JPH0956283A - 水耕栽培用の栽培物保持器および水耕栽培装置 - Google Patents

水耕栽培用の栽培物保持器および水耕栽培装置

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Publication number
JPH0956283A
JPH0956283A JP7216383A JP21638395A JPH0956283A JP H0956283 A JPH0956283 A JP H0956283A JP 7216383 A JP7216383 A JP 7216383A JP 21638395 A JP21638395 A JP 21638395A JP H0956283 A JPH0956283 A JP H0956283A
Authority
JP
Japan
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culturing
seedlings
culture solution
support
hydroponic
Prior art date
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Pending
Application number
JP7216383A
Other languages
English (en)
Inventor
Kousuke Koide
耕資 小出
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui Kasei Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Plastics Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Sekisui Plastics Co Ltd filed Critical Sekisui Plastics Co Ltd
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Publication of JPH0956283A publication Critical patent/JPH0956283A/ja
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P60/00Technologies relating to agriculture, livestock or agroalimentary industries
    • Y02P60/20Reduction of greenhouse gas [GHG] emissions in agriculture, e.g. CO2
    • Y02P60/21Dinitrogen oxide [N2O], e.g. using aquaponics, hydroponics or efficiency measures

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  • Hydroponics (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 栽培物の成長に伴って各栽培物間の間隔を広
げて各栽培物の生育の阻害を抑制できると共に、栽培物
の各種子6の発芽を安定化して各栽培物の生産性を改善
する。 【解決手段】 栽培物およびその種子6を保持する谷状
の支持ネット5を設ける。複数の支持ネット5を連結す
る連結部材9を各支持ネット5の間隔を水平方向に変化
できるように折り曲げ自在に設ける。各支持ネット5お
よび連結部材9を保持するための開口部1aを有する定
植パネル1を水耕栽培における培養液3上に浮くように
設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、葉菜類等の栽培物
を培養液上にて栽培するための水耕栽培用の栽培物保持
器および水耕栽培装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、葉菜類等の栽培物を栽培する
方法の一つとして、土の代わりに培養液を用い、栽培物
に必要な養分や水分を供給して栽培する水耕栽培装置が
知られている。上記の水耕栽培装置では、栽培物の種子
を育苗し、その苗や栽培物を支持するために、水耕栽培
用の栽培物保持器が用いられる。このような栽培物保持
器には、含水量を増大化させて、栽培物に充分な養分や
水分を供給するように空隙率の大きいウレタンチップや
ロックウールが用いられる。
【0003】このような栽培保持器は、各栽培物保持器
に対し、一つの種子をそれぞれ播種して発芽させ、種子
の発芽した各苗がある程度生育した段階で、栽培物保持
器にしっかりと根をはった、生育状態の良い苗を選別し
た後、選別した苗を栽培物保持器ごと、水耕栽培装置に
おける培養液上に浮かべた定植パネルに移植し、商品と
して出荷できるまで上記定植パネル上にて生育させるよ
うに用いられる。
【0004】ところが、上述のような栽培物保持器を用
いた水耕栽培装置では、苗の生育がある程度進んだ段階
で、作業者が苗を栽培物保持器ごと定植パネルへ移植す
る手間が必要という問題点、さらに、生育した各栽培物
が互いに必要な間隔となるように、予め、各苗の互いの
間隔を必要な間隔より大きくなるように上記各苗を定植
パネルに移植するため、培養液上において空間の無駄を
生じてコストアップを招来するという問題点を有してい
る。
【0005】そこで、上述の各問題点を解決するため
に、実開平5−31557号公報に開示されたプリーツ
状の水耕栽培シートが知られている。上記水耕栽培シー
トは、湿式不織布もしくは乾式不織布を、プリーツ状に
成形し、そのプリーツの各々の山の頂上部分は2cm以下
で、種が載る広さの幅を有しており、かつその頂上部か
らの谷部の深さが1cm以上あり、上記山の頂上部分で種
物を支え、根を左右谷部へ垂下させるように構成したも
のである。
【0006】このような水耕栽培シートは、種から根が
出るにつれてその根がプリーツを開くことにより、根が
らみを防止しながら、栽培物としての各植物の生育に合
わせて、上記各植物の栽培密度を、密なものから粗に変
化させることにより、培養液上での植物の栽培を効率化
してコストアップを回避できるものとなっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来公
報の構成では、プリーツにおけるほぼ平らな頂上部にお
いて各種をそれぞれ発芽させているため、各種が各頂上
部間の谷部に落下し易く、そのように落下した種は、栽
培液に浸かって発芽不良を生じることがあり、また、頂
上部と谷部というように発芽位置がそれぞれ異なる各栽
培物は互いに不揃いとなって不良品となる場合が多いこ
とから、栽培物としての植物の生産性が劣化するという
問題を生じている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1記載の
水耕栽培用の栽培物保持器は、以上の課題を解決するた
めに、水耕栽培における培養液上に設置される支持部材
が、栽培物を保持するように谷状に設けられ、支持部材
を複数連結する連結部材が、上記各支持部材の間隔を水
平方向に変化させるように折り曲げ自在に設けられてい
ることを特徴としている。
【0009】上記構成によれば、各支持部材を連結する
連結部材を折り曲げて培養液上に設置すると、各支持部
材は、それらの各谷部に各種子を安定に保持できると共
に、培養液からの湿度によって栽培物の種子を適度な湿
度状態に維持できて、上記各種子を安定に発芽させるこ
とができる。
【0010】このように発芽した種子である幼苗の根
は、栽培物を保持する谷状の支持部材から培養液に向か
って伸びて、上記培養液に達することが可能となる。そ
れゆえ、幼苗は、幼苗の多くの根が培養液に確実に達し
て上記培養液から養分を安定に補給されると共に、支持
部材から上方に伸び、光を吸収して迅速に生育して栽培
物となる。
【0011】このように生育した栽培物は、その連結部
材ごと、培養液上から容易に上方に取り外すことがで
き、谷状の各支持部材の底部側から伸びた根を切り落と
すことにより、上記支持部材から容易に取り外すことが
できる。このように栽培物が取り外された連結部材は、
再度、折り曲げて培養液上に組み付けることにより容易
に再使用できるものとなる。
【0012】また、幼苗が生育するに伴って、各支持部
材の間隔を連結部材によって水平方向に対して広げるこ
とにより、幼苗の各葉が互いに過密となって重なり合う
ことや、各幼苗の根が互いに絡み合うことが回避でき、
上記各幼苗を最適な栽培密度に維持できる。このことか
ら、上記各幼苗の生育が過密によって阻害されることが
防止される。
【0013】その上、上記構成では、幼苗が小さいとき
には各支持部材の間隔を連結部材によって小さく設定
し、幼苗が生育するに伴って各支持部材の間隔を連結部
材によって順次大きく設定できるから、培養液上の空間
を有効利用できて、予め、間隔を必要以上に広げて各幼
苗を植えることによるコストアップを回避できる。
【0014】本発明の請求項2記載の水耕栽培装置は、
以上の課題を解決するために、水耕栽培における培養液
上に設置される支持部材が、栽培物を保持するように谷
状に設けられ、支持部材を複数連結する連結部材が、上
記各支持部材の間隔を水平方向に変化させるように折り
曲げ自在に設けられ、培養液を有し、栽培物を生育する
ための開口部を備える容器が、上記各支持部材およびそ
れらを連結する連結部材を上記開口部に対し着脱自在と
なるように設けられていることを特徴としている。
【0015】上記構成によれば、各支持部材を連結する
連結部材を折り曲げて、容器における培養液上となる開
口部に取り付けると、谷状の各支持部材に対し栽培物の
各種子を安定にそれぞれ保持できると共に、培養液から
の湿度によって各種子を適度な湿度状態に維持できて、
上記種子を安定に発芽させることができる。
【0016】このように発芽した種子である幼苗の根
は、栽培物を保持する支持部材から培養液に向かって伸
びて、上記培養液に達することが可能となる。それゆ
え、幼苗は、幼苗の多くの根が培養液に確実に達して上
記培養液から養分を安定に補給されると共に、支持部材
が載置された開口部から上方に伸び、光を吸収して迅速
に生育して栽培物となる。
【0017】このように生育した栽培物は、その連結部
材ごと、容器の開口部から容易に上方に取り外すことが
でき、連結部材の各支持部材の底部側から外方に伸びた
根を切り落とすことにより、上記支持部材から容易に取
り外すことができる。このように栽培物が取り外された
連結部材は、再度、折り曲げて容器の開口部に組み付け
ることにより容易に再使用できるものとなる。
【0018】また、幼苗が生育するに伴って、各支持部
材の間隔を連結部材によって広げることにより、幼苗の
各葉が互いに過密となって重なり合うことや、各幼苗の
根が絡み合うことが回避でき、上記各幼苗を最適な栽培
密度に維持できる。このことから、上記各幼苗の生育が
過密によって阻害されることが防止される。
【0019】その上、上記構成では、幼苗が小さいとき
には各支持部材の間隔を連結部材によって小さく設定
し、幼苗が生育するに伴って各支持部材の間隔を連結部
材によって順次大きく設定できるから、培養液上の空間
を有効利用できて、予め、間隔を必要以上に広げて各幼
苗を植えることによるコストアップを回避できる。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について図1
ないし図3に基づいて説明すれば、以下の通りである。
本発明に係る水耕栽培用の栽培物保持器を用いた水耕栽
培装置では、図1に示すように、水耕栽培に好適な葉菜
類である小松菜等の種子6が播種され、上記種子6が発
芽した幼苗4を保持して培養液3上にて生育させるため
の定植パネル(容器)1が設けられている。
【0021】定植パネル1は、略長方形板状に形成さ
れ、上記培養液3に浮くようになっている。よって、定
植パネル1としては、見掛け比重が1未満となる、例え
ば主に単独気泡からなる発泡スチレン樹脂の成形体を挙
げることができる。
【0022】上記培養液3は養分を補給するために循環
しており、上記培養液3を保持する培養液槽(図示せ
ず)が、循環方向に沿って長尺に設けられている。この
ような培養液槽中で、培養液3は、循環のために培養液
槽の長さ方向の一方向に常時流れている。
【0023】このため、培養液3上に浮いた各定植パネ
ル1には、培養液3の流れ方向の力が加わっていること
になり、定植パネル1の流れ方向に空きが生じると、そ
の空きを埋めるように定植パネル1が流れ方向に、特に
障害物や意図的な制止がないかぎり自動的に移動するよ
うになっている。
【0024】このような定植パネル1における幼苗4
は、太陽光等の光が、1日当り所定時間照射され、か
つ、培養液3から養分や水分が供給されることにより、
順次生育して幼苗4よりも生育した苗(図示せず)とな
り、さらに生育して収穫できる栽培物(図示せず)とな
る。その栽培物はその定植パネル1ごと、培養液槽の下
流側から取り出されて収穫される。
【0025】このような定植パネル1には、その上面と
下面とを垂直方向となる厚さ方向に連通して、種子6や
幼苗4や苗や栽培物を保持して生育させるための開口部
1aが、水平方向の断面が略長方形状に形成されてい
る。このような開口部1aでは、その上側の開口から幼
苗4等の葉や茎が上方に伸び、かつ、その下側の開口内
に培養液3が存在しており、幼苗4等の根8が上記培養
液3内に進入して養分や水分が上記根8から補給され
る。
【0026】定植パネル1では、栽培物の種子6を容易
に播種するために、シードテープ(繊維集合体)7が用
いられている。上記シードテープ7は、生分解性を有す
る繊維、例えばコットン繊維を、長尺な糸状に集合、す
なわち紡いで成形したものであり、複数の種子6を、シ
ードテープ7の繊維間に絡めて、長さ方向に沿って互い
に所定間隔にて内部で担持するものである。
【0027】この所定間隔は、各種子6が発芽し、生育
してそれぞれ栽培物となったときに、上記各栽培物の間
隔が、隣合う各栽培物の各葉が重なり合う過密とならな
いように設定される。また、シードテープ7は、必要な
長さに応じて切り分けることができるものである。
【0028】そして、定植パネル1には、シードテープ
7を保持すると共に上記シードテープ7の種子6が発芽
した幼苗4等を支持するための網状の支持ネット(支持
部材)5が、谷状に成形して設けられている。
【0029】この支持ネット5は、耐候性および可撓性
を有する樹脂が、厚さ 0.3〜3mm程度の略長方形板状に
成形されてなり、さらに、図2にも示すように、栽培物
の種子6の大きさより大きな網目、例えば小松菜の場合
では約2mmより大きなすき間となる網目5aを、複数、
1辺が 0.5〜1cm程度の断面略正方形状となる碁盤の枡
目のように互いに連続して厚さ方向に連通させて形成さ
れたものである。
【0030】このような網目5aの大きさとしては、栽
培物の根の生育を阻害しない程度に設定すればよく、種
子6の大きさに対して2〜10倍程度が好ましく、さら
に好ましくは4〜6倍程度である。このような各網目5
aの間および外縁部の各網目5aの周囲には、棒状とな
る網部5bが形成されている。支持ネット5は、その長
さが、定植パネル1の流れ方向に対して垂直な方向とな
る開口部1aの長さと略同一か、または若干小さくなる
ように設定されている。
【0031】したがって、支持ネット5は、例えば長さ
方向に沿った中心線を折り線として、容易に折り曲げる
ことができるものであり、上記中心線に対し垂直面に沿
った断面が略V字状となるように、培養液3に向かって
凹む凹部状となる谷状に折り曲げることが可能なもので
ある。
【0032】このように谷状に折り曲げられた支持ネッ
ト5には、図1に示すように、その底部の長さ方向に沿
った位置となる網部5b上に対しシードテープ7がその
長さ方向に沿って載せられる。
【0033】このとき、網目5aの大きさが種子6より
大きくとも、シードテープ7を用いることにより上記種
子6が網目5aから培養液3に落下することが防止さ
れ、かつ、谷状の底部にシードテープ7が、培養液3に
対し浸かることが回避されると共に上記培養液3との距
離がほぼ一定となるように安定に保持される。
【0034】そして、複数の支持ネット5を、互いに平
行に定植パネル1が流れる方向に沿って連結する連結部
材9が、図2にも示すように、上記各支持ネット5の間
隔を、培養液3の表面に沿った方向となる水平方向に変
化させ得るように折り曲げ自在に設けられている。
【0035】このため、連結部材9には、折り曲げるた
めの切り込みである折り線が、支持ネット5の長さ方向
に沿って形成されている。各支持ネット5を連結した連
結部材9は、定植パネル1の開口部1aに対し、上方か
ら着脱自在に組み付けられるように成形されている。
【0036】連結部材9および支持ネット5は、同一樹
脂から一体的に成形され、例えば、上記樹脂として例え
ばポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリ塩化ビ
ニル樹脂、ABS樹脂等を略長方形板状に形成すると共
に、各網目5aを形成するように射出成形や押出成形に
よって成形される。また、各網目5aは、上記樹脂をシ
ート成形した後、パンチング等により形成してもよい。
また、上記樹脂には、培養液3に向かう光を遮断して、
上記培養液3での藻の発生を抑制するために、黒色の顔
料が含まれている。
【0037】このような各支持ネット5および連結部材
9を、図1に示すように、開口部1aに対し上方から着
脱自在に組み付けるために、保持棒10が開口部1a上
を定植パネル1の流れ方向に対し水平に直角となる開口
部1aの幅方向に渡されるように用いられている。保持
棒10は、支持ネット5と連結部材9との間の各折り線
に沿って上記支持ネット5と連結部材9とを下方から当
接によってそれぞれ保持するようになっている。
【0038】このような各保持棒10の間隔を調整する
ことにより、支持ネット5の大きさ、上記支持ネット5
や連結部材9の折り曲げ方を調節し、かつ、開口部1a
の深さを設定することにより、定植パネル1の浮いた培
養液3の上面に対して上記支持ネット5の底面が近接し
て離間するように、各支持ネット5を開口部1aに対し
設定できる。
【0039】よって、上記支持ネット5内のシードテー
プ7の各種子6が、培養液3に濡れることによって発芽
が抑制される状態を回避できて、発芽に好適な湿度の状
態に維持される。このことから、上記各種子6の発芽を
安定化できる。その上、各支持ネット5間の間隔を最も
小さく、つまり各支持ネット5上の各種子6における定
植パネル1の流れ方向に沿った播種密度を、最大限、密
にすることが可能となる。
【0040】このように発芽した種子6の根8は、シー
ドテープ7が多孔質であるから容易にシードテープ7か
ら支持ネット5の網目5aを通って培養液3に向かって
伸びて、上記培養液3に達する。このとき、種子6が発
芽した後のしばらくの間、上記種子6はシードテープ7
に担持されて、網目5aから培養液3に落下することが
回避され、種子6が幼苗4となって多くの根8が発根す
ると、上記各根8が支持ネット5における網部5bに絡
みつくことにより、上記幼苗4は支持ネット5に支持さ
れる。
【0041】このような幼苗4は、生育に伴って多くの
根8を発根しても、網目5aが種子6より大きく形成さ
れているため根8の生育が阻害されないので、上記根8
が網部5bに対し、定植パネル1の流れ方向およびそれ
に水平な直角方向となる四方八方からさらに絡みつい
て、より強固に支持ネット5に支持される。このことか
ら、幼苗4が上方に伸びても支持ネット5により確実に
支持されるので、上記幼苗4が倒れることが防止され
る。
【0042】したがって、幼苗4が倒れることによる根
8が培養液3から離間することが回避されるので、各幼
苗4は多くの根8が培養液3に安定に達して進入してお
り上記培養液3から養分や水分を安定に補給されると共
に、支持ネット5が載置された開口部1aから定植パネ
ル1の上方に伸び、光を安定に吸収して迅速に生育す
る。
【0043】このような幼苗4の生育に伴って、各保持
棒10の間隔を調整することにより、各支持ネット5の
間隔を順次広げることによって、幼苗4や苗や栽培物
は、それらの広がる各葉が重なり合わないように最適な
栽培密度が維持され、迅速に生育して収穫されるものと
なる。
【0044】また、支持ネット5自身も各保持棒10に
よって広げたり折り曲げたりすることにより支持ネット
5の底部と培養液3との距離を調節できるので、種子6
が発芽するときには、支持ネット5を深く折り曲げて距
離を短く設定し、種子6が発芽した幼苗4の根8を迅速
に培養液3に到達するようにできる。
【0045】また、幼苗4の生育に伴う定植パネル1の
全体としての自重の増加に伴い、定植パネル1が培養液
3に対して沈み込むので、幼苗4を支持する支持ネット
5を順次広げて、上記支持ネット5の底部と培養液3と
の距離を、幼苗4等の生育に最適な安定な距離に維持す
ることが可能となる。
【0046】これにより、本実施の形態の構成では、上
記各幼苗4等の生育が過密によって阻害されることが防
止される。その上、幼苗4が小さいときには各支持ネッ
ト5の間隔を連結部材9によって小さく設定し、幼苗4
等が生育するに伴って各支持ネット5の間隔を連結部材
9によって順次大きく設定できるから、培養液3上の空
間を有効利用できて、従来のように、予め、間隔を必要
以上に広げて各幼苗を植えることによるコストアップを
回避できる。
【0047】このように生育した栽培物は、各支持ネッ
ト5および連結部材9ごと、定植パネル1の開口部1a
から容易に上方に取り外すことができ、それらの支持ネ
ット5の底部側から各網目5aを介して伸びた根を切り
落とし、さらに、折り曲げられた支持ネット5を広げる
ことにより、上記支持ネット5から容易に取り外すこと
ができる。
【0048】このように栽培物が取り外された各支持ネ
ット5および連結部材9は、容易に洗浄でき、再度、折
り曲げて定植パネル1の開口部1aに組み付けることに
より、次回の水耕栽培に容易に再使用できるものとな
る。
【0049】このように本実施の形態の構成では、幼苗
4等の生育に伴って、最適な栽培密度を維持できるた
め、予め、種子6や幼苗4の間隔を、生育した栽培物に
最適な栽培密度に合わせて広く設定する必要がなく、培
養液3上の空間を有効利用できて、無駄な空間の発生に
よるコストアップを回避できる。
【0050】その上、そのようなコストアップを回避し
ながら、従来より、幼苗4等における定植パネル1上で
の支承性を向上できて、安定に確実に栽培物が得られる
ので、栽培物を栽培し易く、栽培物が倒れることによる
不良品の発生を抑制できることから、栽培物の生産性も
改善できる。
【0051】なお、本実施の形態では、栽培物として小
松菜を用いた例を挙げたが、上記に特に限定されるもの
ではなく、他の葉菜類としての菊菜やホウレンソウや中
国野菜であるターサイ等、また、花卉類に適用できる。
このような葉菜類や花卉類では、その根元から多数の根
が放射状に発根する支根性を有するものが、網部5bに
より容易に支持されることから好ましく、そのような支
根性を有するものとしては、小松菜の他に菊菜やべんり
菜やだいこん菜を挙げることができる。
【0052】また、本実施の形態の変形例として、連結
部材9にも、支持ネット5と同様な網目5aを形成して
もよい。これにより、連結部材9の軽量化を図ることが
できると共に、用いる樹脂量を軽減できて、コストダウ
ンを図ることができる。
【0053】さらに、本発明の水耕栽培装置における実
施の形態の一変形例として、上述の定植パネル1に代え
て、図3に示すように、培養液3や、各支持ネット5お
よび連結部材9を保持する容器としての栽培槽11を用
いてもよい。
【0054】このような栽培槽11は、水平方向断面が
略長方形状に成形され、上方に開口する開口部11a
と、栽培液3を保持するための底部11bとを有してい
る。さらに、栽培槽11は、種子6の発芽時、各支持ネ
ット5および連結部材9を培養液3上に支持するための
段部11cを、栽培槽11における短手方向の両端部の
内壁部にそれぞれ有している。
【0055】このような栽培槽11は、上記開口部11
aに対し上方から着脱自在となるように各支持ネット5
および連結部材9を段部11cに保持できるものとなっ
ている。よって、上記栽培槽11では、各支持ネット5
を保持するための各保持棒10を省くことが可能とな
る。
【0056】さらに、栽培槽11の内壁部には、栽培物
の栽培時、各支持ネット5の間隔を広げて上記各支持ネ
ット5を保持するように、長手方向両端部に上記各段部
11cより低い位置に栽培時用段部11dがそれぞれ形
成されている。
【0057】これにより、上記一変形例の構成では、同
一の栽培槽11において、各支持ネット5の間隔を、発
芽時と栽培時とで変えることが可能となり、各支持ネッ
ト5の植え変えの手間を軽減できるものとなっている。
【0058】
【発明の効果】本発明の請求項1記載の水耕栽培用の栽
培物保持器および請求項2記載の水耕栽培装置は、以上
のように、水耕栽培における培養液上に設置される支持
部材が、栽培物およびその種子を保持するように谷状に
設けられ、支持部材を複数連結する連結部材が上記各支
持部材の間隔を水平方向に変化させるように折り曲げ自
在に設けられている構成である。
【0059】それゆえ、上記構成では、種子が発芽した
幼苗の生育に伴って、各支持部材の間隔を連結部材の折
り曲げ方の調整により順次広げることによって、幼苗や
それが生育した苗や栽培物は、それらの広がる各葉が重
なり合わないように最適な栽培密度が維持され、迅速に
生育して収穫されるものとなる。
【0060】これにより、上記構成では、上記各幼苗等
の生育が過密によって阻害されることが防止される。そ
の上、幼苗が小さいときには各支持部材の間隔を連結部
材によって小さく設定し、幼苗等が生育するに伴って各
支持部材の間隔を連結部材によって順次大きく設定でき
るから、培養液上の空間を有効利用できる。したがっ
て、上記構成では、従来のように、予め、間隔を開けて
各幼苗を植えることによるコストアップを回避できる。
【0061】その上、上記構成では、支持部材が谷状で
あることから、上記支持部材の底部に各種子が安定に保
持されることから、従来のように、種子が谷部に落下し
て発芽が阻害されたり、培養液との距離が変化して各栽
培物が不揃いとなることが抑制できる。
【0062】この結果、上記構成では、従来より、各種
子の発芽を支持部材によって安定化できて、より揃った
栽培物が安定に確実に得られるので、栽培物を栽培し易
く、栽培物の生産性も改善できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の水耕栽培用の栽培物保持器および水耕
栽培装置における一実施の形態を示す要部断面図であ
る。
【図2】上記栽培物保持器の各支持ネットおよびそれら
を連結する連結部材を示す概略斜視図である。
【図3】本発明の水耕栽培用の栽培物保持器および水耕
栽培装置における実施の形態の一変形例を示す要部断面
図である。
【符号の説明】
1 定植パネル(容器) 1a 開口部 3 培養液 5 支持ネット(支持部材) 6 種子 9 連結部材

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水耕栽培における培養液上に設置される支
    持部材が、栽培物を保持するように谷状に設けられ、 支持部材を複数連結する連結部材が、上記各支持部材の
    間隔を水平方向に変化させるように折り曲げ自在に設け
    られていることを特徴とする水耕栽培用の栽培物保持
    器。
  2. 【請求項2】水耕栽培における培養液上に設置される支
    持部材が、栽培物を保持するように谷状に設けられ、 支持部材を複数連結する連結部材が、上記各支持部材の
    間隔を水平方向に変化させるように折り曲げ自在に設け
    られ、 培養液を有し、栽培物を生育するための開口部を備える
    容器が、上記各支持部材およびそれらを連結する連結部
    材を上記開口部に対し着脱自在となるように設けられて
    いることを特徴とする水耕栽培装置。
JP7216383A 1995-08-24 1995-08-24 水耕栽培用の栽培物保持器および水耕栽培装置 Pending JPH0956283A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2022239662A1 (ja) * 2021-05-13 2022-11-17 日東電工株式会社 水耕栽培用パネル
JP2023159668A (ja) * 2022-04-20 2023-11-01 株式会社Gac 植物栽培システムに用いられる栽培用ポット

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