JPH0954265A - 光走査装置 - Google Patents

光走査装置

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Publication number
JPH0954265A
JPH0954265A JP21025695A JP21025695A JPH0954265A JP H0954265 A JPH0954265 A JP H0954265A JP 21025695 A JP21025695 A JP 21025695A JP 21025695 A JP21025695 A JP 21025695A JP H0954265 A JPH0954265 A JP H0954265A
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JP
Japan
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deflecting means
deflecting
frequency
polygon mirror
housing
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Application number
JP21025695A
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English (en)
Inventor
Takumi Shimizu
匠 清水
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Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
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Publication date
Application filed by Fuji Xerox Co Ltd filed Critical Fuji Xerox Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光走査装置の筐体の固有周波数を偏向手段の
発生する振動と共振しない周波数に変化させる。 【解決手段】 レーザ走査ユニット51は支柱521
522 を介して本体フレーム53に固定されている。レ
ーザ走査ユニット51の底面には電磁石63が取り付け
られており、ポリゴンミラーモータ58の振動が共振を
生じさせるような場合にはリング状部材67を引きつけ
て、その重さの増加によって共振が生じない周波数に変
化させる。これにより、振動を原因とする画像の劣化を
防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はレーザプリンタある
いはある種の複写機やファクシミリ装置のように光ビー
ムを走査して画像の記録を行う画像情報記録装置に使用
される光走査装置に係わり、特に光ビームの走査時の振
動が画質に与える影響を軽減した光走査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】レーザビーム等の光ビームをポリゴンミ
ラー(回転多面鏡)を使用して偏向させ、感光体ドラム
等の感光体表面に光ビームを走査させて画像の記録を行
うようにした画像情報記録装置は、高解像度で普通紙に
高速で画像を記録することができ、プリンタや複写機等
に広く使用されている。
【0003】図11は、従来から使用されている画像情
報記録装置の一般的な構成を表わしたものである。この
装置は、図示しないメインモータを駆動源として定速で
回転する感光体ドラム11を備えている。感光体ドラム
11の周囲には、ドラム表面に電荷を一様に帯電するた
めのチャージコロトロンや、ドラム表面に作成された静
電潜像を現像するための現像器13や、現像後にドラム
表面に形成されたトナー像を用紙14に転写するための
トランスファコロトロン15や、トナー像の転写後にド
ラム表面に残っているトナーを回収するためのクリーニ
ング装置16が配置されている。クリーニング装置16
によって清掃された後のドラム表面には、再びチャージ
コロトロン12によって帯電が行われ、これによって画
像の記録を繰り返し行うことができる。
【0004】この画像情報記録装置でトナー像を転写さ
れた用紙14は、1対のローラからなる定着器17によ
って画像を定着され、図示しない排出トレイに排出され
る。また、チャージコロトロン12と現像器13の間の
ドラム表面には光走査装置18からレーザビーム19が
照射されるようになっており、定速で回転する感光体ド
ラム11に対して静電潜像の形成が行われるようになっ
ている。すなわち、チャージコロトロン12によって一
様に帯電されたドラム表面は、光走査装置18によって
レーザビーム19を隙間無く走査される。このときのレ
ーザビーム19のオン・オフに応じて電荷が選択的に消
失し、画像に対応した静電潜像が形成される。現像器1
3内のトナーは摩擦帯電によって所定の電荷を帯びてお
り、静電潜像に選択的に吸着してトナー像が形成され
る。
【0005】このような光走査装置18内には、レーザ
走査ユニット21と呼ばれる筐体が配置されており、こ
の内部でレーザビームの発生や変調、およびこのレーザ
ビームの偏向が行われるようになっている。レーザ走査
ユニット21から出力されるレーザビーム19は、光走
査装置18内に設けられた反射ミラー22のミラー面を
走査し、その反射光が前記したように感光体ドラム11
の表面をドラムの軸方向に平行に繰り返し走査すること
になる。この走査方向は主走査方向と呼ばれており、感
光体ドラム11の表面の移動方向は副走査方向と呼ばれ
ている。
【0006】図12は、この画像情報記録装置の光学系
を表わしたものである。レーザダイオード31から射出
されたレーザビーム32はコリメータレンズ33および
シリンダレンズ34を経てポリゴンミラー35に到達す
る。ポリゴンミラー35は矢印36方向に高速で回転し
ており、レーザビーム32はミラー面の回転によって入
射角を変化させ、その反射光の進行方向を所定の角度範
囲で繰り返し変化させる。このようにしてポリゴンミラ
ー35によって偏向したレーザビーム32は、fθレン
ズ37およびシリンダレンズ38ならびに図11に示し
た反射ミラー22を経て感光体ドラム11を主走査方向
39に繰り返し走査することになる。ここでfθレンズ
37は感光体ドラム11上でレーザビーム32の走査速
度が一定するように補正するためのレンズである。
【0007】感光体ドラム11の走査開始位置よりも更
に走査開始側に片寄った位置に到達するレーザビーム3
S は、シリンダレンズ38を通過した後に反射ミラー
41によって反射され、走査開始タイミング検出センサ
42によって検出されるようになっている。走査開始タ
イミング検出センサ42がレーザビーム32S を検出し
てから所定の遅延時間を経過した時点から各走査ライン
での画像の変調を開始すると、各走査ラインにおける画
像の書き出し位置が一定し、ジッタの発生を防止するこ
とができる。
【0008】ところで、このような光走査装置を用いた
画像情報記録装置では、バンディングと呼ばれる現象が
発生し、高精細度の画像を作成する上での障害となって
いる。ここでバンディングとは、副走査方向に現われる
画像濃度の縞状のむらをいう。バンディングには幾つか
の原因があるが、このうちの1つが光走査装置内の光学
部品の振動である。ポリゴンミラー35を回転させるた
めのスキャナモータや光走査装置を取り付けた画像情報
記録装置本体の振動は、図12に示した各種レンズ3
3、34、37、38等からなる光学部品に伝達し、こ
れらを振動させる。これらの光学部品が振動すると、レ
ーザビーム32によるドラム表面での画像の書き込みが
行われる位置が変動する。このうちの副走査方向の変動
成分は、レーザビーム32の走査線の間隔をずらすこと
になる。
【0009】走査ラインの位置が副走査方向にずれ、走
査線の間隔が不均一となると濃度むらを発生させること
になる。副走査方向のずれが全くランダムに発生する
と、このように濃度むらが発生しても人間の目にはそれ
ほど目立つことはない。ところが前記したようにポリゴ
ンミラー35や装置本体の振動の周波数がスキャナモー
タの回転周波数と共振を発生させるような場合には、振
動が所定の周波数で増幅されてしまう。このように副走
査方向のずれが周期性を持つようになると、それぞれの
ずれがわずか数μmのオーダであっても、濃度むらが認
識できるようになり、画質上の問題となる。
【0010】そこでレーザ走査ユニット21とスキャナ
モータの回転周波数との共振現象を抑えることが提案さ
れている。すなわち特開平5−103164号公報で
は、レーザ走査ユニット21を支持するフレームの固有
振動数とポリゴンミラー35の回転周波数を所定値だけ
離した画像形成装置を提案している。この提案では、レ
ーザ走査ユニット21が発生させる振動の周波数が23
7.5Hzであるのに対して、支持フレームの一次固有
振動数は190Hzに、また二次固有振動数は360H
zになっている。このように一次固有振動数は−20%
という値に設定され、二次固有振動数は+52%という
値に設定され、それぞれレーザ走査ユニット21が発生
させる振動の周波数から離すことによって共振現象を防
止するようにしている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところでオフィスにお
けるオフィスオートメーション(OA)の進行と、安価
なコンピュータの登場による家庭でのこれらの機器の普
及によって、レーザプリンタは高画質の機種から低コス
トの機種まで幅広い仕様の製品が市場から要求されるよ
うになっている。また、市場の拡大に伴う価格競争の激
化によって、メーカ側では様々なタイプの機種をできる
だけ低いコストで供給する必要に迫られており、商品間
での部品の共通化の要請が高くなっている。
【0012】そこでレーザ走査ユニットについても、そ
の筐体や光学系を共通して使用し、スキャナモータの回
転数を変えることでこれら個々の仕様を満足させるよう
にすることが多くなっている。更に、最近では同一の機
種であっても、プリントするデータに合わせて解像度の
切り替えを行うような機種も登場している。このような
状況の下では、筐体や光学系をある特定回転周波数のス
キャナモータでのみ使用するというケースは少なくなっ
ている。すなわち、初期設計段階で所定の回転周波数の
スキャナモータを想定して共振を避けるような設計を行
ったとしても、これらの筐体や光学系を別の機種で異な
った回転周波数で使用することになる可能性が高い。こ
のような場合に、その筐体がスキャナモータの別の回転
周波数で共振を発生させたときには、部品の共通化に対
する妨げとなってしまう。
【0013】以上、レーザビームの走査のためのレーザ
走査ユニットとスキャナモータの関係について説明した
が、一般に光学箱と呼ばれる筐体と偏向手段の共振につ
いて同様の問題がある。
【0014】そこで本発明の目的は、光走査装置の偏向
手段を収容する筐体の固有周波数を偏向手段の発生する
振動と共振しない周波数に変化させることのできる光走
査装置を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明で
は、(イ)光ビームを入射してこれを偏向する偏向手段
と、(ロ)この偏向手段を取り付けた筐体と、(ハ)こ
の筐体の1または複数の所定箇所に配置されその部分の
荷重を変更させることで偏向手段の駆動によって生じる
振動の周波数と筐体の所定の固有振動数を引き離す荷重
変更手段とを光走査装置に具備させる。
【0016】すなわち請求項1記載の発明では、ポリゴ
ンミラーやこれを回転させるポリゴンミラーモータ等の
偏向手段を取り付けた筐体の所望の位置の荷重を変更す
る荷重変更手段を光走査装置に備えることにする。荷重
の変更は、例えば所定の重りがその部分に加えられた
り、加えられないといった制御で行われる。このために
電磁石やモータ等の駆動部品が用いられてもよく、これ
によって制御を自動化することができる。荷重の変更可
能箇所は筐体の1か所だけではなく、複数箇所であって
もよい。一方の箇所に荷重が加わるとき、他方の箇所に
は必ずしも荷重が加わる必要はない。任意の組み合わせ
が可能である。
【0017】請求項2記載の発明では、(イ)光ビーム
を入射してこれを偏向する偏向手段と、(ロ)この偏向
手段を取り付けた筐体と、(ハ)偏向手段の1または複
数の所定箇所に配置されその部分の荷重を変更させるこ
とでこの偏向手段の駆動によって生じる振動の周波数と
筐体の所定の固有振動数を引き離す荷重変更手段とを光
走査装置に具備させる。
【0018】すなわち請求項2記載の発明では、ポリゴ
ンミラーやこれを回転させるポリゴンミラーモータ等の
偏向手段自体の1または複数の所定箇所に対して荷重を
変更する荷重変更手段を光走査装置に備えることにす
る。荷重の変更は、例えば所定の重りがその部分に加え
られたり、加えられないといった制御で行われる。この
ために電磁石やモータ等の駆動部品が用いられてもよ
く、これによって制御を自動化することができる。荷重
の変更可能箇所は偏向手段の1か所だけではなく、複数
箇所であってもよい。一方の箇所に荷重が加わるとき、
他方の箇所には必ずしも荷重が加わる必要はない。任意
の組み合わせが可能である。
【0019】請求項3記載の発明では、(イ)光ビーム
を入射してこれを偏向する偏向手段と、(ロ)この偏向
手段を取り付けた筐体と、(ハ)この筐体を支持するフ
レームと、(ニ)このフレームと筐体の予め定められた
1または複数の箇所との間に一方から他方に進退自在に
配置され前進時にはこれを介して両者を接続し後退時に
はこの部分で両者を非接続とすることでいずれかの場合
に偏向手段の駆動によって生じる振動が筐体の所定の固
有振動数と一致しないようにする接続部材とを光走査装
置に具備させる。
【0020】すなわち請求項3記載の発明では、ポリゴ
ンミラーやこれを回転させるポリゴンミラーモータ等の
偏向手段を取り付けた筐体と、この筐体を支持するフレ
ームの間に一方から他方に進退自在に配置され前進時に
はこれを介して両者を接続し後退時にはこの部分で両者
を非接続とする接続部材を配置することにした。一例と
しては、一方に取り付けられたソレノイドのプランジャ
が励磁により他方に接触した状態が前進であり、解磁し
てバネ等の手段によって基に戻り両者が非接触の状態に
なったのが後退である。他の機械的な手段によっても両
者の接続のオン・オフが可能である。ここでいうフレー
ムは、例えばプリンタや複写機等の本体フレームであ
り、偏向手段を取り付けた筐体に対して振動を抑える側
の構造体である。
【0021】請求項4記載の発明では、(イ)光ビーム
を入射してこれを偏向する偏向手段と、(ロ)この偏向
手段を取り付けた筐体と、(ハ)この筐体を支持するフ
レームと、(ニ)このフレームの偏向手段と対向する位
置に固定され偏向手段に所定の凸部があるときにはこれ
と接触しこれ以外の場合には非接触となることでいずれ
かの場合に偏向手段の駆動によって生じる振動が筐体の
所定の固有振動数と一致しないようにするバネ部材とを
光走査装置に具備させる。
【0022】すなわち請求項4記載の発明では、ポリゴ
ンミラーやこれを回転させるポリゴンミラーモータ等の
偏向手段が筐体から出っ張っている所定の凸部があると
きには、フレーム側のバネ部材がこれと接触すること
で、周波数の変更を可能にしている。すなわち、ある偏
向手段を筐体に取り付けたときは共振を避けるために周
波数を変更したい場合に、その偏向手段にバネ部材と接
触できるだけ突出した凸部を配置しておけば、自動的に
周波数の変更が可能になる。
【0023】
【発明の実施の形態】
【0024】以下発明の実施の形態を実施例を基に詳細
に説明する。
【0025】第1の実施例
【0026】図1は本発明の一実施例における光走査装
置の要部を表わしたものである。この光走査装置のレー
ザ走査ユニット51は、その底部に設けられた支柱52
1 、522 を介してプリンタの本体フレーム53に固定
されている。レーザ走査ユニット51は本体フレーム5
3の下方に配置された感光体ドラム54の所定位置にレ
ーザビーム55を偏向走査するための装置である。この
レーザ走査ユニット51の一方の支柱521 に近い底面
は円形にくり抜かれており、ここにポリゴンミラーモー
タ57が嵌合されている。このポリゴンミラーモータ5
7の回転軸はレーザ走査ユニット51の内部に突出して
おり、これにポリゴンミラー58が取り付けられてい
る。ポリゴンミラー58には、レーザ走査ユニット51
内に配置された図示しないレーザからレーザビームが入
射するようになっており、反射後のレーザビーム55は
光学レンズ59およびミラー61等の光学系を経由して
感光体ドラム54の表面を走査するようになっている。
【0027】レーザ走査ユニット51の底面で他方の支
柱522 の比較的近傍には、電磁石63を構成するコイ
ル64が本体フレーム53に対向するように固定されて
おり、その中心から鉄心65が本体フレーム53側に所
定長だけ下向きに延びている。本体フレーム53のこれ
と対向する位置には、ゴムあるいはフェルトからなる円
板状の緩衝材66が接着剤によって固定されており、そ
の上には鉄製のリング状部材67が鉄心65の先端部分
に一部差し込まれた形で配置されている。これら各部品
はこの光走査装置の荷重制御部を構成している。
【0028】図2は、この荷重制御部のコイルに電流が
流れた場合を拡大して示したものである。レーザ走査ユ
ニット51に接着剤71を介して固定されたコイル64
に電流が流れると、図1で矢印で示した方向にリング状
部材67が吸引力を受け、図2に示したようにコイル6
4側に吸着する。これにより、レーザ走査ユニット51
の底部には、リング状部材67の重さの荷重が加わるこ
とになる。したがって、図1に示したポリゴンミラーモ
ータ57を特定の周波数で回転させるときに限って、レ
ーザ走査ユニット51の筐体の質量が局部的にリング状
部材67の分だけ増加する。
【0029】一方、ポリゴンミラーモータ57をこれ以
外の周波数で回転させるときには、コイル64に電流を
流さないようにすれば、リング状部材67は緩衝材66
の上に落下する。これにより、レーザ走査ユニット51
の筐体は元の質量に戻ることになる。
【0030】図3は、この荷重制御部の荷重制御用の回
路の構成を表わしたものである。本実施例の光走査装置
は解像度を400spi(画素/インチ)とこれよりも
高解像度の600spiの2種類に切り替えることがで
きる。600spi側が選択されると、スイッチ81が
閉じ、400spi側が選択されるとスイッチ81が開
くようになっている。スイッチ81の一端は、所定の電
圧Vの電源ライン82に接続されている。また、スイッ
チ81の他端はコイル64を介して接地されている。し
たがって、光走査装置の解像度が600spiに選択さ
れている状態ではスイッチ81の接片が閉じ、コイル6
4が継続的に励磁される。この状態でリング状部材67
の分だけ荷重がレーザ走査ユニット51の筐体のコイル
64が取り付けられた位置に印加されることになる。
【0031】ところで、400spiが選択されている
場合、図1に示したポリゴンミラーモータ57は896
0rpmで回転し、基本周波数として149Hzの振動
を発生させる。一方、レーザ走査ユニット51の筐体は
一次固有周波数として224Hzの動特性を有する。し
たがって、両周波数は大きく異なり、400spiが選
択されている場合にレーザ走査ユニット51の筐体がこ
れによって共振を生じさせるおそれはない。
【0032】図4は、この荷重制御部によるレーザ走査
ユニットの振動周波数の変化の様子を表わしたものであ
る。この図で横軸は対数で周波数変化を表わし、縦軸は
振動の大きさを同じく対数で表わしている。破線で示し
た特性曲線84がリング状部材67による荷重がかかっ
ていない状態を表わしている。ポリゴンミラーモータ5
7が600spiに切り替わると、13440rpmで
回転する状態となり、その基本周波数が224Hzとな
る。この周波数はレーザ走査ユニット51の筐体の一次
固有周波数と一致する。したがって、このままではポリ
ゴンミラーモータ57の振動が筐体と共振を起こし、レ
ーザビーム55(図1参照)が感光体ドラム54上で位
置ずれを起こして、バンディングと呼ばれる現象を発生
させ、高精細度の画像を作成する上での障害となる。
【0033】実線で示した特性曲線85は、荷重制御部
でリング状部材67による荷重を付加した場合を示した
ものである。レーザ走査ユニット51の筐体の一次固有
周波数はリング状部材67による荷重の付加によって2
01Hzに変化する。従って600spiが選択されて
ポリゴンミラーモータ57の基本周波数が224Hzと
なっても筐体との共振を回避することができる。
【0034】第1の実施例の変形例
【0035】図5は、第1の実施例の変形例における光
走査装置の要部を表わしたものである。図11と同一部
分には同一の符号を付しており、これらの説明を適宜省
略する。この変形例のレーザ走査ユニット51の筐体の
底部には、円板71Aの中心から円柱状の部材71Bが
突き出したような凸状部材71が接着されている。この
凸状部材71はプラスチックあるいは硬質のゴム材から
なる。本体フレーム53に開けられた円筒状の穴53A
には、円柱状の部材71Bの先端にプランジャ72Bが
ちょうど対向するように円柱状のソレノイド71が嵌合
されている。
【0036】この変形例の光走査装置では、図1に示し
たポリゴンミラーモータ57の周波数を所定の値に設定
するときにソレノイド72を励磁し、プランジャ72B
の先端を円柱状の部材71Bの先端に付き当てる。これ
により、レーザ走査ユニット51の筐体のこの部分に支
柱が配置されたような機械的構造となり、その一次固有
周波数を変化させることができる。すなわち、ポリゴン
ミラーモータ57の振動が筐体の一次固有周波数と一致
するおそれがある場合に、これを回避することができ
る。
【0037】なお、第1の実施例およびその変形例では
光走査装置に1つずつの荷重制御部を配置したが、必要
に応じて複数の荷重制御部をそれぞれ定められた箇所に
配置するようにしてもよい。
【0038】第2の実施例
【0039】図6は、本発明の第2の実施例における光
走査装置の上面を取り外しその内部の要部を表わしたも
のである。この第2の実施例のレーザ走査ユニット91
の筐体内には、ポリゴンミラー92が配置されており、
その周囲が円筒形のカバー93によって覆われている。
このカバー93は、図示しないがレーザビームの入射す
る位置および出射する位置がそれぞれ透明となってい
る。このカバー93の上面部分に各機種に応じた重りを
被せることができるようになっている。
【0040】図7は、カバーを具体的に表わしたもので
ある。カバー93の上部は円周方向に螺刻されており、
これに上蓋95が取り付けられるようになっている。上
蓋95の表面には、蓋の径φとその重さWあるいは適用
機種名が刻印されている。上蓋95は、各種の径φのも
のが重さW別に用意されている。上蓋95の重さは、こ
れを構成する金属の量すなわち蓋の厚さを加減すること
で調整している。作業者は、そのレーザ走査ユニット9
1をどのような製品に使用するかによって、所望の重さ
の上蓋95を選択し、これをカバー93の上部に螺合さ
せる。これにより、レーザ走査ユニット91の筐体の一
次固有周波数を適宜変更し、ポリゴンミラーモータ57
の振動と共振させないようにすることができる。
【0041】第2の実施例の変形例
【0042】図8は、本発明の第2の実施例における変
形例を表わしたものである。この変形例ではレーザ走査
ユニット91の筐体に固定しているポリゴンミラーモー
タ57の底部にスペーサ101を配置している。図9に
示したように例えば400spi用のポリゴンミラーモ
ータ574 と600spi用のポリゴンミラーモータ5
6 とではスペーサ1014 、1016 の長さに差dが
ある。ポリゴンミラーモータ57によっては、それが共
振に問題を発生させる種類のものでない場合には、スペ
ーサ101を配置する必要がない。
【0043】図8に示した例では、本体フレーム53の
スペーサに対向する位置にバネ103がネジ104で固
定されている。したがって、スペーサ101の長さが予
め定めたある値よりも長ければ、図8に示したようにス
ペーサ101の先端が本体フレーム53に圧接する。こ
のため、図5で説明したと同様にレーザ走査ユニット9
1の筐体の振動特性を変更することができる。しかも図
8に示した本実施例の場合には、該当するポリゴンミラ
ーモータ57を選択して筐体に組み込むだけで、スペー
サ101が本体フレーム53と接触するかどうかを自動
的に設定することができる。なお、スペーサ101の長
さは、レーザ走査ユニット91の筐体と本体フレームと
の間隔の大小に応じて製品ごとに設定される。
【0044】図10は、本体フレームを一辺を残して矩
形状に切り、この部分を上方に折り曲げることで図8に
示したバネと同様なバネ部材を形成した例を表わしたも
のである。本体フレーム53をコ字状に切り取って折り
返すことによりバネ103Bが形成される。これ以外に
もバネ材あるいは突出部を本体フレーム53側に形成す
ることで、ポリゴンミラーモータ57の底部を本体フレ
ーム53側から押すことの有無を設定することができ、
筐体の振動特性を変化させることができる。
【0045】なお、以上説明した実施例および変形例で
はレーザビームを使用した光走査装置について説明した
が、レーザビーム以外の光ビームを走査する光走査装置
に対しても本発明を同様に適用することができることは
当然である。また、実施例および変形例ではポリゴンミ
ラーを偏向手段とした例について説明したが、他の偏向
手段であって駆動時に何らかの振動を発生させて共振が
問題となるものについては本発明を同様に適用すること
ができる。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように請求項1記載の発明
によれば、ポリゴンミラーやこれを回転させるポリゴン
ミラーモータ等の偏向手段を取り付けた筐体の所望の位
置の荷重を変更する荷重変更手段を光走査装置に備える
ことにした。したがって、筐体自体や偏向手段自体を特
に設計変更する必要なく、筐体部分の固有周波数を変更
することができ、偏向手段が複数の振動数に変化する場
合であっても、これに対応して共振を防止することがで
きる。
【0047】また、請求項2記載の発明によれば、ポリ
ゴンミラーやこれを回転させるポリゴンミラーモータ等
の偏向手段自体の1または複数の所定箇所に対して荷重
を変更する荷重変更手段を光走査装置に用意した。これ
により、筐体自体には変更を加えることなく、各種の偏
向手段を使用したり、駆動方法を変更したような場合に
も共振を有効に防止することができる。
【0048】更に請求項3記載の発明によれば、ポリゴ
ンミラーやこれを回転させるポリゴンミラーモータ等の
偏向手段を取り付けた筐体と、この筐体を支持するフレ
ームの間に一方から他方に進退自在に配置され前進時に
はこれを介して両者を接続し後退時にはこの部分で両者
を非接続とする接続部材を配置することにした。これに
より、フレームに対する筐体の支持構造を変更すること
ができるので、筐体自体には変更を加えることなく、各
種の偏向手段を使用したり、駆動方法を変更したような
場合にも共振を有効に防止することができる。
【0049】また請求項4記載の発明によれば、ポリゴ
ンミラーやこれを回転させるポリゴンミラーモータ等の
偏向手段が筐体から出っ張っている所定の凸部があると
きには、フレーム側のバネ部材がこれと接触すること
で、周波数の変更を可能にするので、例えばある偏向手
段を筐体に取り付けたときは共振を避けるために周波数
を変更したいような場合に、その偏向手段にバネ部材と
接触できるだけ突出した凸部を配置しておけば、簡単か
つ確実に周波数の変更が可能になり、共振を防止するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例における光走査装置の要部
を表わした一部断面図である。
【図2】 この実施例における光走査装置の要部を表わ
した断面図である。
【図3】 実施例の荷重制御用の回路の構成を表わした
回路図である。
【図4】 荷重制御部によるレーザ走査ユニットの振動
周波数の変化の様子を表わした特性図である。
【図5】 本発明の変形例における光走査装置の要部を
示す一部断面図である。
【図6】 本発明の第2の実施例における光走査装置の
上面を取り外しその内部の要部を表わした斜視図であ
る。
【図7】 ポリゴンミラーモータの上部に配置されるカ
バーの外観を示す斜視図である。
【図8】 本発明の第2の実施例における変形例として
ポリゴンミラーモータの取り付け状況を表わした一部断
面図である。
【図9】 この変形例で使用される2種類のポリゴンミ
ラーモータの外観の相違を示す側面図である。
【図10】 本体フレームを一部切り取って折り曲げる
ことで形成したバネ部材を示す斜視図である。
【図11】 従来から使用されている画像情報記録装置
の一般的な構成を表わした概略構成図である。
【図12】 図11に示した画像情報記録装置の光学系
を表わした平面図である。
【符号の説明】
51、91…レーザ走査ユニット(筐体)、52…支
柱、53…本体フレーム、54…感光体ドラム、57…
ポリゴンミラーモータ、58…ポリゴンミラー、63…
電磁石、64…コイル、65…鉄心、66…緩衝材、6
7…リング状部材、101…スペーサ、103、103
B…バネ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光ビームを入射してこれを偏向する偏向
    手段と、 この偏向手段を取り付けた筐体と、 この筐体の1または複数の所定箇所に配置されその部分
    の荷重を変更させることで前記偏向手段の駆動によって
    生じる振動の周波数と筐体の所定の固有振動数を引き離
    す荷重変更手段とを具備することを特徴とする光走査装
    置。
  2. 【請求項2】 光ビームを入射してこれを偏向する偏向
    手段と、 この偏向手段を取り付けた筐体と、 前記偏向手段の1または複数の所定箇所に配置されその
    部分の荷重を変更させることでこの偏向手段の駆動によ
    って生じる振動の周波数と筐体の所定の固有振動数を引
    き離す荷重変更手段とを具備することを特徴とする光走
    査装置。
  3. 【請求項3】 光ビームを入射してこれを偏向する偏向
    手段と、 この偏向手段を取り付けた筐体と、 この筐体を支持するフレームと、 このフレームと前記筐体の予め定められた1または複数
    の箇所との間に一方から他方に進退自在に配置され前進
    時にはこれを介して両者を接続し後退時にはこの部分で
    両者を非接続とすることでいずれかの場合に前記偏向手
    段の駆動によって生じる振動が筐体の所定の固有振動数
    と一致しないようにする接続部材とを具備することを特
    徴とする光走査装置。
  4. 【請求項4】 光ビームを入射してこれを偏向する偏向
    手段と、 この偏向手段を取り付けた筐体と、 この筐体を支持するフレームと、 このフレームの前記偏向手段と対向する位置に固定され
    偏向手段に所定の凸部があるときにはこれと接触しこれ
    以外の場合には非接触となることでいずれかの場合に前
    記偏向手段の駆動によって生じる振動が筐体の所定の固
    有振動数と一致しないようにするバネ部材とを具備する
    ことを特徴とする光走査装置。
JP21025695A 1995-08-18 1995-08-18 光走査装置 Pending JPH0954265A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7474450B2 (en) 2006-01-17 2009-01-06 Fuji Xerox Co., Ltd Light scanning device and image forming apparatus
US8654174B2 (en) 2010-06-30 2014-02-18 Kabushiki Kaisha Toshiba Image forming apparatus and method of the same

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7474450B2 (en) 2006-01-17 2009-01-06 Fuji Xerox Co., Ltd Light scanning device and image forming apparatus
US7609431B2 (en) 2006-01-17 2009-10-27 Fuji Xerox Co., Ltd. Light scanning device and image forming apparatus
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