JP2000050753A - 養液栽培装置 - Google Patents

養液栽培装置

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JP2000050753A
JP2000050753A JP10259092A JP25909298A JP2000050753A JP 2000050753 A JP2000050753 A JP 2000050753A JP 10259092 A JP10259092 A JP 10259092A JP 25909298 A JP25909298 A JP 25909298A JP 2000050753 A JP2000050753 A JP 2000050753A
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soil
nutrient solution
growing
hydroponic culture
cultivation apparatus
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JP10259092A
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Heihachi Hayashi
平八 林
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    • Y02P60/216

Abstract

(57)【要約】 【課題】養液栽培装置には種々のものがあるが、いずれ
も生育物の支持体や培地にウレタン、ロックウール、粒
状綿またはこれに類するものを用いている。これらは土
壌に比べて高価であり、また処分に費用がかかった。ま
た環境破壊をすることもあった。 【解決手段】養液と同時に普通の土壌も使用する折衷案
形式を用い養液栽培イコール非土壌という従来の定説を
なくし、生育物の支持体や培地にウレタン、ロックウー
ル、粒状綿またはこれに類するものを用いない養液栽培
装置とした。また緩衝能が大きくなり栽培がしやすく折
衷案の為、結球性野菜の結球も水耕栽培のものより、し
っかりしたものになる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は花や野菜を栽培する
養液栽培装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】養液栽培装置には種々のものがあるが、
いずれも生育物の支持体に土壌以外の物を用いている。
例えば湛液型水耕やNFTではウレタンまたはロックウ
ールを使用している。また最近は装置が簡単で費用の安
いロックウール耕が増加してきた。このロックウール耕
は培地にロックウールまたは粒状綿等を用いている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の方法では生産の
後に生ずる残物の処理に費用がかかり環境破壊の原因で
もあった。ウレタンは燃やすと有毒なガスを発生しロッ
クウールや粒状綿等は燃えないため埋め立て地に入れた
り、水田のある農家は自分の水田にスキ込んで処分して
いたが、いずれも量にかぎりがあるため、常に不安の種
であった。また値段的にも土壌に比較して高価であっ
た。一方養液栽培では養液の温度、養分濃度、PH値、
酸素量などの適正値に対する許容誤差の範囲いわゆる緩
衝能が土壌栽培に比較して小さい。従ってこれらの各々
の項目に対してより適正な管理を必要とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の養液栽培装置においては、養液と同時に普
通の土壌も使用する折衷案形式を用い養液栽培イコール
非土壌という従来の定説をなくした。養液栽培装置の養
液の中に有害なものが入らない様タンクや栽培槽の洗浄
および消毒を入念に行っても有害な微生物をまったく無
くすることはできない。また養液の中に入る生育物の根
の部分は有機物であり腐敗したり、病気になる部分があ
る。
【0005】一方熱帯魚の水槽を見れば魚は排せつ物を
出しまた食べ残しの餌も有って水の量に比較して不純物
が多いにもかかわらずフィルターとエアーポンプにより
長い時間、魚が生き続けている。養液栽培装置において
は、養液に小型ポンプと空気混入器で酸素を十分に与え
吸入部をフィルター用のマットで囲む方法で好気性バク
テリアが大量に発生し、栽培槽の内側や生育物の根に付
着する分およびネット部の隙間から落下する程度の小量
の不純物は処理できる。
【0006】実際に実験してみるとこの通りで実証的に
トマトとキュウリを各々10本程実際に播種し、育苗、
生育、収穫および試食してみた所、十分満足のいく成果
が得られた。貴重な記録も得られた。このことからして
従来から行われていた土壌に植える目的でポットに土壌
を入れて育苗する最も一般的な方法で育てた苗とこれを
支える土壌を用いて養液栽培が可能になる。またウレタ
ン、ロックウール、粒状綿またはこれに類するものは使
用しない。
【0007】
【作用】上記のような養液栽培装置は土壌に比べて、高
価なウレタン、ロックウール、粒状綿またはこれに類す
るものを用いる必要が無い。また処分に費用がかかった
り環境破壊をすることも無い。
【0008】
【発明の実施の形態】以下,図面を参照しながら本発明
の実施の形態について説明する。図1は本発明の養液栽
培装置の断面図である。図2は平面的である。図3は側
面図である。これらの図面をもとに、更に後記の図面も
加えて詳細に説明する。
【0009】まず上部栽培装置体(1)を用いる。この
材質はプラスチック、発泡スチロールまたは木等であ
る。上部栽培装置体(1)の底部に穴部分(2)を設け
る。その数は任意でよいが図2の場合は2個の場合であ
る。この上に0.5*0.5〜1*1cmの網目のネッ
ト(3)を敷く。次に毛管現象体(5)をネット(3)
に挟むように挿入し吊し頭部を0.5〜1cm程出して
おく。その数は任意でよいが図1および図2のものは4
本ずつ2カ所の場合である。これはトマトなどの果菜類
を2本植えることを想定している。ホウレンソウのよう
な葉菜類のときは底部に多数穴をあけたものを用い、こ
れを図2に示し有孔下部栽培装置体(4)とする。この
穴の大きさは直径0.5〜1cmの円形または0.5*
0.5〜1*1cmの方形または、これに近いものとす
る。毛管現象体(5)はポットの底面給水に一般に使用
されている不織布を用いる。次に上部栽培装置体(1)
に厚さ1〜2cm程の土壌を不織布の頭部を包むように
入れる。土壌の中にもみがら等のものを含んでいてもよ
いので用語としては生育土(6)とする。
【0010】次にポットに育苗土(8)を入れ花や野菜
の種を蒔いて育てた生育物(7)をポットから取り外
し、この根の部分を包む育苗土(8)とを同時に生育土
(6)の上に図2のように2カ所のせる。次に育苗土
(8)のまわりにも生育土(6)を入れる。肥料は特に
入れる必要はない。次に生育土(6)、育苗土(8)お
よび生育物(7)の上から一回だけ十分に散水する。散
水により不純物はネット(3)の網目より流下する。水
が切れたあと上部栽培装置体(1)を下部栽培装置体
(9)にのせる。のせた後は散水はしない。これは下部
栽培装置体(9)に不純物が流下しないようにする為で
ある。ただし生育物(7)の葉面のごみやほこりをとる
程度は散水してもよい。下部栽培装置体(9)の材質は
プラスチック等のほか木製のものにビニールシートをか
ぶせて舟型にし漏水をなくしたものでもよい。次に下部
栽培装置体(9)に養液(10)を入れる。養液(1
0)は水に粉体肥料をよく混ぜたものである。前記の毛
管現象体(5)の長さはこの養液(10)が減少して
も、1〜2cm入る長さに設定する。生育物(7)の根
の部分は図1の(7A)のようにポットからはみ出して
いるものや(7B)のようにはみ出していないものがあ
る。
【0011】毛管現象体(5)により水分と養分が毛管
現象により吸い上げられ生育土(6)および育苗土
(8)の全体にひろがり生育物(7)は日照と適温によ
り成長する。成長が進むと生育物(7)は図4に示すよ
うに地上部は成長し根の部分も延び、横に延びるものは
生育土中根部分(11)となり、下に延びるものはネッ
ト(3)の網目を通して延び養液中根部分(12)にな
る。養液中根部分(12)ができた後は日照と適温を保
てば生育物(7)の成長は急速に進むようになる。次に
空気混入器(13)にて養液(10)に空気を混入し養
液(10)に酸素を混入する。次に養液(10)を循環
させて複数の生育物(7)におよそ均等に水と肥料と酸
素とを与えるようにする。
【0012】養液(10)を循環させる方法は種々ある
が本発明では最も単純で費用が安く効率がよいと思われ
る方法を用いた。図1および図2に示すように水路の中
央に隔壁(14)を設け片方を行く方、他方を来る方と
し、途中に仕切り部(15)を設ける。平面的な形状は
図2に示す長方形のほか長方形を複数にした中空長方形
や小判形等任意でよい。また隔壁の数は一つでなく多数
用いてもよい。下部栽培装置体(9)の底面の勾配は水
平でよい。次に仕切り部(15)の近くに一段低い釜部
分をつくり小型ポンプ(16)にて養液(10)をA付
近からB付近に移すことにより下部栽培装置体(9)の
底面の勾配は水平でも養液(10)は流れる。養液(1
0)の水位の差は1〜2cmであり、また揚程は10c
m程度でありポンプの能力は小さいものでよい。図中の
符号の(17)はホース、(18)はフィルター用のマ
ットである。また図中の矢印は養液(10)の流れを示
す。流れの途中に空気混入器(13)を設け養液(1
0)に酸素を混入する。このような方法で養液(10)
を循環させて複数の生育物(7)におよそ均等に水と肥
料と酸素とを与えるようにする。なお空気混入器(1
3)と小型ポンプ(16)の運転の開始は養液中根部分
(12)が発生する前でも行い毛管現象により養液(1
0)が吸い上げられるとき養液(10)が腐敗していな
いようにする。
【0013】以上で基本的な説明は終わるが実際にこの
養液栽培装置を稼働させるためには養液の補給が必要に
なる。また養液の濃度や各々の成分が変化するから、こ
れらはECおよびPHメータの使用、成分の分析により
行う。これを自動的にするか手作業でやるかは別途考え
る。気象条件のよくない時に栽培する場合は、液温の管
理も重要である。ヒータにより直接暖めたり、底面に熱
線を入れたり、養液の流れにバイパスをつくり、これを
暖めたり、冷やしたりする方法がある。
【0014】
【発明の効果】本発明は,以上説明したように構成され
ているので,以下に記載されるような効果を奏する。
【0015】生育物の支持体または培地にウレタン、ロ
ックウール、粒状綿またはこれに類するものを使用しな
いから、生産の後に生じるこれらの残物の処理に費用が
かかったり環境破壊をすることがない。また土壌を使用
しているので費用も安い。使用後の土壌は自然状態に置
いて再生して使用する。連作障害をさける為に育苗土は
次々に新しい土壌を使用しても使用量が少ないから作業
は容易である。
【0016】定植の前の育苗期間中は土壌を使用してい
るので養液栽培のように養液の温度、養分濃度、PH
値、酸素量などの適正値に対する許容誤差の範囲いわゆ
る緩衝能が小さいということが無く管理がしやすい。ま
た水分を少なくして丈夫な苗にする事ができる。
【0017】定植後も根の部分の一部分が土壌中にある
ため前記の緩衝能が大きく生育の途中で根ぐされを防ぐ
ために、また上質な生育物を得る為や果菜類で糖度を上
げる目的で適時養液の供給を中断して根の部分を養液か
ら一時的に離す等の高度な管理が容易にできる。
【0018】レタス、キャベツ、白菜等の結球性野菜の
結球が土耕栽培に近いしっかりしたものになる。これは
養液の供給を次第に少なくし、中止した後、生育土中根
部分により生育し続けるからである。
【0019】販売等の為の流通段階で上部栽培装置体と
生育物とを一体に流通させることができる。養液栽培と
の併用なしに土壌栽培のみでこのようなことを行うには
土壌の量が多すぎて重量が重くまた栽培に日数がかかり
コスト高になる。本発明を用いれば主な生育は養液栽培
で行い小量の土壌を用いて生育物をそのまま省力化して
流通させることができる。
【0020】養液の循環設備が単純で費用が安く効率が
よい
【図面の簡単な説明】
【図1】 養液栽培装置の断面図である。
【図2】 養液栽培装置の平面図である。
【図3】 養液栽培装置の側面図である。
【図4】 生育物の生長段階の説明図である。
【符号の説明】
1 上部栽培装置体 7 生育物 13
空気混入器 2 穴部分 8 育苗土 14
隔壁 3 ネット 9 下部栽培装置体 15
仕切り部 4 有孔下部栽培装置体 10 養液 16
小型ポンプ 5 毛管現象体 11 生育土中根部分 17
ホース 6 生育土 12 養液中根部分 18
フィルター用のマット

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上部栽培装置体(1)の底部に穴部分
    (2)を設け、この上にネット(3)を敷き、これに毛
    管現象体(5)を挟むように挿入し頭部を少し出して吊
    るし上部栽培装置体(1)の下の部分に生育土(6)を
    毛管現象体(5)の頭部を包むように入れ、この上に生
    育物(7)を育苗土(8)と同時に入れ育苗土(8)の
    周りにも生育土(6)を入れ、次に上部栽培装置体
    (1)の下方に下部栽培装置体(9)を設けこの中に養
    液(10)を入れ、前記の毛管現象体(5)の下の部分
    が養液(10)の中に入るように毛管現象体(5)の長
    さを設定し空気混入器(13)にて空気中の酸素を養液
    (10)に混入し小型ポンプ(16)により養液(1
    0)を循環させて複数の生育物(7)におよそ均等に水
    と肥料と酸素とを与える構造よりなる養液栽培装置。
JP10259092A 1998-08-10 1998-08-10 養液栽培装置 Pending JP2000050753A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100455932B1 (ko) * 2001-03-08 2004-11-08 대한민국 비닐처리한 심지를 이용한 흘림식 양액 순환식 분화생산시스템
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JP2020531013A (ja) * 2017-08-23 2020-11-05 チョ ヤン−チャイCHO, Young−chai 植物工場

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