JPH0962160A - 電子写真画像形成方法及びその装置 - Google Patents
電子写真画像形成方法及びその装置Info
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- JPH0962160A JPH0962160A JP7214693A JP21469395A JPH0962160A JP H0962160 A JPH0962160 A JP H0962160A JP 7214693 A JP7214693 A JP 7214693A JP 21469395 A JP21469395 A JP 21469395A JP H0962160 A JPH0962160 A JP H0962160A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 トナーリサイクル方式を用いて繰り返して画
像形成を行った場合でも、カブリ発生や感度、濃度、解
像性等の低下を伴うことなく、終始良質の画像が安定し
て得られる画像形成方法を提供する。 【構成】 電子写真感光体上に帯電、像露光、現像、
転写及びクリーニングの各工程を繰り返して多数枚の画
像を形成する画像形成方法において、最表面層にモース
硬度5以上の無機粒子を含有する感光体を用い、かつ該
クリーニング工程で回収されたトナーを該現像工程に搬
送して再利用する画像形成方法及び装置。感光体が電
荷発生層とその上に積層された複数の電荷輸送層を有す
る前記の画像形成方法。感光体の最表面層の膜強度
が先端半径0.3mmのダイヤモンド針を用いて200
gの垂直荷重をかけたときの傷の深さが0.1〜1.0
μmである前記又はの画像形成方法。
像形成を行った場合でも、カブリ発生や感度、濃度、解
像性等の低下を伴うことなく、終始良質の画像が安定し
て得られる画像形成方法を提供する。 【構成】 電子写真感光体上に帯電、像露光、現像、
転写及びクリーニングの各工程を繰り返して多数枚の画
像を形成する画像形成方法において、最表面層にモース
硬度5以上の無機粒子を含有する感光体を用い、かつ該
クリーニング工程で回収されたトナーを該現像工程に搬
送して再利用する画像形成方法及び装置。感光体が電
荷発生層とその上に積層された複数の電荷輸送層を有す
る前記の画像形成方法。感光体の最表面層の膜強度
が先端半径0.3mmのダイヤモンド針を用いて200
gの垂直荷重をかけたときの傷の深さが0.1〜1.0
μmである前記又はの画像形成方法。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真方式で画像を
形成する方法及び該方法に使用する装置に関する。
形成する方法及び該方法に使用する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、クリーニング工程で回収されたト
ナーはトナー回収箱に捕集されたのち廃棄されるのが通
例である。この場合通常の複写機では転写効率は70
〜80%であり、現像剤中のトナーの20〜30%が有
効に利用されずに廃棄されることとなり、無駄が多くコ
スト高を招く、トナー回収箱が必要となり、装置のコ
ンパクト化を阻害する、ユーザーによる廃トナーの廃
棄が必要となり操作が厄介となり、かつユーザーの手や
衣服を汚すなどの問題を生ずる。
ナーはトナー回収箱に捕集されたのち廃棄されるのが通
例である。この場合通常の複写機では転写効率は70
〜80%であり、現像剤中のトナーの20〜30%が有
効に利用されずに廃棄されることとなり、無駄が多くコ
スト高を招く、トナー回収箱が必要となり、装置のコ
ンパクト化を阻害する、ユーザーによる廃トナーの廃
棄が必要となり操作が厄介となり、かつユーザーの手や
衣服を汚すなどの問題を生ずる。
【0003】また、近時、複写機では高速での大量コピ
ーが要請され前記の問題は益々障害となっている。
ーが要請され前記の問題は益々障害となっている。
【0004】それで、例えば、特公昭55−18843
号公報、特開平5−341645号公報及び特開平6−
59501号公報には、クリーニング工程で回収された
トナーを例えばスクリュー、バネコイル等により現像工
程の現像手段に搬送して再使用する所謂トナーリサイク
ル手段を有する画像形成方法及びその装置が提案されて
いる。
号公報、特開平5−341645号公報及び特開平6−
59501号公報には、クリーニング工程で回収された
トナーを例えばスクリュー、バネコイル等により現像工
程の現像手段に搬送して再使用する所謂トナーリサイク
ル手段を有する画像形成方法及びその装置が提案されて
いる。
【0005】しかしながら、前記トナーリサイクル方式
ではクリーニングトナーが繰り返し再使用されるため、
現像剤中に紙粉、塵埃、感光層の摩耗粉、シリカの凝集
体等の異物が多くなり、これらが現像、転写、クリーニ
ング等の工程で感光体表面に多数の傷を発生し、画像を
劣化せしめる。さらには、前記感光体に発生した多数の
傷にはトナーその他の異物が埋め込まれてトナーフィル
ミングを発生し易く、前記画像劣化をさらに増大せしめ
る。
ではクリーニングトナーが繰り返し再使用されるため、
現像剤中に紙粉、塵埃、感光層の摩耗粉、シリカの凝集
体等の異物が多くなり、これらが現像、転写、クリーニ
ング等の工程で感光体表面に多数の傷を発生し、画像を
劣化せしめる。さらには、前記感光体に発生した多数の
傷にはトナーその他の異物が埋め込まれてトナーフィル
ミングを発生し易く、前記画像劣化をさらに増大せしめ
る。
【0006】このような傾向は、有機感光体においてよ
り顕著に現れる。
り顕著に現れる。
【0007】一方、有機感光体の耐傷性を向上せしめる
方法として、例えば特開昭59−223443号公報、
特開昭60−57847号公報、特開昭61−1633
45号公報等が提案されている。即ち前記各公報には、
有機感光体の最表面層例えば保護層又は電荷輸送層に無
機粒子を含有させることにより耐傷性に優れた感光体が
得られることが記載されている。
方法として、例えば特開昭59−223443号公報、
特開昭60−57847号公報、特開昭61−1633
45号公報等が提案されている。即ち前記各公報には、
有機感光体の最表面層例えば保護層又は電荷輸送層に無
機粒子を含有させることにより耐傷性に優れた感光体が
得られることが記載されている。
【0008】しかしながら、これらの公報には最表面層
に無機粒子を含有させた感光体がどのような画像形成方
法において、その効果を発揮し得るのかの記載なく、特
にトナーリサイクル方式を用いた画像形成方法に関して
全く記載されていない。
に無機粒子を含有させた感光体がどのような画像形成方
法において、その効果を発揮し得るのかの記載なく、特
にトナーリサイクル方式を用いた画像形成方法に関して
全く記載されていない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は前記事情に鑑
みて提案するものであり、その目的は、トナーリサイク
ル方式を用いて繰り返して画像形成を行った場合でも、
カブリ発生や感度、濃度、解像性等の低下を伴うことな
く、終始良質の画像が安定して得られる画像形成方法及
び画像形成装置を提供することである。
みて提案するものであり、その目的は、トナーリサイク
ル方式を用いて繰り返して画像形成を行った場合でも、
カブリ発生や感度、濃度、解像性等の低下を伴うことな
く、終始良質の画像が安定して得られる画像形成方法及
び画像形成装置を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者等は鋭意検討の
結果、トナーリサイクル方式で画像形成を行う際、発生
する画像劣化の問題が、最表面層に後述する特定の物性
を有する無機粒子を最表面層に含有させた感光体を前記
トナーリサイクル方式と組み合わせて用いることにより
解決されることを見出し本発明を完成したのである。
結果、トナーリサイクル方式で画像形成を行う際、発生
する画像劣化の問題が、最表面層に後述する特定の物性
を有する無機粒子を最表面層に含有させた感光体を前記
トナーリサイクル方式と組み合わせて用いることにより
解決されることを見出し本発明を完成したのである。
【0011】前記本発明の目的は、電子写真感光体上に
帯電、像露光、現像、転写及びクリーニングの各工程を
繰り返して、多数枚の画像を形成する画像形成方法にお
いて、前記感光体として最表面層にモース硬度5以上の
無機粒子を含有する感光体を用い、かつ前記クリーニン
グ工程で回収されたトナーを前記現像工程に搬送して再
利用することを特徴とする画像形成方法により達成され
る。
帯電、像露光、現像、転写及びクリーニングの各工程を
繰り返して、多数枚の画像を形成する画像形成方法にお
いて、前記感光体として最表面層にモース硬度5以上の
無機粒子を含有する感光体を用い、かつ前記クリーニン
グ工程で回収されたトナーを前記現像工程に搬送して再
利用することを特徴とする画像形成方法により達成され
る。
【0012】また、前記本発明の目的は、電子写真感光
体及びその外周に帯電、像露光、現像、転写及びクリー
ニングの各手段を有し、前記感光体及び各手段を用いて
繰り返し多数枚の画像形成を行う画像形成装置におい
て、前記感光体がその最表面層にモース硬度5以上の無
機粒子を含有し、かつ前記クリーニング手段で回収され
たトナーを前記現像手段に搬送して再利用するトナーリ
サイクル手段を有することを特徴とする画像形成装置に
より達成される。
体及びその外周に帯電、像露光、現像、転写及びクリー
ニングの各手段を有し、前記感光体及び各手段を用いて
繰り返し多数枚の画像形成を行う画像形成装置におい
て、前記感光体がその最表面層にモース硬度5以上の無
機粒子を含有し、かつ前記クリーニング手段で回収され
たトナーを前記現像手段に搬送して再利用するトナーリ
サイクル手段を有することを特徴とする画像形成装置に
より達成される。
【0013】なお、本発明の好ましい実施態様によれば
前記感光体が導電性支持体上に電荷発生層と、その上に
複数の電荷輸送層とを積層して成る感光層を有し、該感
光層の再表面層となる電荷輸送層に前記無機粒子が含有
される。上記構成の感光体が好ましいとされる理由は以
下のようである。
前記感光体が導電性支持体上に電荷発生層と、その上に
複数の電荷輸送層とを積層して成る感光層を有し、該感
光層の再表面層となる電荷輸送層に前記無機粒子が含有
される。上記構成の感光体が好ましいとされる理由は以
下のようである。
【0014】即ち、感光体の最表面層としての保護層中
に無機粒子を含有させた前記実公昭55−18843号
公報又は特開昭59−223443号公報の例では、繰
り返し画像形成を行う過程で感度低下及び残電上昇を生
じ画像が劣化する傾向がある。
に無機粒子を含有させた前記実公昭55−18843号
公報又は特開昭59−223443号公報の例では、繰
り返し画像形成を行う過程で感度低下及び残電上昇を生
じ画像が劣化する傾向がある。
【0015】又、感光体の感光層の最表面層に無機粒子
としてコロイダルシリカ(数10Å〜数百Åの粒径)を
含有させた前記特開平5−341645号公報の例で
は、コロイダルシリカはバインダー樹脂中への均一分散
が難しく、感光体に必ずしも十分な膜強度を与えること
ができない。
としてコロイダルシリカ(数10Å〜数百Åの粒径)を
含有させた前記特開平5−341645号公報の例で
は、コロイダルシリカはバインダー樹脂中への均一分散
が難しく、感光体に必ずしも十分な膜強度を与えること
ができない。
【0016】又、感光体の電荷輸送層全体に無機粒子を
含有させた特開平6−59501号公報又は特開昭59
−223443号公報の例では像露光時、感光層内の光
散乱が多くなり画像形成時解像性が悪く、画像ボケが生
じ易い等の問題がある。そこで、電荷発生層上に複数の
電荷輸送層を設け、最表面層となる電荷輸送層に無機粒
子を含有させた前記構成とするのが好ましい。
含有させた特開平6−59501号公報又は特開昭59
−223443号公報の例では像露光時、感光層内の光
散乱が多くなり画像形成時解像性が悪く、画像ボケが生
じ易い等の問題がある。そこで、電荷発生層上に複数の
電荷輸送層を設け、最表面層となる電荷輸送層に無機粒
子を含有させた前記構成とするのが好ましい。
【0017】また、本発明の別の好ましい実施態様は、
前記感光体の最表面層の膜強度が先端半径0.3mmの
ダイヤモンド針を用いて200gの垂直加重をかけた時
の傷の深さが0.1〜1.0μmの範囲にある事であ
る。
前記感光体の最表面層の膜強度が先端半径0.3mmの
ダイヤモンド針を用いて200gの垂直加重をかけた時
の傷の深さが0.1〜1.0μmの範囲にある事であ
る。
【0018】前記膜強度を表すダイヤモンド針による傷
の深さが0.1μmより小さいと、膜強度が不足し、繰
り返し画像を形成する過程で傷が発生し、画質が劣化す
る。又、傷の深さが1.0μmより大きいと、クリーニ
ングブレードが摩耗、損傷してクリーニング不良を引き
起こす。
の深さが0.1μmより小さいと、膜強度が不足し、繰
り返し画像を形成する過程で傷が発生し、画質が劣化す
る。又、傷の深さが1.0μmより大きいと、クリーニ
ングブレードが摩耗、損傷してクリーニング不良を引き
起こす。
【0019】本発明の画像形成方法に用いられる電子写
真感光体は、支持体として、例えばアルミニウム板、ス
テンレス板などの金属板;紙あるいはプラスチックフィ
ルムなどの支持体上にアルミニウム、パラジウム、金な
どの金属薄層をラミネートもしくは蒸着によって設けた
もの;紙あるいはプラスチックフィルムなどの支持体上
に、導電性ポリマー、酸化インジウム、酸化錫などの導
電性化合物の層を塗布もしくは蒸着によって設けた導電
性支持体を用いることができる。
真感光体は、支持体として、例えばアルミニウム板、ス
テンレス板などの金属板;紙あるいはプラスチックフィ
ルムなどの支持体上にアルミニウム、パラジウム、金な
どの金属薄層をラミネートもしくは蒸着によって設けた
もの;紙あるいはプラスチックフィルムなどの支持体上
に、導電性ポリマー、酸化インジウム、酸化錫などの導
電性化合物の層を塗布もしくは蒸着によって設けた導電
性支持体を用いることができる。
【0020】本発明の画像形成方法に用いる電子写真感
光体は、セレン、アモルファスシリコン、硫化カドミウ
ム等を用いた無機感光体であってもよいが、好ましくは
有機の電荷発生物質と電荷輸送物質とを含有する有機感
光体である。
光体は、セレン、アモルファスシリコン、硫化カドミウ
ム等を用いた無機感光体であってもよいが、好ましくは
有機の電荷発生物質と電荷輸送物質とを含有する有機感
光体である。
【0021】有機の電荷発生物質と電荷輸送物質とを含
有する有機感光体の層構成の好ましい例を図1に示す。
同図に示す感光体は、導電性支持体1上に中間層2を介
して、電荷発生物質を含有する電荷発生層3と、電荷輸
送物質を含有する第1の電荷輸送層4と、電荷輸送物質
を含有する第2の電荷輸送層5とからなる感光層がこの
順に積層されたものである。
有する有機感光体の層構成の好ましい例を図1に示す。
同図に示す感光体は、導電性支持体1上に中間層2を介
して、電荷発生物質を含有する電荷発生層3と、電荷輸
送物質を含有する第1の電荷輸送層4と、電荷輸送物質
を含有する第2の電荷輸送層5とからなる感光層がこの
順に積層されたものである。
【0022】有機の電荷発生物質と電荷輸送物質とを含
有する有機感光体の層構成の代表的な例として、図1に
示した層構成を含めて、(イ)導電性支持体上に中間層
を介して電荷発生物質と電荷輸送物質とを含有する層を
積層した感光体、(ロ)導電性支持体上に中間層を介し
て電荷発生物質と電荷輸送物質とを含有する層と保護層
とをこの順に積層した感光体、(ハ)導電性支持体上に
中間層を介して電荷輸送物質を含有する電荷輸送層、電
荷発生物質を含有する電荷発生層をこの順に積層した感
光体、(ニ)導電性支持体上に中間層を介して電荷輸送
物質を含有する電荷輸送層と、電荷発生物質を含有する
電荷発生層と、保護層とをこの順に積層した感光体、
(ホ)導電性支持体上に中間層を介して電荷発生物質を
含有する電荷発生層と電荷輸送物質を含有する電荷輸送
層をこの順に積層した感光体、(ヘ)導電性支持体上に
中間層を介して電荷発生物質を含有する電荷発生層と、
電荷輸送物質を含有する電荷輸送層と、保護層とをこの
順に積層した感光体、及び(ト)導電性支持体1上に中
間層を介して電荷発生物質を含有する電荷発生層と、電
荷輸送物質を含有する第1の電荷輸送層と、電荷輸送物
質を含有する第2の電荷輸送層とがこの順に積層された
感光体が挙げられる。これらのうち、好ましい態様は上
記(ロ)、(ニ)、(ヘ)及び(ト)であり、より好ま
しい態様は上記(ト)である。しかしながら、本発明の
画像形成方法に用いられる電子写真感光体はこれらの層
構成に限定されない。
有する有機感光体の層構成の代表的な例として、図1に
示した層構成を含めて、(イ)導電性支持体上に中間層
を介して電荷発生物質と電荷輸送物質とを含有する層を
積層した感光体、(ロ)導電性支持体上に中間層を介し
て電荷発生物質と電荷輸送物質とを含有する層と保護層
とをこの順に積層した感光体、(ハ)導電性支持体上に
中間層を介して電荷輸送物質を含有する電荷輸送層、電
荷発生物質を含有する電荷発生層をこの順に積層した感
光体、(ニ)導電性支持体上に中間層を介して電荷輸送
物質を含有する電荷輸送層と、電荷発生物質を含有する
電荷発生層と、保護層とをこの順に積層した感光体、
(ホ)導電性支持体上に中間層を介して電荷発生物質を
含有する電荷発生層と電荷輸送物質を含有する電荷輸送
層をこの順に積層した感光体、(ヘ)導電性支持体上に
中間層を介して電荷発生物質を含有する電荷発生層と、
電荷輸送物質を含有する電荷輸送層と、保護層とをこの
順に積層した感光体、及び(ト)導電性支持体1上に中
間層を介して電荷発生物質を含有する電荷発生層と、電
荷輸送物質を含有する第1の電荷輸送層と、電荷輸送物
質を含有する第2の電荷輸送層とがこの順に積層された
感光体が挙げられる。これらのうち、好ましい態様は上
記(ロ)、(ニ)、(ヘ)及び(ト)であり、より好ま
しい態様は上記(ト)である。しかしながら、本発明の
画像形成方法に用いられる電子写真感光体はこれらの層
構成に限定されない。
【0023】本発明の画像形成方法において、感光体が
保護層を有する場合、保護層は少なくとも樹脂及び本発
明の無機粒子から構成されるが、保護層中に電荷輸送物
質を含有させるいわゆる複数の電荷輸送層からなる層構
成にすること、即ち、上記(ト)の層構成とすること
が、電子写真感光体のくり返し使用による残留電位の上
昇や感度の低下を防ぐことができる点から好ましい。
保護層を有する場合、保護層は少なくとも樹脂及び本発
明の無機粒子から構成されるが、保護層中に電荷輸送物
質を含有させるいわゆる複数の電荷輸送層からなる層構
成にすること、即ち、上記(ト)の層構成とすること
が、電子写真感光体のくり返し使用による残留電位の上
昇や感度の低下を防ぐことができる点から好ましい。
【0024】有機の電荷発生物質と電荷輸送物質とを含
有する有機感光体の感光層に含有される電荷発生物質と
しては、例えばフタロシアニン顔料、多環キノン顔料、
アゾ顔料、ペリレン顔料、インジゴ顔料、キナクリドン
顔料、アズレニウム顔料、スクワリリウム染料、シアニ
ン染料、ピリリウム染料、チオピリリウム染料、キサン
テン色素、トリフェニルメタン色素、スチリル色素等が
挙げられ、これらの電荷発生物質は単独で又は適当なバ
インダー樹脂と共に層形成が行われる。
有する有機感光体の感光層に含有される電荷発生物質と
しては、例えばフタロシアニン顔料、多環キノン顔料、
アゾ顔料、ペリレン顔料、インジゴ顔料、キナクリドン
顔料、アズレニウム顔料、スクワリリウム染料、シアニ
ン染料、ピリリウム染料、チオピリリウム染料、キサン
テン色素、トリフェニルメタン色素、スチリル色素等が
挙げられ、これらの電荷発生物質は単独で又は適当なバ
インダー樹脂と共に層形成が行われる。
【0025】前記感光層に含有される電荷輸送物質とし
ては、例えばオキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘
導体、チアゾール誘導体、チアジアゾール誘導体、トリ
アゾール誘導体、イミダゾール誘導体、イミダゾロン誘
導体、イミダゾリン誘導体、ビスイミダゾリジン誘導
体、スチリル化合物、ヒドラゾン化合物、ベンジジン化
合物、ピラゾリン誘導体、スチルベン化合物、アミン誘
導体、オキサゾロン誘導体、ベンゾチアゾール誘導体、
ベンズイミダゾール誘導体、キナゾリン誘導体、ベンゾ
フラン誘導体、アクリジン誘導体、フェナジン誘導体、
アミノスチルベン誘導体、ポリ−N−ビニルカルバゾー
ル、ポリ−1−ビニルピレン、ポリ−9−ビニルアント
ラセン等が挙げられ、これらの電荷輸送物質は通常バイ
ンダーと共に層形成が行われる。
ては、例えばオキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘
導体、チアゾール誘導体、チアジアゾール誘導体、トリ
アゾール誘導体、イミダゾール誘導体、イミダゾロン誘
導体、イミダゾリン誘導体、ビスイミダゾリジン誘導
体、スチリル化合物、ヒドラゾン化合物、ベンジジン化
合物、ピラゾリン誘導体、スチルベン化合物、アミン誘
導体、オキサゾロン誘導体、ベンゾチアゾール誘導体、
ベンズイミダゾール誘導体、キナゾリン誘導体、ベンゾ
フラン誘導体、アクリジン誘導体、フェナジン誘導体、
アミノスチルベン誘導体、ポリ−N−ビニルカルバゾー
ル、ポリ−1−ビニルピレン、ポリ−9−ビニルアント
ラセン等が挙げられ、これらの電荷輸送物質は通常バイ
ンダーと共に層形成が行われる。
【0026】これらの中で特に好ましい電荷輸送物質と
しては下記一般式で示される化合物があげられる。
しては下記一般式で示される化合物があげられる。
【0027】
【化1】
【0028】(式中、Ar1、Ar2及びAr4は各々そ
れぞれ置換若しくは無置換の芳香族炭化水素基又は複素
環基を表し、Ar3はそれぞれ置換若しくは無置換の2
価の芳香族炭化水素基又は複素環基を表し、R2は水素
原子又はそれぞれ置換若しくは無置換の芳香族炭化水素
基若しくは複素環基を表す。nは1又は2を表す。Ar
4とR2は互いに結合して環を形成してもよい。)
れぞれ置換若しくは無置換の芳香族炭化水素基又は複素
環基を表し、Ar3はそれぞれ置換若しくは無置換の2
価の芳香族炭化水素基又は複素環基を表し、R2は水素
原子又はそれぞれ置換若しくは無置換の芳香族炭化水素
基若しくは複素環基を表す。nは1又は2を表す。Ar
4とR2は互いに結合して環を形成してもよい。)
【0029】
【化2】
【0030】(式中、R3及びR4は各々それぞれ置換若
しくは無置換の芳香族炭化水素基、複素環基又はアルキ
ル基を表し、R3とR4とは互いに連結して環を形成して
もよい。R5は水素原子又は各々それぞれ置換若しくは
無置換の芳香族炭化水素基、複素環基若しくはアルキル
基を表し、Ar5はそれぞれ置換若しくは無置換の芳香
族炭化水素基又は複素環基を表す。mは0又は1を表
す。)
しくは無置換の芳香族炭化水素基、複素環基又はアルキ
ル基を表し、R3とR4とは互いに連結して環を形成して
もよい。R5は水素原子又は各々それぞれ置換若しくは
無置換の芳香族炭化水素基、複素環基若しくはアルキル
基を表し、Ar5はそれぞれ置換若しくは無置換の芳香
族炭化水素基又は複素環基を表す。mは0又は1を表
す。)
【0031】
【化3】
【0032】(式中、Yは、それぞれ置換若しくは無置
換のフェニル基、ナフチル基、ピリニル基、フルオレニ
ル基、カルバゾリル基、ジフェニル基又は4,4′−ア
ルキリデンジフェニル基を表し、Ar6及びAr7は各々
それぞれ置換若しくは無置換の芳香族炭化水素基又は複
素環基を表す。lは1〜3の整数を表す。)
換のフェニル基、ナフチル基、ピリニル基、フルオレニ
ル基、カルバゾリル基、ジフェニル基又は4,4′−ア
ルキリデンジフェニル基を表し、Ar6及びAr7は各々
それぞれ置換若しくは無置換の芳香族炭化水素基又は複
素環基を表す。lは1〜3の整数を表す。)
【0033】
【化4】
【0034】(式中、Ar8、Ar9、Ar10及びAr11
は各々それぞれ置換若しくは無置換の芳香族炭化水素基
又は複素環基を表し、Ar1、Ar2及びAr3は前述の
通りである。)これらのうち、本発明の感光体に好まし
く用いられる具体的化合物例を以下に例示する。
は各々それぞれ置換若しくは無置換の芳香族炭化水素基
又は複素環基を表し、Ar1、Ar2及びAr3は前述の
通りである。)これらのうち、本発明の感光体に好まし
く用いられる具体的化合物例を以下に例示する。
【0035】
【化5】
【0036】
【化6】
【0037】
【化7】
【0038】
【化8】
【0039】
【化9】
【0040】
【化10】
【0041】前記単層構成の感光層並びに積層構成の電
荷発生層及び電荷輸送層に含有させるバインダー樹脂と
しては、ポリエステル樹脂、ポリスチレン樹脂、メタク
リル樹脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩
化ビニリデン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリビニル
ブチラール樹脂、ポリビニルアセテート樹脂、スチレン
−ブタジエン樹脂、塩化ビニリデン−アクリロニトリル
共重合体樹脂、塩化ビニル−無水マレイン酸共重合体樹
脂、ウレタン樹脂、シリコン樹脂、エポキシ樹脂、シリ
コン−アルキッド樹脂、フェノール樹脂、ポリシラン樹
脂、ポリビニルカルバゾール等が挙げられる。
荷発生層及び電荷輸送層に含有させるバインダー樹脂と
しては、ポリエステル樹脂、ポリスチレン樹脂、メタク
リル樹脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩
化ビニリデン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリビニル
ブチラール樹脂、ポリビニルアセテート樹脂、スチレン
−ブタジエン樹脂、塩化ビニリデン−アクリロニトリル
共重合体樹脂、塩化ビニル−無水マレイン酸共重合体樹
脂、ウレタン樹脂、シリコン樹脂、エポキシ樹脂、シリ
コン−アルキッド樹脂、フェノール樹脂、ポリシラン樹
脂、ポリビニルカルバゾール等が挙げられる。
【0042】本発明に係る電子写真感光体の最上層に含
有させるバインダー樹脂は、好ましくは機械的衝撃に強
く耐摩耗性が大であり、かつ電子写真性能を阻害しない
ものが良い。好ましいバインダー樹脂として下記一般式
(I)、(II)、(III)又は(IV)で表される構造単
位を有するポリカーボネート樹脂が挙げられる。
有させるバインダー樹脂は、好ましくは機械的衝撃に強
く耐摩耗性が大であり、かつ電子写真性能を阻害しない
ものが良い。好ましいバインダー樹脂として下記一般式
(I)、(II)、(III)又は(IV)で表される構造単
位を有するポリカーボネート樹脂が挙げられる。
【0043】
【化11】
【0044】(式中、R1〜R8は、各々水素原子、ハロ
ゲン原子、置換若しくは無置換の炭素数1〜10のアル
キル基、置換若しくは無置換のシクロアルキル基、又は
置換若しくは無置換のアリール基、Zは4〜11の炭素
原子数を有する飽和又は不飽和の炭素環形成残基、R9
は炭素原子数1〜9のアルキル基又はアリール基を表
す。)
ゲン原子、置換若しくは無置換の炭素数1〜10のアル
キル基、置換若しくは無置換のシクロアルキル基、又は
置換若しくは無置換のアリール基、Zは4〜11の炭素
原子数を有する飽和又は不飽和の炭素環形成残基、R9
は炭素原子数1〜9のアルキル基又はアリール基を表
す。)
【0045】
【化12】
【0046】(式中、R11〜R18は、各々水素原子、ハ
ロゲン原子、アルキル基又はアリール基を表す。)
ロゲン原子、アルキル基又はアリール基を表す。)
【0047】
【化13】
【0048】(式中、R21〜R28は、各々水素原子、ハ
ロゲン原子、置換若しくは無置換の炭素数1〜10のア
ルキル基、置換若しくは無置換のシクロアルキル基、又
は置換若しくは無置換のアリール基を表す。)
ロゲン原子、置換若しくは無置換の炭素数1〜10のア
ルキル基、置換若しくは無置換のシクロアルキル基、又
は置換若しくは無置換のアリール基を表す。)
【0049】
【化14】
【0050】(式中、R31〜R46は、各々水素原子、ハ
ロゲン原子、置換若しくは無置換のアルキル基又は置換
若しくは無置換のアリール基を表し、k及びmは各々正
の整数であって、k/mが1〜10になるように選択さ
れる。) なお前記一般式(I)〜(IV)で示される構造単位を有
するポリカーボネート樹脂は好ましくは重量平均分子量
30000以上である。
ロゲン原子、置換若しくは無置換のアルキル基又は置換
若しくは無置換のアリール基を表し、k及びmは各々正
の整数であって、k/mが1〜10になるように選択さ
れる。) なお前記一般式(I)〜(IV)で示される構造単位を有
するポリカーボネート樹脂は好ましくは重量平均分子量
30000以上である。
【0051】前記感光体の支持体上の各層を形成する際
に用いられる溶媒又は分散媒としては、例えば、n−ブ
チルアミン、ジエチルアミン、エチレンジアミン、イソ
プロパノールアミン、トリエタノールアミン、トリエチ
レンジアミン、N,N−ジメチルホルムアミド、アセト
ン、メチルエチルケトン、メチルイソプロピルケトン、
シクロヘキサノン、ベンゼン、トルエン、キシレン、ク
ロロホルム、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタ
ン、1,2−ジクロロプロパン、1,1,2−トリクロ
ロエタン、1,1,1−トリクロロエタン、トリクロロ
エチレン、テトラクロロエタン、テトラヒドロフラン、
ジオキサン、メタノール、エタノール、イソプロピナー
ル、酢酸エチル、酢酸ブチル、ジメチルスルホキシド、
メチルセロソルブ等が挙げられる。本発明はこれらに限
定されるものではないが、ケトン系溶媒を用いた場合に
感度、繰り返し使用時に電位変化等が更に良好となる。
また、これらの溶媒は単独あるいは2種以上の混合溶媒
として用いることもできる。
に用いられる溶媒又は分散媒としては、例えば、n−ブ
チルアミン、ジエチルアミン、エチレンジアミン、イソ
プロパノールアミン、トリエタノールアミン、トリエチ
レンジアミン、N,N−ジメチルホルムアミド、アセト
ン、メチルエチルケトン、メチルイソプロピルケトン、
シクロヘキサノン、ベンゼン、トルエン、キシレン、ク
ロロホルム、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタ
ン、1,2−ジクロロプロパン、1,1,2−トリクロ
ロエタン、1,1,1−トリクロロエタン、トリクロロ
エチレン、テトラクロロエタン、テトラヒドロフラン、
ジオキサン、メタノール、エタノール、イソプロピナー
ル、酢酸エチル、酢酸ブチル、ジメチルスルホキシド、
メチルセロソルブ等が挙げられる。本発明はこれらに限
定されるものではないが、ケトン系溶媒を用いた場合に
感度、繰り返し使用時に電位変化等が更に良好となる。
また、これらの溶媒は単独あるいは2種以上の混合溶媒
として用いることもできる。
【0052】前記感光体において、電荷発生層中の電荷
発生物質とバインダー樹脂との割合は重量比で1:5〜
5:1が好ましい。また電荷発生層の膜厚は5μm以下
が好ましく、特に0.05〜2μmが好ましい。電荷輸
送層は電荷輸送物質とバインダー樹脂を適当な溶剤に溶
解し、その溶液を塗布乾燥することによって形成され
る。電荷輸送物質とバインダー樹脂との混合割合は重量
比で10:1〜1:10が好ましい。電荷輸送層の膜厚
は5〜50μm、特に10〜40μmが好ましい。
発生物質とバインダー樹脂との割合は重量比で1:5〜
5:1が好ましい。また電荷発生層の膜厚は5μm以下
が好ましく、特に0.05〜2μmが好ましい。電荷輸
送層は電荷輸送物質とバインダー樹脂を適当な溶剤に溶
解し、その溶液を塗布乾燥することによって形成され
る。電荷輸送物質とバインダー樹脂との混合割合は重量
比で10:1〜1:10が好ましい。電荷輸送層の膜厚
は5〜50μm、特に10〜40μmが好ましい。
【0053】感光体が単一層型の場合、上述したような
電荷発生物質と電荷輸送物質をバインダー樹脂に分散及
び溶解した溶液を塗布乾燥することによって得ることが
できる。
電荷発生物質と電荷輸送物質をバインダー樹脂に分散及
び溶解した溶液を塗布乾燥することによって得ることが
できる。
【0054】本発明の電子写真感光体は、その最表面層
にモース硬度5以上の無機粒子を含有することを特徴の
ひとつとする。該最表面層は電子写真感光体の最表面に
位置する感光層でもよいし、感光層の上に保護層が積層
され、該保護層が最表面層である場合は、該保護層でも
よい。該無機粒子としては、膜強度を上げ、それ自身も
強度がある必要からモース硬度で5以上の硬質の粒子で
あって、電子写真性能に悪影響を与えないものから選ば
れる。
にモース硬度5以上の無機粒子を含有することを特徴の
ひとつとする。該最表面層は電子写真感光体の最表面に
位置する感光層でもよいし、感光層の上に保護層が積層
され、該保護層が最表面層である場合は、該保護層でも
よい。該無機粒子としては、膜強度を上げ、それ自身も
強度がある必要からモース硬度で5以上の硬質の粒子で
あって、電子写真性能に悪影響を与えないものから選ば
れる。
【0055】このような無機粒子としては、例えば酸化
セリウム、酸化クロム、酸化アルミニウム、酸化マグネ
シウム、酸化ケイ素、酸化錫、酸化ジルコニウム、酸化
鉄、酸化チタンなどの酸化物;硫酸カルシウム、硫酸バ
リウム、硫酸アルミニウムなどの硫酸塩;珪酸カルシウ
ム、珪酸マグネシウムなどの珪酸塩;チッ化ホウ素、チ
ッ化チタンなどのチッ化物;炭化ケイ素、炭化チタン、
炭化ホウ素、炭化タングステン、炭化ジルコニウムなど
の炭化物;ホウ化ジルコニウム、ホウ化チタンなどのホ
ウ化物などが挙げられ、これらのうち1種又は必要に応
じて2種以上が用いられる。
セリウム、酸化クロム、酸化アルミニウム、酸化マグネ
シウム、酸化ケイ素、酸化錫、酸化ジルコニウム、酸化
鉄、酸化チタンなどの酸化物;硫酸カルシウム、硫酸バ
リウム、硫酸アルミニウムなどの硫酸塩;珪酸カルシウ
ム、珪酸マグネシウムなどの珪酸塩;チッ化ホウ素、チ
ッ化チタンなどのチッ化物;炭化ケイ素、炭化チタン、
炭化ホウ素、炭化タングステン、炭化ジルコニウムなど
の炭化物;ホウ化ジルコニウム、ホウ化チタンなどのホ
ウ化物などが挙げられ、これらのうち1種又は必要に応
じて2種以上が用いられる。
【0056】前記無機粒子は体積平均粒径が0.05〜
2.0μmが適当であり、好ましくは長径/短径の比が
2.0未満の実質的球形粒子である。該体積平均粒径が
0.05μm未満であると感光体表面の十分な機械的強
度が得られず、また粒子の表面積が大きくなる結果、吸
着水量等が増大し、繰り返し像形成の過程で感光体表面
が摩耗、損傷して電子写真性能が劣化する。また、該体
積平均粒径が2.0μmを越えると感光体表面粗さが大
となり、クリーニングブレードが摩耗、損傷してクリー
ニング特性が悪化し、クリーニング不良を生じ、かつ画
像ボケが発生し易くなる。ここで、前記「実質的球形粒
子」とは、電子顕微鏡で表面形状が判別できる大きさ
(径1〜10mm)に拡大したとき、粒子が不定形では
なく長径/短径の比が2.0未満の球形と見做されるも
のである。無機粒子としてこのような実質的球形粒子を
用いた場合、感光体表面の摩耗係数を低減することがで
きる。この効果は、従来用いられていた無機微粒子、つ
まり体積平均粒径が0.05μm未満のコロイダルシリ
カのような無機粒子等については期待できないものであ
る。なお、無機粒子の体積平均粒径はレーザー回折/散
乱式粒度分布測定装置LA−700(掘場製作所製)に
より測定することができる。
2.0μmが適当であり、好ましくは長径/短径の比が
2.0未満の実質的球形粒子である。該体積平均粒径が
0.05μm未満であると感光体表面の十分な機械的強
度が得られず、また粒子の表面積が大きくなる結果、吸
着水量等が増大し、繰り返し像形成の過程で感光体表面
が摩耗、損傷して電子写真性能が劣化する。また、該体
積平均粒径が2.0μmを越えると感光体表面粗さが大
となり、クリーニングブレードが摩耗、損傷してクリー
ニング特性が悪化し、クリーニング不良を生じ、かつ画
像ボケが発生し易くなる。ここで、前記「実質的球形粒
子」とは、電子顕微鏡で表面形状が判別できる大きさ
(径1〜10mm)に拡大したとき、粒子が不定形では
なく長径/短径の比が2.0未満の球形と見做されるも
のである。無機粒子としてこのような実質的球形粒子を
用いた場合、感光体表面の摩耗係数を低減することがで
きる。この効果は、従来用いられていた無機微粒子、つ
まり体積平均粒径が0.05μm未満のコロイダルシリ
カのような無機粒子等については期待できないものであ
る。なお、無機粒子の体積平均粒径はレーザー回折/散
乱式粒度分布測定装置LA−700(掘場製作所製)に
より測定することができる。
【0057】また、無機粒子としては、例えばチタンカ
ップリング剤、シランカップリング剤、高分子脂肪酸又
はその金属塩等の疎水化処理剤により疎水化されたもの
が好ましい。
ップリング剤、シランカップリング剤、高分子脂肪酸又
はその金属塩等の疎水化処理剤により疎水化されたもの
が好ましい。
【0058】前記チタンカップリング剤としては、テト
ラブチルチタネート、テトラオクチルチタネート、イソ
プロピルトリイソステアロイルチタネート、イソプロピ
ルトリデシルベンゼンスルフォニルチタネート、ビス
(ジオクチルパイロフォスフェート)オキシアセテート
チタネートなどがある。また、シランカップリング剤と
しては、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリ
メトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロ
ピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロ
ピルトリメトキシシラン、N−β−(N−ビニルベンジ
ルアミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラ
ン塩酸塩、ヘキサメチルジシラザン、メチルトリメトキ
シシラン、ブチルトリメトキシシラン、イソブチルトリ
メトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、オクチ
ルトリメトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、ド
デシルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラ
ン、o−メチルフェニルトリメトキシシラン、p−メチ
ルフェニルトリメトキシシランなどが挙げられる。
ラブチルチタネート、テトラオクチルチタネート、イソ
プロピルトリイソステアロイルチタネート、イソプロピ
ルトリデシルベンゼンスルフォニルチタネート、ビス
(ジオクチルパイロフォスフェート)オキシアセテート
チタネートなどがある。また、シランカップリング剤と
しては、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリ
メトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロ
ピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロ
ピルトリメトキシシラン、N−β−(N−ビニルベンジ
ルアミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラ
ン塩酸塩、ヘキサメチルジシラザン、メチルトリメトキ
シシラン、ブチルトリメトキシシラン、イソブチルトリ
メトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、オクチ
ルトリメトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、ド
デシルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラ
ン、o−メチルフェニルトリメトキシシラン、p−メチ
ルフェニルトリメトキシシランなどが挙げられる。
【0059】また、高分子脂肪酸としては、ウンデシル
酸、ラウリン酸、トリデカン酸、ミリスチン酸、パルミ
チン酸、ペンタデカン酸、ステアリン酸、ヘプタデカン
酸、アラキン酸、モンタン酸、オレイン酸、リノール
酸、アラキドン酸などの長鎖脂肪酸があげられ、その金
属塩としては亜鉛、鉄、マグネシウム、アルミニウム、
カルシウム、ナトリウム、リチウムなどの金属との塩が
挙げられる。
酸、ラウリン酸、トリデカン酸、ミリスチン酸、パルミ
チン酸、ペンタデカン酸、ステアリン酸、ヘプタデカン
酸、アラキン酸、モンタン酸、オレイン酸、リノール
酸、アラキドン酸などの長鎖脂肪酸があげられ、その金
属塩としては亜鉛、鉄、マグネシウム、アルミニウム、
カルシウム、ナトリウム、リチウムなどの金属との塩が
挙げられる。
【0060】これらの疎水化処理剤は、無機粒子に対し
て重量で1〜10%添加し被覆することが良く、好まし
くは重量で3〜7%である。また、これらの疎水化処理
剤はは2種以上を組み合わせて使用することもでき、通
常無機粒子表面に単分子層又はそれに近い層で被覆され
る。
て重量で1〜10%添加し被覆することが良く、好まし
くは重量で3〜7%である。また、これらの疎水化処理
剤はは2種以上を組み合わせて使用することもでき、通
常無機粒子表面に単分子層又はそれに近い層で被覆され
る。
【0061】本発明において、電子写真感光体の最表面
層中に含有させる無機粒子としてはシリカ粒子が特に好
ましく用いられ、さらには吸湿性が小さく、表面の活性
水酸基が少ないシリカ粒子が好ましく用いられる。
層中に含有させる無機粒子としてはシリカ粒子が特に好
ましく用いられ、さらには吸湿性が小さく、表面の活性
水酸基が少ないシリカ粒子が好ましく用いられる。
【0062】本発明ではこれらの無機粒子は電子写真感
光体の最表面層に少なくともバインダーと共に含有させ
るが該最表面層の無機粒子の割合はバインダーに対して
通常は1重量%以上200重量%以下、望ましくは5重
量%以上100重量%以下で使用される。
光体の最表面層に少なくともバインダーと共に含有させ
るが該最表面層の無機粒子の割合はバインダーに対して
通常は1重量%以上200重量%以下、望ましくは5重
量%以上100重量%以下で使用される。
【0063】本発明において、電子写真感光体の最表面
層の膜強度が先端半径0.3mmのダイヤモンド針を用
いて200gの垂直荷重をかけたときの傷の深さが0.
1〜1.0μmであることが好ましい。該最表面層の膜
強度は、HEIDON−18型表面性測定器(新東科学
社製)を用いて測定した値である。すなわち感光体の最
表面に先端半径0.3mmの半球状のダイヤモンド針を
介して垂直荷重200gをかけ、前記の針を10mm/
secの速度で動かして引っ掻き傷をつけ、その傷の深
さをレーザ顕微鏡(Lasertec社製)で測定し、
その深さ(μm)を膜強度とするものである。
層の膜強度が先端半径0.3mmのダイヤモンド針を用
いて200gの垂直荷重をかけたときの傷の深さが0.
1〜1.0μmであることが好ましい。該最表面層の膜
強度は、HEIDON−18型表面性測定器(新東科学
社製)を用いて測定した値である。すなわち感光体の最
表面に先端半径0.3mmの半球状のダイヤモンド針を
介して垂直荷重200gをかけ、前記の針を10mm/
secの速度で動かして引っ掻き傷をつけ、その傷の深
さをレーザ顕微鏡(Lasertec社製)で測定し、
その深さ(μm)を膜強度とするものである。
【0064】本発明の画像形成方法において、帯電ない
しクリーニングの各工程に用いる手段は任意であり、例
えば帯電手段としてコロトロン、スコロトロン電極等に
よるコロナ放電帯電器を用いることができ、像露光手段
として通常のアナログ複写機に用いられるスリット露光
は勿論、LEDアレイ、レーザビーム等、像露光光を感
光体に照射する手段を用いることができ、現像手段とし
て、1成分であれ2成分であれ電子写真現像法に基づく
現像手段を用いることができ、転写及び感光体のクリー
ニングの手段も公知の手段を含めて通常用いられる手段
を適用することができる。また、実際には転写の後に転
写材を感光体から引きはがす分離工程があるが、その手
段も通常用いられる手段を適用することができる。
しクリーニングの各工程に用いる手段は任意であり、例
えば帯電手段としてコロトロン、スコロトロン電極等に
よるコロナ放電帯電器を用いることができ、像露光手段
として通常のアナログ複写機に用いられるスリット露光
は勿論、LEDアレイ、レーザビーム等、像露光光を感
光体に照射する手段を用いることができ、現像手段とし
て、1成分であれ2成分であれ電子写真現像法に基づく
現像手段を用いることができ、転写及び感光体のクリー
ニングの手段も公知の手段を含めて通常用いられる手段
を適用することができる。また、実際には転写の後に転
写材を感光体から引きはがす分離工程があるが、その手
段も通常用いられる手段を適用することができる。
【0065】次に、本発明の画像形成方法を、図2を参
照して説明する。図2は本発明の画像形成方法を実施す
るための画像形成装置の一具体例の概略構成を示す図で
ある。
照して説明する。図2は本発明の画像形成方法を実施す
るための画像形成装置の一具体例の概略構成を示す図で
ある。
【0066】同図中10は矢印方向に回転する有機感光
体ドラムであり、その周緑部にスコロトロン帯電器1
1、像域外除電器CEL12、像露光部20、現像器3
0、転写極13、分離器14、分離爪15、クリーニン
グ部50、PCL(除電ランプ)16等が設けられてい
る。
体ドラムであり、その周緑部にスコロトロン帯電器1
1、像域外除電器CEL12、像露光部20、現像器3
0、転写極13、分離器14、分離爪15、クリーニン
グ部50、PCL(除電ランプ)16等が設けられてい
る。
【0067】像露光部20は原稿D0を載置する原稿台
21、原稿照明ランプ23、反射ミラー24A、24
B、24C、24Dと結像レンズ25を有する。ここで
照明ランプ23と反射ミラー24Aは第1光学ユニット
26に、反射ミラー24B、24C及びレンズ25は第
2光学ユニット27に取り付けられ、第1光学ユニット
26と第2光学ユニットとは矢印方向に2:1の速度比
で移動、走査し、原稿像が感光体ドラム10上に結像さ
れ、静電潜像が形成される。
21、原稿照明ランプ23、反射ミラー24A、24
B、24C、24Dと結像レンズ25を有する。ここで
照明ランプ23と反射ミラー24Aは第1光学ユニット
26に、反射ミラー24B、24C及びレンズ25は第
2光学ユニット27に取り付けられ、第1光学ユニット
26と第2光学ユニットとは矢印方向に2:1の速度比
で移動、走査し、原稿像が感光体ドラム10上に結像さ
れ、静電潜像が形成される。
【0068】回転する感光体ドラム10は帯電器11に
より一様の帯電が付与され、像域外除電器CEL12に
より像域外除電が行われる。
より一様の帯電が付与され、像域外除電器CEL12に
より像域外除電が行われる。
【0069】現像器30内には磁性キャリアと非磁性ト
ナーから成る二成分現像剤Dがあって、撹拌スクリュー
33A、33Bによって撹拌された後、マグネットロー
ラ32とその外側を回転する現像スリーブ31の外周に
付着搬送され前記静電潜像を現像してトナー像が形成さ
れる。
ナーから成る二成分現像剤Dがあって、撹拌スクリュー
33A、33Bによって撹拌された後、マグネットロー
ラ32とその外側を回転する現像スリーブ31の外周に
付着搬送され前記静電潜像を現像してトナー像が形成さ
れる。
【0070】転写紙Pは給紙ローラ17及び同期給紙ロ
ーラ18によって搬送され、前記トナー像が転写極13
の作用で転写され、分離極14及び分離爪15の作用で
分離され、図示しない定着器によって定着され機外に排
出される。
ーラ18によって搬送され、前記トナー像が転写極13
の作用で転写され、分離極14及び分離爪15の作用で
分離され、図示しない定着器によって定着され機外に排
出される。
【0071】転写後の感光体はクリーニング部50では
クリーニングブレード51により清掃され、PCL(除
電ランプ)16により除電されて次の像形成に備えられ
る。前記クリーニング部50で掻き取られたトナーはト
ナー捕集スクリュー52で端部に集められ、リサイクル
スクリュー53(又はコイルバネ)により現像器30へ
と搬送され、新たに補給されるトナーTと共に現像器内
の現像剤Dと混合される。
クリーニングブレード51により清掃され、PCL(除
電ランプ)16により除電されて次の像形成に備えられ
る。前記クリーニング部50で掻き取られたトナーはト
ナー捕集スクリュー52で端部に集められ、リサイクル
スクリュー53(又はコイルバネ)により現像器30へ
と搬送され、新たに補給されるトナーTと共に現像器内
の現像剤Dと混合される。
【0072】なおトナーTの補給は、トナー濃度センサ
ー(不図示)により検知された信号を信号処理器60
(標準値との差を演算し、その差を増幅)により処理
し、その出力により掻き落とし板36及び補給ローラ3
5を駆動してホッパー34内のトナーを現像器内へ流出
せしめることにより行われる。
ー(不図示)により検知された信号を信号処理器60
(標準値との差を演算し、その差を増幅)により処理
し、その出力により掻き落とし板36及び補給ローラ3
5を駆動してホッパー34内のトナーを現像器内へ流出
せしめることにより行われる。
【0073】前記像形成プロセスを繰り返して多数枚の
コピーが作製されるが、本発明特有の感光体を用いるこ
とにより感光体表面の傷の発生及びクリーニング不良の
発生がなく長期に亘り画像ボケがなく高濃度で解像性に
優れた良質の画像が安定して得られる。
コピーが作製されるが、本発明特有の感光体を用いるこ
とにより感光体表面の傷の発生及びクリーニング不良の
発生がなく長期に亘り画像ボケがなく高濃度で解像性に
優れた良質の画像が安定して得られる。
【0074】又トナーリサイクル方式としているため、
トナーの消費量が大幅に節約され、コスト低減を画るこ
とができ、かつユーザーのコピー中の衣服の汚れがなく
操作上の煩雑さが解消される。
トナーの消費量が大幅に節約され、コスト低減を画るこ
とができ、かつユーザーのコピー中の衣服の汚れがなく
操作上の煩雑さが解消される。
【0075】本発明の画像形成方法のクリーニング工程
は、クリーニングブレードとしてウレタンゴム製ブレー
ドを用い、カウンター当接で5°〜60°の圧接角(ド
ラム圧接点の接線に対する傾斜角)で10〜50g/c
mの圧接力で圧接してクリーニングするのが好ましい。
は、クリーニングブレードとしてウレタンゴム製ブレー
ドを用い、カウンター当接で5°〜60°の圧接角(ド
ラム圧接点の接線に対する傾斜角)で10〜50g/c
mの圧接力で圧接してクリーニングするのが好ましい。
【0076】本発明の画像形成方法に用いられる現像剤
は磁性キャリアと非磁性トナーから成る二成分系現像剤
あるいは磁性トナーを用いた一成分現像剤が好ましく用
いられる。
は磁性キャリアと非磁性トナーから成る二成分系現像剤
あるいは磁性トナーを用いた一成分現像剤が好ましく用
いられる。
【0077】前記磁性キャリアとしては、30〜100
μm径の鉄、マグネタイト、フェライト等の強磁性体粒
子又その表面にスチレン樹脂、スチレン−アクリル樹
脂、ポリエステル樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂な
どで被覆して成るものが用いられる。又、前記強磁性体
の0.1〜1μm径の微粒子を前記樹脂中に分散含有さ
せて成る粒子等が用いられ、好ましくは球形粒子とされ
る。
μm径の鉄、マグネタイト、フェライト等の強磁性体粒
子又その表面にスチレン樹脂、スチレン−アクリル樹
脂、ポリエステル樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂な
どで被覆して成るものが用いられる。又、前記強磁性体
の0.1〜1μm径の微粒子を前記樹脂中に分散含有さ
せて成る粒子等が用いられ、好ましくは球形粒子とされ
る。
【0078】又、前記非磁性トナーとしては、スチレン
樹脂、アクリル樹脂、スチレンアクリル樹脂、ポリエス
テル樹脂、エポキシ樹脂、キシレン樹脂等のバインダー
樹脂中に1〜20重量%の例えばカーボンブラック等の
着色剤を分散含有させた5〜30μm径の粒子から成る
ものが用いられる。又、前記トナーには必要により荷電
制御剤、低分子ポリオレフィン等から成るオフセット防
止剤等を含有せしめることができる。前記トナーはキャ
リアに対して1〜10重量%混合されて二成分系現像剤
が得られる。なお前記現像剤には1〜5重量%のシリカ
等の流動化剤が混合含有される。
樹脂、アクリル樹脂、スチレンアクリル樹脂、ポリエス
テル樹脂、エポキシ樹脂、キシレン樹脂等のバインダー
樹脂中に1〜20重量%の例えばカーボンブラック等の
着色剤を分散含有させた5〜30μm径の粒子から成る
ものが用いられる。又、前記トナーには必要により荷電
制御剤、低分子ポリオレフィン等から成るオフセット防
止剤等を含有せしめることができる。前記トナーはキャ
リアに対して1〜10重量%混合されて二成分系現像剤
が得られる。なお前記現像剤には1〜5重量%のシリカ
等の流動化剤が混合含有される。
【0079】
実施例1〜5及び比較例6 〈感光体1の作製〉径60mmφのアルミニウムドラム
上にポリアミド樹脂から成る0.3μm厚の中間層を設
けた。次いで電荷発生物質(CGM)として下記構造の
ペリレン顔料10重量部とポリビニルブチラール樹脂5
重量部とをメチルエチルケトン1000重量部に混合
し、サンドミルで20時間分散して成る塗布液を前記中
間層上に浸漬塗布、乾燥して0.5μm厚の電荷発生層
(CGL)を形成した。
上にポリアミド樹脂から成る0.3μm厚の中間層を設
けた。次いで電荷発生物質(CGM)として下記構造の
ペリレン顔料10重量部とポリビニルブチラール樹脂5
重量部とをメチルエチルケトン1000重量部に混合
し、サンドミルで20時間分散して成る塗布液を前記中
間層上に浸漬塗布、乾燥して0.5μm厚の電荷発生層
(CGL)を形成した。
【0080】
【化15】
【0081】次いで電荷輸送物質(CTM)としての例
示化合物(T−10)150重量部とビスフェノールZ
型ポリカーボネート樹脂100重量部とをジクロロメタ
ン1000重量部に溶解して成る塗布液を前記CGL上
に浸漬塗布、乾燥して20μm厚の第1の電荷輸送層
(CTL)を作成した。更に前記CTM100重量部と
ビスフェノールZ型ポリカーボネート樹脂150重量部
とをジクロロメタン1000重量部に溶解した溶液に表
1の無機粒子A1の30重量部を均一混合して成る塗布
液を円形量規制型塗布機を用いて塗布、乾燥して5.0
μm厚の第2のCTLを形成し、感光体1を得た。
示化合物(T−10)150重量部とビスフェノールZ
型ポリカーボネート樹脂100重量部とをジクロロメタ
ン1000重量部に溶解して成る塗布液を前記CGL上
に浸漬塗布、乾燥して20μm厚の第1の電荷輸送層
(CTL)を作成した。更に前記CTM100重量部と
ビスフェノールZ型ポリカーボネート樹脂150重量部
とをジクロロメタン1000重量部に溶解した溶液に表
1の無機粒子A1の30重量部を均一混合して成る塗布
液を円形量規制型塗布機を用いて塗布、乾燥して5.0
μm厚の第2のCTLを形成し、感光体1を得た。
【0082】〈感光体2〜5(実施例用)及び感光体6
(比較例用)の作製〉無機粒子の種類及びその添加量を
表1の如くした他は感光体1と同様にして感光体2〜6
を得た。
(比較例用)の作製〉無機粒子の種類及びその添加量を
表1の如くした他は感光体1と同様にして感光体2〜6
を得た。
【0083】
【表1】
【0084】なお表1の各無機粒子はいづれも理論量の
トリメチルシリルメトキシシランで疎水化されたもので
あり、また表1の各感光体の膜強度は前記測定法により
求められた。
トリメチルシリルメトキシシランで疎水化されたもので
あり、また表1の各感光体の膜強度は前記測定法により
求められた。
【0085】〈画像評価〉コニカ(株)製複写機U−B
IX1015(トナーリサイクル方式)に表1の各感光
体を順次装着して成る改造機を用い、常温、常湿下で、
ベタ黒、中間調及び白紙部がある原稿画像(被覆率10
%)を用いてそれぞれ5万回づつのコピーテストを行
い、得られたコピー画像の傷、最大濃度、カブリ鮮鋭性
等について下記評価方法で画像評価を行い、その結果を
表2に示した。
IX1015(トナーリサイクル方式)に表1の各感光
体を順次装着して成る改造機を用い、常温、常湿下で、
ベタ黒、中間調及び白紙部がある原稿画像(被覆率10
%)を用いてそれぞれ5万回づつのコピーテストを行
い、得られたコピー画像の傷、最大濃度、カブリ鮮鋭性
等について下記評価方法で画像評価を行い、その結果を
表2に示した。
【0086】評価方法 Dm(最大濃度):初期から50,000枚迄のコピー
を行い、そのベタ黒画像をサクラデンシトメータPDA
65(コニカ(株)製)で反射濃度を測定した。
を行い、そのベタ黒画像をサクラデンシトメータPDA
65(コニカ(株)製)で反射濃度を測定した。
【0087】カブリ:白紙部で目視判定 画像欠陥:初期から50,000枚迄のB4コピーの画
像を目視評価:画像欠陥(線傷、斑点状欠陥、画像ム
ラ、画像ボケ等)を評価した。
像を目視評価:画像欠陥(線傷、斑点状欠陥、画像ム
ラ、画像ボケ等)を評価した。
【0088】解像度:1本/mm〜10本/mm解像度
チャートをコピーし、解像度を評価 5本/mm以上は:○印で解像度良好とした 4〜3本/mmは:△印とした 2〜1本/mmは:×印とした。
チャートをコピーし、解像度を評価 5本/mm以上は:○印で解像度良好とした 4〜3本/mmは:△印とした 2〜1本/mmは:×印とした。
【0089】
【表2】
【0090】表2より、各実施例はいづれも画像濃度、
カブリ、解像性等にすぐれて画質良好であったが、比較
例は繰り返しの過程で傷が発生して解像性が低下すると
か、クリーニング不良となるなどの問題があった。
カブリ、解像性等にすぐれて画質良好であったが、比較
例は繰り返しの過程で傷が発生して解像性が低下すると
か、クリーニング不良となるなどの問題があった。
【0091】(その他のテスト)なお前記複写機に感光
体2を装着し、トナーリサイクルの駆動を停止して同様
5万回のコピーテストを行ったところトナーの補給量が
トナーリサイクル方式の場合に比して25%増加し、コ
スト高となった。
体2を装着し、トナーリサイクルの駆動を停止して同様
5万回のコピーテストを行ったところトナーの補給量が
トナーリサイクル方式の場合に比して25%増加し、コ
スト高となった。
【0092】
【発明の効果】トナーリサイクル方式を用いて繰り返し
て画像形成を行った場合でも、カブリ発生や感度、濃
度、解像性等の低下を伴うことなく、終始良質の画像が
安定して得られる画像形成方法及び画像形成装置が提供
される。
て画像形成を行った場合でも、カブリ発生や感度、濃
度、解像性等の低下を伴うことなく、終始良質の画像が
安定して得られる画像形成方法及び画像形成装置が提供
される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像形成方法を実施するための電子写
真感光体の層構成の一具体例を示す概略図である。
真感光体の層構成の一具体例を示す概略図である。
【図2】本発明の画像形成方法を実施するための画像形
成装置の一具体例を示す概略図である。
成装置の一具体例を示す概略図である。
1 導電性支持体 2 下引層 3 電荷発生層 4 第1の電荷輸送層 5 第2の電荷輸送層 10 感光体ドラム 20 像露光部 30 現像器 50 クリーニング部 51 ブレード 52 トナー補集スクリュー 53 リサイクルスクリュー
Claims (4)
- 【請求項1】 電子写真感光体上に帯電、像露光、現
像、転写及びクリーニングの各工程を繰り返して、多数
枚の画像を形成する画像形成方法において、前記感光体
として最表面層にモース硬度5以上の無機粒子を含有す
る感光体を用い、かつ前記クリーニング工程で回収され
たトナーを前記現像工程に搬送して再利用することを特
徴とする画像形成方法。 - 【請求項2】 前記感光体が電荷発生層と、その上に積
層された複数の電荷輸送層とからなる感光層を有し、該
感光層の最表面層となる電荷輸送層にモース硬度5以上
でかつ体積平均粒径が0.05〜2.0μmの無機粒子
が含有されることを特徴とする請求項1記載の画像形成
方法。 - 【請求項3】 前記感光体の最表面層の膜強度が先端半
径0.3mmのダイヤモンド針を用いて200gの垂直
荷重をかけたときの傷の深さが0.1〜1.0μmであ
ることを特徴とする請求項1又は2記載の画像形成方
法。 - 【請求項4】 電子写真感光体及びその外周に帯電、像
露光、現像、転写及びクリーニングの各手段を有し、前
記感光体及び各手段を用いて繰り返し多数枚の画像形成
を行う画像形成装置において、前記感光体がその最表面
層にモース硬度5以上の無機粒子を含有し、かつ前記ク
リーニング手段で回収されたトナーを前記現像手段に搬
送して再利用するトナーリサイクル手段を有することを
特徴とする画像形成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7214693A JPH0962160A (ja) | 1995-08-23 | 1995-08-23 | 電子写真画像形成方法及びその装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7214693A JPH0962160A (ja) | 1995-08-23 | 1995-08-23 | 電子写真画像形成方法及びその装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0962160A true JPH0962160A (ja) | 1997-03-07 |
Family
ID=16660044
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7214693A Pending JPH0962160A (ja) | 1995-08-23 | 1995-08-23 | 電子写真画像形成方法及びその装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0962160A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003015331A (ja) * | 2001-06-27 | 2003-01-17 | Canon Inc | 電子写真装置およびプロセスカートリッジ |
-
1995
- 1995-08-23 JP JP7214693A patent/JPH0962160A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003015331A (ja) * | 2001-06-27 | 2003-01-17 | Canon Inc | 電子写真装置およびプロセスカートリッジ |
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Legal Events
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A977 | Report on retrieval |
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20040120 |
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A02 | Decision of refusal |
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