JPH09508427A - 拡散転写式製品のための二相酸性水性組成物 - Google Patents

拡散転写式製品のための二相酸性水性組成物

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JPH09508427A JP7520109A JP52010995A JPH09508427A JP H09508427 A JPH09508427 A JP H09508427A JP 7520109 A JP7520109 A JP 7520109A JP 52010995 A JP52010995 A JP 52010995A JP H09508427 A JPH09508427 A JP H09508427A
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エフ. フェヘルバリ,アゴタ
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Abstract

(57)【要約】 中和層として用いるための二相酸性水性組成物は、一般に水溶性水性相及び水不溶性粒子相からなる。粒子相は、一般に有機酸単量体及び有機エステル単量体の反復単位を有する共重合体からなる。水性相は、少なくとも一種類の有機酸単量体の反復単位を有する水溶性重合体からなる。水性相重合体のために選択した有機酸単量体は、粒子相重合体が水性相と安定な緊密な会合状態に入るように粒子相重合体に相互作用を及ぼすことができる。

Description

【発明の詳細な説明】 拡散転写式製品のための二相酸性水性組成物 〔技術分野〕 本発明は、高酸性粒子相を有する二相酸性水性重合体系に関し、特に高酸性粒 子相(high-acid particle phase)を有する二相酸性水性重合体酸からなる中和用 組織体(system)で、拡散転写式製品及び方法に組み込むのに適した酸中和能力を 有する中和用組織体に関する。 〔本発明の背景及び従来法についての記述〕 拡散転写式製品及び方法は、例えば、米国特許第2,983,606号、第3 ,345,163号、第3,362,819号、第3,594,164号及び第 3,594,165号を含めた幾つかの特許の主題になっている。 一般に、拡散転写式写真製品及び方法は、通常画像付与材料、例えば、画像色 素を与える材料と一体になった、少なくとも一つのハロゲン化銀層を含む感光性 積層体を有するフイルムユニット(film unit)を含んでいる。露光した後、その 感光性積層体を、一般に感光した要素の上に水性アルカリ性処理用組成物を均一 に分布することにより現像し、画像付与材料の拡散可能な像状分布を形成する。 その画像付与材料は選択的に少なくとも一部分拡散によって、その現像された感 光性要素と重ねて配置した受像層又は要素へ転写される。受像層は画像付与材料 を媒染又は他の仕方で定着することができる。受像層は見ることができる転写像 を保持し、或る拡散転写式製品では、感光性要素から分離した後(例えば「剥離 型」フイルムユニット)、受像層にその像を見ることができる。一方別の製品で は、そのような剥離は不必要である(例えば「一体型」フイルムユニット)。 拡散転写法で用いることができる画像色素付与材料は、一般に処理用組成物に 最初可溶性又は拡散可能であるが、現像の働きにより、像状模様に選択的に非拡 散性にされるか、又は処理用組成物中で最初不溶性又は非拡散性であるが、現像 の働きにより、像状模様に選択的に拡散可能にされる特徴を有する。これらの材 料は、完全な色素、又は色素中間体、例えば、カラーカップラーを含んでいても よい。拡散転写法で特に有用な種類の画像色素付与材料は、色素現像薬である。 これらの化合物は、同じ分子中に、色素の発色団、及び露光した写真ハロゲン化 銀を現像するのに用いられる基の両方を含んでいる。 ここに与える原理及び主題は別の拡散転写式製品及び方法に容易に適用できる が、ここでの説明をし易くするため、色素現像剤画像色素付与材料を用いた代表 的な拡散転写式製品及び方法を選択して、特に一層詳細に以下に説明することに する。 代表的拡散転写系での多色像は、異なったスペクトル範囲に対し選択的に感光 する少なくとも二種類のハロゲン化銀層を持つ感光性要素を構成することにより 得ることができる。そのような系は、例えば、米国特許第2,983,606号 明細書に示されている。減色法写真を完成するために、各ハロゲン化銀層には、 隣接ハロゲン化銀層に記録された光の色に対し実質的に補色になる吸収を特徴と する色素現像剤が伴われている。この種の最も一般に用いられている構成には、 三つのモノクロ単位層、即ち、黄色の色素現像剤の上にある青色感光性ハロゲン 化銀層、マゼンタ色素現像剤の上の緑色感光性ハロゲン化銀層、及びシアン色素 現像剤の上の赤色感光性ハロゲン化銀層が含まれている。 そのような露光した感光性要素は、水酸化カリウムのようなアルカリを含む水 性アルカリ性処理用組成物を用いて処理する。処理用組成物はネガ要素構成体の 種々の層に浸透し、種々の現像剤をイオン化することによりそれらの色素現像剤 化合物を溶解する。ハロゲン化銀が露光し、現像された夫々のハロゲン化銀層で は、色素現像剤が不溶性になるか、又は少なくとも実質的に不動性になる。ハロ ゲン化銀の露光していない領域では、可溶化された色素現像剤が上の層を通って 受像層へ拡散し、多色ポジ像を形成する。 写真転写色素像は、処理用組成物の層を感光性層に付着させ、それと共に留ま るようにしてあっても、写真用薬剤、特にその像を処理したアルカリを実質的な 量で保持していることが屡々ある。これらの残留薬剤が存在すると、画像の品質 及び安定性に悪影響を与えることがあり、特にかなりの量のアルカリが存在する 場合にはそうである。例えば、もし受像層が高度にアルカリ性であると、空気中 の酸素により未反応現像剤又は処理用組成物の他の成分の酸化が極めて起き易く 、 そのような反応又は後の反応が転写像、特にそのハイライト部分にしみ又は他の 変色を与えることがある。 拡散転写式製品及び方法で用いられる処理用組成物は極めてアルカリ性(即ち 、pH>12)であるので、予め定められた時間処理を進行させた後、受像要素 を、そのような処理剤を(洗浄作用によるなどして)除去し、中和し、又は別の 仕方でそのような処理剤を比較的無害にするのに効果的な溶液で処理するのが望 ましい。従来の拡散転写フイルムユニットでは、処理用組成物の最初の(高い) pHから予め定められた第二の(低い)pHへ、pHを低下させるために中和層 、典型的には非拡散性重合体酸反応剤を用いてきた。例えば、1968年1月9 日に公告されたE.H.ランド(Land)による米国特許第3,362,819号明 細書参照。これに関して、イオン交換剤として働く重合体酸は、アルカリ陽イオ ンと不動性の重合体塩を形成し、アルカリの代わりに水を生ずる。重合体分子に よるアルカリの捕捉は、プリント表面に塩が付着するのを防ぐ。これにより色素 現像剤は不動性になり、系のpHが減少するに従って不活性になる。前述の米国 特許第3,362,819号明細書に記載されたものの外に、他の既に特許にな った中和層の例として、次の米国特許に記載されたものを挙げることができる: ベデル(Bedell)による米国特許第3,765,885号;サハチアン(Sahatjian )その他による米国特許第3,819,371号;ハース(Haas)による米国特許 第3,833,367号;テイラー(Taylor)による米国特許第3,756,81 5号;及びシュレイン(Schlein)による米国特許第3,756,815号。 ランドによる米国特許第3,362,819号明細書には、他の殆どの従来の 系と同様に、重合体酸からなる中和層が、典型的に、アセトン、メチルエチルケ トン、メタノール、酢酸エチル、酢酸ブチル、及びそれらの混合物のような有機 溶媒によって形状の安定な基体上に付着されている。有機溶媒系中和層が使用さ れ続けているが、水性系(即ち、水可溶性)中和層の開発に関心が広がっている 。 中和層に水溶性成分を用いると、水不溶性溶媒被覆素材を用いた系よりも幾つ かの明確な利点を与える。有機溶媒を使用しなくてもよいと言う直ぐに分かる利 点を別として、水溶性組成物は小さな当量を持つ短い酸分子を用いることができ 、それによって一層薄い被覆を用いることが可能になる。或る拡散転写式製品で は、 変形を最小にし且つ(又は)最も最適の解像力を得るため、中和層はできるだけ 薄く、透明にした方がよいので、利点が得られる。 利点があるにも拘わらず、今まで水性系中和層を与えようと努力しても、解決 の困難な許容できない縮れる性質を持つフイルムユニットを殆ど必然的に与える 結果になっていた。シュレインの米国特許第3,756,815号参照。縮れは 殆ど使用する前に現れ、像を形成するためにそのフイルムユニットを後で処理す ることが困難になる。縮れは最終プリントでも現れ、それは美的観点からも望ま しくない状態になったままになる。それが起きる程度に応じて、今まで努力して 水性系の縮れ抑制による利点を得たとしても、それはセンシトメトリー性能の他 の特徴を犠牲にし且つ(又は)製造コストの許容できない程の増大を伴うもので あった。 上記点を考慮して、適切な酸中和能力、薄さ、及び透明性のような望ましい機 能特性を有する縮れにくい水性系中和組織体を製造するのに有用な組成物に対す る要求が、未だ満足に解決されずに長い間残されてきた。そのような中和層に用 いられる組成物を製造するための有望な効果的な方法に関連した要求も存在して いる。 〔発明の開示〕 水性中和層に対する前述の要求に答えるため、本発明は、二相酸性水性組成物 を与える。この二相酸性水性組成物は、一般に水溶性水性相及び水不溶性粒子相 からなる。粒子相は一般に有機酸単量体(主たる態様としては、例えばアクリル 酸)及び有機エステル単量体(主たる態様としては、例えばアクリル酸ブチル) の反復単位を有する共重合体からなる。水性相は、少なくとも一種類の有機酸単 量体の反復単位を有する水溶性重合体からなる。水性相重合体のために選択され た有機酸単量体は、粒子相重合体が水性相と緊密に会合し、安定化するように、 粒子相重合体と相互作用することができる。本発明に従って適切に構成された組 成物は、時間がたっても安定であり、拡散転写式製品のための中和層に用いると 、縮れに対する大きな抵抗性を促進する。 組成物の幾つかの広範な用途も考えられている。拡散転写式製品のための中和 層として使用することがこの組成物の主たる用途である。そのような製品のため の、ここに記載した本発明の方法の特徴は、工業的製造の要件と、希望の最終用 途に最も適切なレオロジー性及びセンシトメトリー性を有する製品を得る必要性 とを一致させることにある。製造の要件に関しては、主な設計の問題には、微小 凝集体(microaggregate)及び凝固物形成の減少、及び回避可能な製造コストの減 少が含まれている。 本発明の方法の特徴によれば、本発明の二相高酸性水性組成物を合成する方法 が開示及び記載され、その幾つかの態様は、一般に初期コロイド安定化工程を含 む種々の重合法に関連する。一つの態様では、コロイド的に安定化した粒子相を 製造した後、希望の水性相の成分を「混合」する。別の態様として、コロイド安 定化剤をその場で製造し、次に同時に水性相と粒子相の両方の重合体合成を行う 。第三の態様としてコロイド安定化剤を同じくその場で製造するが、水性相と粒 子相の両方の重合体合成を「段階的」に行う。 上に述べたことを考慮し、本発明の主たる目的は、望ましくない程の縮れを起 こすことなく、中和層として拡散転写式製品に組み込むことができる酸性水性組 成物を与えることである。 本発明の別の目的は、粒子相及び水性相を有する安定な二相酸性水性組成物を 与えることであり、この場合粒子相は比較的大きな酸含有量を有する。 本発明の別の目的は、安定な二相酸性水性組成物の合成法で、微小凝集体の形 成を効果的に減少させることができる方法を与えることである。 本発明の別の目的は、安定な二相酸性水性組成物の合成方法で、市販の重合体 酸を用いる必要のない方法を与えることである。 本発明の別の目的は、安定な二相酸性水性組成物を合成するための比較的低コ ストの単一反応器法で、微小凝集体の形成を効果的に減少することができる方法 を与えることである。 本発明の別の目的は、安定な二相酸性水性組成物を合成するための比較的低コ ストの単一反応器法で、微小凝集体及び凝固物の両方の形成を効果的に減少する ことができる方法を与えることである。 本発明の性質及び目的を一層完全に理解するため、図面に関連して述べる次の 詳細な説明を参考にすべきである。 〔図面の簡単な説明〕 第1図は、支持材料、本発明による中和組織体(system)、タイミング層(timin g layer)、受像層、及び上塗り層を有する本発明の写真用の一態様の受像要素構 成体の模式的断面図である。 第2図〜第4図は、露出し、そして処理した後のフイルムユニットで、本発明 の組成物が中に配合されている中和層を夫々有するフイルムユニットの特別な構 成を示す模式的断面図である。 〔本発明の詳細な説明〕 本発明は、時間がたっても安定で、例えば、拡散転写式製品に組み込んだ時、 良好な縮れにくい性能を示す二相酸性水性組成物を与える。その二相酸性水性組 成物は、一般に水溶性相及び水不溶性粒子相からなる。粒子相は一般に有機酸性 単量体及び有機エステル単量体の反復単位を有する共重合体からなる。 粒子相は比較的高度に酸性(「高酸性粒子相」参照)であり、それは粒子相重 合体中で繰り返えされる比較的高濃度の酸性単量体によって与えられる状態であ る。好ましい組成物の粒子相重合体に用いられる有機酸単量体の濃度は、重合体 の約20%〜30%(重量)であり、或る目的にとって適切な許容可能な範囲は 、約10%〜約40%位の広い範囲である。粒子相重合体の残りは有機エステル 単量体単位からなる。有機エステル単量体成分は、粒子相に「柔らかさ」、低モ ジュラス、低Tg性を与え、水性相に対する粒子相の不溶性を向上させる。その ような機能性は、適切な有機エステル単量体或は同等物を選択する時に考慮する 。 水性相は、少なくとも一種類の有機酸単量体の反復単位を有する水溶性重合体 からなる。或る態様では、水性相重合体は有機酸単量体の単独重合体であり、別 の態様では、それは有機酸単量体と有機エステル単量体との共重合体である。水 性相が共重合体である場合、有機酸単量体対有機エステル単量体の比は、共重合 体が作用上水溶性になる程度まで有機酸単量体が多くなるような比率にすべきで ある。好ましい組成物として、水性相重合体のために選択される有機単量体は、 粒子相重合体のために選択した有機エステル単量体と、同じものである。水性相 が単独重合体である態様については、市販の線状有機重合体酸を用いてもよい。 本発明の粒子相か又は水性相のために単独又は組合せて使用することができる と考えられる有機酸単量体には、アルカリ金属又は有機塩基と塩を形成すること ができるエチレン系不飽和カルボン酸及びスルホン酸が含まれ、例えば、アクリ ル酸、3−ブテン酸、4−ペンテン酸、2−ヘキセン酸、エチレングリコールア クリレートスクシネート、エチレングリコールアクリレートフタレート、アリー ルアミドグリコール酸、2−アクリルアミド−2−2−メチルプロパンスルホン 酸、N−アクリロイル−2−メチルアラニン、それらの対応する無水物及び混合 物が含まれる。下にさらに記載する好ましい組成物では、粒子相及び水性相の両 方の重合体の有機酸単量体成分としてアクリル酸を用いる。 本発明の粒子相又は水性相のいずれかに単独又は組合せて用いることができる と考えられる有機エステル単量体には、酢酸ビニル、アクリレート及びメタクリ レートが含まれる。アクリレートの例には、メチルアクリレート、エチルアクリ レート、プロピルアクリレート、ブチルアクリレート、アミルアクリレート、エ チルヘキシルアクリレート、オクチルアクリレート、t−オクチルアクリレート 、2−メトキシエチルアクリレート、2−ブトキシエチルアクリレート、2−フ ェノキシエチルアクリレート、クロロエチルアクリレート、シアノエチルアクリ レート、ジメチルアミノエチルアクリレート、ベンジルアクリレート、メトキシ ベンジルアクリレート、フルフリルアクリレート、フェニルアクリレート、等が 含まれる。メタクリレートの例には、メチルメタクリレート、エチルメタクリレ ート、プロピルメタクリレート、イソプロピルメタクリレート、アミルメタクリ レート、ヘキシルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、ベンジルメ タクリレート、シアノアセトキシエチルメタクリレート、クロロベンジルメタク リレート、オクチルメタクリレート、N−エチル−N−フェニルアミノ一エチル メタクリレート、2−メトキシエチルメタクリレート、2−(3−フェニルプロ ピルオキシ)エチルメタクリレート、ジメチルアミノ−フェノキシエチルメタク リレート、フルフリルメタクリレート、フェニルメタクリレート、クレジルメタ クリレート、ナフチルメタクリレート、等が含まれる。下に更に記述する好まし い組成物では、粒子相及び水性相の両方の重合体にブチルアクリレートが用いら れている。ブタジエン及びイソプレンのような「ゴム状」重合体を生成すること ができる疎水性有機単量体が、有機エステル単量体のための実質的に同等の代替 物 として考えることができる。 粒子相を重合する際に少量の架橋剤を用いてもよく、それにより、粒子相中に 配合されていてもよい。本発明で用いることができる架橋剤の例は、エチレング リコールジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、ブタンジオー ルジメタクリレート、メチレン−ビス−アクリルアミド、ビスフェノールAジメ タクリレート、ビスフェノールAジアクリレート、ペンタエリトリトールトリア クリレート、ペンタエリトリトールテトラメタクリレート、ペンタエリトリトー ルテトラアクリレート、グリセロールトリス(アクリルオキシプロピルエーテル )、ビスアクリルアミド酢酸、アリルアクリレート、アリルメタクリレート、ジ アリルフタレート、ジアリルマレエート、及びジアリルフマレートである。架橋 剤が用いられる場合、その濃度は組成物の特定の用途に依存する。拡散転写式製 品としては、粒子相は一般に0.7%(重量)より少ない量で架橋剤を含んでい る。これに関し、水性相に対する粒子層の不溶解度は、粒子相共重合体のために 用いた有機エステル単量体及びそれらの粒子相有機酸単量体との比によって与え られる疎水性度によって大部分が与えられる。架橋剤は、被覆中の架橋のために も考えることができ、その例には、ブタンジオールジエポキシド、ヘキサメトキ シメチレンメラミン、及びシクロヘキサンジオールジグリシジルエーテルが含ま れる。 本発明の組成物の機能性についての説明で、どのような理論にも束縛されない ことを希望するものであるが、二相酸性水性組成物の全く思いがけない安定性は 、粒子相共重合体中の有機酸単量体単位の濃度が比較的高いことによって得られ るものと考えられる。高酸性粒子相の酸成分は、「水性/粒子相界面」で水性相 重合体の酸成分と緊密に会合することができる。これに関して、粒子相共重合体 の主に酸性のブロックが粒子相から外側へ放射状に出ているか、又は別法として 、粒子相が、水性相重合体との良好な相容性を与える比較的酸に富む周辺部を持 って形成されていると考えられる。どちらの場合でも、粒子相は連続的水性マト リックス内に「固定」されている。中和層として拡散転写式製品中に組み込んだ 場合、組成物中に存在する高酸性粒子相及び「緊密な会合」状態を示すのに、「 ぼやけた(fuzzy)」、不規則、又はまだらの(variegated)周辺部を有するばらば ら の成分として表現する(又は別な仕方で認識する)ことができる。粒子相の組成 を確認するため、酸分配試験(acid partitioning test)を用いることができる。 拡散転写式製品中に組み込んだ場合、高酸性粒子によって生ずる組成上の構成 も、改良された縮れにくい性能の原因になると考えられている。その構成は、水 性相と粒子相との間に一層効果的な応力分散(エネルギー消失)機構を与え、従 来の水性系フイルムで縮れを起こす乾燥流動性を効果的に減少させる。 本発明による好ましい組成物では、その組成物の水性相と粒子相の両方が、ア クリル酸及びブチルアクリレートの反復単位を有する共重合体からなる。好まし い組成物として、全アクリル酸(AA)対全ブチルアクリレート(BuA)の比 は約50:50である。全重合体の約2/3 を占める粒子相共重合体は、式、 −(CH2CHCOOH)x−(CH2CHCOOCH2CH2CH2CH3y 〔式中、Xは約30%(重量)であり、Yは約70%(重量)である〕を有する 。全重合体の約1/3 を占める水性相共重合体は同じ重合体分子式を有するが、こ の場合Xは約90%(重量)であり、Yは約10%(重量)である。AA:Bu A比は大略のものであり、ここでの全体的な記載に関連して狭く解釈すべきでは ない。異なった方法で合成すれば組成は変動すると予想すべきである。AA:B uAが50:50の二相組成物の代表的例については、下記表1Aを参照するこ とができる。 AA:BuAが50:50の二相組成物が好ましいが、異なった全AA:Bu A比を有する別の有効な二相組成物も合成されている。下記表1Bは、幾つかの AA:BuAが60:40の二相組成物の代表的な例を与えている。下記表1C は、20:80〜40:60の範囲のAA:BuA比を有する二相組成物の幾つ かの代表的な例を与えている。本発明によれば、(各表に与えられたデーターを 考察することにより)各二相組成物は、その高酸性粒子相及びその有機酸含有水 性相を特徴とすることが認められるであろう。拡散転写式製品に適用することに 関して、二相組成物の代表的な例についての縮れデーターを、下の表2に与える 。 本発明の重合体は、例えば、既知のエマルジョン重合法により製造することが できる。そのような技術、及び開始剤、乳化剤等のような材料は、W.R.ソレ ンソン(Sorenson)及びT.W.キャンベル(Campbell)による「重合体化学の予備 法」(Preparative Methods of Polymer Chemistry)第2版(1968年、ニュー ヨーク州ニューヨーク、Wiley)、及びM.P.スティーブンス(Stevens)による 「重合体化学・序論」〔1975年、Addison Wesley 出版社,Reading,Mass.〕 のような幾つかの入手可能な文献に記載されている。 拡散転写式製品等の用途に対しては、従来の合成は、或る条件下では、二相酸 性水性組成物の或る合成に屡々伴われる「微小凝集体」形成のため、実際的工業 的規模で実施することは困難である。微小凝集体は、粒子相の不安定になった重 合体粒子の凝集によって形成される。粒子相及び水性相の両方を同時に合成する ことを含むエマルジョン重合法では、微小凝集体の形成は特に顕著になる。同時 的合成手順中、合成中に連続的に形成される比較的多量の水性重合体が、重合体 粒子を不安定化する凝集剤として働くものと考えられる。高水準で微小凝集体が 形成されると、濾過又は遠心分離のような微小凝集体抽出工程を追加しなければ ならないため、製造が複雑になり、製造コストが増大する。微小凝集体の大きな ものを除去することができないと、拡散転写式製品中の層としてのその組成物の 付着(例えば、被覆)が複雑になり、失敗したり、或は別の仕方で汚染したりす る。 従って、拡散転写式製品のための中和層が、二相高酸性水性組成物の望ましい 用途である場合、本発明によってその製造が行われるのが好ましく、その場合、 粒子合成の全体に亙って粒子相の粒子を安定化することにより微小凝集体の形成 を減少させる手段として、コロイド安定化剤を初期段階で用いる。本方法の幾つ かの態様をここに与える。 本発明の第一の態様では、コロイド安定化剤中で高酸性粒子を重合させること を含む方法が与えられる。高酸性粒子相を後で水性線状単独重合体酸と混合し、 水性相を形成する。この態様で用いることができるコロイド安定化剤は、市販さ れている部分的に中和された線状重合体酸を含めた、好ましくは部分的に中和さ れた線状重合体酸である。殆どの目的にとって、示唆されるコロイド安定化剤は 、約60,000の分子量(重量平均)を有するBFグッドリッチ(Goodrich)に より市販されている線状ポリ(アクリル酸)であるISX1690である。水性 相 単独重合体酸に関して、線状重合体酸を用いてもよい。示唆される線状重合体酸 は、約240,000の分子量(重量平均)を有し、カルボキシル基の約2%を 中和するのに充分なNaOHが添加された、BFグッドリッチにより市販されて いる線状ポリ(アクリル酸)であるグッドライト(Goodrite)K702である。水 性相の線状重合体酸は一般にコロイド安定化剤として用いられている線状重合体 酸よりも大きな平均分子量を持つべきであることが認められている。或る態様で は水性相線状重合体酸のためにISX1690を用いることができるが、拡散転 写式製品の用途に対しては、或る条件下で、ISX1690よりもK702を用 いた方が微小凝集体の形成が少なくなる結果になる。高酸性粒子相の合成は、僅 かな濃度の架橋剤と一緒に、希望の高酸性粒子相を形成させるのに適切な濃度で 有機酸単量体及び有機エステル単量体を含む単量体供給物によって達成される。 共重合は、過硫酸カリウム及び過硫酸アンモニウムのような開始剤を使用するこ とにより開始するが、後者の方が好ましい。この「混合」法の代表的例について は下記実施例1〜6を参照されたい。 本発明の方法の第二の態様では、有機酸単量体から「その場で」コロイド安定 化剤を重合し、次に粒子相及び水性相の重合体を同時に合成することを含む方法 が与えられる。微小凝集体の形成は前記「混合」法よりも大きいが、単一の反応 器を用い、重合体成分について市販材料に頼る必要がなくなると言う利点が得ら れる。その同時の合成は、僅かな濃度の架橋剤と一緒に、希望の二相酸性水性組 成物を形成させるのに適切な濃度で有機酸単量体及び有機エステル単量体を含む 単一の単量体供給物によって達成される。単量体供給物の導入と一緒に表面活性 剤を用いて微小凝集体の量を減少させることができることも認められている。共 重合は、過硫酸カリウム及び過硫酸アンモニウムのような開始剤を用いて開始す るが、後者が好ましい。「その場での合成」のこの方法の代表的な例として、下 記実施例7〜9及び14を参照されたい。 本発明の方法の第三の態様では、有機酸単量体から「その場で」コロイド安定 化剤を重合し、次に段階的に粒子相及び水性相の重合体を合成することを含む方 法が与えられる。この第三の態様の「段階的」合成は、二つの単量体供給物を使 用する。第一の単量体供給物は、粒子相を形成するように構成されており、本質 的に「混合」法の粒子相合成に従う。第二単量体供給物は、水性相を形成するよ うに構成されており、一般に前の粒子相合成のために用いた濃度を考慮して、希 望の二相酸性水性組成物を形成するのに適した濃度で有機酸単量体を有すること が含まれている。この「多段階連続的合成法」の代表的例として、下の実施例1 0を参照されたい。 第三の態様では、実質的に微小凝集体を形成することなく、二相酸性水性組成 物を製造することができるが、或る条件下では「凝固物」が形成される。微小凝 集体とは対照的に、そのような凝集物(皮状外観を有する)の形成は、流体を取 扱かっている間の泡の形成と組合わさって過剰の重合体によって起されるものと 考えられる。皮状凝固物は、拡散転写式製品のための中和層として用いる組成物 にとっては一般に望ましくない。微小凝集体の形成を増大することなく、この皮 状凝固物の形成を防ぐため、第三の態様(即ち、「多段階連続的合成」)を、第 二単量体供給物の供給時間を長くすることにより修正してもよい。これに関して 、「延長しない」態様の第二単量体の供給は、一般に1時間以内で進行する。こ れに対して、「延長した」態様では、第二単量体の供給は数時間に延長される。 或る理論では、皮状凝固物の形成が減少する根拠は、単量体の一層長い供給で観 察されている分子量減少傾向に関連付けられている。この「延長した多段階連続 的合成」の代表的例については、下記実施例11〜13を参照されたい。 用いた方法とは無関係に、二相酸性水性組成物は、中和層として拡散転写式製 品へ組み込むのに特によく適している。この用途に関して、幾つかの二相酸性水 性組成物試料の後処理によるpHの結果が下の表3に与えられている。 本発明の二相ラティゾル(latisol)組成物からなる中和層を、拡散転写式製品 、例えば画像色素付与材料を受け、媒染するように設計した受像要素構成体に組 み込むことができる。そのような受像要素構成体(下で更に詳細に記述する)は 、一般に本発明の中和層を有する適当な支持体を有し、種々の媒染物質又はその 混合物を含む受像層も含んでいることがある。これに関して、種々の重合体材料 が、拡散転写式のものを含めた写真製品及び方法で媒染剤として用いられてきた 。例えば、色素で写真画像を形成するための拡散転写式製品及び方法に適用する のに適した重合体媒染剤は、例えば、米国特許第3,148,061号〔H.C . ハース(Haas)、1964年9月8日公告〕;第3,758,445号〔H.L. コーエン(Cohen)その他、1973年9月11日公告〕;第3,770,439 号〔L.D.テイラー(Taylor)、1973年11月6日公告〕;第3,898, 088号〔H,L.コーエンその他、1975年8月5日公告〕;第4,080 ,346号〔S.F.ベデル(Bedell)、1978年3月31日公告〕;第4,3 08,335号〔T.ヤマモト(Yamamoto)その他、1981年12月29日公告 〕;第4,322,489号〔H.H.ランド(Land)その他〕;第4,563, 411号〔I.Y.ブロンステイン・ボンテ(Bronstein-Bonte)、1986年1 月7日公告〕;及び第4,794,067号〔J.M.グラショフ(Grashoff)そ の他、1988年12月27日公告〕に記載されている。 第1図に関し、支持体材料12、本発明による二相酸性水性組成物を配合した 中和組織体14、タイミング層16、受像層18、及び上塗り層20からなる受 像要素構成体10が示されている。支持体材料12は、第1図に示したような中 和組織体14及び他の層を保持することができるどのような種類の材料からなっ ていてもよい。紙、塩化ビニル重合体、ナイロンのようなポリアミド、ポリエチ レングリコールテレフタレートのようなポリエステル、又は酢酸セルロース又は 酢酸セルロース・ブチレートのようなセルロース誘導体を適切に用いることがで きる。受像要素構成体10のために考えられた特定の用途により、支持体材料1 2の性質を透明、不透明、又は半透明の材料とするかは選択の問題である。 前に示したように、受像要素構成体即ち物品10の支持体12は、要素構成体 即ち物品の特定の用途により、透明、不透明又は半透明にすることができる。例 えば、受像要素構成体10を一般に第2図及び第3図に示したような写真拡散転 写フイルムユニットの製造に用いたい場合、希望の画像が支持体を通して見える ようにするには、支持体12を透明な材料にする。この目的に好ましい材料はポ リエチレングリコールテレフタレートのシート状支持体材料である。別法として 、受像要素構成体10を一般に第4図に示したような写真フイルムユニットの製 造に用いた場合、希望の画像が光反射層に対して反射して見えるようにするには 、支持体材料12を不透明な材料にするのが好ましい。 第1図には、受像要素構成体10の任意的層となる上塗り層20が示されてい る。受像層18は、この場合受像要素構成体10の最も外側の層にすることがで きる。或る場合には、受像層18に、好ましくは約2重量%〜約8重量%の濃度 の水酸化アンモニウム溶液又はアンモニアで洗浄するなどして、その層に洗浄処 理を与えるのが望ましいことがある。そのようなアンモニア洗浄処理は、アクロ レイン/ホルムアルデヒド縮合物を受像層の硬化及び水に対する敏感性を減少さ せるために用いた場合、その残留アクロレイン/ホルムアルデヒド縮合物を効果 的に中和する。本発明の一つの態様により、上塗り層20は、ポリビニルアルコ ールのような重合体材料からなっていてもよい。 上塗り層20は、感光性要素から受像要素構成体10を分離し易くする手段と して用いることもできる。例えば、受像要素構造体を、その受像要素構成体と露 光した感光性要素との間に水性アルカリ性処理組成物を分布させることにより処 理する写真フイルムユニットに用い、カラー像が形成された後、現像された感光 性要素及び処理用組成物から分離する仕方で用いた場合、上塗り層20は「剥離 被覆(strip coat)」としての機能を効果的に果たすことができる。 適当な「剥離被覆」は、アラビアゴム等のような親水性コロイド材料から製造 することができる。例えば、上塗り層20は、親水性コロイド及びアンモニアの 溶液からなっていてもよく、濃厚水酸化アンモニウム(NH3約28.7%)を 水で希望の濃度へ希釈し、好ましくは約2重量%〜約8重量%へ希釈し、この溶 液に、約1重量%〜約5重量%の範囲の全固体濃度を有する親水性コロイド水溶 液を添加することにより製造した水性被覆溶液として被覆することができる。被 覆溶液は、少量の表面活性剤、例えば0.10重量%より少ないトリトン(Trito n)X−100〔ペンシルバニア州フィラデルフィアのローム・アンド・ハース社 (Rohm and Haas Co.)〕を含んでいるのも好ましい。好ましい溶液は、約3重量 部の水酸化アンモニウム及び約2重量部のアラビアゴムからなる。 上塗り層20は、写真処理用組成物に典型的に用いられている脱色用光学的フ ィルター剤の手段として用いることもできる。後に詳細に記述する一体的ネガ・ ポジ型のフイルムユニットで用いるように考えられた受像要素構成体の受像層1 8の上に重合体層20を与える。脱色用上塗り層20は、像を見る時の背景を与 える処理用組成物の層の見掛けの白さを増大する働きをする。層20として用い るのに適した重合体脱色材料は、米国特許第4,298,674号〔E.H.エ ランドその他、1911年11月3日公告〕;第4,294,907号〔I.Y .ブロンステイン・ブロンテその他、1981年10月13日公告〕;第4,3 67,277号〔C.K.チクリス(Chiklis)その他、1983年1月4日公告 〕;及び米国特許第4,777,112号〔G.S.ラポンテ(La Pointe)その 他、1988年10月11日公告〕に記載されている。 本発明による中和組織体を組み込んだ受像層は、多くの写真拡散転写式製品及 び方法に利用することができる。本発明の一つの態様によれば、本発明の受像層 は、永久的な積層体の一部分として維持された現像されたハロゲン化銀乳剤(一 種又は多種)を有し、希望の画像を反射するバックグランドに対して透明支持体 を通して見ることができる写真を与えるのに適合する写真フイルムユニットに用 いられる。そのような写真では、画像保持層は、現像したハロゲン化銀乳剤(一 種又は多種)から分離されない。そのような積層体で反射するバックグランドに 対して分離せずに見ることができる画像を与える拡散転写式写真製品は、当分野 では「多層式ネガ・ポジフイルムユニット」と呼ばれてきた。 第一の型の多層式ネガ・ポジフイルムユニットは、例えば上記米国特許第3, 415,644号明細書に記載されており、適当な感光性層(単数又は複数)及 び不透明支持体上に保持された画像色素付与材料、透明支持体上に保持された受 像層、及びフイルムユニットの要素間に処理組成物を分布させるための手段を有 する。露光は、重合体酸反応層、タイミング層、及び本発明の受像層を有する透 明支持体を通して行われる。反射性顔料を含有する処理用組成物を、受像層と感 光性層との間に分布する。処理用組成物を分布し、処理が完了する前に、フイル ムユニットは光の中に移すことができ、通常そのようにされている。従って、こ の型の多層式ネガ・ポジフイルムユニットでは、反射用顔料を分布させることに より与えられる層が、受像層へ転写された画像を透明支持体を通して見るための 反射性バックグランドを与える。 第二の型の多層式ネガ・ポジフイルムユニットは、例えば米国特許第3,59 4,165号明細書に記載されており、適当な複数の感光性層及びそれに伴われ る複数の画像色素付与材料、透過性不透明層、予め形成された透過性光反射性層 、 を有する透明支持体、及び重合体酸反応性層及びタイミング層を有する透明カバ ー又はスプレッダー(spreader)シートと感光性層との間に処理用組成物を分布さ せるための手段を有する。この第二の型の多層式ネガ・ポジフイルムユニットは 、不透明な処理用組成物を含み、それは露光後に分布されて第二の不透明層を与 え、その層によって感光性層が更に露光するのを防ぐことができる。この第二の 型のフイルムユニットでは、露光は透明カバー又はスプレッダーシートを通して 行われる。希望の転写像は、透明支持体部材を通して反射性顔料含有層を背景と して見ることができる。 ここに記載した拡散転写フイルムユニットの個々の層の配列及び順序は、当分 野で知られた多くのやり方で変えることができる。しかし、説明を簡単にするた め、今後記載する本願の一層特別な記載は、一般に上述の特許で考慮されている 型の色素現像剤拡散転写フイルムユニットを用いて行うことにする。従って、こ こに記載する第一の型の多層ネガ・ポジフイルムユニットに関する詳細な記述は 、米国特許第3,415,644号及び第3,647,437号のような特許に 見いだすことができ、一方第二の型の詳細な点については、米国特許第3,59 4,165号に見ることができる。他の画像形成薬品、例えば、カラーカップラ ー、カップリング色素、及びカップリング又は酸化の結果として拡散可能な色素 又は色素中間体を放出する化合物を使用することができることは、そのような説 明から容易に分かるであろう。 図面に関し、第2図には、引用した米国特許第3,415,644号及び第3 ,657,437号明細書に記載されている型のフイルムユニットが、露光及び 処理に従って示されている。フイルムユニット30には、画像保持層38、タイ ミング層36、本発明による二相酸性水性組成物を配合した中和組織体34が含 まれている。感光性層(単数又は複数)42を露光した後(透明支持体32、中 和組織体34、タイミング層36、及び画像保持層38を通して行われる)、破 壊可能な容器(図示されていない)中に入っている処理用組成物を層38と42 との間に分布する。本発明のそのようなフイルムユニットで用いられる処理用組 成物は、反射性顔料、通常二酸化チタン及び重合体膜形成剤を含む水性アルカリ 性写真処理用組成物であり、好ましくは米国特許第3,647,437号及び第 4, 680,247号明細書に詳細に記載されている任意的フィルター剤を含んでい るのが好ましい。 感光性組織体42の露光部分上に処理用組成物が分布すると、画像保持層38 と感光性層(単数又は複数)との間に光反射性層40を与える。この層は、少な くとも処理中、透明支持体32を通って更に露光しないように感光性組織体42 を保護するのに充分な不透明性を与える。反射性層40が配備されているので、 処理用組成物の適用により、露光した感光性層(単数又は複数)42の現像が開 始され、当分野でよく知られたやり方で拡散可能な画像付与材料の像状分布が確 定する。その画像付与材料は可溶性銀錯体又は一種類以上の色素又は色素中間体 画像付与材料を含むことができる。拡散可能な像付与材料は、透過性光反射性層 40を通って移動し、そこで媒染、沈殿、又は他の仕方で画像保持層38の中又 はその上に維持される。得られた転写像は、光反射性層40を背景として透明支 持体32を通して見ることができる。 第2図に示された本発明の態様によって与えられる光反射性層40は、露光後 に分布した処理用組成物の層の固化により形成される。処理用組成物には膜形成 性重合体が含まれ、それが層40の光反射性顔料のための重合体結合剤マトリッ クスを与える。処理用組成物の適用した層から水を吸収することにより、重合体 結合剤マトリックス及び顔料材料を含む固化したフイルムを与える結果になり、 それによって光反射性層40を与え、それによって透明支持体32を通して画像 38をそこに見ることができる。更に、光反射性層38は、現像された感光性組 織体42及び画像保持層38と一緒に積層し、最終的写真積層体を与える働きを する。 二相酸性水性中和組織体により行われるpH減少は、予め定められた充分な時 間の後、現像工程を阻害しないように速すぎないで起きるようにするため、中和 組織体はタイミング層16(拡散を制御する時間調節層)を伴っているのが好ま しい。理想的にはこの時間調節層は、最初はアルカリに対し不透過性で、次に予 め定められた或る短い時間の後、アルカリがそれを透過して中和組織体により容 易に消費し尽くされ、それによって現像工程を停止できるようにすべきである。 従って、第1図〜第4図に示した物晶の各々では、本発明の態様による中和組 織体のpH減少性を調節するために含まれているタイミング層が示されている。 例えば、第2図には、中和組織体34と画像保持層38との間に配置されたタイ ミング層36が示されている。タイミング層は、典型的にはポリビニルアルコー ル、ゼラチン、又は他の重合体からなるのが典型的であり、それを通ってアルカ リが中和組織体の方へ拡散することができる。受像層38と酸反応性層34との 間にそのようなタイミング層が存在すると、酸性反応性層によるアルカリの補足 開始時及びその速度が調節され、その拡散転写系での利点は、米国特許第3,3 62,819号、第3,419,389号、第3,421,893号、第3,4 55,686号、第3,577,237号、及び第3,575,701号明細書 に詳細に記述されている。 第2図に示したフイルムユニットでは、透明支持体32の上に中和組織体34 及びタイミング層36が示されている。もし望むならば、層34及び36は、不 透明支持体44と感光性層(単数又は複数)42との間に配置してもよい。或は 、中和組織体34を不透明支持体44の上に配置し、タイミング36を中和組織 体の上に配置してもよい。今度は、感光性を有する乳剤層(単数又は複数)42 をそのタイミング層の上に配置することができる。この場合には、受像要素構成 体32aは、透明支持体及びその直ぐ上の画像保持層38からなることになる。 参考として、以前の重合体酸反応性層及びタイミング層を感光性要素に用いるこ とは、米国特許第3,362,821号及び第3,573,043号明細書に記 載されている。 本発明の一つの態様によれば、写真フイルムユニットは、その写真フイルムユ ニットの幾つかの層を二つの形状の安定な支持体の間に閉じ込めた形で含み、予 め定められた対の層の間の結合が他の対の層の間の結合よりも弱くなっているよ うな一時的積層体からなっている。例えば、第2図に関し、透明支持体32、中 和組織体34、タイミング層36を有する、第1図の受像要素構成体10と全体 的に対応する受像要素構成体32aを、露光前は受像層38がハロゲン化銀乳剤 層42に一時的に結合しているように物品30中に配置することができる。その 場合、破壊可能な容器又はさや(pod)(図示されていない)を、それが破壊された 時、処理用組成物が一時的結合を剥離し、前述の層38と42との間に分布する ように配置することができる。処理用組成物が分布した層は、乾燥すると、光反 射性層40を形成し、それがそれらの層を一緒に結合する働きをして希望の永久 的積層体を形成する。そのような予め積層したフイルムユニット、即ち、露出前 に幾つかの要素が一時的に一緒に積層されているフイルムユニットを形成するた めの手順は、例えば、アルバートG.バチェルダー(Albert J.Bachelder)及び フレデリックJ.ビンダ(Frederick J.Binda)による1972年3月28日公告 の米国特許第3,652,281号及び同日付けのエドウィンH.ランド(Edwin H.Land)による米国特許第3,652,282号明細書に記載されている。特 に有用な好ましい予備積層法は、水溶性ポリエチレングリコールを用いたもので あり、エドウィンH.ランドによる1974年2月19日公告の米国特許第3, 793,023号明細書に記載され、特許請求されている。 もし望むならば、第2図に示したフイルムユニットは、そこに示した不透明支 持体44の代わりに透明支持体を用いてもよい。この別の態様によれば、不透明 層、例えば、感圧性層をその透明支持体の上に重ね、カメラの外で処理中、フイ ルムユニットの後ろを通って更に露光しないようにするのがよい。第2図に例示 した態様では、受像要素構成体を通して露光が行われる。これが特に有用な好ま しい態様であるが、受像要素構成体は最初露出経路から外しておき、露光した後 感光性要素の上に重ねてもよいことは分かるであろう。この場合、処理及び最終 的画像形成段階は第2図の場合と同じになるであろう。 第3図には、米国特許第3,594,165号及び英国特許第1,330,5 24号明細書に一般的に記載されている要素の構成を用いた拡散転写フイルムユ ニットの第二の型の多層ネガ・ポジフイルムユニットが、露出及び処理後に従い 、示されている。そのような構成では、多層ネガ・ポジ反射点を与え、露光と観 察(viewing)とは夫々反対側から行われる。フイルムユニット50は、感光性組 織体又は層66と、透明シート材料68、本発明による中和組織体66、及びタ イミング層64からなるカバー又はスプレッダーシート68aとの間に処理組成 物を分布できるように配置した、破壊可能な容器(図示されていない)中に最初 に入れた処理用組成物を含んでいる。スプレッダーシート68aは、感光性組織 体又は層60の露光後、処理組成物の均一な分布を促進し、それは透明シート材 料 68を通って行われる。そのようなフイルムユニットで用いられる処理用途組成 物は、光吸収性不透明化剤、例えば、カーボンブラックを含む水性アルカリ性写 真処理用組成物である。 露光した感光性組織体又は層60と、スプレッダーシート68aとの間の処理 用組成物の分布は、不透明層62を形成することになり、それは透明スプレッダ ーシート68aを通ってその組織体又は層60が更に露光するのを防いでいる。 第3図のフイルムユニットのように、不透明層62が形成された以降に、処理用 組成物は露光した感光性組織体又は層60の現像を開始し、当分野でよく知られ たやり方で拡散可能な画像付与材料の像状分布を確立する。例えば、処理用組成 物は、写真現像を行うのに充分な現像剤を含んでいてもよい。別法として、現像 剤はフイルムユニットの一つ以上の層中に存在し、それらが処理用組成物によっ て組織体又は層60へ運ばれるようになっていてもよい。拡散可能な像状分布は 、光反射性顔料を含む予め形成された層からなる透過性光反射性層56を通って 受像層54へ転写される。第3図に示した型のフイルムユニットも、光吸収性顔 料、例えば、処理用組成物に対し透過性の重合体中にカーボンブラックを入れた 分散物を含む予め形成された透過性不透明層58を持っていてもよい。感光性組 織体又は層60と光反射性層56との間のそのような層は、露光した感光性組織 体又は層60を、透明支持体52及び層54及び56を通して更に露光しないよ うに保護する不透明化を与え、フイルムユニット50の光中での現像を可能にす る。転写した像は、光反射性層56を背景として透明支持体52を通して見るこ とができる。 更に別の態様として、本発明の二相酸性水性組成物は、処理後に分離するよう に設計された所謂「剥離型」拡散転写フイルムユニットのための中和組織体に用 いることができる。本発明のそのような拡散転写フイルムユニットは、第4図中 にフイルムユニット70として示されている。第4図に示したフイルムユニット は、感光性層又は組織体74を有する不透明支持体72を有する感光性要素を有 する。この型のフイルムユニットでは、感光性層又は組織体74を露光し、次に 処理用組成物76をその露光した層又は組織体74の上に分布する。第1図の受 像要素構成体10に全体的に対応する受像要素構成体86aが、露光した感光性 要素74の上に重ねられている。第4図に示したように、受像要素構成体86a は、不透明支持体材料88及び光反射性層86を有し、その反射性層を背景にし て希望の転写像を見ることができ、反射性層は典型的には適当な白色顔料材料、 例えば、二酸化チタンを含む重合体マトリックスからなる。本発明による中和組 織体84は、光反射性層86の上に位置するように示されており、その上にタイ ミング層82、本発明の受像層80、そして更に上塗り層78が示されており、 それらの層の各々は第1図〜第3図に示したフイルムユニット物品に関連して前 に記述した材料からなる。第2図及び第3図に示したフイルムユニットと同様に 、処理用組成物は露光した感光性層又は組織体74に浸透し、拡散可能な色素画 像付与材料の像状分布を与え、それは少なくとも一部分受像層78に転写される 。しかし、第2図及び第3図のフイルムユニットとは異なって、転写された色素 画像は、感光性要素7aから受像要素構成体86aを剥がした後、光反射性層6 6を背景として画像保持層80中に見ることができる。 受像要素構成体86aの支持材料88は不透明材料からなるものとして示され ているが、透明支持材料を用い、そのフイルムユニットを暗中で処理するか、又 は不透明なシート(図示されていない)、好ましくは感圧性シートをそのような 透明支持体上に適用し、光中での現像を可能にするすることができることは認め られるであろう。感光性要素72aから受像要素構成体86aを分離した時に反 射プリントが与えられる本発明の態様に従えば、不透明支持体88及び光反射性 層86は、例えば重合体被覆、例えば二酸化チタンで着色したポリエチレンを被 覆した、好ましくは両面に被覆した紙支持体を有する。受像要素構成体86aの 形成に関して、第4図に示したように、そのような支持材料には、本発明の一態 様に従う中和組織体84、タイミング層82、画像保持層80、及び任意的上塗 り層78を適切に与えることができる。 第4図のフイルムユニット70から透明陽画を与えるのが望ましい場合、支持 体88を透明にし、光反射性層86を省略できることは分かるであろう。その場 合、画像保持層80中の希望の画像は、感光性要素72aから受像要素構成体8 6aを分離した時、透明支持体材料88を通して透明陽画として見ることができ る。 第2図〜第4図に例示したフイルムユニットは、記載を簡単にするため、単色 フイルムとして示されている。多色画像は、必要な数の異なった露光性のハロゲ ン化銀乳剤を与えることにより得ることができ、それらのハロゲン化銀乳剤は最 も一般的には重ねて被覆した個々の層として与えられている。多色画像を与える ように考えられたフイルムユニットは、二つ以上の選択的に増感したハロゲン化 銀層を有し、夫々の層が適当な画像色素付与材料を伴っており、それに付随する ハロゲン化銀が露光した光に対し実質的に補色のスペクトル吸収特性を有する画 像色素を与える。多色画像を形成するのに最も一般的に用いられているネガ成分 は、「トライパック(tripack)」構造を有し、青、緑、及び赤に感光するハロゲ ン化銀層を含み、夫々の層が同じ又は連続的層として黄色、マゼンタ、及びシア ン色の画像色素を与える材料を夫々一緒に伴っている。もし望むならば、中間層 又はスペーサー層を、夫々のハロゲン化銀層と付随する画像色素付与材料との間 、又は他の層の間に与えてもよい。この一般的な型の多層式多色感光性要素は、 エドウィンH.ランド及びホワードG.ロジャーズ(Howard G.Rogers)による1 967年10月3日公告の米国特許第3,345,163号、同様に前に言及し た米国特許、例えば、前述の米国特許第2,983,606号の第9図に記載さ れている。 そのような方法で用いることができる画像色素付与材料は、一般に(1)最初 に処理用組成物に可溶性か又は拡散可能であるが、現像の働きにより、像状模様 に選択的に拡散することができなくなるか、(2)処理組成物内で最初は不溶性 又は非拡散性であるが、現像の働きにより、像状模様に選択的に拡散することが できるようになるか、又は拡散可能な生成物を与えることができるような特性を 有する。これらの材料は完全な色素、又は色素中間体、例えば、カラー、カップ ラーでもよい。例えば、易動度又は溶解度の必要な相違を、レドックス反応又は カップリング反応のような化学的作用により得ることができる。 最初可溶性又は拡散性である材料及びそれらを色拡散転写に利用することにつ いての例として、例えば、米国特許第2,774,668号、第2,968,5 54号、第2,983,606号、第2,087,817号、第3,185,5 67号、第3,230,082号、第3,345,163号、及び第3,443 , 943号明細書に記載されているものを挙げることができる。最初非拡散性であ る材料及びそれらの色転写系での利用についての例として、米国特許第3,18 5,567号、第3,443,939号、第3,443,940号、第3,22 7,550号、及び第3,227,552号明細書に記載された材料及び系を挙 げることができる。両方の型の画像色素付与物質及びそれと共に有用なフイルム ユニットも、米国特許第3,647,437号明細書に記載されており、それを 参照することができる。 第1図〜第4図に例示した幾つかの拡散転写式製品及び方法の態様による層に ついての上記説明の外に、任意的障壁層(図示されていない)も用いることがで きる。これに関して、組成により、そのような障壁層は単に空間的分離材として 働くか、又は制御された速度で膨潤するか、又は加水分解又は溶解のような反応 を受けることにより、特定の時間遅延を与えることができる。一般に障壁層は、 本発明と共に用いた場合、典型的には中和組織体の上に付着させ、付着中、タイ ミング層の溶け込み及びタイミング層及びネガからの水の移動が最小になるよう にすべきである。そのような障壁層は、水と接触して2〜3分間約5の表面pH を維持し、然も、処理後、アルカリ性薬品の中和を可能にする高いpHで迅速に 「開く」ように設計されているのが典型的である。障壁層として用いるように考 えられている一つの市販組成物は、ダウ・プリマコアー(DOW PRIMACOR)5890 (エチレン・アクリル酸共重合体、AA20重量%)である。希望の機能性及び (又は)相容性に基づいて他の組成物を選択してもよい。 重合体中和組織体は、意図する目的に対し有効などのような量で付着させるこ ともできる。好ましくは0.3〜1.5ミルの程度の厚さに付着し、中和すべき 活性化剤のアルカリ含有量により、13.5〜22.5ミリ当量の酸/m2の範 囲のカバレッジ(coverage)で付着させる。 次の実施例は本発明を更に例示するために与えられている。別に記載しない限 り、微小凝集体濃度は、公称45μmサイズのフィルターで測定した。 〔実施例〕 参考例A 二相高酸性水性組成物(AA:BuA 60:40)を、水性相及び粒子相の 両方を同時に合成することにより製造した。得られた組成物は写真用には望まし くない量の微小凝集体を含んでいた。 詳細に述べると、280rpmに設定した撹拌器を具えた12リットルの丸底 フラスコ中で、6209.9gの蒸留水を脱気しながら80℃に加熱した。AA :BuA単量体混合物から147.6gの種子をとり、反応器中へ入れた。AA :BuA単量体混合物は、1768.3gのアクリル酸、1176.4gのブチ ルアクリレート、及び7.9gのジビニルベンゼンから調製した。種子を入れた 反応器溶液を10分間撹拌した後、713.8gの蒸留水中に29.15gの過 硫酸アンモニウムを入れた溶液を15分間に亙って添加した。次に残りのAA: BuA単量体混合物を180分間に亙り(供給速度16.7ml/分)反応器中 へ徐々に供給した。供給が終わった後、溶液を30分間80℃に保持し、次に5 0℃に冷却した。8.3gのt−ブチルペルオキシベンゾエートを添加し、次に 71.4gの蒸留水中に4.4gの亜硫酸水素ナトリウを入れたものを添加した 。溶液を60分間50℃に維持した。二相高酸性水性組成物を分析すると、比較 的高い0.3466%の微小凝集体濃度を示していた。 参考例B 幾つかの二相高酸性水性組成物を、水性相及び粒子相の両方を同時に合成する ことにより製造した。各組成物の合成は、参考例Aの方法に本質的に従っていた が、或る変更を加えた。一方の組成物の合成では、カリウム・スチレン・スルホ ネートを反応フラスコ中へ、AA:BuA単量体混合物を添加する前に入れた。 他方の組成物を合成するために、アクリルアミド−2−メチル−1−プロパンス ルホン酸(AMPS)を、AA:BuA単量体混合物と一緒に同時に供給した。 別の合成では、AMPSで変更した方法を、更に種子中にダウハッド(Dowfad)表 面活性剤〔ダウ・ケミカル社(Dow Chemical Co.)からのもの〕を使用することに より更に手を加えた。カリウム・スチレン・スルホネート修正法、AMPS修正 法、及びAMPS/ダウハッド修正法からの組成物を分析すると、夫々0.64 67%、0.18%、0.42%の比較的大きな微小凝集体濃度を示していた。 参考例C 二相高酸性水性組成物(AA:BuA 50:50)を、水性相と粒子相の両 方を同時に合成することにより製造した。合成は参考例Aの方法に本質的に従っ た。(AA:BuA単量体混合物は、606.0gのアクリル酸、609.5g のブチルアクリレート、及び4.1gのジビニルベンゼンから調製した)。しか し、中和された線状ポリ(アクリル酸)〔BFグッドリッチからのグッドライト K702〕を、最初の蒸留水(2691.3g)を導入する時にコロイド安定化 剤として添加した。得られた組成物の分析は、0.194%の微小凝集体濃度を 示していた。 実施例1 二相高酸性水性組成物を、「混合」法により製造した。 詳細に述べると、AA:BuA単量体混合物を、956gのブチルアクリレー ト、239.3gのアクリル酸、4.0gのジビニルベンゼン、及び20.63 gのダウハッド(ダウ・ケミカル社からのもの)から調製した。61.0gの種 子をAA:BuA単量体混合物からとり、2400gの蒸留水中に336.3g のISX1690(35.7%)(BFグッドリッチからの線状PAA)を入れ て調製した80℃のポリ(アクリル酸)溶液中に添加した。溶液を160rpm で5.5分間撹拌した。140gの蒸留水中に5.73gの過硫酸カリウムを入 れて調製した開始剤溶液を、10.22分に亙って添加した。更に10分間撹拌 を続けた。残りのAA:BuA単量体混合物を240分間に亙り系中に供給した 。210分後、撹拌速度を240rpmに増大した。単量体の供給が完了した時 に、系を80℃で45分間後加熱し、次に15分間に亙って50℃へ冷却した。 3.2575gのt−ブチルペルオキシベンゾエート、及び1.725gの亜硫 酸水素ナトリウムを25gの蒸留水中へ入れたものを次に添加した。系を更に4 5分間50℃に後加熱(post-heat)し、400rpmで撹拌し、次に室温へ冷却 した。中間のAA:BuA、20:80の組成物についての分析は次の結果を示 していた:固体、32.07%(71.75%のBuA;28.84のAA); 微小凝集体、0.0254g/組成物100g(0.025%);pH2.18 ;粘度、530cps(ブルックフィールド、#3スピンドル、60rpm)。 中間の、AA:BuA20:80の粒子相組成物2400gを、1336.8g のグッドライトK702(25.8%)(BFグッドリッチからの部分的に中和 した線状 PAA)と混合し、水性相を形成し、その組成物をAA:BuA、50:50へ 持って行った。得られた二相高酸性水性組成物の分析は、次の結果を示していた :固体、29.44%;微小凝集体、0.0076g/組成物50.0g(0. 015%)。 実施例2 二相高酸性水性組成物を、「混合」法により製造した。 詳細に述べると、手順は実施例1のように進めたが、対照的に次の成分を用い た。最初のポリ(アクリル酸)溶液は、2400gの蒸留水中に347.8gの ISX(34.5%)を入れたものを用いた。AA:BuA単量体混合物は、8 37.3gのブチルアクリレート、358.7gのアクリル酸、4.0gのジビ ニルベンゼン、及び20.63gのダウハッド(12.9%)を用い、開始剤溶 液は、140gの蒸留水中に5.73gの過硫酸カリウムを入れたものを用いた 。61.0gのAA:BuA単量体混合物を種子として用いた。系を60分間8 0℃に後加熱し、50℃へ15分間に亙って冷却し、亜硫酸水素ナトリウム及び t−ブチルペルオキシベンゾエートを次に添加し、系を次に45分間50℃で後 加熱した。中間のAA:BuA、20:80の組成物についての分析は次の結果 を示していた:固体、31.85%;微小凝集体、0.0123g/組成物10 0g(0.012%);pH2.08;粘度、93cps(ブルックフィールド 、#2スピンドル、60rpm);凝固物、0.0986g。中間のAA:Bu A、20:80の組成物2800gを、936.7gのグッドライトK702( 25.8%)と混合し、その組成物をAA:BuA、50:50へ持って行った 。得られた二相高酸性水性組成物の分析は、次の結果を示していた:固体、29 .8%;微小凝集体、0.0110g/組成物100g(0.011%)。 実施例3 二相高酸性水性組成物を、実施例1の「混合」法により、ダウハッドを用いず に、製造した。 詳細に述べると、手順は実施例1のように進めたが、AA:BuA単量体混合 物は、956.8gのブチルアクリレート239.3gのアクリル酸、及び4. 0gのジビニルベンゼンを持つように修正した。60.0gのAA:BuA単量 体混合物を種子として用いた。中間のAA:BuA組成物についての分析は次の 結果を示していた:固体、32.37%;微小凝集体、0.0067g/組成物 100g(0.006%);pH2.26;粘度、80cps(ブルックフィー ルド、#2スピンドル、60rpm);凝固物、0.026g。中間のAA:B uA20:80の組成物2320.8gを、1354.4gのグッドライトK7 02(24.9%)と混合し、その組成物をAA:BuA、50:50へ持って 行った。得られた二相高酸性水性組成物の分析は、次の結果を示していた:微小 凝集体、0.0085g/組成物100g(0.008%);粘度、390cp s(ブルックフィールド、#2スピンドル、60rpm)。 実施例4 中間のAA:BuA、20:80組成物を、実施例2の関連した初期工程に従 い、ダウハッドを用いずに製造した。AA:BuA単量体混合物は、837.3 gのブチルアクリレート、358.7gのアクリル酸、及び4.0gのジビニル ベンゼンを持つように修正した。60.0gのAA:BuA単量体混合物を種子 として用いた。中間のAA:BuA、20:80組成物についての分析は次の結 果を示していた:固体、32.61%;微小凝集体、0.0041g/組成物1 00g(0.004%);pH2.32;粘度、95cps(ブルックフィール ド、#2スピンドル、60rpm)。 実施例5 二相高酸性水性組成物を、種々の「混合」法により製造したが、この場合最終 的ポリ(アクリル酸)の添加を、粒子相重合の後の段階中で行なった(「その場 での混合」参照)。 詳しく述べると、5リットルの四口丸底フラスコに機械的撹拌器、温度計、窒 素導入管、単量体供給管、開始剤導入管、還流凝集器、試料採取管、及び添加漏 斗を取付けた。フラスコに1500.0gの蒸留水及び218.8gのISX1 690(34.4%)(BFグッドリッチからの線状PAA)を導入し、次に窒 素で脱気しながら79℃へ加熱した。窒素導入管を溶液の表面下へ入れ、還流凝 集器の出口に取付けた気泡計数器により速度を監視した。撹拌速度を200rp mに維持した。反応器内容物が80℃に到達した時、窒素導入管を液面より 充分上へ上げ、37.6gのAA:BuA単量体混合物を反応器容器中へ導入し た。AA:BuA単量体混合物を、600.0gのブチルアクリレート、150 .0gのアクリル酸、及び2.5gのジビニルベンゼンから調製した。種子を添 加した直後に、開始剤溶液を、88.8gの蒸留水中に3.033gの過硫酸ア ンモニウムを添加することにより調製し、窒素雰囲気中で迅速に撹拌して溶解を 行なった。種子添加後、10分で開始剤溶液を、9.18cc/分の供給速度に 調節したポンプを用いて10分間に亙り反応器中へ導入した。開始剤の添加が完 了した後、5分でA/BuA単量体混合物の残りを、3.31cc/分の供給速 度に調節したポンプを用いて240分間に亙り反応器中へ供給した。全体に亙っ て反応器の温度を80℃に維持した。3時間単量体供給物中へ、1430.3g のグッドライトK702(26.2%)(BFグッドリッチからの部分的に中和 された線状PAA)の供給を開始した。K702ポリ(アクリル酸)を、8.6 7cc/分の流量に調節した添加漏斗により165分間に亙り供給した。(K7 02の供給は、一般に単量体供給の最後の時間と重複しており、その最後は後加 熱の開始と一致していた)。単量体の添加に続き、温度を80℃に30分間維持 し、次に約15分間に亙って50℃に冷却した。温度が50℃に達したならば、 2.043gのt−ブチルペルオキシベンゾエートを試料採取管を通して添加し 、次に12.5gの蒸留水中に1.080gのメタ亜硫酸水素ナトリウムを入れ た溶液を添加した。夫々の添加は約10秒間であった。次に反応を60分間50 ℃に加熱し、次に室温へ冷却した。得られた二相高酸性水性組成物の分析は次の 結果を示していた:固体、30.0%;微小凝集体、0.0074g/組成物1 00g(0.007%);pH2.7;粘度、600cps(ブルックフィール ド、#2スピンドル、60rpm)、凝固物無し。 実施例6 二相高酸性水性組成物を、実施例5と同様な「その場での混合」法により製造 したが、この場合最終的ポリ(アクリル酸)の添加を粒子相重合の全体に亙って 行なった。得られた二相高酸性水性組成物の分析は次の結果を示していた:固体 、26.8%;pH2.8;粘度、800cps(ブルックフィールド、#2ス ピンドル、60rpm)、凝固物、2.3%。 実施例7 二相高酸性水性組成物(AA:BuA、50:50)を「その場での合成」法 により製造した。 詳しく述べると、機械的撹拌器、還流凝縮器、窒素導入管、温度計、及び供給 管を具えた3リットルの反応フラスコ中で、1551.3gの蒸留水を窒素で脱 気しながら80℃へ加熱した。窒素を約5psiの流れで水面下の系中へ導入し ながら、45gのアクリル酸を添加し、次に90gの蒸留水中に3.51gの過 硫酸カリウムを入れて調製した開始剤溶液を添加した。アクリル酸種子の重合を 20分間続け、AA:BuA単量体混合物を反応器中へ3.5ml/分の供給速 度で227.16分間に亙り供給した。AA:BuA単量体混合物を、321. 3gのアクリル酸、366.3gのブチルアクリレート、及び2.5gのブチル ベンゼンから調製した。溶液を更に30分間80℃に維持し、次に50℃へ冷却 した。1.99gのt−ブチルペルオキシベンゾエートを添加し、次に17.2 gの蒸留水中に1.05gの亜硫酸水素ナトリウムを入れたものを添加した。溶 液を次に50℃で最後の60分間維持した。得られた二相高酸性水性組成物の分 析は次の結果を示していた:固体、30.98%;微小凝集体、0.0498g /組成物100g(0.049%);粘度、888cps(#2スピンドル、6 0rpm);凝固物、<0.01%。分配データーは次の通りであった:水性相 組成物、AA:BuA、92.26:7.74:粒子相組成物、AA:BuA、 25.22:74.78。 実施例8 二相高酸性水性組成物(AA:BuA、30:70)を実施例7と同様に、「 その場での合成」法により製造した。 詳しく述べると、機械的撹拌器(225rpm)、還流凝縮器、窒素導入管、 温度計、及び供給管を具えた反応フラスコ中で、2585.3gの蒸留水を脱気 しながら80℃へ加熱した。実施例7と同様に窒素を系に散布しながら、7.7 5gのアクリル酸を添加し、次に150gの蒸留水中に3.32gの過硫酸カリ ウムを入れて調製した開始剤溶液を添加した。アクリル酸種子の「その場での」 重合が完了した時、AA:BuA単量体混合物を反応器中へ6.5ml/分の供 給速度で191分間に亙り供給した。残りの工程(後触媒工程)は実施例7と本 質的に同様に行い、3.32gのt−ブチルペルオキシベンゾエート、及び15 0gの蒸留水中に5.85gの亜硫酸水素カリウムを入れた溶液を用いた。得ら れた二相高酸性水性組成物の分析は次の結果を示していた:固体、30.96% ;微小凝集体、0.0014%;粘度、75cps(#3スピンドル、60rp m)。分配データーは次の通りであった:水性相組成物、AA:BuA、92. 28:7.72;粒子相組成物、AA:BuA、44.49:55.51。 実施例9 二相高酸性水性組成物を実施例7及び8と同様に、「その場での合成」法によ り製造した。但し、開始剤過硫酸カリウムを過硫酸アンモニウムで置き換えた。 詳しく述べると、機械的撹拌器(200rpm)、還流凝縮器、窒素導入管、 温度計、及び供給管を具えた4リットル反応フラスコ中で、2705.3gの蒸 留水を脱気しながら80℃へ加熱した。実施例7と同様に窒素を系に散布しなが ら、75.0gのアクリル酸を添加し、次に30.0gの蒸留水中に4.93g の過硫酸アンモニウムを入れて調製した開始剤溶液を添加した。アクリル酸種子 の「その場での」重合が完了した時、AA:BuA単量体混合物を反応器中へ5 .5ml/分の供給速度で供給した。AA:BuA単量体混合物を535.5g のアクリル酸、610.5gのブチルアクリレート及び4.2gのジビニルベン ゼンから調製した。残りの工程(後触媒工程)は実施例7と本質的に同様に行い 、3.32gのt−ブチルペルオキシベンゾエート、及び28.7gの蒸留水中 に2.18gの亜硫酸水素ナトリウムを人れた溶液を用いた。得られた二相高酸 性水性組成物の分析は次の結果を示していた:固体、31.1%;微小凝集体、 0.007%;pH2.1;粘度、600cps(#2スピンドル、60rpm )。 実施例10 二相高酸性水性組成物を、「多段階連続合成」法により製造した。 詳しく述べると、反応容器に機械的撹拌器、還流凝縮器、温度計、N2導入管 、単量体供給管、及び試料採取管/開始剤注入管を取付けた。2747.72g 蒸留水を脱気しながら80℃へ加熱した。75gのアクリル酸を反応器へ添加し 、撹拌し、次に30.0gの蒸留水中に4.93gの過硫酸アンモニウムを入れ て 調製した開始剤溶液を添加した。約25分間撹拌した後、AA:BuA単量体混 合物を197.26分の時間に亙り反応容器中へ徐々に供給した。AA:BuA 単量体混合物を194.1gのアクリル酸、597.9gのブチルアクリレート 、及び4.0gのジビニルベンゼンから調製した。AA:BuA単量体の供給が 完了した時、アクリル酸単量体混合物を反応器中へ56.0分間に亙り徐々に供 給した。そのアクリル酸単量体混合物は、328.8gのアクリル酸及び5.0 gのイソプロパノールから調製した。次に溶液を30分間80℃に維持し、次に 50℃へ冷却し、3.32gのt−ブチルペルオキシベンゾエートを添加し、溶 液を5分間混合した。溶液を50℃に60分間維持し、最初の15分間で、12 .5gの蒸留水中に2.5gの亜硫酸水素ナトリウムを入れた溶液を添加した。 最終的溶液を25℃に冷却した。二相高酸性水性組成物の分析は次の結果を示し ていた:固体、29.98%;微小凝集体、0.003%(45μmのものにつ いて)及び0.0157%(5μmのものについて);粘度、1410cps; 凝固物、無し。 実施例11 二相高酸性水性組成物を、「多段階連続合成」法により、アクリル酸単量体供 給時間を長くして製造した。 5リットルの反応フラスコに撹拌器(200rpmに設定)、凝縮器、温度計 、窒素、散布/吹掃用管、及び単量体添加用導入管を取付けた。2737.4m lの蒸留水をフラスコへ導入し、80℃へ加熱した。80℃に到達した時、窒素 散布を吹掃に切り替えた。84.6gのアクリル酸をフラスコへ導入し、5分間 撹拌した。30.0mlの蒸留水中に4.92gの過硫酸アンモニウムを入れた 開始剤溶液を反応フラスコに添加し、溶液を20分間混合した。AA:BuA単 量体混合物を次に90分間に亙り(9.0ml/分)反応フラスコへ徐々に供給 した。供給が終わった時、溶液を更に10分間混合した。367.3gのアクリ ル酸を次に180分間に亙り(約1.95ml/分)反応器中へ徐々に供給した 。溶液を80℃に30分間保持し、次に50℃へ冷却し、3.32gのt−ブチ ルペルオキシベンゾエートを添加し、溶液を5分間360rpmで混合した。1 2.4mlの蒸留水中に2.5gの亜硫酸水素ナトリウムを入れた溶液を15分 間に 亙り添加した。溶液を50℃に合計60分間維持し、次に25℃に冷却した。得 られた二相高酸性水性組成物を検査すると、微小凝集体は殆どなく、「皮」の形 成が無いことを顕著に示していた。 実施例12 二相高酸性水性組成物(AA:BuA、40:60)を、「多段階連続合成」 法により、アクリル酸単量体の供給時間を長くして製造した。その方法は実施例 11の方法に本質的に従った。しかし、AA:BuA単量体混合物を、180. 8gのアクリル酸、723.1gのブチルアクリレート、及び4.8gのジビニ ルベンゼンから調製した。そしてアクリル酸単量体供給物は216.6gのアク リル酸を用いた。実施例12の場合と同様に、得られた二相高酸性水性組成物を 検査すると、微小凝集体が殆ど無いこと及び「皮」の形成が無いことを両方共示 していた。 実施例13 二相高酸性水性組成物(AA:BuA、60:40)を、「多段階連続合成」 法により、アクリル酸単量体の供給時間を長くして製造した。その方法は実施例 11の方法に本質的に従った。しかし、AA:BuA単量体混合物を、120. 6gのアクリル酸、482.0gのブチルアクリレート、及び3.2gのジビニ ルベンゼンから調製した。そしてアクリル酸単量体供給物は517.9gのアク リル酸を用いた。実施例11及び12の場合と同様に、得られた二相高酸性水性 組成物を検査すると、微小凝集体が殆ど無いこと及び「皮」の形成が無いことを 両方共示していた。 実施例14 二相高酸性水性組成物を、アクリル酸/ブチルアクリレート種子を用いて「そ の場での合成」法により製造した。 詳しく述べると、機械的撹拌器(270〜280rpm)、還流凝縮器、窒素 導入管、温度計、及び供給管を具えた3リットル反応フラスコ中で、1469. 7gの蒸留水を脱気しながら80℃へ加熱した。実施例7と同様に窒素を系中に 散布しながら、37.9gのアクリル酸及び4.8gのブチルアクリレートを添 加し、次に171.6gの蒸留水中に3.51gの過硫酸カリウムを入れて調製 した開始剤溶液を添加した。過硫酸カリウム10mlを10分間に亙り添加し、 次に残りの溶液を24.3ml/分で供給した。種子の「その場での」重合が完 了した時、AA:BuA単量体混合物(328.4gのアクリル酸、361.4 gのブチルアクリレート、及び2.5gのジビニルベンゼン)を反応器中へ3. 3ml/分の供給速度で242分間に亙り供給した。残りの工程(後触媒工程) は実施例7と本質的に同様に行い、1.99gのt−ブチルペルオキシベンゾエ ート、及び17.2gの蒸留水中に1.05gのNaH2SO3を入れた溶液を用 いた。得られた二相高酸性水性組成物の分析は次の結果を示していた:固体、3 1.00%:微小凝集体、0.193%:粘度、2770cps(#4スピンド ル、60rpm);凝固物<0.01%。 表1A〜1C:二相酸性水性組成物のための酸分配データー 種々のAA:BuA比及び種々の合成方法による二相酸性水性組成物について の酸分配データーを収集した。 酸分配は、水性相と粒子相との超遠心分離による分離を含んでいた。水性相重 合体の組成は、後でNMR法により分析した。水性相重合体の組成及び水性相と 粒子相との間の全重合体の分配から、二つの相の間のAA及びBuAの分配が次 のように計算された: 式中、AAaq,polは、全重合体の水性重合体中のアクリル酸の重量分率であり、 AAtotalは、全重合体中のアクリル酸の重合分率であり、BuAlatexは、全 重合体中のブチルアクリレートの重量分率であり、γaq.pol.は、全重合体中の 水性重合体の重量分率であり、XAA:aq.pol.は水性重合体中のアクリル酸の重量 分率であり、XBuA:aq.pol.は、水性重合体中のブチルアクリレートの重量分率 であり、XBuA:latexは、ラテックス中のブチルアクリレートの重量分率である 。代表的なデーターは、下の表1A〜1Cに記載してある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ジョンソン,デビッド エイ. アメリカ合衆国 29154 サウス カロラ イナ州サムター,リーチ ドライブ 3345 (72)発明者 コレットスキー,ダイアナ アール. アメリカ合衆国 02148 マサチューセッ ツ州マルデン,ハイランド アベニュー 592

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.連続的水性相と不連続的高酸性粒子相とからなる二相酸性水性組成物にお いて、 前記水性相が、少なくとも一種類の有機酸単量体の反復単位を有する水溶性重 合体からなり、前記水性相有機酸単量体が少なくとも一つのエチレン系不飽和炭 素・炭素結合を有し、前記水性相有機酸単量体が前記水性相重合体の水に対する 溶解度を向上させることができ、前記水性相有機酸単量体が前記水性相重合体の 水に対する溶解性を与える濃度で存在し; 前記高酸性粒子相が、少なくとも一種類の有機酸単量体及び有機エステル単量 体の反復単位を有する水不溶性重合体からなり、前記有機酸単量体が少なくとも 一種類のエチレン系不飽和炭素・炭素結合を有し、アルカリ金属又は有機塩基と 塩を形成することができ、前記粒子相有機エステル単量体が少なくとも一種類の エチレン系不飽和炭素・炭素結合を有し、前記粒子相の不溶性を向上させること ができ、前記粒子相有機酸単量体及び粒子相有機エステル単量体が前記粒子相重 合体の前記水性相に対する不溶性を与える比率で存在し;そして 前記粒子相有機酸単量体が、前記粒子相と前記水性相との界面で前記水性相重 合体と相互作用することができ、それにより前記粒子相重合体が前記連続的水性 相と緊密に会合し、前記粒子相が前記水性相中に安定に分散している、 二相酸性水性組成物。 2.水性相有機酸単量体が、粒子相有機酸単量体と同じである、請求項1に記 載の二相酸性水性組成物。 3.水性相重合体が、更に有機エステル単量体の反復単位を有し、そして 水性相有機酸単量体単位及び水性相有機エステル単量体単位が、前記水性相重 合体の水に対する溶解性を与える比率で存在する、請求項1に記載の二相酸性水 性組成物。 4.水性相有機エステル単量体が、粒子相有機エステル単量体と同じである、 請求項3に記載の二相酸性水性組成物。 5.粒子相重合体の有機酸単量体単位及び有機エステル単量体単位が、前記有 機エステル単量体単位が大部分を占める単量体重量比で存在し、そして 水性相重合体の有機酸単量体単位及び有機エステル単量体単位が、前記有機酸 単量体単位が大部分を占める単量体重量比で存在する、 請求項4に記載の二相酸性水性組成物。 6.粒子相有機酸単量体単位対粒子相有機エステル単位の単量体比が、重量で 約10:90から重量で約40:60である、請求項1に記載の二相酸性水性組 成物。 7.組成物の全有機酸単量体単位及び全有機エステル単量体単位が、重量で5 0:50の比を有し; 粒子相重合体対全重合体含有量の重合体比が重量で約1:3であり、水性相重 合体対全重合体の重合体比が重量で約2:3であり; 粒子相有機酸単量体単位対粒子相有機エステル単位の単量体比が、重量で約3 0:70であり;そして 水性相有機酸単量体単位対水性相有機エステル単位の単量体比が、重量で約9 0:10である、 請求項4に記載の二相酸性水性組成物。 8.粒子相有機エステル単量体を、その粒子相有機エステル単量体と機能的に 実質的に同等の疎水性有機単量体で置換した、請求項1に記載の二相酸性水性組 成物。 9.粒子相及び水性相の両方の有機酸単量体がアクリル酸であり;そして 粒子相有機エステル単量体がブチルアクリレートである、 請求項1に記載の二相酸性水性組成物。 10.粒子相及び水性相の両方の有機酸単量体がアクリル酸であり;そして 粒子相及び水性相の両方の有機エステル単量体がブチルアクリレートである、 請求項3に記載の二相酸性水性組成物。 11.連続的水性相と不連続的高酸性粒子相とからなる二相酸性水性組成物か ら形成された中和組織体を有する支持体を具えた拡散転写フイルムユニットにお いて、 前記水性相が、少なくとも一種類の有機酸単量体の反復単位を有する水溶性重 合体からなり、前記水性相有機酸単量体が少なくとも一つのエチレン系不飽和炭 素・炭素結合を有し、前記水性相有機酸単量体が前記水性相重合体の水に対する 溶解度を向上させることができ、前記水性相有機酸単量体が前記水性相重合体の 水に対する溶解性を与える濃度で存在し; 前記高酸性粒子相が、少なくとも一種類の有機酸単量体及び有機エステル単量 体の反復単位を有する水不溶性重合体からなり、前記粒子相有機酸単量体が少な くとも一種類のエチレン系不飽和炭素・炭素結合を有し、アルカリ金属又は有機 塩基と塩を形成することができ、前記粒子相有機エステル単量体が少なくとも一 種類のエチレン系不飽和炭素・炭素結合を有し、前記粒子相の不溶性を向上させ ることができ、前記粒子相有機酸単量体及び粒子相エステル単量体が粒子相重合 体の前記水性相に対する不溶性を与える比率で存在し;そして 前記粒子相有機酸単量体が、前記粒子相と前記水性相との界面で前記水性相重 合体と相互作用することができ、それにより前記粒子相重合体が前記連続的水性 相と緊密に会合し、前記粒子相が前記水性相中に安定に分散し、受像要素に向上 した縮れにくさを与えている、 拡散転写フイルムユニット。 12.水性相有機酸単量体が、粒子相有機酸単量体と同じである、請求項11 に記載の拡散転写フイルムユニット。 13.水性相重合体が、更に有機エステル単量体の反復単位を有し、そして 水性相有機酸単量体単位及び水性相有機エステル単量体単位が、前記水性相重 合体の水に対する溶解性を与える比率で存在する、 請求項11に記載の拡散転写フイルムユニット。 14.水性相有機エステル単量体が、粒子相有機エステル単量体と同じである 、請求項13に記載の拡散転写フイルムユニット。 15.粒子相重合体の有機酸単量体単位及び有機エステル単位が、前記有機エ ステル単量体単位が大部分を占める単量体重量比で存在し、そして 水性相重合体の有機酸単量体単位及び有機エステル単量体単位が、前記有機酸 単量体単位が大部分を占める単量体重量比で存在する、 請求項14に記載の拡散転写フイルムユニット。 16.粒子相有機酸単量体単位対粒子相有機エステル単位の単量体比が、重量 で約10:90から重量で約40:60である、請求項11に記載の拡散転写フ イルムユニット。 17.組成物の全有機酸単量体単位及び全有機エステル単量体単位が、重量で 50:50の比を有し; 粒子相重合体対全重合体含有量の重合体比が重量で約1:3であり、水性相重 合体対全重合体の重合体比が重量で約2:3であり; 粒子相有機酸単量体単位対粒子相有機エステル単位の単量体比が、重量で約3 0:70であり; 水性相有機酸単量体単位対水性相有機エステル単位の単量体比が、重量で約9 0:10である、 請求項14に記載の拡散転写フイルムユニット。 18.粒子相及び水性相の両方の有機酸単量体がアクリル酸であり;そして 粒子相有機エステル単量体がブチルアクリレートである、 請求項11に記載の拡散転写フイルムユニット。 19.粒子相及び水性相の両方の有機酸単量体がアクリル酸であり;そして 粒子相及び水性相の両方の有機エステル単量体がブチルアクリレートである、 請求項13に記載の拡散転写フイルムユニット。 20.不連続的高酸性粒子相及び連続的水性相からなる二相酸性水性組成物の 製造方法において、 反応容器にコロイド安定化剤を与え、然も、前記コロイド安定化剤はエチレン 系不飽和有機酸単量体の反復単量体単位を有する線状重合体酸からなり; 共重合可能な単量体の混合物を前記コロイド安定化剤中へ導入し、然も、前記 共重合可能な単量体の混合物は、エチレン系不飽和有機酸単量体及びエチレン系 不飽和有機エステル単量体からなり、前記エチレン系不飽和有機酸単量体はアル カリ金属又は有機塩基と塩を形成することができ、前記エチレン系不飽和有機エ ステル単量体は前記粒子相の前記水性相に対する不溶性を向上させることができ ; 前記コロイド安定化剤の存在下で共重合可能な単量体を共重合して、ばらばら な高酸性粒子を形成し;そして 前記ばらばらの粒子を取り巻いて支持する酸性水性重合体を与え、それによっ て二相酸性水性組成物を形成し、然も、前記酸性水性重合体相は、少なくとも一 種類の有機酸単量体の反復単量体単位を有する水性酸性重合体からなり、前記水 性酸性重合体が前記粒子相と界面で相互作用することができ、それにより前記粒 子相重合体が前記連続的水性相と緊密に会合するようになる; 諸工程からなる二相酸性水性組成物製造方法。 21.酸性水性重合体を、高酸性粒子と、予め合成した線状重合体酸との混合 により与える、請求項20に記載の方法。 22.コロイド安定化剤の線状重合体酸が、部分的に中和された線状重合体酸 であり; 水性相重合体が、予め合成された線状重合体酸であり;そして コロイド安定化剤の部分的に中和された線状重合体酸の平均分子量が、水性相 重合体の線状重合体酸の平均分子量より小さい; 請求項21に記載の方法。 23.コロイド安定化剤を、コロイド安定化剤単量体単位のその場での重合に より反応容器中に与える、請求項20に記載の方法。 24.水性酸性重合体が、更に有機エステル単量体の反復単量体単位を有する 、請求項23に記載の方法。 25.酸性水性重合体相を、水性酸性重合体の単量体単位を高酸性粒子共重合 工程と同時に共重合することにより与える、請求項24に記載の方法。 26.酸性水性相を、後の工程で、同じ反応容器中で粒子相共重合の実質的に 直ぐ後で水性酸性重合体の単量体単位を重合することにより与える、請求項20 に記載の方法。
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