JPH0954150A - ダイバーシティ受信gps受信機 - Google Patents

ダイバーシティ受信gps受信機

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JPH0954150A
JPH0954150A JP7208116A JP20811695A JPH0954150A JP H0954150 A JPH0954150 A JP H0954150A JP 7208116 A JP7208116 A JP 7208116A JP 20811695 A JP20811695 A JP 20811695A JP H0954150 A JPH0954150 A JP H0954150A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 都市部や山間部などの受信状況の悪い地域に
おいても、GPS電波を良好に受信して、測位が可能と
なり、測位精度が高いダイバーシティ受信GPS受信機
を提供する。 【解決手段】 受信アンテナ1a,lb、RF受信部2
a,2b、演算部3a,3bを用意し、演算部3a,3
bでは各々の受信アンテナ1a,lbで受信可能な衛星
におけるPDOP(衛星位置による測位精度低下率)を
計算するとともに、現在位置を演算する。切換制御部5
ではこれらのPDOPのうちから最良のものを選択して
切換部4を切り換える。そして、結果として得られた現
在位置を表示部6に表示させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数の人工衛星か
ら送信される電波を受信し、この受信信号を基に現在位
置を演算により求めるGPS(Global Positioning Sys
tem )受信機に係わり、特には、受信アンテナを複数有
しているダイバーシティ受信方式のGPS受信機に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、車両や船舶等の移動体におけるナ
ビゲーションシステムとして、GPS測位システムが注
目を集めている。GPSシステムでは、地球上を周回す
る二十数個の人工衛星からの電波のうち二次元側位では
3衛星以上、三次元側位では4個以上の衛星の電波を受
信する。そして、この受信データに基づいて各衛星とシ
ステムを搭載している移動体との間の距離を算出し、こ
の算出距離から移動体つまりは利用者の現在位置を測位
演算する。
【0003】GPSシステムでは衛星からの電波を受信
する必要があるが、市街地や山間部のように天空の見通
しが悪い場所においては、衛星からの電波が遮蔽され、
必要な個数(3個ないし4個)の衛星の受信ができなく
なり、測位精度が劣化したり、あるいは最悪の場合には
測位不能となるという問題がある。
【0004】この問題を補償する技術として、従来、図
5に示すようなダイバーシティ受信機が提案されてい
る。図5において、la,lbは受信アンテナ、2は受
信したRF信号を復調し復調データを出力するRF受信
部、3は復調データを基に自己の現在位置を演算する演
算部、4は受信アンテナla,lbからの受信信号を選
択的に切り換える切換部、5はRF受信部2で得られた
受信信号レベルを基にアンテナの切り換え制御を行う切
換制御部、6は演算部3で得られた現在位置を例えば地
図上に重ねて表示する表示部である。
【0005】この構成において2つの受信アンテナ1
a,1bは、例えば車両の前部と後部とに配置するな
ど、両アンテナの受信信号レベルが無相関になるよう設
置されている。RF受信部2ではアンテナlaまたはl
bで受信された受信信号を復調し、演算部3へ送出する
とともに、その受信信号レベルを検知し、切換制御部5
に送出する。切換制御部5では、RF受信部2から送ら
れてきた受信信号レベルを基に2つのアンテナla,l
bのうち受信信号レベルの高い方のアンテナを選択する
よう切換部4を制御する。演算部3では、RF受信部2
で得られた復調データを基に自己の現在位置を演算し、
表示部6において自己の現在位置が地図上などに表示さ
れる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、GPS
受信機における測位誤差の要因は受信信号レベルのみで
はなく、受信している衛星の配置にも関係する。このた
め、受信信号レベルのみで選択をする場合、両アンテナ
とも受信信号レベルが一定値以上あるときには、受信信
号レベルを見て切り換えると、測位誤差が大きくなるよ
うな配置となる衛星しか捕捉していないアンテナを選択
してしまい、測位精度を上げる上で良好なアンテナの切
り換えが行われないという欠点があった。
【0007】本発明は、上記問題点を解決するために創
案されたもので、その目的は、測位誤差を最小とするよ
うな衛星の受信が可能なアンテナの切り換えを行うダイ
バーシティ受信GPS受信機を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に係る請求項1の
ダイバーシティ受信GPS受信機は、複数の衛星から送
信される信号を受信する複数の受信アンテナと、これら
の受信アンテナにおける受信信号を選択的に切り換える
切換部と、前記切換部において選択された受信信号を復
調するRF受信部と、前記RF受信部の複調信号データ
を基に、自己の現在位置を演算するとともに、測位精度
低下率(DOP:Dilution of Precision )を算出する
演算部と、前記演算部で算出された各受信アンテナ毎に
ついての測位精度低下率がより小さくなるように前記切
換部を制御する切換制御部とを備えたことを特徴として
いる。
【0009】GPSにおいては、衛星の配置により測位
精度が大きく変化する。衛星配置の良し悪しを判定する
のがDOP(測位精度低下率)であり、測位誤差はDO
Pの値に比例して大きくなる。つまり、DOPの値が小
さくなる衛星の組み合わせを受信しているアンテナを選
択できれば、測位精度を改善できる。上記請求項1の構
成によれば、複数の受信アンテナそれぞれにおいて複数
の衛星から送信される信号を受信する。これらの受信ア
ンテナにおける受信信号が切換部において選択的に接続
される。受信信号はRF受信部に導かれ、RF受信部に
おいて復調される。この復調信号は、衛星の軌道デー
タ、データの送出時間等を含んでいる。次に、この復調
データは、演算部に入力される。演算部では、復調デー
タを基に現在位置の演算を行うとともに、現在選択して
いる衛星群の測位精度低下率(DOP)を算出しこれを
制御部に送出する。制御部では、この測位精度低下率
(DOP)の値を所定のしきい値と比較し、しきい値よ
り大きいときには切換部を制御して受信アンテナの切り
換えを行い、しきい値より小さいときは現在選択してい
る受信アンテナを継続して使用する。このようにして得
られた現在位置情報は表示部に導かれ利用者に分かりや
すい形で(例えば地図上に)表示される。RF受信部と
演算部とからなる受信系が1系統であっても、受信状況
の悪い地域において良好な受信を行うことができる。
【0010】本発明に係る請求項2のダイバーシティ受
信GPS受信機は、複数の衛星から送信される信号を受
信する複数の受信アンテナと、前記各受信アンテナにそ
れぞれ接続され、受信信号を復調する複数のRF受信部
と、前記各RF受信部にそれぞれ接続され、復調信号デ
ータを基に自己の現在位置を演算するとともに、測位精
度低下率(DOP)を算出する複数の演算部と、前記複
数の演算部の演算結果を選択的に切り換える切換部と、
前記切換部で選択された演算部での演算結果を基に現在
位置を表示する表示部と、前記各演算部で算出された各
受信アンテナについての測位精度低下率がより小さくな
るように前記切換部を制御する切換制御部とを備えたこ
とを特徴としている。複数のアンテナそれぞれにおいて
複数の衛星から送信される信号を受信する。この受信信
号は受信アンテナ毎に設けられたRF受信部においてそ
れぞれ復調され、各演算部で現在位置の測位と測位精度
低下率(DOP)の算出が行われる。各受信アンテナに
ついて得られた測位精度低下率のデータはすべて切換制
御部に送出される。切換制御部では、入力された複数の
測位精度低下率のうち最も小さいものを選択し、その受
信系を選択するよう切換部を制御する。これにより唯一
選択された演算結果である現在位置は表示部に導かれ利
用者に見やすい形で表示される。
【0011】要するに、周囲状況により時々刻々と変化
する各受信アンテナの受信状態のうち、最も良好な特性
が得られる衛星群を受信可能な受信アンテナが選択さ
れ、衛星からの電波の受信状況が悪い場所においても良
好な測位を実施することができる。
【0012】本発明に係る請求項3のダイバーシティ受
信GPS受信機は、上記請求項1または請求項2におい
て、切換制御部は、測位精度低下率が所定のしきい値よ
り大きいときは切換部を切り換え、精度低下率が所定の
しきい値より小さいときにはRF受信部からの受信信号
レベルを参照して切換部の切り換えを行うように構成さ
れていることを特徴としている。測位精度低下率(DO
P)が所定のしきい値より大きいときには受信アンテナ
の切り換えを行うが、しきい値より小さいときにはRF
受信部からの受信信号レベルを参照し、受信系が2系統
の場合はレベルが高い方のアンテナを選択し、受信系が
1系統の場合はレベルがレベル用のしきい値より大きい
ときに現在のアンテナを維持し、しきい値より小さいと
きにアンテナの切り換えを行う。測位精度低下率だけで
判断するのではなく、受信信号レベルも併せて見ている
ので、よりきめの細かい制御が行える。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るダイバーシテ
ィ受信GPS受信機の実施の形態について、図面を参照
しながら説明する。
【0014】〔実施形態1〕図1は実施形態1に係るダ
イバーシティ受信GPS受信機の電気的構成を示すブロ
ック図である。この実施形態1は請求項2に係るもので
ある。都合上、請求項2の方を先に説明する。
【0015】図中、la,1bはGPS衛星(GPS:
Global Positioning System )からの電波を受信するた
めの受信アンテナ、2a,2bは各受信アンテナ1a,
1bからの受信信号を個別に復調し衛星軌道情報、時刻
情報等の受信データを出力するRF受信部、3a,3b
は各RF受信部2a,2bからの受信データの情報を基
に自己の現在位置を演算するとともに、衛星位置による
測位精度低下率(PDOP:Position Dilution of Pre
cision)を算出する演算部、4は演算部3a,3bと表
示部6との接続状態を選択的に切り換えるための切換
部、5は各演算部3a,3bからの測位精度低下率(P
DOP)の値を比較して切換部4の切り換え制御を行う
切換制御部、6は切換部4で選択された測位結果を基に
自己の現在位置を地図上のポイントあるいはテキストに
よる緯度経度表示等のユーザーに分かりやすい形で画面
上に表示する表示部である。
【0016】ここで、受信アンテナ1a,lbは、2つ
のアンテナに相関がなく、受信状態が異なるように、例
えば車両のダッシュボードとリアトレイとに離して設置
される。また、受信された受信信号は、それぞれRF受
信部2a,2bに送られる。
【0017】RF受信部2a,2bは、同時に4個以上
の衛星からの電波を復調することができるよう多チャン
ネル化されたRF受信部で、例えば5個の衛星からの電
波の復調が同時に行える5チャンネルのRF受信部であ
る。5チャンネルのうち4チャンネルはそれぞれ現在位
置の計算に使用している衛星の電波の復調を行ってお
り、残りのlチャンネルはそれ以外の衛星の追尾を行
う。
【0018】このように復調された受信データは、演算
部3a,3bに送られる。演算部3a,3bでは、この
復調データを基に、まず、PDOP(衛星位置による測
位精度低下率)の計算を行う。
【0019】PDOPの計算は、次のように行う。行列
Aを、
【0020】
【数1】
【0021】と規定する。ここで、α,β,γは、
【0022】
【数2】
【0023】である。ただし、(xi ,yi ,zi )は
i番の衛星の位置を表し、(x′,y′,z′)は、測
位点(現在位置:未知)の座標を(x0 ,y0 ,z0
としたときの補正された座標である。また、ri ′は各
衛星から測位点までの補正された距離である。A-1を行
列Aの逆行列、AT を行列Aの行と列とを入れ換えた転
置行列とすると、重み係数行列(AT ・A)-1が与えら
れ、
【0024】
【数3】
【0025】となる。そして、衛星位置による測位精度
低下率PDOP(PはPositionで位置を表す)は、
【0026】
【数4】
【0027】となる。
【0028】なお、PDOPに代えて、以下のように与
えられるGDOP(幾何学的測位精度低下率)やTDO
P(時間による測位精度低下率)を用いてもよい。
【0029】
【数5】
【0030】
【数6】
【0031】ここで、a44は時間要素を表す。PDO
P、GDOP、TDOPのいずれを採用するかは任意で
あり、特別な差異はない。車両など移動体の三次元位置
を測位する上ではPDOPで充分である。
【0032】さて、PDOP(衛星位置による測位精度
低下率)の計算は、衛星が5個以上捕捉できているとき
にはその衛星群の中でPDOPが最高となる4つの衛星
を組み合わせたものに対しての計算とする。捕捉できて
いる衛星が3個ないし4個のときはこの組み合わせのと
きのPDOPを用いる。捕捉できている衛星が3個未満
のときはPDOPが計算できないため最大値に設定す
る。このようにして計算されたPDOPの値は、切換制
御部5に送られる。そして、衛星が3個以上捕捉できて
いる場合には、先のPDOPを計算したときの衛星の組
み合わせにおける受信データを用いて自己の現在位置の
演算を行う。この現在位置のデータは切換部4に送られ
る。
【0033】切換制御部5では、演算部3a,3bで計
算されたPDOPの比較を行う。ここで、第1の演算部
3aで得られたPDOPの値の方が小さければ切換部4
を第1の演算部3aのデータを受ける側に切り換え、第
2の演算部3bで得られたPDOPの値の方が小さけれ
ば切換部4を第2の演算部3bのデータを受ける側に切
り換える。両者の値が同じであれば、切り換えは行わな
い。こうして切換部4で選択された現在位置のデータは
表示部6に送られる。
【0034】表示部8では、地図上に自己の現在位置を
示したものを画面上に表示する。このようにすることに
より、受信状況が悪い市街地や山間部においても良好に
GPS測位を行うことができる。
【0035】〔実施形態2〕図2は実施形態2に係るダ
イバーシティ受信GPS受信機の電気的構成を示すブロ
ック図である。この実施形態2は請求項1に係るもので
ある。図中、図1と同一の符号が付けられているもの
は、同一の機能をもつものを示す。2はRF受信部、3
は演算部である。受信アンテナ1a,lbは、実施形態
1の場合と同様に2つのアンテナが無相関となるように
設けられている。いま、例えば切換部4が受信アンテナ
laに接続されているとする。すると、受信アンテナ1
aで受信された受信信号がRF受信部2に伝送される。
RF受信部2では、この受信信号を基に復調を行い受信
データを演算部3に送る。演算部3では、受信データか
らPDOP(衛星位置による測位精度低下率)を計算す
る。これも、実施形態1の場合と同様に、受信できてい
る衛星の数が3個未満のときは最大値を、同じく捕捉で
きている衛星の数が3個から4個のときはその衛星の組
み合せによるPDOPの値を、5個以上のときはその中
から最適な4つの衛星の組み合わせにおけるPDOPを
計算し、切換制御部5に送出する。また、このときの衛
星群のデータによって、自己の現在位置の演算を行い表
示部6に出力し、画面に表示する。切換制御部5には、
予め所定のしきい値が設定されている。演算部3で得ら
れたPDOPの値がこのしきい値より大きな値のときは
切換部4を制御し、受信アンテナ1aを選択している状
態から受信アンテナ1bを選択する状態に切り換える。
【0036】逆にしきい値以下のときは、現在使用して
いる受信アンテナ1aを継続して使用する。このように
することにより、RF受信部と演算部とからなる受信系
が1系統であっても、受信状況の悪い地域において、良
好な受信を行うことができる。
【0037】〔実施形態3〕図3は実施形態3に係るダ
イバーシティ受信GPS受信機の電気的構成を示すブロ
ック図である。図中、図1と同一の符号は、同一の機能
または同等の機能を有することを示す。ここで、受信ア
ンテナ1a,lbは、上記した実施形態1,2と同様に
互いに無相関になるように設けられている。そして、受
信信号はそれぞれRF受信部2a,2bで復調され、演
算部3a,3bでPDOP(衛星位置による測位精度低
下率)の計算を行うとともに自己の現在位置を演算す
る。
【0038】本実施形態3では、切換制御部5には、演
算部3a,3bからのPDOPの他にRF受信部2a,
2bにおける受信信号レベルも入力される。受信信号レ
ベルは各チャンネル毎に出力されており、例えば受信機
2aで5個の衛星が捕捉されていれば、5衛星について
の受信信号レベルが入力される。これらの入力に対して
まずPDOPの値が参照される。切換制御部5にはPD
OPに対するしきい値が保持されており、このしきい値
より大きいときは、実施形態1のときと同様にPDDP
がより小さくなる方に切り換える。
【0039】一方、PDOP(衛星位置による測位精度
低下率)がしきい値より小さいときには受信信号レベル
を参照する。受信招号レベルは、各々の系統において最
初に最小値を出す(例えば、RF受信部2aにおいて5
衛星が捕捉されていれば5衛星のうち最も受信レベルが
低い衛星の受信信号レベルを求める)。そして、RF受
信部2aとRF受信部2bとの2系統の最小信号レベル
を比較して、受信信号レベルが高くなる方の受信アンテ
ナに切換部4を切り換える。このように制御することに
より、遮蔽により衛星の捕捉状況が悪いときにはPDO
Pによる切り換えを、ある程度衛星の捕捉状況が良好な
ときには受信信号レベルによる切り換えを行うことによ
り、あらゆる受信状況において良好にGPS測位を実施
することができる。
【0040】〔実施形態4〕図4は実施形態4に係るダ
イバーシティ受信GPS受信機の電気的構成を示すブロ
ック図である。2つの受信アンテナ1a,lbは互いに
無相関になるよう設置されている。いま、例えば受信ア
ンテナ1aが切換部4により選択されていたとする。す
ると、受信アンテナ1aで受信された受信信号がRF受
信部2に入力される。RF受信部2ではこの受信信号を
復調するとともに、このとき受信されている衛星各々の
受信信号レベルを切換制御部5に送出する。復調データ
は演算部3に送られPDOP(衛星位置による測位精度
低下率)の計算がされるとともに、自己の現在位置が計
算され表示部6に表示される。
【0041】切換制御部5ではまずPDOPの値が参照
される。PDOPが、予め保持されているしきい値より
も大きいときには切換部4を制御し、受信アンテナ1a
の選択状態から受信アンテナ1bの選択状態に切り換え
る。PDOPがしきい値より小さいときには受信信号レ
ベルを参照する。
【0042】そして、受信信号レベルが予め保持されて
いるしきい値よりも大きいときには、現在の受信アンテ
ナlaが保持される。逆に、受信信号レベルがしきい値
よりも小さいときには前回の切り換え内容が参照され
る。前回の切り換えがPDOPによるものであれば現在
使用中の受信アンテナを保持し、受信信号レベル低下に
よる切り換えであれば他方の受信アンテナに切り換え
る。このような制御を行い、もし、受信アンテナの切り
換えが行われればその切り換え内容を保持する。このよ
うな制御を繰り返すことにより常に良好な特性が得られ
る受信アンテナを選択し測位演算をすることが可能とな
る以上、DOPとしてPDOP(衛星位置による位置の
測位精度低下率)を用いたが、GDOP(幾何学的測位
精度低下率)やTDOP(時間による測位精度低下率)
など他のDOPの値を用いてもよい。また、RF受信部
と演算部とからなる受信系を1系統または2系統として
記述したが、当然のことながら3系統以上の受信系に対
して本発明を適用してもよい。
【0043】なお、実施形態2と実施形態4はRF受信
部2と演算部3からなる受信系が1系統であるので、他
の実施形態3,4と比べて構成がより簡単になりコスト
面でも有利となる。また、小型化する上でも有利であ
る。
【0044】
【発明の効果】以上のようなダイバーシティ受信を用い
ることにより市街地や山間部等で衛星が遮蔽されGPS
測位が困難になりやすい場所においても、移動体上に設
置された複数本の受信アンテナのうち受信状況が良好な
特性の受信アンテナ、あるいは測位誤差の少なくなる衛
星群が受信可能な受信アンテナが選択され、この受信ア
ンテナにおいてGPS電波が受信されるため、受信不能
となる時間率を低減させることができるとともに、測位
精度を向上させることがことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る実施形態1のダイバーシティ受信
GPS受信機の電気的構成を示すブロック図である。
【図2】実施形態2のダイバーシティ受信GPS受信機
の電気的構成を示すブロック図である。
【図3】実施形態3のダイバーシティ受信GPS受信機
の電気的構成を示すブロック図である。
【図4】実施形態4のダイバーシティ受信GPS受信機
の電気的構成を示すブロック図である。
【図5】従来例のダイバーシティ受信GPS受信機の電
気的構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
la,lb……受信アンテナ 2,2a,2b……RF受信部 3,3a,3b……演算部 4……切換部 5……切換制御部 6……表示部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の衛星から送信される信号を受信す
    る複数の受信アンテナと、 これらの受信アンテナにおける受信信号を選択的に切り
    換える切換部と、 前記切換部において選択された受信信号を復調するRF
    受信部と、 前記RF受信部の複調信号データを基に、自己の現在位
    置を演算するとともに、測位精度低下率(DOP)を算
    出する演算部と、 前記演算部で演算された現在位置を表示する表示部と、 前記演算部で算出された各受信アンテナについての測位
    精度低下率がより小さくなるように前記切換部を制御す
    る切換制御部とを備えたことを特徴とするダイバーシテ
    ィ受信GPS受信機。
  2. 【請求項2】 複数の衛星から送信される信号を受信す
    る複数の受信アンテナと、 前記各受信アンテナにそれぞれ接続され、受信信号を復
    調する複数のRF受信部と、 前記各RF受信部にそれぞれ接続され、復調信号データ
    を基に自己の現在位置を演算するとともに、測位精度低
    下率(DOP)を算出する複数の演算部と、 前記複数の演算部の演算結果を選択的に切り換える切換
    部と、 前記切換部で選択された演算部での演算結果を基に現在
    位置を表示する表示部と、 前記各演算部で算出された各受信アンテナについての測
    位精度低下率がより小さくなるように前記切換部を制御
    する切換制御部とを備えたことを特徴とするダイバーシ
    ティ受信GPS受信機。
  3. 【請求項3】 切換制御部は、測位精度低下率が所定の
    しきい値より大きいときは切換部を切り換え、精度低下
    率が所定のしきい値より小さいときにはRF受信部から
    の受信信号レベルを参照して切換部の切り換えを行うよ
    うに構成されていることを特徴とする請求項1または請
    求項2に記載のダイバーシティ受信GPS受信機。
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