JPH0959487A - 導電性樹脂ペースト - Google Patents
導電性樹脂ペーストInfo
- Publication number
- JPH0959487A JPH0959487A JP22127495A JP22127495A JPH0959487A JP H0959487 A JPH0959487 A JP H0959487A JP 22127495 A JP22127495 A JP 22127495A JP 22127495 A JP22127495 A JP 22127495A JP H0959487 A JPH0959487 A JP H0959487A
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- JP
- Japan
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- conductive resin
- resin paste
- paste
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 200℃以下、30秒以下で硬化が可能な導
電性樹脂ペーストを得る。 【解決手段】 (A)銀粉、(B)常温で液状のエポキ
シ樹脂、(C)下記式の1分子内に少なくとも2個以上
のシアネート基を有する化合物、及び(D)金属錯体を
必須成分とする導電性樹脂ペーストであって、全導電性
樹脂ペースト中に(A)成分を60〜85重量%、
(B)成分を0.1〜30重量%、(C)成分を9〜3
9重量%含む導電性樹脂ペースト。 【化1】
電性樹脂ペーストを得る。 【解決手段】 (A)銀粉、(B)常温で液状のエポキ
シ樹脂、(C)下記式の1分子内に少なくとも2個以上
のシアネート基を有する化合物、及び(D)金属錯体を
必須成分とする導電性樹脂ペーストであって、全導電性
樹脂ペースト中に(A)成分を60〜85重量%、
(B)成分を0.1〜30重量%、(C)成分を9〜3
9重量%含む導電性樹脂ペースト。 【化1】
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はIC、LSI等の半導体
素子を金属フレーム等の基板に接着させる導電性樹脂ペ
ーストに関するものである。
素子を金属フレーム等の基板に接着させる導電性樹脂ペ
ーストに関するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体素子を金属フレームに接着させる
工程、いわゆるダイボンディング工程において、導電性
樹脂ペーストを用いる方法では半導体素子を金属フレー
ムにマウント後硬化する必要がある。従来は、オーブン
によるバッチ方式での硬化が主流であった。ところが近
年半導体素子を金属フレームにマウントするダイボンダ
ーの横に硬化炉を設置し、ダイボンディング、硬化、ワ
イヤーボンディングの工程を同一ライン上で連続して行
い、生産性の向上が図れるインライン方式が採用され、
今後さらに増加する傾向にある。このインライン方式
は、従来のバッチ方式に比べ硬化時間の制約があり、例
えば、硬化時間が従来のバッチ方式では150〜200
℃で、60〜120分であったが、インライン方式では
150〜200℃で15〜90秒でなければならない。
また近年銅フレームが採用になり、硬化時の温度による
フレーム表面の酸化が半導体製品の信頼性を著しく低下
させるため、より低温で硬化する導電性樹脂ペーストの
要求が高まってきた。これらに対応すべく、エポキシ樹
脂を用いる導電性樹脂ペーストでは硬化剤として短時間
で硬化するアミン系硬化剤を用いてきた。ところがアミ
ン系硬化剤を用いた導電性樹脂ペーストは180℃以下
の温度では良好な硬化物を得られず、高温での接着力が
劣り、より低温での硬化には対応でなかった。
工程、いわゆるダイボンディング工程において、導電性
樹脂ペーストを用いる方法では半導体素子を金属フレー
ムにマウント後硬化する必要がある。従来は、オーブン
によるバッチ方式での硬化が主流であった。ところが近
年半導体素子を金属フレームにマウントするダイボンダ
ーの横に硬化炉を設置し、ダイボンディング、硬化、ワ
イヤーボンディングの工程を同一ライン上で連続して行
い、生産性の向上が図れるインライン方式が採用され、
今後さらに増加する傾向にある。このインライン方式
は、従来のバッチ方式に比べ硬化時間の制約があり、例
えば、硬化時間が従来のバッチ方式では150〜200
℃で、60〜120分であったが、インライン方式では
150〜200℃で15〜90秒でなければならない。
また近年銅フレームが採用になり、硬化時の温度による
フレーム表面の酸化が半導体製品の信頼性を著しく低下
させるため、より低温で硬化する導電性樹脂ペーストの
要求が高まってきた。これらに対応すべく、エポキシ樹
脂を用いる導電性樹脂ペーストでは硬化剤として短時間
で硬化するアミン系硬化剤を用いてきた。ところがアミ
ン系硬化剤を用いた導電性樹脂ペーストは180℃以下
の温度では良好な硬化物を得られず、高温での接着力が
劣り、より低温での硬化には対応でなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、180℃以
下、60秒以内の条件で硬化性に優れた導電性樹脂ペー
ストを提供するものである。
下、60秒以内の条件で硬化性に優れた導電性樹脂ペー
ストを提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、(A)銀粉、
(B)常温で液状のエポキシ樹脂、(C)式(1)に示
される1分子内に少なくとも2個以上のシアネート基を
有する化合物、及び(D)金属錯体を必須成分とする導
電性樹脂ペーストであって、全導電性樹脂ペースト中に
(A)成分を60〜85重量%、(B)成分を0.1〜
30重量%、(C)成分を9〜39重量%含む導電性樹
脂ペーストである。
(B)常温で液状のエポキシ樹脂、(C)式(1)に示
される1分子内に少なくとも2個以上のシアネート基を
有する化合物、及び(D)金属錯体を必須成分とする導
電性樹脂ペーストであって、全導電性樹脂ペースト中に
(A)成分を60〜85重量%、(B)成分を0.1〜
30重量%、(C)成分を9〜39重量%含む導電性樹
脂ペーストである。
【0005】
【化3】
【0006】本発明に用いる式(1)の1分子内に少な
くとも2個以上のシアネート基を有する化合物(以下、
シアネート化合物という)のシアネート基は、金属錯体
の存在下、加熱することにより容易に三量化反応が起こ
りトリアジン環を生成する。このトリアジン環の生成に
より、シアネート化合物は三次元構造、所謂網目構造を
とり硬化する。またこのトリアジン環の生成により、従
来の導電性樹脂ペーストに用いるエポキシ樹脂よりも、
ガラス転移温度が高い。即ちエポキシ樹脂のガラス転移
温度が120〜150℃程度あるのに対して、シアネー
ト化合物では180〜220℃程度である。ガラス転移
温度が高いと熱時の高接着強度を得ることができる。即
ち、本発明の導電性樹脂ペーストを用いるとICの組み
立て時のワイヤーボンディング工程でのチップはずれを
防止できる。本発明のシアナート化合物は式(1)で示
され、より好ましいのは式(2)であり、これは式
(1)で示される化合物の分子量が大きすぎると粘度が
高くなり、ペーストの塗布作業性を著しく低下させるも
のである。シアネート化合物の配合量は、9〜39重量
%であり、9重量%未満だとシアネート化合物の特徴で
ある高接着強度を得ることができない。39重量%を越
えると、又はエポキシ樹脂との併用をしないと冷凍保存
中にシアネート化合物が結晶化し粘度が極めて高くなり
塗布作業性を悪くする。
くとも2個以上のシアネート基を有する化合物(以下、
シアネート化合物という)のシアネート基は、金属錯体
の存在下、加熱することにより容易に三量化反応が起こ
りトリアジン環を生成する。このトリアジン環の生成に
より、シアネート化合物は三次元構造、所謂網目構造を
とり硬化する。またこのトリアジン環の生成により、従
来の導電性樹脂ペーストに用いるエポキシ樹脂よりも、
ガラス転移温度が高い。即ちエポキシ樹脂のガラス転移
温度が120〜150℃程度あるのに対して、シアネー
ト化合物では180〜220℃程度である。ガラス転移
温度が高いと熱時の高接着強度を得ることができる。即
ち、本発明の導電性樹脂ペーストを用いるとICの組み
立て時のワイヤーボンディング工程でのチップはずれを
防止できる。本発明のシアナート化合物は式(1)で示
され、より好ましいのは式(2)であり、これは式
(1)で示される化合物の分子量が大きすぎると粘度が
高くなり、ペーストの塗布作業性を著しく低下させるも
のである。シアネート化合物の配合量は、9〜39重量
%であり、9重量%未満だとシアネート化合物の特徴で
ある高接着強度を得ることができない。39重量%を越
えると、又はエポキシ樹脂との併用をしないと冷凍保存
中にシアネート化合物が結晶化し粘度が極めて高くなり
塗布作業性を悪くする。
【0007】
【化4】
【0008】エポキシ樹脂を用いたインライン方式対応
の導電性樹脂ペーストは、硬化剤として反応性に優れた
アミン系硬化剤、例えばイミダゾール類、第一級アミン
等を用いているが、これらの硬化剤は硬化温度が180
℃以下では良好な硬化性を示さず、高温での接着強度が
著しく低い。ところが本発明のシアネート化合物を用い
た導電性樹脂ペーストでは、180℃以下の硬化温度で
も良好な硬化物を得ることができ高温での接着強度も高
い。またこの様なシアネート化合物の環化反応には金属
錯体を触媒とし、助触媒として活性水素を有するフェノ
ール類、特にノニルフェノールを用いるのが一般的であ
る。しかし導電性樹脂ペーストの使用に際し、急激な粘
度変化があると塗布作業性が悪化するためポットライフ
が重要視される。シアネート化合物を用いた導電性樹脂
ペーストでは、フェノール類が極わずかでも添加されて
いると急激に反応が進行し、ポットライフを低下させ、
塗布作業性を著しく悪化させるので、本発明ではシアネ
ート化合物の環化反応の助触媒であるノニルフェノール
等のフェノール類は添加しない。
の導電性樹脂ペーストは、硬化剤として反応性に優れた
アミン系硬化剤、例えばイミダゾール類、第一級アミン
等を用いているが、これらの硬化剤は硬化温度が180
℃以下では良好な硬化性を示さず、高温での接着強度が
著しく低い。ところが本発明のシアネート化合物を用い
た導電性樹脂ペーストでは、180℃以下の硬化温度で
も良好な硬化物を得ることができ高温での接着強度も高
い。またこの様なシアネート化合物の環化反応には金属
錯体を触媒とし、助触媒として活性水素を有するフェノ
ール類、特にノニルフェノールを用いるのが一般的であ
る。しかし導電性樹脂ペーストの使用に際し、急激な粘
度変化があると塗布作業性が悪化するためポットライフ
が重要視される。シアネート化合物を用いた導電性樹脂
ペーストでは、フェノール類が極わずかでも添加されて
いると急激に反応が進行し、ポットライフを低下させ、
塗布作業性を著しく悪化させるので、本発明ではシアネ
ート化合物の環化反応の助触媒であるノニルフェノール
等のフェノール類は添加しない。
【0009】本発明に用いる銀粉は、50μm以下のも
のが望ましい。50μmを越えるとペースト塗布時にニ
ードル詰まりが起こりやすい。銀粉に含まれるナトリウ
ム、塩素等のイオン性不純物は使用される分野が半導体
関連であり、LSI等の信頼性からもなるべく少ないこ
とが望ましく、例えばプレッシャークッカーで125
℃、20時間抽出で20ppm以下であることが望まし
い。また銀粉の形状はフレーク状、樹枝状、球状等があ
り、単独でも混合して用いてもよい。全導電性樹脂ペー
スト中の銀粉の配合量は60〜85重量%であり、60
重量%未満だと満足できる導電性を得ることができな
い。また、85重量%を越えると粘度が高くなり塗布作
業性が悪化する。本発明に用いるエポキシ樹脂は常温で
液状のものに限定しているが、常温で液状でないと銀粉
との混練において、溶剤をより多く必要とする。溶剤は
気泡発生の原因となり、硬化物の接着強度を低下させて
しまう。エポキシ樹脂の配合量は、0.1〜30重量%
であり、0.1重量%未満だと、冷凍保存時シアネート
の結晶化を防止できない。30重量%を越えると高接着
性を得ることができない。本発明に用いるエポキシ樹脂
としは、例えばビスフェノールA、ビスフェノールF、
フェノールノボラック樹脂とエピクロルヒドリンとの反
応で得られるポリグリシジルエーテルで常温のもの、ビ
ニルシクロヘキセンジオキシド、ジシクロペンタジエン
オキシド、アリサイクリックジエポキシ−アジペイドの
様な脂環式エポキシ、更にn−ブチルグリシジルエーテ
ル、バーサティック酸グリシジルエステル、スチレンオ
キサイドフェニルグリシジルエーテル、ブチルフェニル
グリシジルエーテル、クレグリシジルエーテル、ジシク
ロペンタジエンジエポキシドの様な通常エポキシ樹脂の
希釈剤として用いられるものがある。
のが望ましい。50μmを越えるとペースト塗布時にニ
ードル詰まりが起こりやすい。銀粉に含まれるナトリウ
ム、塩素等のイオン性不純物は使用される分野が半導体
関連であり、LSI等の信頼性からもなるべく少ないこ
とが望ましく、例えばプレッシャークッカーで125
℃、20時間抽出で20ppm以下であることが望まし
い。また銀粉の形状はフレーク状、樹枝状、球状等があ
り、単独でも混合して用いてもよい。全導電性樹脂ペー
スト中の銀粉の配合量は60〜85重量%であり、60
重量%未満だと満足できる導電性を得ることができな
い。また、85重量%を越えると粘度が高くなり塗布作
業性が悪化する。本発明に用いるエポキシ樹脂は常温で
液状のものに限定しているが、常温で液状でないと銀粉
との混練において、溶剤をより多く必要とする。溶剤は
気泡発生の原因となり、硬化物の接着強度を低下させて
しまう。エポキシ樹脂の配合量は、0.1〜30重量%
であり、0.1重量%未満だと、冷凍保存時シアネート
の結晶化を防止できない。30重量%を越えると高接着
性を得ることができない。本発明に用いるエポキシ樹脂
としは、例えばビスフェノールA、ビスフェノールF、
フェノールノボラック樹脂とエピクロルヒドリンとの反
応で得られるポリグリシジルエーテルで常温のもの、ビ
ニルシクロヘキセンジオキシド、ジシクロペンタジエン
オキシド、アリサイクリックジエポキシ−アジペイドの
様な脂環式エポキシ、更にn−ブチルグリシジルエーテ
ル、バーサティック酸グリシジルエステル、スチレンオ
キサイドフェニルグリシジルエーテル、ブチルフェニル
グリシジルエーテル、クレグリシジルエーテル、ジシク
ロペンタジエンジエポキシドの様な通常エポキシ樹脂の
希釈剤として用いられるものがある。
【0010】本発明で用いるシアネート化合物は、上記
のエポキシ樹脂とも反応し、エポキシの硬化剤としても
効果があるが、本発明では通常のエポキシ樹脂の硬化剤
を添加しても差し支えない。用いる硬化剤としては、例
えばフェノール類、イミダゾール、ジシアンジアミド等
の一般に活性水素を分子内に有するものが望ましいが、
前述した様にフェノール類はポットライフを低下させる
ため望ましくない。本発明に用いる金属錯体には、例え
ばコバルト、亜鉛、鉄、銅、クロム、マンガン、ニッケ
ル、チタン等の金属ナフテン酸塩、アセチルアセトナー
ト又その誘導体の塩、各種カルボン酸塩、アルコキシド
等の有機金属塩があり、単独でも混合して用いてもよ
い。更に本発明の樹脂組成物には必要に応じて硬化促進
剤、顔料、消泡剤等の添加剤を用いることができる。本
発明の製造方法は、例えば各成分を予備混練し、三本ロ
ールを用いて混練し、ペーストを得て真空下脱泡するこ
となどがある。
のエポキシ樹脂とも反応し、エポキシの硬化剤としても
効果があるが、本発明では通常のエポキシ樹脂の硬化剤
を添加しても差し支えない。用いる硬化剤としては、例
えばフェノール類、イミダゾール、ジシアンジアミド等
の一般に活性水素を分子内に有するものが望ましいが、
前述した様にフェノール類はポットライフを低下させる
ため望ましくない。本発明に用いる金属錯体には、例え
ばコバルト、亜鉛、鉄、銅、クロム、マンガン、ニッケ
ル、チタン等の金属ナフテン酸塩、アセチルアセトナー
ト又その誘導体の塩、各種カルボン酸塩、アルコキシド
等の有機金属塩があり、単独でも混合して用いてもよ
い。更に本発明の樹脂組成物には必要に応じて硬化促進
剤、顔料、消泡剤等の添加剤を用いることができる。本
発明の製造方法は、例えば各成分を予備混練し、三本ロ
ールを用いて混練し、ペーストを得て真空下脱泡するこ
となどがある。
【0011】以下に本発明を実施例で具体的に説明す
る。 実施例1〜7 ビスフェノールAとエピクロルヒドリンとの反応により
得られるジグリシジルエーテル(エポキシ当量180で
常温で液状、以下エポキシ樹脂)、シアネート化合物と
してビスフェノールA型のシアネートエステル〔式
(2)のR1はC(CH3)2、R2及びR3はH、分子量
278、以下シアネート化合物A〕、又はビスフェノー
ルAD型のシアネートエステル〔式(2)のR1はCH
CH3、R2及びR3はH、分子量306、以下シアネー
ト化合物B〕、金属錯体としてコバルトのナフテン酸
塩、又はコバルトのアセチルアセトナート塩を用いた。
更に最大粒径50μm以下の銀粉を表1に示す割合で配
合し、3本ロールで混練して導電性樹脂ペーストを得
た。この導電性樹脂ペーストを真空チャンバーにて2m
mHgで30分脱泡後、以下に示す方法により各種性能
を評価した。評価結果を表1に示す。 粘度:E型粘度計(3°コーン)を用い、25℃、2.
5rpmでの測定値。また25℃の恒温槽に3日間放置
後の測定値を3日後の粘度とした。 体積抵抗率:スライドガラス上にペーストを幅4mm、
厚み30μmに塗布し、170℃熱盤上にて30秒間硬
化した後の硬化物の体積抵抗率を測定した。 350℃熱時接着強度:ペーストを用いて2mm角のシ
リコンチップを銅フレームにマウントし、170℃熱盤
上にて30秒間硬化した。硬化後、プッシュプルゲージ
を用い350℃での熱時ダイシェア強度を測定した。
る。 実施例1〜7 ビスフェノールAとエピクロルヒドリンとの反応により
得られるジグリシジルエーテル(エポキシ当量180で
常温で液状、以下エポキシ樹脂)、シアネート化合物と
してビスフェノールA型のシアネートエステル〔式
(2)のR1はC(CH3)2、R2及びR3はH、分子量
278、以下シアネート化合物A〕、又はビスフェノー
ルAD型のシアネートエステル〔式(2)のR1はCH
CH3、R2及びR3はH、分子量306、以下シアネー
ト化合物B〕、金属錯体としてコバルトのナフテン酸
塩、又はコバルトのアセチルアセトナート塩を用いた。
更に最大粒径50μm以下の銀粉を表1に示す割合で配
合し、3本ロールで混練して導電性樹脂ペーストを得
た。この導電性樹脂ペーストを真空チャンバーにて2m
mHgで30分脱泡後、以下に示す方法により各種性能
を評価した。評価結果を表1に示す。 粘度:E型粘度計(3°コーン)を用い、25℃、2.
5rpmでの測定値。また25℃の恒温槽に3日間放置
後の測定値を3日後の粘度とした。 体積抵抗率:スライドガラス上にペーストを幅4mm、
厚み30μmに塗布し、170℃熱盤上にて30秒間硬
化した後の硬化物の体積抵抗率を測定した。 350℃熱時接着強度:ペーストを用いて2mm角のシ
リコンチップを銅フレームにマウントし、170℃熱盤
上にて30秒間硬化した。硬化後、プッシュプルゲージ
を用い350℃での熱時ダイシェア強度を測定した。
【0012】比較例1〜6 表2に示す配合割合で実施例と全く同様にして導電性樹
脂ペーストを作製した。比較例1では、エポキシを添加
しないためシアネート化合物が結晶化し始めたため導電
性樹脂ペーストの粘度が高くなってしまった。比較例2
では、シアネート化合物の量が少ないため充分な硬化性
を得ることができなかった。比較例3では、銀粉量が少
ないため充分な導電性が得られなかった。比較例4で
は、銀粉量が多いため粘度が高くなり塗布作業性が悪化
した。比較例5では、金属錯体が添加されていないため
充分な硬化性を得ることができなかった。比較例6で
は、助触媒であるノニルフェノールを添加したことによ
りポットライフが著しく低下した。
脂ペーストを作製した。比較例1では、エポキシを添加
しないためシアネート化合物が結晶化し始めたため導電
性樹脂ペーストの粘度が高くなってしまった。比較例2
では、シアネート化合物の量が少ないため充分な硬化性
を得ることができなかった。比較例3では、銀粉量が少
ないため充分な導電性が得られなかった。比較例4で
は、銀粉量が多いため粘度が高くなり塗布作業性が悪化
した。比較例5では、金属錯体が添加されていないため
充分な硬化性を得ることができなかった。比較例6で
は、助触媒であるノニルフェノールを添加したことによ
りポットライフが著しく低下した。
【0013】
【表1】
【0014】
【表2】
【0015】
【発明の効果】本発明の導電性樹脂ペーストは、特に硬
化性に優れるため200℃以下、30秒以下で硬化が可
能であり、従来になかった高信頼性の特性を有してい
る。また、ディスペンス塗布時の作業性が良好で、また
ナトリウム、塩素などのイオン性不純物が少なく銅、4
2合金等の金属フレーム、セラミック基板、ガラスエポ
キシ等の有機基板へのIC、LSI等の半導体素子の接
着に用いることができる。
化性に優れるため200℃以下、30秒以下で硬化が可
能であり、従来になかった高信頼性の特性を有してい
る。また、ディスペンス塗布時の作業性が良好で、また
ナトリウム、塩素などのイオン性不純物が少なく銅、4
2合金等の金属フレーム、セラミック基板、ガラスエポ
キシ等の有機基板へのIC、LSI等の半導体素子の接
着に用いることができる。
Claims (2)
- 【請求項1】 (A)銀粉、(B)常温で液状のエポキ
シ樹脂、(C)式(1)に示される1分子内に少なくと
も2個以上のシアネート基を有する化合物、及び(D)
金属錯体を必須成分とする導電性樹脂ペーストであっ
て、全導電性樹脂ペースト中に(A)成分を60〜85
重量%、(B)成分を0.1〜30重量%、(C)成分
を9〜39重量%含むことを特徴とする導電性樹脂ペー
スト。 【化1】 - 【請求項2】 (C)成分が式(2)である請求項1記
載の導電性樹脂ペースト。 【化2】
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22127495A JPH0959487A (ja) | 1995-08-30 | 1995-08-30 | 導電性樹脂ペースト |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22127495A JPH0959487A (ja) | 1995-08-30 | 1995-08-30 | 導電性樹脂ペースト |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0959487A true JPH0959487A (ja) | 1997-03-04 |
Family
ID=16764214
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP22127495A Pending JPH0959487A (ja) | 1995-08-30 | 1995-08-30 | 導電性樹脂ペースト |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0959487A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002117720A (ja) * | 2000-10-10 | 2002-04-19 | Namics Corp | 金属ペースト |
KR20020087287A (ko) * | 2001-05-15 | 2002-11-22 | 삼성전기주식회사 | 시아네이트 에스테르-함유 절연조성물, 이로부터 제조된 절연필름 및 절연필름을 갖는 다층인쇄회로기판 |
JP2014080455A (ja) * | 2012-10-12 | 2014-05-08 | Nippon Shokubai Co Ltd | 液状硬化性樹脂組成物及びその用途 |
-
1995
- 1995-08-30 JP JP22127495A patent/JPH0959487A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002117720A (ja) * | 2000-10-10 | 2002-04-19 | Namics Corp | 金属ペースト |
KR20020087287A (ko) * | 2001-05-15 | 2002-11-22 | 삼성전기주식회사 | 시아네이트 에스테르-함유 절연조성물, 이로부터 제조된 절연필름 및 절연필름을 갖는 다층인쇄회로기판 |
JP2014080455A (ja) * | 2012-10-12 | 2014-05-08 | Nippon Shokubai Co Ltd | 液状硬化性樹脂組成物及びその用途 |
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