JPH0958810A - 記録媒体の無人貸出・販売装置における搬送装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な構成で装置の小形化を達成でき、記録
媒体の取出し及び挿入の取扱いが容易である記録媒体の
無人貸出・販売装置における搬送装置を提供する。 【解決手段】 記録媒体を収容するアドレスを多数個有
する収容棚１１を備えた記録媒体の無人貸出・販売装置
において、アドレス内の記録媒体６を取出しまたは収納
する記録媒体の無人貸出・販売装置における搬送装置で
あって、記録媒体の搭載部４３を有し、貸出・返却口と
収容棚の指定されたアドレスとの間を移動する本体と、
この本体に前後方向に往復移動可能に設けられ、収納棚
に進入した後所定距離上昇して収納棚から記録媒体を取
出して搭載部４３に移載し、または搭載部４３の記録媒
体を載せて収納棚に進入した後所定距離下降して該記録
媒体を収納棚に収納する移載部５１とを備えた。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、記録媒体を収容す
るアドレスを多数個有する収容棚を備えた記録媒体の無
人貸出・販売装置において、アドレス内の記録媒体を取
出しまたは収納する記録媒体の無人貸出・販売装置にお
ける搬送装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来の記録媒体の無人貸出・販売装置例
えばビデオカセット貸出機においては、多数のアドレス
を有する収容棚が設けられており、各アドレスにはアド
レスナンバーが表示され、ビデオカセットを収容してい
る。収容棚の前面側には、水平及び垂直方向に移動可能
な搬送装置が設けられており、各アドレスと貸出・返却
口との間を移動している。そして、入力された信号に応
じて、指定されたアドレスから該当するビデオカセット
を取出して貸出・返却口へ搬送したり、返却されたビデ
オカセットを指定されたアドレスに返却している。ま
た、収容棚の各アドレスナンバーに収容されているビデ
オカセットの内容を表示するため、収容棚と同じアドレ
スを有する展示棚が設けられている。この展示棚には、
一般にビデオカセットのケースが取付けられており、ケ
ースの表面にビデオカセットの内容を表示するカバー紙
が貼つけられている。

【０００３】ビデオカセットの収容棚１は、図１１に示
すように、左右の側板２の間に、複数段に平板状の棚板
３を配設し、上下の棚板間に多数の仕切り板４を取付け
て、仕切り板４間にアドレス５を形成している。このア
ドレス５には、ケースから出されたビデオカセット６が
縦位置に挿入されている。

【０００４】搬送装置７には、ビデオカセット６を収容
棚１から取出しまたは返却する移載部８が設けられてい
る。この移載部８は、２枚の挟着板８ａを左右に移動さ
せて、ビデオカセット６の下端部を挟着する構成であ
り、前後方向に往復移動可能になっている。即ち、移載
部８が前進して、収納棚１に納められた二点鎖線で示す
ビデオカセット６を挟着し、そのまま後退すれば、ビデ
オカセット６は実線で示すように収納棚１から搬送装置
７へ移載される。また、返却されたビデオカセット６を
挟着して前進すれば、ビデオカセット６がアドレス５内
に収納される。そして、挟着板８ａを開放して後退すれ
ば、ビデオカセット６は収納棚１に返却される。

【０００５】そして、取扱者は、貸出・返却口内に手を
挿入して、搬送装置７からビデオカセット６を取出した
り、或は返却するビデオカセット６を搬送装置７に置い
ている。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】上述の搬送装置７にお
いては、次の問題点がある。 ，移載部８がビデオカセット６の下端部を挟着する構
成であり、この移載部８がビデオカセット６の前側に配
置されているので、その上端はビデオカセット６の下面
よりも高い位置にある。従って、ビデオカセット６を取
出したり、或は、返却する場合、ビデオカセット６を水
平に移動させたのでは、移載部８が干渉して取出しまた
は挿入ができず、ビデオカセット６を斜めに方向を変え
ながら取出している。しかし、貸出・返却口は狭いの
で、ビデオカセット６の方向を変えることが面倒であ
り、取出し、挿入の取扱いが不便である。 ，挟着板８ａが左右に移動するので、移載部８の幅寸
法が大きくなり、装置全体が大形になる。 ，挟着板８ａがビデオカセット６の側面を挟着すると
きの摩擦力が一定しないので、滑りやすい。

【０００７】本発明は、上記の事情に鑑みてなされたも
ので、その目的は、簡単な構成で装置の小形化を達成す
ることができ、しかも、記録媒体を取出しまたは挿入す
る取扱いが容易である記録媒体の無人貸出・販売装置に
おける搬送装置を提供するにある。

【０００８】

【課題を解決するための手段】請求項１の発明は、記録
媒体を収容するアドレスを多数個有する収容棚を備えた
記録媒体の無人貸出・販売装置において、アドレス内の
記録媒体を取出しまたは収納する記録媒体の無人貸出・
販売装置における搬送装置であって、記録媒体の搭載部
を有し、貸出・返却口と前記収容棚の指定されたアドレ
スとの間を移動する本体と、この本体に前後方向に往復
移動可能に設けられ、前記収納棚に進入した後所定距離
上昇して収納棚から記録媒体を取出して搭載部に移載
し、または搭載部の記録媒体を載せて収納棚に進入した
後所定距離下降して該記録媒体を収納棚に収納する移載
部とを備えているところに特徴を有する。請求項２の搬
送装置は、複数個の搭載部及び移載部を備えているとこ
ろに特徴を有する。

【０００９】

【発明の実施の形態】つぎに、本発明をビデオカセット
貸出機の搬送装置に適用した一実施例について図１〜図
１０を参照して説明する。尚、記録媒体としては、ビデ
オカセットに限らず、音或は音と映像の記録媒体として
のコンパクトデイスクＣＤ、ビデオデイスクＶＤ、レー
ザデイスクＤＶＤ等に応用することができる。

【００１０】図２〜図５において、収容棚１１は、左右
の側板１２の前端部及び後端部に前桟１３及び後桟１４
が複数段に取付けられている。そして、上段及び下段の
桟１３，１４間に複数の仕切り板１５が取付けられ、仕
切り板１５の間に夫々アドレス１６が形成されている。
また、各仕切り板１５には、受け台１７が取付けられて
いる。

【００１１】この受け台１７は、プラスチックから所望
の色に成形されたもので、上面部には凹状のビデオカセ
ット６の載置部１８が形成され、前端の段部１８ａがビ
デオカセット６の前方への移動を阻止している。また、
中央部には後端部に開放する溝部１９が形成されてい
る。受け台１７は、溝部１９が仕切り板１５に前側から
挿入され、下面部が前桟１３及び後桟１４に載置されて
いる。また、溝部１９には抜け止め片２０が突設されて
おり、これが仕切り板１５に抜け止め状態に係止する。

【００１２】さらに、下面部に突設された係止片２１が
後桟１４の下面に係止して、上方への移動を阻止してい
る。尚、載置部１８の後端部にはビデオカセット６の倒
れを防止する突片２２が立設されている。アドレス１６
の下端両側には夫々載置部１８が設けられており、２個
の載置部１８間には後述する移載部５１が挿入される間
隔１８ｂが形成されている。そして、この間隔を跨ぐよ
うにビデオカセット６が両側の載置部１８に載置され
る。

【００１３】収容棚１１の前面には、全幅にわたり水平
な摺動台３１が設けられている。この摺動台３１には、
駆動モータ３２により回転するベルト３３が水平に配設
されている。搬送装置４１は、ベルト３３に連結されて
摺動台３１の上を左右に往復移動する。収容棚１１の後
面には駆動モータ３４により垂直方向に回転するチェン
３５が配設されている。そして、摺動台３１の腕部がチ
ェン３５に連結されており、摺動台３１及び搬送装置４
１が一体となって上下に移動される。そして、収容棚１
１の右側略中央に貸出・返却口３６が設けられている。

【００１４】つぎに搬送装置４１について図１，図５及
び図６を参照して説明する。本体４２は、箱状をなし、
中央部に大きな貫通孔が形成されており、ここにビデオ
カセット６を収容する搭載部４３が２個所形成されてい
る。この搭載部４３は、縦方向に置かれたビデオカセッ
ト６の上部を支持するコ字状の上部受け４４と、下面部
を保持する下部受け４５とから構成されている。この下
部受け４５は、２個のＬ字状の支持片４５ａが間隔４５
ｂをおいて配置されたものである。この間隔４５ｂは、
前述した載置部１８間の間隔１８ｂに連通している。

【００１５】移載部５１は、搭載部４３に対応して２個
所に形成されており、下部受け４５の間隔４５ｂ内を前
後に移動する摺動部５２と、この摺動部５２の上面に形
成され前後に２個の突片５３ａを突設したカセット受け
５３（図５，図７，８参照）とから構成されており、カ
セット受け５３の上面は支持片４５ａと同じ高さにあ
る。本体４２には、正逆転可能なモータ５４により回転
するベルト５５が配設されている。摺動部５２は、結合
部５２ａにおいてベルト５５に連結され、往復移動す
る。そして、摺動部５２が元位置に復帰したとき、カセ
ット受け５３の位置は搭載部４３と一致している。

【００１６】つぎに上記構成の作用について図１、図７
及び図８を参照して説明する。先ず、ビデオカセット６
を借りる場合について説明する。図示しない入力装置に
「貸出」及び２本の「ビデオカセット６のアドレスナン
バ」を入力する。指定された各アドレスナンバにはビデ
オカセット６が収納されている。この入力信号に応じ
て、駆動モータ３２及び駆動モータ３４が駆動され、搬
送装置４１が指定された第１のアドレスまで移動して、
図７に示す「進退位置」Ａに停止する。この「進退位
置」Ａにおいては、移載部５１のカセット受け５３の上
端の高さは、載置部１８即ち、ビデオカセット６の下面
よりも低い位置にある。

【００１７】，そこで、モータ５４が回転し、これに
応じて摺動部５２即ちカセット受け５３が、収容棚１１
の載置部１８間の間隔１８ｂ内に進入する。そして、カ
セット受け５３がビデオカセット６の真下まで進むと、
モータ５４が停止する。 ，つぎに、駆動モータ３４が再度駆動され、搬送装置
４１が「移載位置」Ｂまで所定の距離上昇する。この
「移載位置」Ｂにおいては、カセット受け５３の高さ
は、受け台１７の上端よりも高い位置にある。従って、
ビデオカセット６の中央部が実線で示すようにカセット
受け５３に載せられる。

【００１８】，そこで、カセット受け５３が後退する
と、ビデオカセット６の前端部が搭載部４３に挿入され
る。そして、ビデオカセット６は、前端部が搭載部４３
に支えられ、後端部が仕切り板１５に支えられて下部受
け４５上を摺動し、カセット受け５３が元位置まで後退
したとき搭載部４３に移載される。尚、カセット受け５
３の突片５３ａがビデオカセット６の前後に当接するの
で、摺動部５２が移動中にビデオカセット６の位置がず
れることはない。

【００１９】第１のビデオカセット６が搭載部４３に移
載されると、搬送装置４１が第２のアドレスへ移動す
る。そして、第２の移載部５１が上記作用を繰り返す。
全てのビデオカセット６が搭載部４３に移載されると、
搬送装置４１は貸出・返却口に移動し、貸出・返却口の
扉が開く。そこで、取扱者がビデオカセット６を掴んで
手前に引けば、ビデオカセット６が取り出される。

【００２０】つぎに、ビデオカセット６を返却する場合
（１本の場合）について説明する。入力装置に「返却」
及び「ビデオカセット６のアドレスナンバ」を入力する
と、貸出・返却口の扉が開く。そこで、返却するビデオ
カセット６を搬送装置４１の搭載部４３に載せると、ビ
デオカセット６の中央部がカセット受け５３に載せられ
る。扉が閉鎖され、入力信号に応じて、駆動モータ３２
及び駆動モータ３４が駆動され、搬送装置４１が指定さ
れたアドレスまで移動して、図８に実線で示すように、
「移載位置」Ｂに停止する。

【００２１】，モータ５４が回転し、これに応じて摺
動部５２即ちカセット受け５３がビデオカセット６を載
せたまま収容棚１１の間隔１８ｂ内に進入し、ビデオカ
セット６はアドレス１６内に挿入される。 ，カセット受け５３が載置部１８に一致すると、駆動
モータ３４が再度駆動され、搬送装置４１が「進退位
置」Ａまで所定の距離下降する。これにより、カセット
受け５３のビデオカセット６が二点鎖線で示すように載
置部１８に移載される。 ，そこで、摺動部５２が元位置まで後退すると、ビデ
オカセット６は、収容棚１１に返却される。

【００２２】上記実施例によれば、つぎの効果を奏す
る。 ，移載部５１は、前後に移動することにより収容棚１
１からビデオカセット６を取出したり、或は、返却する
ので、ビデオカセット６の前面に障害物が存在せず、ビ
デオカセット６を水平方向に移動して取出し或は挿入す
ることができ、取扱いが著しく容易になる。 ，従来のような左右に移動する挟着板を使用しないの
で、移載部５１の幅寸法を小さくできる。

【００２３】，移載部５１の幅寸法を小さくできるの
で、搬送装置４１に複数の移載部５１を搭載することが
できる。 ，カセット受け５３に突片５３ａを突設しているで、
ビデオカセット６の移載が確実に行われる。

【００２４】図９及び図１０は、本発明の他の実施例を
示すもので、上記実施例との相違は、搬送装置６１に５
組の移載部５１を設けたものである。即ち、高さの異な
る底面に夫々モータ５４及びベルト５５を配設し、これ
らのベルト５５に摺動部５２及びカセット受け５３を連
結したものである。この実施例によれば、各移載部５１
を異なる底面に設けたので、幅寸法が小さくできて、搬
送装置６１を小形にでき、しかも、一度に多数のビデオ
カセット６を取扱うことができるという効果を奏するも
のである。

【００２５】

【発明の効果】本発明は、記録媒体を収容するアドレス
を多数個有する収容棚を備えた記録媒体の無人貸出・販
売装置において、アドレス内の記録媒体を取出しまたは
収納する記録媒体の無人貸出・販売装置における搬送装
置であって、記録媒体の搭載部を有し、貸出・返却口と
前記収容棚の指定されたアドレスとの間を移動する本体
と、この本体に前後方向に往復移動可能に設けられ、前
記収納棚に進入した後所定距離上昇して収納棚から記録
媒体を取出して搭載部に移載し、または搭載部の記録媒
体を載せて収納棚に進入した後所定距離下降して該記録
媒体を収納棚に収納する移載部とを備えているので、簡
単な構成で装置の小形化を達成することができ、しか
も、記録媒体の取出し及び挿入の取扱いが容易であると
いう優れた効果を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明の移載部の平面図である。

【図２】 ビデオカセット貸出機の正面図である。

【図３】 ビデオカセット貸出機の平面図である。

【図４】 収容棚の一部を拡大して示す縦断側面図であ
る。

【図５】 受け台を仕切り板に取着した状態を示す拡大
斜視図である。

【図６】 搬送装置の本体の斜視図である。

【図７】 作用状態を説明するため、図１においてVII-
VII線から見た図である。

【図８】 異なる作用状態における図７に相当する図で
ある。

【図９】 他の実施例における移載部の平面図である。

【図１０】 他の実施例における移載部の正面図であ
る。

【図１１】 従来例における搬送装置の側面図である。

【符号の説明】

６ ビデオカセット（記憶媒体） １１ 収容棚 １６ アドレス ３６ 貸出・返却口 ４１ 搬送装置 ４２ 本体 ４３ 搭載部 ５１ 移載部 ５２ 摺動部 ５３ カセット受け ６１ 搬送装置

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 記録媒体を収容するアドレスを多数個有
   する収容棚を備えた記録媒体の無人貸出・販売装置にお
   いて、アドレス内の記録媒体を取出しまたは収納する記
   録媒体の無人貸出・販売装置における搬送装置であっ
   て、 記録媒体の搭載部を有し、貸出・返却口と前記収容棚の
   指定されたアドレスとの間を移動する本体と、 この本体に前後方向に往復移動可能に設けられ、前記収
   納棚に進入した後所定距離上昇して収納棚から記録媒体
   を取出して搭載部に移載し、または搭載部の記録媒体を
   載せて収納棚に進入した後所定距離下降して該記録媒体
   を収納棚に収納する移載部とを備えていることを特徴と
   する記録媒体の無人貸出・販売装置における搬送装置。
2. 【請求項２】 搬送装置は、複数個の搭載部及び移載部
   を備えていることを特徴とする請求項１記載の記録媒体
   の無人貸出・販売装置における搬送装置。