JPH0953149A - 高強度高靭性肌焼き用鋼 - Google Patents

高強度高靭性肌焼き用鋼

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JPH0953149A
JPH0953149A JP20631195A JP20631195A JPH0953149A JP H0953149 A JPH0953149 A JP H0953149A JP 20631195 A JP20631195 A JP 20631195A JP 20631195 A JP20631195 A JP 20631195A JP H0953149 A JPH0953149 A JP H0953149A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 高価な合金元素を多量添加することなく、低
コストで且つ耐摩耗性、疲労特性、耐衝撃性等に優れ、
歯車やシャフト等の機械部品として優れた性能を示す肌
焼き鋼部品を与える肌焼き用鋼を提供する。 【解決手段】 C、Mn、Al、Nを少量含有し残部が
Feおよび不可避的不純物よりなる鋼材であって、該鋼
材を用いた部品を浸炭窒化処理した後に行なわれる焼入
れ時の平均冷却速度をVとしたとき、下記[Ia ]また
は[Ib ]式を満たす高強度高靭性肌焼き用鋼である。 平均冷却速度(V)=390Jeq -1.35C1a =10k1a ≦平均冷却速度(V)≦VC2a =10k2a ……[Ia ] VC1b =10k1b ≦平均冷却速度(V)≦VC2b =10k2b ……[Ib ] 式中、Jeg、VC1a ,VC2a ,VC1b ,VC2b は本文
に記載の通り。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種の構造用部品
として用いられる鋼材のうち、特に耐摩耗性や耐疲労特
性を改善するため浸炭焼入れ若しくは浸炭窒化焼入れ処
理による表面硬質化処理の行なわれる部品、例えば自動
車などの各部に用いられる歯車やシャフト、等速ジョイ
ント等を製造するための素材として有用な肌焼き用鋼に
関するものである。尚以下の説明では、歯車に適用する
場合を代表的に取り上げて説明を進めるが、本発明はも
とより歯車の製造に限定されるものではなく、その優れ
た浸炭焼入性や浸炭窒化焼入性を活用し、芯部の高靭性
を維持しつつ表層部を硬質化して、高い表面硬度と優れ
た衝撃特性の求められる部品を製造するための素材とし
て有効に活用される。
【0002】
【従来の技術】近年、自動車や自動二輪車等を始めとす
る様々の輸送機械などから放出される排ガスによる大気
汚染は大きな社会問題となっており、こうした問題を軽
減すると共に燃費低減を図るための車体軽量化対策の一
環として、歯車やシャフト等の機械部品の小型軽量化が
進められており、それに伴ってそれらの部品に対する高
強度化や高疲労強度化の要求は一段と高まっている。
【0003】ところで歯車等を高強度化する際には、疲
労特性の向上に加えて衝撃特性も高める必要があり、衝
撃特性の向上対策としては、例えば特開平1−2475
61号公報に記載されている様に、PやSなどの不純物
元素を極力低減すると共にMoやV等の合金元素を含有
せしめることによって耐衝撃性を高め、且つ表面に浸炭
(あるいは浸炭窒化)等の肌焼き処理を施すことによっ
て表面強度を高める方法が知られている。また特開昭6
2−1843号公報には、原料鋼材中にMoやSi等を
添加することによって浸炭処理後の芯部組織を結晶粒度
番号で9番以上の微細なフェライト+マルテンサイト2
層組織とすると共に、浸炭層の結晶粒度番号も9番以上
とすることにより、衝撃特性を高めた高靭性浸炭用鋼も
開示されている。
【0004】しかしながら、上記の様に不純物元素を低
減したり合金元素を添加するだけでは高強度化と衝撃特
性に対する最近の要望を満たすことはできない。また結
晶組織や結晶粒度を制御する方法にしても、必ずしも満
足のいく性能のものが得られているとはいえず、更には
高価な合金元素の多量添加によってコスト高になるとい
う問題も指摘される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の様な事
情に着目してなされたものであって、その目的は、高価
な合金元素を多量添加することなく、低コストで且つ耐
摩耗性、疲労特性、耐衝撃性等に優れ、歯車やシャフト
等の機械部品として優れた性能を示す肌焼き鋼部品を与
える様な肌焼き用鋼を提供しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決すること
のできた本発明に係る高強度高靭性肌焼き用鋼は、 C:0.05〜0.30% Mn:0.3〜3.0% Al:0.015〜0.06% N:0.005〜0.030% 残部:Feおよび不可避的不純物 よりなる鋼材であって、該鋼材のジョミニー冷却曲線に
おけるJ9(mm)位置の硬さHRCが55以下であ
り、且つ該鋼材を用いて成形された部品を浸炭もしくは
浸炭窒化処理した後に行なわれる焼入れ時の平均冷却速
度Vとしたとき、V C1a ,VC2a が下記[Ia ]式の関
係を満たす様に成分調整し、 平均冷却速度(V)=390Jeq -1.35 式中、Jeqは、当該鋼材のジョミニー焼入れ曲線におい
て、その硬さが浸炭焼入れ若しくは浸炭窒化焼入れ後の
部品の芯部硬さに相当するジョミニー位置を表わす。 VC1a =10k1a ≦平均冷却速度(V)≦VC2a =10k2a ……[Ia ] 式中、k1a=3.62-7.17[C%]-0.43[Mn%]-3.86[P%] k2a=4.01-5.96[C%]-0.33[Mn%]-9.45[P%] あるいは、 C:0.05〜0.30% Mn:0.3〜3.0% Al:0.015〜0.06% N:0.005〜0.030% を含有すると共にCr:3.0%以下、Mo:1.0%
以下およびNi:3.0%以下よりなる群から選択され
る少なくとも1種の元素を含有し、 残部:Feおよび不可避的不純物 よりなる鋼材であって、該鋼材のジョミニー冷却曲線に
おけるJ9(mm)位置の硬さHRCが55以下であ
り、且つ該鋼材のジョミニー冷却曲線におけるJeq(m
m)位置の硬さHRCが55以下であり、且つ該鋼材を
用いて成形された部品を浸炭もしくは浸炭窒化処理した
後に行なわれる焼入れ時の平均冷却速度をVとしたと
き、VC1b ,VC2b が下記[Ib ]式の関係を満たす様
に成分調整したもの、 平均冷却速度(V)=390Jeq -1.35 式中、Jeqは、当該鋼材のジョミニー焼入れ曲線におい
て、その硬さが浸炭焼入れ若しくは浸炭窒化焼入れ後の
部品の芯部硬さに相当するジョミニー位置を表わす。 VC1b =10k1b ≦平均冷却速度(V)≦VC2b =10k2b ……[Ib ] 式中、k1b=3.62-7.17[C%]-0.43[Mn%]-0.64[Cr%]-1.18
[Mo%]-3.86[P%]-0.20[Ni%] k2b=4.01-5.96[C%]-0.33[Mn%]-0.33[Cr%]-0.66[Mo%]-
9.45[P%]-0.33[Ni%] のであるところに要旨を有している。
【0007】上記本発明においては、鋼材中に不純物と
して含まれるSi量が0.5%以下、P量が0.030
%以下、S量が0.035%以下であるものが好まし
く、また該鋼材には、他の元素としてCu:2.0%以
下を含有し、更にはV:0.5%以下、Ti:0.1%
以下およびNb:0.1%以下よりなる群から選択され
る少なくとも1種の元素を含有するものであってもよ
く、あるいは更に他の元素としてCa:0.08%以下
および/もしくはZr:0.08%以下を含有し、ある
いは更に他の元素としてSb:0.02%以下を含有す
るもの、などが好ましく使用される。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明者らは、前述の様な従来技
術の問題点に着目し、高価な合金元素を多量添加するこ
となく、低コストで且つ耐摩耗性、疲労特性、耐衝撃性
等に優れ、歯車やシャフト等の機械部品として優れた性
能を示す肌焼き鋼部品を与える様な肌焼き用鋼の開発を
期して鋭意研究を進めた結果、特に肌焼き用鋼としての
耐衝撃特性を改善するには、芯部組織の調整が極めて有
効であるという知見を得た。
【0009】従来より、炭素含有量が同程度の鋼材で
は、浸炭(もしくは浸炭窒化)焼入れ処理後の芯部の硬
さが高いほど、耐衝撃特性は低下すると考えられてい
る。ところが本発明者らが種々検討を行ったところによ
ると、芯部の金属組織がマルテンサイトとベイナイトの
混合組織であっても、それらの面積率を適正に調節して
やれば、マルテンサイトまたはベイナイト主体の芯部組
織を有するものを上回る衝撃特性が与えられることをつ
きとめた。
【0010】この理由は必ずしも明確にされた訳ではな
いが、次の様に考えられる。即ち、芯部組織がマルテン
サイトあるいはベイナイトである場合、旧オーステナイ
ト結晶粒内においてラス方向が揃っている単位が大きい
ため、オーステナイト結晶粒を微細化するのと同様の耐
衝撃特性改善効果を得ることはできない。ところが芯部
組織をマルテンサイトとベイナイト主体の混合組織とす
ると、旧オーステナイト粒内において前記ラス方向の揃
った単位が非常に微細なものとなり、微細なオーステナ
イト結晶粒を有する芯部組織の機械部品に匹敵する優れ
た衝撃特性を示すこと、そしてこの様な衝撃特性を確保
するには、芯部の金属組織をマルテンサイトの面積率で
90%以下とし、且つ初析フェライトが面積率で5%を
超えて生成させなければよいという事実をつきとめた。
尚、マルテンサイトの面積率を90%以下、初析フェラ
イト面積率を5%を超えて生成させないことにより、残
りの部分はベイナイト組織となり、優れた衝撃特性を得
ることができる。
【0011】芯部マルテンサイト面積率が90%以下
で、且つ初析フェライト面積率を5%を超えて生成させ
ないためには、浸炭あるいは浸炭窒化処理後の900〜
300℃の温度域における芯部の平均冷却速度V(℃/
秒)が、鋼材中の主たる合金元素量の一次関数として求
められる「初析フェライトが5%を超えて生成しない」
臨界冷却速度VC1a またはVC1b (℃/秒)以上で、且
つ鋼材中の主たる合金元素量の一次関数として求められ
る90%マルテンサイトが生成する臨界冷却速度VC2a
またはVC2b (℃/秒)以下であることが必須となる。
ここでVC1a 、V C2a 、VC1b 、VC2b は、前記[I
a ]、[Ib ]式で示した様に、鋼材の成分組成を変え
ることによって調整することができる。
【0012】また、一般に焼き入れ時の肌焼き部品の冷
却速度は、部品の形状や寸法、治具へのセット法、焼き
入れ剤の種類等によって複雑に変化するため、実測によ
って求め得るものではあるが、操業時に焼き入れ槽内に
ある部品内部の冷却速度を測定することは作業が非常に
煩雑となるので、量産時には困難である。しかるに本発
明者らは、浸炭あるいは浸炭窒化焼入れ後の芯部硬度を
測定し、素材鋼のジョミニー焼入れ性曲線と対応させる
ことによって、部品の芯部での冷却速度を容易に算出し
得ることを知り、本発明に想到したものである。
【0013】即ち、まず図1に示す如く、鋼材を所定の
部品形状に成形した後、浸炭(または浸炭窒化)焼入れ
処理を行なって得た部品の芯部硬度(Hc)を測定し、
ジョミニー焼入性曲線において、硬さがHcに相当する
ジョミニー位置Jeq(mm)を求める。一方、本発明者
らが種々の成分組成および寸法サイズの鋼材について、
各ジョミニー位置Jeqと、900〜300℃間における
平均冷却速度Vの関係を調べたところ、図2に示す如く
両者の間には一定の相関関係があり、前記した様に「V
=390Jeq -1.35 」の関係が成立することを確認して
おり、上記で求められるジョミニー位置Jeqをこの関係
式に代入すれば、焼入れ時における芯部の冷却速度Vを
求ることができる。即ち「V=390Jeq -1.35 」は、
部品を焼入れする際の芯部硬度に相当するジョミニー位
置における900〜300℃の芯部の平均冷却速度(℃
/秒)に相当するものである。
【0014】即ち、ジョミニー焼入性曲線を測定した任
意の鋼素材を実際の機械部品に加工し、焼入れ後の芯部
硬度Hcを測定すると、焼入れ時の芯部の適正な平均冷
却速度Vを求めることができ、また前述の如く初析フェ
ライト面積率が5%を超えて生成しない臨界冷却速度V
C1a またはVC1b と、90%マルテンサイトが生成する
臨界冷却速度VC2a またはVC2b とは、夫々当該鋼材の
化学組成から式(1),(2) によって求められるk1a
1b、k2a,k2bを元に、前記式から10k1a ,10
k1b 、10k2a ,10k2b の計算値として求めることが
できるので、浸炭(または浸炭窒化)処理後の900〜
300℃の部品の好ましい芯部平均冷却速度(V)が、
上記VC1a とVC2a の間もしくはVC1b とVC2b の間に
納まる様に合金元素量を調整すれば、最終的に得られる
肌焼き鋼部品の芯部組織を前述の如く適正なマルテンサ
イト・ベイナイト主体の混合組織とすることが可能とな
る。しかも、こうした冷却速度の設定によって芯部のマ
ルテンサイト面積率を90%以下、初析フェライト面積
率を5%以下にすると、Hv250以上の芯部硬さを確
保することができ、ケースクラッシングの発生も抑制さ
れる。尚ケースクラッシングとは、浸炭層(または浸炭
窒化層)と芯部との境界部または少し芯部側寄りの位置
にクラックが発生し、該クラックが表面に対して平行方
向に進展してついには表面とつながり、浸炭層(または
浸炭窒化層)が剥離する現象をいう。
【0015】更に本発明においては、上記の様な要件に
加えて、ジョミニー冷却曲線におけるJ9(mm)位置
の硬さHRCが55以下である鋼材を用いることが必須
である。しかして、本発明者らが熱間鍛造や冷間鍛造に
より成形された形状・寸法の異なる様々の部品につい
て、機械加工前の硬さとジョミニー曲線との関係につい
て調査した結果、機械加工前の硬さとJ9(mm)位置
の硬さの間で高い相関性を有しており、優れた被削性を
確保するには、J9(mm)位置の硬さをHRC55以
下とすれば良い、という知見を生かすためであり、こう
した要件の付加によって切削性、ドリル寿命などの被削
性を低下させることなく、優れた衝撃特性を確保するこ
とが可能となる。
【0016】次に、本発明で使用する鋼材の化学成分等
を規定した理由を詳細に説明する。まず鋼材の化学成分
を定めた理由を明らかにする。 C:0.05〜0.30% Cは、最終的に得られる浸炭(もしくは浸炭窒化)焼入
れ部品としての芯部強度を確保するうえで欠くことので
きない元素であり、0.05%未満では十分な強度が得
られなくなる。しかし、過剰に含有させると靭性が劣化
するほか、被削性や冷間鍛造性が低下して加工性を損な
うので0.30%を上限とする。Cのより好ましい含有
量は0.08〜0.25%の範囲である。
【0017】Mn:0.3〜3.0% Mnは、溶鋼の脱酸に有効な元素であり、その効果を有
効に発揮させるには0.3%以上含有させなければなら
ないが、過度に含有させると、冷間加工性や被削性に悪
影響を与えると共に、結晶粒界への偏析量の増大によっ
て粒界強度を低下させ、延ては衝撃特性に悪影響を及ぼ
す様になるので、3.0%以下に抑えなければならな
い。Mnのより好ましい含有量は0.5〜2.0%の範
囲である。
【0018】Al:0.015〜0.06% Alは鋼材の脱酸材として鋼中に含まれてくる元素であ
り、鋼中のNと結合してAlNを生成し、結晶粒の粗大
化を防止する作用を有している。こうした効果を有効に
発揮させるには0.015%以上含有させなければなら
ないが、その効果は0.06%程度で飽和し、それを超
えると酸素と結合して非金属系介在物となり、衝撃特性
等に悪影響を及ぼす様になるので、0.06%を上限と
定めた。
【0019】N:0.005〜0.030% Nは鋼中でAl,V,Ti,Nb等と結合して窒化物を
生成し、結晶粒の粗大化を抑制する作用を有しており、
その効果は0.005%以上含有させることによって有
効に発揮される。しかし、それらの効果は約0.030
%で飽和し、それ以上に含有させると窒化物が介在物と
なって物性に悪影響を及ぼす様になるので、それ以上の
添加は避けなければならない。
【0020】本発明で使用する鋼材の必須元素は以上の
通りであり、残部はFeおよび不可避的不純物である
が、不可避的に混入してくるSi,PおよびSは、下記
の理由から夫々できるだけ少なく抑えることが望まし
い。
【0021】Si:0.5%以下 Siは、強化元素あるいは脱酸性元素として有効に作用
する反面、粒界酸化を助長して曲げ疲労特性を劣化させ
ると共に冷間鍛造性にも悪影響を及ぼす。従ってこうし
た障害をなくすにはその含有量を0.5%以下に抑えな
ければならず、特に高レベルの曲げ疲労特性が求められ
るときは、その含有量を0.1%以下に抑えることが望
まれる。こうした観点から、Siのより好ましい含有量
は0.02〜0.1%の範囲である。
【0022】P:0.030%以下 Pは結晶粒界に偏析して靭性を低下させるので、その上
限は0.03と定めた。Pのより好ましい含有量は0.
02%以下、更に好ましくは0.01%以下である。
【0023】S:0.035%以下 SはMnSを生成し、被削性の向上に寄与するが、本発
明を歯車等に適用する場合は、縦目の衝撃特性だけでな
く横目の衝撃特性も重要であり、横目の衝撃特性向上に
は異方性の低減が必要となり、そのためにはS含有量を
0.035%以下に抑えなければならない。Sのより好
ましい含有量は0.025%以下、更に好ましくは0.
020%以下である。また本発明の鋼材には、上記の必
須元素に加えて下記の様な元素を適量含有せしめ、肌焼
き用鋼としての特性を一段と高めることも有効である。
【0024】Cr:3.0%以下、Mo:1.0%以下
およびNi:3.0%以下よりなる群から選択される少
なくとも1種の元素 これらの元素は、焼入性を高めあるいは焼入れ組織を微
細化する作用を有する点で有用元素であり、特にCrは
優れた焼入性向上効果を有しており、またMoは不完全
焼入れ組織の低減と焼入性の向上、更には粒界強度の向
上に有効に作用し、更にNiは焼入れ後の組織を微細化
して耐衝撃性の向上に寄与する。こうした効果は、好ま
しくはCr:0.2%程度以上、Mo:0.08%程度
以上、Ni:0.2%程度以上のうち1少なくとも1種
を含有させることによって有効に発揮されるが、Cr量
が3.0%を超えるとCrが炭化物を生成して粒界偏析
を起こし、粒界強度を低下させて靭性に悪影響を及ぼ
し、Moの上記効果は約1.0%で飽和し、またNiの
上記効果も3.0%で飽和するので、それ以上の添加は
経済的に全く無駄である。
【0025】Cu:2.0%以下 Cuは耐食性の向上に有効に作用する元素であり、その
効果は好ましくは0.3%以上含有させることによって
有効に発揮されるが、その効果は2.0%で飽和するの
でそれ以上の含有は無駄である。尚Cuを単独で含有さ
せると、鋼材の熱間加工性が悪くなる傾向があるので、
こうした弊害を回避するには、熱間加工性向上効果を有
するNiを前記含有量の範囲で併用することが望まし
い。
【0026】V:0.5%以下、Ti:0.1%以下お
よびNb:0.1%以下よりなる群から選択される少な
くとも1種の元素 これらの元素はCやNと結合して炭化物や窒化物を生成
し、結晶粒を微細化して靭性(耐衝撃性)の向上に寄与
するが、夫々上限値付近でその効果は飽和し、却って被
削性や冷間加工性に悪影響を及ぼす恐れがでてくるの
で、夫々上限値以下に抑えなければならない。これら元
素の添加効果を有効に発揮させるための好ましい下限値
はV:0.03%程度、Ti:0.005%程度および
Nb:0.005%程度である。
【0027】Ca:0.08%以下および/もしくはZ
r:08%以下 Caは、硬質の介在物を柔軟な介在物で包み込み、また
ZrはMnSを球状化させ、いずれも被削性の向上に寄
与するほか、両元素ともMnSの球状化による異方性の
低減によって横目の衝撃特性を高める作用を有している
が、それらの効果は夫々0.08%で飽和する。尚これ
らの元素の上記効果を有効に発揮させるための好ましい
下限値は、Ca:0.0005%程度、Zr:0.00
2%程度である。
【0028】Sb:0.02% Sbは、粒界酸化を抑制して曲げ疲労強度を高めるうえ
で有効な元素であるが、その効果は0.02%で飽和す
るので、それ以上の添加は経済的に無駄である。該Sb
の添加効果を有効に発揮させるための好ましい下限値は
0.001%程度である。
【0029】本発明の肌焼き鋼は上記成分組成の要件を
満たし、且つジョミニー冷却曲線におけるJ9(mm)
位置の硬さHRCが55以下である鋼材を使用するもの
であるが、前述の如く、そのジョミニー冷却曲線におい
て浸炭(もしくは浸炭窒化)焼入れ処理後の部品の芯部
硬さに相当するジョミニー位置との関係および臨界冷却
速度VC1a とVC2a 、またはVC1b とVC2b の関係も加
味して成分組成を更に厳密に規定することが必要であ
り、この様に鋼材の成分組成を、当該鋼材のジョミニー
冷却曲線における硬さが浸炭(もしくは浸炭窒化)焼入
れ処理後の鋼材の芯部強度に相当する硬さ示すジョミニ
ー位置Jeq(mm)を加味して適正に調整することによ
って、浸炭(もしくは浸炭窒化)後の焼入れにより芯部
と表層部の金属組織を適正なものとすることができ、優
れた衝撃特性と疲労特性を兼ね備えた肌焼き鋼製品を与
える肌焼き用鋼を提供し得ることになった。
【0030】従って、上記成分組成の要件を満足する肌
焼き用鋼を用いて肌焼き鋼製品を製造するに当たって
は、当該鋼材を所定の形状に加工した後、これを浸炭
(もしくは浸炭窒化)処理を施してから焼入れを行なう
際に、当該鋼材のジョミニー焼入性曲線における硬さ
が、浸炭焼入れ処理(もしくは浸炭窒化焼入れ処理)後
の部品の芯部硬さ相当するジョミニー位置Jeq(mm)
を求めると共に、初析フェライト面積率が5%を超えて
生成しない臨界冷却速度VC1a またはVC1b (℃/秒)
とマルテンサイト面積率が90%となる臨界冷却速度V
C2a またはVC2b (℃/秒)を、当該鋼材の成分組成か
ら前記式(1),(2) によって求め、前記ジョミニー位置J
eq(mm)を前記「V=390eq -1.35 」の式に代入す
ることにより求められる平均冷却速度Vが、上記臨界冷
却速度VC1a またはVC1b (℃/秒)とVC2a またはV
C2b (℃/秒)の範囲内となる様に鋼材の成分組成を調
整すればよい。
【0031】即ち、冷却条件に応じて鋼材の成分組成を
適正に調整することによって、芯部のマルテンサイト面
積率を90%以下、初析フェライト面積率を5%以下と
することができ、得られる浸炭(もしくは浸炭窒化)焼
入れ製品、即ち肌焼き鋼製品の衝撃特性と疲労特性をい
ずれも非常に優れたものとすることが可能となるのであ
る。
【0032】尚本発明に係る肌焼き用鋼に浸炭(もしく
は浸炭窒化)を施すときの具体的な方法や条件等には一
切制限がなく、従来から知られた例えばガス浸炭(また
は浸炭窒化)法、固体浸炭(または浸炭窒化)法、液体
浸炭(または浸炭窒化)法、プラズマ浸炭(または浸炭
窒化)法、真空浸炭(または浸炭窒化)法などを全て採
用することが可能である。
【0033】
【実施例】次に実施例を挙げて本発明をより具体的に説
明するが、本発明はもとより下記実施例によって制限を
受けるものではなく、前後記の趣旨に適合し得る範囲で
変更を加えて実施することも勿論可能であり、それらは
いずれも本発明の技術的範囲に含まれる。
【0034】実施例 表1〜3に示す1〜53の化学組成を有する鋼材を15
0kgの真空溶解炉で溶製し鋳造した後直径30mmに
熱間鍛造し、溶体化処理(1250℃×1時間→空冷)
および焼ならし処理(850℃×1時間→空冷)を行な
った後、機械加工によって図3,4に示すシャルピー衝
撃試験片、更に表1〜3の3,5,12,46について
は衝撃曲げ疲労試験片を作製し、夫々の試験片につい
て、図5に示す条件で浸炭焼入れを行なった後、室温で
の衝撃試験および松村式繰り返し衝撃曲げ疲労試験を行
なった。また、夫々の鋼材について上記と同様の溶製・
鋳造・熱間鍛造・溶体化処理・焼ならし処理を行なった
後、JIS G 0561に従ってジョミニー焼入れ試
験を行なった。
【0035】前記式(1),(2)により鋼材の成分組
成から求められる10%または90%マルテンサイトが
生成する臨界冷却速度VC1,VC2、心部硬さおよび衝撃
特性を表4〜6に示す。なお、浸炭焼入れ後のシャルピ
ー衝撃試験片および衝撃曲げ疲労試験片の心部硬さを測
定し、ジョミニー焼入性曲線に基づく焼入れ時の心部の
冷却速度に相当するジョミニー位置Jeqを求め、冷却速
度を算出した結果、J eqは夫々5mm,5.5mmで、
冷却速度Vは夫々44(℃/秒),39(℃/秒)であ
った。
【0036】
【表1】
【0037】
【表2】
【0038】
【表3】
【0039】
【表4】
【0040】
【表5】
【0041】
【表6】
【0042】表1〜5からも明らかである様に、発明鋼
1〜40は化学成分が本発明の規定要件を満足すると共
に、ジェミニー冷却曲線におけるJq位置の硬さHRC
が55以下であり、且つ浸炭焼入れ時の冷却速度V=4
4(℃/秒)が初析フェライトが5%を超えて生成しな
い臨界冷却速度VC1a ,VC1b (℃/秒)以上で且つ9
0%マルテンサイトが生成する臨界冷却速度VC2a ,V
C2b (℃/秒)以下となる様に成分調整されているた
め、50J/cm2 以上の高い衝撃値が得られている。
【0043】これに対し鋼種41,42は、化学成分は
規定要件を満たしており、衝撃値は非常に高い値が得ら
れているが、冷却速度VがVC1,VC2の範囲外であるた
め、心部硬さがHv250以下と低く、ケースクラッシ
ングが発生し易く、疲労強度に問題がある。また比較鋼
43,44も、化学成分は規定要件を満たしているが、
冷却速度が不適正であるため満足な衝撃値が得られてい
ない。比較鋼45,46は、夫々C量、Mn量が規定範
囲を超えており、また冷却速度も不適正であるため、満
足な衝撃値が得られていない。比較鋼47,48は、夫
々C量、Mn量が不足しており、芯部の硬さがHv25
0以下であるためケースクラッシングが発生し、疲労強
度に問題を生じる可能性が高い。更に比較鋼49はAl
量が不足しており、浸炭処理時に結晶粒の粗大化が起こ
って衝撃値が低下している。
【0044】比較鋼50はAl量が規定範囲を超えてお
り、非金属介在物が多量析出することに起因して衝撃値
が低下し、比較鋼51はN量が不足する例で、浸炭処理
時に結晶粒の粗大化が起こって衝撃値が低下し、比較鋼
52は、N量が規定範囲を超える例で、窒化物の多量析
出に起因して衝撃値が悪くなっており、いずれも本発明
の目的に合致しない。比較鋼53はJ9位置の硬さが規
定範囲を超えており、被削性が低下する可能性が高い。
【0045】また図6からも明らかである様に、発明鋼
3,5,12は、化学成分および冷却速度共に規定要件
を満足しているため、いずれも優れた衝撃曲げ疲労特性
を示しているが、比較鋼43,46は冷却速度が規定要
件満たしていないため衝撃曲げ疲労特性が悪い。
【0046】前記表1に示した発明鋼1〜8について、
シャルピー衝撃試験片を作製し図7に示す条件で浸炭窒
化焼入れ・焼戻し処理を行なった後、室温で衝撃試験を
行なった。浸炭窒化処理後の心部硬さと衝撃特性は表7
に示す通りであり、いずれも50J/cm2 以上の高い
衝撃値が得られている。
【0047】
【表7】
【0048】
【発明の効果】本発明は以上の様に構成されており、鋼
材の化学成分を、浸炭(または浸炭・窒化)焼入れ処理
後の冷却速度とジョミニー焼入れ特性の関係も加味して
適正に調整することによって、優れた衝撃強度と衝撃曲
げ疲労特性を備え、更には被削性の優れた高強度肌焼き
鋼製品を与える肌焼き用鋼を提供し得ることになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】ジョミニー焼入性曲線の一例を示す図である。
【図2】ジョミニー距離と900〜300℃間の平均冷
却速度の関係を示すグラフである。
【図3】実験で使用した衝撃試験片の形状を示す図であ
る。
【図4】実験で採用した繰返し衝撃曲げ疲労試験片の形
状を示す図である。
【図5】実験で採用した浸炭焼入れ・焼戻し処理条件を
示す図である。
【図6】衝撃曲げ疲労試験における繰返し数と繰返し応
力について、実施例と比較例の実験結果を対比して示す
グラフである。
【図7】実験で採用した浸炭窒化焼入れ処理条件を示す
図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C22C 38/60 C22C 38/60

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】C:0.05〜0.30%(以下、特記し
    ない限りmass%を意味する) Mn:0.3〜3.0% Al:0.015〜0.06% N:0.005〜0.030% 残部:Feおよび不可避的不純物 よりなる鋼材であって、該鋼材のジョミニー冷却曲線に
    おけるJ9(mm)位置の硬さHRCが55以下であ
    り、且つ該鋼材を用いて成形された部品を浸炭もしくは
    浸炭窒化処理した後に行なわれる焼入れ時の平均冷却速
    度をVとしたとき、VC1a ,VC2a が下記[Ia ]式の
    関係を満たす様に成分調整したものであることを特徴と
    する高強度高靭性肌焼き用鋼。 平均冷却速度(V)=390Jeq -1.35 式中、Jeqは、当該鋼材のジョミニー焼入れ曲線におい
    て、その硬さが浸炭焼入れ若しくは浸炭窒化焼入れ後の
    部品の芯部硬さに相当するジョミニー位置を表わす。 VC1a =10k1a ≦平均冷却速度(V)≦VC2a =10k2a ……[Ia ] 式中、k1a=3.62-7.17[C%]-0.43[Mn%]-3.86[P%] k2a=4.01-5.96[C%]-0.33[Mn%]-9.45[P%]
  2. 【請求項2】C:0.05〜0.30% Mn:0.3〜3.0% Al:0.015〜0.06% N:0.005〜0.030% を含有すると共にCr:3.0%以下、Mo:1.0%
    以下およびNi:3.0%以下よりなる群から選択され
    る少なくとも1種の元素を含有し、 残部:Feおよび不可避的不純物 よりなる鋼材であって、該鋼材のジョミニー冷却曲線に
    おけるJ9(mm)位置の硬さHRCが55以下であ
    り、且つ該鋼材を用いて成形された部品を浸炭もしくは
    浸炭窒化処理した後に行なわれる焼入れ時の平均冷却速
    度をVとしたとき、VC1b ,VC2b が下記[Ib ]式の
    関係を満たす様に成分調整したものであることを特徴と
    する高強度高靭性肌焼き用鋼。 平均冷却速度(V)=390Jeq -1.35 式中、Jeqは、当該鋼材のジョミニー焼入れ曲線におい
    て、その硬さが浸炭焼入れ若しくは浸炭窒化焼入れ後の
    部品の芯部硬さに相当するジョミニー位置を表わす。 VC1b =10k1b ≦平均冷却速度(V)≦VC2b =10k2b ……[Ib ] 式中、k1b=3.62-7.17[C%]-0.43[Mn%]-0.64[Cr%]-1.18
    [Mo%]-3.86[P%]-0.20[Ni%] k2b=4.01-5.96[C%]-0.33[Mn%]-0.33[Cr%]-0.66[Mo%]-
    9.45[P%]-0.33[Ni%]
  3. 【請求項3】 鋼材中に不純物として含まれるSi量が
    0.5%以下、P量が0.030%以下、S量が0.0
    35%以下である請求項1または2に記載の高強度高靭
    性肌焼き用鋼。
  4. 【請求項4】 鋼材が、更に他の元素としてCu:2.
    0%以下を含有するものである請求項1〜3のいずれか
    に記載の高強度高靭性肌焼き用鋼。
  5. 【請求項5】 鋼材が、更に他の元素としてV:0.5
    %以下、Ti:0.1%以下およびNb:0.1%以下
    よりなる群から選択される少なくとも1種の元素を含有
    するものである請求項1〜4のいずれかに記載の高強度
    高靭性肌焼き用鋼。
  6. 【請求項6】 鋼材が、更に他の元素としてCa:0.
    08%以下および/もしくはZr:0.08%以下を含
    有するものである請求項1〜5のいずれかに記載の高強
    度高靭性肌焼き用鋼。
  7. 【請求項7】 鋼材が、更に他の元素としてSb:0.
    02%以下を含有するものである請求項1〜6のいずれ
    かに記載の高強度高靭性肌焼き用鋼。
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