JP4415219B2 - 時効硬化鋼 - Google Patents

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本発明は時効硬化鋼に関し、更に詳しくは、時効処理前は軟質であるため優れた加工性を備え、加工後の製品に時効処理を行なうことにより当該製品を高硬度化することができる時効硬化鋼に関する。
コンロッド、クランクシャフト、スタビライザ用ばね、各種のボルトなど自動車産業の分野で使用されている部品には、高い静的強度特性や高い疲労強度特性が要求される。
これらの部品は、従来から所定の鋼材に焼入れ・焼戻しを行なって調質したのち、または鍛造もしくは圧延ままの非調質の状態で切削などの機械加工を施して所定の形状に加工し、その後、必要に応じて窒化や高周波焼入れなどを行なうことにより表面改質して製造されている。
ところで、最近の動向として、自動車の燃費規制やエンジンの高出力化の関係で、これら自動車部品の軽量化が進められている。その場合、静的強度や疲労強度も適正に確保されなければならないが、これら強度特性を確保しつつ軽量化を達成するためには、鋼材を高硬度化することが有効である。
このような要求を満たすためには、意識的に高硬度の鋼材を製造し、それを機械加工することが必要になる。しかしながら、高硬度の鋼材の機械加工は、工具寿命を短くし、したがってそのことに伴う工具取替え時間の増加などの問題を引起し、更には冷鍛ができないので、部品の高効率製造の点では問題がある。
このようなことから、最近では、鋼材として非調質鋼の1種である時効硬化鋼を用い、時効硬化前の比較的軟質な状態のときに所定の機械加工を行なって所定形状の部品を製造し、ついで、それに所定条件の時効処理を行なって当該部品を高硬度化することが実施されている。
この方法によれば、工具寿命の短縮は抑制され、冷鍛も可能となり、また、従来の焼入・焼戻しも省略できて、熱経済的にも有利となる。
このような時効硬化鋼としては、例えば次の鋼が知られている(特許文献1を参照)。
この鋼は、C:0.06〜0.20%、Si:0.03〜1.00%、Mn:1.50〜3.00%、Cr:0.50〜2.00%、Mo:0.05〜1.00%、Al:0.002〜0.100%、V:0.51〜1.00%、N:0.0080〜0.0200%、残部はFeと不可避的不純物から成る組成を有し、時効処理前におけるベイナイト組織の割合が70%以上でかつ硬さはHv400以下のベイナイト鋼である。
この鋼は温度550〜700℃で時効処理を施すと0.2%耐力が900Mpa以上の高強度を示すとされている。
特開2000−17374号公報
上記した先行技術の鋼は、高強度化(軽量化を可能にする特性)と被削性確保の両立を
目的として開発されている。
そして、鋼組成においては、Mo、Vはいずれも時効処理時に炭化物を生成して鋼の靭性と硬さを高める成分として添加されている。しかしながら、鋼を高硬度化するという観点に立って、MoとVの添加量関係、更に各成分間の添加量の関係が考察されているわけではない。
また、Vの添加量は0.51〜1.00%を必要条件としているが、実際問題としては、V量が増加すればするほど、例えば溶体化処理時にVの均一固溶は困難となり、結局、時効処理時に微細な炭化物が均一に生成しなくなって、高硬度化の実現が困難になるという問題が発生する。
本発明の鋼は、時効処理前に良好な加工性を備えていることは上記した特許文献の鋼の場合と同じであるが、時効処理では高硬度化させることを目的として開発された鋼である。
具体的には、本発明においては、時効処理前の硬さが40HRC以下となり、時効処理によって、その硬さが時効処理前の硬さよりも7HRC以上高くなるように、組成と製造条件が設計されている時効硬化鋼を提供することが目的とされている。
上記した目的を達成するために、本発明においては、
C:0.11〜0.60質量%、Si:0.03〜3.0質量%、Mn:0.01〜2.5質量%、Mo:0.3〜4.0質量%、V:0.05〜0.5質量%、Cr:0.1〜3.0質量%、Al:0.001〜0.3質量%、N:0.005〜0.025質量%、残部がFeと不可避的不純物から成り、各成分間では、 次式:
4C+Mn+0.7Cr+0.6Mo−0.2V≧2.5…(1)
C≧Mo/16+V/5.7…(2)
V+0.15Mo≧0.4…(3)
を満たす関係が成立しており、
圧延、鍛造、または溶体化処理後に、温度域800〜300℃において0.05〜10℃/秒の平均冷却速度で冷却され、
時効処理前においては、ベイナイト組織の面積率が50%以上で、かつ硬さは40HRC以下であり、
時効処理によって、硬さが時効処理前の硬さよりも7HRC以上高くなる
ことを特徴とする時効硬化鋼が提供される。
本発明の鋼は各成分間で(1)式が成立しており、また熱間鍛造、熱間圧延、または溶体化処理後に平均して0.05〜10℃/秒という冷却速度で制御冷却されるので、時効処理前では、ベイナイト組織の面積率は50%以上で、かつその硬さは40HRC以下になっている。
そして、各成分間で(2)式が成立しているので、時効処理により充分量の炭化物が析出して、時効処理前に比べて7HRC以上高硬度化する。したがって、この鋼は、時効処理前は軟質で加工性に優れているので、その時点で目的形状の部品を製造しておき、それを時効処理して高硬度化して使用することができる。
最初に、本発明鋼における各成分の作用と、組成範囲について説明する。
Cは、鋼の強度を確保すると同時に、ベイナイト組織を生成し、時効処理時に後述する
Mo、Vと炭化物を生成して鋼を高硬度化するための成分であり、その含有量は、0.1〜0.6質量%に設定される。
0.1質量%より少ない場合は、強度が確保されないと同時に時効処理時の炭化物の生成量も少なくなって、時効処理後の硬さが時効処理前の硬さよりも7HRC以上高くならない。また、0.6質量%より多い場合は、鍛造、圧延または溶体化処理後の硬さが増加して加工性が劣化する。
Siは鋼の溶製時における脱酸剤として使用されて鋼に含有されてくるが、鋼の疲労強度を向上させ、その含有量は0.03〜3.0質量%に設定される。0.03質量%よりも少ない場合は、上記した効果が得られず、また3.0質量%より多くなると、鋼の脆化が促進され、表面脱炭も伴って例えば被削性のような加工性が劣化する。
Mnは、時効処理前の後述する冷却工程でCr,Moとともにベイナイト組織を生成するために必要な成分であって、その含有量は0.01〜2.5質量%に設定される。
0.01質量%よりも少ない場合は、ベイナイト組織が安定して生成せず、また2.5質量%より多くなると、マルテンサイト組織が多量に生成して鋼の硬さが増加し、時効処理前の目標硬さ40HRC以下が実現できなくなり、時効処理後の硬さを、時効処理前の硬さよりも7HRC以上高くすることができなくなる。
Moは、ベイナイト組織を生成するために必要であるとともに、時効処理時にCと炭化物を生成して鋼を高硬度化するための成分であって、その含有量は0.3〜4.0質量%に設定される。
0.3質量よりも少ない場合は、炭化物の生成量が少なくなるので時効処理時に鋼を高硬度化することができない。また4.0質量%より多くすると、時効処理時の炭化物の生成量も多くなって鋼も高硬度化する。しかしながら、時効処理前におけるベイナイト組織も高硬度化されてしまうので、結局、鋼の加工性は劣化し、また時効処理の前後で7HRCの硬さ増加を実現しようという設計目標を実現できなくなる。
Vは、Moと同様に時効処理時にCと炭化物を生成して鋼を高硬度化するための成分であって、その含有量は0.05〜0.5質量%に設定される。
含有量が0.05質量%より少ないと、時効処理時に炭化物の生成量が少なくなって鋼の高硬度化を実現できなくなり、また、0.5質量%よりも多くすると、溶体化処理時に鋼に均一に固溶しないので時効処理後に生成する炭化物も不均一となり、鋼の硬さは場所によってばらついて製品の品質として信頼性に欠けたものになる。
Crは、Mn、Mo、Cとともに冷却工程でベイナイト組織を生成するための成分で
あって、その含有量は0.1〜3.0質量%に設定される。
0.1質量%より少ない場合はベイナイト組織を安定して生成することができず、また、3.0質量%より多くしても、上記した効果は飽和するとともにマルテンサイト組織が生成するようになり、鋼の加工性が劣化する。
ところで、本発明の鋼は、次のことを設計目標としている。
目標1:時効処理後の硬さ(H)は時効処理前の硬さ(Ho)よりも7HRC以上高いこと。すなわち、H−Ho=△H≧7HRCであること。
目標2:そのために、時効処理前の鋼の組織はベイナイト組織が面積率で50%以上であり、かつ硬さは(Ho)は40HRC以下であること。
本発明の鋼は、上記した目標を実現するために、時効処理前において、鋼のベイナイト組織が面積率で50%以上になっていることが必要である。ベイナイト組織の面積率が50%より少ない鋼の場合は△H≧7HRCを実現することができない。
時効処理前の鋼が面積率で50%以上のベイナイト組織になるためには、C、Mn、Cr、Moの含有量が(1)式を満たす量比関係になっていることが必要である。
(1)式が成立していない場合は、ベイナイト組織の面積率が50%より少なくなり、そのため、時効処理後にあっても、△H≧7HRCを実現することができない。
ただし、(1)式が成立していても、熱間圧延、熱間鍛造、溶体化処理後の冷却工程において、時効処理時に炭化物となって鋼組織に折出して高硬度化に寄与するMo、Vは、基本的には、この冷却工程で鋼組織に固溶していることが必要である。
仮に、この冷却工程でMo、Vが例えば炭化物となって析出した場合は、時効処理前の鋼は高硬度化しているので加工性が劣化しているとともに、△H≧7HRCの実現が困難になるからである。
そのため、本発明においては、通常、1200〜1300℃で行なわれる圧延、鍛造、溶体化処理の終了後、ベイナイト変態の開始点上800℃から終了点300℃までの温度域における冷却処理を、平均冷却速度0.05〜10℃/秒で行なうことが必要である。
このような冷却条件であれば、Mo、Vの大部分は鋼組織に固溶していて、時効処理時に炭化物となって析出可能な状態になる。
一方、(2)式は、時効処理時に、△H≧7HRCを満たすために必要な適正量の炭化物を生成するためのCとMoとVの量比関係を規定する。
仮にCとMoとVの量比関係がこの条件を満たしていない場合は、炭化物の生成量が少なく、時効処理を行なっても鋼の高硬度化は実現しない。具体的には、△H≧7HRCを実現することはできない。
Mo、Vを上記した範囲内で添加したときに、その添加量が(3)式の量比関係を満たしていない場合は、時効処理後において、△H≧7HRCを実現させることが困難となる。
また、本発明の鋼において、Moの一部をVで置換した組成の鋼は、Moを単独添加した場合の鋼に比べ、時効処理後の硬さを高くすることができ、高価なMoの使用量を低減することができて好適である。したがって、(3)式を満たすことは、時効処理後の硬さを△H≧7HRCにするだけでなく、材料コストを低減できるという点でも有効である。
本発明の鋼は、更にAlおよびNを含有し、その含有量はAl:0.001〜0.3質量%、N:0.005〜0.025質量%に設定される
Alは溶製時の脱酸剤として添加されるが、その場合には0.001質量%以上添加することが好ましい。またAlは鋼に対する例えば軟窒化処理のような表面硬化処理時に、
鋼の表面の硬さを高める成分でもある。しかし、多量に添加すると、軟窒化時に窒素の内部拡散を阻害して硬化層の厚みを薄くしてしまうので、0.3質量%を上限とする。
NはAlとの間で微細な窒化物を生成し、熱間鍛造時における結晶粒の成長を抑制して鋼の靭性向上に資する成分であるが、その効果が発現するためには0.005質量%以上添加することが好ましい。しかしあまりに多量に添加すると、鋳造時にブローホールなどが発生して鋼塊の健全性が損なわれるので、その上限は0.025質量%にする。
本発明の鋼には、更に次のような任意成分を含有させてもよい。
) Nb:0.04質量%以下、Ti:0.091質量%以下、Zr:0.5質量%以下
鋼の溶製時にこれらの成分を添加すると、溶鋼中に生成するこれらの酸化物により、後述するSとMnの生成物であるMnSが微細化して分散するので、得られた鋼の被削性は向上する。そして、微細化して分散するMnSは、鋼の鍛造後や焼きならし後の組織を微細化して鋼の疲労強度を向上させる。しかし、あまり多重に添加しても、上記した添加効果は飽和するので、Nbは0.04質量%、Tiは0.091質量%、Zrは0.5質量%を上限とする
(2)S:0.01〜0.2質量%、Ca:0.003〜0.010質量%、Pb:0.3質量%以下、Bi:0.3質量%以下
これらの成分は、いずれも、鋼の被削性を向上させる。したがって、時効処理前に行なう機械加工時に高い被削性が要求される場合には、これらの成分の少なくとも1種を添加することが好ましい。しかし、これらの成分をあまり多量に添加すると、鋼の熱間加工性や疲れ限度を劣化させるので、Sは0.2質量%、Caは0.010質量%、Pbは0.3質量%、Biは0.3質量%を添加量の上限とする。
本発明の鋼の製造に際しては、まず上記した各成分を、(1)式〜(3)式の量比関係を満足させて鋼を溶製する。ついで、得られた鋳塊に熱間圧延や熱間鍛造を行なったのち溶体化処理を施す。
その後、制御冷却する。とくに鋼温度が800℃から300℃に降温する過程では、平均の冷却速度が0.05〜10℃/秒となるように制御する。冷却終了の時点で、鋼のベイナイト組織は面積率で50%以上となり、かつ硬さは40HRC以下になっている。
この鋼に機械加工を行なって目的形状の製品を製造したのち、例えば温度500〜700℃で0.5〜10時間の時効処理を行なうことにより、製品の硬さは、時効処理前に比べて7HRC以上高硬度化する。
表1で示す各種組成の鋼を溶製した。なお、各鋼については、各成分量から、(1)式の左辺、(2)式の右辺、(3)式の左辺を計算し、その計算値も表1に併記した。
そして、それらの計算値につき、各式で示した関係が成立している場合を○、成立していない場合を×として、各欄に示した。
鋼の鋳塊を温度1100℃以上で熱間鍛造したのち、温度域950〜1250℃で溶体化処理を施した。
ついで、各鋼を温度800℃から温度300℃までの間は表2で示した冷却速度(平均)で制御冷却し、それぞれの硬さ(Ho:HRC)を測定した。また、組織を顕微鏡観察して、ベイナイト組織の面積率を測定した。
ついで、各鋼に、温度500〜700℃で0.5〜10時間の時効処理を行ない、時効処理後の硬さ(H:HRC)を測定し、△H=H−Hoを計算した。
以上の結果を一括して表2に示した。
表1と表2から次のことが明らかである。
1.(1)式が成立していない比較例1の鋼は、ベイナイト組織の面積率が非常に小さくなり、そのためHo値は低くなりすぎて、時効処理によっても高硬度化しない。また、(2)式が成立していない比較例2の鋼の場合は、(1)式が成立しているのでベイナイト組織の面積率は75%と50%を超しているが、Moに比べてCが少ないので時効処理によって充分量の炭化物が析出せず、時効処理時に△H≧7HRCを満たす高硬化は実現しない。
比較例3の鋼の場合は、(1)式を満たし、ベイナイト組織の面積率も50%以上であり、また(2)式も満たしているため、△H≧7HRCを得るために充分な炭化物が得られるものと考えられる。しかしながら、(3)式を満たすMoとVの組合せでないため、△H≧7HRCを得ることができていない。
このようなことから、時効処理によって△H≧7HRCを満たすためには、(1)式を満たす成分範囲を規定し、ベイナイト組織の面積率を50%以上とし、(2)式を満たすMo、Vに対するCと、(3)式を満たすMoとVの適切な量比関係を規定することが必要である。
2.また、冷却速度が大きい比較例4の鋼の場合は、時効処理前でHo値が非常に高くなってしまい、被削性が低下するだけではなく、時効処理を行なっても硬度はそれほど高くはならず、△H≧7HRCを実現しない。
また、冷却速度が小さい比較例5の鋼の場合は、ベイナイト組織の面積率が非常に小さく、時効処理を行なっても△H≧7HRCを満たす高硬度化を実現しない。
このようなことから、溶体化処理後または熱間鍛造後における冷却速度は0.05〜10℃/秒の範囲で選択すべきである。
3.比較例6の鋼は、時効処理前の硬さ(Ho値)が高く、時効処理を行なっても△H≧7HRCを満たさない。このことから、時効処理によって△H≧7HRCを満たすためには、時効処理前のHo値は40HRC以下にすべきである。
本発明の時効硬化鋼は、時効処理前はHRC40以下と軟質であるため易加工性であり、時効処理によって時効処理前よりも7HRC以上高硬度化するので、コンロッド、クランクシャフト、スタビライザ用ばね、各種のボルトなどの素材としてその工業的価値は大である。

Claims (2)

  1. C:0.11〜0.60質量%、Si:0.03〜3.0質量%、Mn:0.01〜2.5質量%、Mo:0.3〜4.0質量%、V:0.05〜0.5質量%、Cr:0.1〜3.0質量%、Al:0.001〜0.3質量%、N:0.005〜0.025質量%、残部がFeと不可避的不純物から成り、各成分間では、次式:
    4C+Mn+0.7Cr+0.6Mo−0.2V≧2.5、C≧Mo/16+V/5.7、V+0.15Mo≧0.4
    を満たす関係が成立しており、
    圧延、鍛造、または溶体化処理後に、温度800℃から温度300℃の間は0.05〜10℃/秒の平均冷却速度で冷却され、
    時効処理前においては、ベイナイト組織の面積率が50%以上で、かつ硬さは40HRC以下であり、
    時効処理によって、硬さが時効処理前の硬さよりも7HRC以上高くなることを特徴とする時効硬化鋼。
  2. Nb:0.04質量%以下、およびTi:0.091質量%以下の群から選ばれる少なくとも1種が含まれている請求項1の時効硬化鋼。
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