JPH09510113A - 切断凝固鉗子 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 切断凝固鉗子は、突出する筒体（１４）を備えるハウジング（１０）と、顎が引込まれたときに、筒体（１４）の口とカム接触することにより閉じられる電気焼灼顎（２２,２４）と、顎の間を通過する独立して可動な刃（６２）とを含む。顎は引き金（３６）を引くことにより開かれ、切断刃は、レバー（６０）を親指で押すことにより前進される。切断刃の前方への動きは顎の位置の関数となる位置をとるストッパー（５２）により制限され、そのため、切断刃は顎にぶつかることがなく、しかも常に顎の先端の僅かに手前まで移動することができる。

Description

【発明の詳細な説明】 切断凝固鉗子 発明の背景 電気外科は、電極として作用する刃や顎などを有する道具により、組織に電気 エネルギーを加えることを必要とする。電気外科手術の間に水分が組織から蒸発 し、加えるエネルギーの強さ、周波数及び継続時間を適切にコントロールするこ とにより、外科医は、組織を凝固させたり切断したりすることができる。 幾つかの権利期間が終了した特許は、Ｕ字状の顎と、この顎のアームの間にク ランプされた組織を切断するために顎のアームの間に進入する切断ワイヤを有す る電気焼灼鉗子を開示している。もっと最近では、米国特許第５,２５８,００６ 号が組織を掴んで凝固させる一対の顎を有するが、切断刃を持たない電気外科的 な２極式の鉗子を開示した。顎は、道具本体上でレバーを操作することにより道 具に沿って顎が動かされるときに生ずるカム動作によって、動作される。 本発明では、２極式の凝固させるための顎とともに、純粋に機械的な切断刃が 用いられる。切断刃と顎の双方は、独立して道具の軸に沿って移動可能である。 組織を凝固させるために、顎が管、靱帯、あるいは他の組織を掴んだ後、対向す る顎の間に高周波電圧が印加される。組織は、一旦凝固された後、切断刃を前進 させることにより機械的に切断される。 外科医が、顎にクランプされた組織を完全に切断することができるように、切 断刃は、凝固された領域を越えて動いてはいけない。もしそうでないと、出血が 起こる。理想的には、切断刃は、顎の内部で可能な限り大きく動くべきであるが 、決して顎に接触してはいけない。それで、切断刃の前方への動きを制限するス トッパーを備えている。この発明では、ストッパーは移動可能で、顎の駆動レバ ーに取り付けられている。そのため、顎の位置にかかわらず、切断刃は常に顎の 先端に接触する手前で停止される。こうして、ストッパーは、顎の位置の変化に 対応して補正する様に移動する。 発明の概要 この発明の目的は、切断刃の動きを最大にしながら、可動な切断刃と、軸方向 に可動な電気外科的鉗子の顎の接触を防止することである。 また、この発明の他の目的は、外科医が切断刃と顎の干渉を気にすることなく 凝固させる顎と切断刃とを独立に動かすことができるようにすることである。 これらの目的は、切断凝固鉗子が、突出した筒体を有するハンドグリップ状の ハウジングと、前記筒体に引込まれたときに、筒体の入り口と干渉することによ り閉じられる一対の電気焼灼顎と、顎の間を通り独立にスライドする切断刃とを 有することにより達成される。顎は引き金を引くことにより開かれ、切断刃は、 親指でレバーを押すことにより前進する。切断刃の前進動作は、顎の位置に関連 した位置をとるストッパーにより制限され、従って切断刃が顎にぶつかることが ない。 図面の簡単な説明 添付図面の中で、 図１は、切断凝固鉗子を示し、垂直な平面で実質的に２分割して、鉗子のハン ドルと筒体の後部を示した図であり、 図２は、筒体とそこから突出している顎を上方から見た断面図で、引込まれた 状態の切断刃を示した図であり、 図３は、切断刃が前進した状態の図２の側断面図であり、 図４は、鉗子の先端部の斜視図であり、 図５は、筒体の中で顎を回転する手段を含む第２の実施形態の、ハウジングの 半分を取り除いた状態の斜視図であり、 図６は、軸方向にスライドする切断刃を鋏タイプの切断刃に置き換えた第３の 実施形態の側面図であり、 図７−９は、図６の道具を用いて、掴んで、凝固させて、切断する工程を順番 に示した図であり、 図１０と図１１は、道具本体の前部に可視及び／又は可聴な凝固指示器を備え る本発明のさらに別の実施形態を示した図である。 好適な実施形態の説明 本発明を実施した切断凝固鉗子は、下方に延びるハンドル１２を有する成形さ れたプラスチックハウジング１０（図１）を備える。ここでは、ハウジングに好 適な材料は、ＭｏｎｓａｎｔｏによりＬｕｓｔｒａｎ ＡＢＳ（登録商標）とし て製造されている。ハウジングは、対称な垂直面「Ｖ」で結合された実質的に対 称な２つの半部から形成されている。中空の筒体１４がハウジングの前端部から 突出しており、これは、筒体の後部に溶接されたリング１６と、対応するハウジ ング内の環状の溝１８とにより２つの半部に対して保持されている。この筒体の 保持方法は、ここでは好適であるが、他の手段も用いられるかもしれない。 筒体１４を同軸に通る部材は、小さい金属チューブ２０である。それは、その 前端部あるいは末端部（図２）において、後述するプラグにより一対の顎２２, ２４に接続されており、顎を動かすために筒体の軸に沿って動くことができる。 チューブの内部には、チューブとは独立に軸方向に移動することができる細いロ ッド２６がある。 チューブ２０の後方の（近いほうの）端部（図１）は、駆動レバー３２のアー ムの上端部にあるスロット３０に囲まれたＵリンク２８にセットネジによって留 められている。レバーは、両端部をハウジングに支持されたピン３４により、ハ ウジング内に支持されている。レバーは、ハンドルの前面にあるスロット３８を 通って延びる引き金部３６を除いて、ハウジングに覆われている。引き金がハン ドル１２の方向に引かれると、それがレバー３２を一方向（図１に示すように道 具を右側から見たときに時計回転方向）に回動させ、Ｕリンクとチューブを前方 に動かす。レバーの下部に係合するヘアピン型のねじりバネ４０は、レバーの下 部のストッパー４４により規定される休止位置に向けてレバーを反時計回転方向 に付勢する。レバーの時計回転方向の動きは、レバー上にあるピン８２とそれが 突き出すスロット８４との干渉により制限される。これらの部材について、以下 にさらに説明する。 細いロッド２６の後方端は、ハウジングを横断する回動軸５４に支持されたハ ウジング内のアイドラーアーム５２の上端部にあるスロット５０に載り調整用の セットネジを有するＵリンク４８に取り付けられている。アイドラーアームは、 通常は引っ張りバネ５８によりハウジング内のストッパーピン５６に向けて後方 に引かれている。回動軸は、ハウジングの両側から伸びている。対称に配置され た親指レバー６０は、ハウジングの外部で回動軸の端部に挿入される。回動軸の 端部は、親指レバーをロックするために、平面部あるいはキー形状あるいは円で ない断面部を備えている。どちらかの親指レバーを前方に押して回動軸とアイド ラーアームを回動させて、ロッド２６を前方に動かす。２つの親指レバーがある ことは、利き腕がどちらの人にも対応できるが、もし必要であれば、２つのレバ ーのどちらかをなくすこともできる。 切断刃６２（図２〜図４）は、ロッド２６の末端部に取り付けられている。切 断刃は、その前端部に鋭い四角形の切断エッジを有しており、その後端部に筒体 の中でしっくりとフィットしてスライドするウイング６３を有している。切断刃 の後端部は、例えば溶接により細いロッドの前端部に強固に取り付けられている 。 凝固させる顎２２,２４は、引き金に加える圧力と、顎の間に掴まれる組織の 厚さと性質に依存して、筒体の口７０から突出する距離が変化する。最大の顎の ストロークは、０.６３５ｃｍ程度である。凝固させる機能を果たすそれぞれの 顎は、図３の様に垂直方向から見たときにＵ字形状になる様に、僅かに平板化さ れたステンレスワイヤを湾曲させて形成されている。切断刃は、その幅方向を垂 直方向に向けて、それぞれのＵ字状のアームとの間に、０.１２０ｃｍ以内の間 隔を持って配置されている。図２から分かる様に、切断刃は、切断刃がその休止 位置（引込まれた位置）にあるときに筒体の前端と略同じ位置にある、前方を向 いた鋭い四角形状の切断エッジを有する。この位置では、誤った切断をしない様 に、切断刃は筒体と顎の先端６５により保護されている。顎が完全に伸ばされた ときの切断刃の最大ストロークは、２.５４ｃｍ程度であり、顎が引込まれたと きは小さくなる。 顎は、それぞれ略０.１９３ｃｍのピッチで配列された１０枚ほどの歯を備え るのこぎり状の対向する面６４を有している。歯の斜めの面は、顎の長手方向に 対して略４５°にされており、歯は、顎が水平面「Ｈ」に近づいたときにそれら が噛み合う様に配列されている。顎はその先端に向かって一点に集まる様に僅か な角度を持っている。その理由は、もしその様になっていないと、顎が最初にそ の根元で違いに接触し、閉回路を作り、その先端に電流が届くことを阻害するか らである。 顎を形成するワイヤは、図２及び図４に示すように、根元側の広がる部分６６ と先端側のすぼまる部分６８とを有するふくらみを形成する様に曲げられている 。 ふくらみは筒体の内径よりも大きく、そのため、顎が引込まれるときに、ワイヤ の広がる部分が、筒体の内方に傾斜した口７０に対してカム面として作用する。 顎のワイヤの広がる部分６６は、顎のワイヤと筒体の電気的接触を防ぐための 熱収縮性の絶縁材料７２によって覆われている。 顎のワイヤの根元部分は、互いのワイヤを絶縁すると共に、ワイヤを筒体から 絶縁する円筒状のプラスチックプラグ７４内に接着あるいは成形により固定され ている。プラグは、同様に顎に対する駆動チューブ２０の末端部の周囲に成形さ れており、こうして、機械的継ぎ手と電気的絶縁体の両方として機能する。ここ では、プラグに好適な材料は、Ｖｅｃｔｒａ ＬＣＰとして知られる結晶コーポ リエステルアミド（crystalline co-polyester amide）であるが、他の材料も適 当に試されるかもしれない。プラグは、筒体の内部で、しっくりフィットしてス ライドし、それで、外科的位置からの膨張ガスのロスを防ぐための動的シールと して機能する。プラグの中で、可撓性のある導線７６が、顎のワイヤの根元に電 気的に接続される。これらの導線は、概略的に図示される様に、筒体を逆行して ハウジングに入り、ハンドルに沿って通過し、適切なコネクター（不図示）を介 して外部に出て、フットスイッチ８０によりコントロールされる電源７８に接続 される。 既に述べた様に、顎と切断刃の双方は、外科医により各々独立して往復動作さ れることができる。もし、顎のループ状の端部に接触するまで切断刃が伸びたと すると、切断刃のエッジが鈍くなるばかりでなく、切断刃が一対の顎の間で電気 回路をショートさせるであろう。そのため、切断刃の前進しすぎを防止し、しか も顎が完全に引込まれていないときの切断刃のストロークを最大にすることが重 要である。 切断刃の前進動作は、その位置が、顎の突出量の関数となるストッパーにより 制御される。切断刃の前進しすぎは、親指レバーに対して移動するストッパーを 設けることにより防止される。ストッパーは、ハウジング１０のスロット８４を 通して駆動レバー３２から突出するピン８２のかたちをとる。ピンの後部の平坦 な面は、顎の位置にかかわらず、切断刃が顎の先端部に接触する直前に親指レバ ーの前面にぶつかる。ピンは、引き金の回動軸の上方にあるので、顎と同じ方 向に（ただし顎よりもゆっくりと）動く。引き金を引くことにより顎が前進され るにつれて、より遠くに切断刃が前進することを許容する様にストッパーが前進 する。逆に、引き金が解放されたときには、切断刃を保護し、望ましくない電気 的接触を防止するために、切断刃の移動範囲は、実質的に縮小される。 使用するにあたっては、最初に顎を開くために引き金を引いて、次に組織の上 に顎を前進させて引き金を解放することにより顎の間に組織を掴む。捩りバネが 顎を筒体の口の中に引込み、そのカム動作が同時に顎を駆動し、組織をクランプ する。組織の厚さに依存して、顎は大きくあるいは小さく開いた状態に保たれる 。そして、外科医は、フットペダル８０を押下し、これにより、組織を凝固させ るために顎の間に高周波の電圧を印加する。組織が十分に凝固され終わったとき 、フットペダルが解放され、親指レバーの１つを前方に押すことにより切断刃が 前進される。親指レバーが解放されるとき、引っ張りバネが切断刃を引込み、最 後に、引き金を引くことにより組織が解放される。 切断刃の前進のストップ位置は自動的に顎のストップ位置に関連付けられるの で、顎と切断刃がぶつかる虞がなく、切断刃はストッパーピンが接触するまで安 全に前進される。こうして、少なくとも処置の継続時間の間は切断刃は鋭利に保 たれ、コストと、スペアの刃の必要性を低減させることができる。 図５は、ハウジングの側面のスロット１０２を通して部分的に突出した親指ホ イールを操作することによって、顎と切断刃の双方を筒体の内部で回転可能にし た本発明の第２の実施形態を示している。親指ホイールは、円形状ではないハブ １０４に摺動可能に装着されている。図示されたハブは、親指ホイールから小さ い金属チューブ２０にトルクを伝達するために２つの平面部を有している。内部 の連結部材１０６は、チューブ上でのハブのスライドあるいは回転を防止する。 チューブの軸回りの無制限な回転を許容しつつチューブ２０をレバー３２に連結 するために、前述したＵリンク２８の代わりにボール１２８が使用される。同様 に、円筒部材１０８が細いロッド２６の後部にこのロッドと同軸に取り付けられ 、それによりロッドは回転することができる。円筒部材は、Ｕリンク１４８の側 面の窓に突出している。 親指ホイールは波打った外周部を有しており、その後面に、チューブ２０の軸 から一定半径の位置に幾つかの窪み１１０を有している。窪みは、ハウジングの 一方の側面に取り付けられた板バネ部材１１２とともに回転止めとして働く。板 バネの自由端は、その前面（見えていない）に半球状の突起部を有しており、そ れは、窪みの位置と一致したときに窪みの内部に安着する。この動きは、外科医 にある触覚的なフィードバックを与える。 親指ホイールは、それを両側面から突出させるスロットの前面により、板バネ の突起部との接触が無くなるような前方への移動を阻止されている。こうして、 スロットは、親指ホイールに対してはスラスト軸受けとして作用し、チューブ２ ０にはスラスト軸受けとして作用しない。なぜならば、ハブは親指ホイールに対 して前後方向にスライド自在だからである。 図６〜図９は、スライド切断刃を１つの鋏タイプの回動刃２６２で置き換えた 、本発明の第３の実施形態を示している。 図６ａと図６ｂは、道具の構造を示しており、この道具は、外科医の中指を挿 入するための穴を有する固定されたハンドル２１１を備える本体２１０と、それ ぞれ人差し指と親指で互いに独立に操作される回動ハンドル２３６,２６０とを 備えている。前方のハンドル２３６は、ピン２３７を中心に本体上で回動し、そ の上端部は、ピン２３９を中心に回動する回動リンク２３８を動かす。回動リン クの上端部は、第１のリンクロッド２２０にセットネジにより取り付けられたＵ リンク２４０を受け入れる開口を有している。後方のハンドル２６０は、２６１ により本体に対してちょうつがい式に取り付けられており、第２のリンクロッド ２２６にセットネジにより取り付けられたＵリンク２６３を支持する。ハンドル ２３６を後方に引くと、リンクロッド２２０が後方に動き、ハンドル２６０を前 方に押すと、リンクロッド２２６が後方に動く。 下側の顎２２４は、溶接により筒体に固定されている一方、上側の顎２２２は 可動である。回動ピン２２５の後ろ側の可動顎の後部に設けられた斜めのスロッ ト２２３は、リンクロッド２２０の９０°に曲げられた先端部を受け入れる。ロ ッドが前後に動くと上顎を回動させる。 固定顎と筒体の先端２３１は一体に形成されており、筒体は、電源からの導線 の１つに接続されている（図６ｂ参照）。もう一方の導線は、リンクロッド２２ ６により上顎に電気的に接続されており、それで、電圧を双方の顎の間に加える ことができる。 鋏の刃２６２は、また回動ピン２２５に取り付けられており、やはり傾斜した スロットを有している。このスロットは、ロッド２２６の折れ曲がった先端部２ ２９を受け入れる。ロッドの前後方向の移動が刃の回動を生じさせる。 操作されたとき、顎の間に掴まれた組織を切断するために、鋏の刃２６２が、 図７〜図９に示される様に、上顎の隙間の間に進入する。 図１０と図１１は、電圧が顎の間に印加されることにより組織の凝固が達成さ れたことを知らせるための、可視及び／又は可聴の指示器を含むことにより特徴 づけられる第４及び第５の実施形態を示している。 その好適な形態において、視覚的な指示器は、棒グラフを模したリニアアレイ 状の発光ダイオードの並びを備えている。発光ダイオードは、それぞれの発光ダ イオードがそれが動作する閾値電流あるいは電圧が累進的に大きくなるように、 組織のインピーダンスの関数として削除される複数の部分を制御する回路によっ て駆動される。組織が凝固されるにつれて、そのインピーダンスは増加し、凝固 電流が減少する、及び／又は電位が増加する。このようにして、組織の電気的特 性の変化が視覚的に表示される。 聴覚的な指示器は、図示されていないが、小さいスピーカーあるいは、例えば 圧電素子などの音声生成チップを備えている。音声発生器は、検出された組織の インピーダンスの関数として音の周波数を制御する回路によって駆動される。好 適な機構においては、組織のインピーダンスの増加につれて音の周波数が高くな り、外科医に外科手術に対する視覚的な注意をそらさせることなくフィードバッ クを与えることができる。 この発明の第２、第３及び第４の実施形態は、相互に排他的な変形例ではない ことが理解されるべきである。複数の変形が累加的に適用されても良く、そのた め、例えば、回転式の顎と、鋏タイプの刃と、凝固指示器を全て１つの道具に備 えてもよい。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ， ＤＫ，ＥＳ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，ＬＵ，Ｍ Ｃ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ，ＣＧ ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ， ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＫＥ，ＭＷ，ＳＤ，ＳＺ)，ＡＭ， ＡＴ，ＡＵ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ，ＣＨ，Ｃ Ｎ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＥ，ＨＵ ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＫ，ＬＴ， ＬＵ，ＬＶ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＮ，ＭＷ，ＮＬ，ＮＯ，Ｎ Ｚ，ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＩ，ＳＫ ，ＴＪ，ＴＴ，ＵＡ，ＵＳ，ＵＺ，ＶＮ (72)発明者 セイツィンガー，マイケル アメリカ合衆国 ニューメキシコ州 87505 サンタ フェ，ボックス124，ルー ト ７

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．切断凝固鉗子であって、 ハウジングと、 前記ハウジングの前端部から突出し、その末端部に開口を有する中空の筒体と 、 前記筒体の前記開口から部分的に突出し、前記筒体の軸に平行な方向に移動可 能な一対の顎と、 前記顎を開閉させるために前記筒体の軸に平行に前記顎を移動させる手段と、 前記顎の間に配置され、前記顎と独立して移動可能な切断刃と、 前記切断刃を移動させるための手段とを具備することを特徴とする切断凝固鉗 子。 ２．前記顎は、互いに、且つ前記切断刃及び前記筒体から電気的に絶縁され、 変化する凝固電流を発生するための電源と、 該電源と前記顎を接続する導体とをさらに具備することを特徴とする請求項１ に記載の鉗子。 ３．前記顎は、前記顎の端部の周囲に成形された円筒状のプラグにより互いに絶 縁され、前記顎の移動手段に保持されていることを特徴とする請求項２に記載の 鉗子。 ４．前記プラグは、外科的位置からの膨張ガスのロスを防ぐために動的シールを 提供する様に、前記筒体の内部でのしっくりとした摺動を有することを特徴とす る請求項３に記載の鉗子。 ５．前記顎の移動手段は、 前記ハウジングから突出する引き金を有する前記ハウジング内に回動可能に取 り付けられたレバーであって、前記引き金を引くことにより一方向に回動される ことが可能なレバーと、 前記レバーを反対方向に回動させるためのリターンスプリングと、 前記レバーの上端部と前記顎を連結する伸長された部材とを具備することを特 徴とする請求項１に記載の鉗子。 ６．前記伸長された部材は、前記筒体の内部で実質的に同軸なチューブであるこ とを特徴とする請求項５に記載の鉗子。 ７．前記切断刃移動手段は、 前記ハウジング上に回動可能に支持された少なくとも一つの親指レバーと、 前記切断刃に取り付けられたロッドと、 前記親指レバーを前記ロッドに連結する手段とを具備することを特徴とする請 求項６に記載の鉗子。 ８．前記ロッドは前記チューブ内を通っていることを特徴とする請求項７に記載 の鉗子。 ９．前記連結手段は、 前記親指レバーを支持する回動軸と、 前記ハウジング内で前記回動軸に接続されたアームと、 前記ロッドの一端部を前記アームに接続するＵリンクとを具備することを特徴 とする請求項７に記載の鉗子。 １０．それぞれが、前記回動軸のそれぞれの端部に接続された２つの前記親指レ バーを具備することを特徴とする請求項９に記載の鉗子。 １１．前記ロッドを後方に引くために、前記アームに接続されたリターンスプリ ングをさらに具備することを特徴とする請求項７に記載の鉗子。 １２．前記切断刃は、前記筒体の軸に沿って前後に移動可能であって、前記鉗子 は、前記切断刃の前方への動きを規制するために、前記顎移動手段に接続された 可動なストッパーを含み、前記切断刃が前記顎に衝突しないことを特徴とする請 求項１に記載の鉗子。 １３．前記可動なストッパーは、前記レバーに取り付けられており、前記引き金 が引かれたときの顎と同じ方向に動くことを特徴とする請求項１２に記載の鉗子 。 １４．前記可動なストッパーは、前記ハウジングのスロットを通って、前記親指 レバーの移動経路内に突出していることを特徴とする請求項１３に記載の鉗子。 １５．それぞれの顎は、対向する顎に対面する歯状の面を有することを特徴とす る請求項１に記載の鉗子。 １６．それぞれの歯状の面は、前記顎が閉じられたときに対向する顎と噛み合う 複数の並んだ歯を備えることを特徴とする請求項１５に記載の鉗子。 １７．前記顎は、その先端部に向かって僅かな角度の傾斜が付けられており、そ れにより、互いの顎がその先端部で最初に接触することを特徴とする請求項１６ に記載の鉗子。 １８．前記複数の歯は、略０.１９３ｃｍのピッチで並んでいることを特徴とす る請求項１６に記載の鉗子。 １９．前記複数の歯は、実質的に断面３角形状であり、前記顎の長手方向に対し て略４５°に配置された面を有することを特徴とする請求項１６に記載の鉗子。 ２０．前記顎と前記切断刃は、前記筒体の軸回りに回転可能であり、 前記ハウジングから部分的に突出した親指ホイールをさらに具備し、 前記顎は、凝固させようとする組織に対して傾けて位置決めされることが可能 であることを特徴とする請求項１に記載の鉗子。 ２１．前記親指ホイールは、その背面に形成された複数の窪みを有し、 顎の回転の触覚的な指示を提供するために前記窪みのいずれかに係合する突起 を有する少なくとも１つの板バネをさらに具備することを特徴とする請求項２０ に記載の鉗子。 ２２．前記筒体はその末端部に口を有し、前記顎は、その外面が前記口に押し付 けられ、前記顎が前記口に向けて引込まれるにつれて前記顎を閉じさせるカムの 働きをする広がる部分を有することを特徴とする請求項１に記載の鉗子。 ２３．前記切断刃は、通常は、誤った切断を防止するために前記筒体内に完全に 引込まれていることを特徴とする請求項１に記載の鉗子。 ２４．切断凝固鉗子であって、 ハウジングと、 前記ハウジングの前端部から突出し、その末端部に開口を有する中空の筒体と 、 前記筒体の前記開口から部分的に突出する一対の顎と、 前記顎を手動で開閉させる手段と、 前記顎の間に配置され、前記顎と独立して移動可能な切断刃と、 前記切断刃を移動させるための手段と、 前記顎の間に掴まれた組織を凝固させるために使える様に、前記顎の間に電位 を印加するための手段と、 前記組織が凝固されるにつれて、前記組織の電気的インピーダンスを連続的に 指示する手段とを具備することを特徴とする切断凝固鉗子。 ２５．前記指示手段は、可聴信号を生成することを特徴とする請求項２４に記載 の鉗子。 ２６．前記可聴信号は、組織のインピーダンスが増大するにつれて周波数が高く なる音であることを特徴とする請求項２５に記載の鉗子。 ２７．前記指示手段は、視覚的信号を生成することを特徴とする請求項２４に記 載の鉗子。 ２８．前記指示手段は、組織のインピーダンスが増大するにつれて累加的に発光 する発光ダイオードの列を備えることを特徴とする請求項２７に記載の鉗子。 ２９．切断凝固鉗子であって、 ハウジングと、 前記ハウジングの前端部から突出し、その末端部に開口を有する中空の筒体と 、 前記筒体の前記開口から突き出した一対の顎と、 前記顎の間に掴まれた組織を凝固させるために、前記顎の間に電位を印加する ための手段と、 前記顎を手動で開閉させる手段と、 前記顎に掴まれた組織を切断するための回動可能な切断刃であって、前記顎に 対して独立して移動可能な切断刃と、 前記顎に対して独立して前記切断刃を手動で移動させるための手段とを具備す ることを特徴とする切断凝固鉗子。 ３０．前記顎の一方は前記筒体に固定されており、他方の顎は可動であることを 特徴とする請求項２９に記載の鉗子。