JPH0954977A - 光ヘッド装置 - Google Patents

光ヘッド装置

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JPH0954977A
JPH0954977A JP7208026A JP20802695A JPH0954977A JP H0954977 A JPH0954977 A JP H0954977A JP 7208026 A JP7208026 A JP 7208026A JP 20802695 A JP20802695 A JP 20802695A JP H0954977 A JPH0954977 A JP H0954977A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の光ヘッド装置は、再生するための最適
な半導体レーザの波長と対物レンズの開口数が異なる二
種類の光記録媒体を再生することは不可能である。 【解決手段】 モジュール11からの第1の波長の第1
の光とモジュール12からの第2の波長の第2の光とを
波長フィルタ13で合波してコリメータレンズ14及び
対物レンズ16によりディスク17に集光させた後反射
させる光学系おいて、コリメータレンズ14と対物レン
ズ16との間に開口制限素子15が設けられている。こ
の開口制限素子15はモジュール11からの第1の波長
の第1の光に対しては入射光をすべて透過させて、モジ
ュール12からの第2の波長の第2の光に対しては入射
光の光束断面の中心部分のみを透過させる。これによ
り、2つの波長に対応して対物レンズ16の実効的な開
口数が異なるようにされる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光ヘッド装置に係
り、特に二種類の異なる光記録媒体に対し記録や再生を
行うための光ヘッド装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、コンパクトディスクに比べて大容
量なディジタルビデオディスクの規格化が進められてい
る。図18はこのディジタルビデオディスクやコンパク
トディスクの再生に用いられる従来の光ヘッド装置の一
例の構成図を示す。同図において、半導体レーザ190
からの出射光はハーフミラー191に入射し、ここで約
半分が反射され、その反射光は更にコリメータレンズ1
4で平行光化された後、対物レンズ16でディスク17
上に集光されてスポットを形成後反射される。
【0003】ディスク17からの反射光は対物レンズ1
6、コリメータレンズ14を光入射時と逆向きに透過し
てハーフミラー191に入射し、ここで約半分が透過
し、その透過光が更に凹レンズ192を介して光検出器
193に照射されて受光される。光検出器193は4分
割受光部を有し、フォーカス誤差信号をハーフミラー1
91で生じる非点収差を用いた非点収差法により検出
し、トラック誤差信号をプッシュプル法により検出す
る。また、再生信号は光検出器193の4分割受光部の
それぞれの出力信号の和から検出される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】大容量のディジタルビ
デオディスクを再生するには、狭小なトラックピッチに
対応してディスク面上の集光スポットの径を小さくする
必要がある。集光スポットの径は対物レンズ16の開口
数に反比例し、光の波長に比例するため、対物レンズ1
6の開口数を0.52〜0.6程度と高くし、半導体レ
ーザ190の出射光の波長は635nm〜655nm程
度と短くしなければならない。
【0005】一方、コンパクトディスクを再生するに
は、コンパクトディスクはディスクの傾きに対する規格
が緩く、ディスクの傾きに伴うコマ収差の発生を抑制す
る必要から、対物レンズ16の開口数は0.45程度と
低くしなければならない。また、コンパクトディスクの
一種であり記録媒体として有機色素を用いた追記型コン
パクトディスク(CD−R)を再生するには、追記型コ
ンパクトディスクは波長785nm付近の入射光に対し
てのみ70%以上の高い反射率が得られるように設計さ
れていることから、半導体レーザ190の出射光の波長
は785nm程度でなければならない。
【0006】このように、ディジタルビデオディスクと
追記型を含むコンパクトディスクという二種類の光記録
媒体は、それぞれを再生するための最適な半導体レーザ
の波長と対物レンズの開口数が異なるため、図18に示
す従来の光ヘッド装置では、二種類の光記録媒体を再生
することは不可能である。
【0007】本発明は上記の点に鑑みなされたもので、
ディジタルビデオディスクと追記型を含むコンパクトデ
ィスク等の二種類の光記録媒体を再生することが可能な
光へッド装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明は第1の波長の第1の光を出射する第1の光
源と、第1の波長とは異なる第2の波長の第2の光を出
射する第2の光源と、第1の光源からの第1の光と第2
の光源からの第2の光とを合波して光記録媒体に導く一
方、光記録媒体からの反射光を分波する光合波・分波手
段と、光合波・分波手段により合波された光を光記録媒
体に集光した後光記録媒体上で反射させ、反射光は透過
させる対物レンズと、光合波・分波手段と対物レンズと
の間に設けられ、第1の波長の入射光はすべて透過し、
第2の波長の入射光は光束断面の中心部分のみ透過させ
る開口制限素子と、光合波・分波手段により分波された
第1の波長の反射光を受光する第1の光検出光学系と、
光合波・分波手段により分波された第2の波長の反射光
を受光する第2の光検出光学系とを有する構成としたも
のである。
【0009】また、本発明における開口制限素子は、基
板上の対物レンズの有効直径よりも小なる直径の円形領
域の外側にのみ設けられた波長フィルタ膜と、波長フィ
ルタ膜上に設けられた位相補償膜とからなり、円形領域
の外側では第1の波長の第1の光はほぼ完全に透過さ
せ、第2の波長の第2の光はほぼ完全に反射させ、円形
領域内に入射した光は第1及び第2の光ともに完全に透
過させる構成であることを特徴とする。
【0010】更に、本発明における開口制限素子は、対
物レンズの有効直径よりも小なる直径の円形領域の外側
にのみ基板上に形成された回折格子からなり、回折格子
は第1の波長の第1の光は完全に透過させ、第2の波長
の第2の光は殆ど回折させ、円形領域内に入射した光は
第1及び第2の光ともに完全に透過させる構成であるこ
とを特徴とする。
【0011】また、更に本発明における開口制限素子
は、第1の基板上に回折格子と波長フィルタ膜、第2の
基板上に位相補償膜がそれぞれ対物レンズの有効直径よ
りも小なる直径の円形領域の外側にのみ順次に積層形成
され、第2の基板と波長フィルタ膜との間は接着剤で充
填され、円形領域の外側においては第1の波長の第1の
光は完全に透過させ、第2の波長の第2の光は完全に反
射回折させ、円形領域内に入射した光は第1及び第2の
光ともに完全に透過させる構成であることを特徴とす
る。
【0012】本発明の光ヘッド装置は、第1の光源から
の第1の光と第2の光源からの第2の光とを合波して光
記録媒体に導く一方、光記録媒体からの反射光を分波す
る光合波・分波手段と対物レンズとの間に開口制限素子
を設け、この開口制限素子により第1の光源からの第1
の波長の第1の光に対しては入射光をすべて透過させ
て、第2の光源からの第2の波長の第2の光に対しては
入射光の光束断面の中心部分のみを透過させるようにし
たため、第1の光に対しては対物レンズの有効直径と対
物レンズの焦点距離により定まる実効的な開口数で対物
レンズを使用でき、第2の光に対しては開口制限素子を
透過する光束断面の直径と対物レンズの焦点距離により
定まる実効的な開口数で対物レンズを使用できる。
【0013】すなわち、本発明では、2つの波長に対応
して対物レンズの実効的な開口数が異なるようにしたた
め、二種類の光記録媒体の各々に対して最適な波長と対
物レンズの開口数を選択することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】次に、図面を参照して本発明の実
施の形態について説明する。図1は本発明になる光ヘッ
ド装置の第1の実施の形態の構成図を示す。同図中、モ
ジュール11及びモジュール12には、半導体レーザ
と、ディスク17からの反射光を受光する検出光学系が
内蔵されている。モジュール11内の半導体レーザの波
長は635nm、モジュール12内の半導体レーザの波
長は785nmである。波長フィルタ13は波長635
nmの光をほぼ完全に透過させ、波長785nmの光を
ほぼ完全に反射させる働きをする。従って、モジュール
11内の半導体レーザからの出射光は波長フィルタ13
をほぼ損失なく透過し、モジュール12内の半導体レー
ザからの出射光は波長フィルタ13でほぼ損失なく反射
される。
【0015】波長フィルタ13をほぼ損失なく透過した
モジュール11内の半導体レーザからの出射光は、コリ
メータレンズ14で平行光化され、後述する構成の開口
制限素子15をすべて透過した後、対物レンズ16でデ
ィスク17上に集光されスポットを形成後反射される。
ディスク17からの反射光は対物レンズ16、開口制限
素子15、コリメータレンズ14を逆向きに透過し、波
長フィルタ13を透過したのち、モジュール11内の検
出光学系で受光される。
【0016】一方、波長フィルタ13によりほぼ損失な
く反射されたモジュール12内の半導体レーザからの出
射光は、コリメータレンズ14で平行光化され、光束断
面の中心部分のみが開口制限素子15を透過した後、対
物レンズ16でディスク17上に集光されスポットを形
成後反射される。ディスク17からの反射光は対物レン
ズ16、開口制限素子15、コリメータレンズ14を逆
向きに透過し、波長フィルタ13で反射された後、モジ
ュール12内の検出光学系で受光される。開口制限素子
15と対物レンズ16は、アクチュエータで一体駆動さ
れる。
【0017】図2(a)は図1の開口制限素子15の平
面図、図2(b)は同図(a)のII−II線に沿う断
面図を示す。同図(a)及び(b)に示すように、開口
制限素子15は概略平面が矩形の形状で、光に対して透
明な例えばガラス基板21上に波長フィルタ膜22及び
位相補償膜23が積層された構造の板の中心部に、円形
溝20が形成された構成である。この円形溝20の直径
2bは、対物レンズ16の有効径2aよりも小さい値で
ある。
【0018】波長フィルタ膜22は、波長635nmの
光をほぼ完全に透過させ、波長785nmの光をほぼ完
全に反射させる働きをする。また、位相補償膜23は、
波長635nmに対し、波長フィルタ膜22および位相
補償膜23を通る光と空気中を通る光の位相差を2π
[rad.]に調整する働きをする。すなわち、開口制
限素子15は直径2bの円形溝20以外の部分では、波
長635nmの光を完全に透過させ、波長785nmの
光を完全に反射させ、直径2bの円形溝20内では、波
長635nm、785nmの光とも完全に透過させる。
【0019】波長フィルタ膜22は、例えばガラス基板
21上に高屈折率層と低屈折率層が交互に奇数層堆積さ
れた構成である。上記の波長選択特性をもたせるために
は、高屈折率層と低屈折率層の屈折率がn1、n2、厚さ
がd1、d2のとき、n1・d1=n2・d2=λ/4(λ=
785[nm])とすればよい。高屈折率層としてTi
2、低屈折率層としてSiO2を用いると、n1=2.
30、n2=1.46であるから、前記式からd1=85
[nm]、d2=134[nm]となる。一方、位相補
償膜23は、例えば波長フィルタ膜22上にSiO2
堆積させることにより作製できる。
【0020】本発明の光ヘッド装置の第2の実施の形態
は、図1の構成図中、図2に示した開口制限素子15を
図3に示す開口制限素子25で置き換えた構成である。
図3(a)は第2の実施の形態で用いる開口制限素子2
5の平面図、図3(b)は同図(a)のIII−III
線に沿う断面図を示す。図3(a)及び(b)に示すよ
うに、開口制限素子25は概略平面が矩形の形状で、光
に対して透明な例えばガラス基板28上に回折格子29
が形成された構造の板の中心部に、円形溝27が形成さ
れた構成である。この円形溝27の直径2bは、対物レ
ンズ16の有効径2aよりも小さい値である。
【0021】回折格子29は、ガラス基板28上へのS
iO2の堆積、ガラス基板28のエッチング、ガラスま
たはプラスチックの一体成形等により作製される。回折
格子29の厚さをh、屈折率をn、入射光の波長をλと
すると、透過率はcos2(φ/2)(但しφ=2π
(n−1)h/λ)で与えられる。従って、例えば回折
格子29の厚さhを4.14μm、屈折率nを1.46
とすると、入射光の波長λが635nmのときはφ=6
πであるから透過率は100%、λが785nmのとき
はφ=4.85πであるから透過率は5.4%である。
【0022】すなわち、開口制限素子25は円形溝27
の周囲の部分(円形溝27以外の部分)では、波長63
5nmの光を完全に透過させ、波長785nmの光は殆
んど回折させ、直径2bの円形溝27内では、波長63
5nm、785nmの光とも完全に透過させる。回折格
子29のパターンは、直線状でなく同心円状等の他の形
状でも構わない。
【0023】本発明の光ヘッド装置の第3の実施の形態
は、図1の構成図中、図2に示した開口制限素子15を
図4に示す開口制限素子31で置き換えた構成である。
図4(a)は第3の実施の形態で用いる開口制限素子3
1の平面図、図4(b)は同図(a)のIV−IV線に
沿う断面図を示す。
【0024】図4(a)及び(b)に示すように、開口
制限素子31は概略平面が矩形の形状で、光に対して透
明な例えばガラス基板34上に、回折格子35、波長フ
ィルタ膜36、ガラス基板38及び位相補償膜39が積
層された構造の板の中心部で、かつ、位相補償膜39
に、円形溝33が形成された構成である。この円形溝3
3の直径2bは、対物レンズ16の有効径2aよりも小
さい値である。なお、回折格子35及び波長フィルタ膜
36には中央部に直径2bの中心孔が設けられている。
【0025】位相補償膜39はガラス基板38上に形成
されており、波長フィルタ膜36とガラス基板38の間
は接着剤37で充填されている。波長フィルタ膜36
は、波長635nmの光をほぼ完全に透過させ、波長7
85nmの光をほぼ完全に反射させる特性を有する。ま
た、位相補償膜39は、波長635nmに対し、回折格
子35、波長フィルタ膜36および位相補償膜39を通
る光と接着剤37および空気中を通る光の位相差を2π
[rad.]に調整する働きをする。
【0026】回折格子35は、ガラス基板34上へのS
iO2の堆積、ガラス基板34のエッチング、ガラスま
たはプラスチックの一体成形等により作製される。波長
フィルタ膜36の透過光に対しては回折格子として働か
ず、波長フィルタ膜36の反射光に対しては、回折格子
35の厚さをh、屈折率をn、入射光の波長をλとする
と、反射率はcos2(φ/2)(但しφ=4πnh/
λ)で与えられる。例えばh=134nm、n=1.4
6のとき、λ=785nmに対してはφ=πであるから
反射率は0%となる。
【0027】すなわち、開口制限素子31は直径2bの
円形溝33の周囲の部分(円形溝33以外の部分)で
は、波長635nmの光を完全に透過させ、波長785
nmの光は完全に反射回折させ、直径2bの円形溝33
内では、波長635nm、785nmの光とも完全に透
過させる。
【0028】波長フィルタ膜36は、例えば回折格子3
5上に高屈折率層と低屈折率層を交互に奇数層堆積させ
ることにより作製できる。上記の働きをさせるには、高
屈折率層と低屈折率層の屈折率がn1、n2、厚さが
1 、d2のとき、n1・d1=n2・d2=λ/4(λ=7
85[nm])とすればよい。高屈折率層としてTiO
2、低屈折率層としてSiO2を用いると、n1=2.3
0、n2=1.46であるからd1=85[nm]、d2
=134[nm]となる。
【0029】一方、位相補償膜39は、例えばガラス基
板38上にSiO2を堆積させることにより作製でき
る。接着剤37には、回折格子35と屈折率がほぼ同じ
材料を用いる。また、回折格子35のパターンは、直線
状でなく同心円状等の他の形状でも構わない。
【0030】図2、図3及び図4に示した開口制限素子
15、25及び31それぞれの波長635nm、785
nmの光に対する実効的な開口数は、対物レンズ16の
焦点距離をfとすると、それぞれa/f、b/fで与え
られる。例えばf=3[mm]、a=1.56[m
m]、b=1.35[mm]とすると、a/f=0.5
2、b/f=0.45となる。従って、波長635nm
と開口数0.52の組合せでディジタルビデオディスク
を再生し、波長785nmと開口数0.45の組合せで
追記型を含むコンパクトディスクを再生することが可能
である。本発明はさらに、再生専用型や追記型のみなら
ず、書換型の相変化ディスクや光磁気ディスクにも適用
できる。また、開口制限素子15、25及び31は、対
物レンズ16と一体化することも可能である。
【0031】次に、本発明の光ヘッド装置の実施の形態
に用いる波長フィルタの構成について説明する。図5は
波長フィルタの各例の構成図を示す。図5(a)に示す
波長フィルタ13は、二つのガラスのブロック41及び
42を誘電体多層膜43を介して貼り合わせたものであ
る。図5(a)に示すように、波長635nmの入射光
44は、誘電体多層膜43に入射角45度で入射し、ほ
ぼ完全に透過して直進する。一方、波長785nmの入
射光45は、誘電体多層膜43に入射角45度で入射
し、ほぼ完全に反射されて進行方向が90度曲げられ
る。
【0032】図5(b)に示す波長フィルタ47は、三
つのガラスのブロック48、49及び50のうちブロッ
ク48及び49を誘電体多層膜51を介して貼り合わ
せ、かつ、ブロック49及び50を誘電体多層膜52を
介して貼り合わせたものである。図5(b)に示すよう
に、波長635nmの入射光44は、ブロック50を介
して誘電体多層膜52に入射角22.5度で入射し、ほ
ぼ完全に透過してブロック49を介して直進する。一
方、波長785nmの入射光45は、図5(b)に示す
ように、ブロック49を介して誘電体多層膜51に入射
角22.5度で入射し、ここでほぼ完全に反射された
後、誘電体多層膜52に入射角22.5度で入射し、こ
こでもほぼ完全に反射されることにより、進行方向が9
0度曲げられてブロック49を介して出射する。一般
に、波長フィルタは誘電体多層膜への入射角が小さいほ
ど設計が容易である。
【0033】図5(a)、(b)に示す波長フィルタ1
3、47で用いられる誘電体多層膜43、51及び52
は、波長635nmの入射光44をほぼ完全に透過さ
せ、波長785nmの入射光45をほぼ完全に反射させ
るように設計されているが、波長785nmの光をほぼ
完全に透過させ、波長635nmの光をほぼ完全に反射
させるように設計することも可能である。この場合は、
図1のモジュール11内の半導体レーザの波長を785
nm、モジュール12内の半導体レーザの波長を635
nmにそれぞれ変更すればよい。
【0034】また、半導体レーザからの出射光の偏光方
向とディスクからの反射光の偏光方向が同じ場合は、波
長フィルタの代わりに偏光ビームスプリッタを用いるこ
とも可能である。例えば、波長635nm、785nm
の光を偏光ビームスプリッタにそれぞれP偏光、S偏光
として入射させることにより、前者はほぼ完全に透過
し、後者はほぼ完全に反射される。
【0035】次に、本発明の光ヘッド装置を再生専用型
のディスクの光ヘッド装置に適用した場合のモジュール
について説明する。図6はこの場合のモジュールの一例
の構成図を示す。同図に示すように、このモジュール
は、半導体レーザ54及び光検出器55を収納したパッ
ケージ56と、半導体レーザ54の出射レーザ光の光路
中にあるパッケージ56の窓部に、スペーサ59を挟ん
で設けられた回折格子57及びホログラム光学素子58
とから構成される。回折格子57及びホログラム光学素
子58は、ガラス基板上にSiO2でパターンが形成さ
れた構造であり、入射光の一部を透過、一部を回折させ
る働きをする。
【0036】次に、このモジュールの動作について説明
するに、半導体レーザ54からの出射レーザ光は、直進
して回折格子57で透過光と±1次回折光の三つの光に
分けられ、それぞれホログラム光学素子58を約50%
が透過して図示しないディスクに向かう。ディスクで反
射された三つの光は、それぞれホログラム光学素子58
に入射してここで±1次回折光として約40%が回折さ
れ、回折格子57を透過して光検出器55で受光され
る。
【0037】図7は図6のモジュールにおける半導体レ
ーザ54の光検出器55への実装形態の各例を示す。図
7(a)はガラスのミラーを用いた場合である。半導体
レーザ54は、光検出器55上にヒートシンク61を介
して設置されている。半導体レーザ54から側方に出射
された光は、ガラスのミラー62の傾斜面で反射されて
図の上方に向かう。
【0038】また、図7(b)は光検出器55にエッチ
ングで形成されたミラーを用いた場合である。光検出器
55は上部に凹部63と傾斜面のミラー64がエッチン
グで形成され、半導体レーザ54が光検出器55にエッ
チングで形成された凹部63に設置されている。これに
より、半導体レーザ54から側方に出射された光は、光
検出器55にエッチングで形成されたミラー64で反射
されて図の上方に向かう。
【0039】図8(a)は図6のモジュール中の回折格
子57の干渉縞のパターン、図8(b)は図6のモジュ
ール中のホログラム光学素子58の干渉縞のパターンを
それぞれ示す。回折格子57は中心付近の領域66にの
みパターンを有する。半導体レーザ54からの出射光は
領域66の内部を通り、ディスクからの反射光は領域6
6の外部を通る。
【0040】また、ホログラム光学素子58は図8
(b)に示すように、オフアクシスの同心円状のパター
ンを有し、+1次回折光に対しては凸レンズ、−1次回
折光に対しては凹レンズとしての働きをする。
【0041】図9は図6のモジュール中の光検出器55
の受光部のパターンと、受光部上の光スポットの配置の
一例を示す。図9において、光検出器55の中央やや下
の位置に半導体レーザ54が設けられ、かつ、半導体レ
ーザ54の出射光を反射するためのミラー70が設けら
れている。また、ミラー70の設置位置を挟んで図中、
左側に受光部71、72及び73が、また右側に受光部
74、75及び76がそれぞれ配置されている。更に、
受光部71、74の図中上側にそれぞれ受光部77、7
8が設けられ、受光部73、76の図中下側にそれぞれ
受光部79、80が設けられている。 受光部71、7
2及び73全体の受光面積と、受光部74、75及び7
6全体の受光面積とは同一で、受光部77、78、79
及び80の各受光面積とほぼ同一である。
【0042】図6に示した回折格子57の往路の透過光
のうち、復路のホログラム光学素子58の+1次回折光
は、図9に示す3分割された受光部71〜73上に光ス
ポット81を形成し、復路のホログラム光学素子58の
−1次回折光は、3分割された受光部74〜76上に光
スポット82を形成する。また、回折格子57の往路の
+1次回折光のうち、復路のホログラム光学素子58の
±1次回折光は、それぞれ受光部77、78上に光スポ
ット83、84を形成し、回折格子57の往路の−1次
回折光のうち、復路のホログラム光学素子58の±1次
回折光は、それぞれ受光部79、80上に光スポット8
5、86を形成する。
【0043】受光部71〜73、77、79は集光点の
後方に位置しており、受光部74〜76、78、80は
集光点の前方に位置している。受光部71〜80により
それぞれ光電変換して得られた電気信号のレベルをそれ
ぞれV71〜V80で表わすと、フォーカス誤差信号は
公知のスポットサイズ法により、{(V71+V73+
V75)−(V72+V74+V76)}の演算から得
られ、トラック誤差信号は公知の3ビーム法により、
{(V77+V78)−(V79+V80)}の演算か
ら得られる。また、ディスクの再生信号は、(V71+
V72+V73+V74+V75+V76)の演算から
得られる。
【0044】次に、本発明の光ヘッド装置を追記型のデ
ィスク又は書換型の相変化ディスクの光ヘッド装置に適
用した場合のモジュールについて説明する。図10はこ
の場合のモジュールの一例の構成図を示す。同図に示す
ように、このモジュールは、半導体レーザ90、光検出
器91を収納したパッケージ92と、半導体レーザ90
の出射レーザ光の光路中にあるパッケージ92の窓部に
設けられた偏光性ホログラム光学素子93と1/4波長
板94から構成される。
【0045】偏光性ホログラム光学素子93は、図11
に示すように、複屈折性を有するニオブ酸リチウム基板
96上にプロトン交換領域97と位相補償膜98でパタ
ーンが形成された構造であり、入射光のうち常光はすべ
て透過させ、異常光はすべて回折させる働きをする。
【0046】次に、図10のモジュールの動作について
説明するに、半導体レーザ90からの出射光は、偏光性
ホログラム光学素子93に常光として入射してすべて透
過し、1/4波長板94で直線偏光から円偏光に変換さ
れて図示しないディスクに向かう。ディスクからの反射
光は、1/4波長板94に入射して円偏光から直線偏光
に変換された後、偏光性ホログラム光学素子93に異常
光として入射し、±1次回折光として約80%が回折さ
れて光検出器91で受光される。半導体レーザ90の光
検出器91への実装形態は図7と同様である。
【0047】図12は偏光性ホログラム光学素子93の
干渉縞のパターンを示す。同図に示すように、偏光性ホ
ログラム光学素子93は四つの領域101〜104に分
割された構成である。また、偏光性ホログラム光学素子
93の光学軸105は、半導体レーザ90からの出射光
の偏光方向と垂直な方向に設定されている。
【0048】図13は図10に示したモジュールの光検
出器91の受光部のパターンと受光部上の光スポットの
配置の一例を示す。図13において、光検出器91の中
央やや下の位置に半導体レーザ90が設けられ、かつ、
半導体レーザ90の出射光を反射するためのミラー10
7が設けられている。また、ミラー107の設置位置を
挟んで図中、左側に2分割された受光部109及び11
0が、また右側に2分割された受光部111及び112
がそれぞれ配置されている。更に、受光部109、11
1の図中上側にそれぞれ受光部113、114が設けら
れ、受光部110、112の図中下側にそれぞれ受光部
115、116が設けられている。
【0049】図10及び図12に示した偏光性ホログラ
ム光学素子93の領域101からの+1次回折光は、図
13に示すように2分割された受光部109、110の
分割線上に光スポット118を形成し、領域101から
の−1次回折光は受光部116上に光スポット122を
形成する。偏光性ホログラム光学素子93の図12の領
域102からの+1次回折光は、図13に示すように2
分割された受光部111、112の分割線上に光スポッ
ト119を形成し、領域102からの−1次回折光は受
光部115上に光スポット123を形成する。
【0050】また、偏光性ホログラム光学素子93の図
12に示した領域103からの±1次回折光は、図13
に示すように、それぞれ受光部113、116上に光ス
ポット120、124を形成し、図12に示した領域1
04からの±1次回折光は、図13に示すように、それ
ぞれ受光部114、115上に光スポット121、12
5を形成する。
【0051】これらのすべての受光部109〜116に
より光電変換されて得られた電気信号のレベルをそれぞ
れV109〜V116で表わすと、フォーカス誤差信号
は公知のフーコー法により、{(V109+V112)
−(V110+V111)}の演算から得られ、トラッ
ク誤差信号は公知のプッシュプル法により、(V113
−V114)の演算から得られる。また、ディスクの再
生信号は、(V115+V116)の演算から得られ
る。
【0052】次に、本発明の光ヘッド装置を書換型の光
磁気ディスクの光ヘッド装置に適用した場合のモジュー
ルについて説明する。図14はこの場合のモジュールの
一例の構成図を示す。同図に示すように、このモジュー
ルは、半導体レーザ126、光検出器127、マイクロ
プリズム128及び129を収納したパッケージ130
と、半導体レーザ126の出射レーザ光の光路中にある
パッケージ130の窓部にスペーサ133を挟んで設け
られた偏光性回折格子131、ホログラム光学素子13
2から構成されている。偏光性回折格子131は、図1
1に示した偏光性ホログラム光学素子93と同様の構造
であり、入射光のうち常光は一部を透過、一部を回折さ
せ、異常光はすべて回折させる働きをする。
【0053】次に、図14のモジュールの動作について
説明する。図14において、半導体レーザ126からの
出射レーザ光は、ホログラム光学素子132を約80%
が透過し、偏光性回折格子131に常光として入射し、
約90%が透過して図示しないディスクに向かう。一
方、ディスクからの反射光のうち、常光成分の約8%と
異常光成分の約80%は偏光性回折格子131で±1次
回折光として回折され、そのうち+1次回折光はマイク
ロプリズム128を介して、−1次回折光はマイクロプ
リズム129を介して光検出器127で受光される。ま
た、常光成分の約90%は偏光性回折格子131を透過
してホログラム光学素子132に入射し、±1次回折光
として約16%が回折されて光検出器127で受光され
る。半導体レーザ126の光検出器127への実装形態
は図7と同様である。
【0054】図15(a)は図14のモジュール中の偏
光性回折格子131の干渉縞のパターン、図15(b)
は図14のモジュール中のホログラム光学素子132の
干渉縞のパターンをそれぞれ示す。偏光性回折格子13
1の光学軸135は、半導体レーザ126からの出射光
の偏光方向と垂直な方向に設定されている。また、ホロ
グラム光学素子132は図15(b)に示すように中心
付近にのみ、四つの領域136〜139に分割されたパ
ターンを有している。
【0055】ディスクからの反射光のうち、偏光性回折
格子131の透過光は領域136〜139の内部を通
り、偏光性回折格子131の±1次回折光は領城136
〜139の外部を通る。ホログラム光学素子132の領
域136、137はオフアクシスの同心円状のパターン
を有し、+1次回折光に対しては凸レンズ、−1次回折
光に対しては凹レンズとしての働きをする。
【0056】図16は図14のモジュール中のマイクロ
プリズム128の構成を示す。マイクロプリズム128
は、三つのガラスのブロック141、142及び143
のうち、ブロック141と142を誘電体多層膜145
を介して貼り合わせ、ブロック142と143を誘電体
多層膜146を介して貼り合わせたものである。
【0057】この構成のマイクロプリズム128によれ
ば、入射光147のP偏光成分はブロック142、誘電
体多層膜146及びブロック143をほぼ完全に透過し
て透過光148となる。一方、入射光147のS偏光成
分は誘電体多層膜146、145で二回ほぼ完全に反射
され、更にブロック142を透過して反射光149とな
る。マイクロプリズム129の構成も図16と同様であ
る。
【0058】図17は図14に示したモジュール中の光
検出器127の受光部のパターンと、受光部上の光スポ
ットの配置の一例を示す。図17において、光検出器1
27の中央やや下の位置に半導体レーザ126が設けら
れ、かつ、半導体レーザ126の出射光を反射するため
のミラー150が設けられている。また、図中、左斜め
上に受光部151及び152が設けられ、右斜め下に受
光部153及び154が設けられている。
【0059】また、ミラー150の設置位置を挟んで図
中、左側に3分割された受光部155、156及び15
7が、また右側に3分割された受光部158、159及
び160がそれぞれ配置されている。更に、受光部15
5、158の図中上側にそれぞれ受光部161、162
が設けられ、受光部157、160の図中下側にそれぞ
れ受光部163、164が設けられている。
【0060】この光検出器127において、図14に示
した偏光性回折格子131からの+1次回折光は、マイ
クロプリズム128を検光子として図16に示したよう
に透過光と反射光に分離され、透過光は図17に示すよ
うに受光部151上に光スポット171を形成し、反射
光は受光部152上に光スポット172を形成する。ま
た、偏光性回折格子131からの−1次回折光は、マイ
クロプリズム129を検光子として透過光と反射光に分
離され、透過光は図17に示すように受光部153上に
光スポット173を形成し、反射光は受光部154上に
光スポット174を形成する。
【0061】一方、ホログラム光学素子132の図15
(b)に示した領域136、137からの+1次回折光
は、図17に示すように3分割された受光部155〜1
57上にそれぞれ光スポット175、176を形成し、
上記領域136、137からの−1次回折光は、3分割
された受光部158〜160上にそれぞれ光スポット1
77、178を形成する。受光部155〜157は集光
点の後方に位置しており、受光部158〜160は集光
点の前方に位置している。
【0062】また、ホログラム光学素子132の図15
(b)に示した領域138からの±1次回折光は、図1
7に示すように、それぞれ受光部161、164上に光
スポット179、181を形成する。更に、ホログラム
光学素子132の図15(b)に示した領域139から
の±1次回折光は、図17に示すように、それぞれ受光
部162、163上に光スポット180、182を形成
する。
【0063】この光検出器127におけるすべての受光
部151〜164によりそれぞれ光電変換されて得られ
た電気信号のレベルをそれぞれV151〜V164で表
わすと、フォーカス誤差信号は公知のスポットサイズ法
により、{(V155+V157+V159)−(V1
56十V158+V160)}の演算から得られ、トラ
ック誤差信号は公知のプッシュプル法により、{(V1
61+V164)−(V162+V163)}の演算か
ら得られる。また、ディスクの再生信号は、{(V15
1+V153)−(V152+V154)}の演算から
得られる。
【0064】なお、図1に示した本発明の光ヘッド装置
の実施の形態は、小型化のために半導体レーザと検出光
学系を内蔵した二個のモジュール11及び12を用いた
構成であるが、本発明はこれに限定されるものではな
く、半導体レーザと検出光学系を別々に設けた二組のブ
ロックを用いた構成も可能である。
【0065】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
第1の光に対しては対物レンズの有効直径と対物レンズ
の焦点距離により定まる実効的な開口数で対物レンズを
使用でき、第2の光に対しては開口制限素子を透過する
光束断面の直径と対物レンズの焦点距離により定まる実
効的な開口数で対物レンズを使用できるようにしたた
め、二種類の光記録媒体の各々に対して最適な波長と対
物レンズの開口数を選択することができ、よって、ディ
ジタルビデオディスクと追記型を含むコンパクトディス
ク等の二種類の光記録媒体の両方を、それぞれ最適な波
長と対物レンズの開口数で再生することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光ヘッド装置の第1の実施の形態の構
成を示す図である。
【図2】本発明の光ヘッド装置の第1の実施の形態に用
いる開口制限素子の平面図及び断面図である。
【図3】本発明の光ヘッド装置の第2の実施の形態に用
いる開口制限素子の平面図及び断面図である。
【図4】本発明の光ヘッド装置の第3の実施の形態に用
いる開口制限素子の平面図及び断面図である。
【図5】本発明の光ヘッド装置の実施の形態に用いる波
長フィルタの構成を示す図である。
【図6】図1の実施の形態を再生専用型のディスクに適
用した場合のモジュールの構成を示す図である。
【図7】図6のモジュールにおける半導体レーザの光検
出器への実装形態を示す図である。
【図8】図6のモジュールにおける回折格子およびホロ
グラム光学素子の干渉縞のパターンを示す図である。
【図9】図6のモジュールにおける、光検出器の受光部
のパターンと受光部上の光スポットの配置の一例を示す
図である。
【図10】本発明の光ヘッド装置の実施の形態を追記型
のディスクまたは書換型の相変化ディスクに適用した場
合のモジュールの構成を示す図である。
【図11】図10のモジュールにおける、偏光性ホログ
ラム光学素子の一例の構造を示す図である。
【図12】図10のモジュールにおける、偏光性ホログ
ラム光学素子の干渉縞のパターンを示す図である。
【図13】図10のモジュールにおける、光検出器の受
光部のパターンと受光部上の光スポットの配置を示す図
である。
【図14】本発明の光ヘッド装置の実施の形態を書換型
の光磁気ディスクに適用した場合のモジュールの構成を
示す図である。
【図15】図14のモジュールにおける、偏光性回折格
子およびホログラム光学素子の干渉縞のパターンを示す
図である。
【図16】図14のモジュールにおける、マイクロプリ
ズムの構成を示す図である。
【図17】図14のモジュールにおける、光検出器の受
光部のパターンと受光部上の光スポットの配置を示す図
である。
【図18】従来の光ヘッド装置の一例の構成を示す図で
ある。
【符号の説明】
11、12 モジュール 13、47 波長フィルタ 14 コリメータレンズ 15、25、31 開口制限素子 16 対物レンズ 17 ディスク 20、27、33 円形溝 21、28、34 基板 22、36 波長フィルタ膜 23、39、98 位相補償膜 29、35、57 回折格子 37 接着剤 38 ガラス基板 41、42、48〜50、141〜143 ブロック 43、51、52、145、146 誘電体多層膜 44、45、147 入射光 54、90、126 半導体レーザ 55、91、127 光検出器 56、92、130 パッケージ 58、132 ホログラム光学素子 59、133 スペーサ 61 ヒートシンク 62、64、70、107、150 ミラー 63 凹部 66、101〜104、136〜139 領域 71〜80、109〜116、151〜164 受光部 81〜86、118〜125、171〜182 光スポ
ット 93 偏光性ホログラム光学素子 94 1/4波長板 96 ニオブ酸リチウム基板 97 プロトン交換領域 105、135 光学軸 128、129 マイクロプリズム 131 偏光性回折格子 148 透過光 149 反射光

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の波長の第1の光を出射する第1の
    光源と、 前記第1の波長とは異なる第2の波長の第2の光を出射
    する第2の光源と、 前記第1の光源からの前記第1の光と前記第2の光源か
    らの前記第2の光とを合波して光記録媒体に導く一方、
    該光記録媒体からの反射光を分波する光合波・分波手段
    と、 前記光合波・分波手段により合波された光を前記光記録
    媒体に集光した後該光記録媒体上で反射させ、反射光は
    透過させる対物レンズと、 前記光合波・分波手段と前記対物レンズとの間に設けら
    れ、前記第1の波長の入射光はすべて透過させ、前記第
    2の波長の入射光は光束断面の中心部分のみ透過させる
    開口制限素子と、 前記光合波・分波手段により分波された前記第1の波長
    の反射光を受光する第1の光検出光学系と、 前記光合波・分波手段により分波された前記第2の波長
    の反射光を受光する第2の光検出光学系とを有すること
    を特徴とする光ヘッド装置。
  2. 【請求項2】 前記開口制限素子は、基板上の前記対物
    レンズの有効直径よりも小なる直径の円形領域の外側に
    のみ設けられた波長フィルタ膜と、該波長フィルタ膜上
    に設けられた位相補償膜とからなり、前記円形領域の外
    側では前記第1の波長の第1の光はほぼ完全に透過さ
    せ、前記第2の波長の第2の光はほぼ完全に反射させ、
    前記円形領域内に入射した光は前記第1及び第2の光と
    もに完全に透過させる構成であることを特徴とする請求
    項1記載の光ヘッド装置。
  3. 【請求項3】 前記波長フィルタ膜は、厚さがd1で屈
    折率がn1の高屈折率層と、厚さがd2で屈折率がn2
    低屈折率層とが交互に奇数層堆積された構成で、かつ、
    前記第2の波長をλとしたとき n1・d1=n2・d2=λ/4 なる式を満足する関係にある構成であることを特徴とす
    る請求項2記載の光ヘッド装置。
  4. 【請求項4】 前記開口制限素子は、前記対物レンズの
    有効直径よりも小なる直径の円形領域の外側にのみ基板
    上に形成された回折格子からなり、該回折格子は前記第
    1の波長の第1の光は完全に透過させ、前記第2の波長
    の第2の光は殆ど回折させ、前記円形領域内に入射した
    光は前記第1及び第2の光ともに完全に透過させる構成
    であることを特徴とする請求項1記載の光ヘッド装置。
  5. 【請求項5】 前記開口制限素子は、第1の基板上に回
    折格子と波長フィルタ膜と、第2の基板上に位相補償膜
    がそれぞれ前記対物レンズの有効直径よりも小なる直径
    の円形領域の外側にのみ順次に積層形成され、前記第2
    の基板と前記波長フィルタ膜との間は接着剤で充填さ
    れ、前記円形領域の外側においては前記第1の波長の第
    1の光は完全に透過させ、前記第2の波長の第2の光は
    完全に反射回折させ、前記円形領域内に入射した光は前
    記第1及び第2の光ともに完全に透過させる構成である
    ことを特徴とする請求項1記載の光ヘッド装置。
  6. 【請求項6】 前記波長フィルタ膜は、厚さがd1で屈
    折率がn1の高屈折率層と、厚さがd2で屈折率がn2
    低屈折率層とが交互に前記回折格子上に奇数層堆積され
    た構成で、かつ、前記第2の波長をλとしたとき n1・d1=n2・d2=λ/4 なる式を満足する関係にある構成であることを特徴とす
    る請求項5記載の光ヘッド装置。
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