JP2010533240A - 低含量のコバルトを有するまたはコバルト不含の硬化マルテンサイト鋼、当該鋼から部品を製造する方法、およびこのようにして得られる部品 - Google Patents

低含量のコバルトを有するまたはコバルト不含の硬化マルテンサイト鋼、当該鋼から部品を製造する方法、およびこのようにして得られる部品 Download PDF

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Abstract

組成が、重量パーセントで:C=0.20〜0.30%;Co=微量レベル〜1%;Cr=2〜5%;Al=1〜2%;Mo+W/2=1〜4%;V=微量レベル〜0.3%;Nb=微量レベル〜0.1%;B=微量レベル〜30ppm;Ni=11〜16%(Ni≧7+3.5Alとする);Si=微量レベル〜1.0%;Mn=微量レベル〜2.0%;Ca=微量レベル〜20ppm;希土類元素=微量レベル〜100ppm;N≦10ppmであるとき、Ti+Zr/2=微量レベル〜100ppm(Ti+Zr/2≦10Nとする);10ppm<N≦20ppmであるとき、Ti+Zr/2=微量レベル〜150ppm;O=微量レベル〜50ppm;N=微量レベル〜20ppm;S=微量レベル〜20ppm;Cu=微量レベル〜1%;P=微量レベル〜200ppmであり、残りが鉄および精錬により生じる不可避の不純物であることを特徴とする鋼。当該鋼から部品を製造する方法、及びこのようにして得られる部品。

Description

本発明は、二重システム、すなわち、鋼の適切な組成によって得られる金属間化合物および炭化物の析出ならびに時効のための熱処理作業によって硬化されるマルテンサイト鋼に関する。
この鋼は:
− 非常に高レベルの機械的強度、しかし同時に、高レベルの靱性および延性、すなわち、脆性破壊への低レベルの感受性であって;この非常に高レベルの強度は、最大約400℃の温度の高温状態において維持されるもの、
− 有害な含有物、例えば窒化物および酸化物の不在に特に関係する、疲労の観点から良好な特性であって;この特徴は、液体金属の適切な組成および慎重な生産条件によって得られるものである
を提供する。
さらに、鋼は、肌焼き、窒化、または浸炭窒化が可能であり、その表面を硬化して、摩耗に対する、かつ潤滑摩擦の間の高レベルの耐性を鋼に与えることができる。
この鋼に関して想定され得る用途は、動的応力下、誘発熱または周囲熱の存在下で非常に強い負荷を結合しなければならない構造または伝動部品が必要とされる機械工学のすべての分野に関する。限定的に、伝動軸、ギアボックス軸、軸受軸などを挙げることができる。
高温状態における優れたレベルの機械的強度に対する要求は、いくつかの用途において、その強度が200℃から減少する「わずかに合金化された」といわれている炭素鋼または鋼の使用を防止する。また、これらの鋼の靱性は、2000MPaを超えるレベルの機械的強度で処理されるときには、一般に満足のいくものではなく、その「真の」降伏強度は、引張試験で測定される最大強度よりもかなり低い:したがって、降伏強度は、この場合に不利になるのに有意な基準である。降伏強度が引張強度の最大値に実質的に近く、350〜400℃まで満足のいくレベルの強度を有し、非常に高レベルの機械的強度に良好なレベルの靱性も示すマルエージング鋼を使用することができる。しかし、これらのマルエージング鋼は、高含量のニッケル、コバルトおよびモリブデンをかなり系統的に含み、すべての元素は高価であり、原材料市場でのそれらのコストのかなりの変動に左右される。これらは、二次硬化にかなり寄与するために使用されるチタンも含むが、チタンは、ほんの10分の数パーセント程度で含まれる鋼の生産の間にその形成をほぼ防止することができない窒化物TiNによるマルエージング鋼の疲労強度の低下に基本的に関与する。
文献、特許文献1には、高温状態での耐性を改善すること、特に、疲労、延性および靱性の観点から特性を改善することを意図した、二次硬化をいずれのチタン添加も含まなくする鋼組成が提案されている。この組成は、鋼を非常に高価にする高含量のCo(8〜16%)を必要とするという不利点を有する。(注記:本明細書において、種々の元素のすべての含量を、重量パーセントで表す。)
文献、特許文献2には、硬化型マルテンサイト鋼の組成およびこの組成に好適な熱処理作業の最適化手順が提案されており、これは、特許文献1に提示された従来技術と比較して、ほんの低含量のコバルト(すなわち、5から7%の間)しか必要としないという利点を有していた。したがって、他の元素の含量および熱処理作業のパラメータを調整することによって、特に、航空用途に関して非常に満足のいく機械的特性の範囲を有する部品を得ることができた。これらは、特に、低温状態において2200MPaから2350MPaの間の引張強度、最高強度の鋼のものと少なくとも等しい延性および弾力性、ならびに、高温状態(400℃)において、約1800MPaの引張強度、および最適な疲労特性を含む。
この鋼は、その硬化が金属間化合物およびMC型炭化物の同時硬化析出によって得られるため、「二重硬化」を有するといわれる。
米国特許第5,393,388号明細書 国際公開WO−A−2006/114499号パンフレット
しかし、この鋼は、比較的相当量のコバルトを依然として含有する。この元素は、いずれの場合にも高価であり、その価格は原材料市場におけるかなりの変動の影響を受けやすいため、特に航空用途よりも一般的な機械的用途で意図される材料において、その存在を、まさに実質的にさらに減らす手段を見出すことが重要である。
したがって、本発明の目的は、特に、さらに改善された、高温状態での機械的強度だけでなく、これらの用途に依然として好適である、疲労および脆性に関係する特性を有する機械的部品、例えば伝動軸、または構造要素を製造するために使用することができる鋼を提供することである。この鋼はまた、特にさらにかなり低減されたコバルト含量により、これらの用途において現在公知の最も有効な鋼よりも低い生産コストも有するはずである。
この目的を達成するために、本発明は、組成が、重量パーセントで:
− C=0.20〜0.30%
− Co=微量レベル〜1%
− Cr=2〜5%
− Al=1〜2%
− Mo+W/2=1〜4%
− V=微量レベル〜0.3%
− Nb=微量レベル〜0.1%
− B=微量レベル〜30ppm
− Ni=11〜16%(Ni≧7+3.5Alとする)
− Si=微量レベル〜1.0%
− Mn=微量レベル〜2.0%
− Ca=微量レベル〜20ppm
− 希土類元素=微量レベル〜100ppm
− N≦10ppmであるとき、Ti+Zr/2=微量レベル〜100ppm(Ti+Zr/2≦10Nとする)
− 10ppm<N≦20ppmであるとき、Ti+Zr/2=微量レベル〜150ppm
− O=微量レベル〜50ppm
− N=微量レベル〜20ppm
− S=微量レベル〜20ppm
− Cu=微量レベル〜1%
− P=微量レベル〜200ppm
であり、残りが、鉄および生産作業によって生じる不可避の不純物であることを特徴とする鋼に関する。
鋼は、C=0.20〜0.25%を好ましくは含有する。
鋼は、Cr=2〜4%を好ましくは含有する。
鋼は、Al=1〜1.6%、好ましくは1.4〜1.6%を好ましくは含有する。
鋼は、Mo≧1%を好ましくは含有する。
鋼は、Mo+W/2=1〜2%を好ましくは含有する。
鋼は、V=0.2〜0.3%を好ましくは含有する。
鋼は、Ni=12〜14%(Ni≧7+3.5Alとする)を好ましくは含有する。
鋼は、Nb=微量レベル〜0.05%を好ましくは含有する。
鋼は、Si=微量レベル〜0.25%、好ましくは微量レベル〜0.10%を好ましくは含有する。
鋼は、O=微量レベル〜10ppmを好ましくは含有する。
鋼は、N=微量レベル〜10ppmを好ましくは含有する。
鋼は、S=微量レベル〜10ppm、好ましくは微量レベル〜5ppmを好ましくは含有する。
鋼は、P=微量レベル〜100ppmを好ましくは含有する。
その測定されたマルテンサイト変態温度Msは、好ましくは100℃以上である。
その測定されたマルテンサイト変態温度Msは、好ましくは140℃以上である。
本発明はまた、鋼から部品を製造する方法であって、明確な形状を付与する部品の完成の前に以下:
− 上記組成を有する鋼の調製ステップ;
− この鋼を成形する少なくとも1つの作業ステップ;
− 600〜675℃で4〜20時間の軟化焼き戻し作業の後の空気中での冷却ステップ;
− 900〜1000℃で少なくとも1時間の固溶化熱処理の後の、オーステナイトマトリクスにおいて粒界炭化物の析出を防止するのに十分迅速である、油または空気中での冷却ステップ;
− 475〜600℃、好ましくは490〜525℃で5〜20時間の硬化時効作業ステップ
を含むことを特徴とする方法にも関する。
方法は、すべてのオーステナイトをマルテンサイトに変換するために、−50℃以下、好ましくは−80℃以下での低温処理作業であって、該温度が測定されたMsより150℃以上低く、少なくとも1つの処理作業が少なくとも4時間、最大で50時間続く低温処理作業を好ましくはさらに含む。
方法は、150〜250℃で4〜16時間実施される焼鈍を含む、粗大マルテンサイトを軟化させ、続いて静止空気中で冷却する処理作業を好ましくはさらに含む。
部品は肌焼き作業または窒化もしくは浸炭窒化作業にも好ましくは付される。
窒化作業を時効サイクルの間に実施することができる。
好ましくは、窒化は490から525℃の間で5〜100時間実施される。
窒化または肌焼きまたは浸炭作業を、熱サイクルの間、固溶化熱処理より前または同時に実施することができる。
本発明はまた、上記方法に従って製造されることを特徴とする、構造要素のための機械的部品または部品にも関する。
部品は、エンジン伝動軸、エンジン懸架装置、着陸ギア要素、ギアボックス要素または軸受軸であってよい。
認識され得るように、本発明は、特に、1%を超えず、かつ生産作業に起因する不可避の微量レベルに典型的には制限することができる低含量のCoによって、特許文献2によって構成される従来技術と区別される鋼組成にまず第1に基づいている。かなりの量で存在する他の最も一般的な合金元素の含量がわずかだけ変更されているが、いくつかの不純物含量は、慎重に制御されなければならない。
本発明の鋼のクラスのマルテンサイト鋼において通常のコバルト添加を完全に省くことができるということは、特に驚くべき結果である。したがって、本発明による鋼は、ニッケルを除き、相当量の高価な添加元素をもはや含有しない。しかし、ニッケルの含量は、従来技術に比べて増加していない。窒素の含量を最大20ppmに制限して窒化アルミニウムの形成をできるだけ防止するように、生産作業の間に特に注意をする必要があるのみである。したがって、チタンおよびジルコニウムの最大含量もまた、残存窒素と共に窒化物を形成することを防止するために制限しなければならない。
これらの鋼は、炭素とマルエージング鋼との間の中間の塑性偏差(破断Rに対する耐性と降伏強度Rp0.2との間の偏差)を有する。マルエージング鋼では、偏差は非常に低く、高い降伏強度を与えるが、それを超えるや否や迅速な破壊を与える。本発明の鋼は、この点に関して、硬化相および/または炭素の比率によって調整することができる特性を有する。
本発明の鋼は、45HRCの硬度に好適であるツールによって焼鈍状態において処理されてよい。当該鋼は、マルエージング鋼(低炭素を含む軟質マルテンサイトを有するため、粗雑な焼鈍状態で処理されてよい)と焼鈍状態において実質的に処理されなければならない炭素鋼との中間にある。
本発明の鋼の分類における鋼において、「二重」硬化が行われる、すなわち、硬化時効作業の間に拡散によって得られるニッケルの濃縮によって形成/安定化される反転オーステナイトの存在下で、β−NiAl型の金属間化合物およびMC型の炭化物によって一緒に得られ、サンドイッチ構造(硬化マルテンサイトの支柱間にある数%の安定かつ延性のオーステナイト)の形成によって延性を構造に付与する。
脆化している:つまり靱性および疲労強度を低減する、特にTi、ZrおよびAlの窒化物の形成は防止されなければならない。これらの窒化物は、Ti、Zrおよび/またはAlの存在下、1〜数ppmのNの含量から析出する可能性があるため、従来の生産方法は5ppm未満のNの達成を困難にし、本発明の鋼は以下の規定に応じる。
Tiの添加はいずれも基本的に制限され(最大許容:100ppm)、Nはできるだけ制限される。本発明によれば、Nの含量は20ppm、好ましくは、10ppmを超えてはならず、Tiの含量はNの含量の10倍を超えてはならない。
しかし、減圧での炉での生産の終わりのチタンの比例添加は、残存窒素を固定することにより有害な窒化物(AlN)析出を防止するためであると想定することができる。しかし、液相での窒化物TiNの形成を防止することが必要であるため、それは、粗くなる(5〜10μm以上)ので、チタンの添加は、この窒素残存値の10倍を常に超えないように、液体金属中の窒素の最大残存含量10ppmについてのみ実施することができる。例えば、生産の終わりのNの最終含量8ppmについて、任意選択的なチタン添加の限界含量は80ppmである。
TiをZrで部分的にまたは完全に置き換えることができ、これら2種の元素は、かなり類似する挙動を示す。これらの原子量の比は2であるため、Zrは、Tiに加えて、またはTiの代わりに添加され、割合については合計Ti+Zr/2を基礎としなければならず、N<10ppmであるとき、
− Ti+Zr/2は常に<100ppmでなければならず;
− かつTi+Zr/2が≦10Nでなければならない
と言わなければならない。
Nの含量が10ppm超であり、かつ20ppm以下であるとき、TiおよびZrは、避けられるべき不純物であると考えるべきであり、合計Ti+Zr/2は150ppmを超えてはならない。
生産作業の終わりの、希土類元素の任意選択的な添加は、NならびにSおよびOの割合の固定に寄与する場合もある。この場合、希土類元素の残存含量を、確実に100ppm未満、好ましくは50ppm未満にしなければならない。なぜなら、これらの元素はこれらの値のとき鋼を脆化するからである。希土類元素(例えばLa)の酸窒化物は、疲労破壊の開始の部位の影響を受けにくくするその球形の形状により、TiまたはAlの窒化物よりも有害でない。しかし、従来の慎重な生産技術を用いて鋼に残るこれらの含有物をできるだけ少なくすることが、それでもなお有利である。
カルシウムによる処理が実施されて液体金属の脱酸素/脱硫を完了することができる。この処理はTi、Zrまたは希土類元素の任意選択的な添加によって好ましくは実施される。
Feをほとんど含まないCr、Mo、WおよびVの炭化物MCは、その硬化および非脆化特性に関して好ましい。炭化物MCは、平衡炭化物Mおよび/またはMCおよび/またはM23について準安定性であり、MoおよびWによって安定化される。Mo含量および半分のW含量の合計は、少なくとも1%でなければならない。しかし、鋳造性(または一般に高温状態での変形性)を損なわないように、また、従来のマルエージング鋼の必要な硬化相の1つであるが本発明の鋼に望ましくないμ相のFeMo型の金属間化合物を形成しないように、Mo+W/2=4%を超えてはならない。好ましくは、Mo+W/2は1から2%の間である。粒子接合部を脆化する可能性があるTiの非硬化炭化物の形成を防止することはまた、本発明による鋼のTi含量を100ppmにするという必須の制約も必要とする。
CrおよびVは、「準安定性」炭化物の形成を活性化する元素である。
Vはまた、溶解温度まで安定であり、粒子境界を「ブロック」して高温での熱処理作業の間の粒子の拡大を制限するMC型の炭化物も形成する。溶解サイクルの間、後の時効サイクルの間に析出させるのが望ましいCr、Mo、W、Vの炭化物MCを犠牲にしてVの炭化物中の過剰レベルのCを固定することがないように、V=0.3%を超えてはならない。好ましくは、Vの含量は0.2から0.3%の間である。
Crの存在(少なくとも2%)により、V炭化物のレベルを低減させ、MCのレベルを増加させる。安定な炭化物、特にM23の形成を過剰に促進しないように、5%を超えてはならない。M23をより確実に無くすように、またマルテンサイト変態の開始温度Msを過度に低下させないように、好ましくは、Crは4%を超えてはならない。
Cの存在は、μ相に関するMCの出現を促進する。しかし、過剰の含量は、偏析、Msの低下をもたらし、工業的規模での生産の間に問題:応力亀裂への感受性(急冷の間の表面の平行割れ)、粗急冷状態での過度に硬いマルテンサイトの困難な機械加工性など;をもたらす。その含量は、焼鈍状態での機械加工を必要とする可能性がある過剰なレベルの硬度を部品に付与しないように、0.20から0.30%の間、好ましくは0.20〜0.25%でなければならない。部品の表面層は、想定される用途において非常に高レベルの表面硬度が必要とされるとき、肌焼き、窒化または浸炭窒化によってCが豊富になり得る。
Coは、転位の回復を遅延させるため、マルテンサイトにおける高温状態での過度の時効メカニズムを減速させる。したがって、維持されるべき高温状態において高レベルの引張強度の維持を可能にすると考えられた。しかし、他方で、Coは上述のμ相の形成を促進するため、すなわち、Fe−Ni−Co−Moを有する従来技術のマルエージング鋼を硬化するため、その相当量の存在は、促進するのが望ましいメカニズムに従って硬化に寄与するMC炭化物の形成に利用可能なMoおよび/またはWの量の減少に寄与した。
他方、コバルトは延性/脆性転移温度をわずかに上昇させるが、このことは、他の鋼において見出され得たこととは対照的に、特に、むしろ低いニッケル含量を有する組成においては有利でなく、コバルトは本発明の組成物の変態点Msを明らかに上昇させることはないため、この点に関して何ら明白な利点を有することはない。
特許文献2の鋼において提案されているCoの含量(5〜7%)は、他の元素の含量と組み合わせた、これら種々の利点および不利点の間の折衷案としての調査結果であった。
しかし、本発明者らは、本発明の分野における専門家である冶金学者の現在の先入観とは対照的に、コバルトの存在が、特に、二重硬化によってマルエージング鋼において高レベルの機械的強度を得るのに不可欠ではないことを見出した。コバルトが存在しないことにより、引張強度Rmと靱性Kvとの間のより良好な折衷案を提供するという利点を有することさえできる。しかし、それは、いくつかの不純物の含量に関連する許容値、および、好ましくは、十分に高い測定温度Msを確保するいくつかの元素の含量の調整により両立しなければならない。
NiおよびAlは本発明に関連して、Ni≧7+3.5Alでなければならない。これらは、B2型(例えばNiAl)のナノメートル級の金属間相の析出により、時効−硬化のかなりの部分に関与する2つの必須元素である。最大で約400℃の高温状態において機械的強度のかなりの部分を付与するのが、この相である。ニッケルはまた、マルテンサイトの延性/脆性転移温度を低下させるため、劈開脆性を低減する元素でもある。Niに比べてAlのレベルが高すぎると、マルテンサイトマトリクスは、時効の間の硬化析出物NiAlの析出の後にニッケルに関してかなり大幅に消耗される。このことは、靱性および延性の基準を阻害する。なぜなら、マルテンサイト相におけるニッケル含量を低下させることが、その延性/脆性転移温度の上昇をもたらし、したがって、周囲温度に近い温度でその脆化をもたらすからである。加えて、ニッケルは反転オーステナイトの形成を促進し、および/または時効サイクルの間の(存在し得る)残りのオーステナイト割合を安定化させる。これらのメカニズムは延性および靱性の基準だけでなく、鋼の構造的な安定化も促進する。時効されたマトリクスがニッケルに関して過度に消耗されると、これらの特徴的なメカニズムは損なわれ、または阻害される:反転オーステナイトに関するいずれの可能性ももはや存在しない。他方で、過剰レベルのNiが存在すると、NiAl型の硬化相のレベルは、Alが溶液中に多く残存する反転オーステナイトのレベルを強調することにより過度に低減される。
焼鈍の終わりに、残存オーステナイトが存在してはならず(<3%)、実質的なマルテンサイト構造が残されていなければならない。この目的のために、焼鈍条件、特に冷却の終わりの温度、および鋼の組成も調整する必要がある。これにより、マルテンサイト変態の開始の温度Msを決定し、本発明によれば、極低温サイクルが存在しないとき、好ましくは140℃以上でなければならず、極低温サイクルが存在するとき、好ましくは100℃以上でなければならない。
Msは、文献からの従来の式によって従来的に計算される:Ms=550〜350×C%−40×Mn%−17×Cr%−10×Mo%−17×Ni%−8×W%−35×V%−10×Cu%−10×Co%+30×Al%℃。しかし、実験により、特に、CoおよびAlの効果が、鋼の種類に応じて非常に変動し得るため、この式は非常に概算的であるにすぎないことが示されている。鋼が本発明に従うか否かを知るために、したがって、例えば、ディラトメトリによって従来的な手段で行われる実際の温度Msの測定が基準とならなければならない。Niの含量は、Msの可能な調整変数の1つである。
焼鈍後の冷却の終わりの温度は、鋼の完全なマルテンサイト変換を与えるために、実際のMs〜150℃未満、好ましくは実際のMs〜200℃未満でなければならない。CおよびNiが最も豊富な組成に関して、特に、冷却の終わりのこの温度は、固溶化熱処理温度から周囲温度に冷却した直後に適用される極低温処理の後に得ることができる。極低温処理を、周囲温度からでなく、代わりに、Msより少し高い温度、好ましくはMsからMs+50℃の間の温度で終了する等温焼鈍後に適用することもできる。全体の冷却速度は、炭素が豊富な残存オーステナイトの安定化メカニズムを阻止するために、可能な限り高くなければならない。しかし、構造体の熱運動が、マルテンサイト変換をもたらす配置において不十分になる場合があるため、−100℃未満の極低温温度を求めることが常に非常に有利であるわけではない。一般に、鋼のMs値は、極低温サイクルが適用されるときには100℃以上、この極低温サイクルの非存在下では140℃以上であることが好ましい。極低温サイクルの継続時間は、必要に応じて、4から50時間の間、好ましくは4〜16時間、より好ましくは4〜8時間である。複数の極低温サイクルを実施することができ、重要な因子は、そのうちの1サイクルが上述の特徴を有することである。
Al=1〜2%、好ましくは1〜1.6%、より好ましくは1.4〜1.6%、およびNi=11〜16%(Ni≧7+3.5Alとする)が存在しなければならない。理想的には、1.5%のAlおよび12〜14%のNiが存在する。これらの条件は、本発明の他の条件が組み合わされるときCoの非存在により過剰に低減しないことも見出されている引張強度Rmを増加させるNiAlの存在を促進する。降伏強度Rp0.2はRmと同様に影響を受ける。
特許文献1から公知である鋼と比較して、高レベルの延性および靱性を有するために反転オーステナイトの高い存在が求められ、本発明のクラスの鋼は、高温状態において高レベルの機械的強度を得るために、硬化B2相、特にNiAlの存在を促進する。設定されたNiおよびAlに関する条件の順守は、想定される用途に適切な延性および靱性を保存するために、反転オーステナイトの適切な潜在含量を確保する。
鋼の特性を低下させないように、30ppm以下でBを添加することができる。
鋳造作業の間の粒子サイズ、または高温状態での別の変換を制御するために、0.1%、好ましくは0.05%を超えない含量でNbを添加して、過剰であり得る偏析を防止することもできる。本発明による鋼は、したがって、無視できない残存含量のNbを含んでいてよい原材料を許容する。
本発明のクラスの鋼の特徴はまた、少なくともいくらかのMoをWで置き換える可能性でもある。同等の原子分率では、Wは、Moよりも固化分離しにくく、高温状態において機械的強度の増加を与える。Wは、高価であるという不利点を有し、この費用を、Moを伴うことによって最適化することができる。記述されているように、Mo+W/2は1から4%の間、好ましくは1から2%の間でなければならない。鋼の費用を制限するために、特に、高温での耐性が本発明の鋼の主な目的ではないため、1%のMo最小含量を保持することが好ましい。
Cuは最大で1%存在してよい。Cuは、γ相を用いた硬化に関与することが可能であり、Niの存在は、その有害な影響、ニッケル不含の鋼において銅の添加の間に見出される、特に部品の鋳造の間の表面の亀裂の出現を制限することができる。しかし、Cuの存在は、不可欠ではまったくなく、また、原材料に起因する汚染物に由来して、残存微量状態でのみ存在してよい。
マンガンは、鋼の意図される特性を得るために先天的に有利ではないが、認識されている負の影響は有さない;また、液体鋼の温度でのその低い蒸気張力は、減圧下での生産および減圧下での再融解の間にその濃度を制御するのが困難であるという事実を結果としてもたらす:その含量は、再融解インゴットにおける半径方向かつ軸方向の局在化に従って変動し得る。マンガンは原材料中にしばしば存在するため、上記の理由のために、その含量は、好ましくは最大0.25%であり、同じ生成物でのその濃度の過剰な変動が特性の整合性に不利であり得るため、任意の場合において最大2%に制限され得る。
シリコンは、フェライトの固体溶液において、コバルトのように、硬化効果を有して、フェライト中の特定の元素または特定の相の溶解度を低減させることが知られている。しかし、本発明の鋼は、重要なコバルト添加を省き、特に、加えてシリコンは錯体鋼における不利な金属間相(Laves相、シリサイド...)の析出を一般に促進するため、同様のことがシリコンの添加にも当てはまる。その含量は1%まで、好ましくは0.25%未満、より好ましくは0.1%未満に制限される。
一般に、粒子境界で分離してその境界を脆化し得る元素、例えばPおよびSは、以下の上限内に制御されなければならない:S=微量レベル〜20ppm、好ましくは微量レベル〜l0ppm、より好ましくは微量レベル〜5ppm、およびP=微量レベル〜200ppm、好ましくは微量レベル〜100ppm、より好ましくは微量レベル〜50ppmである。
Caを脱酸剤および硫黄捕集剤として使用することが可能であり、最終的には≦20ppm残存することが見出されている。同様に、希土類元素の残留物は、O、Sおよび/またはNを捕捉するのに用いられる液体金属の再精製のための処理作業の後に、最後に≦100ppm残存していてよい。Caおよび希土類元素をこれらの終わりまで使用しなければならないことはないため、これらの元素は本発明の鋼において微量でのみ存在していてよい。
酸素の許容含量は最大50ppm、好ましくは最大10ppmである。
例として、組成(重量パーセント)がTable 1(表1)に設定されている鋼のサンプルを試験した:
Figure 2010533240
サンプルGおよびHのCo含量<0.10%は、この元素分析の従来の精度限界に相当する。これら2つの場合には、意図的なCo添加を実施しなかった。
表に列挙されていない元素は、生産作業に起因してせいぜい微量レベルでのみ存在する。
参考鋼Aは、特許文献1による鋼に相当し、したがって、高含量のCoを有する。
参考鋼Bは、Coの含量を変更することなくVが添加された、鋼Aに匹敵する鋼に相当する。
参考鋼Cは、特許文献2による鋼に相当し、特に、鋼AおよびBと比較して、そのAl含量が増加され、かつそのCo含量が低減されたものである。
参考鋼Dは、Cと比較して、Bの添加に付されたものである。
参考鋼Eは、Cと比較して、Nbの添加に付されたものである。
参考鋼Fは、重要なV添加の不在、より低い含量のCによる補償、および残存元素についてのより高い純度によってCと実質的に区別される。
参考鋼Gは、本発明による非常に低含量のCo、C、DおよびEにおける存在に匹敵するレベルのVの存在、ならびに分離して採取されるがそれでもなお本発明に従うより高含量のNiによってFと区別される。しかし、そのTiおよびNの含量は、本発明が許容するよりもわずかに多い。実験はまた、その測定された温度Msが本発明の要求と比較して実質的にかなり低く、比較的高含量のNiが比較的低いCr、Mo、AlおよびVの含量によって補償されないことも示す。
鋼Hはすべての点、特に非常に低い含量のCo、ならびにNおよびTiに関する高レベルの純度において、本発明によるものである。また、そのO含量は非常に低い。最終的に、測定された温度Msは、完全に本発明によるものである。
これらのサンプルを、200kgのインゴットから75×35mmの平棒に以下の条件下で鋳造した。1250℃での少なくとも16時間の均一化処理に、インゴットの粗構造を分割することを目的としている第1の鋳造作業が続き;次いで75×75mmの断面を有する半製品を1180℃の温度にした後に鋳造し;最後に、各半製品を950℃のオーブンに置き、次いで、その粒子構造がこれらの連続作業によって再微細化される75×35mmの平棒の形に、この温度で鋳造した。
さらに、サンプルを少なくとも600℃の温度で軟化焼き戻し作業に付した。実験は、それが、後に続き得る固溶化熱処理の間に鋼の完全な再結晶を達成するために必要であることを示した。この場合、軟化焼き戻し作業を650℃で8時間実施し、続いて空気中で冷却した。その結果、熱力学変態を伴う粗製品を、明確な形状を部品に付与する仕上げ作業(整留、スキャルピング、機械加工...)に特定の問題なく付すことができる。
鋳造および軟化焼き戻し作業後に、サンプルを:
− 935℃で1時間の固溶化熱処理、次いで油急冷による冷却;
− −80℃で8時間の低温処理作業;詳細にはサンプルHについて、別の低温処理作業を−120℃で2時間追加した;
− 200℃で16時間の応力除去焼鈍作業;
− 500℃で12時間の時効−硬化作業、次いで空気中で冷却
に付した。
サンプルの特性(長手方向の引張強度R、降伏強度Rp0.2、伸びA5d、圧縮Z、強度KV、靱性K1c、ASTM粒子サイズ)をTable 2(表2)に設定する。この場合、これらを通常の周囲温度で測定する。
Figure 2010533240
参考サンプルC、DおよびEの引張強度は参考サンプルAおよびBのそれよりかなり大きいことが分かる。降伏強度は、少なくとも同じオーダーの大きさである。引張強度の増加とは違って、記載された、用いられた熱処理作業の場合には、延性に関する特性(圧縮および破断伸び)、靱性および弾力性を低減させる。強度/靱性間の所望の折衷案は、時効条件の変更によって調整され得る。
参考サンプルBは、鋼AにVのみを添加することが、低減されたCo含量を有するか、またはCo不含の鋼C〜Hの場合よりほとんどの場合には実質的に低い割合で、いくつかの特性においてのみ改善をもたらすことを示す。
特に、鋼C〜Hにおいて、維持されている高含量のNiに伴ってAlが増加することは、硬化相NiAlをより顕著にし、引張強度の改善において、またはそれを有利に高い値に維持することにおいて重要な因子である。
サンプルDおよびEにおけるBおよびNbの添加は、それぞれ、本発明のクラスの鋼において主に求められる高い機械的強度を得るために必要ではない。しかし、Nbの添加により、従来のASTM指標(最も高いASTM値が最も微細な粒子に相当する)によって記載されている、粒子サイズの再微細化を可能にする。
650℃で8時間の軟化焼き戻し、および空気下での冷却の後、935℃で1時間の固溶化熱処理、続いて油中での冷却、次いで−80℃で8時間の低温処理、次いで200℃で8時間(引張サンプルにおいて)または16時間(シャルピーサンプルのVノッチの機械加工を容易にするために弾力性サンプルにおいて;低温でのこの焼き戻しは、粗い焼鈍構造を数個のHRCユニットによって軟化する効果のみを有する)の応力除去、次いで500℃で12時間の時効、続いての空気下での冷却により、20℃において長手方向の引張強度、延性および弾力性の間で得られるべき優れた折衷案を可能にした。
補足実験は、横方向において、弾力性値が許容可能のままであることを示す。400℃において、引張強度は、非常に高いままであり、サンプルC〜Fにおけるように相対的に低い、または、本発明による、サンプルGおよびHにおけるような、概ねまたは実質的に無視できるCo含量は、設定された問題のこれらの局面を解決することに匹敵する。
サンプルGは、コバルトの大幅な低減が、全消失である限り、維持されるべき高レベルの引張強度をそれでもなお可能にし得ることを示す。延性の特性もまた、驚くべきことに改善される。しかし、弾性限界は、サンプルGの場合には、構造に分散されている多量のオーステナイトに関係して、該サンプルの高含量のNiにより、実質的にかなり悪くなる。このことは、測定されたMsにおいて、他の元素の含量について調整によって補償されない過度の低減に寄与する。
しかし、すべての点において本発明の組成に相当するサンプルHの場合において、その温度Msは十分に高く、以下が得られる:
− 高いままであり、必要に応じて、焼鈍による硬化および二次的な炭化物の形成を促進するC含量の増加によってさらに改善され得る引張強度;約2300MPaの引張強度は、したがって、約0.25%のC含量を達成することができる;
− サンプルGよりも実質的に改善される降伏強度;
− ならびに、特に、顕著であり、かつすべての参考サンプルのものよりも高い延性特性(引張強度および靱性の間に良好な折衷案をもたらすことができ、この特徴は、本発明の鋼に関して想定される好ましい用途に関して非常に重要である)。
本発明の要求に関連してサンプルGにおいてわずかに高すぎるNおよびTiの含量、ならびに酸素に関してわずかに高いそれらの含量はまた、その有効性がサンプルHの有効性ほど良好でないという事実に部分的に寄与する。このサンプルGについて考えられる別の因子は、Sの含量であり、これは靱性に好ましい他の特性によって補償されないとき、特に低くなく、靱性を低くする傾向にある。最終的には、設定されているように、このサンプルGは、(本発明の範囲内にはあるが)かなり高いNi含量を有し、Msを低下させ、したがって、特に(−80℃で、次いで−120℃で)より促進され、このサンプルが経る低温処理作業の終わりでさえもかなり高い可能性がある残存オーステナイトレベルの持続を促進する。
しかし、本発明によるサンプルHは、−80℃でのみ極低温で処理されたが、賢明に調整されたNi含量、あらゆる視点からの不純物の最小含量、および十分に高い測定温度Msを有し、設定された課題に非常によく応じる。
一般に、所望の特性を有する部品を最終的に得るための本発明の鋼の最適化された熱処理方法は、部品のブランクの成形後および部品にその明確な形状を付与する仕上げ作業の前に:
− 600〜675℃で4〜20時間の軟化焼き戻し後の空気下での冷却;
− 900〜1000℃で少なくとも1時間の固溶化熱処理の後の、オーステナイトマトリクスにおいて粒界炭化物の析出を防止するのに十分迅速である、油中または空気下での冷却;
− 必要に応じて、−50℃以下、好ましくは−80℃以下での低温処理作業、すべてのオーステナイトをマルテンサイトに変換するために、温度はMsより150℃以上低く、好ましくはMsより約200℃低く、低温処理作業のうち少なくとも1つは、少なくとも4時間、最大50時間続き;特に比較的低いNi含量を有し、また比較的高い温度Msを結果としてもたらす組成では、この低温処理作業はあまり有利でない;
− 任意選択的に、150〜250℃で4〜16時間実施される焼鈍を含む、粗大マルテンサイトの軟化処理、続いての静止空気下での冷却;
− 475〜600℃、好ましくは490〜525℃で5〜20時間の硬化時効;490℃未満の時効は、常には推奨されない、なぜなら、準安定性炭化物MCが依然として存在し得、構造に脆弱性を付与し得るからである;525℃を超える時効作業は、靱性または延性のいずれの実質的増加も伴わず、時効による機械的強度の損失をもたらし得る;
を行う。
記載された例において、鋼のキャスティングの後ならびに軟化焼き戻しおよび他の熱処理作業の前の鋼を形成する作業は鋳造を含んでいた。しかし、熱成形のための他の種類の熱力学的処理作業を、(カシメ部品、棒、半製品...)を得ることが望ましい最終製品の種類に従って、この鋳造作業に加えて、またはこれに代えて実施することができる。1または複数の圧延作業、カシメ、スタンピングなど、および複数のこのような処理作業の組合せを設定することが特に可能である。
本発明の鋼の好ましい用途は、エンジニアリングおよび構造要素のための耐久性部品であり、ここで、延性および弾力性の値がより高強度の鋼のそれらと少なくとも同等であることと併せて、低温状態において2000MPaから2350MPa以上の間の引張強度を有することが必要であり、また、高温状態(400℃)において、約1800MPaの引張強度、および最適な疲労特性を有することが必要である。
本発明の鋼はまた、肌焼き、窒化および浸炭窒化され得るという利点も有する。したがって、それを使用する部品に、そのコア特性に影響を与えることなく高レベルの摩耗耐性を付与することができる。このことは、設定された想定される用途において特に有利である。他の表面処理作業、例えば、表面欠陥からの疲労亀裂の発生を制限する機械処理作業を想定することができる。ショットピーニングは、そのような処理の一例である。
窒化は、実施されるとき、時効サイクルの間に、好ましくは490℃〜525℃の温度で、5〜100時間であってよい期間にわたって実施されてよく、最長の時効作業は、漸進的な構造軟化、結果として最大引張強度の漸減をもたらす。
別の可能性は、肌焼き、窒化または浸炭窒化を、固溶化熱処理の前または同時の熱サイクルの間に実施することであり、本発明の鋼基板は、この場合、機械特性の点においてすべてのその潜在能力を保持している。

Claims (25)

  1. 組成が、重量パーセントで:
    C=0.20〜0.30%
    Co=微量レベル〜1%
    Cr=2〜5%
    Al=1〜2%
    Mo+W/2=1〜4%
    V=微量レベル〜0.3%
    Nb=微量レベル〜0.1%
    B=微量レベル〜30ppm
    Ni=11〜16%(Ni≧7+3.5Alとする)
    Si=微量レベル〜1.0%
    Mn=微量レベル〜2.0%
    Ca=微量レベル〜20ppm
    希土類元素=微量レベル〜100ppm
    N≦10ppmであるとき、Ti+Zr/2=微量レベル〜100ppm(Ti+Zr/2≦10Nとする)
    10ppm<N≦20ppmであるとき、Ti+Zr/2=微量レベル〜150ppm
    O=微量レベル〜50ppm
    N=微量レベル〜20ppm
    S=微量レベル〜20ppm
    Cu=微量レベル〜1%
    P=微量レベル〜200ppm
    であり、残りが、鉄および生産作業によって生じる不可避の不純物であることを特徴とする鋼。
  2. C=0.20〜0.25%を含有することを特徴とする、請求項1に記載の鋼。
  3. Cr=2〜4%を含有することを特徴とする、請求項1または2に記載の鋼。
  4. Al=1〜1.6%、好ましくは1.4〜1.6%を含有することを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載の鋼。
  5. Mo≧1%を含有することを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載の鋼。
  6. Mo+W/2=1〜2%を含有することを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載の鋼。
  7. V=0.2〜0.3%を含有することを特徴とする、請求項1から6のいずれか一項に記載の鋼。
  8. Ni=12〜14%(Ni≧7+3.5Alとする)を含有することを特徴とする、請求項1から7のいずれか一項に記載の鋼。
  9. Nb=微量レベル〜0.05%を含有することを特徴とする、請求項1から8のいずれか一項に記載の鋼。
  10. Si=微量レベル〜0.25%、好ましくは微量レベル〜0.10%を含有することを特徴とする、請求項1から9のいずれか一項に記載の鋼。
  11. O=微量レベル〜10ppmを含有することを特徴とする、請求項1から10のいずれか一項に記載の鋼。
  12. N=微量レベル〜10ppmを含有することを特徴とする、請求項1から11のいずれか一項に記載の鋼。
  13. S=微量レベル〜10ppm、好ましくは微量レベル〜5ppmを含有することを特徴とする、請求項1から12のいずれか一項に記載の鋼。
  14. P=微量レベル〜100ppmを含有することを特徴とする、請求項1から13のいずれか一項に記載の鋼。
  15. その測定されたマルテンサイト変態温度Msが100℃以上であることを特徴とする、請求項1から14のいずれか一項に記載の鋼。
  16. その測定されたマルテンサイト変態温度Msが140℃以上であることを特徴とする、請求項15に記載の鋼。
  17. 鋼から部品を製造する方法であって、明確な形状を付与する部品の完成の前に以下:
    請求項1から16のいずれか一項に記載の組成を有する鋼の調製ステップ;
    該鋼を成形する少なくとも1つの作業ステップ;
    600〜675℃で4〜20時間の軟化焼き戻し作業の後の空気中での冷却ステップ;
    900〜1000℃で少なくとも1時間の固溶化熱処理の後の、オーステナイトマトリクスにおいて粒界炭化物の析出を防止するのに十分迅速である、油または空気中での冷却ステップ;
    475〜600℃、好ましくは490〜525℃で5〜20時間の硬化時効作業ステップ
    を含むことを特徴とする方法。
  18. すべてのオーステナイトをマルテンサイトに変換するために、−50℃以下、好ましくは−80℃以下での低温処理作業をさらに含み、該温度が測定されたMsより150℃以上低く、少なくとも1つの処理作業が少なくとも4時間、最大で50時間続くことを特徴とする、請求項17に記載の鋼から部品を製造する方法。
  19. 150〜250℃で4〜16時間実施される焼鈍を含む、粗大マルテンサイトを軟化させ、続いて静止空気中で冷却する処理作業をさらに含むことを特徴とする、請求項17または18に記載の鋼から部品を製造する方法。
  20. 部品が肌焼き作業または窒化もしくは浸炭窒化作業にも付されることを特徴とする、請求項17から19のいずれか一項に記載の鋼から部品を製造する方法。
  21. 窒化作業が時効サイクルの間に実施されることを特徴とする、請求項20に記載の鋼から部品を製造する方法。
  22. 窒化が490から525℃の間で5〜100時間実施されることを特徴とする、請求項21に記載の鋼から部品を製造する方法。
  23. 窒化または肌焼き作業が、熱サイクルの間、固溶化熱処理より前または同時に実施されることを特徴とする、請求項20から22のいずれか一項に記載の鋼から部品を製造する方法。
  24. 請求項17から23のいずれか一項の方法に従って製造されることを特徴とする、構造要素のための機械的部品または部品。
  25. エンジン伝動軸、エンジン懸架装置、着陸ギア要素、ギアボックス要素または軸受軸であることを特徴とする、請求項24に記載の機械的部品。
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