JPH09507268A - 織機用の糸口の出口において糸を制御するための装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 概ね直円錐の表面を有する要素（１０）からなる型式である、糸口の出口において、糸を制御するための装置であり、特に、織機の横糸口用の膨れ防止装置である。複数のリブ（１１）が、前記要素の内壁から突出して、その表面の母線に沿って実質的に延伸する。

Description

【発明の詳細な説明】 織機用の糸口の出口において糸を制御するための装置 本発明は、糸口の出口において、糸を制御するための装置に関し、特に、織機 用の横糸口の出口において、横糸を収容するのに適切な「膨れ防止」装置に関す る。 更に明確には、本発明は、流体噴射織機、特に空気織機用の計量横糸口の出口 において、適用すべき膨れ防止装置を設置して、非常に頻繁であり、且つ重大な 不都合を生み出し、かかる供給装置からの分路において、解かれている糸の結果 としての、膨れの形成を防止する、という必要性から提起したものである。 数が絶えず上昇する各種商品を織るために、流体噴射織機、特に空気織機の用 途が益々拡がっていることが知られており、またかかる織機は、益々高速で動作 することも知られている。 更に高い動作速度は、横糸挿入の速度の増加、従って、計量横糸口の巻取ユニ ットからの、更に高い糸巻出速度を決定する。横糸は、毎回連続して前記巻取ユ ニット上に巻き取られて、糸備蓄部を形成し、続いてそこから分路に解かれ、そ れが、高い巻出速度に起因して、膨れの形成を引き起こすことがよくある。 膨れの形成の否定的な結果は、実質的に以下のようになる。 −巻出し横糸は、計量横糸口の部品にこすれ、正常な巻出し状態で接触せず、 糸が、かかる部品に捕捉される可能性がある。 −巻出されている糸の張力の増大となる可能性があり、それは、前記糸に作用 する遠心力により決定される。 実際に、これは、横糸における不規則な状態を決定付け、それにより、横糸が 、横糸挿入の側と対向する、織物の側に規則的に達するのを不可能にする。 かかる不規則な状態は、２つの点で実質的に生じる可能性があり、すなわち、 −横糸が、織物の他方の側に達するのに要する時間であり、それが、横糸挿入 サイクルに関して一定ではないこと、及び −織機ひ口に挿入される、横糸の不完全な整定である。 これらの欠点は、遠心力作用の増大に起因して、織機の速度が増大して、糸の 番手が小さくなるにつれて益々明白となり、これらの欠点を克服するために、ほ ぼ直円錐の形状を有する中空要素からなる、膨れ防止装置を用いることが知られ ており、これは、計量横糸口の下流に配置されて、巻出し横糸により形成される 、膨れを収容、及び制御する機能を実行する。 添付図面のうちの図１は、周知の技法による、膨れ防止装置１を示し、これは 、計量横糸口２の直ぐ下流に適用されて、横糸Ｔが、スプール、又はリールＲか ら引き出され、供給装置２の巻取ユニット３上に、巻取アーム３により巻き取ら れた後に、前記供給装置２により供給されている、織機上に装着された主ノズル ５のおかげで、前記ユニット３から解かれる。 膨れ防止装置１は、支持ブラケット６により、計量横糸口２の上部に固定され 、支持ブラケットは、巻取ユニット３からの装置１の距離を適切に変化させるよ うに、軸方向でのその調整を最終的に可 能にする。 それにもかかわらず、巻取ユニット３からの糸出口の区域に近接して、強制的 に位置決めすべきである、糸Ｔを停止する装置７の存在が、前記巻取ユニット３ を全体的に包むことを不可能にし、それにより、「残留」膨れ（図１にＢで示す ）が形成される可能性が、依然として存在する。 更に、膨れ防止装置１の内部表面が、横糸のこすれにより摩擦力を生み出し、 ゆえに装置１からのその出口において、糸Ｔの張力を増大させる傾向があり、そ のことにより、織られている生地の他方の側に、横糸が到達するのに要する時間 の遅延、又は解放への増大した糸抵抗を作り出し、従って、生地の他方の側に、 横糸が到達する正確な時間を得る、織機ノズル５の供給圧力の増大が引き起こさ れる可能性がある。 これらの欠点を克服するために、特別な構成の膨れ防止装置とすることが既に 知られており、これは、糸と前記装置の壁の間の摩擦を低減する傾向がある。例 として、以下の構成の膨れ防止装置が、添付図面の図２から図４を参照して、示 されている。 図２は、二段勾配を有する、直円錐要素の形態での装置を示す。 図３は、ほぼ半楕円要素の形態での装置を示す。 図４は、内壁に突起部が設けられた、直円錐要素の形態での装置を示し、その 突起部は、一般にほぼ半球の形状であり、前記壁の表面の全体、又は一部にわた って、可変に配列される。 この最後の既知の構成の膨れ防止装置は、以下の点で更に認識さ れる。すなわち、直円錐要素の内輪に配列される突起は、横糸との接触表面を低 減し、それに対応して、誘起される摩擦力を制限する傾向がある点である。 ここで、内輪から突出する部分が、特別な、及び本来の構成を有する、最後に 述べた型式の膨れ防止装置を採用することにより、残留の膨れが、ほとんど完全 に防止され、それと同時に、横糸に作用する摩擦力を最小にまで低減することが 可能になる、ということが見出された。 前記装置は、本発明の目的を形成して、直円錐表面を有する要素からなり、複 数のリブが、その内壁から突出して、その表面の母線に沿って実質的に延伸する ことを特徴とする。 好適には、前記リブは、均一な様に分布されるか、又は前記表面の準線にわた った、前記表面の母線の長さの、少なくとも半分を介して延伸する組で分布され る。 次に、非限定例として、添付図面に示される、その２つの好適な実施例を参照 して、本発明を更に詳細に説明する。添付図面において、 図１は、周知の技法による、膨れ防止装置を具備した、糸口の概略図である。 図２、３、及び４は、膨れ防止装置のある実施例の外観図である。 図５は、本発明による、膨れ防止装置の好適な実施例の外観図である。 図６は、図５のラインVI−VIに沿った、同一装置の部分断片図で ある。 図７は、本発明による、膨れ防止装置の他の実施例の外観図である。 添付図面の図５及び６を参照すると、本発明による膨れ防止装置は、直円錐表 面を有する要素１０からなり、その表面の内輪上に、前記表面の母線に沿って延 伸して形成される、複数のリブ１１が存在し、リブは、前記表面の準線にわたっ て均一な様に分布される。 リブ１１は、前記直円錐要素１０の相当な長さにわたって延伸して、前記要素 １０の内輪から、一定量（図示のように）、又は可変量だけ適切に突出し、また それらの断面は、一定か、又は可変とすることができる。更に、リブ１１は、図 示のように、前記要素１０の直円錐表面の母線に正確に沿って延伸できるか、さ もなければ、それらは、前記母線に対して僅かに傾斜させることができる。 要素１０の直円錐表面の母線に沿った、リブ１１の延長は、前記要素の内側で 、理想的な低い摩擦表面を規定する。実際、かかるリブのおかげで、横糸は、要 素１０の広い表面との接触が防止される。同時に、以下で明記する構成を有する 、リブ１１との横糸の接触により発生する力が、横糸口の巻取ユニットと、膨れ 防止装置への入口の間の、「残留の」膨れの形成を抜本的に低減するという利点 をもたらす。 解かれている横糸の張力が低く、従って、短時間で、且つ織機ノズルに供給す る流体圧力が低レベルで、織機のひ口内に横糸を挿入する可能性がある限り、達 成される肯定的な結果は、疑いもなく、 織機稼働におけるより大きな経済性へと至らしめ、生地の不変の品質を保証する 。 これまで説明したような、膨れ防止装置の使用により、慣用的な層にと比較し て、Ｎｅ２０番手の綿糸を用いた場合、約４％だけ、Ｎｅ５番手のより厚い綿糸 を用いた場合、最大で約１０％だけ、横糸挿入時間を低減することが可能である 、ということが試験により立証された。 図７は、本発明による、膨れ防止装置の代替実施例を示す。分かるように、前 記装置は、中間の半曲げ表面１５を介した、異なる勾配である、関連した２つの 直円錐表面１３、１４により形成される要素１２からなる。表面１３、及び１４ の各々の内輪に形成される、リブ１６、及び１７が、前記表面の母線に沿って延 伸し、一方、半曲げ表面１５は、滑らかであり、リブ、又は突起を構成しない。 もちろん、本発明の他の多数の実施例も可能であり、又は変形を、既に説明し た装置に導入することもできる。例えば、上述のように、リブは、説明した実施 例においては、装置を形成する要素の内輪から一様に突出して、その表面の母線 に正確に沿って延伸する、一定な断面を備えて図示されているが、その代わりに 、前記母線に対して僅かに傾斜させることも、それらの長さにわたって、可変量 で前記表面から突出することも、またその断面、又は形状が変化することさえも 可能である。同様に、説明した実施例のように、前記要素の表面の準線にわたっ て均等に分布される、１つ以上の組のリブの代わりに、リブのグループを、前記 表面の準線にわたって、不均等 に分布させることも可能である。 更に、図５の実施例のような、単一で同種の組のリブ１１、又は図７の実施例 のような、２つの別個で同種の組のリブ１６、及び１７の代わりに、同じ、又は 異なる、おそらく互いに入り込む、更に多くの組のリブから、装置を構成するこ とも可能である。 これら全ての変形例が、本発明の保護範囲内に入ることを理解されたい。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ， ＤＫ，ＥＳ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，ＬＵ，Ｍ Ｃ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ，ＣＧ ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ， ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＫＥ，ＭＷ，ＳＤ，ＳＺ)，ＡＭ， ＡＵ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ，ＣＮ，ＣＺ，Ｅ Ｅ，ＦＩ，ＧＥ，ＨＵ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ ，ＫＺ，ＬＫ，ＬＲ，ＬＴ，ＬＶ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＮ， ＭＷ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＩ，Ｓ Ｋ，ＴＪ，ＴＴ，ＵＡ，ＵＳ，ＵＺ，ＶＮ

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．概ね直円錐の表面を有する要素からなる型式であり、特に、織機の横糸口 用の膨れ防止装置である、糸口の出口において、糸を制御するための装置であっ て、複数のリブが、前記要素の内壁から突出して、その表面の母線に沿って実質 的に延伸することを特徴とする装置。 ２．前記リブは、前記表面の母線の長さの少なくとも半分を介して延伸する、 請求項１に記載の装置。 ３．前記リブは、前記表面の母線に正確に沿って延伸する、請求項１に記載の 装置。 ４．前記リブは、前記表面の母線に対して僅かに傾斜する、請求項１に記載の 装置。 ５．前記リブは、前記表面の準線にわたって、均一な様に、又は組で分布する 、請求項１に記載の装置。 ６．前記表面の母線に沿って、相互に間隔を開けられるか、又は互いに入り込 む、幾つかの組のリブからなる、請求項５に記載の装置。 ７．１つ以上の組のリブが、前記表面の母線に正確に沿って延伸し、他の組の リブが、前記母線に対して僅かに傾斜する、請求項６に記載の装置。 ８．各リブが、均一な断面を有して、前記概ね直円錐の要素の内壁から、ある 一定量だけ突出する、請求項１に記載の装置。 ９．前記リブの少なくとも一部が、変化する断面を有して、前記 概ね直円錐の要素の内壁から、可変量で突出する、請求項１に記載の装置。 １０．前記概ね直円錐の要素は、中間の滑らかな半曲げ表面を介して、異なる勾 配の関連した２つの直円錐表面により形成され、前記直円錐表面の各々には、１ 組の同じ、又は異なるリブが設けられる、請求項１に記載の装置。