【発明の詳細な説明】
物品を袋に包む包装装置 技術分
野
本願発明は、包装装置に関し、特に、食料品などの物品を包装する装置に関す
る。技術背景
包装装置は、通常、売買される物品を包装する産業で使用されている。食品産
業において、オートメーション化された包装装置に関連した効果は、2通りある
。食料品を包装するオートメーション化された包装装置の使用により、人件費を
削減したことと、労働者と包装される食料品との間の接触を最小限にしたことで
ある。健康的観点から、この労働者と包装される食料品との間の接触を最小限に
したという効果は、大変重要である。
多くの異なったオートメーション化された装置は、物品を包装するように考慮
されている。例えば、レナー(Lerner)に付与された米国特許No.3,
455,088は、コンテナ配送装置を示している。このコンテナ配送装置はハ
ウジングを備えており、このハウジング内には、連続的なロール式のプラスチッ
ク製の袋が配置されている。このプラスチック袋は、所定の間隔をあけて前記ロ
ールに沿って形成された小孔列によって、分離されている。空気吹き込み機構が
、前記ハウジングに設けられており、これによって、個々の袋が前記ハウジング
を離れるとき、個々の袋をふくらませるようになっている。したがって、物品が
前記ハウジングを離れるとき、各袋内に前記物品を容易に配置することができる
。
チェリオ他(Cherio et all)に付与された米国特許No.3,
719,022は、食料品をネット状のコンテナに挿入するための装置を開示し
ている。この装置は、被包装食料品を保持するチューブと、ロール式のネットを
配置するサポートベンチとを備えている。サポートベンチに設けられたラムは、
該ラム上に設けられ前記ネットと係合するジョーを備えている。前記ネットが前
記ジョーと係合すると、前記ラムは往復運動され、所定量のネットを集める。集
められたネットは、次いで、前記チューブ内に保持された食料品の上に引き寄せ
られる。次いで、このチューブは引き込められ、そして、前記ネットの端部が密
封され、これにより、前記食料品が包装される。
ウッド他(Woods et all)に付与された米国特許No.4,24
8,032は、カートンを袋に挿入する袋詰装置を開示している。袋詰めされる
カートンは、コンベヤーによって装填ステーションに到着する。カートンが前記
装填ステーションに到着したとき、往復運動押圧体が、前記装填ステーションか
ら、袋保持ユニット近傍の袋保持開口部内に、前記カートンを移動させる。前記
カートンが前記袋内に押圧されると、前記押圧体が引っ込み、その中にカートン
を備えた袋が前記袋保持ユニットによって解放され、他のコンベヤーによって搬
送される。
ハートマン(Hartmann)に付与された米国特許No.4,457,1
24は、パン用の袋包装機器を開示している。この袋包装機器は、袋詰めされる
複数のパンを配送するためのコンベヤを備えている。吸引ユニットは、詰められ
るべき袋を保持し、スプレダー(spreader)が、袋内に到達して、該袋
を開ける。このとき、押圧体が1個のパンを袋内に押圧し、次いで、真空を発生
させて、前記袋から空気を引き出す。次いで、密封装置が前記袋を密封し、前記
押圧体が前記袋を解放し、その結果、コンベヤが前記袋包装機器から離れる方向
に前記袋を搬送する。
ハリソン他(Harrison et all)に付与された米国特許No.
4,590,748は、物品を包装する機器を示している。この機器は、包装さ
れるべき物品用の支持体と、ネットを物品上に引き寄せる移動可能なシャットル
とを備えている。ネットが物品上に引き寄せられると、密封装置によって、ネッ
トの両端が密封され、これによって、前記物品が包装される。
フィナン他(Finan et all)に付与された米国特許No.4,6
89,937は、氷を袋詰めするに特に役立つ物品袋詰ユニットを開示している
。この物品袋詰ユニットは、袋を部分的に開くブロアを備えている。一対の指を
使用して、袋を十分に開口させる。袋が十分に開くと、袋詰めされる前記氷が、
前記袋内に置かれる。前記袋の開口端が、次いで密封される。
カーネス(Carnes)に付与された米国特許No.3,930,352は
、パンを可撓性のある袋に包むための包装機器を開示している。前記包装機器は
、
空気ジェットを使用して、積み重ねられた状態の袋の一番上のものを膨らませ、
これにより、関節式スコップを袋内に入れることが可能となる。そして、前記関
節式スコップは、開いて前記袋と係合する。これが行われると、前記スコップが
押圧アーム組立体によって押されたとき、前記スコップは、漏斗のように作動し
て、前記パンを前記袋内に案内する。この包装機器は十分に作動するが、複雑で
あり、また、多数の移動部品があるため、大変大型化しており、機械的な故障が
生じる傾向がある。
物品を包装するための多くの装置が考えられてきたが、包装が容易であり且つ
速度が速められた改良された装置をさらに継続的に模索するべきである。したが
って、物品を包装する改良された装置が今も必要とされている。
そこで本願発明の目的は、物品を包装する新規な装置を提供することである。本願発明の開示
本願発明の1つの特徴によれば、物品包装装置にして、包装すべき物品を受け
且つ保持するための物品保持ユニットと、前記物品を中に配置すべき袋を運ぶた
めの袋移送ユニットと、前記物品保持ユニットおよび前記袋移送ユニットに作用
する駆動装置と、を備え、該駆動装置が、物品保持位置と、当該物品包装装置の
一方の側に引き込んだ後退位置との間で、前記物品保持ユニットを往復運動させ
、且つ、当該物品包装装置の前記一方の側と反対の側に隣接した袋収集位置と、
物品包装位置との間で、前記袋移送ユニットを往復運動させるようになされてお
り、前記袋移送ユニットによって運ばれてきた袋が、前記物品保持位置にて前記
物品保持ユニットによって保持された物品を囲むようになされていることを特徴
とする、物品包装装置物品が提供される。
好ましくは、包装位置において袋は物品保持ユニットの少なくとも一部を包囲
する。装置は、物品保持ユニットによって保持される物品と接触しかつ駆動装置
が物品保持ユニットを後退位置に移動させたとき物品の移動を阻止するストッパ
を備えることが、好ましい。好ましくは、ストッパは物品保持位置において物品
保持ユニットによって保持された物品と接触する動作状態と、物品保持ユニット
が後退位置にあるときの不動作状態との間で移動可能なストッパアームを備える
。
好ましくは、物品保持ユニット及び袋輸送ユニットは、互いに整合した直線ス
ライダに沿って移動可能であり、物品保持ユニット及び袋輸送ユニットは、それ
ぞれ物品保持位置及び物品包装位置となるとき、装置の中心に向かって移動する
。物品包装ユニットが物品包装位置から後退位置に移動されるとき、駆動装置が
袋移送ユニットを袋収集位置に向かって移動させることが好ましい。
好ましくは、物品保持ユニットは、頂部及び底部を有するホルダを備え、その
頂部と底部との間に物品が保持される。頂部及び底部は垂直方向に隔てられかつ
互いに相対的に移動可能になっていて、その間に保持された物品を圧縮する。頂
部は物品保持ユニットに枢動可能に取り付けられた状態で底部に向かって移動可
能なことが好ましい。好ましくは、物品保持ユニットは、更に、頂部を底部に関
して相対的に枢動するために頂部と底部との間で作用する第2の駆動装置を備え
る。装置は、更に、頂部と底部との間の垂直方向の間隔を変えることにより包装
すべき物品の異なる大きさに対応できる調整装置を備えるのが好ましい。
好ましくは、装置は、更に、該装置の反対側に隣接して袋保持機構を備え、袋
移送ユニットは袋保持機構によって保持された袋を収集しかつその袋を物品包装
位置に運ぶように動作する。袋保持機構が装置に取り外し可能に取り付けられる
のが好ましい。一つの実施例において、袋保持機構はロールストック(袋をロー
ル状にストックする)機構の形式であり、他の実施例において、袋保持機械は予
め成形された一重ねの袋を支持する少なくとも一つのくぐり口部材(wicke
t)の形式である。
本発明の他の観点によれば、
包装されるべき物品を受け且つ保持する物品保持ユニットであって、頂部及び
底部を有していてそれらの間で物品が保持されるホルダを備え、前記頂部及び底
部が互いに相対的に移動可能になっていてそれらの間に保持された物品を圧縮す
る物品保持ユニットと、
中に前記物品が入れられる袋を移送する袋移送ユニットと、
前記物品保持ユニット及び前記袋移送ユニットに作用する駆動装置であって、
前記物品保持ユニットを物品保持位置と後退位置との間で動かし、前記袋位置ユ
ニットを袋収集位置と物品包装位置との間で動かし、前記物品包装位置にあると
き前記袋位置ユニットによって位置された袋で前記物品保持ユニットによって保
持された前記物品を囲む駆動装置と、
を備えている物品を包装するための装置が提供される。
本発明の他の観点によれば、
物品を受け且つ包装する物品袋詰め組立体と、
前記物品袋詰め組立体に作用する駆動装置であって、前記物品袋詰め組立体を
、装置の一方の側に隣接していて袋が前記組立体によって収集される袋収集位置
と、包装されるべき物品が前記組立体によって受けられる物品包装位置との間で
往復移動させる駆動装置と、
を備え、前記駆動装置は前記組立体によって保持された袋が前記物品保持位置で
保持されている物品を囲むように前記組立体を動作する、物品を包装するための
装置が提供される。図面の簡単な説明
本発明の実施例は添付の図面を参照して十分に記載され、その図面において、
第1図はコンベヤラインをまたいでいる物品を包装するための装置を有するコ
ンベヤ装置の斜視図である。
第2図は、第1図に示されたコンベヤ装置の矢印2に沿って見た一部を取り除
いた立面図である。
第3図及び第4図は、第1図に示された物品を包装するための装置の一部の拡
大斜視図である。
第5図は、第1図に示された物品を包装するための装置の他の部分の拡大斜視
図である。
第6図は、第5図の線6−6に沿って切断した断面図である。
第7a、7b、7c、7d、及び7e図は、第1図に示される物品を包装する
ための装置の概略図であって種々の動作段階を示す図である。
第8図は、第1図に示された物品を包装するための装置の更に別の部分の拡大
斜視図である。
第9図は、第8図の線9−9に沿って切断した同図に示される部分の断面図で
ある。
第10図は、物品を包装するための装置の別の実施例の上平面図である。
第11図は、物品を包装するための装置の更に別の実施例の一部の側面図であ
る。
第12図は、第11図に示された部分の前面図である。
図13は、図11に示した部分の一部を形成する、物品袋詰組立体の構成要素
の側面図である。
図14aは物品袋詰組立体の他の構成要素の側面図である。そして、
図14bは図14aに示した構成要素の一部分の正面図である。本発明の最適な実施の形態
図1及び図2を参照すると、物品を袋詰めするための装置が示されており、こ
の装置は全体として符号10で表されている。この特定の実施例では、本装置1
0は一塊のスライスされたパンを包装するものとして記載されているが、別の種
類の物品の包装にも使用できることは当業者には明白であろう。本装置10は出
荷コンベヤライン14及び搬送コンベヤライン16を備えたコンベヤ装置12を
跨ぐようにして設置されている。出荷コンベヤライン14はヘッドプーリ(図示
しない)とテールプーリ20とに巻付いた無端ベルト18を備えている。ヘッド
プーリは、ヘッドプーリを回転させることが可能なモータ(図示しない)に連結
され、それ故無端ベルトを移動させる。コンベヤライン14は包装されるべき物
品、本実施例では一塊のスライスされたパン、をヘッドプーリの近傍で受入れて
それらをベルトを介して一定の間隔で装置10に配送する。
搬送コンベヤライン16はコンベヤライン14の下方に配置されていて装置1
0からの包装されたパンを受入れる。コンベヤライン14と同様に、搬送コンベ
ヤライン16はヘッドプーリ32とテールプーリ(図示しない)の周りに巻付い
た無端ベルト30を備えている。テールプーリはモータ(図示しない)に連結さ
れており、従って、包装された一塊のパンを装置10から搬出することができる
。
本装置10は出荷コンベヤライン14の僅かに下流側に設置されているが、搬
送コンベヤライン16の上に位置しているため、出荷コンベヤライン14により
運ばれる物品は装置10に配送されかつ、一旦包装され、装置10により搬送コ
ンベヤライン16の上に載置される。かかる機能を達成するべく、装置10は物
品保持ユニット40と袋移送ユニット42とを備え、これらユニットの双方はコ
ンベヤ装置12の上方の線形摺動フレーム44に装着されている。図示してはい
ないが、フレーム44はフレーム構造によりコンベヤ装置12の上方で支持され
ている。
直線状スライドフレーム44は中に一対の駆動機構48及び50が取付けられ
た中央ハウジング46を備えている。一対の直線状スライド52及び54がそれ
ぞれ該ハウジング46の両側から外方に伸長している。直線状スライド52は袋
移送ユニット42と関連する一方、直線状スライド54は物品保持ユニット40
と関連する。図2に直線状スライド52を最も分かりやすく示しているように、
直線状スライド52は当該線形スライドの長手方向に伸長する案内軸54を備え
ている。この軸54はマウント56の開口部を貫通している。マウント56は直
線状軸受を収容していて軸54に沿うマウントの移動を容易にする。マウント5
6の上部は無端駆動ベルトに固定されており、無端駆動ベルトは線形スライド5
2の両側に設置された一対のプーリ60及び62の周りに巻付いている。プーリ
62はベルト66を介してハウジング46内の可逆回転モータ64に連結されて
いる。モータ64及びベルト66は駆動機構を構成する。
モータ64の双方向回転により、ベルト66を介してプーリ62が回転される
。この動作により、ベルト58がプーリ60及び62の周りで移動して、後述の
通り袋収集位置と物品包装位置の間で往復動する。直線状スライドフレーム44
には直線状スライド52に隣接して制御ハウジング67が配設されている。ハウ
ジング67内には、制御パネル(図示しない)が配設され、この制御パネルには
多数の押しボタンが配置されていて必要に応じて装置10の始動、停止の操作を
可能にする。コントローラ(図示しない)が押しボタンと電子式センサ(図示し
ない)とに繋がっており、ボタンの押圧に応答して装置10の作動を開始しかつ
後述の通り電子センサからの信号を取込む。
袋移送ユニット42は図3及び図4に明確に示されており、相互に近づきかつ
離れるように移動可能な一対のブレード70を備えているのが理解される。各ブ
レード70は一対の空気シリンダ74の一部を形成する一対のピストン72の両
端に装着されている。各ピストン72は、空気シリンダ74の他の部分を形成す
る室76から外方に伸長している。各対の空気シリンダ74は、圧縮空気を空気
シリンダ74に供給する供給部80を備えた支持部78に装着されている。室7
6が圧縮及び圧縮解除されたとき、ピストン72が往復動してブレード70を相
互に近づけたり離したりする。
支持部78はフレーム組立体82に装着されている。フレーム組立体82は支
持部78の上部間を橋渡しするクロスバー84を備えている。片持梁86が一端
部にブラケット88を有しており、この一端部はマウント56の底部に剛に固定
されている一方、片持梁86の他端部はクロスバー84に締結されている。
直線状スライド54は直線状スライド52に極めて近似しており直線状スライ
ド54の長手方向に沿って延びる案内軸90を備えている。案内軸90は、直線
状軸受を収容するマウント92を貫通していて軸に沿うマウント92の移動を容
易にする。マウント92は一対のプーリ96及び98の周りにそれぞれ巻付いて
いる無端ベルトに締結されている。プーリ98はハウジング46内の可逆回転可
能なモータ100にベルト102を介して連結されている。モータ100及びベ
ルト102は駆動機構50を構成する。モータ100の双方向への回転によりプ
ーリ98がベルト102を介して回転する。かかる動作により、ベルト94がプ
ーリ96及び98の周りで移動して、後述の通り後退位置と物品保持位置との間
で物品保持ユニット40を往復動させる。
物品保持ユニット40は、図5及び6に最も良く示されており、物品ホルダー
110と、該物品ホルダー110の一端にあるハウジング112とを有する。ハ
ウジング112の頂部は適当な固定手段により台92に固定される。ハウジング
112内には、底部がハウジングに回転可能に搭載された1対のネジ付きロッド
114が装備される。各ロッド114の頂部は歯車116で終わっている。支持
プレート119に装備された第2の歯車118は、歯車116の1つと直接噛合
し、またピニオン(図示せず)を介して残り歯車と噛合しており、歯車118の
回転は歯車116に伝えられ、それ故、ロッド114にも伝えられ、同一方向に
回転する。台122にはロッド114がネジ係合し、ロッド114の回転に伴っ
て上下動する。別の歯車(図示せず)は、歯車118と噛合し且つ支持プレート
119を貫通するシャフト(図示せず)を備える。該シャフトの末端は、小径の
手動ホイール(図示せず)になっており、ロッド114を手動で回転させること
が可能である。
ホルダ110は、下方に折り返された前縁を備える上方部分130と該上方部
分から垂下する後壁134とを有する。ブロック136はハウジング112内で
かつ頂部132に位置し、枢軸138を介して台122に枢着される。このホル
ダー110は、また上方部分から垂直に離間した下方部分140を有する。この
下方部分140は、ハウジング112に強固に固定されたベース142と、直立
後壁144とを有する。ハウジング112の底部に固定されたチャンバ148と
頂部132に一端に固定されたピストン150とを有する空気シリンダ146は
、ホルダ110と反対側であるハウジング112の側部に配置される。空気シリ
ンダ146が加圧された場合に、ピストン150が伸び、上方部分130を台1
22の回りで回転させ、該上方部分130の末端を下方部分140に向かわせる
。この頂部130の移動は図6の鎖線に示されている。ロッド114が手動ホイ
ールによって回転される場合、上方部分130と下方部分140との間の垂直方
向の空間が調整され、装置10を異なる大きさの物品のために合わせて形成する
。
垂直部分152と、末端に接触部156を備えた水平止めアーム154を有す
る、止め具150は、ハウジング46から伸びる。この止め具150は、水平止
めアーム154を、接触部154が袋移送ユニット42と対向する操作位置から
接触部156が物品保持ユニット40と対向する後退位置まで揺動させるように
180°回転可能である。
装置10の一側部には、図8及び9に最も良く示す袋保持機構170が配置さ
れる。この袋保持機構170は、スライド組立体174上に搭載された1対のウ
ィケット172を有する。スライド組立体は、ホルダ178に受け入れられた両
端を備えた案内シャフト176を有する。この案内シャフト176はくぐり口部
材(ウィケット、wichet)172が固定された台180を貫通する。この
台180は線形ベアリングを内包してシャフト176に沿う移動を容易にする。
各ウィケット172は1対の垂直方向に離間したホルダー186を介して支持
プレート184に装備された1対の円柱状のロッド182を有する。該支持プレ
ート184は台180の1つに固定される。支持アーム190はロッド182の
頂部間を跨ぎ、一方、スプリング192は各ロッドのホルダ186と支持アーム
190と間の部分を取り囲む。クランク194はシャフト176の下方に配置さ
れ、ホルダ196により支持される。クランクシャフト196は、その一端がク
ランク194に取り付けられ、その他端が支持アーム190の1つに取り付けら
れる。クランク194を回転させると、クランクシャフト196は支持アーム1
90を下方に引っ張ってスプリング192を圧縮しウィケットに負荷を生じさせ
る。このウィケット172の動きは図8に鎖線で図示される。
1対の垂下ピン202を備えた袋支持トレー200は各支持アーム190に着
脱可能に搭載される。この袋支持トレーはまた水平プレート204を備え、該水
平プレート上にプラスチック製の袋の積重体が載置される。ウィケット170の
1つは装置10と一列に並び且つ水平プレート204が保持器208の下方に位
置するように位置決めされる。保持器の近隣には弁付きのノズル210があり、
該ノズルは圧縮空気を受け入れ、空気流をプラスチック製の袋の積み重ね体20
6に向けて噴射する。空気流は、積重体の頂部にある袋を膨らませるように方向
付けられ、以下に説明するように、袋移送ユニット42の羽根70をこの膨らん
だ袋212内に差し込み、袋212を積み重ね体206から取り除く。
装置10の作用を主に図7a乃至7eを参照して説明する。操作時、個々のパ
ンの塊は配送コンベヤライン14により間隔をおいて装置10に配送される。一
塊のパン22が装置に接近すると、該パンは電子センサ(図示せず)により検知
される。電子センサはハウジング67内にある制御機器に制御信号を出力する。
この時点で、制御機器は包装サイクルを始動させるように装置10を起動する。
特に、電子センサにより一塊のパン22が検知されたとき、制御機器は駆動機構
50を動作させ、これによりモータ100はプーリ98に回転を伝え、それによ
りベルト94は物品保持装置40を配送コンベヤライン14の一側にある後退位
置から配送コンベヤライン14の僅かに下流にある物品保持位置に搬送する(図
7a参照)。物品保持位置では、配送コンベヤライン14の一端から一塊のパン
22が落下するとき、ホルダー110がその上方部分130と下方部分140と
の間で該パンを捕らえるように、物品保持ユニット40が配向される。
この動作がなされると、コントローラによって加圧された空気が空気シリンダ
146に供給されてピストン150が伸長せしめられる。既に説明したように、
このことによってホルダ110の上方部分130が取り付け部材122を中心と
して枢動せしめられて上方部分の末端が下方部分に向かって近づき、それらの間
でパンの塊22を圧縮する。この動作は、パンの塊が入れられる袋がホルダ11
0を容易に通過し且つサイズが大きすぎるパンの塊を容易に包装されるサイズに
押し潰すのを確保する。
空気シリンダ146が加圧されて上方部分130と下方部分140とが相対的
に移動しつつあるときに、コントローラは、ブレード70同士の間に口の開いた
プラスチックの袋を保持している袋移送ユニット42を直線状スライド52によ
って物品保持ユニット40に向かって近づける(図7b参照)。この動作は、モ
ータ64とベルト58とを回転させて袋移動ユニット42をガイドシャフト54
に沿って移動させる駆動機構48によって行われる。袋移送ユニット42は、ブ
レード70によって保持された袋が引っ張られてホルダー110を越えるまで物
品保持ユニット40に向かって移動せしめられる。この動作が行われている間、
コントローラは、空気シリンダ146を減圧して上方部分130を下方部分14
0から離れる方向に枢動させる。ホルダ110のこの動作によって、袋移送ユニ
ット42が物品保持ユニット40に向かって移動し続ける際に袋が袋移送ユニッ
ト42と一緒に移動するのが中止され、その結果、ブレード70が袋から取り外
される(図7c参照)。
袋移送ユニット42のブレード70が袋から取り外されると、コントローラが
駆動機構48を停止させ且つ逆転させて、ブレード70が物品保持ユニット40
を通過するのに十分な距離だけブレード同士を互いに空間を隔てた状態を確保し
つつ袋移動ユニット42を袋保持機構170に向かって戻す。袋移送ユニット4
2が袋保持機構に近づくと、コントローラは加圧空気供給装置を作動させ、ノズ
ル210が袋の積み重ね体206内の最も上にある袋212内に加圧空気を吹き
込んで袋212を開かせる。これと同時に、コントローラは、加圧空気が空気シ
リンダ76に供給されるようにしてピストン72を伸長させてブレード70同士
を互いに近づかせ、駆動機構48が袋移送ユニット42を袋保持機構170へと
移動させたときにブレード70が膨らんだ袋の内側に入る。この動作が完了した
後に、ノズル210への空気の供給が停止され空気シリンダ76が減圧されて、
プレート170が互いに離れる方向に移動して袋を把持し袋をウィケット172
から引っ張り出す。
袋移送ユニット42が別の袋を採集するために袋保持機構170に向かって移
動しつつあるときに、コントローラは駆動機構50を反対の方向に作動させて物
品保持ユニット40を後退位置へと移動させる。この動作が行われるとき、物品
保持ユニット40は、当接プレート156がパンの塊22の端部に接触してパン
の塊が物品保持ユニット40と一緒に移動するのを阻止している間に、袋212
を一緒に持ち去る。従って、ホルダー110が袋を引っ張ってパンの塊を越えさ
せるときに、ストッパ150がパンの塊を安定した状態に保持する(図7d参照
)。物品保持ユニットがある距離だけ移動すると、袋212の閉じた端部がパン
の塊の端部と接する。この位置で、ストッパ150は袋が更に移動するのを阻止
し、その結果、袋保持ユニット40が更に移動するとホルダー110が袋から外
れる。物品保持ユニット40がホルダー110を袋から完全に出すのに十分な距
離だけ移動すると、コントローラは、ストッパを旋回させて袋から離れさせて袋
詰めされたパンの塊を搬送コンベアライン16上へと落下させる(図7e参照)
。ストッパ150は次いで旋回して元の作動位置へと戻り、装置10は次にサイ
クルが始まるのを待機する最初の状態となる。電子センサが次のパンの塊の接近
を検知すると即座に次のサイクルが開始される。
搬送コンベアライン16は、袋詰めされたパンの塊を封止機構へと運び、この
封止機構内ではプラスチックの閉止タブが袋の開口端部に固着されて同袋を密封
することができる。
ウィケット(くぐり口部材)172はシャフト176に沿って摺動自在になさ
れているため、一つのウィケットからのプラスチックの袋206の供給が空にな
ると、そのウィケットは摺動せしめられ経路から外され、別のウィケット172
が定位置へと摺動せしめられて袋移動ユニット42はこのウィケット172から
袋を採集することができる。空になったウィケットは次いで袋を再充填される。
図10を参照すると、物品を包装するための装置の別の実施例が示されている
。この実施例においては、装置は、袋移送ユニットに袋を供給するためにウィケ
ット170が使用されていない点を除いて基本的には図1〜9に示したものと同
一
である。この装置においては、袋移送ユニット42に袋を供給するために、イタ
リアのフリゴ・アンド・カンパニー・エスアールエル(Frigo & Co.
SRL)によってモデルナンバーFS−75の名前で製造されているようなロー
ルストック装置300が使用されている。当業者によく知られているように、ロ
ールストック装置300は、ミシン目によって分離することができるプラスチッ
クの袋のロールを収容し且つパンの塊を包装するために既に説明した方法と同じ
方法で袋移送ユニット42によって個々の袋が切り離すことができるようになさ
れている。ロールストック装置を使用する場合には、袋支持トレイ200が取り
外され、ロールストック装置300が装置10におけるウィケットアセンブリと
同じ側に沿って配置されて、袋移送ユニットが、一度に一枚のプラスチックの袋
を取り外して物品保持ユニットへと運ぶことができるような方法でプラスチック
の袋を供給できるようになされる。
本発明のこれらの実施例は、袋移送ユニットと物品保持ユニットとが互いに近
づき或いは遠ざかるように往復動せしめられ且つこれらの動きは短いストローク
に限定されているので、装置10の包装スピードが従来の構造に対して著しく速
くなるという利点を提供する。更に、ホルダ110を使用して包装に先立って物
品を圧縮するので、全ての物品を袋内に容易に入れることが確実となされる。
図11ないし図14bを参照すると、物品包装装置の別の実施例が示されてい
る。この実施例の装置は、ウィケット170またロールストック装置300とと
もに使用することができる。この実施例においては、分離されていた物品保持ユ
ニット40と袋移送ユニット42とが組合わされて単一の物品袋詰め組立体40
0を形成している。組立体400は、直線状スライドフレーム402上に装架さ
れている。直線状スライドフレーム402は、上述した直線状スライド52及び
54と同一の直線状スライド404を有している。したがって、直線状スライド
404は、直線状スライドフレーム402の両端にプーリ(図示せず)を備えて
おり、該プーリの周囲には無端ベルト(図示せず)が巻かれている。可逆サーボ
モータ406がプーリの一つを駆動し、ベルトを動かして物品袋詰め組立体40
0を直線状スライド404に沿って往復運動させる。
物品袋詰め組立体400は、曲がった上側ブレード410(図14aおよび図
14bに詳しい)と下側ブレード412とを有している。ブレード410の一端
にはフランジ414がある。駆動装置416は、フランジ414と直線状スライ
ドフレーム402との間に連結されており、コントローラによって作動され、所
望に応じて、上側ブレード410を下側ブレードに対して垂直方向に移動させる
。
バックプレート422およびベース424を有するプラットホーム420が、
下側ブレード412に一体的に形成されている。フランジ426が、プラットホ
ーム420と直線状スライドフレーム402とを相互連結している。プラットホ
ーム420は、物品(この場合は包装すべき一塊のパン)を受け入れるように設
計されている。ストッパアーム(図示はしないが、前述した実施例で示したもの
と同様である)が、プラットホーム420の上方で直線状スライドフレーム40
2から垂下している。ストッパアームは、直線状スライドフレーム402に沿っ
て、作動位置と不作動位置との間を移動可能である。
作動において、個々の塊のパンは、物品包装装置に給送される。一塊のパンは
、物品包装装置に近づき、電子センサによって検知される。コントローラは直線
状スライド404を始動させ、物品袋詰め組立体400を袋保持機構170また
は300に向けて移動させる。包装サイクルのこの段階で、ブレード410およ
び412は、互いに接近して一緒になり、膨張した袋に入ることができる。ブレ
ードが膨張した袋に入ると、プラットホーム420はコンベヤラインに対して適
当に位置付けられ、包装されるべき一塊のパンを受けてこれを保持できるように
なる。このようになると、駆動装置416が作動され、上側ブレード410を垂
直方向に動かし、袋がブレード間に係合するようにする。いったん係合すると、
コントローラが直線状スライド404の方向を逆転させ、物品袋詰め組立体40
0が最初の位置へ向かって直線状に移動する。このとき、袋と一塊のパンも一緒
である。
このとき、ストッパアームは作動位置にもってこられ、一塊のパンの一端に接
触し、該パンが物品袋詰め組立体400とともに移動するのを防止する。このよ
うにして、物品袋詰め組立体は、袋保持機構から離れて直線状スライドの端部に
向かって移動しつづけるので、ブレード410および412間に保持された袋は
、一塊のパンの上に引っ張られる。一塊のパンが袋に入れられて該袋の端部に接
触
すると、物品袋詰め組立体400がさらに移動することにより、ブレード410
および412は袋の外部へと移動することになる。なぜなら、ストッパアームが
一塊のパンの移動を阻止するからである。ブレードがいったん完全に袋から外さ
れると、ストッパアームは袋から離れて直線状に移動し、それによって、袋詰め
にされた一塊のパンは、輸送コンベヤライン上へと落ちる。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE,
DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M
C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG
,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN,
TD,TG),AT,AU,BB,BG,BR,BY,
CA,CH,CN,CZ,DE,DK,ES,FI,G
B,HU,JP,KP,KR,KZ,LK,LU,LV
,MG,MN,MW,NL,NO,NZ,PL,PT,
RO,RU,SD,SE,SK,UA,UZ,VN
【要約の続き】
袋を持ってき、また、袋詰めすべき物品を受けるべく位
置付けられるよう、コンベヤラインの一方の側へと、直
線状のスライド部材(404)に沿って移動可能であ
る。いったん物品が物品袋詰め組立体によって受けら
れ、袋が持ってこられると、物品は袋内に押し込まれ、
袋詰めされた物品は解放されてコンベヤライン上へと落
とされ、装置から離れるように運ばれて行く。