JPH0643872Y2 - カセット移送装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、例えば多数のビデオテープカセットを多数の
カセット収納棚とビデオテープレコーダとの間で順次選
択的に移送して、長時間に亘る連続ビデオ再生（記録）
を行うのに最適なカセット移送装置に関する。

〔考案の概要〕

本考案は、多数のカセットを収納する多数のカセット収
納棚と記録再生装置との間でカセット移送機を移動させ
てカセットを移送させるようにしたカセット移動装置に
おいて、軸線方向に沿って移動自在でかつその移動に伴
って軸線を中心として回転自在に構成された棒状のロッ
ク部材をカセット収納棚の側部に設けることにより、カ
セット収納棚におけるカセットのロック及びロック解除
機構を極めて小さなスペース内に配置できるようにした
ものである。

〔従来の技術〕

この種のカセット移送装置は、多数のカセットを収納す
る多数のカセット収納棚のうち所定のカセット収納棚の
位置にカセット移送機を移動させて、これらの間にカセ
ットの受け渡しを行い、そのカセット移送機を記録再生
装置の位置に移動させて、これらの間にカセットの受け
渡しを行うようにしたものである。そして、一般に、装
置本体内には数百個ものカセット収納棚が設けられてお
り、これら各カセット収納棚にそれぞれカセットが収納
されているが、カセット移送時以外に各カセットが各カ
セット収納棚から不測に脱落したりすることがないよう
に、各カセットを各カセット収納棚内で確実に保持（ロ
ック）する必要がある。

そこで、従来から、各カセット収納棚にそれぞれロック
位置とロック解除位置との間で回動自在に構成されたロ
ックレバーを設け、これらロックレバーをロック位置に
回動させて、各カセット収納棚に収納された各カセット
をそれぞれ排出不能にロックするようにしていた。

〔考案が解決しようとする問題点〕

しかしながら、従来のように回動式のロックレバーによ
るロック及びロック解除機構は、その回動範囲分の極め
て大きなスペースが必要であるから、カセット収納棚に
は、カセットを収納するための実質的なスペースにロッ
ク及びロック解除機構のための大きなスペースが付加さ
れることになる。このため個々のカセット収納棚の大き
さが著しく大きくなってしまい、装置本体内の限られた
スペースに多数のカセット収納棚を配置することが困難
となる問題があった。

そこで本考案は、カセット収納棚におけるカセットのロ
ック及びロック解除機構を極めて小さなスペース内に配
置できるようにするものである。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案は、前述したカセット移送装置において、前記カ
セット収納棚の側部に棒状のロック部材をその軸線方向
がカセットの収納及び排出方向とほぼ一致するように設
け、前記ロック部材は軸線方向に沿って移動自在でかつ
その移動に伴って軸線を中心として回動自在に構成し、
前記ロック部材の端部には軸線に対してほぼ直角な方向
へ突出するロック部を設け、前記ロック部材を一方へ移
動させてそのロック部材を回転させることによって、前
記ロック部を前記カセット収納棚に収納されたカセット
の排出方向前方位置に挿入させてそのカセットを排出不
能にロックするように構成し、前記ロック部材を他方へ
移動させてそのロック部材を回転させることによって、
前記ロック部を前記排出方向前方位置から離脱させて前
記ロックを解除するように構成したものである。

〔作用〕

本考案によれば、ロック部材を軸線方向に沿って一方へ
移動させると、そのロック部材が軸線を中心として回転
され、ロック部がカセットの排出方向前方位置に挿入さ
れる。またロック部材を軸線方向に沿って他方へ移動さ
せると、そのロック部材が軸線を中心として回転され、
ロック部がカセットの排出方向前方位置から離脱され
る。このようにロック及びロック解除が棒状のロック部
材の軸線を中心とする回転によって行われるので、カセ
ット収納棚の側部におけるロック部材の配置は極めて小
さなスペースで済み、カセット収納棚の厚さが厚くなる
ことはなく、またカセット収納棚の幅の増加も最小限に
抑えることができる。

〔実施例〕

以下、本考案を適用したカセット移送装置の実施例を図
面に基づいて説明する。なおこのカセット移送装置は、
多数のビデオテープカセットを多数のカセット収納棚と
複数のビデオテープレコーダとの間で順次選択的に移送
して、長時間に亘る連続ビデオ再生（記録）を行うよう
にしたものである。

最初に、第４図及び第５図によって、カセット移送装置
の全体を説明する。

まず、装置本体１内の前後にそれぞれカセット収納庫
２、３が配置されている。これら両カセット収納庫２、
３は上下及び左右多数列に設けられた多数（例えば前後
合計1000個程度）のカセット収納棚４、５によって構成
され、各カセット収納棚４、５のそれぞれに多数のビデ
オテープカセット（以下単にカセットと記載する）６が
収納されている。なおカセット６はいわゆる8mmビデオ
テープカセットと称される小型のものである。そして装
置本体１の正面で前側のカセット収納庫２の一部分には
カセット取入口７とカセット取出口８とが設置されてい
る。また後側のカセット収納庫３の一部分には記録再生
装置である複数台（例えば８台程度）のビデオテープレ
コーダ（以下単にTVRと記載する）９が上下に重ねられ
て配置されている。なお各VTR9は正面のカセット挿入口
9aからカセット６が挿入されるものである。そして両カ
セット収納庫２、３の間には、上下一対の水平ガイドレ
ール10、11によって案内される垂直ガイドレール12が左
右方向（矢印ａ、ａ′方向）に移動自在に配置され、こ
の垂直ガイドレール12に沿ってカセット移送機13が上下
方向（矢印ｂ、ｂ′方向）に移動自在に取付けられてい
る。従ってカセット移送機13は、多数のカセット収納棚
４、５と複数のVTR9とカセット取入口７とカセット取出
口８との間で移動されるように構成されている。

次に、このカセット移送装置では、所定のカセット収納
棚４または５からカセット６が矢印ｃまたはｄで示すよ
うにカセット移送機13内へ送り込まれ、そのカセット移
送機13の移動によってカセット６が所定のVTR9の正面位
置まで移送され、そのカセット６が矢印ｅで示すように
VTR9内へ送り込まれて装着される。そしてVTR9にて所望
の再生（記録）が行われたカセット６は矢印ｅ′で示す
ようにカセット移送機13内へ送り込まれ、そのカセット
移送機13の移動によりカセット６が元のカセット収納棚
４または５の位置まで移送され、そのカセット６が矢印
ｃ′またはｄ′で示すようにカセット収納棚４または５
内へ送り込まれて収納される。なお装置本体１外から各
カセット収納棚４、５にカセット６を収納させる際に
は、カセット６をカセット取入口７に載置すると、その
カセット６がカセット移送機13内へ送り込まれ、前述と
同様な動作によって各カセット収納棚４、５に収納され
る。また各カセット収納棚４、５から装置本体１外にカ
セット６を取り出す際には、各カセット収納棚４、５か
らカセット６がカセット移送機13内へ送り込まれ、その
カセット移送機13によってカセット６がカセット取出口
８の位置まで移送されて、そのカセット取出口８へ排出
される。

次に、第1A図〜第３図によって、前記多数のカセット収
納棚４、５に設けられたロック部材21を説明する。なお
このロック部材21は、各カセット収納棚４、５に収納さ
れた各カセット６を排出不能にロックするものである。

まず、各カセット収納棚４、５は、合成樹脂によって一
体成形された全く同一の棚部材が前後対称にかつ上下逆
に配置されている。各カセット収納棚４、５の側部4a、
5aには、合成樹脂によって成形された棒状のロック部材
21が設けられている。従って、各カセット収納棚４、５
においてロック部材21は対称位置に配置されている。な
お以下の説明はカセット収納棚５について行う。そして
このロック部材21は、その軸線方向がカセット６の収納
及び排出方向（矢印ｄ′及びｄ方向）とほぼ一致するよ
うに配置されている。第３図に明示するように、ロック
部材21の周面には一対のガイド溝22、23が先端21aから
軸線方向に沿って直線的に形成され、両ガイド溝22、23
の後端は同方向に向く螺旋状のガイド溝24、25となって
いる。そしてロック部材21はカセット収納棚５の側部5a
に一体成形された複数個のリブ26によって支持されてお
り、側部5aの下面に垂直状に植設されたガイドピン27が
前記ガイド溝22、24に挿入され、また側部5aの上面に一
体成形されたガイドピン28が前記ガイド溝23、25に挿入
されている。従って上記ガイド溝22〜25とガイドピン2
7、28との案内作用によって、ロック部材21は軸線方向
に沿って矢印ｆ、ｆ′方向へ移動自在で、かつその移動
に伴って軸線を中心として矢印ｇ、ｇ′方向へ回転自在
に構成されている。またロック部材21の先端21aには軸
線に対してほぼ直角な方向へ突出するロック部29が一体
成形されている。従ってロック部材29は、ロック部材21
の矢印ｇ′方向への回転によってカセット６の排出方向
前方位置に挿入され、矢印ｇ方向への回転によってその
排出方向前方位置から離脱されるように構成されてい
る。

次に、カセット収納棚５（４も同様）の後部にはカセッ
ト押し出し部材30が設けられている。このカセット押し
出し部材30は、支軸31、32によってカセット収納棚５上
に回転自在に支持されたリンク33、34と、両リンク33、
34の先端に支軸35、36によって連結されたリンク37とか
らなる四節リンク機構にて構成されている。そしてリン
ク33とカセット収納棚５の後部との間に張架された引張
コイルばね38によってカセット押し出し部材30は矢印
ｈ′方向へ復動付勢され、リンク33の端部33aが前記ロ
ック部材21の後端21bに当接されている。従って、ロッ
ク部材21が矢印ｆ方向へ移動されると、カセット押し出
し部材30は引張コイルばね38に抗して矢印ｈ方向へ往動
され、引張コイルばね38によってカセット押し出し部材
30が矢印ｈ′方向へ復動されると、これと共にロック部
材21が矢印ｆ′方向へ移動されるように構成されてい
る。なおその矢印ｆ′方向への移動はガイドピン28がス
トッパーとなって停止される。

次に、第1A図〜第2B図によって、各カセット収納棚４、
５の間で移動される前記カセット移送機13に設けられた
突き出し部材40を説明する。なおこの突き出し部材40
は、前記カセット押し出し部材30を駆動してカセット６
をカセット収納棚４、５からカセット移送機13内へ移動
させるものである。

まず、カセット移送機13の一側方に支持板41が垂直状に
設けられ、この支持板41の表側に複数個のガイドローラ
42が取付けられている。そして各ガイドローラ42によっ
て１本の突き出し部材40が、前記ロック部材21の移動方
向と一致する矢印i,i′方向へ移動自在に支持されてい
る。この突き出し部材40は棒状のものであり、その上端
縁にはラック43が形成されている。そして支持板41の裏
側に取付けられたモータ44によってギア45a,45bを介し
てピニオン46が回転駆動され、そのピニオン46によって
ギア45cを介してピニオン47が回転駆動されるように構
成されている。そして両ピニオン46、47の正逆回転によ
ってラック43が駆動されて、１本の突き出し部材40が矢
印i,i′方向へ選択的に突出されるように構成されてい
る。なお前述したように、各カセット収納棚４、５にお
いてロック部材21は対称位置に配置されているので、突
き出し部材40の両端部によってロック部材21の先端21a
が選択的に押圧される。即ち、ロック部材21の先端21a
がカセット押し出し部材30の被押圧部となっている。

そして、カセット移送機13内にはカセット６を保持する
カセットホルダー48が設けられ、このカセットホルダー
48の下方で一側方にはカセット６をロックするロックレ
バー49、50が設けられている。両ロックレバー49、50は
支持板41に軸51、52によって矢印j,j′及びk,k′方向へ
回動自在に枢支され、支持板41との間に張架された引張
コイルばね53、54によって矢印j,k方向へ回動付勢され
ている。なお両ロックレバー49、50の両突片49a、50aが
突き出し部材40の両端部の前方位置に挿入されるように
構成されている。また前記一方のピニオン47の表面には
円板55が取付けられ、この円板55に設けられた切欠部56
a〜56dをセンサ57、58によって選択的に検出すること
で、突き出し部材40の突出位置が判別されるように構成
されている。またカセットホルダー48の上方位置にはカ
セット６の挿入を検出する一対のセンサ59、60が設けら
れている。

次に、カセット収納棚５内におけるカセット６のロック
及びロック解除、カセット収納棚５とカセット移送機13
との間でのカセット６の移動を説明する。

まず、第1A図及び第2A図に示すように、カセット６がカ
セット収納棚５内に収納されている。引張コイルばね38
によってカセット押し出し部材30が矢印ｈ′方向へ復動
されているので、リンク33の端部33aがロック部材21の
後端21aを押圧し、そのロック部材21が矢印ｆ′方向へ
移動されている。その移動によりロック部材21は矢印
ｇ′方向へ回転され、そのロック部29がカセット６の排
出方向（矢印ｄ方向）前方位置へ挿入されている。従っ
て、カセット６が矢印ｄ方向へ移動されようとしても、
その前端部6aがロック部29に当接するので、カセット６
は排出不能にロックされる。

次に、第1A図及び第2A図に示すように、カセット収納棚
５の位置に対応してカセット移送機13が移動される。こ
の時、カセット移送機13の突き出し部材40は中立位置に
あり、この状態は円板55の切欠部56b、56dがセンサ57、
58によって検出されて判別されている。そして第1B図に
示すように、モータ44の回転によって突き出し部材40が
矢印ｉ方向へ突出される。突き出し部材40の一端部がロ
ックレバー49の突片49aを押圧し、そのロックレバー49
が矢印ｊ′方向へ回動される。さらに突き出し部材40が
矢印ｉ方向へ突出されると、その一端部がロック部材21
の先端21aを押圧し、そのロック部材21が矢印ｆ方向へ
移動される。その移動によりロック部材21は矢印ｇ方向
へ回転され、そのロック部29がカセット６の排出方向前
方位置から離脱される。従って、カセット６のロックが
解除され、カセット６は矢印ｄ方向への移動が可能とな
る。

このように、カセット６のロック及びロック解除が、棒
状のロック部材21の軸線を中心とする回転によって行わ
れるので、カセット収納棚５の側部5aにおけるロック部
材21の配置スペースは極めて小さいもので済み、カセッ
ト収納棚５の厚さＨが厚くなることはなく、またカセッ
ト収納棚５の幅の増加Ｗも最小限に抑えられている。

次に、第1C図及び第2B図に示すように、突き出し部材40
がさらに矢印ｉ方向へ突出される。突き出し部材40の一
端部がロック部材21の先端21aを押圧し、そのロック部
材21がさらに矢印ｆ方向へ移動される。ロック部材21の
後端21bがリンク33の端部33aを押圧し、カセット押し出
し部材30が矢印ｈ方向へ大きなストロークで往動され
る。リンク37の先端37aがカセット６の後端部6bのほぼ
中央を押圧し、そのカセット６が矢印ｄ方向へ排出さ
れ、カセット収納棚５からカセット移送機13内へ移動さ
れる。なお突き出し部材40の移動は円板55の切欠部56a
をセンサ58が検出することで停止され、その突き出し部
材40は矢印ｉ′方向へ移動されて、第1A図の中立位置へ
復帰される。なお一対のピニオン46、47であるから、一
方のピニオン46からラック43が外れても駆動に支障はな
い。この復帰によってロックレバー49は矢印ｊ方向へ復
動され、カセット移送機13のカセットホルダー48内でカ
セット６がロックされる。なおカセットホルダー48内へ
のカセット６の挿入完了はセンサ59によって検出され
る。またカセット６の押し出しを行ったカセット押し出
し部材30は、第2A図に示すように引張コイルばね38によ
って矢印ｈ′方向へ復動される。従って、ロック部材21
も矢印ｆ′方向へ移動され、そのロック部材21は再び矢
印ｇ′方向へ回転されてロック状態となる。

次に、上述のようにしてカセット６を受け取ったカセッ
ト移送機13はVTR9の位置へ移動され、カセット６がその
VTR9内へ送り込まれる。所望の再生（記録）が行われた
カセット６はカセット移送機13内へ送り込まれ、そのカ
セット移送機13が第1D図に示すように元のカセット収納
棚５の位置に移動される。そして突き出し部材40が再び
矢印ｉ方向へ突き出される。その突き出し部材40の一端
部がロックレバー49の突片49aを押圧し、そのロックレ
バー49が矢印ｊ′方向へ回動される。これによってカセ
ットホルダー48内でのカセット６のロックが解除され
る。なお円板55の切欠部56cがセンサ57に検出されるこ
とによって突き出し部材40は停止し、再び中立位置へ復
帰される。そしてカセット移送機13の押し出し部材（図
示せず）によってカセット６が矢印ｄ′方向へ押し出さ
れる。この時、カセット６の後端部6bが矢印ｇ′方向へ
回転されているロック部材21のロック部29を押圧するこ
とによって、そのロック部材21は矢印ｆ方向へ移動され
る。これによってロック部材21は矢印ｇ方向へ回転さ
れ、ロック部29がカセット６の収納方向前方位置から離
脱される。ロック部材21のロック状態は解除され、カセ
ット６がさらに矢印ｄ′方向へ移動されてカセット収納
棚５に収納されて行く。そしてカセット６が完全に収納
されると、ロック部材21のロック部29によって再びカセ
ット６は排出不能にロックされる。

ところで、各カセット収納棚４、５においてロック部材
21は対称位置に配置されており、カセット移送機13の１
本の突き出し部材40が矢印i,i′方向の両方向へ突出可
能となっているので、前述したカセット収納棚５におけ
るカセット６のロック及びロック解除、カセット収納棚
５からカセット移送機13内へのカセット６の排出、カセ
ット移送機13からカセット収納棚５内へのカセット６の
収納は、突き出し部材40を矢印ｉ′方向へ突出させるこ
とによって、カセット収納棚４側においても全く同様に
行われる。従って、各カセット収納棚４、５のロック部
材21を押圧するための機構が、１本の突き出し部材40で
あるから、その構造は極めて簡単で部品点数も少なく、
また機構のスペースも非常に小さいものとなる。

また、ロック部材21は、カセット６をロックするための
機能とカセット押し出し部材30の被押圧部の機能とを兼
用するものであり、カセット移送機13の１本の突き出し
部材40でロック部材30を押圧する動作のみによって、カ
セット６のロック及びロック解除とカセット６の全スト
ローク排出とが可能となっている。しかもそのカセット
６の全ストローク排出は、四節リンク機構を利用するこ
とによって、各カセット収納棚４、５内の限られたスペ
ースで極めて大きなストロークを得ることができる。こ
のためカセット移送機13側にカセット６を受け取るため
の特別な機構を設ける必要がない。

以上、本考案の実施例に付き述べたが、本考案は実施例
に限定されることなく、本考案の技術的思想に基づいて
各種の有効な変更が可能である。

なお本考案は、ビデオテープカセットの移送装置に限定
されることなく、各種のテープやディスク等が収納され
た各種のカセットの移送装置に適用可能である。

〔考案の効果〕

本考案は、軸線方向に沿って移動自在でかつその移動に
伴って軸線を中心として回転自在に構成された棒状のロ
ック部材を用いて、カセット収納棚におけるカセットの
ロック及びロック解除を行うようにしたものであるか
ら、ロック部材によってカセット収納棚の厚さが厚くな
ることはなく、またカセット収納棚の幅の増加も最小限
に抑えることができる。従って、ロック及びロック解除
機構を有する個々のカセット収納棚を著しくコンパクト
にすることができ、装置本体内の限られたスペースに極
めて多くのカセット収納棚を配置することが可能とな
り、カセットの収納個数を大幅に増加させることができ
る。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案をビデオテープカセットの移送装置に適用
した実施例を示すものであって、第1A図はカセット収納
棚内でのカセットのロックを示すカセット収納棚及びカ
セット移送機の側面図、第1B図はカセットのロック解除
を示す同上の側面図、第1C図はカセットの押し出しを示
す同上の側面図、第1D図はカセットによるロック部材の
押圧を示す同上の側面図、第2A図はカセット収納棚内で
のカセットのロックを示すカセット収納棚及びカセット
移送機の平面図、第2B図はカセットの押し出しを示す同
上の平面図、第３図はロック部材の斜視図、第４図は装
置全体の正面図、第５図は装置全体の側面図である。 なお図面に用いた符号において、 １……装置本体 ４……カセット収納棚 4a……側部 ５……カセット収納棚 5a……側部 ６……カセット ９……記録再生装置 13……カセット移送機 21……ロック部材 29……ロック部 30……カセット押し出し部材 38……引張コイルばね 40……突き出し部材 である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】多数のカセットを収納する多数のカセット
   収納棚を具備し、これら多数のカセット収納棚と記録再
   生装置との間でカセット移送機を移動させてカセットを
   移送させるようにしたカセット移送装置において、 前記カセット収納棚の側部に棒状のロック部材をその軸
   線方向がカセットの収納及び排出方向とほぼ一致するよ
   うに設け、前記ロック部材は軸線方向に沿って移動自在
   でかつその移動に伴って軸線を中心として回転自在に構
   成し、前記ロック部材の端部には軸線に対してほぼ直角
   な方向へ突出するロック部を設け、 前記ロック部材を一方へ移動させてそのロック部材を回
   転させることによって、前記ロック部を前記カセット収
   納棚に収納されたカセットの排出方向前方位置に挿入さ
   せてそのカセットを排出不能にロックするように構成
   し、前記ロック部材を他方へ移動させてそのロック部材
   を回転させることによって、前記ロック部を前記排出方
   向前方位置から離脱させて前記ロックを解除するように
   構成したことを特徴とするカセット移送装置。