JPH09511374A - 陰極線管表示装置 - Google Patents

陰極線管表示装置

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JPH09511374A JP8518386A JP51838696A JPH09511374A JP H09511374 A JPH09511374 A JP H09511374A JP 8518386 A JP8518386 A JP 8518386A JP 51838696 A JP51838696 A JP 51838696A JP H09511374 A JPH09511374 A JP H09511374A
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Abstract

(57)【要約】 陰極線管表示装置は、ラスタ・パターンで電子ビーム・スポットを走査して出力画像を生成する陰極線表示管(210)を含む。駆動手段(200)は、陰極線管の焦点電極、第1および第2のグリッド電極、陰極上で駆動電圧を発生し、陰極線管内で電子ビーム・スポットを発生する。スポット・サイズ制御手段(120)は、スポット制御信号に応答して、駆動手段によって焦点電極、第1および第2のグリッド電極、陰極上で発生した電圧を同時に変化させ、陰極線管内の電子ビーム・スポットのサイズを変化させる。

Description

【発明の詳細な説明】 陰極線管表示装置 本発明は、モアレ干渉を低減するための手段を備えたラスタ走査陰極線管(C RT)表示装置に関する。 高性能ラスタ走査陰極線管(CRT)表示装置は、モアレ干渉じまによる視覚 性能劣化の影響をますます受けやすくなっている。このような表示装置の感受性 の一因となっている要因としては、電子ビーム・スポット・サイズが非常に小さ いこと、シャドウ・マスクまたはアパーチャ・グリルの細密化、可変の画像幅お よび高さに対応するユーザ制御装置、カラーの豊富さの改善に対応するためにグ ラフィカル・ユーザ・インタフェース・ソフトウェアによって生成されるディザ 化ピクセル・パターン、640×480および1024×768ピクセル・モー ドなどの多数の可能な表示モード、広い周波数範囲の線およびフレーム同期(s ync)信号との同期化などがあるが、これらに限定されない。 モアレ干渉とは、CRTのシャドウ・マスクまたはアパーチャ・グリルの空間 周波数と、画像の隣接ピクセル間の間隔がほぼ等しい場合にCRT上に表示され る画像に発生する干渉じまパターンである。ピクセル間隔がCRT画面上の隣接 蛍光体ドット間の間隔と正確に等しい場合に、「臨界ピクセル周波数」が得られ る。特に、均一パターンが表示されると きにモアレ干渉が広がる。このようなパターンは、通常、グラフィカル・ユーザ ・インタフェースにとって背景として表示される。通常、このような背景は、デ ィザ化またはスペックル化した画像内容を有する。 これまで、高性能CRT表示装置では、シャドウ・マスクのピッチを変更する ことによってモアレ干渉が低減されていた。これは実用的な解決策である。とい うのは、走査寸法がほぼ一定であり、表示装置の応用例として対処可能なものが ほとんどなかったからである。したがって、あまり目立たない程度までモアレ干 渉を低減することができた。さらに、使用するCRTの電子ビーム・スポット・ サイズは、最新のCRTに比べ、比較的不十分であった。これはモアレの抑制に 役立っていた。 CRTの性能とグラフィック・ソフトウェアの最近の進歩により、モアレ干渉 がまた顕著になってきた。非線形ドット・ピッチを有するCRTの導入により、 さらに複雑化している。個々のグラフィック・アプリケーションごとに様々な臨 界ピクセル周波数がある場合、モアレ干渉はこのようなCRTの様々な領域に影 響する。 一般に、表示装置業界では、モアレ干渉の再出現を高性能表示装置の問題とし て認識し、スポット・サイズを拡大することによってその影響を低減するよう、 いくつかのシステムが開発されてきた。 EPA557970には、あらゆる交互フレームで表示画 像を垂直方向にシフトすることによってモアレ干渉を低減し、それにより、モア レ効果を除去するための技法が記載されている。しかし、垂直シフトにより、表 示画像の垂直ジッタに対する感受性が増している。 一般に、従来の解決策は、モアレ干渉条件が表示装置内に存在するかどうかを 検出することができない。むしろ、それが顕著であるかどうかにかかわらず、モ アレ干渉を低減しようと試みる。したがって、このようなシステムを操作すると 、表示装置の全体的な性能が劣化する傾向がある。特に、画像解像度が低下する 。 本発明により、ラスタ・パターンで電子ビーム・スポットを走査して出力画像 を生成する陰極線表示管と、陰極線管の焦点電極、第1および第2のグリッド電 極、陰極上で駆動電圧を発生し、陰極線管内で電子ビーム・スポットを発生する ための駆動手段と、スポット制御信号に応答して、駆動手段によって焦点電極、 第1および第2のグリッド電極、陰極上で発生した電圧を同時に変化させ、陰極 線管内の電子ビーム・スポットのサイズを変化させるためのスポット・サイズ制 御手段とを含む、陰極線管表示装置が提供される。 本発明は、焦点電極、第1および第2のグリッド電極、陰極に印加される電圧 を同時に選択的に変化させることにより、CRT表示装置内の電子ビーム・スポ ット・サイズを選択的に変更して、画像品質をあまり損なわずに好ましくないモ アレ干渉を低減することができるという認識によるものである。 これらの電圧を同時に変化させることにより、スポット・サイズの変化にかかわ らず、画像の明るさを一定に維持することができる。 その単純さおよび便益のために好ましい本発明の一実施例では、駆動手段は、 焦点電極および第2のグリッド電極上で電圧を発生するために変圧器の分圧器を 含み、スポット・サイズ制御手段は、スポット制御信号に応答して、分圧器に印 加されるバイアスを変化させ、焦点電極および第2のグリッド電極上の電圧を変 化させるためのオフセット手段を含む。単純さとコストの理由で、オフセット手 段は、スポット制御信号に応答して分圧器に印加されるバイアスを制御するため のトランジスタを含むことが好ましい。 本発明の特定の好ましい実施例では、スポット制御信号を生成するために手動 調整可能なユーザ制御装置が提供され、電子ビーム・スポット・サイズの手動調 整が可能になっている。このため、ユーザは、個人の好みに応じて表示装置の焦 点を都合良く設定することができる。また、この好ましい特徴により、ユーザが 焦点を手動調整できるので、工場で表示装置の焦点を正確に調整する製造プロセ ス・ステップを省略することができ、それにより、表示装置を製造するための生 産ラインが単純化される。さらに、手動調整機構により、ユーザは、表示装置の 寿命中に電気構成部品のドリフトに応じて焦点を補正することができる。 本発明の特に好ましい実施例では、ラスタ走査陰極線管表 示装置用のモアレ干渉検出手段が提供され、この装置は、フィルタの通過帯域内 に入るラスタ走査の方向の表示画像のピクセル周波数を示す信号に応答して、ス ポット制御信号を生成するための帯域フィルタと、ラスタ走査の前記方向の画像 の活動ビデオ期間、ラスタ走査の前記方向の表示装置の陰極線表示管の隣接蛍光 体要素間の間隔、およびラスタ走査の前記方向の走査サイズに依存するフィルタ の通過帯域の中心周波数を変化させるためのフィルタ制御手段とを含む。 これにより、入力ビデオ条件に応じて、スポット制御手段によりモアレ干渉対 策を選択的に応用できることが有利である。したがって、表示装置の全体的な性 能を劣化させずに表示画像でのモアレ干渉を回避することができる。 スポット制御信号は2進信号を含み、装置は2進信号を生成するためにフィル タの出力に接続されたしきい値分け回路を含むことが好ましい。この2進信号は 、スポット制御手段によって提供されるモアレ干渉対策の制御を単純化する。 後述すべき本発明の好ましい実施例では、フィルタ制御手段は、以下の式によ り、フィルタの中心周波数を変化させるために制御信号を生成するための算術関 数ユニットを含む。 この場合、fは制御信号、Wは走査サイズ、Tは活動ビデオ期間、Pは蛍光体要 素間の間隔である。 算術関数ユニットは、マイクロプロセッサを含むことが好 ましい。これは検出器の回路設計を単純化するものである。というのは、上記式 中の1つまたは複数の計算がマイクロコードの制御下でマイクロプロセッサによ って実行できるからである。このマイクロプロセッサは、他の表示制御機能を実 行するためにすでに表示装置内で使用可能になっている可能性があることに留意 されたい。あるいは、このマイクロプロセッサは、表示装置内の既存のプロセッ サとは別個のものとし、モアレ干渉検出専用にすることもできる。 装置は、ラスタ走査の前記方向に対応するラスタ同期信号から活動ビデオ期間 を決定するための決定手段を含むことができる。 単純化のため、決定手段は、ラスタ同期信号の周波数の関数として出力電圧レ ベルを発生するための周波数/電圧変換器と、変換器からの出力電圧レベルに応 答して活動ビデオ期間を示す修正済み電圧レベルを発生するための修正器とを含 むことが好ましい。 本発明の特に好ましい実施例では、装置は、プロセッサとビデオ・ソースとの 間で制御データをやりとりするためにビデオ電子標準協会の表示データ・チャネ ルなどの表示データ・チャネルを含み、プロセッサはパーソナル・コンピュータ などにすることができるビデオ・ソースから表示データ・チャネルを介して活動 線期間を得るように構成されている。このため、上記の決定手段によって提示さ れる追加回路の複雑化が都合良く回避される。 装置は、ラスタ走査の前記方向にCRT内の電子ビームを走査するためにラス タ走査信号の関数として走査サイズを決定するための走査検出手段を含むことが 好ましい。 本発明の特に好ましい実施例では、ラスタ走査の方向はラスタ走査線に平行で あり、ピクセル周波数を示す信号は入力ビデオ信号であり、活動ビデオ期間は活 動線期間であり、走査サイズはラスタ走査線の長さである。 装置は、赤、緑、青のビデオ信号を加算して、表示画像に対応する輝度信号の 形式でピクセル周波数を示す信号を生成するための加算手段を含むことができる 。 算術関数ユニットは、活動線期間と蛍光体間隔との積を決定するためのアナロ グ乗算器を含むことができる。この乗算器は、上記式が必要とする乗算に関連す るマイクロプロセッサの処理負荷を都合良く軽減する。 本発明のもう1つの特に好ましい実施例では、ラスタ走査の方向はラスタ走査 線に垂直であり、ピクセル周波数を示す信号は線同期信号であり、活動ビデオ期 間は活動フィールド期間であり、走査サイズはラスタ・フィールドの長さである 。 装置は、帯域フィルタに入力するために線同期信号と同期させた正弦波を発生 するための正弦波発生器を含むことができる。このため、線同期信号によって不 要な高調波が検出器に持ち込まれることを回避することにより、帯域フィルタの 応答が改善される。正弦波発生器は位相ロック・ループを含むことができる。 他の態様から本発明を検討すると、ラスタ・パターンで電子ビーム・スポット を走査して出力画像を生成する陰極線表示管と、陰極線管の焦点電極、第1およ び第2のグリッド電極、陰極上で駆動電圧を発生し、陰極線管内で電子ビーム・ スポットを発生するための駆動手段とを有する陰極線管表示装置で電子ビーム・ スポットのサイズを変化させるための方法が提供される。この方法は、スポット 制御信号に応答して、駆動手段によって焦点電極、第1および第2のグリッド電 極、陰極上で発生した電圧を同時に変化させることを含む。 他の態様から本発明を検討すると、ラスタ走査陰極線管表示装置用のモアレ干 渉検出装置が提供され、この装置は、フィルタの通過帯域内に入るラスタ走査の 方向の表示画像のピクセル周波数を示す信号に応答して、出力信号を生成するた めの帯域フィルタと、ラスタ走査の前記方向の画像の活動ビデオ期間、ラスタ走 査の前記方向の表示装置の陰極線表示管の隣接蛍光体要素間の間隔、およびラス タ走査の前記方向の走査サイズに依存するフィルタの通過帯域の中心周波数を変 化させるためのフィルタ制御手段とを含む。 他の態様から本発明を検討すると、ラスタ走査陰極線管表示装置内のモアレ干 渉を検出するための方法が提供され、この方法は、帯域フィルタの通過帯域内に 入るラスタ走査の方向の表示画像のピクセル周波数を示す信号に応答して、出力 信号を生成することと、ラスタ走査の前記方向の画像の活動ビデオ期間、ラスタ 走査の前記方向の表示装置の陰極線表示 管の隣接蛍光体要素間の間隔、およびラスタ走査の前記方向の走査サイズに依存 するフィルタの通過帯域の中心周波数を変化させることとを含む。 添付図面に関連して例示のみのために本発明の好ましい実施例について以下に 説明する。 第1図は、本発明のCRT表示装置の一例のブロック図である。 第2図は、間隔がわずかに異なる平行線を重ねることによってできたモアレ干 渉の図である。 第3図は、ラスタ線密度に対するモアレ干渉波長のグラフである。 第4図は、電子ビーム・スポットの径に対するモアレ干渉変調深さのグラフで ある。 第5A図、第5B図、および第5C図は、CRT画面の中心とCRT画面の側 面方向の両方における不足焦点、集束、過焦点の電子ビーム・スポットをそれぞ れ示している。 第6図は、CRTの電子銃アセンブリのブロック図である。 第7A図、第7B図、および第7C図は、グリッド駆動モードと陰極駆動モー ドでCRTを駆動するための駆動信号に関連する波形図である。 第8A図〜第8D図は、典型的なCRTの性能パラメータのグラフである。 第9図は、典型的なCRT用の焦点電圧に対するスポット径のグラフである。 第10図は、CRT表示装置用のスポット制御回路の一例の回路図である。 第11図は、所定の範囲の共通表示形式用の水平デューティ・サイクルに対す る線走査周波数のグラフである。 第12図は、CRT表示装置用の水平モアレ干渉検出器の一例のブロック図で ある。 第13図は、CRT表示装置用の水平モアレ干渉検出器の他の例のブロック図 である。 第14図は、CRT表示装置用の垂直モアレ干渉検出器の一例のブロック図で ある。 まず、第1図を参照すると、本発明のCRT表示装置の一例は、カラー陰極線 表示管(CRT)表示画面210を含む。CRT210は、表示駆動回路200 に接続されている。表示駆動回路200は、表示画面210に接続された、特別 高圧(EHT)発生器230とビデオ増幅器250とを含む。線およびフレーム 偏向コイル290および280は、ヨーク320上のCRTのネック周辺に配置 されている。偏向コイル290および280は、線およびフレーム走査回路22 0および240にそれぞれ接続されている。線走査回路220とEHT発生器2 30はそれぞれ、その動作が当業者には周知のフライバック回路の形式にするこ とができる。さらに、同じく当業者には周知のように、EHT発生器230と線 走査回路220は、単一フライバック回路に統合することもできる。電源(図示 せず)は、電源レール(図示せず)を介し てEHT発生器230、ビデオ増幅器250、線およびフレーム走査回路220 および240に接続されている。使用時に電源は、線および中性接続部(図示せ ず)から家庭用主電源への電源レール上に電力を供給する。この電源は、その動 作が当業者には周知のスイッチ・モード電源の形式にすることができる。 EHT発生器230、ビデオ増幅器250、線およびフレーム走査回路220 および240は、それぞれ表示プロセッサ270に接続されている。表示プロセ ッサ270はマイクロプロセッサを含む。表示装置130の前面には、ユーザ制 御パネル260が設けられている。制御パネル260は、複数の手動操作可能な スイッチを含む。このユーザ制御パネルは、プロセッサ270のキーパッド割込 み線に接続されている。 動作時にEHT発生器230は、CRTの画面に向かう赤、緑、青の3原色に 対応するビーム内の電子を加速するためにCRT210内部で電界を発生する。 また、EHT発生器は、CRT210を駆動するために焦点電極電圧およびグリ ッド2すなわちG2電極電圧も発生する。線およびフレーム走査回路220およ び240は、偏向コイル290および280で線およびフレーム走査電流を発生 する。線およびフレーム走査電流は、ラスタ・パターンでCRT210の画面を 横切る電子ビームを走査するような時変磁界を発生するためにランプ信号の形式 になっている。線およびフレーム走査信号は、 たとえば、パーソナル・コンピュータ・システム・ユニットなどのビデオ・ソー スによって生成される入力線およびフレーム同期(sync)信号HSYNCお よびVSYNCに対し、線およびフレーム走査回路によって同期化されている。 ビデオ増幅器250は、同じくビデオ・ソースによって生成される赤、緑、青の 対応入力ビデオ信号R、G、Bの関数としてCRT210上に出力表示を生成す るために、赤、緑、青の電子ビームを変調する。 表示プロセッサ270は、事前プログラミング済みの表示モード・データとユ ーザ制御装置260からの入力の関数として制御リンク275を介してEHT発 生器230、ビデオ増幅器250、線およびフレーム走査回路220および24 0の出力を制御するように構成されている。この表示モード・データは、たとえ ば、1024×768ピクセル、640×480ピクセル、または1280×1 024ピクセルなどの一般的な各種表示モードにそれぞれ対応する、複数組の事 前設定画像パラメータ値を含む。各組の画像表示パラメータ値は、フレーム走査 回路240の出力を設定するための高さ値およびセンタリング値と、線走査回路 220を制御するための幅値およびセンタリング値とを含む。さらに、表示モー ド・データは、ビデオ増幅器250の赤、緑、青の各チャネルの利得および遮断 を制御するための共通の事前設定画像パラメータ値と、EHT発生器240の出 力を制御するための事前設定制御値とを含む。この画像パラメータ値は、ビデオ ・ソースからのモード情報に応答して表示プロセッサ270によって選択される 。表示プロセッサ270は、選択した画像パラメータ値を処理し、制御リンク上 にアナログ制御レベルを発生する。 ユーザは、ユーザ制御装置260を介して、表示プロセッサ270から駆動回 路250に送られる制御レベルを手動で調整し、個人の好みに応じて表示画像の 形状寸法を調整することができる。ユーザ制御パネル260は、画像の高さ、セ ンタリング、幅、明るさ、コントラストのそれぞれについて1組のアップ/ダウ ン制御キーを含む。それぞれのキーは、ビデオ増幅器250での赤、緑、青のビ デオ利得および遮断を制御するものや、線およびフレーム走査回路220および 240での画像幅、高さ、センタリングを制御するものなど、各種制御レベルの うちの1つまたは組合せを表示プロセッサ270を介して制御する。 制御キーは、表示プロセッサ270へのキーパッド割込み入力320に接続さ れたプッシュボタンの形式になっていることが好ましい。たとえば、幅アップ・ キーを押すと、ユーザ制御パネル260は対応する割込みを表示プロセッサ27 0に出す。割込みのソースは、割込みポーリング・ルーチンを介して表示プロセ ッサ270によって決定される。幅キーからの割込みに応答して、表示プロセッ サ270は、線走査回路220に送られる対応アナログ制御レベルを徐々に増加 する。画像の幅は徐々に増加する。所望の幅に達すると、ユ ーザはキーを解除する。割込みの除去は表示プロセッサ270によって検出され 、幅制御レベルを設定するディジタル値が保持される。高さ、センタリング、明 るさ、コントラストの設定は、同様にユーザが調整することができる。ユーザ制 御パネル260は記憶入力キーをさらに含むことが好ましい。ユーザが記憶入力 キーを押すと、割込みが発生し、表示プロセッサ270は、好ましい表示形式と してD/A変換器へのディジタル出力の現行設定に対応するパラメータ値をメモ リに格納することによってその割込みに応答する。したがって、ユーザは、個人 の好みに応じて特定の表示画像パラメータを表示装置130にプログラミングす ることができる。本発明の他の実施例では、ユーザ制御パネル260をオンスク リーン・メニューの形式で提供できることに留意されたい。 本発明の好ましい特徴によれば、CRT表示装置は、水平モアレ干渉検出器1 00と、垂直モアレ干渉検出器110と、スポット制御回路120とを含む、モ アレ干渉低減システムも含んでいる。 次に第2図を参照し、例示のため、CRT210は間隔をあけた複数の垂直マ スク・メンバからなるアレイを含むアパーチャ・グリル10を有するものと想定 する。CRT210上で表示するための典型的なビデオ・パターン20は、間隔 をあけた複数の垂直線50を含む。線50間の間隔は、アパーチャ・グリル10 のピッチより若干狭い。このビデオ・パターンがCRT210上に表示されると 、線50は、30に 示すようにグリル10上に効果的に重ねられる。したがって、モアレ干渉線また はフリンジ60が作られる。しかし、一般にフリンジは垂直ではない。これは、 40に示すように、構築許容誤差と、糸巻きひずみなどの画像幾何湾曲とが、ア パーチャ・グリルに対してビデオ・パターンをゆがめる傾向があるからである。 その結果、これに対応する角度を付けたモアレ・フリンジ70ができる。 モアレ干渉は、水平および垂直両方の走査方向に発生する可能性がある。一般 に、垂直モアレ干渉はシャドウ・マスクCRTの方が重要性が高く、水平モアレ 干渉はアパーチャ・グリルCRTの方が重要性が高い。 垂直モアレ干渉は、走査線構造とCRT210の蛍光体ドット構造との相互作 用から発生する。フリンジの波長(すなわち、間隔)は以下の式によって示され る。 波長=|2/a−N/l|-1 この場合、a=垂直マスク・ピッチ、l=走査線ピッチ、N=1、2、3・・・ である。 典型的な高解像度カラーCRT表示装置の場合の上記式を第3図に示す。モア レ干渉が目に見えるようにするには、波長は、低輝度時に約30サイクル/度で ある目の空間解像度より大きくなければならない。この境界は、0.3mmとい う波長に対応するものとして、第3図の80に示されている。 モアレが目に見えるようにするためのもう1つの要件は、変調深さが十分なも のでなければならないということである。 変調深さは以下の式2によって示される。 この場合、n=シャドウ・マスク伝送係数(穴が占有するシャドウ・マスクの割 合で通常9%)であり、dは電子ビーム・スポット・サイズである。 上記式は第4図に示す。変調深さの可視性のしきい値は85に示す。 CRT210内の電子ビーム焦点を変更してCRT画面上の電子ビーム・スポ ット・サイズを増加するだけで、変調深さが低減され、そのため、モアレ干渉の 可視性が低減される。しかし、CRT210の焦点レンズを励起するには高電圧 (数kV)の回路が必要なので、自動化するか、または調整範囲が限定されたユ ーザ制御装置を設けることは実用的ではない。電子ビーム・スポット・シェイプ オフ最適焦点は左右対称ではないので、カラーCRT電子銃での焦点ぼけを慎重 に制御することが望ましい。第5A図を参照すると、電子ビーム・スポットはC RT画面の側面方向に非対称になる。これは、第5A図および第5C図によって 実証されるように、スポットが不足焦点または過焦点になっているときに、さら に顕著である。焦点電圧を低減することによって焦点レンズを弱くすると、電子 ビーム・スポット・サイズが円滑に増加する。しかし、第5C図を参照すると、 焦点電圧を増加することによって焦点レンズを強くすると、収差が増加する。こ れにより、視覚的に受け入れられないスポット周辺にハローができる。 次に第6図を参照すると、CRT210は、3極管セクションと主焦点レンズ とを有する電子銃アセンブリを含む。この3極管セクションは、3つの陰極と、 当技術分野では一般にG1およびG2と呼ばれる第1および第2のグリッド電極 とを含む。主焦点レンズは、当技術分野では一般にG3およびG4と呼ばれる2 つの焦点電極を含む。動作時に陰極はビデオ信号R、G、Bによって励起される 。3極管セクションは陰極からの電子の流れを制御する。G1とG2との間には クロス・オーバ画像が形成される。Hilary-Moss式によれば、Ia=ビーム電流、 Vc=遮断電圧(=Vg1-k、陰極に対するG1上での電圧)、Vg2=陽極電圧( G2に印加される)、Vdg=駆動電圧、Cd=クロスオーバ径、Co=クロスオー バ面積の場合、以下のようになる。 VcはVg2に比例する。 Ia=3.Vdg 7/2.Vc -2 dはVg2 -2に比例する。 CoはVg2 -1に比例する。 適度な近似によれば、クロスオーバ面積は、駆動電圧とは無関係なものと見なす ことができる。駆動電圧が増加するにつれて、陰極の放出面積が変化し、クロス オーバ面積での電子の収集角度が増加する。しかし、クロスオーバ面積は変化し ない。ビーム角が増加するにつれて、主焦点レンズの収差が より重要になるので、最終スポット・サイズが拡大する。したがって、スポット 面積はクロスオーバ面積を一定の倍率で拡大したものになる。Vg2によってクロ スオーバ面積が決まるので、スポット・サイズは、Vg2を変化させることによっ て制御することができる。これは、焦点電圧を変化させることによって発生しそ うな収差でスポットを変形させずに達成することができる。 また、VcとVdgがVg2と一致して低減される場合のみ、同じビーム電流が維 持されることも、上記式から分かるだろう。 Hilary Moss式は、グリッドからCRTを駆動することに関するものである。 しかし、グリッドを一定に保ち、陰極からCRTを駆動することが一般的な慣例 になっている。陰極の方がキャパシタンスが低いので、より低いビデオ電圧で駆 動することができる。さらに、陰極駆動により単一のグリッド構造を使用するこ とができ、それにより、一定入力の場合の出力の変動性が低減される。第7A図 は典型的なグリッド駆動電圧の相対規模を示し、Vg2-glはG1上の電圧に対す るG2上の電圧であり、Vkは陰極電圧であり、前述のように、Vdgは駆動電圧 であり、Vg1-kは遮断電圧である。破線は、Vg2を低減した効果を示している。 遮断は低減し、駆動電圧も低減する。第7B図は比較のために同等の典型的な陰 極駆動電圧を示し、Vg2-kはG2と陰極との間の電圧であり、Vk-glはG1上の 電圧に対する陰極上の電圧(この構成では遮断電圧)であり、Vdkは陰極に印加 される駆動電圧である。第 7C図は遮断電圧とVg2-g1との関係を示す。G2での電圧をVg2-kと表す場合 、Vk-g1を加えることによって図示の曲線を求めることができる。曲線の傾きま たは支配率Dは次式によって示される。 ビーム電流Iaは次式によって示される。 第8図はCRT210の典型的な性能曲線を示す。破線は最大および最小許容 限界を示す。第8A図は、遮断電圧Vk-glとVg2-g1との典型的な関係を示す。 太線はG2の動作範囲を示す。第8B図は、駆動電圧VdとVg2-g1との典型的な 関係を示す。太線は、100V遮断の場合のG2と駆動電圧の動作範囲を示す。 第8C図は、スポット径比とVg2-g1との典型的な関係を示す。太線は同じくG 2電圧の動作範囲を示す。第8D図は、スポット面積比とVg2-g1との典型的な 関係を示す。太線は同じくG2電圧の動作範囲を示す。通常、表示装置の工場設 定時には、100Vの遮断が得られるようにG2電圧が設定される。第8A図〜 第8D図の太線は、工場セットアップ後に発生しうるG2電圧の実際の範囲を示 す。この点からG2電圧を低減してスポット・サイズを増加することができる。 しかし、第8図から、G2電圧が低減された場合、スポット・サイズの変化にか かわらず、ビーム電流と画像の 明るさを一定に維持するために、G2電圧の低減に対応して遮断電圧と駆動電圧 を低減する必要があることが分かるだろう。また、第8図、特に第8C図および 第8D図から、比較的広い許容範囲にもかかわらず、スポット径とVg2-g1との 関係およびスポット面積とVg2-g1との関係が形式上、同様になることも分かる だろう。 第9図は、スポット径と焦点電圧との典型的な関係を示す。典型的なカラーC RT表示装置では、約75Vの焦点電圧の低減とともに約75VのG2電圧の低 減ならびにこれに対応する第8図のグラフによるG2および駆動電圧の低減によ り、スポット径がほぼ25%程度増加する。第4図に戻って参照すると、スポッ ト径0.7mmによってVGA画像モードでできたモアレ干渉は、30Vの焦点 電圧とG2電圧の低減によるスポット径を0.8mmまで14%増加することに より、1.4%のBarten可視性限界以下に低減することができる。 第1図に戻ると、スポット制御回路120は、垂直および水平モアレ干渉検出 回路110から入力130および140をそれぞれ受け取る。入力130および 140に応答して、スポット制御回路120はビデオ増幅器250とEHT発生 器230に出力150および160を生成する。動作時には、出力150により 、EHT発生器230が発生する焦点およびG2電圧を工場で設定された動作点 から限定された範囲で低減することができる。同時に、出力150により、遮断 お よび駆動電圧を第8図のグラフで実証するように低減することができる。スポッ ト制限回路120は、専用アナログ電子回路、専用アナログおよびディジタル電 子回路の組合せ、または少なくとも一部はプロセッサ270によって制御される アナログ電子回路によって実現可能であることに留意されたい。単純化のため、 後者が好ましい。 次に第10図を参照すると、通常、EHT発生器230は、CRT210で特 別高圧(通常は25kV)を発生するための2次巻線を有する昇圧変圧器を含む 。2次巻線にはブリード抵抗器連鎖(通常は500Mオーム)B1が接続され、 その2次巻線から焦点電圧(通常は6kV)とG2電圧(通常は400V〜60 0Vの間)が分岐される。ブリード連鎖B1は、通常、比較的高い(通常は1. 7Mオーム)抵抗器R1によりアースに終端される。本発明の好ましい実施例で は、バイポーラ・トランジスタT1のコレクタがR1およびB1の接合部に接続 されている。T1のエミッタは90Kの抵抗器R2を介してアースに接続されて いる。T1のベースはプロセッサ270の出力に接続されている。動作時には、 T1とR2により、焦点およびG2電圧についてマイクロプロセッサ制御の限定 調整を行うことができる。T2のパラメータとR2の値は、プロセッサ270か らの入力範囲が5Vの場合に80Vの範囲内でG2および焦点電圧の調整を行え るように選択されていることが好ましい。これは、最悪の許容誤差の場合にスポ ット径を25%増加できるようにするのに十 分である。 もう一度第1図に戻ると、本発明の好ましい実施例では、プロセッサ270に よって遮断および駆動電圧がすでに設定されている。焦点およびG2の限定変動 性は、第10図の回路を導入するだけで追加することができる。この場合、4通 りの電圧すべてを追跡するために適当なアルゴリズムまたは参照テーブルによっ てプロセッサ270をプログラミングできることに留意されたい。また、このよ うな4通りの電圧の設定は、ユーザ制御パネル260によるユーザ制御で行うか 、または入力ビデオ信号R、G、Bでモアレ条件を検出したときに自動で行うこ とができることにも留意されたい。ユーザ制御装置260による手動制御により 、ユーザは、個人の好みに応じて画像の焦点を微調整することもできる。 次に、モアレ干渉検出器100および110の詳細説明を示す。一般に、水平 またはビデオ・モアレ干渉を検出するというより複雑なケースには、以下の点が 関係する。シャドウマスクCRT上の垂直モアレ干渉の場合、問題は一般的なケ ースの一部であり、様々な単純化が可能である。このような単純化については後 述する。ただし、シャドウ・マスクCRTでは水平と垂直両方のモアレ干渉が発 生し、そのため、両方のモアレ干渉を処理するための措置を使用可能であること に留意されたい。 前述のように、一般的なケースでは、モアレ干渉の存在はCRTのドット・ピ ッチとピクセル間隔とに依存する。した がって、未定義のグラフィック・モードによって駆動される可変画像・サイズを 備えた多周波表示装置の場合、従来の方法によってモアレ干渉回避を設計に取り 入れることは、不可能ではないとしても、極めて困難である。 以下の式1は、画像サイズのユーザ設定を備えたCRT上で任意のモードの場 合の水平モアレ干渉の臨界ピクセル周波数を示している。式中、fc=臨界ピク セル周波数、Ws=画像または走査幅、T1a=活動線時間、Phd=水平ドット・ ピッチである。 水平モアレ干渉は、アパーチャ・グリルCRTとシャドウ・マスクCRTの両 方に影響する。また、シャドウ・マスクCRTでは垂直モアレ干渉も発生し、走 査電子ビームの間隔により、シャドウ・マスク・ドット・ピッチを備えた干渉パ ターンが発生する。 以下の式2は、画像サイズのユーザ設定を備えたCRT上で任意のモードの場 合の垂直モアレ干渉の臨界ピクセル周波数を示している。式中、fl=臨界線周 波数、Hs=画像または走査幅、Tfa=活動線時間、Pvd=水平ドット・ピッチ である。 動作モードを定義する活動線時間、あるいはピクセル・ク ロック周波数と水平解像度が分かっている場合、水平モアレ干渉の臨界ピクセル 周波数を決定することは比較的容易である。しかし、表示装置は、同期周波数と 同期パルス持続期間に関連するデータしか持っていない。通常、表示装置は、フ ロントおよびバック・ポーチ時間に関連するデータを一切持っていない。活動線 時間の適切な推定は、多くの共通ビデオ・モードから挿入することによって、線 期間から行うことができる。第11図は、所定の範囲の共通ビデオ・モードの場 合の「線使用」時間と線周波数との関係を示している。これらにより、最適曲線 が描かれる。線使用時間とは、活動線時間を線期間で割ってパーセントで表した ものである。最適曲線により、活動線時間の適切な予測を所与の線周波数につい て挿入することができる。その結果、活動線時間を決定することができる。特定 のCRTのドット・ピッチは分かっているので、水平偏向コイル内の電流を監視 することによって走査幅を求めることができる。したがって、臨界ピクセル周波 数を見つけることができる。 CRTが非線形ドット・ピッチを有する場合、ドット・ピッチの形状寸法の関 数として臨界ピクセル周波数を補正することが必要になる場合もある。通常、中 心より画面の周辺部の方が蛍光体ドット間隔とサイズが大きくなる。したがって 、式1に関連して説明すると、臨界ピクセル周波数は、活動ビデオ期間の開始時 および終了時に最低になり、走査の中間点で最大値を通過する。臨界ピクセル周 波数対走査位置の曲線 の形状は、CRTの蛍光体ドットの形状寸法と相関関係にある。これは、水平方 向と垂直方向に同様に当てはまる。 次に第12図を参照すると、本発明のCRT表示装置用の水平モアレ干渉検出 器の一例は、入力ビデオ信号R、G、Bを加算するための加算ブロック310を 含む。周波数/電圧変換器320は、線同期信号HSYNCに接続された入力を 有する。変換器320は、線同期信号HSYNCの周波数に応じて電圧を発生す る。変換器320の出力には同期電圧修正器330が接続されている。修正器3 30は、第11図に示す関係に従って同期電圧の修正を行う。ピーク検出器34 0は、線走査電流に接続された入力を有する。検出器340は、走査電流、した がって走査幅に比例した出力電圧を発生する。帯域フィルタは、加算ブロック3 10の出力に接続された信号入力を有する。フィルタ360は、制御入力に応じ て変動可能な中心周波数を有する。フィルタ360の出力は、整流しきい値分け 回路370に接続されている。また、蛍光体ドット形状寸法修正器380も線同 期信号に接続された入力を有する。形状寸法修正器380は、蛍光体ドット間隔 が変化するにつれて線走査期間中に臨界ピクセル周波数を補正するための出力電 圧を発生する。蛍光体ドット間の間隔が等しくなっている本発明の実施例では、 形状寸法修正器380を省略できることに留意されたい。算術関数ブロック35 0は、同期電圧修正器330と、形状寸法修正器380と、ピーク検出器340 と、ユーザ制御パネル260上の水平モア レ制御装置390との出力に接続されている。ブロック350は、式1に従って スケーリングと除算を行い、フィルタ360への制御入力を生成する。制御装置 390により、水平モアレ干渉検出を未調整することができる。たとえば、動作 モードが第11図のグラフの最適曲線上に正確に存在しない場合、または電子ビ ーム・スポット・サイズの変動によりスポット制御の程度を加減できる場合には 、このような調整が必要になる可能性がある。フィルタ360は、一般に当技術 分野で「状態変数バイクワッド」と呼ばれるものによって実現することができる 。フィルタへの入力は、効果的に、入力ビデオ信号R、G、Bを合成することに よって生成される輝度信号になる。輝度信号を生成するための入力ビデオ信号R 、G、Bの加算については、当技術分野、特にテレビ回路関係では十分説明され ている。モアレ干渉の原因になりそうなビデオ周波成分が検出されると、フィル タ360は出力を生成する。フィルタ360の出力は、整流しきい値分け回路3 70によって整流され、395で2進出力制御信号を生成する。次に制御信号3 95を使用すると、スポットの幅または高さあるいはその両方を制御してモアレ 変調深さを顕著な限界以下に低減するように駆動回路200を構成することがで きる。第2図に戻って参照すると、本発明の好ましい実施例では、制御信号39 5はスポット制御回路120を駆動する。 前述の第4図は、スポット幅に対する典型的な水平モアレ変調深さの曲線を示 している。多くの場合、スポット幅を1 5%増加すると、モアレ干渉を完全に除去することができる。この曲線のBar ten可視性限界85は1.4%である。 これまで、臨界ピクセル周波数についてのみ詳しく論じてきたが、水平モアレ 干渉は単一周波数では発生しないような進行形の妨げであることに留意されたい 。第3図は、0.31mmのアパーチャ・グリル・ピッチを有する典型的なCR Tの場合の1組のモアレ干渉曲線を示している。所定の範囲の画像幅または解像 度についてビデオ・パターンが正しい場合、顕著な水平モアレ干渉が発生する。 しかし、フィルタ360は、無限に急激な振幅反応を備えた「理想的な」フィル タではない。これは、システムの許容誤差に対応するために本発明の例で都合良 く使用することができる。フィルタ360の最大中心周波数は、表示装置によっ てサポートされる最高周波数ビデオ・モードのドット・クロック周波数の半分に する必要がある。典型的な21インチCRTの場合、フィルタ360の中心周波 数は最高70MHzまでの範囲で可変でなければならない。 以下の2つの要因により、結果的にフィルタ設計が単純化される。第1に、水 平モアレ干渉は第3図のN=2およびN=3という曲線に対応する2通りの状態 で発生する可能性が高いことが実際に分かっている。第2に、フィルタ360の 中心周波数が可変でなければならない範囲は、表示装置の動作周波数全体の範囲 よりかなり小さい。これは、すべての実用モードの場合、水平モアレ干渉の原因 になりそうな画像を 発生する線周波数が線走査周波数帯域の上限部にあるからである。 帯域フィルタは、振動形システムと見なすことができ、有限反応時間を有する ことができる。したがって、モアレ干渉を発生する可能性を含む入力ビデオ信号 R、G、Bの任意の周波数成分に対する第12図の構成の応答は瞬時ではない。 しかし、モアレ干渉が目に見えるようにするため、モアレ波長を目の空間解像度 の範囲内にする必要がある。これを達成するには、フィルタ360の最小応答時 間より長い複数のピクセルが必要になる。フィルタ360と整流しきい値分け回 路370の全体的な時間定数は、ターンオフ時間がターンオン時間よりかなり速 くなるように調整される。これにより、フィルタ360の通過帯域内のビデオ成 分を含むディザ化した背景の直後のデータ・ウィンドウからテキストが始まるな どの劣化が回避される。 上記の本発明の例は、高周波ビデオ・パスと、低周波適応制御システムという 2つのセクションに分けることができる。次に第13図を参照すると、本発明の 特に好ましい実施例では、ビデオ・パスがアナログ回路で実現され、制御システ ムがディジタル回路で実現されている。フィルタ360としきい値分け回路37 0は、単一の特定用途向け集積回路(ASIC)で実現可能であることに留意さ れたい。本発明の好ましい実施例の制御システムは、単純化のため、少なくとも 一部分はプロセッサ270によって実現されている。しかし、 本発明の他の実施例の制御システムは、専用ディジタル回路、アナログ回路、ま たはディジタル回路とアナログ回路両方の組合せによって実現可能であることに 留意されたい。蛍光体ドット形状寸法修正が必要な場合には、各線期間中に何度 も臨界ピクセル周波数を計算し直すことが好ましい。これにより、プロセッサに かなりの負荷がかかる。したがって、プロセッサ270とは別個にこの機能を実 行するために個別のアナログ乗算器を含むことが好ましい。 ブロック650は、変換器320と修正器330とを含み、表示装置がホスト ・コンピュータ640のビデオ・アダプタ630にリンクされたビデオ電子標準 協会(VESA)のDDCなどの表示データ・チャネル(DDC)600を有す る場合、省略することができる。表示データ・チャネル600により、プロセッ サ270はホスト・コンピュータ640から活動線期間を要求することができる 。 第1図に戻って参照すると、プロセッサ270は、ユーザ制御パネル260の 幅制御装置620と線走査回路220へのインタフェースを介して偏向幅をすで に制御しており、ユーザ入力そのものを有し、他の機能のために変換器320へ の既存の接続部を有している。したがって、変換器320、修正器330、検出 器380、算術関数ブロック350の個々の機能はすでにプロセッサ270で使 用可能になっている。本発明の特に好ましい実施例では、これらの機能はプロセ ッサ270内部のマイクロコード制御ルーチンによって結合さ れ、フィルタ360に単一の制御出力が生成される。このような実施例では、一 般的に使用される多くの表示動作モードのために、プロセッサ270が最適モア レ制御点を保管することもできるという利点がある。 本発明のモアレ低減装置の垂直モアレ干渉検出器110の例について、以下に 説明する。ただし、垂直モアレ干渉は、シャドウ・マスクCRTを有する表示装 置で発生し、アパーチャ・グリルCRTを有する表示装置では発生しないことに 留意されたい。したがって、アパーチャ・グリルCRTを有する表示装置では、 垂直モアレ干渉検出器110を省略することができる。 次に第14図を参照すると、垂直モアレ干渉検出器は、フレーム同期信号VS YNCに接続された入力を有する周波数/電圧変換器700を含む。変換器70 0の出力は、フレーム時間修正器720の入力に接続されている。修正器720 の出力は算術関数ユニットの入力に接続され、そのユニットは、本発明の特に好 ましい実施例ではプロセッサ270によって実現されている。また、シャドウ・ マスク補正器710も、フレーム同期信号VSYNCに接続された入力を有する 。補正器710の出力もプロセッサ270の入力に接続されている。同期正弦波 発生器740は、線同期信号HSYNCに接続された入力を有する。発生器74 0の出力は可変中心周波数帯域フィルタ750の入力に接続されている。フィル タ750の出力は整流量子化回路760の入力に接続されてい る。量子化回路760は、表示回路200内のスポット・サイズ制御システムに 接続された出力を有する。フィルタ750は、プロセッサ270の出力に接続さ れた制御入力790を有する。ユーザ制御パネル260の高さ制御装置780は 、プロセッサ270の入力に接続されている。ユーザ制御パネル260の垂直モ アレ制御装置780は、垂直モアレ干渉検出の微調整を可能にするためにプロセ ッサ270の入力に接続されている。 垂直モアレ干渉検出器110では、修正器720によって活動フレーム時間が 出力される。表示装置が前述の表示データ・チャネル600を有する場合、プロ セッサ270が表示データ・チャネル600を介してホスト・コンピュータ64 0から活動フレーム期間を得ることができるので、修正器720を省略すること ができる。可変蛍光体ドット間隔は、水平モアレ干渉検出器100で処理される 場合と同じ方法で垂直モアレ干渉検出器110で処理される。 垂直モアレ干渉検出器110では、高周波パスが水平同期信号HSYNCを受 け取る。この水平同期信号HSYNCは、表示モードに応じたデューティ・サイ クルと繰返し速さとを備えたパルス列である。この信号は、正しい周波数を持っ ているが、直接アナログ・フィルタ処理には好ましくない。したがって、波形整 形が望ましい。好ましい信号は、一定の振幅ならびにフレーム同期信号と等しい 周波数を持つ正弦波である。この所望の信号は、フレーム同期信号VSYNCに 同 期させた発生器740から生成される。発生器740は位相ロック・ループを含 むことができる。所望の信号はフィルタ750を通過する。フィルタ750の中 心周波数は、その制御入力とプロセッサ270からの対応出力とにより、臨界線 速度に設定される。臨界線速度で線同期パルスを検出すると、フィルタ750は 、所望の信号を整流量子化回路760まで通過させる。回路760は、スポット 制御回路120を制御するためにフィルタが通過させた信号に基づいて2進信号 を生成する。 一般に、垂直モアレ干渉検出器110が対処する周波数は、水平モアレ干渉検 出器100が対処する周波数よりかなり低い。したがって、関連の処理要件が低 減される。水平モアレ干渉検出器100が乗算器610を含む場合、計算は新し いデータの各行の先頭で1回だけ必要なので、垂直モアレ干渉検出器110での 同様の操作をプロセッサ270内のソフトウェアで実行することもできる。便宜 上、発生器740、フィルタ750、整流回路760は、ディジタル信号プロセ ッサ集積回路770によってまとめて実現することができる。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.ラスタ・パターンで電子ビーム・スポットを走査して出力画像を生成する陰 極線表示管(210)と、陰極線管の焦点電極、第1および第2のグリッド電極 、陰極上で駆動電圧を発生し、陰極線管内で電子ビーム・スポットを発生するた めの駆動手段(200)と、スポット制御信号に応答して、駆動手段によって焦 点電極、第1および第2のグリッド電極、陰極上で発生した電圧を同時に変化さ せ、陰極線管内の電子ビーム・スポットのサイズを変化させるためのスポット・ サイズ制御手段(120)とを含むことを特徴とする、陰極線管表示装置。 2.駆動手段が、焦点電極および第2のグリッド電極上で電圧を発生するために 変圧器の分圧器を含み、スポット・サイズ制御手段が、制御信号に応答して、分 圧器に印加されるバイアスを変化させ、焦点電極および第2のグリッド電極上の 電圧を変化させるためのオフセット手段を含むことを特徴とする、請求項1に記 載の装置。 3.オフセット手段が、スポット制御信号に応答して分圧器に印加されるバイア スを制御するためのトランジスタを含むことを特徴とする、請求項2に記載の装 置。 4.スポット制御信号を生成し、電子ビーム・スポット・サイズの手動調整を可 能にするための手動調整可能なユーザ制御装置を含むことを特徴とする、請求項 1ないし3のいずれ かに記載の装置。 5.フィルタの通過帯域内に入るラスタ走査の方向の表示画像のピクセル周波数 を示す信号に応答して、スポット制御信号(395;790)を生成するための 帯域フィルタ(360;750)と、ラスタ走査の前記方向の画像の活動ビデオ 期間、ラスタ走査の前記方向の表示装置の陰極線表示管(210)の隣接蛍光体 要素間の間隔、およびラスタ走査の前記方向の走査サイズに依存するフィルタの 通過帯域の中心周波数を変化させるためのフィルタ制御手段(350;270) とを含むモアレ干渉検出手段(100;110)を有することを特徴とする、請 求項1ないし4のいずれかに記載の装置。 6.スポット制御信号が2進信号を含み、装置が2進信号を生成するためにフィ ルタの出力に接続されたしきい値分け回路(370;760)を含むことを特徴 とする、請求項5に記載の装置。 7.フィルタ制御手段が、以下の式により、フィルタの中心周波数を変化させる ために制御信号を生成するための算術関数ユニット(350)を含み、式中、f は制御信号、Wは走査サイズ、Tは活動ビデオ期間、Pは蛍光体要素間の間隔で あることを特徴とする、請求項5または6に記載の装置。 8.算術関数ユニット(350)が、マイクロプロセッサ(270)を含むこと を特徴とする、請求項5ないし7のい ずれかに記載の装置。 9.ラスタ走査の前記方向に対応するラスタ同期信号から活動ビデオ期間を決定 するための決定手段(320、330;700、720)を含むことを特徴とす る、請求項5ないし8のいずれかに記載の装置。 10.決定手段が、ラスタ同期信号の周波数の関数として出力電圧レベルを発生 するための周波数/電圧変換器(320;700)と、変換器からの出力電圧レ ベルに応答して活動ビデオ期間を示す修正済み電圧レベルを発生するための修正 器(330;720)とを含むことを特徴とする、請求項9に記載の装置。 11.プロセッサとビデオ・ソースとの間で制御データをやりとりするための表 示データ・チャネルを含み、プロセッサが表示データ・チャネルを介してビデオ ・ソースから活動線期間を得るように構成されていることを特徴とする、請求項 5に記載の装置。 12.ラスタ走査の前記方向にCRT内の電子ビームを走査するためにラスタ走 査信号の関数として走査サイズを決定するための走査検出手段(340)を含む ことを特徴とする、請求項5ないし11のいずれかに記載の装置。 13.ラスタ走査の方向がラスタ走査線に平行であり、ピクセル周波数を示す信 号が入力ビデオ信号であり、活動ビデオ期間が活動線期間であり、走査サイズが ラスタ走査線の長さであることを特徴とする、請求項5ないし12のいずれかに 記載の装置。 14.赤、緑、青のビデオ信号を加算して、表示画像に対応する輝度信号の形式 でピクセル周波数を示す信号を生成するための加算手段を含むことを特徴とする 、請求項13に記載の装置。 15.算術関数ユニットが、活動線期間と蛍光体間隔との積を決定するためのア ナログ乗算器を含むことを特徴とする、請求項13または14に記載の装置。 16.ラスタ走査の方向がラスタ走査線に垂直であり、ピクセル周波数を示す信 号が線同期信号であり、活動ビデオ期間が活動フィールド期間であり、走査サイ ズがラスタ・フィールドの長さであることを特徴とする、請求項5ないし12の いずれかに記載の装置。 17.帯域フィルタ(740)に入力するために線同期信号と同期させた正弦波 を発生するための正弦波発生器を含むことを特徴とする、請求項16に記載の装 置。 18.正弦波発生器が位相ロック・ループを含むことを特徴とする、請求項17 に記載の装置。 19.ラスタ・パターンで電子ビーム・スポットを走査して出力画像を生成する 陰極線表示管と、陰極線管の焦点電極、第1および第2のグリッド電極、陰極上 で駆動電圧を発生し、陰極線管内で電子ビーム・スポットを発生するための駆動 手段とを有する陰極線管表示装置で電子ビーム・スポットのサイズを変化させる ための方法において、この方法が、スポッ ト制御信号に応答して、駆動手段によって焦点電極、第1および第2のグリッド 電極、陰極上で発生した電圧を同時に変化させることを含むことを特徴とする方 法。 20.帯域フィルタ(360;750)の通過帯域内に入るラスタ走査の方向の 表示画像のピクセル周波数を示す信号に応答して、スポット制御信号(395; 790)を生成することと、ラスタ走査の前記方向の画像の活動ビデオ期間、ラ スタ走査の前記方向の表示装置の陰極線表示管(210)の隣接蛍光体要素間の 間隔、およびラスタ走査の前記方向の走査サイズに依存するフィルタの通過帯域 の中心周波数を変化させることとを含むことを特徴とする、請求項19に記載の 方法。
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