JPH0953017A - マイクロ波融着用樹脂組成物およびその製造方法 - Google Patents

マイクロ波融着用樹脂組成物およびその製造方法

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JPH0953017A
JPH0953017A JP7208702A JP20870295A JPH0953017A JP H0953017 A JPH0953017 A JP H0953017A JP 7208702 A JP7208702 A JP 7208702A JP 20870295 A JP20870295 A JP 20870295A JP H0953017 A JPH0953017 A JP H0953017A
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JP
Japan
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resin composition
weight
parts
microwave
microwave fusion
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Application number
JP7208702A
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English (en)
Inventor
Kazuyoshi Yamamoto
和芳 山本
Masatoshi Murashima
正敏 村島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH0953017A publication Critical patent/JPH0953017A/ja
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C66/00General aspects of processes or apparatus for joining preformed parts
    • B29C66/70General aspects of processes or apparatus for joining preformed parts characterised by the composition, physical properties or the structure of the material of the parts to be joined; Joining with non-plastics material
    • B29C66/71General aspects of processes or apparatus for joining preformed parts characterised by the composition, physical properties or the structure of the material of the parts to be joined; Joining with non-plastics material characterised by the composition of the plastics material of the parts to be joined

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  • Lining Or Joining Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱交換率が高く、高熱量が得られ、樹脂の劣
化状態に影響されることなく融着ができ、且つ、融着強
度が高いマイクロ波融着用樹脂シート及びマイクロ波融
着用樹脂組成物およびその製造方法を提供する。 【解決手段】 熱可塑性樹脂100重量部、導電性のア
ニリン系重合体微粒子5〜100重量部およびシラン化
合物0.01〜20重量部からなることを特徴とするマ
イクロ波融着用樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、マイクロ波融着用
樹脂組成物およびその製造方法に関し、更に詳しくは、
特に上下水道用合成樹脂管、ガス用合成樹脂管、その他
の熱融着性を有する被着体の接合等に好適に使用される
マイクロ波融着用樹脂組成物およびその製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】マイクロ波による誘電加熱を利用した樹
脂製品の融着法は、例えば、特開昭62−39221号
公報に開示されているように、ポリオレフィン樹脂及び
カーボンブラックを混練した融着材に、高周波を印加す
ることによってポリオレフィン樹脂被着体を融着する方
法、及び、特開昭62−50122号公報に開示されて
いるように、誘電損失の大きい塩化ビニル、ポリアミド
樹脂等を融着界面に介在させて融着する方法等がある。
この他、特表平5−504153号公報に開示されてい
るように、ポリアニリン等の導電性高分子にマイクロ波
を照射することによって、導電性高分子を誘電加熱して
樹脂製品の融着を行う方法等がある。
【0003】しかしながら、カーボンブラックを用いた
融着材はカーボンブラック自身が高温に発熱するため、
樹脂の劣化を引き起こしたり、発熱温度の制御が困難で
ある等の問題がある。又、誘電損失の大きい樹脂を用い
る場合は、温度上昇に長時間を要する等の問題がある。
又、ポリアニリンを用いた場合、極性の大きいポリアニ
リンを熱可塑性樹脂に均一に分散し、且つ、該ポリアニ
リン微粒子界面における熱可塑性樹脂との良好な接着性
を保持することが難しく、これを用いた樹脂製品の融着
に際して、ポリアニリンの分散不良による発熱不足によ
り、融着面の剥離強度が低下する等の問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記に鑑み
なされたものであって、熱交換率が高く、高熱量が得ら
れ、樹脂の劣化状態に影響されることなく融着ができ、
且つ、融着強度が高いマイクロ波融着用樹脂組成物およ
びその製造方法を提供することを目的とする。
【0005】
【問題を解決するための手段】請求項1記載の本発明
は、熱可塑性樹脂100重量部、導電性のアニリン系重
合体微粒子5〜100重量部およびシラン化合物0.0
1〜20重量部からなることを特徴とするマイクロ波融
着用樹脂組成物をその要旨とするものである。
【0006】請求項2記載の本発明は、熱可塑性樹脂1
00重量部、予めシラン化合物0.01〜20重量部で
表面処理された導電性のアニリン系重合体微粒子5〜1
00重量部からなることを特徴とするマイクロ波融着用
樹脂組成物をその要旨とするものである。
【0007】請求項3記載の本発明は、請求項1及び請
求項2記載のシラン化合物が、クロロシラン類、アルコ
キシシラン類、シランカップリング剤、変性シリコーン
オイル類の群から選ばれる1種もしくは2種以上である
ことを特徴とするマイクロ波融着用樹脂組成物をその要
旨とするものである。
【0008】請求項4記載の本発明は、予め有機溶剤に
膨潤させた導電性のアニリン系重合体微粒子5〜100
重量部を、熱可塑性樹脂100重量部に混合分散せしめ
た後、有機溶剤を除去することを特徴とするマイクロ波
融着用樹脂組成物の製造方法をその要旨とするものであ
る。
【0009】請求項5記載の本発明は、予めシラン化合
物0.01〜20重量部を含む有機溶剤に膨潤させた導
電性のアニリン系重合体微粒子5〜100重量部を、熱
可塑性樹脂100重量部に混合分散せしめた後、有機溶
剤を除去することを特徴とするマイクロ波融着用樹脂組
成物の製造方法をその要旨とするものである。
【0010】上記熱可塑性樹脂は、押出成形や射出成形
が可能な熱可塑性樹脂であれば特に限定されるのではな
く、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオ
レフィン;塩化ビニル樹脂、ポリカーボネート、ポリエ
ステル、ポリアミド、アクリル系樹脂、ポリフェニレン
サルファイド(PPS)、ポリふっ化ビニリデン(PV
DF)、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)、ペルフルオ
ロアルコキシふっ素樹脂(PFA)等が挙げられる。こ
れらは単独で用いても2種以上を用いてもよい。
【0011】上記ポリオレフィンとしては、エチレン、
プロピレン、ブテンなどのモノオレフィンの重合体及び
共重合体を主成分とするもので、例えば、高密度ポリエ
チレン、中密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、線
状低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プ
ロピレンブロック共重合体、エチレン−プロピレンラン
ダム共重合体、ポリブテン−1、ポリ−4−メチルペン
テンが挙げられる。
【0012】上記アニリン系重合体微粒子は、導電性で
あれば特に限定されず、なかでも、導電性が0.1S/
cm以上のアニリン系重合体が好ましい。導電性が0.
1S/cmよりも低いと発熱が不充分で、融着が不充分
となるので好ましくない。
【0013】上記アニリン系重合体微粒子は、例えば、
アニリン誘導体モノマー及び酸を、水等の溶媒に溶解さ
せ、この溶液に酸化剤を加え攪拌することによって酸化
重合させる等の方法により製造することができる。
【0014】上記アニリン誘導体モノマーとしては、例
えば、アニリン、N−メチルアニリン、N−エチルアニ
リン、o−トルイジン、m−トルイジン、2−エチルア
ニリン、3−エチルアニリン、2,3−ジメチルアニリ
ン、2,5−ジメチルアニリン、2,6−ジメチルアニ
リン、2,6−ジエチルアニリン、2−メトキシアニリ
ン、3−メトキシアニリン、2,5−ジメトキシアニリ
ン、3,5−ジメトキシアニリン、o−フェニレンジア
ミン、m−フェニレンジアミン、2−アミノビフェニ
ル、N,N−ジフェニル−p−フェニレンジアミン等が
挙げられる。上記アニリン誘導体モノマーの上記溶媒に
対する濃度は、0.1〜1mol/lが好ましい。
【0015】上記酸としては、例えば、塩酸、硫酸、硝
酸、リン酸等の無機プロトン酸;硫酸エステル、リン酸
エステル等の無機酸エステル;p−トルエンスルホン
酸、カルボン酸等の有機酸;ポリスチレンスルホン酸等
の高分子酸が挙げられる。上記酸の濃度は、0.1N〜
1Nが好ましい。
【0016】上記酸化剤としては、例えば、過硫酸塩、
過酸化水素、過マンガン酸塩、重クロム酸塩等の過酸化
物;二酸化鉛、二酸化マンガン、塩化鉄等のルイス酸等
が挙げられる。上記酸化剤の濃度は、上記溶媒に対して
0.1〜1mol/lが好ましい。
【0017】上記アニリン系重合体微粒子は、叙上の方
法で作製することができるが、アライド シグナル社
製、商品名「Versicon」等の市販されているも
のも使用できる。
【0018】上記アニリン系重合体微粒子は、熱可塑性
樹脂100重量部中に5〜100重量部分散する。5重
量部未満では発熱量が不充分となり、100重量部を超
えると上記マイクロ波融着用樹脂組成物の強度が低下す
るので、上記範囲に限定される。
【0019】上記熱可塑性樹脂中に分散される上記アニ
リン系重合体微粒子は、その粒子径が0.1〜100μ
mの範囲にあるものを使用することが好ましく、上記粒
子径が0.1μm未満であると、熱可塑性樹脂中への分
散が難しくなり、過度の混練は熱可塑性樹脂の劣化をき
たす。又、上記粒子径が100μmを超えるとマイクロ
波加熱時の発熱量が充分に得られず融着強度を低下させ
る。
【0020】上記アニリン系重合体微粒子の分散粒径の
測定は、粒径を正確に測定できる方法であれば特に限定
されるものではないが、例えば、予めRuO4 で染色し
たマイクロ波融着用樹脂組成物を走査型電子顕微鏡の反
射電子で測定すれば、比較的容易に測定することができ
る。
【0021】上記シラン化合物としては、クロロシラン
類、アルコキシシラン類、シランカップリング剤、変性
シリコーンオイル類の群から選ばれる1種もしくは2種
以上が使用されるが、クロロシラン類としては、例え
ば、メチルトリクロロシラン、メチルジクロロシラン、
ジメチルジクロロシラン、トリメチルクロロシラン、フ
ェニルトリクロロシラン、ジフェニルジクロロシラン等
が挙げられ、アルコキシシラン類としては、例えば、テ
トラメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、ジメ
チルジメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、
ジフェニルジメトキシシラン、テトラエトキシシラン、
メチルトリエトキシシラン、ジメチルジエトキシシラ
ン、フェニルトリエトキシシラン、ジフェニルジエトキ
シシラン、イソブチルトリメトキシシラン、デシルトリ
メトキシシラン等が挙げられ、特に、アルコキシシラン
類が好適に用いられる。
【0022】上記シランカップリング剤としては、例え
ば、ビニルトリクロロシラン、ビニルトリメトキシシラ
ン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(β−メ
トキシエトキシ)シラン、β−(3,4−エポキシシク
ロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシド
キシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプ
ロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロ
ピルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピル
トリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリ
エトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジ
メトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジ
エトキシシラン、N−β−(アミルエチル)−γ−アミ
ノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルト
リメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシ
ラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシ
シラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、γ−
メルカプトプロピルトリメトキシシラン等が挙げられ
る。
【0023】上記変性シリコーンオイル類としては、例
えば、アミノ変性シリコーンオイル、エポキシ変性シリ
コーンオイル、カルボキシル変性シリコーンオイル、カ
ルビノール変性シリコーンオイル、メタクリル変性シリ
コーンオイル、メルカプト変性シリコーンオイル、フェ
ノール変性シリコーンオイル、ポリエーテル変性シリコ
ーンオイル、メチルスチリル変性シリコーンオイル、ア
ルキル変性シリコーンオイル、高級脂肪酸エステル変性
シリコーンオイル、シリコーン改質剤等が挙げられる。
【0024】上記シラン化合物は、上記の群から選ばれ
る1種もしくは2種以上が用いられるが、2種以上の上
記シラン化合物が選択される場合、単一のグループから
選択されてもよく、2種以上のグループから選択されて
もよい。
【0025】請求項1および請求項2記載のマイクロ波
融着用樹脂組成物並びに請求項5記載のマイクロ波融着
用樹脂組成物の製造方法における上記シラン化合物の配
合量は、熱可塑性樹脂100重量部に対し、0.01〜
20重量部である。上記シラン化合物の配合量が0.0
1重量部未満では、導電性のアニリン系重合体微粒子が
熱可塑性樹脂中に充分に存在しないため、マイクロ波を
用いて該マイクロ波融着用樹脂組成物で成形された成形
体を融着せしめ相互に接続する場合、接続部の該マイク
ロ波融着用樹脂組成物の発熱特性が低下し、融着が充分
に行われず接続強度が低下する。又、上記配合量が20
重量部を超える場合、成形体を融着せしめ相互に接続す
る場合、接続部の接続強度が低下する。
【0026】更に、上記マイクロ波融着用樹脂組成物に
は、必要に応じ、紫外線吸収剤、酸化防止剤、難燃剤、
可塑剤、滑剤、帯電防止剤、着色剤等が添加されてもよ
い。
【0027】請求項1記載のマイクロ波融着用樹脂組成
物を製造する方法は、例えば、一軸押出機、二軸押出
機、バンバリーミキサー、混練ロール、プラストグラ
フ、ニーダー等の混練装置を使用して、導電性のアニリ
ン系重合体微粒子および上記シラン化合物を熱可塑性樹
脂に添加し、該熱可塑性樹脂の溶融温度において混練し
て製造される方法等が挙げられる。
【0028】上記マイクロ波融着用樹脂組成物を混練す
る際に、予め混合する導電性アニリン系重合体微粒子、
シラン化合物および熱可塑性樹脂を混合機を用いて混合
し、然る後、上記する混練装置を使用して、熱可塑性樹
脂の溶融温度において混練してもよいが、上記混練装置
の内、一軸押出機、二軸押出機等の連続混練装置を用い
て混練する場合、上記押出機のシリンダー内で溶融した
熱可塑性樹脂に、該シリンダーの中途から導電性アニリ
ン系重合体微粒子およびシラン化合物を注入して混練し
てもよい。
【0029】請求項2記載のマイクロ波融着用樹脂組成
物を製造する方法は、導電性のアニリン系重合体微粒子
をヘンシェルミキサーやスーパーミキサー等の高速攪拌
機で高速攪拌しながら、上記シラン化合物もしくは該シ
ラン化合物を含有する溶液等を滴下或いはスプレーによ
り噴霧して添加し、充分攪拌を続け、上記導電性のアニ
リン系重合体微粒子の表面に上記シラン化合物もしくは
該シラン化合物を含有する溶液等の被膜を可及的均一に
付着させ、乾燥して、導電性のアニリン系重合体微粒子
を予め上記シラン化合物で表面処理し、然る後、熱可塑
性樹脂に添加し、該熱可塑性樹脂の溶融温度において上
記請求項1記載のマイクロ波融着用樹脂組成物の製造方
法と同様に混練して製造される。
【0030】請求項2記載のマイクロ波融着用樹脂組成
物は、導電性のアニリン系重合体微粒子を予め上記シラ
ン化合物で表面処理するものであるので、使用する上記
シラン化合物の配合量は、導電性のアニリン系重合体微
粒子を予め上記シラン化合物で表面処理しないで、直接
混合したマイクロ波融着用樹脂組成物に比して少なくて
よく、熱可塑性樹脂100重量部に対し、0.01〜1
0重量部であってよい。
【0031】請求項4記載のマイクロ波融着用樹脂組成
物の製造方法は、予め有機溶剤で膨潤させた導電性のア
ニリン系重合体微粒子を熱可塑性樹脂に添加し、前記請
求項1および請求項2のマイクロ波融着用樹脂組成物を
製造する方法と同様に、該熱可塑性樹脂の溶融温度にて
混練捏和し、導電性のアニリン系重合体微粒子を熱可塑
性樹脂中に均質に分散させ、次いで、上記混練捏和され
た熱可塑性樹脂組成物を加熱して上記有機溶剤を揮散せ
しめ、導電性のアニリン系重合体微粒子界面における熱
可塑性樹脂との良好な接着性を保持したマイクロ波融着
用樹脂組成物を製造し得る。
【0032】上記有機溶剤で膨潤させた導電性のアニリ
ン系重合体微粒子が、有機溶剤を揮散させた後も熱可塑
性樹脂内に均質に分散している理由は、有機溶剤で膨潤
させることにより導電性のアニリン系重合体微粒子が熱
可塑性樹脂内に微分散し、該微分散したアニリン系重合
体微粒子がその界面において良好な接着性を示すものと
推定される。
【0033】上記導電性のアニリン系重合体微粒子を膨
潤させる有機溶剤は、使用される熱可塑性樹脂の性状を
勘案して適宜選択使用されるが、例えば、アセトニトリ
ル、アセトン、ニトロメタン、テトラヒドロフラン、ジ
メチルホルムアミド、トルエン、キシレン、メチルエチ
ルケトン、アセトン、ベンゼン、ジクロロベンゼン、酢
酸メチル、酢酸エチル、メタノール、エタノール、イソ
プロピルアルコール、イソブチルアルコール等が挙げら
れ、上記有機溶剤は、単一種もしくは2種以上の混合溶
剤として用いられる。
【0034】上記有機溶剤の使用量は、特に限定しない
が、導電性のアニリン系重合体微粒子100重量部に対
して、5〜400重量部程度が好ましい。上記有機溶剤
の使用量が導電性のアニリン系重合体微粒子100重量
部に対して、5重量部未満の場合、導電性のアニリン系
重合体微粒子が熱可塑性樹脂中に充分分散せず、400
重量部を超えると熱可塑性樹脂との混練が難しくなり、
導電性のアニリン系重合体微粒子が熱可塑性樹脂中に均
質に分散し得ず、且つ、残留有機溶剤の除去に過大なエ
ネルギーを要し、得られるマイクロ波融着用樹脂組成物
の融着性能にも悪影響を及ぼす。
【0035】請求項5記載のマイクロ波融着用樹脂組成
物の製造方法は、予め上記シラン化合物を含む有機溶剤
で膨潤させた導電性のアニリン系重合体微粒子を熱可塑
性樹脂に添加し、前記請求項1乃至請求項4のマイクロ
波融着用樹脂組成物を製造する方法と同様に、該熱可塑
性樹脂の溶融温度にて混練捏和し、導電性のアニリン系
重合体微粒子を熱可塑性樹脂中に均質に微分散させ、次
いで、上記混練捏和された熱可塑性樹脂組成物を加熱し
て上記有機溶剤を揮散せしめ、導電性のアニリン系重合
体微粒子界面における熱可塑性樹脂との良好な接着性を
保持したマイクロ波融着用樹脂組成物を製造するもので
あるが、前記する有機溶剤による導電性のアニリン系重
合体微粒子の凝集力の緩和と共に、シラン化合物による
アニリン系重合体微粒子の極性の調整によって上記微分
散と良好な接着性を達成し得るものと推定される。
【0036】上記マイクロ波融着用樹脂組成物は、接合
部分を有する成形体自体を成形して利用されてもよい
が、接合を必要とする成形体の間に介在させるマイクロ
波融着用樹脂シートとして利用させてもよい。上記マイ
クロ波融着用樹脂シートの厚さは、0.01〜5mm程
度である。該厚さが0.01mm未満では発熱量が不充
分となり、5mmを超えると、接合に際して被着体の接
合部の融着強度が低下する。
【0037】本発明のマイクロ波融着用樹脂組成物を融
着するために照射されるマイクロ波としては、例えば、
商用周波数の2.45GHzで、電力は、100〜2,
000W等が好ましい。
【0038】上記マイクロ波の照射時間は、接合される
被着体のサイズや形状によっても異なるが、例えば、ガ
ス用中密度ポリエチレン管を同材質からなる管継手の内
面に上記マイクロ波融着用樹脂シートを埋設してなるマ
イクロ波融着管継手に接合し、融着する場合、専用のマ
イクロ波照射機によって上記マイクロ波を照射して、融
着が完了する照射時間は、10秒〜180秒である。
【0039】
【発明の実施の態様】以下に実施例を掲げて、本発明の
実施の態様を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実
施例のみに限定されるものではない。
【0040】(実施例1)中密度ポリエチレン(三井石
油化学社製、MFR=0.2g/10min)100重
量部、メチルトリメトキシシラン(信越化学社製)1重
量部、導電性のアニリン系重合体微粒子(アライド・シ
グナル社製、商品名:Versicon)20重量部を
ブラベンダープラストグラフ(東洋精機社製)にて、1
60℃で混練し、マイクロ波融着用樹脂組成物を得た。
【0041】得られたマイクロ波融着用樹脂組成物を、
プレス成形機にて厚さ0.5mmのシートに成形し、2
0mm×10mmの試験片を切り出し、上記実施例で用
いた中密度ポリエチレン製の厚さ4mm×10mm×8
0mmの2本の短冊状体の間に挟み込んで、マイクロ波
(2.45GHz、500W)を照射し、上記短冊状体
を相互に融着させた。上記試験片で融着された上記短冊
状体を引張試験機によって50mm/分の引張速度で剥
離試験を行い、剥離強度を測定した。その剥離強度は1
3.9kgf/cmであった。
【0042】(実施例2)実施例1のメチルトリメトキ
シシランに替えて、デシルトリメトキシシラン(信越化
学社製)1重量部を用いたこと以外、実施例1と同様に
して、マイクロ波融着用樹脂組成物を得た。得られたマ
イクロ波融着用樹脂組成物を実施例1と同様に剥離強度
を測定し、その剥離強度は12.8kgf/cmであっ
た。
【0043】(実施例3)実施例1のメチルトリメトキ
シシランに替えて、ビニルトリメトキシシラン(信越化
学社製)1重量部を用い、アニリン系重合体微粒子の配
合量を30重量部に変更したこと以外、実施例1と同様
にして、マイクロ波融着用樹脂組成物を得た。得られた
マイクロ波融着用樹脂組成物を実施例1と同様に剥離強
度を測定し、その剥離強度は10.0kgf/cmであ
った。
【0044】(実施例4)実施例1のメチルトリメトキ
シシランに替えて、γ−アミノプロピルトリメトキシシ
ラン(信越化学社製)2重量部を用い、アニリン系重合
体微粒子の配合量を40重量部に変更したこと以外、実
施例1と同様にして、マイクロ波融着用樹脂組成物を得
た。得られたマイクロ波融着用樹脂組成物を実施例1と
同様に剥離強度を測定し、その剥離強度は11.8kg
f/cmであった。
【0045】(実施例5)実施例1のメチルトリメトキ
シシランに替えて、シリコーン表面改質剤(信越化学社
製)0.5重量部を用いたこと以外、実施例1と同様に
して、マイクロ波融着用樹脂組成物を得た。得られたマ
イクロ波融着用樹脂組成物を実施例1と同様に剥離強度
を測定し、その剥離強度は21.7kgf/cmであっ
た。
【0046】(実施例6)実施例1のメチルトリメトキ
シシランに替えて、シリコーン表面改質剤(前出)1重
量部を用いたこと以外、実施例1と同様にして、マイク
ロ波融着用樹脂組成物を得た。得られたマイクロ波融着
用樹脂組成物を実施例1と同様に剥離強度を測定し、そ
の剥離強度は22.2kgf/cmであった。
【0047】(実施例7)実施例1のメチルトリメトキ
シシランに替えて、シリコーン表面改質剤(前出)3重
量部を用い、アニリン系重合体微粒子の配合量を30重
量部に変更したこと以外、実施例1と同様にして、マイ
クロ波融着用樹脂組成物を得た。得られたマイクロ波融
着用樹脂組成物を実施例1と同様に剥離強度を測定し、
その剥離強度は17.4kgf/cmであった。
【0048】(実施例8)実施例1のメチルトリメトキ
シシランに替えて、シリコーン表面改質剤(前出)5重
量部を用い、アニリン系重合体微粒子の配合量を60重
量部に変更したこと以外、実施例1と同様にして、マイ
クロ波融着用樹脂組成物を得た。得られたマイクロ波融
着用樹脂組成物を実施例1と同様に剥離強度を測定し、
その剥離強度は14.5kgf/cmであった。
【0049】(実施例9)実施例1のメチルトリメトキ
シシランに替えて、シリコーン表面改質剤(前出)1重
量部を用い、アニリン系重合体微粒子の配合量を30重
量部に変更したこと以外、実施例1と同様にして、マイ
クロ波融着用樹脂組成物を得た。得られたマイクロ波融
着用樹脂組成物を実施例1と同様に剥離強度を測定し、
その剥離強度は18.4kgf/cmであった。
【0050】(実施例10) (シリコーン表面改質剤で表面処理された導電性のアニ
リン系重合体微粒子の調製)導電性のアニリン系重合体
微粒子100重量部に対し、シリコーン表面改質剤(前
出)0.5重量部をトルエンの50重量部で希釈して、
スーパーミキサー内で高速攪拌中にスプレーにより噴霧
して添加し、充分攪拌した後、乾燥させてシリコーン表
面改質剤で表面処理された導電性のアニリン系重合体微
粒子を調製した。実施例1のメチルトリメトキシシラン
に替えて、上記シリコーン表面改質剤で表面処理された
導電性のアニリン系重合体微粒子20重量部を用いたこ
と以外、実施例1と同様にして、マイクロ波融着用樹脂
組成物を得た。得られたマイクロ波融着用樹脂組成物を
実施例1と同様に剥離強度を測定し、その剥離強度は2
4.4kgf/cmであった。
【0051】(実施例11)導電性のアニリン系重合体
微粒子30重量部に対し、トルエン15重量部を予め混
合し、導電性のアニリン系重合体微粒子を充分膨潤させ
た後、中密度ポリエチレン(前出)100重量部と共に
ブラベンダープラストグラフ(前出)にて、160℃で
混練し、真空乾燥機で乾燥し、マイクロ波融着用樹脂組
成物を得た。得られたマイクロ波融着用樹脂組成物を実
施例1と同様に剥離強度を測定し、その剥離強度は1
0.2kgf/cmであった。
【0052】(実施例12)実施例11のトルエンの使
用量を30重量部に変更したこと以外、実施例11と同
様にしてマイクロ波融着用樹脂組成物を得た。得られた
マイクロ波融着用樹脂組成物を実施例1と同様に剥離強
度を測定し、その剥離強度は10.8kgf/cmであ
った。
【0053】(実施例13)実施例11のトルエンの使
用量を50重量部に変更したこと以外、実施例11と同
様にしてマイクロ波融着用樹脂組成物を得た。得られた
マイクロ波融着用樹脂組成物を実施例1と同様に剥離強
度を測定し、その剥離強度は8.7kgf/cmであっ
た。
【0054】(実施例14)実施例11のトルエンをエ
タノール15重量部に変更したこと以外、実施例11と
同様にしてマイクロ波融着用樹脂組成物を得た。得られ
たマイクロ波融着用樹脂組成物を実施例1と同様に剥離
強度を測定し、その剥離強度は10.6kgf/cmで
あった。
【0055】(実施例15)実施例11のトルエンをキ
シレン15重量部に変更したこと以外、実施例11と同
様にしてマイクロ波融着用樹脂組成物を得た。得られた
マイクロ波融着用樹脂組成物を実施例1と同様に剥離強
度を測定し、その剥離強度は10.1kgf/cmであ
った。
【0056】(実施例16)トルエン50重量部で予め
膨潤させた導電性のアニリン系重合体微粒子20重量部
にメチルトリメトキシシラン1重量部を混合し、これら
を中密度ポリエチレン(前出)100重量部に配合し、
実施例11と同様に混練、乾燥してマイクロ波融着用樹
脂組成物を得た。得られたマイクロ波融着用樹脂組成物
を実施例1と同様に剥離強度を測定し、その剥離強度は
16.4kgf/cmであった。
【0057】(実施例17)実施例16のメチルトリメ
トキシシランに替えて、ビニルトリメトキシシラン(前
出)1重量部を用い、導電性のアニリン系重合体微粒子
の配合量を30重量部に変更したこと以外、実施例16
と同様にしてマイクロ波融着用樹脂組成物を得た。得ら
れたマイクロ波融着用樹脂組成物を実施例1と同様に剥
離強度を測定し、その剥離強度は12.7kgf/cm
であった。
【0058】(実施例18)実施例16のメチルトリメ
トキシシランに替えて、シリコーン表面改質剤(前出)
0.5重量部を用いたこと以外、実施例16と同様にし
てマイクロ波融着用樹脂組成物を得た。得られたマイク
ロ波融着用樹脂組成物を実施例1と同様に剥離強度を測
定し、その剥離強度は23.2kgf/cmであった。
【0059】(実施例19)実施例16のメチルトリメ
トキシシランに替えて、シリコーン表面改質剤(前出)
1重量部を用いたこと以外、実施例16と同様にしてマ
イクロ波融着用樹脂組成物を得た。得られたマイクロ波
融着用樹脂組成物を実施例1と同様に剥離強度を測定
し、その剥離強度は25.9kgf/cmであった。
【0060】(実施例20)実施例16のメチルトリメ
トキシシランに替えて、シリコーン表面改質剤(前出)
5重量部を用いたこと以外、実施例16と同様にしてマ
イクロ波融着用樹脂組成物を得た。得られたマイクロ波
融着用樹脂組成物を実施例1と同様に剥離強度を測定
し、その剥離強度は16.9kgf/cmであった。
【0061】(実施例21)実施例16のメチルトリメ
トキシシランに替えて、シリコーン表面改質剤(前出)
3重量部を用いたこと以外、実施例16と同様にしてマ
イクロ波融着用樹脂組成物を得た。得られたマイクロ波
融着用樹脂組成物を実施例1と同様に剥離強度を測定
し、その剥離強度は20.1kgf/cmであった。
【0062】(比較例1)中密度ポリエチレン(前出)
100重量部、導電性のアニリン系重合体微粒子(前
出)60重量部をブラベンダープラストグラフ(前出)
にて、160℃で混練し、マイクロ波融着用樹脂組成物
を得た。得られたマイクロ波融着用樹脂組成物を実施例
1と同様に剥離強度を測定し、その剥離強度は6.4k
gf/cmであった。
【0063】(比較例2)実施例1の導電性のアニリン
系重合体微粒子(前出)の配合量を150重量部に変更
したこと以外、実施例1と同様にして、マイクロ波融着
用樹脂組成物を得た。得られたマイクロ波融着用樹脂組
成物を実施例1と同様に剥離強度を測定し、その剥離強
度は2.7kgf/cmであった。
【0064】(比較例3)実施例1の導電性のアニリン
系重合体微粒子(前出)の配合量を3重量部に変更した
こと以外、実施例1と同様にして、マイクロ波融着用樹
脂組成物を得た。得られたマイクロ波融着用樹脂組成物
を実施例1と同様に剥離強度を試験したが、発熱不足で
融着しなかった。
【0065】(比較例4)実施例1のメチルトリメトキ
シシランに替えて、シリコーン表面改質剤(前出)25
重量部を用い、アニリン系重合体微粒子の配合量を60
重量部に変更したこと以外、実施例1と同様にして、マ
イクロ波融着用樹脂組成物を得た。得られたマイクロ波
融着用樹脂組成物を実施例1と同様に剥離強度を測定
し、その剥離強度は2.1kgf/cmであった。
【0066】(比較例5)実施例16のトルエンの使用
量を75重量部に変更し、導電性のアニリン系重合体微
粒子(前出)の配合量を150重量部に変更したこと以
外、実施例16と同様にしてマイクロ波融着用樹脂シー
トを作製した。得られたマイクロ波融着用樹脂組成物を
実施例1と同様に剥離強度を測定し、その剥離強度は
3.2kgf/cmであった。
【0067】(比較例6)実施例16のトルエンの使用
量を5重量部に変更し、導電性のアニリン系重合体微粒
子(前出)の配合量を3重量部に変更したこと以外、実
施例16と同様にして、マイクロ波融着用樹脂組成物を
得た。得られたマイクロ波融着用樹脂組成物を実施例1
と同様に剥離強度を試験したが、発熱不足で融着しなか
った。
【0068】(比較例7)実施例16のメチルトリメト
キシシランに替えて、シリコーン表面改質剤(前出)2
5重量部を用い、アニリン系重合体微粒子の配合量を6
0重量部に変更したこと以外、実施例16と同様にし
て、マイクロ波融着用樹脂組成物を得た。得られたマイ
クロ波融着用樹脂組成物を実施例1と同様に剥離強度を
測定し、その剥離強度は3.4kgf/cmであった。
【0069】上記実施例及び比較例の評価結果を、整理
して表1に示す。猶、表中、導電性のアニリン系重合体
微粒子の配合重量部数を「導電性アニリン配合部数」、
シラン化合物の配合重量部数を「シラン化合物配合部
数」と略称した欄に無名数で表示し、導電性のアニリン
系重合体微粒子を有機溶剤で膨潤してもしくはシラン化
合物で表面処理して予め処理したか否かについて、「予
備処理有無等」と略称した欄に、有機溶剤で膨潤処理し
たものについて、「有機XX」と使用した有機溶剤の使
用重量部数をXXと無名数で表示し、シラン化合物で表
面処理したものについて、「シラン処理」と表示し、有
機溶剤で膨潤処理し、同時にシラン化合物で表面処理し
たものについて、「複合XX」と使用した有機溶剤のみ
の使用重量部数をXXと無名数で表示し、いづれの処理
もなされなかったものについては、「無」と表示した。
【0070】
【表1】
【0071】
【本発明の効果】請求項1記載の本発明のマイクロ波融
着用樹脂シートは、叙上の如く構成されているので、マ
イクロ波の照射によって効率的に発熱し、樹脂を劣化さ
せることなく融着でき、融着部分において強固接合がな
される。
【0072】請求項2記載の本発明のマイクロ波融着用
樹脂組成物は、叙上の如く構成されているので、熱可塑
性樹脂組成物中に導電性のアニリン系重合体粒子が、よ
り均一に微分散しており、マイクロ波の照射によって均
一に且つ効率的に発熱する。
【0073】請求項3記載の本発明のマイクロ波融着用
樹脂組成物は、叙上の如く構成されているので、各実施
例において示される如く熱可塑性樹脂組成物中に導電性
のアニリン系重合体粒子が、均一に微分散しており、マ
イクロ波の照射によって均一且つ効率的に発熱する。
【0074】請求項4記載の本発明のマイクロ波融着用
樹脂組成物の製造方法は、叙上の如く構成されているの
で、熱可塑性樹脂組成物中に導電性のアニリン系重合体
粒子が、均一に微分散したマイクロ波融着用樹脂組成物
を製造でき、得られるマイクロ波融着用樹脂組成物は、
マイクロ波の照射によって均一且つ効率的に発熱する。
【0075】請求項5記載の本発明のマイクロ波融着用
樹脂組成物の製造方法は、叙上の如く構成されているの
で、熱可塑性樹脂組成物中に導電性のアニリン系重合体
粒子が、より均一に微分散したマイクロ波融着用樹脂組
成物を製造でき、得られるマイクロ波融着用樹脂組成物
は、マイクロ波の照射によって均一且つ効率的に発熱す
る。
【0076】上記請求項1乃至請求項3記載のマイクロ
波融着用樹脂組成物並びに請求項4乃至請求項5記載の
マイクロ波融着用樹脂組成物の製造方法によって得られ
るマイクロ波融着用樹脂組成物は、例えば、上下水道用
の熱可塑性樹脂管の接続配管に用いられるマイクロ波融
着継手として、継手の融着面に上記マイクロ波融着用樹
脂組成物を埋設して用いられる場合、狭隘な作業環境に
おいて極めて容易に、且つ、強固な接合強度を示す、優
れた性能を発揮し得るものである。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // C08J 5/12 C08J 5/12

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性樹脂100重量部、導電性のア
    ニリン系重合体微粒子5〜100重量部およびシラン化
    合物0.01〜20重量部からなることを特徴とするマ
    イクロ波融着用樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 熱可塑性樹脂100重量部、予めシラン
    化合物0.01〜20重量部で表面処理された導電性の
    アニリン系重合体微粒子5〜100重量部からなること
    を特徴とするマイクロ波融着用樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 請求項1及び請求項2記載のシラン化合
    物が、クロロシラン類、アルコキシシラン類、シランカ
    ップリング剤、変性シリコーンオイル類の群から選ばれ
    る1種もしくは2種以上であることを特徴とするマイク
    ロ波融着用樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 予め有機溶剤に膨潤させた導電性のアニ
    リン系重合体微粒子5〜100重量部を、熱可塑性樹脂
    100重量部に混合分散せしめた後、有機溶剤を除去す
    ることを特徴とするマイクロ波融着用樹脂組成物の製造
    方法。
  5. 【請求項5】 予めシラン化合物0.01〜20重量部
    を含む有機溶剤に膨潤させた導電性のアニリン系重合体
    微粒子5〜100重量部を、熱可塑性樹脂100重量部
    に混合分散せしめた後、有機溶剤を除去することを特徴
    とするマイクロ波融着用樹脂組成物の製造方法。
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