した重量感のあるタッチ感触
を得るために各健に対応してハンマー等の質量体を備え
ている(例えば特開昭63−125996号公報)。こ
のハンマーは、各健の押鍵動作に連動して動き、その動
きに応じた力を押鍵力に対する反作用として付与し所望
の押鍵タッチ感触を得るようにしたものである。従来こ
のようなハンマーは主に金属材料で構成され各鍵の下部
に組み込まれていた。
鍵盤装置は、ハンマーが各鍵の下部に組み込まれる都合
上、ハンマーに数々の制限を加える。まず第1に鍵に連
動してできるだけ大きく可動させたいが、キーガイド、
鍵スイッチ、鍵連動の力伝達部、ハンマー及び鍵の上下
限ストッパ、鍵及びハンマーの復帰バネ等、鍵下に配設
すべき構成要素が数多くあり、おのずとハンマーの形
状、可動範囲、ハンマーの重量に著しい制限を受けつつ
製品が構成されている。ここであえて製品と言う理由
は、アイデア的な構成の他にフレンドリーであるという
要素がさらに加わる。フレンドリーとは、よい製品、売
れる製品の要素を限りなく多く備えた象徴的な言葉であ
る。即ち、安価、軽、薄、安全、丈夫、長もち(経年変
化小)、組立容易、そして要のよいタッチ感触等々のフ
レンドリー要素が多ければ多い程、ヒット商品となる。
これらの点を上記従来鍵盤にあてはめてみよう。まず、
上記種々の制限があるため、力伝達部を鍵のほぼ中央部
に配設している。このため鍵の全ストローク対応ハンマ
ーの可動範囲を小さくせざるを得ない。さもないと鍵盤
の上下厚が大きくなる。また力伝達部のストローク小の
ため鍵及びハンマーの駆動精度が要求され、その結果コ
スト高にもなる。さらにまた可動範囲小のため、適度な
タッチ感触(弾きごたえ感)を得るのにハンマーの重量
を大きくしている。この重量を大きくするため、かつ構
成的形状的制限からハンマーの形状を略S字状にせざる
を得ず、このためハンマーの主要部である金属材料は打
ち抜き加工や切断加工あるいはプレス加工等により形成
するほかなかった。このため加工後に必ずバリが発生
し、このバリを除去するために研削や研磨等の後加工が
必要であった。さらに、押鍵時のハンマーの慣性力を確
実に受けとめるため、上記後加工をしたとしてもストッ
パフェルトを破壊しないよう樹脂でアウトサートする必
要があった。極論すれば、後加工でフェルト対向部の面
積を大に、かつまるく加工すれば、アウトサートは不要
になるかも知れないが、加工費が製品に上のせされ、高
価になるのみならず、購入時しばらくはよいとしても、
その後何万回も押鍵すれば、フェルトが弾性回復力を失
う。
(特にハンマー側)は、ハンマーをどんな形状にするに
せよ必ず必要なものである。そこで従来ではやむを得
ず、精度が必要な上記力伝達部及びスイッチ用アクチュ
エータ部をポリアセタール等で、ハンマー先端部を軟質
塩化ビニールでアウトサートしたのである。すなわち加
工が複雑になるのを承知の上で2異種アウトサートを施
した。
セタールのみで、加工容易の観点から”高価”の要素を
無視して、仮りに行ったとしよう。するとアウトサート
時において金属と樹脂との間の熱膨張率の相異による熱
応力の差が発生する。この熱応力差は製造時だけでな
く、例えば飛行機でアラスカの成層圏を飛んで、異国に
運ばれたあとすぐ暖房のきいた会場のスポットライトを
あびたステージで演奏するようなことがあり、このよう
な場合にも極端な温度差からくる熱応力差が発生する。
また押鍵時の衝撃に対する応力吸収性の差があり、これ
ら熱応力差、応力吸収性の差等により、樹脂と金属との
接合部に亀裂が生ずる。この亀裂が演奏を重ねるにつれ
てハンマーのがたつきや振動あるいは雑音を生じさせ
る。特にこのような亀裂はバリを有するところに発生し
やすい。
が、押鍵時の弾きごたえ感(重量感)を得るのに、単に
重くすればよいのではという短絡思考が頭をかすめる。
一面ではそれは真実であるが、離鍵時のことが考慮され
ていない。鍵を復帰させるのに、バネまたは鍵もしくは
ハンマーあるいはそれらの自重によりなされるが、重く
するのに指当接部の反力を大とする方法と、その反力は
適度に押えつつ、ピアノシーソー鍵のように重量を増し
つつ支点をはさんだ重量のバランスをとる方法とがあ
り、前者は離鍵には好ましいが押鍵が重いという矛盾を
有し、後者はピアノのような複雑な機構があってこそ押
離鍵良好なタッチが得られるが、単純なシーソー鍵のみ
では、一般に離鍵が遅くなるという矛盾を有する。そこ
で、鍵及びまたはハンマーが軽くても鍵ストロークに対
応してハンマーストローク大にする、換言すれば鍵速度
対応ハンマー速度を大とする増速機構の採用、さらに換
言すれば、鍵の最大ストロークを得る箇所でハンマーを
駆動し、なおかつ増速機構を有した機構が求められる。
また、押鍵終了時のストップ感もタッチ感触に重要な要
素である。また、タッチ感触を鍵または鍵群ごとに変え
てキースケーリングし、ピアノ鍵のような自然感触を構
成簡単かつ安価に得ることも望まれている。ところが、
前述したように、数限りない制限をクリアしなければな
らないため、従来の鍵盤装置では、上記種々の自己矛盾
ループから抜け出せなかった。
て前記種々の問題点に鑑みなされたものであって、金属
材料に伴うバリの問題や加工困難性の問題に対処すると
ともに軽量化を図った電子鍵盤楽器の質量体の提供を目
的とする。さらにこの発明は金属材料と樹脂材料とを一
体結合して質量体を形成する場合に、確実に信頼性の高
い結合状態を得るとともにコストの低減を図ることを目
的とする。さらにこの場合、軽量化とともに重量感の出
せる質量体とし、さらにバリによるストッパ破損を防止
し且つキースケーリングを可能とする質量体の提供をも
目的とする。
め、請求項1に係る発明では、支持部材と、この支持部
材に対し揺動自在に保持された鍵と、前記支持部材に対
し揺動自在に支持され、この鍵の力伝達部を介して駆動
され揺動する質量体と、からなる電子楽器の鍵盤装置に
おいて、前記質量体は、所定長を有する棒状金属材料か
らなる質量集中部と、揺動被支持部を有する樹脂部と、
を一体的に形成したことを特徴とする電子楽器の鍵盤装
置を提供する。
記質量体の質量集中部は、圧延加工もしくは引き抜き加
工等により形成したことを特徴としている。
体の樹脂部を、前記質量集中部の外側にアウトサート成
型して一体的に形成したことを特徴としている。
体は、その樹脂部と前記質量集中部とを圧接し、一体的
に形成したことを特徴としている。
体は、その樹脂部と前記質量集中部とを接着し、一体的
に形成したことを特徴としている。
前記質量体の質量集中部は、その一部をヘッダ加工もし
くは曲げ加工あるいは転造加工またはプレス加工により
変形して形成したことを特徴としている。
前記質量体とを複数設け、前記質量体の質量集中部は、
各鍵にまたは複数鍵からなる鍵群に対応して長さを変え
て形成したことを特徴としている。
(イ)圧延加工もしくは引抜き加工等で形成した金属棒
材料を所定長に切断する工程と、(ロ)金属加工困難部
を樹脂で形成する工程と、(ハ)前記工程(イ)で得た
所定長に切断された金属棒と前記工程(ロ)で得た樹脂
とを一体的に結合する工程と、からなることを特徴とし
ている。
子楽器の鍵盤装置に用いる鍵に連動する質量体であっ
て、金属材料からなる長尺の質量集中部とこれを保持す
る樹脂部とからなり、該樹脂部は、前記質量集中部をア
ウトサート成形もしくは圧接あるいは接着する保持部を
有し、この保持部は、全体として該集中部を保持可能な
厚さで該集中部の埋設部にわたって形成されるととも
に、この厚さより薄い複数の薄肉部を長尺軸方向に設
け、これらの薄肉部は埋設された部分の全長にわたって
その周囲の少なくとも一部に薄肉部が形成されるように
位置をずらせて設けたことを特徴としている。
楽器の鍵盤装置に用いる鍵に連動する質量体であって、
金属材料からなる長尺の質量集中部とこれを保持する樹
脂部とからなり、この樹脂部は、該質量集中部をアウト
サート成形もしくは圧接あるいは接着する保持部を有
し、この保持部は、全体として保持可能な厚さで該集中
部の埋設部にわたって形成されるとともに、この厚さよ
り薄い薄肉部を該集中部の端部に対応して設けたことを
特徴としている。
する金属棒と樹脂部とで構成することにより、特に金属
部の質量体材料費を極端に下げることができ、鍵盤装置
全体のローコスト化を計っている。
(a)に示すように質量体(質量集中部)を金属板のプ
レス打抜き加工により形成していたため、打抜き後の金
属板が残り、この残り部分は全材料の約70%に達しこ
れがスクラップとして廃棄されていた。これを材料費に
当てはめると、質量体の重量を50gとし、鉄の平板の
材料費を約100円/Kgとすると、有効利用される材
料の割合である歩留りは30%であるため、製品1個当
たりの材料費は、0.05Kg÷0.3×100円/K
g=17円となる。
に金属棒を所定長さに切断して全て質量体(質量集中
部)として使用するため、従来と同じ鉄材料で同じ製品
重量で形成するとすれば、歩留りが100%であるた
め、製品1個当たりの材料費は、0.05Kg÷1.0
×100円/Kg=5円となる。さらに金属棒の先端を
折曲げて集中荷重の形状として同じ重量感を持たせるよ
うに構成すれば重量は約半分の25gで製造できるた
め、材料費は約2.5円となる。これは、年間の生産個
数を例えば1000万程度製造するものと仮定すると、
1.4〜1.5億円の材料費が削減可能となることを示
すものである。
分、例えば少なくとも質量体の揺動被支持部(支点部)
も樹脂で形成するので複雑な形状部分の形成が容易にな
る。ここで、質量体の金属加工困難部は、上記支持部の
他に、支点部への圧接バネ係止部、力伝達部、スイッチ
用アクチュエータ部、質量体への鍵組込みガイド片、支
持部材への質量体組込後の抜け防止部等があり、上記支
持部に任意に加えて合せて形成してもよい。
設けず樹脂部に上記支持部を設ける構造を採用したこと
により、必然的に質量中心(重心)が質量体の自由端部
に移動する。その理由は、樹脂の比重が金属より小さい
ため、これらの結合物は金属のみで質量体を形成したも
のに比べて、両者の全体質量がほぼ同じであるとすると
自由端方向に移動し、その回転モーメントが増す。換言
すれば、回転モーメントが同一の回転体はその質量中心
を回転中心から遠ざける(腕の長さを大にする)と、質
量が小さくてもよいことになり、請求項1の構成によっ
て質量体の、延いては鍵盤装置の軽量化が図られること
になる。
量集中部が圧延加工もしくは引抜き加工より形成される
のでバリを発生する部分が極端に少なくなり、バリ取り
のための後加工を不要にできる。さらに質量集中部を樹
脂部に一体的に保持させる場合、両端部の極端に少ない
バリ部発生可能部に仮りにバリが発生していたとして
も、発生部分が極端に少ないので、金属を樹脂でおおっ
た樹脂接触部分の亀裂が仮りに発生したとしても該当部
分(バリ発生部)のみであり、大部分の樹脂接触部分の
亀裂は発生しないので、強度的に何ら問題がなく、か
つ、ガタツキによるノイズ発生等も起こらない。また、
従来必要だったバリ取り作業不要による製造工程の簡素
化が計れる。
部に樹脂部をアウトサートするので樹脂と金属との確実
な一体結合が簡単な作業あるいは工程にて達成される。
圧接によってなされるので、樹脂と金属との確実な一体
結合が簡単に行われる。
接着によってなされるので、樹脂と金属との確実な一体
結合が簡単に行われる。
部に変更を加える。例えば、樹脂結合端部に該変形を加
えるようにすれば、その端部にバリが発生しなくなる。
そして各種変形のうち1つを採用することによって樹脂
との組付きがきわめて良好になる。また樹脂結合端と反
対の露出端部に該変形を施せば、その変形部分にはバリ
が消滅しているのでストッパ当接部を平滑化でき、フェ
ルト等のストッパ部材の破損が防止される。また変形加
工によりフェルト当接部の面積を大にすれば、その作用
はさらに大となる。該変形を中間部もしくは露出端部に
施せば、質量体の質量中心を任意に設定できる。これに
よって、小変形のみでタッチ感触の異なる別の鍵盤装置
を形成できる。
に対応して前記質量集中部の長さを変えることで鍵タッ
チ感触のキースケーリングが行われる。例えば長さ変更
の手段としては切断時の長さを変更するだけでよい。ま
た切断時同一長さのものを後加工にて一端部を圧縮(引
伸し)して長さを変えてもよい。
明は、前記鍵と前記質量体とを複数設け、前記質量体の
質量集中部は、各鍵にまたは複数鍵からなる鍵群に対応
して樹脂結合端を除く部位にプレス加工またはヘッダ加
工もしくは曲げ加工あるいは転造加工によりその変形の
度合いを変えて形成したことを特徴とする請求項1ある
いは6または7記載の発明を含むものである。この特徴
事項の範ちゅうには質量集中部長は同一でも同一でなく
てもよく、各種加工により質量体の長手方向の重心がキ
ースケーリングされるものを含む。また、上記各種加工
が質量体回転中心から一定の距離を隔てたところからな
されたとすると、加工終端位置をキースケーリングする
とか、加工は曲げ加工とし、質量集中部の自由端におい
て曲げ加工を施すものを考えると、曲げ変形の度合をキ
ースケーリングするもの等を含んでいる。この曲げ加工
例の場合、曲げ加工を施す位置をキースケーリングする
ことを並用してもよいし、これのみの加工もこの概念に
含まれる。
不要加工により形成した金属棒を例えば通常の鍵盤楽器
に対応して約20cm以下の所定長の長さに切断する。
次に、質量体の揺動被支持部等の金属加工が容易でない
部分を樹脂により形成する。続いて、この金属棒と樹脂
とを例えば樹脂のアウトサート成形にて一体結合する。
このような製造過程を採用することにより従来に比して
次のような作用がある。
る。
る。
中心のより外側に形成できるので、良好な鍵タッチ感
(重量感)を維持できる。
ことができるので、バリ取りのための後加工を不要にす
ることができ、製造工程が簡単になる。
ので樹脂接触部分の亀裂の発生を防止できる。
樹脂をアウトサートにより形成するとともに、この金属
棒保持部に薄肉部が形成される。この薄肉部は、金属棒
埋設部の全長に渡ってその周囲の少なくとも一部が薄肉
部になるように位置をずらせて設けられる。このような
薄肉部により、金属棒と樹脂との間で製造時または製造
後の熱変化及び外力によって応力差が発生したときに、
亀裂を薄肉部内に限定して発生させることができ、亀裂
の発生位置を機能に影響のない一定の位置に予め定めて
おくことができるとともに亀裂の拡大が防止される。な
お、この発明の質量体は、それ自身流通機構にのる商品
としての扱いを受けても歩留りが悪くならない機構を有
している。即ち流通経路において樹脂部と金属棒との間
に何らかの変形力が作用したとしても薄肉部に亀裂を生
じる程度で、それ以外に及ばない。もし及ぶとするなら
金属棒が変形し、これが原因で不良となる。
の樹脂をアウトサートにより形成するとともに、この金
属棒の埋設側の端部に薄肉部が形成される。これによ
り、特に金属棒の端部に形成されやすいバリや曲りの影
響による樹脂側の亀裂の発生が効果的に防止される。こ
の発明によって従来バリ取りのための後加工及びバリ発
生による悪影響を完全にシャットアウトできる。
説明する。図1は本発明の実施例に係る鍵盤装置の白鍵
部分の断面構成図であり、図2および図3はそれぞれ図
1のIIA,IIBおよびIIIA,IIIBで示され
る部分の断面図または矢視図である。
支持部2が形成され、鍵1は支持部材3に対し支点部3
1を介して揺動可能に支持される。この鍵1の下側に、
質量集中部4と樹脂部5とからなる質量体(ハンマー)
6がハンマー支点部25を介して揺動可能に装着され
る。この質量集中部4は、例えば鉄材の引抜き加工によ
り形成した金属棒からなり、所定の長さ(例えば20c
m)に切断したものである。この金属棒からなる質量集
中部(以下単に金属棒という)4の先端部4aは、図示
したように折返され、折返し部4bを形成している。こ
の折返し作業は容易に自動化可能である。これにより、
金属棒先端部の質量が増加し後述の押鍵動作時の質量体
6の回転モーメントの増加が図られ押鍵時の重量感を増
すことができる。
る。この樹脂部5は、金属棒4に対しアウトサート成型
により一体化して装着されたものであり、金属棒4と樹
脂部5の接合部となる金属棒保持部7と、プレート部5
aと、このプレート部5aに形成された補強用のリブ5
bとにより形成される。
る。この薄肉部8は、図2(A)に示すように、金属棒
4の両側に交互に位置が重なるように千鳥状に形成され
る。また、この薄肉部8は金属棒4の図示先端部に対し
ては両側に形成されている。このような薄肉部8を形成
しておくことにより、熱等によって樹脂と金属棒との熱
膨張(収縮)率の差により応力が発生したときに、初め
から割れやすい薄肉部にこの応力を集中させこの薄肉部
8内でクラックを発生させて逃すことができる。また、
金属棒先端には切断時にバリが形成されている可能性が
あるため、バリの影響による応力発生の可能性が大き
い。金属棒先端の両側に設けた薄肉部はこのようなバリ
を考慮した樹脂部亀裂に対処するためのものである。こ
のように金属棒保持部7の金属棒4の長手方向ほぼ全長
に沿って連続的に薄肉部8を形成しておくことにより、
熱応力や衝撃に起因する樹脂部側のクラック発生が金属
棒長さ方向のどの部分に起きてもクラックをその円周上
の一部分に限定して応力を逃すことができるため、樹脂
部5と金属棒4との結合状態をがたつかせることなく安
定して保つことができる。
ンマー支点部25に対し揺動被支持部9(質量体の回転
支点部)をはめ合わせて回動可能に取付けられる。この
場合、質量体6の支点となる揺動被支持部9側に突起1
0を設け、この突起10をハンマー支持軸25側に設け
た凹所(図示しない)に挿入することにより質量体6の
横方向の位置ずれやがたつきを防止することができる。
この揺動被支持部9を支点部25側になおかつ振動支持
部2を支点部31に常に押し付けるための圧接バネ26
(平板バネ)が質量体6と支持部材3及び支持部材と鍵
1間に介装される。この圧接バネ26は、例えば細長い
帯状板バネからなり、一端が質量体6の支点部9の背面
側の係止部28に当接し他端(中間部)が支持部材3側
の段部27に係止してハンマーをハンマー支点部25側
に圧接し、延長端Pにて支持部2を支点部31に圧接し
ている。
1が一体成型される。このアクチュエータ11は、押圧
部11a,11bを有し、それぞれ基板13上に設けた
タッチレスポンススイッチ12の2つのゴム接点12
a,12bを順番に押圧変形させてスイッチを順次メイ
クして押鍵速度に応じた信号を得る(図1の一点鎖線参
照)。基板13は図示しないボルト等により支持部材3
の下面側に固定される。支持部材3には、鍵1の先端部
と中央部の位置の下側に鍵ガイド14a,14bおよび
下限ストッパー15a,黒鍵用過押鍵ストッパ15bが
設けられる。さらに、鍵1の後端部にもストッパー15
cが設けられる。通常の演奏時には、質量体6の金属棒
4の折曲げた先端部4aが矢印Cのように移動してスト
ッパー15cに当接する(一点鎖線参照)。即ち、ハン
マーのストッパー15cのみにより下限ストッパーを構
成し、他のストッパー15a,15bは、押鍵力以上の
過大な力が作用したときにストッパーとして機能するよ
うに、ストッパー15cが当接した押鍵ストローク下限
位置において、鍵1との間に若干の隙間dがあくように
形成する。過大な力が作用したとき鍵1が後端部の揺動
支持部2を中心に矢印Aのように揺動し、鍵先端部が矢
印Bのように移動して、鍵1の下縁部がそれぞれストッ
パー15a,15bに当接する。このようにストッパー
15を複数ヵ所に設けておくことにより、鍵盤や楽器本
体に対し過大な力が作用したときに力を分散して楽器の
損傷を防止することができる 鍵1の先端部よりやや内側の鍵下面側に連結部材16が
設けられる。この連結部材16は、鍵操作による押鍵力
を鍵1から質量体6、離鍵力を質量体6から鍵1にに伝
えるためのものである。この連結部材16と質量体の樹
脂部5との係合部が力伝達部17を構成する。この力伝
達部17の詳細を図3に示す。連結部材16の下端部に
はL字型に屈曲した突出片16aが形成される(図1参
照)。この突出片16aは弾性部材からなる連結軸18
の下側に係合する。この連結軸18は、脱着自在に連結
部材16下方に固着されつつ質量体の樹脂部5側に設け
た上側係止片19aおよび2つの下側係止片19bの間
に挟持される。係止片19bは鍵組込みガイドとして1
9aより長く形成され、質量体への鍵組込み作業を容易
にしている。あらかじめ支持部材2に挿入配設した質量
体の係止片19bに鍵の連結部材16の連結軸18が案
内され、弾性連結軸18を介して連結部材16と質量体
6とが連結される。このように弾性部材からなる連結軸
18を介して連結することにより、押鍵時の衝撃を吸収
して両者をがたつかせることなく円滑に連結して相互の
追従性が良好な状態で押鍵力を確実に伝達することがで
きる。質量体6の樹脂部5には、幾分後方側の上に向け
て突出した抜け防止部29が形成される。この抜け防止
部29は、鍵支持部材3側の端部30に当接係合して、
質量体6が後方(図の右方向)に抜けることを防止す
る。質量体6の修理や交換等のために取り出す場合に
は、質量体6を図で時計廻りに回転させて下に押し下げ
ることにより、抜け防止部29を鍵支持部材3の端部3
0から下に移動させて係合解除した状態で質量体を引抜
く。
ようなフレンドリーな要素を数多く備えている。よりわ
かりやすく言えば、技術的矛盾及び技術的課題を発想、
試作をくりかえす中で数多く解決した。
い」、「バリなし」、「良好なタッチ感」、「タッチ感
触キースケーリング」という要素に焦点をあてて、本願
発明を見直すとともに他の実施例をも考えてみる。
体(質量体)の重心を自由端方向にずらせばずらすほ
ど、回転モーメント同一とすれば、軽いものができるこ
とを示した。この意味において、図1の質量集中部の先
端部4aを折り返し、折り返し部4bを形成した。この
製造方法または構成を詳述することで、数多くの技術的
課題を解決したことを説明する。
量集中部を形成する方法を図5(b)より詳細に示す図
である。
の先端をまっすぐに延ばしながら、台50上をガイド部
51にガイドされて、左方に滑走させ、台30上に固定
された棒長手方向にスライド可能なガイド兼固定筒部材
31を介して、台30に固定されたストッパ体32に当
接させる。
し子34と連動するカッタ刃33で矢印のように棒材を
カットする。
後独立して刃33より下方に移動し、折返部4bを先端
Tを支点にして4b’位置まで折り曲げる。
ト位置まで上昇させる。
方に折曲げ進行させ図1の完成状態にする。この場合、
折り曲げに無理がある場合は補助押し子36の上方移動
も利用する。
はその先端部4dがストッパ体32に横スライド自在な
つき出し棒32aにて右側に押され、この動作とほぼ同
時に台30が左方に移動する。
方に設けられた受け皿容器38に受けとめられる。
ータもしくはリレーシーケンス制御され、ほぼ全自動で
行われるが、手動でもよい。この一連の作業の中で注視
したいのは、カッティング時のバリ処理はいか様になっ
ているかである。バリ発生がもし起こるとすれば、カッ
ティング下方に起こる。このバリ部4cは折り返し完了
時は内側になっている。また、他端4dのバリ部は、ア
ウトサートでかくす。バリ部で危険なのはここのみであ
るため、前述した応力差が仮りに発生したとしても、わ
ずかであり、樹脂との結合部全破壊には至らない。しか
しながら、図1の実施例では金型加工が軽微のため、他
の薄肉部8と合わせてこの端部にも薄肉部を形成し、樹
脂割れによる強度破壊を皆無にしている。
において台30を移動せざるを得ないのをさらに有効活
用し、任意の所定位置をプリセット位置にすることによ
り、折り返し部の長さを変更することが可能である。即
ち、台30を左方(右方)に移動してカット&折り曲げ
を施せば、見かけ全長Lが同一でかつ、折り返し部の長
さl3が長い(短い)ものができる。(図1及び図4
(d)参照)。これにより、各鍵もしくは鍵群間で反力
の異なる鍵盤装置が得られ、いわゆる、鍵タッチ感触の
キーケースリングが可能となる。また、何度もくりかえ
すが、自由端部に質量集中させているので均一分布もし
くは回転中心に質量集中するものより、軽くて良好なタ
ッチ感(重量感)が得られる。
加工にて変形の度合を変える例)について図4を参照し
ながら説明する。
ヘッダ加工した質量集中部4の要部を示す図である。加
工部形成としては、カッティング後台30を左方に移動
し、右側から右端部を頭部形状凹部を有する巨大なハン
マー部材で打ちつける。説明の都合上図5(c)を流用
したが、この作業は右側を上、左側を下に配設した装置
で実現するほうが力学的にすぐれている。
転造加工して質量集中部4の質量分布を不均一にした要
部を示す図である。
プレス加工で質量集中部4の質量分布を不均一にした要
部を示す図である。この例では広面積部をストッパ15
Cに当接するよう配置する。
り、図4(d)、図1と同様の作用効果が得られる。若
干説明を付け加えるとすれば、バリ処理が異なる。図4
(d)は、バリはそのままにして無害とするが、図4
(a)〜(c)においては加工そのもので消滅させてい
る。そしてl1,D1,l2,D2,l3,D3の各ペアのそ
れぞれの寸法を加工時に任意変更すると所望の鍵タッチ
感触キースケーリングが施工された鍵盤装置となる。
に他の例であり、先端部の曲げ角度θを変えた質量集中
部を数種形成して、鍵タッチ感触キースケーリングを行
なう例を示している。
し、凹鍵時ストッパはハンマストッパ15Cに共通使用
させているので押鍵時ストッパ感がよく、良好なタッチ
感(重量感)と合わせてさらに良好なタッチ感触を実現
している。
明では、支持部材と、この支持部材に対し揺動自在に保
持された鍵と、前記支持部材に対し揺動自在に支持さ
れ、この鍵の力伝達部を介して駆動され揺動する質量体
とからなる電子楽器の鍵盤装置において、前記質量体
は、所定長を有する棒状金属材料からなる質量集中部
と、揺動被支持部を有する樹脂部とを一体的に形成した
ことを特徴とする電子楽器の鍵盤装置として構成してい
るため、棒状の金属材を用いることにより、材料の無駄
がなくなり質量体の材料コストを従来に比べ大幅に下げ
ることができる。
脂部とで形成しているため、質量体の金属での加工が困
難な部分、例えば質量体の揺動被支持部(支点部)、支
点部への圧接バネ係止部、力伝達部、スイッチアクチュ
エータ部、質量体への鍵組込みガイド片、支持部材への
質量体組込み後の抜け防止部等は樹脂により形成するこ
とができる。これにより複雑な形状部分の形成が容易に
なり、かつ軽量化が図られる。
量集中部が圧延加工もしくは引抜き加工より形成される
のでバリを発生する部分が極端に少なくなり、バリ取り
のための後加工を不要にできる。さらに質量集中部を樹
脂部に一体的に保持させる場合、両端部の極端に少ない
バリ部発生可能部に仮りにバリが発生していたとして
も、発生部分が極端に少ないので、金属を樹脂でおおっ
た樹脂接触部分の亀裂が仮りに発生したとしても該当部
分(バリ発生部)のみであり、大部分の樹脂接触部分の
亀裂は発生しないので、強度的に何ら問題がなく、か
つ、ガタツキによるノイズ発生等も起こらない。また、
従来必要だったバリ取り作業不要による製造工程の簡素
化が計れる。
部に樹脂部をアウトサートするので樹脂と金属との確実
な一体結合が簡単な作業あるいは工程にて達成される。
圧接によってなされるので、樹脂と金属との確実な一体
結合が簡単に行われる。
接着によってなされるので、樹脂と金属との確実な一体
結合が簡単に行われる。
部に変更を加える。例えば、樹脂結合端部に該変形を加
えるようにすれば、その端部にバリが発生しなくなる。
そして各種変形のうち1つを採用することによって樹脂
との組付きがきわめて良好になる。また樹脂結合端と反
対の露出端部に該変形を施せば、その変形部分にはバリ
が消滅しているのでストッパ当接部を平滑化でき、フェ
ルト等のストッパ部材の破損が防止される。また変形加
工によりフェルト当接部の面積を大にすれば、その作用
はさらに大となる。該変形を中間部もしくは露出端部に
施せば、質量体の質量中心を任意に設定できる。これに
よって、小変形のみでタッチ感触の異なる別の鍵盤装置
を形成できる。
に対応して前記質量集中部の長さを変えることで鍵タッ
チ感触のキースケーリングが行われる。例えば長さ変更
の手段としては切断時の長さを変更するだけでよい。ま
た切断時同一長さのものを後加工にて一端部を圧縮(引
伸し)して長さを変えてもよい。
不要加工により形成した金属棒を例えば通常の鍵盤楽器
に対応して約20cm以下の所定長の長さに切断する。
次に、質量体の揺動被支持部等の金属加工が容易でない
部分を樹脂により形成する。続いて、この金属棒と樹脂
とを例えば樹脂のアウトサート成形にて一体結合する。
このような製造過程を採用することにより従来に比して
次のような作用効果がある。
る。 複雑な形状部分の形成が容易になる。 質量体(鍵盤装置)の軽量化が図られる。 質量体全体を軽くしてもその重心を回転中心のより外
側に形成できるので、良好な鍵タッチ感(重量感)を維
持できる。 バリを発生する部分を極端に少なくすることができる
ので、バリ取りのための後加工を不要にすることがで
き、製造工程が簡単になる。 バリが仮に発生したとしても極小であるので樹脂接触
部分の亀裂の発生を防止できる。
樹脂をアウトサートにより形成するとともに、この金属
棒保持部に薄肉部が形成される。この薄肉部は、金属棒
埋設部の全長に渡ってその周囲の少なくとも一部が薄肉
部になるように位置をずらせて設けられる。このような
薄肉部により、金属棒と樹脂との間で製造時または製造
後の熱変化及び外力によって応力差が発生したときに、
亀裂を薄肉部内に限定して発生させることができ、亀裂
の発生位置を機能に影響のない一定の位置に予め定めて
おくことができるとともに亀裂の拡大が防止される。
の樹脂をアウトサートにより形成するとともに、この金
属棒の埋設側の端部に薄肉部が形成される。これによ
り、特に金属棒の端部に形成されやすいバリや曲りの影
響による樹脂側の亀裂の発生が効果的に防止される。こ
の発明によって従来バリ取りのための後加工及びバリ発
生による悪影響を完全にシャットアウトできる。
は、棒状の金属材を用いることにより、材料の無駄がな
くなり質量体の材料コストを従来に比べ大幅に下げるこ
とができる。また、質量体を所定長を有する金属棒と樹
脂部とで形成しているため、質量体の金属での加工が困
難な部分、例えば質量体の揺動被支持部(支点部)、支
点部への圧接バネ係止部、力伝達部、スイッチアクチュ
エータ部、質量体への鍵組込みガイド片、支持部材への
質量体組込み後の抜け防止部等は樹脂により形成するこ
とができる。これにより複雑な形状部分の形成が容易に
なり、かつ軽量化が図られる。
加工不要加工により形成した質量体の質量集中部である
金属棒の一方の端部側に樹脂部がアウトサートにより一
体成形されるため、樹脂と金属との確実な一体結合が簡
単な工程で達成されるとともにバリが発生しないため、
バリ取りのための後加工が不要になり製造工程が簡単に
なり、さらにバリによる樹脂接触部分の亀裂の発生が防
止される。
り、金属棒と樹脂との間で応力差が発生したときに、亀
裂を薄肉部内に限定して発生させることができ、亀裂の
発生位置を機能に影響のない一定の位置に予め定めてお
くことができるとともに亀裂の拡大が防止される。
鍵または鍵群ごとに長さを変えて所定長に切断すること
により特別な構成を付加することなく押鍵時の鍵のタッ
チ感触について鍵ごとまたは鍵群ごとに変化させること
ができ、金属棒の長さに対応した質量に応じて容易に確
実に所望の鍵タッチ感触のキースケーリングを実施する
ことができる。
属棒を所定長に切断した後、その一端部をさらにヘッダ
加工、曲げ加工または転造加工により変形させ、この変
形部分を金属棒端部のストッパ当接部分に設けることに
より、質量が端部に集中して重量感のあるタッチ感が実
際に重量を増やすことなく得られる。また変形加工によ
りストッパ当接部をさらに平滑にすることができ、フェ
ルト等からなるストッパ部材の破損が防止される。
断面を示す構成図である。
A線およびIIB−IIB線に沿った断面図である。
IIA線およびIIIB−IIIB線に沿った断面図で
ある。
の度合いを変える各別の例の説明図である。
て説明するための効果説明図である。
集中部、5:樹脂部、6:質量体、7:金属棒保持部、
8:薄肉部、9:揺動被支持部(支点部)、10:突
起、11:アクチュエータ、14:鍵ガイド、15:ス
トッパー、16:連結部材、17:力伝達部、18:連
結軸、26:圧接バネ。
Claims (10)
- 【請求項1】 支持部材と、 この支持部材に対し揺動自在に保持された鍵と、 前記支持部材に対し揺動自在に支持され、この鍵の力伝
達部を介して駆動され揺動する質量体と、 からなる電子楽器の鍵盤装置において、 前記質量体は、所定長を有する棒状金属材料からなる質
量集中部と、 揺動被支持部を有する樹脂部と、 を一体的に形成したことを特徴とする電子楽器の鍵盤装
置。 - 【請求項2】 前記質量体の質量集中部は、圧延加工も
しくは引き抜き加工等により形成したことを特徴とする
請求項1に記載の電子楽器の鍵盤装置。 - 【請求項3】 前記質量体の樹脂部を、前記質量集中部
の外側にアウトサート成型して一体的に形成したことを
特徴とする請求項1に記載の電子楽器の鍵盤装置。 - 【請求項4】 前記質量体は、その樹脂部と前記質量集
中部とを圧接し、一体的に形成したことを特徴とする請
求項1に記載の電子楽器の鍵盤装置。 - 【請求項5】 前記質量体は、その樹脂部と前記質量集
中部とを接着し、一体的に形成したことを特徴とする請
求項1に記載の電子楽器の鍵盤装置。 - 【請求項6】 前記質量体の質量集中部は、その一部を
ヘッダ加工もしくは曲げ加工あるいは転造加工またはプ
レス加工により変形して形成したことを特徴とする請求
項1に記載の電子楽器の鍵盤装置。 - 【請求項7】 前記鍵と前記質量体とを複数設け、前記
質量体の質量集中部は、各鍵にまたは複数鍵からなる鍵
群に対応して長さを変えて形成したことを特徴とする請
求項1に記載の電子楽器の鍵盤装置。 - 【請求項8】 (イ)圧延加工もしくは引抜き加工等で
形成した金属棒材料を所定長に切断する工程と、(ロ)
金属加工困難部を樹脂で形成する工程と、(ハ)前記工
程(イ)で得た所定長に切断された金属棒と前記工程
(ロ)で得た樹脂とを一体的に結合する工程と、 からなることを特徴とする電子楽器の鍵盤装置における
質量体製造方法。 - 【請求項9】 電子楽器の鍵盤装置に用いる鍵に連動す
る質量体であって、金属材料からなる長尺の質量集中部
とこれを保持する樹脂部とからなり、該樹脂部は、前記
質量集中部をアウトサート成形もしくは圧接あるいは接
着する保持部を有し、この保持部は、全体として該集中
部を保持可能な厚さで該集中部の埋設部にわたって形成
されるとともに、この厚さより薄い複数の薄肉部を長尺
軸方向に設け、これらの薄肉部は埋設された部分の全長
にわたってその周囲の少なくとも一部に薄肉部が形成さ
れるように位置をずらせて設けたことを特徴とする電子
楽器の鍵盤装置の質量体。 - 【請求項10】 電子楽器の鍵盤装置に用いる鍵に連動
する質量体であって、金属材料からなる長尺の質量集中
部とこれを保持する樹脂部とからなり、この樹脂部は、
該質量集中部をアウトサート成形もしくは圧接あるいは
接着する保持部を有し、この保持部は、全体として保持
可能な厚さで該集中部の埋設部にわたって形成されると
ともに、この厚さより薄い薄肉部を該集中部の端部に対
応して設けたことを特徴とする電子楽器の鍵盤装置の質
量体。
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