JPH0952727A

JPH0952727A - ガラス板の加工装置

Info

Publication number: JPH0952727A
Application number: JP22259595A
Authority: JP
Inventors: Shigeru Bando; 茂坂東
Original assignee: Bando Kiko Co Ltd
Current assignee: Bando Kiko Co Ltd
Priority date: 1995-08-08
Filing date: 1995-08-08
Publication date: 1997-02-25

Abstract

(57)【要約】（修正有）【課題】プログラムされた通りの形状のガラス板を製
造することができ、応答性に優れたガラス板の加工装置
を提供する。【解決手段】ガラス板の加工装置１は、ガラス板搬入
部２と、ガラス板搬入部２に続いて配されたガラス板折
割り部３と、ガラス板折割り部３に続いて配されたガラ
ス板周縁研削部４と、ガラス板周縁研削部４に続いて配
されたガラス板搬出部５とを具備しており、ガラス板折
割り部３は、形成すべき折割り用の切線８並びに押すべ
きガラス板の所与の部位１０に対応して、ガラス板６に
対して折割りヘッド装置１１ａを相対的に移動させる折
割りヘッド移動装置１２ａを具備しており、ガラス板周
縁研削部４は、研削すべきガラス板６の折割り縁１４に
対応して、ガラス板６に対して研削ヘッド装置１５を相
対的に移動させる研削ヘッド移動装置１６を具備してい
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、素板ガラスを所与
の形状に折割り、この折割ったガラス板の折割り縁を研
削して、例えばフロントウインド、サイドウインド、リ
アーウインド等の自動車の窓ガラス及び建物等の窓ガラ
ス、その他の所定形状のガラス板を製造するガラス板の
加工装置に関する。

【０００２】

【発明が解決しようとする課題】この種のガラス板の加
工装置では、ガラス板搬入部と、このガラス板搬入部に
続いて主切線形成部とを配し、この主切線形成部におい
て、素板ガラスに所与の折割り用の主切線を形成し、次
に、この折割り用の主切線が形成された素板ガラスを、
主切線形成部に続いて配されたガラス板折割り部に搬送
し、当該ガラス板折割り部において、主切線が形成され
た素板ガラスに端切線を形成し、その後、主切線及び端
切線が形成された素板ガラスを折割り、このガラス板折
割り部に続いて配されたガラス板周縁研削部にて、折割
られたガラス板の折割り縁を研削している。また、この
ようなガラス板の加工装置では、ガラス板に折割り用の
切線を形成し、この切線が形成されたガラス板の所与の
部位を押して当該ガラス板を折割る折割りヘッド装置、
この折割りヘッド装置を移動させる移動装置、ガラス板
の折割り縁を研削する研削ヘッド装置及びこの研削ヘッ
ド装置を移動させる移動装置等を通常有しており、これ
ら移動装置、例えば折割りヘッド装置を移動させる移動
装置は、従来、折割りヘッド装置が搭載された可動台に
螺合したねじ軸と、ねじ軸を回転させる電動モータとを
具備しており、電動モータの作動によるねじ軸の回転
で、当該ねじ軸に螺合した可動台を移動させて、しかし
て折割りヘッド装置を同様に移動させている。

【０００３】ところで移動装置を、電動モータとねじ軸
とで構成する場合、大きなガラス板を高速で加工し得る
ようにするためには、長尺のねじ軸を設けて、これを高
速で回転させるように構成するが、長尺のねじ軸を高速
で回転させると、ねじ軸が振動して、折割りヘッド装置
が搭載された可動台を正確に所望の位置に配することが
困難となり、プログラムされた通りの形状のガラス板を
製造することができなくなる。そこで、ねじ軸の径を太
くする等して、その機械的共振点を下げて、高速回転時
のねじ軸の振動を回避しようとすると、今度は、ねじ軸
の重量が増加して、応答性が劣化するという新たな問題
が生じる。

【０００４】本発明は前記諸点に鑑みてなされたもので
あって、その目的とするところは、上記の問題点を解決
し得、プログラムされた通りの形状のガラス板を製造す
ることができ、応答性に優れたガラス板の加工装置を提
供することにある。

【０００５】本発明の他の目的とするところは、所与の
形状のガラス板を高い生産性をもって製造し得るガラス
板の加工装置を提供することにある。

【０００６】本発明の更に他の目的とするところは、主
切線及び端切線を所望に形成し得て、目的の形状を有し
たガラス板を高い精度で加工し得るガラス板の加工装置
を提供することにある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明によれば前記目的
は、ガラス板搬入部と、このガラス板搬入部に続いて配
されたガラス板折割り部と、このガラス板折割り部に続
いて配されたガラス板周縁研削部と、このガラス板周縁
研削部に続いて配されたガラス板搬出部とを具備してお
り、ガラス板折割り部は、ガラス板搬入部からのガラス
板を支持する支持装置と、この支持装置に支持されたガ
ラス板に折割り用の切線を形成すると共に、この切線が
形成されたガラス板の所与の部位を押して当該ガラス板
を折割る少なくとも一つの折割りヘッド装置と、形成す
べき折割り用の切線並びに押すべきガラス板の所与の部
位に対応して、支持装置に支持されたガラス板に対して
折割りヘッド装置を相対的に移動させる折割りヘッド移
動装置とを具備しており、ガラス板周縁研削部は、ガラ
ス板折割り部からのガラス板を支持する支持装置と、ガ
ラス板周縁研削部の支持装置に支持されたガラス板の折
割り縁を研削する少なくとも一つの研削ヘッド装置と、
研削すべきガラス板の折割り縁に対応して、ガラス板周
縁研削部の支持装置に支持されたガラス板に対して研削
ヘッド装置を相対的に移動させる研削ヘッド移動装置と
を具備しており、折割りヘッド移動装置は、折割りヘッ
ド装置をＸ方向に移動させる折割りヘッド装置用のＸ方
向リニアモータ手段と、折割りヘッド装置をＹ方向に移
動させる折割りヘッド装置用のＹ方向リニアモータ手段
とを具備しており、研削ヘッド移動装置は、研削ヘッド
装置をＸ方向に移動させる研削ヘッド装置用のＸ方向リ
ニアモータ手段と、研削ヘッド装置をＹ方向に移動させ
る研削ヘッド装置用のＹ方向リニアモータ手段とを具備
しているガラス板の加工装置によって達成される。

【０００８】本発明では、ガラス板搬入部からガラス板
折割り部の支持装置に、ガラス板折割り部の支持装置か
らガラス板周縁研削部の支持装置に、そしてガラス板周
縁研削部の支持装置からガラス板搬出部に、それぞれガ
ラス板を搬送する搬送装置を更に設けてもよく、この場
合、ガラス板搬入部、ガラス板折割り部及びガラス板周
縁研削部のそれぞれの支持装置からガラス板を持ち上げ
る持ち上げ装置と、各持ち上げ装置が搭載された可動台
を移動させるリニアモータ手段とを具備して搬送装置を
構成してもよい。

【０００９】好ましい具体例では、ガラス板折割り部の
支持装置は、可撓性の無端ベルトと、可撓性の無端ベル
トを裏面で支える支持部材と、無端ベルトを走行させる
走行装置とを具備しており、折割りヘッド装置は、主切
線及び端切線形成用のカッタ装置と、ガラス板を押し割
る押し割り装置とを具備している。

【００１０】また本発明の好ましい例では、折割りヘッ
ド装置用のＸ方向リニアモータ手段は、折割りヘッド装
置が搭載された可動台をＸ方向に移動させるＸ方向リニ
アモータを具備しており、折割りヘッド装置用のＹ方向
リニアモータ手段は、Ｘ方向リニアモータが搭載された
可動台の両端にそれぞれ設けられた一対のＹ方向リニア
モータを具備しており、この一対のＹ方向リニアモータ
は、互いに同期して作動されるように、構成され、研削
ヘッド装置用のＸ方向リニアモータ手段は、研削ヘッド
装置が搭載された可動台をＸ方向に移動させるＸ方向リ
ニアモータを具備しており、研削ヘッド装置用のＹ方向
リニアモータ手段は、Ｘ方向リニアモータが搭載された
可動台の両端にそれぞれ設けられた一対のＹ方向リニア
モータを具備しており、この一対のＹ方向リニアモータ
は、互いに同期して作動されるように、構成されてい
る。

【００１１】本発明のガラス板の加工装置では、折割り
されるべき素板ガラスをガラス板折割り部の支持装置に
載置して支持する。次に、折割りヘッド移動装置を作動
させて、ガラス板支持装置に支持されたガラス板に対し
て折割りヘッド装置を相対的に移動させながら、支持装
置に支持されたガラス板に、折割りヘッド装置により折
割り用の主切線を形成すると共に端切線をも形成し、こ
の切線が形成されたガラス板の所与の部位を押して当該
ガラス板を折割る。この折割られたガラス板をガラス板
周縁研削部の支持装置に載置して支持し、研削ヘッド移
動装置を作動させて、研削ヘッド装置をガラス板に対し
て相対的に移動させながら、ガラス板の折割り周縁を研
削ヘッド装置により研削する。

【００１２】

【発明の実施の形態】次に本発明の実施の形態を、図に
示す好ましい実施例に基づいて更に詳細に説明する。な
お、本発明はこれら実施例に何等限定されないのであ
る。

【００１３】

【実施例】図１から図５において、本例のガラス板の加
工装置１は、ガラス板搬入部２と、ガラス板搬入部２に
続いて隣接して配されたガラス板折割り部３と、ガラス
板折割り部３に続いて隣接して配されたガラス板周縁研
削部４と、ガラス板周縁研削部４に続いて隣接して配さ
れたガラス板搬出部５とを具備している。

【００１４】ガラス板搬入部２は、基台２５に取り付け
られた支持台２６と、支持台２６に回転自在に装着され
て、支持台２６に載置されるガラス板６の位置決めをす
るローラ２７等を有している。

【００１５】ガラス板折割り部３は、ガラス板搬入部２
からの素板ガラスであるガラス板６を支持する支持装置
７と、支持装置７に支持されたガラス板６に折割り用の
主切線８及び端切線９を形成すると共に、切線８及び９
が形成されたガラス板６の所与の部位１０、１０、・・
・を押して当該ガラス板６を折割る一対の折割りヘッド
装置１１ａ及び１１ｂと、形成すべき折割り用の主切線
８及び端切線９並びに押すべきガラス板６の所与の部位
１０、１０、・・・に対応して、支持装置７に支持され
たガラス板６に対して折割りヘッド装置１１ａ及び１１
ｂを相対的に移動させる折割りヘッド移動装置１２ａ及
び１２ｂとを具備している。

【００１６】ガラス板周縁研削部４は、ガラス板折割り
部３からのガラス板６を支持する支持装置１３と、支持
装置１３に支持されたガラス板６の折割り縁１４を研削
する研削ヘッド装置１５と、研削すべきガラス板６の折
割り縁１４に対応して、支持装置１３に支持されたガラ
ス板６に対して研削ヘッド装置１５を相対的に移動させ
る研削ヘッド移動装置１６とを具備している。

【００１７】更に、ガラス板の加工装置１は、ガラス板
搬入部２から支持装置７に、支持装置７から支持装置１
３に、そして支持装置１３からガラス板搬出部５に、そ
れぞれ処理すべき及び処理されたガラス板６を搬送する
搬送装置２１を具備している。

【００１８】支持装置７は、可撓性の無端ベルト３１
と、無端ベルト３１を裏面で支える板状の支持部材３２
と、無端ベルト３１を走行させる走行装置３３とを具備
しており、走行装置３３は、フレーム３５に取り付けら
れた電動モータ３６と、電動モータ３６の出力回転軸３
７に連結されて、フレーム３５に回転自在に支持された
駆動ドラム３８と、フレーム３５に回転自在に支持され
た従動ドラム３９とを具備しており、駆動ドラム３８と
従動ドラム３９との間に無端ベルト３１が掛け渡されて
いる。フレーム３５は基台２５に支持されている。無端
ベルト３１上に折割られるべきガラス板６が載置される
支持装置７では、一つの折割り動作完了後において、電
動モータ３６の作動によるその出力回転軸３７の回転で
無端ベルト３１がＡ方向に走行されると、無端ベルト３
１上に残存した折割り屑（カレット）が、支持装置７の
一端側４０から排出され、これにより一つの折割り動作
完了後に折割り屑は、図示しない折割り屑溜め箱に排出
される。なお、無端ベルト３１の所定位置には多数の貫
通孔４１が穿設されており、貫通孔４１には、支持部材
３２に形成されたスリット（図示しない）を介して真空
吸引装置に連結されており、真空吸引装置の作動により
貫通孔４１において無端ベルト３１上に載置されたガラ
ス板６が吸着固定されるようになっている。

【００１９】折割りヘッド装置１１ａ及び１１ｂは、互
いにそれぞれ同様に形成されており、以下、折割りヘッ
ド装置１１ａについて説明すると、折割りヘッド装置１
１ａは、主切線８及び端切線９形成用のカッタ装置４５
と、ガラス板６を押し割る押し割り装置４６とを具備し
ており、カッタ装置４５は、カッタホイール４７と、カ
ッタホイール４７が先端に取り付けられたピストンロッ
ドを有した空気圧シリンダ装置４９と、空気圧シリンダ
装置４９のピストンロッドを回転させてカッタホイール
４７の刃先を切線形成方向に向ける電動モータなどから
なる刃先配向装置５０とを具備しており、カッタ装置４
５、空気圧シリンダ装置４９及び刃先配向装置５０は、
Ｘ−Ｙ方向の初期位置を調節する調節機構を介して可動
台５１に取り付けられており、押し割り装置４６は、押
圧部材５２と、押圧部材５２が先端に取り付けられたピ
ストンロッドを有した空気圧シリンダ装置５４とを具備
しており、空気圧シリンダ装置５４は、ブラケットを介
して可動台５１に取り付けられている。

【００２０】カッタ装置４５は、その空気圧シリンダ装
置４９を作動させてそのピストンロッドを伸長させ、こ
れによりカッタホイール４７を無端ベルト３１上に載置
されたガラス板６に押し付けて、主切線８及び端切線９
を形成する。押し割り装置４６は、その空気圧シリンダ
装置５４を作動させてそのピストンロッドを伸長させ、
これにより押圧部材５２を無端ベルト３１上に載置され
たガラス板６の部位１０、１０、・・・に押し付けてガ
ラス板６を若干歪ませ、切線８及び９に沿ってガラス板
６を折割る。折割りヘッド装置１１ａ及び１１ｂは、切
線８及び９の形成及びガラス板６の部位１０、１０、・
・・への押圧を分担して行う。なお、本例ではこのよう
に一対の折割りヘッド装置１１ａ及び１１ｂを設けて、
切線８及び９の形成及びガラス板６の部位１０、１０、
・・・への押圧を分担して行わせるようにしたが、折割
りヘッド装置１１ａ及び１１ｂのいずれか一方のみで、
これらを行うようにしてもよい。

【００２１】折割りヘッド移動装置１２ａは、折割りヘ
ッド装置１１ａをＸ−Ｙ平面内で移動させるように、折
割りヘッド移動装置１２ｂは、折割りヘッド装置１１ｂ
をＸ−Ｙ平面内で移動させるように、それぞれに対応し
て設けられており、折割りヘッド移動装置１２ａと１２
ｂとは、それぞれ同様に構成されており、以下、折割り
ヘッド移動装置１２ａについて説明すると、折割りヘッ
ド移動装置１２ａは、折割りヘッド装置１１ａをＸ方向
に移動させるＸ方向リニアモータ手段７０と、折割りヘ
ッド装置１１ａをＹ方向に移動させるＹ方向リニアモー
タ手段７１とを具備しており、Ｘ方向リニアモータ手段
７０は、折割りヘッド装置１１ａが搭載された可動台５
１をＸ方向に移動させる折割りヘッド装置用のＸ方向リ
ニアモータ７５からなり、Ｙ方向リニアモータ手段７１
は、Ｘ方向リニアモータ７５が搭載された可動台７６を
Ｙ方向に移動させるべく、可動台７６の両端にそれぞれ
設けられた一対のＹ方向リニアモータ８５及び８６を具
備している。Ｘ方向リニアモータ７５は、可動台５１に
取り付けられた可動子７８と、可動台７６にＸ方向に伸
びて固定された固定子７９とを具備しており、可動子７
８への制御された電流の供給により可動台５１をＸ方向
に移動させ、而して可動台５１に搭載された折割りヘッ
ド装置１１をＸ方向に移動させる。可動台７６には、Ｘ
方向に伸びた案内レール８１が取り付けられており、案
内レール８１に摺動自在に嵌合した可動台５１及び可動
子７８は、当該案内レール８１に案内されてＸ方向に移
動される。

【００２２】Ｙ方向リニアモータ８５及び８６は、互い
に同期して作動されるように、構成されている。そして
Ｙ方向リニアモータ８５と８６とは、互いに同様に構成
されており、以下、Ｙ方向リニアモータ８５について説
明すると、Ｙ方向リニアモータ８５は、可動台７６の一
端下面に取り付けられた可動子８７と、フレーム３５に
Ｙ方向に伸びて固定された固定子８８とを具備してお
り、可動子８７への制御された電流の供給により可動台
７６をＹ方向に移動させ、而して可動台５１を介して可
動台７６に搭載された折割りヘッド装置１１ａをＹ方向
に移動させる。フレーム３５には、Ｙ方向に伸びた案内
レール８９が取り付けられており、案内レール８９に摺
動自在に嵌合した可動子８７は、当該案内レール８９に
案内されてＹ方向に移動される。なお、固定子８８は、
折割りヘッド移動装置１２ｂのＹ方向リニアモータ手段
７１の固定子としても用いられている。

【００２３】支持装置１３は、フレーム９２と、フレー
ム９２上に設けられた真空吸盤装置９３とを具備してお
り、ガラス板折割り部３からのガラス板６を、その折割
り縁１４の研削、研磨の際に、真空吸盤装置９３により
吸着、支持して、固定する。フレーム９２は基台２５に
支持されている。

【００２４】研削ヘッド装置１５は、研削ホイール９５
と、研削ホイール９５を回転させるべく、研削ホイール
９５が下端に固着された出力回転軸を有した電動モータ
９７とを具備しており、電動モータ９７は、研削ホイー
ル９５の初期位置を調節する調節機構を介して可動台９
９に取り付けられており、研削ヘッド装置１５は、電動
モータ９７の作動による研削ホイール９５の回転でガラ
ス板６の折割り縁１４を研削、研磨する。

【００２５】研削ヘッド移動装置１６は、研削ヘッド装
置１５が搭載された可動台９９をＸ方向に移動させる研
削ヘッド装置用のＸ方向リニアモータ手段１２１と、研
削ヘッド装置用のＸ方向リニアモータ手段１２１が搭載
された可動台１２２をＹ方向に移動させる研削ヘッド装
置用のＹ方向リニアモータ手段１２３とを具備してい
る。Ｘ方向リニアモータ手段１２１は、可動台９９に取
り付けられた可動子１２５と、可動台１２２にＸ方向に
伸びて固定された固定子１２６とを具備しており、可動
子１２５への制御された電流の供給により可動台９９を
Ｘ方向に移動させ、而して可動台９９に搭載された研削
ヘッド装置１５をＸ方向に移動させる。可動台１２２に
は、Ｘ方向に伸びた案内レール１２７が取り付けられて
おり、案内レール１２７に摺動自在に嵌合した可動台９
９及び可動子１２５は、当該案内レール１２７に案内さ
れてＸ方向に移動される。

【００２６】Ｙ方向リニアモータ手段１２３は、可動台
１２２の両端にそれぞれ設けられた一対のＹ方向リニア
モータ１３１及び１３２を具備しており、Ｙ方向リニア
モータ１３１及び１３２は、互いに同期して作動される
ように、構成されている。Ｙ方向リニアモータ１３１と
１３２とは、互いに同様に構成されており、以下、Ｙ方
向リニアモータ１３１について説明すると、Ｙ方向リニ
アモータ１３１は、可動台１２１の一端下面に取り付け
られた可動子１３３と、フレーム１３４にＹ方向に伸び
て固定された固定子１３５とを具備しており、可動子１
３３への制御された電流の供給により可動台１２１をＹ
方向に移動させ、而して可動台９９を介して可動台１２
２に搭載された研削ヘッド装置１５をＹ方向に移動させ
る。基台２５に支持されたフレーム１３４には、Ｙ方向
に伸びた案内レール１３６が取り付けられており、案内
レール１３６に摺動自在に嵌合した可動子１３３は、当
該案内レール１３６に案内されてＹ方向に移動される。

【００２７】ガラス板搬出部５は、互いに平行に配され
た複数本の可撓性の無端細ベルト１５１と、無端ベルト
１５１を走行させる走行装置１５２とを具備しており、
走行装置１５２は、基台２５に取り付けられた電動モー
タ１５５と、電動モータ１５５の出力回転軸に、プー
リ、ベルト等を介して連結されてフレーム１５４に軸１
５８により回転自在に支持された複数個の駆動ローラ１
５９と、フレーム１５４に軸１６０により回転自在に支
持された複数個の従動ローラ１６１とを具備しており、
駆動ローラ１５９と従動ローラ１６１との間に無端細ベ
ルト１５１が掛け渡されている。ガラス板搬出部５は、
電動モータ１５５の作動によるその出力回転軸の回転で
軸１５８を回転させて、無端細ベルト１５１をＢ方向に
走行させ、これによりガラス板周縁研削部４から無端細
ベルト１５１に載置されたガラス板６をＢ方向に搬出す
る。

【００２８】搬送装置２１は、可動台１７１と、可動台
１７１に取り付けらて搭載された３個の持ち上げ装置１
７２、１７３及び１７４と、可動台１７１をＸ方向に移
動させるリニアモータ１７５とを具備しており、持ち上
げ装置１７２、１７３及び１７４のそれぞれは、ガラス
板６を真空吸着する保持する真空吸盤ヘッド１７６と、
作動により真空吸盤ヘッド１７６を上昇、下降させるべ
く、真空吸盤ヘッド１７６が先端に取り付けられたピス
トンロッドを有した空気圧シリンダ装置１７７とを具備
している。リニアモータ１７５は、可動台１７１に取り
付けられた可動子１８１と、基台２５に支持された上フ
レーム１８２の下面にＸ方向に伸びて取り付けられた固
定子１８３とを具備しており、可動子１８１は、互いに
平行にＸ方向に伸びて上フレーム１８２の下面に取り付
けられた一対の案内レール１８４にＸ方向に移動自在に
嵌合されている。

【００２９】リニアモータ１７５は、可動子１８１への
制御された電流の供給により可動台１７１をＸ方向に移
動させ、而して可動台１７１に搭載された持ち上げ装置
１７２、１７３及び１７４をＸ方向に移動させる。リニ
アモータ１７５による持ち上げ装置１７２、１７３及び
１７４のＸ方向に移動と、持ち上げ装置１７２、１７３
及び１７４によるガラス板６の吸着保持、持ち上げとに
より、支持台２６上に供給されたガラス板６を無端ベル
ト３１上に、無端ベルト３１上の折割りされたガラス板
６を真空吸盤装置９３上に、そして真空吸盤装置９３上
の縁１４が研削、研磨されたガラス板６を無端細ベルト
１５１上にそれぞれ搬送する。支持台２６上に供給され
たガラス板６の無端ベルト３１上への載置は、持ち上げ
装置１７２が、無端ベルト３１上の折割りされたガラス
板６の真空吸盤装置９３上への載置は、持ち上げ装置１
７３が、そして真空吸盤装置９３上の縁１４が研削、研
磨されたガラス板６の無端細ベルト１５１上への載置
は、持ち上げ装置１７４がそれぞれ担当する。

【００３０】なお、ガラス板の加工装置１には以上の他
に数値制御装置が設けられており、この数値制御装置
は、予め記憶されたプログラムにより上記概説した動作
及び以下に更に述べる動作を制御する。

【００３１】ガラス板６は、まず、ガラス板搬入部２の
支持台２６上にローラ２７等によって位置決めされて載
置される。搬送装置２１の可動台１７１のＸ方向の往復
動作動によって、支持台２６上に載置されたガラス板６
は無端ベルト３１上へ、無端ベルト３１上の折割りされ
たガラス板６は真空吸盤装置９３上へ、そして真空吸盤
装置９３上の縁１４が研削、研磨されたガラス板６は無
端細ベルト１５１上へそれぞれ搬送される。

【００３２】ガラス板折割り部３において、折割りヘッ
ド装置１１ａ及び１１ｂはそれぞれ、空気圧シリンダ装
置４９を作動させ、カッタホイール４７を無端ベルト３
１上に載置されたガラス板６に押し付ける。カッタホイ
ール４７がガラス板６に押し付けられた状態で、折割り
ヘッド移動装置１２ａ及び１２ｂは、Ｘ方向リニアモー
タ手段７５及びＹ方向リニアモータ手段７１を介して折
割りヘッド装置１１ａ及び１１ｂをＸ及びＹ方向に移動
させ、これにより無端ベルト３１上に載置されたガラス
板６にはカッタホイール４７により予めプログラムされ
た主切線８が形成される。主切線８の形成後、空気圧シ
リンダ装置４９の作動によるカッタホイール４７の上
昇、下降と、Ｘ方向リニアモータ手段７５及びＹ方向リ
ニアモータ手段７１の作動による折割りヘッド装置１１
ａ及び１１ｂのＸ及びＹ方向の移動により、無端ベルト
３１上に載置されたガラス板６にはカッタホイール４７
により予めプログラムされた端切線９が形成される。

【００３３】端切線９の形成後、空気圧シリンダ装置５
４の作動による押圧部材５２の押し出し、引っ込めと、
Ｘ方向リニアモータ手段７５及びＹ方向リニアモータ手
段７１の作動による折割りヘッド装置１１ａ及び１１ｂ
のＸ及びＹ方向の移動により、押圧部材５２が無端ベル
ト３１上に載置されたガラス板６の予めプログラムされ
た部位１０、１０、・・・に押し付けられ、これにより
無端ベルト３１上に載置されたガラス板６は若干歪まさ
れて、切線８及び９に沿って折割られる。切線８及び９
の形成中、カッタホイール４７の刃先が主切線８及び端
切線９の形成方向に向けられる。なお、主切線８の一部
を形成した後、次にこれに連続する端切線９を形成し、
以後これを繰り返して主切線８の全部と端切線９とを形
成するようにしてもよい。更に、折割りヘッド移動装置
１２ａでは主切線８の形成を、折割りヘッド移動装置１
２ｂでは端切線９の形成と押し割りとを行わせるように
してもよい。

【００３４】ガラス板周縁研削部４において、真空吸盤
装置９３は、ガラス板折割り部３からのガラス板６を真
空吸引して固定し、研削ヘッド装置１５は、電動モータ
９７を作動させ、研削ホイール９５を回転させる。研削
ホイール９５の回転状態で、研削ヘッド移動装置１６
は、Ｘ方向リニアモータ手段１２１及びＹ方向リニアモ
ータ手段１２３を介して研削ヘッド装置１５をＸ及びＹ
方向に移動させ、これにより真空吸盤装置９３上に固定
されたガラス板６の折割り縁１４には研削ホイール９５
により予めプログラムされた研削、研磨が施される。

【００３５】ガラス板折割り部３及びガラス板周縁研削
部４のそれぞれでのガラス板６の折割り動作及びその折
割り縁１４の研削、研磨動作のそれぞれの完了により、
搬送装置２１が再び動作されて、新に無端ベルト３１及
び吸盤装置９３上に、折割られるべきガラス板６及び研
削、研磨されるべきガラス板６がそれぞれ搬送される。
搬送装置２１の作動中、電動モータ３６の作動による無
端ベルト３１の走行で、無端ベルト３１上に残存した折
割り屑（カレット）は、支持装置７の一端側４０に向か
って送られて、折割り屑溜め箱に排出される。

【００３６】以上のようにガラス板の加工装置１では、
折割りヘッド移動装置１２ａ及び１２ｂを、Ｘ方向リニ
アモータ手段７５とＹ方向リニアモータ手段７１とで構
成し、研削ヘッド移動装置１６を、Ｘ方向リニアモータ
手段１２１とＹ方向リニアモータ手段１２３とで構成し
ているため、高速で折割りヘッド装置１１ａ及び１１ｂ
並びに研削ヘッド装置１５を移動させる場合においても
振動等が生じ難く、このため折割りヘッド装置１１ａ及
び１１ｂ並びに研削ヘッド装置１５を正確に所望に移動
させることができ、しかも固定子７９、８８、１２６及
び１３５を長尺にしても同様であって、而して大きなガ
ラス板６をも高速で正確に加工することができる。

【００３７】

【発明の効果】以上のように本発明によれば、従来の問
題点を解決し得、プログラムされた通りの形状のガラス
板を製造することができ、しかも応答性に優れ、その
上、所与の形状のガラス板を高い生産性をもって製造し
得るガラス板の加工装置を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の好ましい一具体例の正面図である。

【図２】図１に示す具体例の一部破断平面図である。

【図３】図１に示す具体例のガラス板折割り部の平面説
明図である。

【図４】図１に示す具体例のガラス板折割り部の側面説
明図である。

【図５】図１に示す具体例のガラス板周縁研削部の平面
説明図である。

【符号の説明】

１ガラス板の加工装置２ガラス板搬入部３ガラス板折割り部４ガラス板周縁研削部５ガラス板搬出部７、１３支持装置１１折割りヘッド装置１２折割りヘッド移動装置１５研削ヘッド装置１６研削ヘッド移動装置

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】ガラス板搬入部と、このガラス板搬入部
に続いて配されたガラス板折割り部と、このガラス板折
割り部に続いて配されたガラス板周縁研削部と、このガ
ラス板周縁研削部に続いて配されたガラス板搬出部とを
具備しており、ガラス板折割り部は、ガラス板搬入部か
らのガラス板を支持する支持装置と、この支持装置に支
持されたガラス板に折割り用の切線を形成すると共に、
この切線が形成されたガラス板の所与の部位を押して当
該ガラス板を折割る少なくとも一つの折割りヘッド装置
と、形成すべき折割り用の切線並びに押すべきガラス板
の所与の部位に対応して、支持装置に支持されたガラス
板に対して折割りヘッド装置を相対的に移動させる折割
りヘッド移動装置とを具備しており、ガラス板周縁研削
部は、ガラス板折割り部からのガラス板を支持する支持
装置と、ガラス板周縁研削部の支持装置に支持されたガ
ラス板の折割り縁を研削する少なくとも一つの研削ヘッ
ド装置と、研削すべきガラス板の折割り縁に対応して、
ガラス板周縁研削部の支持装置に支持されたガラス板に
対して研削ヘッド装置を相対的に移動させる研削ヘッド
移動装置とを具備しており、折割りヘッド移動装置は、
折割りヘッド装置をＸ方向に移動させる折割りヘッド装
置用のＸ方向リニアモータ手段と、折割りヘッド装置を
Ｙ方向に移動させる折割りヘッド装置用のＹ方向リニア
モータ手段とを具備しており、研削ヘッド移動装置は、
研削ヘッド装置をＸ方向に移動させる研削ヘッド装置用
のＸ方向リニアモータ手段と、研削ヘッド装置をＹ方向
に移動させる研削ヘッド装置用のＹ方向リニアモータ手
段とを具備しているガラス板の加工装置。
【請求項２】折割りヘッド装置用のＸ方向リニアモー
タ手段は、折割りヘッド装置が搭載された可動台をＸ方
向に移動させるＸ方向リニアモータを具備しており、折
割りヘッド装置用のＹ方向リニアモータ手段は、Ｘ方向
リニアモータが搭載された可動台の両端にそれぞれ設け
られた一対のＹ方向リニアモータを具備しており、この
一対のＹ方向リニアモータは、互いに同期して作動され
るように、構成されている請求項１に記載のガラス板の
加工装置。
【請求項３】研削ヘッド装置用のＸ方向リニアモータ
手段は、研削ヘッド装置が搭載された可動台をＸ方向に
移動させるＸ方向リニアモータを具備しており、研削ヘ
ッド装置用のＹ方向リニアモータ手段は、Ｘ方向リニア
モータが搭載された可動台の両端にそれぞれ設けられた
一対のＹ方向リニアモータを具備しており、この一対の
Ｙ方向リニアモータは、互いに同期して作動されるよう
に、構成されている請求項１又は２に記載のガラス板の
加工装置。
【請求項４】ガラス板搬入部からガラス板折割り部の
支持装置に、ガラス板折割り部の支持装置からガラス板
周縁研削部の支持装置に、そしてガラス板周縁研削部の
支持装置からガラス板搬出部に、それぞれガラス板を搬
送する搬送装置を更に具備しており、この搬送装置は、
ガラス板搬入部、ガラス板折割り部及びガラス板周縁研
削部のそれぞれの支持装置からガラス板を持ち上げる持
ち上げ装置と、各持ち上げ装置が搭載された可動台を移
動させるリニアモータ手段とを具備している請求項１か
ら３のいずれか一項に記載のガラス板の加工装置。
【請求項５】折割りヘッド装置は、主切線及び端切線
形成用のカッタ装置と、ガラス板を押し割る押し割り装
置とを具備している請求項１から４のいずれか一項に記
載のガラス板の加工装置。