JPH09507447A - ルーフに取付けられる荷物運搬台のクランプ装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明による装置は、車両のルーフに取付けられる荷物運搬台のクランプ装置に関し、そのルーフ構造は、車両の長さ方向に伸延すると共に、前記荷物運搬台に接して配置される脚部材により把持されるように設計された、上方に突出する金属板フランジ（４）を有している。本発明では、前記脚部材の下部は、一対のペンチに類似するように設計され、金属板フランジの両側に接して係合すべく配置されるジョー（１４，１５）、金属板フランジの上方に近接して配置されるヒンジ（１６）、および前記ヒンジの上方に位置するアーム（１２，１３）を含み、少なくとも一方のアーム（１３）がこれに付随するジョー（１５）と共に前記ヒンジ（１６）のまわりで回動するように配置され、アーム（１２，１３）に作用することによってアーム（１２，１３）の相互の回動を生じさせるべくペンチアーム駆動機構（１７）が配置され、しかしてジョーをして前記金属板フランジ（４）に閉接させるか又は前記フランジとの係合を解除させるかする。

Description

【発明の詳細な説明】 ルーフに取付けられる荷物運搬台のクランプ装置 主題となる発明は、ルーフ構造が、車両の長さ方向に伸延すると共に荷物運搬 台に接して配置される脚部材によりグリップされるように設計された上方に突出 する金属板フランジを有する、車両のルーフに取付けられる荷物運搬台のクラン プ装置に関する。 多くの現在の車両においては、この金属板フランジ若しくは細長い隆起部は、 車両のルーフに形成される凹部の中に位置しており、荷物運搬台が車両に取付け られていないときには、しばしばカバーされる。この構成は、車体はできるだけ 滑らかでまたできるだけ突出部分が取り除かれていることが望ましいので空気力 学的理由のためにしばしば必要とされる。主題となる発明の主な目的は、車両、 そして上述した種類の金属板フランジ若しくは細長い隆起部を備えたタイプの車 両に、荷物運搬台を堅固に取付けるためのクランプ装置を提供することにある。 この目的のための固定装置においては、金属板フランジに対し接合する部分のク ランプ効果は、荷物運搬台の位置を保持するためにきわめて高くしなければなら ない。 主題となる発明は、金属板フランジが比較的弱いときにもきわめて確実な固定 が得られるような上述した種類のクランプ装置を提供する。本発明による脚部材 は、一対のペンチに類似するように設計される下部を有しており、金属板フラン ジの両側に接して係合すべく配置されるジョー、金属板フランジの上方に近接し て配置されるヒンジ、および少なくとも一方のアームがこれに付随するジョーと 共に前記ヒンジのまわりで回動するように配置された、前記ヒンジの上方に位置 するペンチアーム を含み、前記脚部材はまた、アームに作用することによって前記アームの相互の 回動を生じさせるべく配置されるペンチアーム駆動機構を含み、このようにジョ ーをして前記金属板フランジに閉接させるか又は前記フランジとの係合を解除さ せるかする。 好ましくは、ヒンジから前記ジョーの係合点までの距離は、ヒンジから前記ペ ンチアーム上の前記駆動機構の力点までの距離よりかなり小さく、より好ましく は何倍も小さくされる。この配置のため、力の伝達比率が十分高くなり、金属板 フランジに及ぼされるクランプ力は、駆動機構上の負荷との関係において非常に 高いことが保証される。 好ましくは、前記駆動機構は、円弧軌跡に沿って移動可能な押圧部材を有し、 これと協働するペンチアームは、前記ペンチの動作が前記押圧部材の偏心した移 動のために該部材により引き起こされるように、前記押圧部材が沿って移動する トラックと共に形成される。このようにして、比較的簡単な手段がペンチアーム の駆動のために設けられている。 また好ましくは、ペンチアームに形成されるトラックは、押圧部材が回転する 軸の方に先端が向かう突部を有し、押圧部材は、アームを解放するための突部の 一方の側の位置と前記突部の反対側の中央を越えたクランプ位置との間で移動す るように配置される。このようにして得られる中央を越えるという結果により、 意に反して解放されないであろうことが保証される。 さらに、押圧部材と該部材が回転する中心との距離のセッティングのための手 段が好ましくは設けられる。この構成によれば、ジョーのクランプ力は車両に応 じて、また固定フランジの厚さの変化においても、容易に調整される。 好ましくは、押圧部材は、手動で回動可能な駆動アームに配置され、この駆動 アームの回動中心は、押圧部材が回転する中心を同様に形成す る。さらに、押圧部材は、好ましくは駆動アームに取付けられるレバーに配置さ れ、そのレバーの角度位置が調整可能であり押圧部材の偏心位置を決定する。こ の構成によれば、装置のクランプ作用の調整のための非常に簡単なセッティング 装置が得られる。好ましくは、押圧部材を支持するレバーは２つのアームからな るレバーであり、その一方の端部において駆動アームに回動可能に軸支され、そ の反対側の端部において調整可能に接合されて、それらの間に押圧部材が支持さ れる。 加えて、押圧部材は、駆動アームに対する結合点の両側に２つの押圧点を有す るヨークのような形状を呈している。ペンチアーム上のトラックに沿う押圧部材 の移動を容易にするために、前記部材はローラ体状に形成される。 本発明によるクランプ装置の一実施形態が、添付図面を参照してより詳細に以 下に説明されるであろう。 図１は関係する種類の荷物運搬台に取付けられた脚部材を示す図、 図２は脚部材が固定される予定の金属板フランジを備えて形成された車両のル ーフの部分断面図、 図３はクランプ位置にある場合の脚部材を通過する縦断面図、 図４は図３に対応し、クランプ解除位置にある同脚部材を示す図、 図５は車両のルーフに形成された金属板フランジから持ち上げられる準備が整 った位置にある脚部材を示す図４に類似した図、 図６は図４に一致しその左側から見たときの脚部材を示す図、 図７はクランプ装置のいくつかの構成部材を取り除いた場合の同脚部材の図６ に類似した図、 図８は図１に一致しその左側から見たときの脚部材を示す図である。 これらに表された図面は、車両のルーフを横切って伸延する荷物運搬台の一方 の端部を示しており、該荷物運搬台は、車両のルーフ１を横切 って伸延するキャリアレール２と、車両のルーフに形成された金属板フランジ４ を堅固にグリップするように配置される脚部材３とから構成されている。図に例 示されるとおりに、金属板フランジ４は、車両のルーフの凹部５内の引っ込んだ 位置に形成される。荷物運搬台を使用しないときは、凹部５は通常、図示しない カバー細片あるいは類似部材により覆われている。このような細片は、車両に最 大の表面の滑らかさや、結果として良好な流れ状態の形状を与えるために必要で ある。この構成は、車両のルーフの上方に突出する種類の板状金属のフランジに 取付けるために対しても、本発明による荷物運搬台を使用できる可能性を当然な がら排除するものではないと理解すべきである。 参照符号６は、図１〜５に示すように、左側に向けて開口するボックス形状の 固定ブラケットを示しており、上方に位置する横方向壁６′はキャリアレール２ の下面に当接される。固定ブラケット６は、管状のキャリアレールの内部に配置 されるクランプ部品７によってキャリアレール２にクランプされ、前記クランプ 部品７はリベット８あるいは類似部材によってその一端に固定され、前記リベッ トは、固定ブラケットがキャリアレール２を支持するように横方向壁６′を通過 し、キャリアレールの下方壁２′の長手方向のスリットを通過し、クランプ部品 ７を通過して伸延している。さらに、クランプ部品７は、下方からクランプ部品 の中にねじ込まれる固定ねじ９によって固定される。クランプ部品７は長くされ 、リベット８と協働するその端部において若干曲げられており、固定ねじ９が締 付けられるときに、一定の偏心の効果や結果としてのクランプ効果を得ることが できることを意味する。一対のペンチに類似した結合部材の一方のアーム１２は 固定手段１０，１１によってボックス状の固定ブラケット内に固定され、この固 定手段は実施形態に示されるとおりにリベットの形状であり、ペンチ状の結合装 置はまた、第２のペ ンチアーム１３を有している。第１のペンチアーム１２にはジョー１４が結合さ れ、第２のペンチアーム１３にはその下方端に協働するジョー１５が結合される 。結合されたジョー１５を備えたペンチアーム１３は、ヒンジ１６のまわりで回 動可能となっている。金属板フランジ４の方に向けて折り返される２つのジョー の面には、好ましくは、金属板フランジの塗装への傷や損害を避けるための保護 層がコーティングされる。ヒンジ６とジョー１４，１５が金属板フランジに対し てクランプ作用を及ぼす点との距離は、ペンチアーム１２，１３が比較的長いの に対し、好ましくはできるだけ小さくする。参照符号１７は、アーム１２の固定 部分から直立する端部に設けられるピボットピン１８のまわりで回動可能とされ た駆動機構の全体を示す。この駆動機構は、ピン１８のまわりの円弧２１上を動 くように配置される押圧部材２０を備えて形成されている。押圧部材は、アーム １３に形成されるトラック２２と協働するように配置される。このトラック２２ は、突部２２′を備えて形成される。突部２２′からトラックは、駆動機構が図 ４に示される上位置に回動されるときに押圧部材の下方に位置する外方に向いた 端部２２″に変化する。図示される実施形態によれば、ヒンジ１６と突部２２′ との間の距離ｂは、距離ａよりも何倍も大きく、結果として駆動機構１７上の力 が比較的並程度であるときも金属板フランジに及ぼされるクランプ力はかなり大 きくなる。参照符号２３は、図示される実施形態のとおり、ヒンジ１６を取り巻 くヘアピンスプリングのような形状をしており、アーム１３に接触する一方の足 を有しこれに対し反対の足は他方のアーム１２に接触して２つのアームを離間移 動するように付勢し、結果としてジョーが金属板フランジ４に閉接する傾向とさ れる。しかしながら、アーム１３は、押圧部材２０が、図４に示される位置、す なわち脚部材が金属板フランジの屈曲した上端の上方に持ち上げられる図５に示 される位置 にあるとき、スプリング２３の作用に抗してアーム１２に向けた方向に自由に押 し進められる。 駆動機構１７は、図３に示される位置と図４に示される位置との間でピボット １８のまわりに回動可能なアーム形状のハンドル２４から構成される。ハンドル として機能する駆動アーム２４には、ピボットピン２５のまわりの回動のために 、レバー２６の一端が回動可能に設けられる。レバー２６は、図示される実施形 態のとおりに、ヨーク状部材の形をしたローラ体のように形成される押圧部材２ ０を支持しており、この押圧部材２０は、レバーから２方向に伸延しレバー２６ の両側に設けられる２つのローラ体により形成される。レバー２６と駆動アーム ２４との間の相対角度は、セッティングねじ２７によって調整することができる 。この角度位置を調節することにより、押圧部材２０とピン１８の中心との間の 距離ｃが調整され、押圧部材２０の動きに沿って円弧軌跡２１の半径のセッティ ングが可能となり、こうして駆動アーム２４が下方に回動されるときにアーム１ ２および１３が動く相互角度の間隔の位置がセッティングされる。リベット１１ が２箇所に形成される孔を挿通して伸延しており、一方の部分の該孔の位置がリ ベット１０を中心とする曲率半径ｒを有する湾曲部２８に沿う適切な位置に選ば れるので、固定ブラケット６についてのアーム１２の角度位置αは、取付けられ る車両のルーフの傾斜に対し調整される。当然ながら、固定ブラケット６にスリ ット２８を形成することもまた可能である。参照符号２９は、クランプ装置の動 作部分を覆うカバーフードを示す。図示される実施形態のとおりに、カバーフー ドは、キー操作されるロック部３０によって他の構成部分にロックされ、クラン プ装置はこうして、許可を得ていない利用に対し十分に保護され、荷物運搬台や その上に位置される荷物の盗難を予防する。図６において、駆動アーム２４およ び押圧部材は、図３における ような作用時と図４におけるような非作用時とにとる位置に示されている。 ねじ９を弛めることにより、キャリアレール２に沿う脚部材の位置が調整され 、この位置は、結合用ねじ９の再締付けにより固定される。アーム１３がスプリ ング２３の作用に抗してアーム１２に向かう方向に回動されるとき、脚部材は、 図５に示されるように、金属板フランジ４の上方でフリー状態に配置される。ア ーム１３に及ぼされる作用圧が停止するとき、スプリング２３は、後者であるア ーム１３を図４に示される非作用クランプ位置まで戻す。ハンドルとして機能す る駆動アーム２４を回動させることにより、押圧部材２０は、アーム１３に形成 されるトラック２２に沿う方向に移動させられる。押圧部材２０がトラックの突 部２２′とピボットピン１８との間を結ぶ直線を過ぎて移動したとき、すなわち トラックの膨出した部分２２′に関する中央を越えた位置をとるとき、安定した ロック位置が得られ、そしてその結果として、脚部材は、金属板フランジ４に対 し、後者である金属板フランジ４から開放される傾向を何ら持つことなく、堅固 にロックされる。この位置は、覆いをするフード２９が取付けられて図３に示さ れるようにロックされるとき、さらなる安全性をもって維持される。 本発明は、一例として上述され図面に示された実施形態に限定されるものでは なく、本発明の発明思想から逸脱することなく添付される請求の範囲の範囲内に おいて詳細に関し変更することができる。例えば、脚部材の設計は、キャリアレ ール２に結合させるものであるのみならず、要望に応じて変更することができる 。例えば、簡易型においては、駆動機構１７は、調整可能な種類である必要はな い。また、押圧部材２０のピボットピン１８に対する距離調整のための装置は、 言及される装置より異なった種類のものでもよい。例えば、押圧部材は、駆動ア ームに固 定形状で又はピボットピン１８に対する変更可能な距離を示すように直接設ける ことも可能である。駆動アーム２４のヒンジの両側に一対配置され、結合された ジョー１４，１５を含む２つのアーム１２，１３の代わりに、これらの状況を逆 にすること、すなわち橋渡しする位置にある駆動アームの中央にアーム１２，１ ３を配置することも勿論可能である。また、当業者が容易に案出するその他の変 形は、本発明思想から逸脱することなく添付される請求の範囲の範囲内のものと なる。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ， ＤＫ，ＥＳ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，ＬＵ，Ｍ Ｃ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ，ＣＧ ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ， ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＫＥ，ＭＷ，ＳＤ，ＳＺ)，ＡＭ， ＡＴ，ＡＴ，ＡＵ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ，Ｃ Ｈ，ＣＮ，ＣＺ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＥ，ＤＫ，ＤＫ，ＥＥ ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＥ，ＨＵ，ＪＰ，ＫＥ， ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＫ，ＬＲ，ＬＴ，ＬＵ，Ｌ Ｖ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＮ，ＭＷ，ＮＬ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＩ，ＳＫ，ＳＫ， ＴＪ，ＴＴ，ＵＡ，ＵＳ，ＵＺ，ＶＮ

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １． 車両の長さ方向に伸延すると共に荷物運搬台に接して配置される脚部材に よりグリップされるように設計された上方に突出する金属板フランジ（４）を有 するルーフ構造（１）をもつ車両のルーフに取付けられる荷物運搬台のクランプ 装置において、 前記脚部材の下部は、一対のペンチに類似するように設計され、金属板フラン ジの両側に接して係合すべく配置されるジョー（１４，１５）、金属板フランジ の上方に近接して配置されるヒンジ（１６）、および前記ヒンジの上方に位置す るアーム（１２，１３）を含み、少なくとも一方のアーム（１３）がこれに付随 するジョー（１５）と共に前記ヒンジ（１６）のまわりで回動するように配置さ れ、アーム（１２，１３）に作用することによって前記アーム（１２，１３）の 相互の回動を生じさせるべくペンチアーム駆動機構が配置され、しかしてジョー をして前記金属板フランジ（４）に閉接させるか又は前記フランジとの係合を解 除させるかするようにしたことを特徴とするクランプ装置。 ２． ヒンジ（１６）から前記ジョーの係合点までの距離（ａ）は、ヒンジ（１ ６）から前記アーム（１２，１３）上の前記駆動機構（１７）の力点までの距離 よりかなり小さく、より好ましくは何倍も小さくされることを特徴とする請求の 範囲第１項に記載のクランプ装置。 ３． 前記駆動機構（１７）は、円弧軌跡（２１）に沿って移動可能な押圧部材 （２０）を有し、アーム（１３）は、該アーム（１３）の動作が前記部材（２０ ）の偏心した移動のために該部材により引き起こされるように、押圧部材（２０ ）が沿って移動するトラック（２２）と共に形成されることを特徴とする請求の 範囲第１項または第２項に記載のクランプ装置。 ４． アーム（１３）に形成されるトラック（２２）は、押圧部材が回転するピ ボット軸（１８）の方に先端が向かう突部（２２′）を有し、前記押圧部材（２ ０）は、アーム（１３）を解放するための突部（２２′）の一方の側の位置と前 記突部の反対側の中央を越えたクランプ位置との間で移動するように配置される ことを特徴とする請求の範囲第３項に記載のクランプ装置。 ５． 押圧部材（２０）と該部材（２０）が回転する中心軸（１８）との距離の セッティングのための手段（２７）を有することを特徴とする請求の範囲第３項 または第４項に記載のクランプ装置。 ６． 押圧部材（２０）は、手動で回動可能な駆動アーム（２４）に配置され、 該駆動アームの回動中心は、押圧部材（２０）が回転する中心を同様に形成する ことを特徴とする請求の範囲第３項から第５項のいずれか１項に記載のクランプ 装置。 ７． 押圧部材（２０）は、駆動アーム（２４）に取付けられるレバー（２６） に配置され、押圧部材（２０）の偏心位置を決定すべく、駆動アームに対し前記 アームの角度位置が相対的に調整可能であることを特徴とする請求の範囲第６項 に記載のクランプ装置。 ８． 押圧部材（２０）を支持するレバー（２６）は２つのアームからなるレバ ーであり、その一方の端部において駆動アームに回動可能に軸支され、その反対 側の端部において調整可能に接合されて、それらの間に押圧部材が支持されるこ とを特徴とする請求の範囲第７項に記載のクランプ装置。 ９． 押圧部材（２０）は駆動アーム（２４）に対する結合点の両側に２つの押 圧点を有するヨーク状の形状を呈することを特徴とする請求の範囲第２項から第 ８項のいずれか１項に記載のクランプ装置。 １０． 押圧部材（２０）はローラ体であることを特徴とする請求の範 囲第９項に記載のクランプ装置。