JP4689463B2 - 無線通信装置および無線通信装置の無線通信制御方法 - Google Patents

無線通信装置および無線通信装置の無線通信制御方法 Download PDF

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本発明は、複数のアンテナから衛星信号を受信するアンテナを切り替えて受信処理を行う無線通信制御装置および無線通信制御方法に関する。
一般的なGPS(global positioning system)信号の受信方式では、データや通話の通信(以下、単にデータ通信という)用の送受信アンテナとGPSアンテナが同一であるため、データ通信可能であればGPSアンテナも遮蔽はない。ただし、そのアンテナが遮蔽された場合、データ通信とGPS信号受信の双方が不可能となる。
このようなアンテナの遮蔽に対応し、あるいは、受信感度を良くするために複数のアンテナを装備し、用いるアンテナを切り替る技術として、ダイバーシチ受信方式が知られている。
ダイバーシチ受信方式は、データ通信中にGPS受信を行えない方式が一般的であるが、データ通信とGPS信号受信とを同時にまたは個別に行う高速データ通信に適した方式も存在する。
GPSによる位置検出可能なダイバーシチ方式の装置として、無線信号の送受信回路とGPS受信回路とに対し、2つのアンテナを相互に切替えるアンテナ切替モジュールを有するGPS対応無線通信装置が知られている(例えば、特許文献1)。
このGPS対応無線通信装置は、指向性が異なる2つのアンテナとアンテナ切替モジュールとを装備し、アンテナ切替モジュールのアンテナ接続制御によって、2つのアンテナの一方が無線信号を受信しているときは他方がGPS信号を受信可能に構成されている。
この構成では、2つのアンテナのGPS受信特性を評価して、GPSモジュールを、GPSモジュールに最良の受信特性を提供できるアンテナに切替え可能である。
特表2005−518708
特許文献1の構成では、GPSモジュールに接続されるアンテナの切替えをアンテナのGPS受信特性に応じて行う構成である。例えばGPS信号を用いて測位処理を実施する場合には、GPSモジュールにてGPS衛星からの電波(GPS信号)を受信して、その伝播時間に伝播の速度を掛ければGPS衛星までの距離が測定できる。そして、このGPS衛星からの電波を4個のGPS衛星に対して同時に観測することにより、GPS衛星からの電波を受信する端末の位置(緯度、経度、高度)を求めることができる。
しかし、上記特許文献1のように受信特性(信号強度、明瞭度、ビット誤り率)に基づきアンテナを切替える構成では、たとえ受信特性が良好であっても、GPS衛星からの電波を観測できるGPS衛星の衛星数が3個以下である場合には、端末の位置を的確に求めることができないといった問題がある。
本発明が解決しようとする課題は、衛星信号をダイバーシチ受信する際のアンテナ切り替えのための構成が簡単で、処理負担が小さい無線通信装置と、その無線通信制御方法を提供することである。
本発明に係る無線通信装置は、複数のアンテナと、前記複数のアンテナのうちの何れかに接続可能に構成され、接続されたアンテナが受信した無線信号の受信処理を行う無線信号受信回路と、前記複数のアンテナのうちの他のいずれかに接続可能に構成され、接続されたアンテナが受信した衛星からの衛星信号の受信処理を行う衛星信号受信回路と、前記無線信号受信回路にて受信処理された無線信号が入力され、当該入力された無線信号に応じて信号処理を行う信号処理手段と、前記衛星信号受信回路にて受信処理された衛星信号が入力され、当該入力された衛星信号に応じて信号処理を行う衛星信号処理手段と、前記複数のアンテナにおいて各アンテナで前記衛星信号が受信される衛星数を検出し、当該検出される衛星数に応じて、前記複数のアンテナのうち前記衛星信号受信回路と接続されるアンテナを切り替えるアンテナ接続切替手段と、を備え、前記アンテナ接続切替手段は、各アンテナで検出される前記衛星数が同一数である場合は、各アンテナで受信される前記無線信号の受信強度を検出し、当該検出される前記無線信号の受信強度が相対的に大きいアンテナを前記無線信号受信回路に接続すると共に、前記無線信号受信回路に接続されるアンテナと異なるアンテナを前記衛星信号受信回路に接続することを特徴とする。
本発明では好適に、前記アンテナ接続切替手段は、前記各アンテナでの前記衛星数を検出する際、前記複数のアンテナのうち前記衛星信号受信回路が接続されているアンテナにて衛星信号が受信される衛星数を検出し、この検出された衛星数が所定値未満である場合に、前記衛星信号受信回路を他のアンテナに接続して当該他のアンテナにて衛星信号が受信される衛星数を検出することを特徴とする。
本発明では好適に、前記アンテナ接続切替手段は、前記複数のアンテナのうち前記衛星信号受信回路が接続されている前記アンテナにて衛星信号が受信される衛星数が所定値未満である場合、前記衛星信号受信回路が接続されている前記アンテナ以外のアンテナで前記衛星信号が受信される衛星数を検出し、この検出した衛星数が異なる場合には、当該衛星数が相対的に大きいアンテナに前記衛星信号受信回路の接続先を切り替えることを特徴とする
発明では好適に、前記衛星信号処理手段は、前記アンテナ接続切替手段にて検出される前記複数のアンテナの各衛星数が所定の閾値以下である場合に、前記信号処理を実施しないことを特徴とする
発明では好適に、前記複数のアンテナが、第1アンテナと第2アンテナを有し、前記無線信号受信回路が、前記第1アンテナに接続されて前記第1アンテナが受信した無線信号の受信処理を行う第1無線信号受信回路と、前記第1アンテナと前記第1無線信号受信回路が接続された状態で前記第2アンテナに接続されると共に前記第2アンテナが受信した無線信号の受信処理を行う第2無線信号受信回路とを備え、前記アンテナ接続切替手段は、前記衛星信号受信回路を前記第1アンテナと前記第2アンテナとの何れか一方に選択的に接続する接続手段と、当該接続手段による前記衛星信号受信回路と前記第1アンテナ又は前記第2アンテナとの接続を制御する接続制御手段とを有することを特徴とする。
本発明に係る無線通信装置の無線通信制御方法は、複数のアンテナと、無線信号受信回路および衛星信号受信回路をそれぞれ少なくとも1つ含む複数の受信回路との接続を切替可能な無線通信装置の無線通信制御方法であって、前記複数のアンテナのそれぞれが受信する衛星信号から各アンテナが捕捉する衛星の数を検出する衛星数検出ステップと、前記衛星数検出ステップにおいて検出される各アンテナの衛星数が同一数である場合に、前記複数のアンテナのそれぞれで受信される無線信号の受信強度を検出する無線信号強度検出ステップと、前記無線信号強度検出ステップにおいて検出された前記無線信号の受信強度が相対的に大きいアンテナを前記無線信号回路に接続すると共に前記無線信号受信回路に接続されるアンテナと異なるアンテナを前記衛星信号受信回路に接続し、前記無線信号または前記衛星信号に対する受信処理を実行する実行ステップと、を含むことを特徴とする。
本発明によれば、衛星信号をダイバーシチ受信する際のアンテナ切り替えのための構成が簡単で、処理負担が小さい無線通信装置を実現できるという利点がある。
また、無線通信装置の構成を簡単にし、処理負担を低減することができる無線通信制御方法を提供できる。
以下、本発明の無線通信装置および無線受信制御方法の実施形態を説明する。
本発明の特徴はアンテナ切り替えの判断基準として、1つのアンテナで捕捉可能な衛星数を用いることである。この点については後述するが、最初に、前提となるGPSダイバーシチ受信が可能な無線通信装置の構成例と、その装置におけるGPSダイバーシチ受信方式について説明する。
図1に、データ受信処理経路を常に確保可能な無線通信装置の構成例を示す。なお、本発明の無線通信装置は、上記衛星数に基づいてアンテナ切替を行うことに特徴があり、適用する無線通信装置は図1の構成に限定されない。
図1に示す無線通信装置(無線通信端末)1は、第1アンテナとしてのメインアンテナ2Aと、第2アンテナとしてのサブアンテナ2Bと、3つの分波回路3a1,3a2および3bと、(アンテナ接続)切替手段4と、送信回路5と、無線信号受信回路としての2つのCDMA受信回路6A,6Bと、衛星信号受信回路としてのGPS受信回路7と、制御・処理回路8とを有する。
CDMA受信回路6A,6Bの各々は、第1増幅器61と、フィルタ62と、第2増幅器63と、CDMAダウンコンバータ64と、局部発振器を含むローカル関連回路65Aまたは65Bとを含む。
GPS受信回路7は、第1増幅器(LNA:ローノイズアンプ)71と、フィルタ72と、第2増幅器73と、GPSダウンコンバータ74とを有する。
本例では、CDMA受信回路6Bに含まれるローカル関連回路65Bは、CDMA受信回路6Aに含まれるローカル関連回路65Aと異なり、GPS受信と通常(地上波無線)受信との周波数の発振機能が切り替え可能に構成され、このため両受信に共用される。これにより回路規模の増大が抑えられ低コスト化が図られている。
なお、この共用は任意であり、GPS受信回路7とCDMA受信回路6Bの各々にローカル関連回路を設けてもよい。その場合、サブアンテナ2Bが地上波無線信号とGPS信号とを同時に受信する可能性があり、取得した双方の信号を並列処理可能に制御・処理回路8が構成されている。
このような構成の無線通信端末1は、GPS受信回路7に対し、メインアンテナ2Aからの受信処理経路と、サブアンテナ2Bからの受信処理経路のいずれかを切替手段4で切り替えて接続できる。このアンテナ切替を以下、ダイバーシチ切替動作(または、単にダイバーシチ)という。
ダイバーシチを行う前の初期状態では、GPS受信回路7がサブアンテナ2B側に接続され、CDMA受信回路6Aがメインアンテナ2A側に接続されている。送信回路5を有するCDMA受信回路6A側に接続されるメインアンテナは、送信帯域及び受信帯域の両帯域に対応しなければならず、このメインアンテナよりも、受信帯域のみに対応しているサブアンテナでGPS対応を行ったほうがGPS位置検出時のアンテナ特性が出しやすいためである。また、自身が送出する送信波による妨害を緩和するためにも、サブアンテナでGPS対応を行った方がよい。
この初期状態では、CDMA受信回路6Aがメインアンテナ2Aから地上波無線信号により搬送されるデータを受信でき、かつ、CDMA受信回路6Bがサブアンテナ2Bからのデータ受信が可能である。ただし一旦GPS受信が始まると、ローカル関連回路65Bが共用されている図示例の場合、GPS受信中におけるデータ受信は、CDMA受信回路6A側では可能であるが、ローカル関連回路65BがGPS受信に対応すべく切り替えられるため、CDMA受信回路6B側では不可能となる。これに対し、ローカル関連回路65Bが共用されていない場合は、ダイバーシチ後のGPS受信中も、引き続き両方のアンテナ(メインアンテナ2Aとサブアンテナ2B)でデータ受信が可能である。
なお、本明細書でデータとは、携帯電話等の通話を含む音声データ、画像データ、テキストデータの少なくとも1つを含む。
以上より、図1の構成では、初期状態ではメインアンテナ2Aが接続されているCDMA受信回路6A側と、初期状態ではサブアンテナ2Bに接続されているCDMA受信回路6B側において、CDMA受信回路6A側のみ送信回路5を有することによって簡易な構成となっている。また、そのような簡易構成においても、メインアンテナ2Aとサブアンテナ2Bの任意の一方でGPS受信が可能となっている。そして、メインアンテナ2Aを用いてGPS受信を行っているときは、当該GPS受信を行っているメインアンテナ2Aで地上波無線信号のデータ受信が可能である。
この複数のアンテナの1つのアンテナ(メインアンテナ2A)でGPS受信とデータ受信の双方が可能な点は重要であり、以下、この点について説明する。
図1の無線通信端末1は携帯端末であるか、自動車等に搭載される移動体端末であるか等の用途を問わないが、以下、携帯電話等の携帯端末の場合を考える。
携帯端末の場合、たとえば図2に示すようなアンテナ配置が可能である。この図2では、図1のメインアンテナ2Aを、GPSアンテナ2Agとデータ通信用メインアンテナ2Amとに分けて構成し、サブアンテナ2Bを、GPSアンテナ2Bgとデータ通信用サブアンテナ2Bsとに分けて構成している場合がある。図2には他の主な構成として、分波回路3a2、送信回路5、CDMA受信回路6AおよびGPS受信回路7を図示し、図1の他の構成は省略している。
携帯端末では、図2(A)に示すように、メインアンテナ2A(GPSアンテナ2Agおよびデータ通信用メインアンテナ2Am)が手100により覆われることもあるし、また、図2(B)に示すように、サブアンテナ2B(GPSアンテナ2Bgおよびデータ通信用サブアンテナ2Bs)が手100により覆われることもある。このように手100によりアンテナが覆われると、位置測位ができない、あるいは、位置検出精度が低下する。また、携帯端末では、その持ち方によってどちらのアンテナで受信特性がよいかが決まることがあり、その状況が頻繁に変わる可能性が高い。このため、たとえば任意の一方のアンテナが手100で覆われている等の理由によって受信特性が悪い場合、他の一方のアンテナにてGPS受信を行うとともに、EZナビウォーク(商標)など、地図データ等を受信して現在の位置に関する情報を表示部に表示させる必要がある。図1の構成は、この要請に応えるものである。
つぎに、ダイバーシチ受信におけるGPS受信方式について説明する。
まず、GPS受信方式を、図3に4つ示す。このうち図3(C),(D)に示すSimultaneous方式が、上述したようにGPS受信時にもデータ受信処理を実施できる点で最も望ましい。そして、図1の構成は、これら図3(C),(D)に示す方式でのGPS受信が可能である。また、データ受信を適宜休止とし、あるいは、サーバを介した位置検出を行わないモードにすることで、図1の構成でも図3(A),(B)に示す方式をモード選択等によって実行可能である。
図3(A)〜図3(D)に、各方式の処理について説明する。ここでは、時間を所定時間ごとに区切ったタイムスロットを用いて説明する。しかし、CDMA通信方式のようにタイムスロットといった概念がない通信方式においても同様のタイミングにて各処理を実施することにより同様のGPS受信処理を行うことができる。
ここで「(タイム)スロット」とは、ある処理のために用いる一連のデータ群の大きさまたは処理時間を表す単位である。したがって処理に応じてスロット長(データ長または処理時間)も様々である。ただし、図3では見易さ向上の意味で、スロット長を一定にして示している。また、ここでの説明では図1を適宜参照する。なお、無線通信端末1は、位置検出サーバに対して、不図示の無線通信網(ネットワーク)を介して通信可能に接続できるようになっている。
ここで処理経路(Path)について定義する。以下「パス1」というとき、メインアンテナ2Aの信号処理経路(パス)を意味する。また、以下「パス2」というとき、サブアンテナ2Bの信号処理経路(パス)を意味する。したがって、GPS受信回路7は、ダイバーシチに伴い接続されるアンテナに応じて信号処理経路(パス)も変更される。つまり、図1のGPS受信回路7は、切替手段4の動作によって、メインアンテナ2A側の処理経路(パス1)に属することもできるし、サブアンテナ2B側の処理経路(パス2)に属することもできる。
図3(A)に示す方式は「MS-Assisted方式」と称され、パス1(Path1)とパス2(Path2)で、同時にデータ受信が可能であるが、パス1でのみ間欠的にGPS受信を行う方式である。
具体的に、図1のGPS受信経路7は、切替手段4の動作によってメインアンテナ2Aに接続された状態にあり、図3(A)に示すように、スロットS1のタイミングにてパス1にてGPS受信回路7(図1)にて衛星からの衛星信号(GPS信号)を受信処理する。次のスロットS2のタイミングにて、取得した衛星データをサーバ(基地局)へ無線により送信し、位置算出をサーバに行わせ、算出された位置データを端末が基地局から無線により受信処理する。その後、つぎの位置検出タイミング(スロットS5の開始時)となるまでは、パス1のCDMA受信回路6Aを用いたデータ受信(たとえばEVDO(Evolution Data Only)受信)を行う(スロットS3,S4)。なお、図で「データ受信(EVDO受信)」とのみ記載しているが、このスロットでデータ送信(たとえばEVDO送信)を行ってもよい。このようにMS-Assisted方式のパス1は、GPS受信、位置検出のためのサーバとの通信、通常のデータ送受信を繰り返している。
一方、図3(A)のパス2では、パス1でのGPS受信期間(スロットS1,S5,S9,…)およびサーバとの送受信期間(スロットS2,S6,S10,…)は受信の休止状態に規定され、休止状態間の残りの期間で通常の、すなわち地上波無線によるデータ受信を行う。この休止状態の設定は、GPS受信回路7とCDMA受信回路6Bがローカル関連回路65Bを共用しているとの理由による。
図3(B)に示す方式は「MS-Based方式」と称され、パス1(Path1)でのみ間欠的にGPS信号受信を行う点で、図3(A)の方式と共通する。また、スロットS1〜S4により示す最初の位置検出処理はサーバにより正確な位置計算を行わせるものであり、この処理は図3(A)のMS-Assisted方式と同じである。
ただし、その後は上記サーバを介する位置検出処理を繰り返すのではなく、当該無線通信装置内で簡易的な検出位置補正を行う。つまり、つぎにスロットS5のタイミングにてパス1にてGPS受信を行うと、その衛星データを基に当該端末内で位置を補正する処理を実行する。この簡易補正を数回行うと誤差が大きくなることから、本例ではスロットS5〜S10までに簡易補正を2回行った後(この回数は任意である)、最初のスロットS1〜S4と同様にしてサーバで位置計算を実行させることにより、誤差が小さい正確な位置を取得する。一方、パス1でのGPS受信と位置検出のためのサーバとの通信との両方のタイミングにおけるパス2でのデータ受信を休止状態とすることはMS-Assisted方式と同様である。
このMS-Based方式は上記MS-Assisted方式と比べて、サーバとの通信回数が減ることから、その分、地図などを取得するために通常の(すなわち地上波無線による)データ受信(およびデータ送信)が可能である。
以上の2つの方式は、図3(A)および図3(B)を見れば明らかなように休止状態の発生頻度が高く、そのために地図データ等の高速受信に限界がある。そこで考えられたのが以下の2つの方式である。
図3(C)に示す方式は「Simultaneous方式」と称され、簡易的な検出位置補正を行う点では図3(B)の方式と共通する。
Simultaneous方式がMS-Based方式と異なる点は、GPS受信(衛星データ受信)中にも同じタイミング(タイムスロット)にてデータ受信が可能なことである。つまり、図3(B)と同様にパス1側でGPS受信を行ってもよいし、図3(C)に示すようにパス1側でGPS受信を行ってもよく、かつ、どちらか一方側でGPS受信を行っても、そのどちらか他方側でデータ受信が行えることが、Simultaneous方式の大きな特徴である。そのためにはGPS受信処理とデータ送受信を並列処理可能な信号処理回路(制御・処理回路8)を備える必要がある。
具体的には、図1のGPS受信回路7は、切替手段4の動作によってサブアンテナ2Bに接続された状態にあり、図3(C)のパス2でGPS受信を行っているスロットS1,S5,S9,…の残りの期間に、同じパス2でデータ受信が可能となっている。このときGPS受信回路7は切替手段4の制御によってサブアンテナ2Bに接続され、パス2に属するように制御されている。
なお、本例のスロット構成例では、パス1にのみデータ送信機能を備える関係で、パス2でGPS受信して得られた衛星データはパス1の次のスロット、すなわち上記例ではスロットS2,S6,S10,…のタイミングでパス1を介してサーバに送信し、サーバによる位置計算の結果をパス1の信号受信回路で受信するようになっている。図3(C)中の矢印は、そのためのデータ転送を表している。このスロットS2,S6,S10,…の期間にパス2でデータ受信も可能であるが、データが地図等の場合を想定していることから、その期間は休止状態とし位置計算結果を見てデータ受信を開始するようにしている。
このSimultaneous方式は、上記MS-Based方式と比較すると、一方側のパスでのGPS受信と他方側のパスでのデータ受信の双方が同時に可能であるという利点がある。具体的に、初期状態でメインアンテナ2Aの受信状態が悪いときは、初期状態のパス2において、サブアンテナ2Bを用いたパスでのGPS受信とメインアンテナ2Aを用いたパス1でのデータ受信の双方が可能である。
またSimultaneous方式は、休止回数期間が少ない分、よりデータ受信が可能な回数が増え、地図などのデータを高速受信することができる。
以上の3方式は、GPS受信ごとにサーバによる位置計算を行うか、または、GPS受信の数回に1回の割合でサーバ経由の位置計算を行い、他のGPS受信時には簡易補正を行うことを前提としている。
これに対し、図3(D)に示す方式は、衛星から取得したデータを端末にて処理し位置を端末内で算出するものである。この方式を「Stand Alone方式」と称する。
Stand Alone方式では、具体的に図3(D)に示すように、スロットS1,S4,S7,…の各々でGPS受信に続いて端末内で位置検出計算を実行し、それらのスロット間に存在する他のスロットではデータ受信が可能である。一方、パス1ではパス2のGPS処理とは無関係にデータ(GPS表示のためのデータ等でもよい)を受信(または送信)可能である。この方式では、他の方式でサーバにて行っていた位置算出処理を端末で行うものであることから、端末内での位置計算は正確な精度が要求される。
このStand Alone方式は、上記Simultaneous方式と比較すると、「サーバへ衛星データを送信する」ための通信が不要であることから、その分、さらに地図などのデータを受信可能な回数(スロット数)が増えているが、端末の処理負担は比較的大きい。
なお、4つのGPS受信方式を受信処理経路(パス)が2つの場合で説明したが、3以上でもよい。
そして図1に示されるこの無線通信装置1は図3(C)のデータ受信とGPS受信とを同時に実施可能なSimultaneous方式において、GPS受信を行うためのアンテナを切り替えるダイバーシチ方式に最も適した構成である。
また、図1の切替手段4およびこれを制御する制御・処理回路8内の制御部が行うアンテナ切り替え制御は、たとえば各アンテナでのGPS帯域の電界強度、各アンテナからのGPS信号を用いて実際に測位を行った結果(例えば位置検出精度等)などを用いてもよいが、各アンテナでの衛星数の捕捉数を制御部で求めて、これが大きい方のアンテナに切り替える方法が、より望ましい。衛星数の捕捉数算出に関し、たとえばC/Aコードと称される衛星ごとに独自なコードを制御部内でGPS信号に乗算し、その結果の差異、例えば当該乗算結果がハイレベルとなるGPS信号が何種類あるかによって衛星数を検出するとよい。その他、各衛星から各々送出される衛星信号の送出時間情報と衛星の現在位置情報とから衛星数を識別する方法も採用可能である。
判断基準が電界強度の場合、電界強度がより強いGPS信号が得られるアンテナをGPS受信回路7に接続するように切替手段4を制御する。また、判断基準が位置検出精度の場合、検出した位置精度がより高いほうのアンテナをGPS受信回路7に接続するように切替手段4を制御する。また、判断基準が衛星数の場合、捕捉衛星数がより多いアンテナをGPS受信回路7に接続するように切替手段4を制御する。
特に、捕捉衛星数を基に判断を行う場合は、初期状態の捕捉衛星数、すなわちサブアンテナ2Bの捕捉衛星数が予め決められた所定数以上ならアンテナ切換制御を行わないで、その数が上記所定数未満の場合のみアンテナ切り替えを行うようにすることが望ましい。この方法は、アンテナを一旦切り替えて両方の捕捉衛星数を確認する場合に比べると、必要以上にアンテナ切り替えを行わなくて済む場合があり、制御速度、処理負担の低減ができるため、より望ましい。普通に携帯端末を手で持っている場合、手で隠れる位置にはGPSアンテナを配置しないことから、ある程度見晴らしがよい場所では捕捉衛星数が上記所定数以上の条件を満たすことも多い。このため、この所定数を用いた比較の結果に応じてアンテナ切り替えの有無を判断する方法は有効で、効果が大きい。
以上の4方式の何れかを採用した場合、地図データ等の高速データ通信維持のためにGPSダイバーシチ受信のアンテナ切り替えを、簡単で高速データ通信の負担とならない判断基準(判断基準)により行う必要性がある。
本実施形態では、このような要請からアンテナ切り替えを、アンテナが捕捉する衛星数を基準として行う。以下、衛星数検出のための具体的な構成例と動作を説明する。
図4は、衛星数検出のための構成を、より具体的に示すブロック図である。この図4は、図1との対応ではメインアンテナ2Aまたはサブアンテナ2Bと、GPS受信回路7と、制御・処理回路8を示すものである。なお、衛星数検出について、各衛星から各々送出される衛星信号の送出時間情報と衛星の現在位置情報とから衛星数を識別してもよいが、ここでは衛星信号に含まれるC/Aコードを用いた衛星数検出方法を述べる。
図4に示すGPS受信回路7に接続されるアンテナは、不図示の切替手段4(図1参照)によって、メインアンテナ2Aかサブアンテナ2Bかが決められる(以下、単にアンテナ2と称する)。
GPS受信回路7は、ノイズ除去あるいはバンドパスの機能を有する2つのフィルタ75,72と、ローノイズアンプ(LNA)71と、周波数を中間周波数(IF)に変換するためのミキサ76およびローカル信号発生器77とを備える。
制御・処理回路8内に衛星数検出部を有し、衛星数検出部は、図4に示すように、検出可能な最大の衛星数4に対応した4系統の検出ユニットUA,UB,UC,UDを有している。
各ユニット内では、C/Aコードの乗算器81と、デジタルフィルタ82と、検出器83とを備え、これらをベースバンド信号の入力側から、この順に縦続接続した構成となっている。
現在の運用では、衛星信号の送出周波数は1575.42[MHz]である。衛星信号には衛星ごとに異なる上記C/Aコードが含まれ、これによりどの衛星からの信号かが区別できる。衛星信号に含まれるC/Aコードが制御・処理回路8内で保持しているC/Aコードと同じでないと信号が取り出せず、衛星が存在するかどうかもわからない。以下、この前提の下、図4の動作を説明する。
アンテナ2から入力された衛星信号(高周波(RF)信号)は、不図示の切替手段4(図1)を介してGPS受信回路7に入力され、ここで所定のフィルタリング、増幅等が行われた後、ミキサ76およびローカル信号発生器77によって中間周波数(IF)信号に変換される。ミキサ76およびローカル信号発生器77は、図1ではGPSダウンコンバータ74に含まれる。IF信号は、制御・処理回路8内の衛星数検出部に送られる。
衛星数検出部において、ユニットUA内の乗算器81Aの一方入力にベースバンド信号が入力され、他方入力にC/AコードCaが入力され、そこで乗算される。同様に、他のユニットUB〜UDの乗算器81B,81C,81Dにおいて、ベースバンド信号にC/AコードCb,Cc,Cdが乗算される。
乗算器81A〜81Dから出力される、C/Aコード乗算後のベースバンド信号はデジタルフィルタ82を通って、対応する検出器83A〜83Dのいずれかに入力される。
検出器83A〜83Dの各々で、衛星からの信号をキャッチできたかを応答の有無で検出する。たとえば、応答がある場合は信号レベルが高くなり、衛星からの信号をキャッチできていることが検出される。
なお、C/Aコードは32種類あり、そのうちの1つCaに対して応答があれば、それを除く31種類のC/Aコードについて応答を調べ、そのうちのCbに対して応答があれば、それを除く30種類のC/Aコードについて応答を調べ、これを繰り返すことで衛星数の検出を行ってもよい。その場合、ユニットは1系統で乗算器81の他方入力に与えられるC/Aコードが32種類から順次スキャンされる構成となる。
一方、図4に示すような複数(本例では4つ)のユニットUB〜UDを備える衛星数検出部は、1つのベースバンド信号に対して複数のC/Aコードを一度に乗算することができ、それぞれの応答の有無によって、そのC/Aコードを有した衛星からの信号をキャッチできていたかどうかがわかることから、検出時間が短いという利点がある。
つぎに、上記方法等により得られた衛星数検出結果を基に行う切替手段4(図1)の制御方法を説明する。
ここでは図1を適宜参照しつつ、図5および図6に示すフローチャートに沿って説明する。
図5は、図1および図4の制御・処理回路8の処理を主に示している。ここで第2アンテナ(サブアンテナ2B)がGPS受信回路7に接続されている状態を初期状態とする。
ステップST1では、第2アンテナで受信したGPS信号を、図1のGPS受信回路7で受信処理した後、制御・処理回路8に送る。制御・処理回路8は、図4を用いて前述した方法によって衛星数を取得する。取得した衛星数を“α”とする。
ステップST2では、制御・処理回路8が衛星数αが、予め決められた所定値A未満かを判断する。衛星数αが所定値A以上のときはGPS受信状態が良好と判断して、次のステップST3にて、第2アンテナ(サブアンテナ2B)により受信されたGPSデータを用いて位置検出または位置補正を行う。
位置検出の場合は、制御・処理回路8から送信回路5に受信データを転送し、第1アンテナ(メインアンテナ2A)からサーバ(基地局)に無線通信で送る。そして、基地局からの位置検出データをメインアンテナ2Aで受信し、CDMA受信回路6Aで処理した後、制御・処理回路8の制御によって、例えば地図データを取得して、地図データ上に現在位置を表示する。
位置補正の場合は、図1の無線通信端末1内で制御・処理回路8によって位置補正を行い、表示位置を必要に応じて変化させる。
一方、ステップST2の判断が「Yes」、すなわち第2アンテナ(サブアンテナ2B)によりGPS信号が受信される衛星数αが所定値A未満の場合は、次のステップST4にて、第1アンテナにてGPS受信が試みられる。
具体的には、制御・処理回路8の制御によって切替手段4がダイバーシチ(アンテナ切替動作)を実行し、これによってGPS受信回路7が第1アンテナ(メインアンテナ2A)に接続される。この状態で受信されるGPS信号をGPS受信回路7を介して制御・処理回路8が受け取り、その衛星数を同様な方法によって調べる。取得された衛星数を“β”とする。
制御・処理回路8は、次のステップST5にて、この第1アンテナによる取得衛星数βを、第2アンテナによる取得衛星数αと比較する。比較の結果がα<βでない、つまり第2アンテナのGPS受信状態が第1アンテナよりも良好又は同様である場合は、上記ステップST3に処理を移行させる。一方、α<βの場合は、第1アンテナのGPS受信状態が比較的よいと判断し、最初にGPS受信を行うアンテナを第1アンテナとすることを確定する(ステップST6)。
そして、次のステップST7にて、制御・処理回路8が、第1アンテナで受信したGPS信号を用いて、上記と同様に位置検出または位置補正を行う。
なお、終了後はリターン状態となって、制御・処理回路8が測位終了の指示を出すまでスタートから始まる処理が繰り返されるため、ステップST7またはステップST3が、GPSデータを受信するたびに繰り返される。
図6に示すフローチャートは、モード変更を伴う方法である。このモード変更を行うか否かは任意であるが、ユーザー設定または図1の制御・処理回路8の判断によってモード変更を行うことが決められた場合に、図5の衛星数αとβが取得できた段階からスタートする。
図6において、ステップST11にて、制御・処理回路8が衛星数α,βの各々を所定値Aと比較し、その両方の衛星数が所定値A未満でない(少なくとも一方が所定値A以上の)場合は、GPS受信状態が極めて良好であると判断して、処理がステップST12に移行する。
ステップST12は、衛星データのみを使用した測位モードであり、図3(D)のSimultaneous方式に似た測位モードである。つまり、制御・処理回路8がGPSデータに基づく位置検出機能を備え、この機能によって無線通信端末1内で測位を実行する。
ステップST11の判断が「Yes」、すなわち両方の衛星数が所定値A未満の場合は、次のステップST13にて、衛星数がより多く捕捉できたアンテナを、制御・処理回路8の制御が選択する。ここではα>βとし、第2アンテナ(サブアンテナ2B)が選択されたとする。この場合、切替手段4によるアンテナ切り替えは必要ない。
つぎにステップST14にて、制御・処理回路8が衛星数αを所定値B(<A)と比較する。この比較の結果、衛星数αが所定値B以上の場合は、GPS受信状態が比較的に良好であると判断して、処理がステップST15に移行する。
ステップST15の処理は、図5のステップST3における位置補正と、ステップST12の衛星データを用いた位置検出とを組み合わせた測位モードの場合である。
ステップST14の判断が「Yes」、すなわち衛星数αが所定値B未満(α<B)の場合は、制御・処理回路8が次のステップST16にて、衛星数αを所定値C(<B)と比較する。この比較の結果、所定数αが所定値C以上でない(α<C)場合は、処理がステップST17に移行し、測位に必要な衛星数が得られないため測位(信号処理)を中止する。
一方、ステップST16の判断が「Yes」、すなわち衛星数αが所定値C以上(C≦α<B)の場合、制御・処理回路8が次のステップST18にて図5のステップST3と同様な方法によって位置補正を行うモードにモード設定する。これにより、基地局からの測位データのみで簡易な位置検出が無線通信端末1内で実行される。
各モード実行後は処理が終了するが、終了後はリターン状態となって、制御・処理回路8が測位終了の指示を出すまでスタートから始まる処理が繰り返される。
最後に、このようなGPS受信による位置検出(測位)とデータ受信との関係を、図7のタイムスロット図を用いて説明する。
図7は、同じタイミングでGPS受信を行う場合の処理をタイムスロットを用いて示した図である。図7(A)はダイバーシチ前、すなわちアンテナ切り替え前(初期状態)を示し、図7(B)はダイバーシチ後(アンテナ切り替え後)を示す。
図7(A)のダイバーシチ前において、パス1の時間T0以後のスロット群を符号“Sa1,Sb1,…,Sd1,…,Sh1,…”により示し、パス2の時間T0以後のスロット群を符号“Sa2,Sb2,…,Sd2,…,Sg2,Sh2,…”により示す。また、図7(B)のダイバーシチ後において、パス1の時間T0以後のスロット群を符号“SA1,…,SC1,SD1,…,SF1,SG1,SH1,…”により示し、パス2の時間T0以後のスロット群を符号“SA2,…,SD2,…,SG2,SH2,…”により示す。
なお、図7では便宜上、時間幅が同じスロットごとに処理内容を設定して、各処理の開始タイミングを合わせるようにしているが、CDMA通信方式のようにタイムスロットの概念がない通信方式でも、各処理の開始タイミングを合わせるように制御すればよい。
図7(A)に示すダイバーシチ前は、すでに説明した図3(C)のSimultaneous方式の制御と同じであり、GPS受信回路7はサブアンテナ2Bに接続された状態にある。
図7(B)の時間T0から時間T1の間にアンテナ切り替え動作(ダイバーシチ)の指示があると、スロットSA2でGPS受信した後は、図1の切替手段4がGPS受信回路7に接続するアンテナをサブアンテナ2Bからメインアンテナ2Aに切り替える。このためGPS受信処理機能がパス1側に変更され、以後、パス2ではGPS受信処理が行われなくなる。
本例ではパス1でどのタイミングで次のGPSを開始するかは、図7(A)のダイバーシチ前のGPS受信タイミングと同期して決められる(ただし、非同期とすることもできる)。したがって、矢印20に示すように、ダイバーシチ前のGPS受信スロットSd2と同じタイミングにて、ダイバーシチ後のGPS受信スロットSD1が設定されている。このGPS受信期間(スロットSD1)、パス2では図1のローカル関連回路65Bが共用されている関係上、データ受信が行えない(スロットSD2)。
ここで図7(B)のスロットSD1では、図1のCDMA受信回路6AとGPS受信回路7とを用いて、データ受信とGPS受信が並行に行われる。
その後、3スロットに1回の割合でGPS受信が繰り返される(スロットSG1,…)。その他のスロットに関しては、ダイバーシチ前後で同じタイミング(時間T3)にてサーバ・データ送受信(Server Tx/Rx)が行われ(スロットSH1)、残りのスロットでデータ受信が行われる。
このときパス2において、GPS受信タイミングに対応するスロットSD2,SG2,…では休止状態をとり、サーバ・データ送受信タイミングに対応するスロットSH2でもここでは休止状態となっている。ただし、後者の休止状態は任意であり、データ受信としてもよい。
本実施形態の無線通信端末1、無線通信端末1と基地局とを含む無線通信システムによれば、以下の利点および特徴がある。
本実施形態の無線通信端末1は、図1に示すように第1のアンテナ(メインアンテナ2A)に接続されているCDMA受信回路6Aと、第2のアンテナ(サブアンテナ2B)に接続されているCDMA受信回路6Bと、GPS受信回路7とを有し、GPS受信回路7に接続するアンテナを制御・処理回路8の制御により動作する切替手段4によって切替可能な構成を有することから、前述した図4〜図9に示すように、GPS受信回路7がメインアンテナ2Aに接続されている場合、サブアンテナ2Bに接続されている場合の双方で、衛星信号と無線信号(データ信号)の両方を受信可能である。また、ローカル関連回路65BがCDMA受信回路6BとGPS受信回路7で共用されていることから、その分回路面積、コストが節約できている。
また、図4の構成図、図5と図6のフローチャートに示すように、アンテナ切り替えの基準として衛星信号から制御・処理回路8が取得する衛星数が用いられることから、複雑な計算を実行する必要がなく、例えば図4の例では簡単な回路で衛星数検出が可能である。
換言すると、ダイバーシチ受信の判断基準を測位精度にも直結する「衛星数」としたため、複雑な処理が不要で容易で素早いダイバーシチ受信が可能である。
この「容易で素早い」ことはとても重要で、EZナビウォーク(商標)などを想定した場合、アンテナ決定に時間が掛かりすぎて地図上の現在位置の更新が遅れたりすることを防ぐことができる。また測位精度に直結する「衛星数」を判断基準としたことから、ダイバーシチ受信後のアンテナによるGPS受信は良好であり、測位精度が向上する。
さらに、衛星数が所定の条件になるまではダイバーシチ受信の検出作業(他方のアンテナの状況調査)すら行わないので、高速データ通信が維持できる。
検出した衛星数を制御・処理回路8が所定値A(およびB,C)と比較することによって、アンテナ切り替え指示を切替手段4に与えることができる。所定値がA〜Cを有して、衛星数を比較する図6の場合は、衛星数のレベルを3段階に分けてモード設定を行う。すなわち上記例では、最も衛星数が多い場合は無線通信端末内での衛星データのみを用いた測位モードに設定する。また、次に衛星数が多い場合は衛星データによる端末内測位と、基地局で計算された結果とを用いた簡易測位とを組み合わせたモードに設定する。そして、次に衛星数が多い場合は簡易測位のみのモードとし、それより衛星数が少ない所定値C未満の場合に測位自体を行わないという設定が可能である。
これによって、より効率的で、柔軟かつ迅速な位置検出が可能である。
なお、本発明の無線通信装置は、上述した実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
例えば、上述した実施形態では、各アンテナにおける衛星数を対比して、捕捉している衛星数が多い方のアンテナをGPS受信回路に接続する構成としたが、各アンテナにおける衛星数が同一である場合には、各アンテナでのGPS信号の受信強度を検出し、この受信強度が比較して大きい方のアンテナをGPS受信回路に接続する構成としても良い。この場合にも上述した実施形態と同様の効果が得られる。
または、各アンテナにおける衛星数が同一である場合には、各アンテナで受信される無線信号の受信強度を検出し、この無線信号の受信強度に応じてGPS受信回路に接続するアンテナを切替えるように構成しても良い。具体的には、無線信号の受信強度が比較して小さい方のアンテナをGPS受信回路に接続し、無線信号の受信強度が比較して大きい方のアンテナをCDMA受信回路に接続するようにアンテナを切替えればよい。この場合、各アンテナの捕捉する衛星数は同一であり、何れのアンテナを用いてGPS受信を行っても問題は無いため、無線信号の受信強度が比較的に大であるアンテナをCDMA受信回路に接続することにより、無線信号の受信を好適に実施することができる。
本発明の実施形態に係る無線通信装置のブロック図である。 (A)および(B)は、無線通信端末のアンテナ配置と、その遮蔽の説明図である。 (A)〜(D)は、ダイバーシチ受信におけるGPS受信方式のタイムスロット図である。 衛星数検出のための構成を示すブロック図である。 衛星数検出に基づく測位のフローチャートである。 モード変更を伴う測位のフローチャートである。 (A)および(B)は、ダイバーシチ前後でGPS受信を同期させる場合のタイムスロット図である。
符号の説明
1…無線通信端末、2…アンテナ、2A…メインアンテナ、2B…サブアンテナ、3a1,3a2,3b…分波回路、4…切替手段、5…送信回路、6A,6B…CDMA受信回路、7…GPS受信回路、8…制御・処理回路、81A〜81D…乗算器、82…デジタルフィルタ、83A〜83D…検出器、α,β…検出(捕捉)衛星数、A,B,C…所定値

Claims (6)

  1. 複数のアンテナと、
    前記複数のアンテナのうちの何れかに接続可能に構成され、接続されたアンテナが受信した無線信号の受信処理を行う無線信号受信回路と、
    前記複数のアンテナのうちの他のいずれかに接続可能に構成され、接続されたアンテナが受信した衛星からの衛星信号の受信処理を行う衛星信号受信回路と、
    前記無線信号受信回路にて受信処理された無線信号が入力され、当該入力された無線信号に応じて信号処理を行う信号処理手段と、
    前記衛星信号受信回路にて受信処理された衛星信号が入力され、当該入力された衛星信号に応じて信号処理を行う衛星信号処理手段と、
    前記複数のアンテナにおいて各アンテナで前記衛星信号が受信される衛星数を検出し、当該検出される衛星数に応じて、前記複数のアンテナのうち前記衛星信号受信回路と接続されるアンテナを切り替えるアンテナ接続切替手段と、
    を備え
    前記アンテナ接続切替手段は、各アンテナで検出される前記衛星数が同一数である場合は、各アンテナで受信される前記無線信号の受信強度を検出し、当該検出される前記無線信号の受信強度が相対的に大きいアンテナを前記無線信号受信回路に接続すると共に、前記無線信号受信回路に接続されるアンテナと異なるアンテナを前記衛星信号受信回路に接続する
    ことを特徴とする無線通信装置。
  2. 前記アンテナ接続切替手段は、前記各アンテナでの前記衛星数を検出する際、前記複数のアンテナのうち前記衛星信号受信回路が接続されているアンテナにて衛星信号が受信される衛星数を検出し、この検出された衛星数が所定値未満である場合に、前記衛星信号受信回路を他のアンテナに接続して当該他のアンテナにて衛星信号が受信される衛星数を検出する
    ことを特徴とする請求項1記載の無線通信装置。
  3. 前記アンテナ接続切替手段は、前記複数のアンテナのうち前記衛星信号受信回路が接続されている前記アンテナにて衛星信号が受信される衛星数が所定値未満である場合、前記衛星信号受信回路が接続されている前記アンテナ以外のアンテナで前記衛星信号が受信される衛星数を検出し、この検出した衛星数が異なる場合には、当該衛星数が相対的に大きいアンテナに前記衛星信号受信回路の接続先を切り替える
    ことを特徴とする請求項2記載の無線通信装置。
  4. 前記衛星信号処理手段は、前記アンテナ接続切替手段にて検出される前記複数のアンテナの各衛星数が所定の閾値以下である場合に、前記信号処理を実施しない
    ことを特徴とする請求項記載の無線通信装置。
  5. 前記複数のアンテナが、第1アンテナと第2アンテナを有し、
    前記無線信号受信回路が、前記第1アンテナに接続されて前記第1アンテナが受信した無線信号の受信処理を行う第1無線信号受信回路と、前記第1アンテナと前記第1無線信号受信回路が接続された状態で前記第2アンテナに接続されると共に前記第2アンテナが受信した無線信号の受信処理を行う第2無線信号受信回路とを備え、
    前記アンテナ接続切替手段は、前記衛星信号受信回路を前記第1アンテナと前記第2アンテナとの何れか一方に選択的に接続する接続手段と、当該接続手段による前記衛星信号受信回路と前記第1アンテナ又は前記第2アンテナとの接続を制御する接続制御手段とを有する
    ことを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項記載の無線通信装置。
  6. 複数のアンテナと、無線信号受信回路および衛星信号受信回路をそれぞれ少なくとも1つ含む複数の受信回路との接続を切替可能な無線通信装置の無線通信制御方法であって、
    前記複数のアンテナのそれぞれが受信する衛星信号から各アンテナが捕捉する衛星の数を検出する衛星数検出ステップと、
    前記衛星数検出ステップにおいて検出される各アンテナの衛星数が同一数である場合に、前記複数のアンテナのそれぞれで受信される無線信号の受信強度を検出する無線信号強度検出ステップと、
    前記無線信号強度検出ステップにおいて検出された前記無線信号の受信強度が相対的に大きいアンテナを前記無線信号回路に接続すると共に前記無線信号受信回路に接続されるアンテナと異なるアンテナを前記衛星信号受信回路に接続し、前記無線信号または前記衛星信号に対する受信処理を実行する実行ステップと、
    を含むことを特徴とする無線通信装置の無線通信制御方法。
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